JP3301703B2 - 負圧浮動ヘッドスライダ及びそれを用いた磁気ディスク装置 - Google Patents

負圧浮動ヘッドスライダ及びそれを用いた磁気ディスク装置

Info

Publication number
JP3301703B2
JP3301703B2 JP31358896A JP31358896A JP3301703B2 JP 3301703 B2 JP3301703 B2 JP 3301703B2 JP 31358896 A JP31358896 A JP 31358896A JP 31358896 A JP31358896 A JP 31358896A JP 3301703 B2 JP3301703 B2 JP 3301703B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slider
air
rail
negative pressure
floating head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP31358896A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10162334A (ja
Inventor
清司 橋本
真明 松本
英一 小平
康生 小島
真次 米村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP31358896A priority Critical patent/JP3301703B2/ja
Priority to US08/976,101 priority patent/US5973880A/en
Publication of JPH10162334A publication Critical patent/JPH10162334A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3301703B2 publication Critical patent/JP3301703B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/60Fluid-dynamic spacing of heads from record-carriers
    • G11B5/6005Specially adapted for spacing from a rotating disc using a fluid cushion

Landscapes

  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負圧浮動ヘッドス
ライダ及びそれを用いた磁気ディスク装置に係り、特
に、高記録密度タイプの磁気ディスク装置に用いるに好
適な負圧浮動ヘッドスライダ及びそれを用いた磁気ディ
スク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気ディスク装置では、回転する
ディスク記録媒体上で微少な間隔を保ちながら浮上する
浮動ヘッドスライダが使用されている。浮上量を一定に
できる浮動ヘッドスライダとしては、例えば、特開平6
−124562号公報に記載されているような負圧浮動
ヘッドスライダが知られている。
【0003】負圧浮動ヘッドスライダは、ディスク記録
媒体上で浮上半径位置が内周から外周へ変化することで
生じる周速の増加に伴い負圧力も増加するため、周速の
増加に伴う浮上量の増加を抑制することができる。した
がって、負圧浮動ヘッドスライダは、ディスク記録媒体
上で、浮上半径位置の違いによって生じる周速の変化に
対して浮上量を一定に保つことが可能である。
【0004】特開平6−124562号公報に記載され
た負圧浮動ヘッドスライダは、サイドレールを空気流出
端に到達しない構成とすることで、スライダの空気流出
端におけるロール方向の浮上量変化を小さくすることが
できる。したがって、サスペンションの姿勢角に起因し
た浮上量のばらつきを低減することができ、低浮上化に
有効なものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近、従来よりもさら
に高密度記録の可能な磁気ディスク装置が要求されつつ
ある。高密度記録を可能とするためには、負圧浮動ヘッ
ドスライダの浮上量を、さらに、小さくすれば、原理的
には実現できるものである。そこで、発明者らは、従来
の特開平6−124562号公報に記載されたタイプに
相当するサイドレールが空気流出端に到達しない構成の
負圧浮動ヘッドスライダを用いて、浮上量を、数10n
mの低浮上量で使用したところ、以下の問題が発生する
ことが判明した。
【0006】即ち、本発明者らの実験によれば、スライ
ダの空気流出端に達しないサイドレールの後方の溝部
に、ディスク記録媒体上の潤滑剤が蓄積し、潤滑剤を蓄
積したスライダを装置の停止に伴いディスク記録媒体上
に放置すると、スライダとディスク記録媒体間に潤滑剤
が入り込むことによってメニスカスを形成し、大きな粘
着力が発生することが明らかになった。
【0007】粘着力の増加は、スライダをディスク記録
媒体上に強固に拘束する力を増加させるため、磁気ディ
スク装置が再起動ができなくなったり、最悪の場合、ス
ライダを支持するサスペンションに塑性変形が生じてス
ライダの適正な浮上量が得られなくなり、スライダがク
ラッシュするなどの障害を起こす可能性があるものであ
る。
【0008】その原因について調査研究を進めたとこ
ろ、スライダの空気軸受面の溝部で潤滑剤が蓄積した部
分は、溝部で空気の流れが淀む部分と対応することが判
明した。磁気ディスク装置では、従来、起動および停止
時に浮動ヘッドスライダがディスク記録媒体と摺動する
コンタクト・スタート・ストップ(CSS)方式が用い
られ、CSS時の摺動性を確保するため、ディスク記録
媒体上に潤滑剤が薄く均一に塗布されている。潤滑剤
は、当初は粘性が高いものの、ディスク記録媒体の回転
に伴って、粘性が低下して、潤滑剤がミスト状となり、
ディスク記録媒体上に浮遊している。
【0009】従来のようにスライダの浮上量が200n
mと大きい時には、この潤滑剤のミストの影響はなかっ
たものの、浮上量を低下させたことによってミストの影
響を受けるものである。負圧浮動ヘッドスライダは、空
気軸受面に浮上時に負圧力を発生するレールで囲まれた
溝部を有しており、レール形状によっては溝部で空気の
流れが淀む部分,換言すると、空気の流れの速度がゼロ
となる部分が存在する。この溝部で空気の流れが淀む部
分,即ち、スライダの空気軸受面の溝部に、ミスト状の
潤滑剤が蓄積することが判明した。
【0010】ミスト状の潤滑剤の付着を防止するには、
例えば、特開平7−169221号公報に記載されてい
るように、全てのサイドレールがスライダの長手方向に
関して空気流入端側から空気流出端まで達している負圧
浮動ヘッドスライダの構成とすれば、スライダの空気軸
受面の溝部に空気の流れの淀み部分が生じないため、デ
イスク記録媒体上の潤滑剤のスライダの溝部への蓄積は
低減する。しかしながら、特開平7−169221号公
報に記載されているように、全てのサイドレールがスラ
イダの長手方向に関して平行に配置されているもので
は、ヨー角の絶対値の増加に伴い、充分な空気の圧縮に
よる圧力が得られなくなるため、浮上量の低下が大きく
なるという問題がある。
【0011】本発明の目的は、スライダの空気軸受面の
溝部への潤滑剤の蓄積を低減し、スライダとディスク記
録媒体間の粘着力の増加を低減するとともに、ヨー角の
絶対値の増加に対しても所定の浮上量の得られる負圧浮
動ヘッドスライダ及びそれを用いた磁気ディスク装置を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、スライダの空気軸受面に形成され、空気
流入端側に位置する空気導入部と、この空気導入部に続
いて形成されたクロスレールと、このクロスレールに続
いて形成された上記スライダの長手方向に延在する一対
のサイドレールと、これらのクロスレール及びサイドレ
ールに囲まれた領域に形成される溝部と、上記スライダ
の空気流出端側に備えられた磁気トランスデューサとを
有する負圧浮動ヘッドスライダにおいて、上記一対のサ
イドレールは、上記スライダの空気軸受面の空気流出端
まで形成されているとともに、少なくとも一方のサイド
レールは、上記スライダの空気流入端側に位置し、上記
スライダの長手方向に平行な流入側サイドレールと、上
記スライダの空気流出端に位置し、上記流入側のサイド
レールの外側の辺に対して傾斜した外側の辺を有し、ま
た、上記流入側のサイドレールの内側の辺に対して傾斜
した内側の辺を有することにより、上記スライダの内側
に傾斜した流出側傾斜サイドレールから構成するように
したものであり、かかる構成により、スライダとディス
ク記録媒体間の粘着力の増加を低減するとともに、ヨー
角の絶対値の増加に対しても所定の浮上量を得られるも
のとなる。
【0013】上記負圧浮動ヘッドスライダにおいて、好
ましくは、上記流出側傾斜サイドレールが、上記スライ
ダの長手方向に対してなす角度は、上記スライダの長手
方向と上記スライダに空気が流入する方向のなすヨー角
の絶対値の最大値よりも大きく、90゜よりも小さくし
たものである。
【0014】上記目的を達成するために、本発明は、回
転可能なディスク記録媒体と、回動可能であるととも
に、その先端の上記ディスク記録媒体と対向する位置に
取り付けられた負圧浮動ヘッドスライダを有する回転ア
クチュエータとから構成され、上記負圧浮動ヘッドスラ
イダは、スライダの空気軸受面に形成され、空気流入端
側に位置する空気導入部と、この空気導入部に続いて形
成されたクロスレールと、このクロスレールに続いて形
成された上記スライダの長手方向に延在する一対のサイ
ドレールと、これらのクロスレール及びサイドレールに
囲まれた領域に形成される溝部と、上記スライダの空気
流出端側に備えられた磁気トランスデューサとから構成
される磁気ディスク装置において、上記負圧浮動ヘッド
スライダの上記一対のサイドレールは、上記スライダの
空気軸受面の空気流出端まで形成されているとともに、
少なくとも一方のサイドレールは、上記スライダの空気
流入端側に位置し、上記スライダの長手方向に平行な流
入側サイドレールと、上記スライダの空気流出端に位置
し、上記流入側のサイドレールの外側の辺に対して傾斜
した外側の辺を有し、また、上記流入側のサイドレール
の内側の辺に対して傾斜した内側の辺を有することによ
り、上記スライダの内側に傾斜した流出側傾斜サイドレ
ールから構成したものであり、かかる構成により、スラ
イダとディスク記録媒体間の粘着力の増加を低減すると
ともに、ヨー角の絶対値の増加に対しても所定の浮上量
を得られ、従って、高密度記録を行い得るものとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を用いて、本発
明の一実施形態による負圧浮動ヘッドスライダについて
説明する。最初に、図1及び図2を用いて、本発明の一
実施形態による負圧浮動ヘッドスライダの溝部の構成に
ついて説明する。図1は、本発明の一実施形態による負
圧浮動ヘッドスライダの平面図であり、図2は、図1の
A−A断面図である。なお、図2においては、スライダ
の溝部の形状を明確にするために、スライダの厚さ方向
のみを拡大して図示している。
【0016】図1は、ディスク記録媒体と対向する側か
ら負圧浮動ヘッドスライダ100を見た状態を示してい
る。図1に示す面が、ディスク記録媒体に対するスライ
ダ100の空気軸受面となる。
【0017】スライダ100は、その長手方向の端部の
一方に、空気流入端Einを有し、他方に、空気流出端E
outを有している。ディスク記録媒体の回転に伴って発
生する空気の流れは、スライダ100の空気流入端Ein
から空気流出端Eoutに向けて生じる。
【0018】スライダ100の背面側は、回転アクチェ
ータのキャリッジの先端のサスペンションの先端のジン
バル部に固定される。サスペンションは、図1において
は、空気流入端Einの方向に延在する形状となる。
【0019】スライダ100は、本実施形態において
は、長さLが1.25mmであり、幅Wが1.0mmで
あり、厚さTが0.3mmのものを用いている。
【0020】スライダ100の空気軸受面には、一対の
サイドレール110,120と、クロスレール130,
140と、テーパ形状を有している空気導入部150,
160と、スリット170を有している。
【0021】スライダ100の空気流入端Ein側には、
空気導入部150,160が設けられている。空気導入
部150,160は、図2にその断面形状を示すよう
に、テーパ状となっている。テーパ状の空気導入部15
0,160の空気流入端Ein側の切欠部の高さT1は、
1.83μmであり、長手方向の長さL1は、0.15
mmである。従って、テーパ部の傾きは、約0.7゜で
あり、微小なテーパ部が形成されている。空気導入部1
50,160は、スライダ100の空気軸受面に、空気
を導入するためのものである。なお、空気導入部15
0,160は、テーパ形状に代えて、図2に破線で示す
ように、ステップ状の空気導入部150’,160’と
してもよいものである。空気導入部がステップ状の場
合、ステップの高さT2は、0.7μmとする。
【0022】空気導入部150,160に続いて、クロ
スレール130,140が設けられている。クロスレー
ル130,140の幅L2は、0.09mmである。空
気導入部150,160とクロスレール130,140
を分断するように、スリット170が設けられている。
スリット170の幅W1は、0.08mmである。空気
は、空気流入端Ein側からスリット170を通って、後
述する溝部180内に流入する。
【0023】クロスレール130,140に続いて、ス
ライダ100の長手方向に延在するサイドレール11
0,120が設けられている。サイドレール110,1
20は、空気流出端Eoutまで形成されている。サイド
レール110は、ディスク記録媒体と対向した時、ディ
スク記録媒体の外周側に位置するものであり、サイドレ
ール120は、ディスク記録媒体の内周側に位置するも
のである。外周側に位置するサイドレール110は、ス
ライダ100の空気流入端Ein側に位置し、スライダ1
00の長手方向に平行な流入側サイドレール112と、
スライダ100の空気流出端Eoutに位置し、スライダ
100の内側に傾斜した流出側傾斜サイドレール114
から構成されている。一方、サイドレール120は、ス
ライダ100の長手方向に平行に設けられている。
【0024】ここで、流出側傾斜サイドレール114
が、スライダ100の長手方向に対してなす角度θ1
は、32゜としてある。
【0025】サイドレール110,120及びクロスレ
ール130,140に囲まれた領域に、スライダ100
の空気軸受面の溝部180が形成されている。溝部18
0の深さT3は、5μmである。
【0026】サイドレール110の空気流出端Eout近
傍には、ディスク記録媒体に対して情報を記録再生する
磁気トランスデューサ190が設けられている。磁気ト
ランスデューサ190は、一方のサイドレール110に
設けているが、ディスク外周側および内周側にあるサイ
ドレール110,120の両方、あるいはディスク内周
側のサイドレール120の空気流出端Eout近傍に設け
るようにしてもよいものである。
【0027】スライダ100の空気軸受面に形成される
サイドレール110,120と、クロスレール130,
140と、スリット170と、これらのレール群の内側
に形成する溝部180は、イオンミリング,エッチング
または技術上公知である他の製造技術により形成され
る。
【0028】次に、図3を用いて、本発明の一実施形態
による負圧浮動ヘッドスライダの空気軸受面における空
気の流れについて説明する。図3は、本発明の一実施形
態による負圧浮動ヘッドスライダの空気軸受面における
空気の流れの様子の説明図である。
【0029】図3において、矢印が、スライダ100の
空気軸受面における空気の流れを示している。即ち、空
気流入端Einから流入する空気は、サイドレール11
0,120のそれぞれ外側を流れ、スリット170から
溝部180内に流れる。溝部180に流入した空気は、
空気の流れの淀みを生じることなく空気流出端Eoutへ
流れるようになっている。
【0030】従来のサイドレールの長手方向の末端部が
スライダの空気流出端まで延在しない構造のスライダに
あっては、サイドレールの末端部とスライダの空気流出
端の間に空気の流れの淀みが生じる部分があった。その
結果、この空気の流れの淀みの部分及び溝部に、ディス
ク記録媒体上に塗布された潤滑剤が蓄積するという現象
が生じていたものである。
【0031】それに対して、上述したように、本実施形
態においては、サイドレール110,120は、スライ
ダ100の空気流出端Eoutまで延在する構成としてい
るため、空気の流れの淀みを生じることなく、ディスク
記録媒体上の潤滑剤が、スライダ100の溝部180に
蓄積しないようになるものである。
【0032】次に、図4を用いて、本発明の一実施形態
による負圧浮動ヘッドスライダを磁気ディスク装置に取
り付けた状態について説明する。図4は、本発明の一実
施形態による負圧浮動ヘッドスライダ用いた磁気ディス
ク装置の平面図である。
【0033】3.5インチの磁気ディスク装置200
は、回転数7200rpmで回転するスピンドル210
に取り付けられた直径3.5インチのディスク記録媒体
220と、回転アクチュエータ230とから構成されて
いる。
【0034】回転アクチュエータ230は、回動するキ
ャリッジ240と、キャリッジ240の先端に取り付け
られたサスペンション250と、サスペンション250
の先端に取り付けられた負圧浮動ヘッドスライダ100
とから構成されている。負圧浮動ヘッドスライダ100
は、図1に示した構成を有しているものである。
【0035】負圧浮動ヘッドスライダ100は、図1に
示したサイドレール等の形成されている空気軸受面が、
ディスク記録媒体220に対向するように、サスペンシ
ョン250の先端に取り付けられる。
【0036】ディスク記録媒体220が、7200rp
mで回転することによって、空気の流れが、ディスク記
録媒体の220の円周方向に発生する。負圧浮動ヘッド
スライダ100を取り付けた回転アクチュエータ230
は、スライダ100をディスク記録媒体の220の内周
から外周に掛けて形成されている複数のトラックの中の
所定のトラックに位置付けるために、揺動運動を行う。
この回転アクチュエータ230の揺動運動によって、ス
ライダ100にディスク記録媒体220の円周に沿って
空気が流入する方向とスライダ100の長手方向とのな
す角度が変化する。この角度をヨー角とし、スライダ1
00の長手方向に対しディスク記録媒体100の内周側
から空気が流入する方向のヨー角の符号を正で表すよう
にする。本実施形態における磁気ディスク装置200
は、ヨー角が、略−2゜〜−21°の範囲内で変化する
ものである。
【0037】スライダ100は、サスペンション250
によって、ディスク記録媒体220上に1.5gfの力
で押しつけられている。ディスク記録媒体220の回転
によって生じる空気の流れが、スライダ100とディス
ク記録媒体220間に入り込むことによって、スライダ
100は、ディスク記録媒体220から数十nmの浮上
量で浮上する。スライダ100の浮上量については、図
6を用いて後述する。
【0038】スライダ100は、回転アクチュエータ2
30によってディスク記録媒体220上の略20〜46
mmの任意の半径位置で精度よく位置決めされる。スラ
イダ100のディスク外周側および内周側にあるサイド
レール110、120の空気流出端Eout側に搭載され
た磁気トランスデューサ190により、ディスク記録媒
体220に対して情報の記録再生が行われる。
【0039】次に、図5を用いて、本発明の一実施形態
による負圧浮動ヘッドスライダの粘着力の低減について
説明する。図5は、本発明の一実施形態による負圧浮動
ヘッドスライダの粘着力と従来の負圧浮動ヘッドスライ
ダの粘着力の比較実験結果の説明図である。
【0040】図5に示した粘着力のデータを得るための
実験は、次のようにして行った。即ち、図4に示した構
成の磁気ディスク装置200を用い、3.5インチのデ
ィスク記録媒体220上に、潤滑剤を20オングストロ
ームの膜厚で塗布した。ディスク記録媒体220は、回
転数7200rpmで回転する。半径位置45mm、ヨ
ー角0°の位置で、スライダ100を6時間浮上させた
後、別のディスク記録媒体上に1時間放置して粘着力を
測定した。
【0041】図5において、粘着力P1は、従来の負圧
浮動ヘッドスライダの粘着力を示している。ここで、従
来の負圧浮動ヘッドスライダとしては、スライダの両端
側に設けられた1対のサイドレールが、両方ともスライ
ダの長手方向に平行であり、サイドレールの末端が、ス
ライダの空気流出端まで達していないものである。従来
の負圧浮動ヘッドスライダでは、溝部への潤滑剤の蓄積
により、最大30gfの粘着力が発生した。
【0042】それに対して、図1に示した構成の負圧浮
動ヘッドスライダ100を用いた時の粘着力P2は、溝
部180への潤滑剤の蓄積がなかったため、粘着力は従
来の負圧浮動ヘッドスライダで発生する粘着力の1/1
0以下に相当する最大2gfに減少したものである。
【0043】次に、図6を用いて、本発明の一実施形態
による負圧浮動ヘッドスライダの浮上量とヨー角の関係
について説明する。図6は、本発明の一実施形態による
負圧浮動ヘッドスライダ及び従来の負圧浮動ヘッドスラ
イダの浮上量とヨー角の関係の比較の説明図である。
【0044】図6に示す負圧浮動ヘッドスライダの浮上
量とヨー角の関係は、図4に示したように、ヨー角が−
2゜〜−21゜まで変化する磁気ディスク装置を想定
し、シュミレーションにより求めている。
【0045】破線Aは、従来の負圧浮動ヘッドスライダ
の浮上量とヨー角の関係を示している。ここで、従来の
負圧浮動ヘッドスライダとしては、スライダの両端側に
設けられた1対のサイドレールが、両方ともスライダの
長手方向に平行であり、サイドレールの末端が、スライ
ダの空気流出端まで延在しているものである。従来の負
圧浮動ヘッドスライダは、ヨー角の絶対値が大きくなる
につれて、浮上量が低下する特性を示している。
【0046】実線Bは、図1に示した構成を有する本実
施形態による負圧浮動ヘッドスライダの浮上量とヨー角
の関係を示している。ヨー角の絶対値が小さい領域にお
ける本実施形態による負圧浮動ヘッドスライダの浮上量
は、従来の負圧浮動ヘッドスライダより若干増加してい
る。そして、ヨー角の絶対値が増加するに従って、従来
の負圧浮動スライダよりも浮上量の低下が小さくなり、
さらに、ヨー角の絶対値が略18°よりも大きくなると
浮上量が増加する特性を示している。
【0047】本実施形態における負圧浮動ヘッドスライ
ダの浮上量が、ヨー角の絶対値が大きな領域で増加する
理由について、ここで、図1を用いて説明する。即ち、
図1の右上部に示したように、ヨー角が−2゜〜−21
゜まで変化するものとする。浮上量は、空気の流れ方向
に対するサイドレールの長さによって規制されるもので
あり、サイドレールの長さが長い程、サイドレールによ
る空気の圧縮長を確保することができるため、浮上量を
大きくすることができる。
【0048】ヨー角の絶対値が小さく,例えば、ヨー角
が−2゜の時について考えてみると、図1中に1点鎖線
で示した長さLaが、サイドレール110による空気の
圧縮長に相当する長さである。即ち、サイドレール11
0のなかで、スライダ100の長手方向に平行な流入側
サイドレール112の部分が、主として、空気の圧縮に
寄与している。勿論、スライダ110の内側に傾斜した
流出側傾斜サイドレール114の部分の寄与もある。
【0049】一方、ヨー角の絶対値が大きく,例えば、
ヨー角が−21゜の時について考えてみると、図1中に
2点鎖線で示した長さLbが、サイドレール110によ
る空気の圧縮長に相当する長さである。即ち、サイドレ
ール110のなかで、スライダ100の内側に傾斜した
流出側傾斜サイドレール114の部分がが、主として、
空気の圧縮に寄与することになる。勿論、スライダ10
0の長手方向に平行な流入側サイドレール112の寄与
もあるが、その寄与率は小さいものである。
【0050】ここで、従来の構成の負圧浮動ヘッドスラ
イダにおいては、外周側のサイドレールは、スライダの
長手方向に平行であるため、図1中に破線で示した長さ
Lcが、サイドレールによる空気の圧縮長に相当する長
さである。長さLcは、ヨー角が大きくなるほど、小さ
くなるため、浮上量が低下するものである。
【0051】それに対して、本実施形態においては、ス
ライダ100の内側に傾斜した流出側傾斜サイドレール
114を設けることにより、ヨー角の絶対値が大きくな
っても、サイドレールの圧縮長を確保することができる
ため、空気の十分な圧縮長が確保されるため、図6に示
したように、浮上量を大きくすることができるものであ
る。
【0052】ここで、流出側傾斜サイドレール114の
スライダの長手方向に対して傾斜させる角度θ1につい
て説明する。上述したように、ヨー角の絶対値が大きく
なっても、サイドレールによる空気の所望の圧縮長を得
るためには、ヨー角の最大値よりも大きくする必要があ
る。ヨー角の絶対値の最大値が21゜の場合には、傾斜
角度θ1は、少なくとも、21゜以上とする必要があ
る。また、流出側傾斜サイドレール114のスライダの
長手方向に対して傾斜させる角度θ1の最大値は、傾斜
させたサイドレールを設ける物理的限界から、90゜よ
りも小さい角度となる。即ち、流出側傾斜サイドレール
114のスライダの長手方向に対して傾斜させる角度θ
1は、ヨー角の最大値よりも大きく、90゜よりも小さ
い角度とする。
【0053】さらに、好ましくは、ヨー角の絶対値の最
大値が21゜の場合、流出側傾斜サイドレール114の
スライダの長手方向に対して傾斜させる角度θ1は、2
5゜〜55゜の範囲とすることが好ましい。即ち、ヨー
角が0゜付近における十分な空気の圧縮長を得るには、
スライダ100の長手方向に平行な流入側サイドレール
112がある程度の長さを有することが必要である。ま
た、ヨー角が大きくなった付近における十分な空気の圧
縮長を得るには、流出側傾斜サイドレール114がある
程度の長さを有することが必要である。両者を兼ね合わ
せるには、流入側サイドレール112と流出側傾斜サイ
ドレール114をほぼ同じ長さにする必要がある。
【0054】このような条件の元で、傾斜角度θ1につ
いて検討すると、少なくとも、ヨー角の絶対値の最大値
よりも数゜大きいことが好ましい。ヨー角の絶対値の最
大値が21゜のものにおいては、傾斜角度θは、25゜
以上とすることが好ましいものである。また、スライダ
100の大きさは、全長Lが、1.25mmで、全幅W
が、1mmという小さなものであり、傾斜角θ1を余り
大きくとると、サイドレール110の末端部とサイドレ
ール120の末端部がつながり、溝部180からの空気
の流出部がなくなることになる。従って、傾斜角θ1
は、55゜以下が好ましいことになる。
【0055】なお、以上の説明では、ヨー角が略−2゜
〜−21°の負の範囲内で変化する磁気ディスク装置2
00に用いるものものとして説明したが、例えば、ヨー
角が+2゜〜−18゜の範囲のように、正から負の範囲
で変化するものに対しても同様に適用できるものであ
る。また、ヨー角が正の範囲で変化する場合であって
も、同様にして適用できるものである。
【0056】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、スライダに設けたサイドレールをスライダの空気流
出端Eoutまで形成しているので、スライダの空気軸受
面の溝部への潤滑剤の蓄積を低減し、スライダとディス
ク記録媒体間の粘着力の増加を低減することができる。
【0057】また、一方のサイドレールは、スライダの
長手方向に平行な流入側サイドレールと、スライダの空
気流出端Eoutに位置し、スライダの内側に傾斜した流
出側傾斜サイドレールとから構成するようにしたので、
ヨー角の絶対値の増加に対しても所定の浮上量の得るこ
とができる。
【0058】また、ディスク記録装置における高密度記
録が可能となる。
【0059】次に、図7〜図9を用いて、本発明の第2
の実施形態による負圧浮動ヘッドスライダについて説明
する。最初に、図7を用いて、本発明の第2の実施形態
による負圧浮動ヘッドスライダの溝部の構成について説
明する。図7は、本発明の第2の実施形態による負圧浮
動ヘッドスライダの平面図である。
【0060】本実施形態による負圧浮動ヘッドスライダ
100Aは、図4に示したヨー角が略−2゜〜−21°
の範囲内で変化する磁気ディスク装置200に用いるも
のである。そして、図1に示した負圧浮動ヘッドスライ
ダ100に比べて、さらに、浮上量を低減するととも
に、浮上量の最大値と最小値の差を小さくするようにし
たものである。
【0061】スライダ100Aは、その長手方向の端部
の一方に、空気流入端Einを有し、他方に、空気流出端
Eoutを有している。ディスク記録媒体の回転に伴って
発生する空気の流れは、スライダ100Aの空気流入端
Einから空気流出端Eoutに向けて生じる。
【0062】スライダ100Aは、図1と同様に、長さ
が1.25mmであり、幅が1.0mmであり、厚さが
0.3mmのものを用いている。
【0063】スライダ100Aの空気軸受面には、一対
のサイドレール110A,120Aと、クロスレール1
30A,140Aと、テーパ形状を有している空気導入
部150A,160Aと、スリット170Aを有してい
る。
【0064】スライダ100Aの空気流入端Ein側に
は、空気導入部150A,160Aが設けられている。
空気導入部150A,160Aは、図2にその断面形状
を示したように、テーパ状となっている。テーパ状の空
気導入部150A,160Aの断面形状は、図2におい
て説明したものと同じである。テーパ状の空気導入部1
50A,160Aの空気流入端Ein側の長手方向の長さ
は、0.15mmである。また、空気導入部150A,
160Aは、テーパ形状に代えて、図2に破線で示すよ
うに、ステップ状の空気導入部としてもよいものであ
る。
【0065】さらに、本実施形態においては、空気導入
部150A,160Aの幅W2,W3を、図1に示した
例に比べて狭くしているものである。即ち、空気導入部
150A,160Aの幅を狭くすることにより、浮上量
を図1の例に比べて低減している。この空気導入部15
0A,160Aを狭くしたことによる浮上量の低減は、
特に、ヨー角の絶対値が大きな領域で顕著である。
【0066】空気導入部150A,160Aに続いて、
クロスレール130A,140Aが設けられている。ク
ロスレール130A,140Aの幅は、0.09mmで
ある。空気導入部150A,160Aとクロスレール1
30A,140Aを分断するように、スリット170A
が設けられている。空気は、空気流入端Ein側からスリ
ット170Aを通って、後述する溝部180A内に流入
する。スリット170Aの幅は、0.08mmである。
【0067】ここで、クロスレール130A,140A
を分断するスリット170Aは、スライダ100Aの幅
方向の中央の位置よりも、ディスク外周側に幅W4だけ
寄せて形成してある。幅W4は、略0.1mmとしてあ
る。このように、スリット170Aを、スライダ100
Aの幅方向の中央の位置よりも、ディスク外周側に寄せ
ることにより、スライダ100Aのロール方向(ディス
ク記録媒体の半径方向)の浮上量のアンバランスを低減
している。
【0068】空気導入部150A,160Aの幅を狭く
したことに対応して、空気導入部150Aからクロスレ
ール130Aを経てサイドレール120Aに至るレール
の側面を傾斜面132Aとし、また、空気導入部160
Aからクロスレール140Aを経てサイドレール110
Aに至るレールの側面を傾斜面142Aとしている。こ
れは、レールの両サイドを通過する空気の流れをスムー
ズにするためである。傾斜面132A,142Aが、ス
ライダ100の長手方向に対してなす角度θ2は、35
゜としてある。
【0069】クロスレール130A,140Aに続い
て、スライダ100Aの長手方向に延在するサイドレー
ル110A,120Aが設けられている。サイドレール
110A,120Aは、空気流出端Eoutまで形成され
ている。サイドレール110Aは、ディスク記録媒体と
対向した時、ディスク記録媒体の外周側に位置するもの
であり、サイドレール120Aは、ディスク記録媒体の
内周側に位置するものである。外周側に位置するサイド
レール110Aは、図1に示した例と同様に、スライダ
100Aの空気流入端Ein側に位置し、スライダ100
Aの長手方向に平行な流入側サイドレール112Aと、
スライダ100Aの空気流出端Eoutに位置し、スライ
ダ100Aの内側に傾斜した流出側傾斜サイドレール1
14Aから構成されている。ここで、流出側傾斜サイド
レール114が、スライダ100Aの長手方向に対して
なす角度θ1は、図1と同様に、32゜としてある。
【0070】さらに、本実施形態においては、サイドレ
ール120Aは、スライダ100Aの空気流入端Ein側
に位置し、スライダ100Aの長手方向に平行な流入側
サイドレール122Aと、スライダ100Aの空気流出
端Eoutに位置し、スライダ100Aの外側に傾斜した
流出側傾斜サイドレール124Aから構成されている。
【0071】磁気ディスク装置においては、ディスク記
録媒体の内周のトラックと外周のトラックでは、前述し
たように、回転アクチュエータの揺動運動によって、ス
ライダにディスク記録媒体の円周に沿って空気が流入す
る方向とスライダの長手方向とのなすヨー角が変化す
る。また、同時に、ディスク記録媒体の内周のトラック
と外周のトラックでは、周速度が異なるため、空気の流
れ速度が異なっている。即ち、外周の方が周速度が大き
く、内周にいくに従って周速度が低下する。その結果、
内周側では、浮上量が低下する傾向にある。
【0072】この点を改善するために、本実施形態にお
いては、サイドレール120Aに、スライダ100Aの
空気流出端Eoutに位置し、スライダ100Aの外側に
傾斜した流出側傾斜サイドレール124Aを設けるよう
にしている。流出側傾斜サイドレール124Aとスライ
ダ100Aの長手方向のなす角度θ3は、25゜として
いる。
【0073】サイドレール110A,120A及びクロ
スレール130A,140Aに囲まれた領域に、スライ
ダ100Aの空気軸受面の溝部180Aが形成されてい
る。溝部180Aの深さは、5μmである。
【0074】サイドレール110Aの空気流出端Eout
近傍には、ディスク記録媒体に対して情報を記録再生す
る磁気トランスデューサ190が設けられている。磁気
トランスデューサ190は、一方のサイドレール110
Aに設けているが、ディスク外周側および内周側にある
サイドレール110A,120Aの両方、あるいはディ
スク内周側のサイドレール120Aの空気流出端Eout
近傍に設けるようにしてもよいものである。
【0075】スライダ100Aの空気軸受面に形成され
るサイドレール110A,120Aと、クロスレール1
30A,140Aと、スリット170Aと、これらのレ
ール群の内側に形成する溝部180Aは、イオンミリン
グ,エッチングまたは技術上公知である他の製造技術に
より形成される。
【0076】次に、図8を用いて、本発明の第2の実施
形態による負圧浮動ヘッドスライダの浮上量とヨー角の
関係について説明する。図8は、本発明の第2の実施形
態による負圧浮動ヘッドスライダ及び従来の負圧浮動ヘ
ッドスライダの浮上量とヨー角の関係の比較の説明図で
ある。
【0077】図8に示す負圧浮動ヘッドスライダの浮上
量とヨー角の関係は、図4に示したように、ヨー角が−
2゜〜−21゜まで変化する磁気ディスク装置を想定
し、図6と同様に、シュミレーションにより求めてい
る。
【0078】破線Aは、従来の負圧浮動ヘッドスライダ
の浮上量とヨー角の関係を示しており、図6に示したも
のと同じである。
【0079】実線Cは、図7に示した構成を有する本実
施形態による負圧浮動ヘッドスライダの浮上量とヨー角
の関係を示している。浮上量の絶対値は、図6の実線B
で示したものに比べて小さくなっている。これは、空気
導入部150A,160Aの幅を狭くしたことによるも
のである。そして、ヨー角の絶対値が増加するに従っ
て、従来の負圧浮動スライダよりも浮上量の低下が小さ
くなり、さらに、ヨー角の絶対値が略18°よりも大き
くなると浮上量が増加する特性を示している。
【0080】次に、図9を用いて、本発明の第2の実施
形態による負圧浮動ヘッドスライダの浮上量とディスク
半径位置の関係について説明する。図9は、磁気ディス
ク装置に搭載された状態における本発明の第2の実施形
態による負圧浮動ヘッドスライダのディスク半径位置と
浮上量の関係の比較の説明図である。
【0081】図9に示す負圧浮動ヘッドスライダの浮上
量とディスク半径位置の関係は、図4に示したように、
ヨー角が−2゜〜−21゜まで変化する磁気ディスク装
置を想定し、ディスク半径位置の変化に伴う周速度の変
化を加味して、シュミレーションにより求めている。
【0082】−2〜−21°の負のヨー角変化を伴う磁
気ディスク装置200では、第2実施形態による負圧浮
動ヘッドスライダを用いることで、周速とヨー角の変化
に伴うスライダ100の浮上量の変化を小さくできる。
最大/最小浮上量の差は、ディスク記録媒体220の半
径位置によらず、2nm程度でほぼ一定に保つことがで
きる。
【0083】なお、以上の説明では、ヨー角が略−2゜
〜−21°の負の範囲内で変化する磁気ディスク装置2
00に用いるものものとして説明したが、例えば、ヨー
角が+2゜〜−18゜の範囲のように、正から負の範囲
で変化するものに対しても同様に適用できるものであ
る。また、ヨー角が正の範囲で変化する場合であって
も、同様にして適用できるものである。
【0084】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、スライダに設けたサイドレールをスライダの空気流
出端Eoutまで形成しているので、スライダの空気軸受
面の溝部への潤滑剤の蓄積を低減し、スライダとディス
ク記録媒体間の粘着力の増加を低減することができる。
【0085】また、一方のサイドレールは、スライダの
長手方向に平行な流入側サイドレールと、スライダの空
気流出端Eoutに位置し、スライダの内側に傾斜した流
出側傾斜サイドレールとから構成するようにしたので、
ヨー角の絶対値の増加に対しても所定の浮上量の得るこ
とができる。
【0086】さらに、負圧浮動ヘッドスライダの浮上量
を、さらに、低減することができる。
【0087】また、さらに、磁気ディスク装置に実装し
た際に、周速とヨー角の変化に伴うスライダの浮上量の
変化を小さくできる。
【0088】また、ディスク記録装置における高密度記
録が可能となる。
【0089】次に、図10〜図12を用いて、本発明の
第3の実施形態による負圧浮動ヘッドスライダについて
説明する。最初に、図10を用いて、本発明の第3の実
施形態による負圧浮動ヘッドスライダの溝部の構成につ
いて説明する。図10は、本発明の第3の実施形態によ
る負圧浮動ヘッドスライダの平面図である。
【0090】本実施形態による負圧浮動ヘッドスライダ
100Bは、ヨー角が略−10゜〜+10°の範囲内で
変化する磁気ディスク装置に用いるものである。かかる
磁気ディスク装置の構成については、図11を用いて後
述する。
【0091】スライダ100Bは、その長手方向の端部
の一方に、空気流入端Einを有し、他方に、空気流出端
Eoutを有している。ディスク記録媒体の回転に伴って
発生する空気の流れは、スライダ100Bの空気流入端
Einから空気流出端Eoutに向けて生じる。
【0092】スライダ100Bは、図1と同様に、長さ
が1.25mmであり、幅が1.0mmであり、厚さが
0.3mmのものを用いている。
【0093】スライダ100Bの空気軸受面には、一対
のサイドレール110B,120Bと、クロスレール1
30B,140Bと、テーパ形状を有している空気導入
部150B,160Bと、スリット170Bを有してい
る。
【0094】スライダ100Bの空気流入端Ein側に
は、空気導入部150B,160Bが設けられている。
空気導入部150B,160Bは、図2にその断面形状
を示したように、テーパ状となっている。テーパ状の空
気導入部150B,160Bの断面形状は、図2におい
て説明したものと同じである。テーパ状の空気導入部1
50A,160Aの空気流入端Ein側の長手方向の長さ
は、0.15mmである。また、空気導入部150B,
160Bは、テーパ形状に代えて、図2に破線で示すよ
うに、ステップ状の空気導入部としてもよいものであ
る。
【0095】空気導入部150B,160Bに続いて、
クロスレール130B,140Bが設けられている。ク
ロスレール130B,140Bの幅は、0.09mmで
ある。空気導入部150B,160Bとクロスレール1
30B,140Bを分断するように、スリット170B
が設けられている。空気は、空気流入端Ein側からスリ
ット170Bを通って、後述する溝部180B内に流入
する。スリット170Bの幅は、0.08mmである。
【0096】クロスレール130B,140Bに続い
て、スライダ100Bの長手方向に延在するサイドレー
ル110B,120Bが設けられている。サイドレール
110B,120Bは、空気流出端Eoutまで形成され
ている。サイドレール110Bは、ディスク記録媒体と
対向した時、ディスク記録媒体の外周側に位置するもの
であり、サイドレール120Bは、ディスク記録媒体の
内周側に位置するものである。外周側に位置するサイド
レール110Bは、図1に示した例と同様に、スライダ
100Bの空気流入端Ein側に位置し、スライダ100
Bの長手方向に平行な流入側サイドレール112Bと、
スライダ100Bの空気流出端Eoutに位置し、スライ
ダ100Bの内側に傾斜した流出側傾斜サイドレール1
14Bから構成されている。ここで、流出側傾斜サイド
レール114Bが、スライダ100Bの長手方向に対し
てなす角度θ4は、20゜としてある。
【0097】さらに、本実施形態においては、サイドレ
ール120Bは、スライダ100Bの空気流入端Ein側
に位置し、スライダ100Bの長手方向に平行な流入側
サイドレール122Bと、スライダ100Bの空気流出
端Eoutに位置し、スライダ100Bの内側に傾斜した
流出側傾斜サイドレール124Bから構成されている。
ここで、流出側傾斜サイドレール114Bが、スライダ
100Bの長手方向に対してなす角度θ5は、20゜と
してある。
【0098】即ち、本実施形態においては、両方のサイ
ドレール110B,120Bの内、スライダ100Bの
空気流出端Eoutに位置する流出側傾斜サイドレール1
14B,124Bをそれぞれ、内側に傾斜させて構成し
ている。これは、本実施形態による磁気ディスク装置に
おけるヨー角が略−10゜〜+10°の範囲内で変化す
ることに対応するものである。
【0099】さらに、空気流出端Eout側の中央に島上
に形成されたセンタレール195を有している。
【0100】サイドレール110B,120B及びクロ
スレール130B,140B及びセンタレール195に
囲まれた領域に、スライダ100Bの空気軸受面の溝部
180Bが形成されている。溝部180Bの深さは、5
μmである。
【0101】センタレール195には、ディスク記録媒
体に対して情報を記録再生する磁気トランスデューサ1
90が設けられている。磁気トランスデューサ190
は、センタレール195に設けているが、ディスク外周
側および内周側にあるサイドレール110B,120B
の両方、あるいは、一方のサイドレール120の空気流
出端Eout近傍に設けるようにしてもよいものである。
【0102】スライダ100Bの空気軸受面に形成され
るサイドレール110B,120Bと、クロスレール1
30B,140Bと、スリット170Bと、センタレー
ル195と、これらのレール群の内側に形成する溝部1
80Bは、イオンミリング,エッチングまたは技術上公
知である他の製造技術により形成される。
【0103】次に、図11を用いて、本発明の第3の実
施形態による負圧浮動ヘッドスライダを磁気ディスク装
置に取り付けた状態について説明する。図11は、本発
明の第3の実施形態による負圧浮動ヘッドスライダ用い
た磁気ディスク装置の平面図である。
【0104】3.5インチの磁気ディスク装置200B
は、回転数7200rpmで回転するスピンドル210
に取り付けられた直径3.5インチのディスク記録媒体
220と、回転アクチュエータ230Bとから構成され
ている。
【0105】回転アクチュエータ230Bは、回動する
キャリッジ240Bと、キャリッジ240Bの先端に取
り付けられたサスペンション250Bと、サスペンショ
ン250Bの先端に取り付けられた負圧浮動ヘッドスラ
イダ100Bとから構成されている。負圧浮動ヘッドス
ライダ100Bは、図10に示した構成を有しているも
のである。
【0106】負圧浮動ヘッドスライダ100Bは、図1
0に示したサイドレール等の形成されている空気軸受面
が、ディスク記録媒体220に対向するように、サスペ
ンション250Bの先端に取り付けられる。
【0107】ディスク記録媒体220が、7200rp
mで回転することによって、空気の流れが、ディスク記
録媒体の220の円周方向に発生する。負圧浮動ヘッド
スライダ100Bを取り付けた回転アクチュエータ23
0Bは、スライダ100Bをディスク記録媒体の220
の内周から外周に掛けて形成されている複数のトラック
の中の所定のトラックに位置付けるために、揺動運動を
行う。この回転アクチュエータ230Bの揺動運動によ
って、スライダ100Bにディスク記録媒体220の円
周に沿って空気が流入する方向とスライダ100Bの長
手方向とのなす角度が変化する。この角度をヨー角と
し、スライダ100Bの長手方向に対しディスク記録媒
体100Bの内周側から空気が流入する方向のヨー角の
符号を正で表すようにする。本実施形態における磁気デ
ィスク装置200Bは、ヨー角が、略−10〜10°の
正負の範囲内で変化するものである。
【0108】スライダ100Bは、サスペンション25
0Bによって、ディスク記録媒体220上に1.5gf
の力で押しつけられている。ディスク記録媒体220の
回転によって生じる空気の流れが、スライダ100Bと
ディスク記録媒体220間に入り込むことによって、ス
ライダ100Bは、ディスク記録媒体220から35n
mの浮上量で浮上する。スライダ100Bの浮上量につ
いては、図12を用いて後述する。
【0109】スライダ100Bは、回転アクチュエータ
230Bによってディスク記録媒体220上の略20〜
46mmの任意の半径位置で精度よく位置決めされる。
スライダ100Bのディスク外周側および内周側にある
サイドレール110B、120Bの空気流出端Eout側
に搭載された磁気トランスデューサ190により、ディ
スク記録媒体220に対して情報の記録再生が行われ
る。
【0110】次に、図12を用いて、本発明の第3の実
施形態による負圧浮動ヘッドスライダの浮上量とディス
ク半径位置の関係について説明する。図12は、磁気デ
ィスク装置に搭載された状態における本発明の第3の実
施形態による負圧浮動ヘッドスライダのディスク半径位
置と浮上量の関係の比較の説明図である。
【0111】図12に示す負圧浮動ヘッドスライダの浮
上量とディスク半径位置の関係は、図11に示したよう
に、ヨー角が−10゜〜+10゜まで変化する磁気ディ
スク装置を想定し、ディスク半径位置の変化に伴う周速
度の変化を加味して、シュミレーションにより求めてい
る。
【0112】−10゜〜+10°の負のヨー角変化を伴
う磁気ディスク装置200Bでは、第3実施形態による
負圧浮動ヘッドスライダを用いることで、周速とヨー角
の変化に伴うスライダ100Bの浮上量の変化を小さく
できる。最大/最小浮上量の差は、ディスク記録媒体2
20の半径位置によらず、2nm程度でほぼ一定に保つ
ことができる。
【0113】ここで、流出側傾斜サイドレール114
B,124Bのスライダの長手方向に対して傾斜させる
角度θ4,θ5について説明する。上述したように、ヨ
ー角の絶対値が大きくなっても、サイドレールによる空
気の所望の圧縮長を得るためには、ヨー角の最大値より
も大きくする必要がある。ヨー角の絶対値の最大値が1
0゜の場合には、傾斜角度θ4は、少なくとも、15゜
以上とする必要がある。また、流出側傾斜サイドレール
114のスライダの長手方向に対して傾斜させる角度θ
1の最大値は、傾斜させたサイドレールを設ける物理的
限界から、90゜よりも小さい角度となる。即ち、流出
側傾斜サイドレール114のスライダの長手方向に対し
て傾斜させる角度θ4は、ヨー角の最大値よりも大き
く、90゜よりも小さい角度とする。同様にして、角度
θ5は、ヨー角の最大値よりも大きく、90゜よりも小
さい角度とする。
【0114】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、スライダに設けたサイドレールをスライダの空気流
出端Eoutまで形成しているので、スライダの空気軸受
面の溝部への潤滑剤の蓄積を低減し、スライダとディス
ク記録媒体間の粘着力の増加を低減することができる。
【0115】また、ヨー角が、正から負の範囲で変化す
る磁気ディスク装置に使用するスライダにおいては、両
方のサイドレールは、スライダの長手方向に平行な流入
側サイドレールと、スライダの空気流出端Eoutに位置
し、スライダの内側に傾斜した流出側傾斜サイドレール
とから構成するようにしたので、ヨー角の絶対値の増加
に対しても所定の浮上量の得ることができる。
【0116】さらに、磁気ディスク装置に実装した際
に、周速とヨー角の変化に伴うスライダの浮上量の変化
を小さくできる。
【0117】また、ディスク記録装置における高密度記
録が可能となる。
【0118】次に、図13を用いて、本発明の第4の実
施形態による負圧浮動ヘッドスライダについて説明す
る。図13は、本発明の第4の実施形態による負圧浮動
ヘッドスライダの平面図である。なお、図10と同一符
号は、同一部分を示している。
【0119】本実施形態による負圧浮動ヘッドスライダ
100Cは、図11に示したように、ヨー角が略−10
゜〜+10°の範囲内で変化する磁気ディスク装置に用
いるものである。
【0120】図10に示した実施形態と異なる点は、図
10におけるセンタレールを設けることなく、磁気トラ
ンスジューサ190をサイドレール110Bの空気流出
端Eout側に設けたことにある。なお、情報を記録再生
する磁気トランスデューサ190は、ディスク外周側お
よび内周側にあるサイドレール110B,120Bの両
方あるいはディスク内周側のサイドレール120Bの空
気流出端Eout近傍に備えてあってもよいものである。
【0121】スライダ100Bの空気軸受面に形成され
るサイドレール110B,120Bと、クロスレール1
30B,140Bと、スリット170Bと、センタレー
ル195と、これらのレール群の内側に形成する溝部1
80Bは、イオンミリング,エッチングまたは技術上公
知である他の製造技術により形成される。
【0122】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、スライダに設けたサイドレールをスライダの空気流
出端Eoutまで形成しているので、スライダの空気軸受
面の溝部への潤滑剤の蓄積を低減し、スライダとディス
ク記録媒体間の粘着力の増加を低減することができる。
【0123】また、ヨー角が、正から負の範囲で変化す
る磁気ディスク装置に使用するスライダにおいては、両
方のサイドレールは、スライダの長手方向に平行な流入
側サイドレールと、スライダの空気流出端Eoutに位置
し、スライダの内側に傾斜した流出側傾斜サイドレール
とから構成するようにしたので、ヨー角の絶対値の増加
に対しても所定の浮上量の得ることができる。
【0124】さらに、磁気ディスク装置に実装した際
に、周速とヨー角の変化に伴うスライダの浮上量の変化
を小さくできる。
【0125】なお、本発明の実施態様としては、以下の
ものがあげられる。
【0126】1:負圧浮動ヘッドスライダにおいて、ヨ
ー角の絶対値の最大値が21゜の場合、流出側傾斜サイ
ドレールが、スライダの長手方向に対してなす角度は、
25゜から55゜の範囲とすることを特徴とする負圧浮
動ヘッドスライダ。
【0127】2:負圧浮動ヘッドスライダにおいて、磁
気トランスデューサは、サイドレールの少なくとも一方
の空気流出端側に備えられていることを特徴とする負圧
浮動ヘッドスライダ。
【0128】3:負圧浮動ヘッドスライダにおいて、ス
ライダの一方のサイドレールは、スライダの空気流入端
側に位置し、スライダの長手方向に平行な流入側サイド
レールと、スライダの空気流出端に位置し、スライダの
内側に傾斜した流出側傾斜サイドレールから構成されて
おり、他方のサイドレールは、スライダの空気流入端側
に位置し、スライダの長手方向に平行な流入側サイドレ
ールと、スライダの空気流出端に位置し、スライダの外
側に傾斜した流出側傾斜サイドレールから構成されてい
ることを特徴とする負圧浮動ヘッドスライダ。
【0129】4:負圧浮動ヘッドスライダにおいて、ヨ
ー角が正及び負の領域で変化し、スライダの両方のサイ
ドレールは、スライダの空気流入端側に位置し、スライ
ダの長手方向に平行な流入側サイドレールと、スライダ
の空気流出端に位置し、スライダの内側に傾斜した流出
側傾斜サイドレールから構成されていることを特徴とす
る負圧浮動ヘッドスライダ。
【0130】5:負圧浮動ヘッドスライダにおいて、ヨ
ー角が正及び負の領域で変化し、スライダの両方のサイ
ドレールは、スライダの空気流入端側に位置し、スライ
ダの長手方向に平行な流入側サイドレールと、スライダ
の空気流出端に位置し、スライダの内側に傾斜した流出
側傾斜サイドレールから構成されており、さらに、両方
のサイドレールの空気流出端側の間に形成されたセンタ
ーレールを有し、磁気トランスデューサは、センタレー
ルに備えられていることを特徴とする負圧浮動ヘッドス
ライダ。
【0131】6:負圧浮動ヘッドスライダにおいて、空
気導入部は、テーパ状であることを特徴とする負圧浮動
ヘッドスライダ。
【0132】7:負圧浮動ヘッドスライダにおいて、空
気導入部は、ステップ状であることを特徴とする負圧浮
動ヘッドスライダ。
【0133】
【発明の効果】本発明によれば、負圧浮動ヘッドスライ
ダ及びそれを用いた磁気ディスク装置において、スライ
ダの空気軸受面の溝部への潤滑剤の蓄積を低減し、スラ
イダとディスク記録媒体間の粘着力の増加を低減すると
ともに、ヨー角の絶対値の増加に対しても所定の浮上量
の得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による負圧浮動ヘッドスラ
イダの平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明の一実施形態による負圧浮動ヘッドスラ
イダの空気軸受面における空気の流れの様子の説明図で
ある。
【図4】本発明の一実施形態による負圧浮動ヘッドスラ
イダ用いた磁気ディスク装置の平面図である。
【図5】本発明の一実施形態による負圧浮動ヘッドスラ
イダの粘着力と従来の負圧浮動ヘッドスライダの粘着力
の比較実験結果の説明図である。
【図6】本発明の一実施形態による負圧浮動ヘッドスラ
イダ及び従来の負圧浮動ヘッドスライダの浮上量とヨー
角の関係の比較の説明図である。
【図7】本発明の第2の実施形態による負圧浮動ヘッド
スライダの平面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態による負圧浮動ヘッド
スライダ及び従来の負圧浮動ヘッドスライダの浮上量と
ヨー角の関係の比較の説明図である。
【図9】磁気ディスク装置に搭載された状態における本
発明の第2の実施形態による負圧浮動ヘッドスライダの
ディスク半径位置と浮上量の関係の比較の説明図であ
る。
【図10】本発明の第3の実施形態による負圧浮動ヘッ
ドスライダの平面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態による負圧浮動ヘッ
ドスライダ用いた磁気ディスク装置の平面図である。
【図12】磁気ディスク装置に搭載された状態における
本発明の第3の実施形態による負圧浮動ヘッドスライダ
のディスク半径位置と浮上量の関係の比較の説明図であ
る。
【図13】本発明の第4の実施形態による負圧浮動ヘッ
ドスライダの平面図である。
【符号の説明】 100…スライダ 110,120…サイドレール 130,140…クロスレール 150,160…空気導入部 170…スリット 180…溝部 190…磁気トランスデューサ 195…センタレール 200…磁気ディスク装置 210…スピンドル 220…ディスク記録媒体 230…回転アクチュエータ 240…キャリッジ 250…サスペンション Ein…空気流入端 Eout…空気流出端
フロントページの続き (72)発明者 小平 英一 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社 日立製作所 ストレージシステム 事業部内 (72)発明者 小島 康生 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社 日立製作所 ストレージシステム 事業部内 (72)発明者 米村 真次 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社 日立製作所 ストレージシステム 事業部内 (56)参考文献 特開 平9−265750(JP,A) 特開 平8−227514(JP,A) 特開 平6−223525(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/60 G11B 21/21 101

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スライダの空気軸受面に形成され、空気流
    入端側に位置する空気導入部と、この空気導入部に続い
    て形成されたクロスレールと、このクロスレールに続い
    て形成された上記スライダの長手方向に延在する一対の
    サイドレールと、これらのクロスレール及びサイドレー
    ルに囲まれた領域に形成される溝部と、上記スライダの
    空気流出端側に備えられた磁気トランスデューサとを有
    する負圧浮動ヘッドスライダにおいて、 上記一対のサイドレールは、上記スライダの空気軸受面
    の空気流出端まで形成されているとともに、 少なくとも一方のサイドレールは、上記スライダの空気
    流入端側に位置し、上記スライダの長手方向に平行な流
    入側サイドレールと、上記スライダの空気流出端に位置
    し、上記流入側のサイドレールの外側の辺に対して傾斜
    した外側の辺を有し、また、上記流入側のサイドレール
    の内側の辺に対して傾斜した内側の辺を有することによ
    り、上記スライダの内側に傾斜した流出側傾斜サイドレ
    ールから構成されていることを特徴とする負圧浮動ヘッ
    ドスライダ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の負圧浮動ヘッドスライダに
    おいて、 上記流出側傾斜サイドレールが、上記スライダの長手方
    向に対してなす角度は、上記スライダの長手方向と上記
    スライダに空気が流入する方向のなすヨー角の絶対値の
    最大値よりも大きく、90゜よりも小さくしたことを特
    徴とする負圧浮動ヘッドスライダ。
  3. 【請求項3】回転可能なディスク記録媒体と、回動可能
    であるとともに、その先端の上記ディスク記録媒体と対
    向する位置に取り付けられた負圧浮動ヘッドスライダを
    有する回転アクチュエータとから構成され、 上記負圧浮動ヘッドスライダは、スライダの空気軸受面
    に形成され、空気流入端側に位置する空気導入部と、こ
    の空気導入部に続いて形成されたクロスレールと、この
    クロスレールに続いて形成された上記スライダの長手方
    向に延在する一対のサイドレールと、これらのクロスレ
    ール及びサイドレールに囲まれた領域に形成される溝部
    と、上記スライダの空気流出端側に備えられた磁気トラ
    ンスデューサとから構成される磁気ディスク装置におい
    て、 上記負圧浮動ヘッドスライダの上記一対のサイドレール
    は、上記スライダの空気軸受面の空気流出端まで形成さ
    れているとともに、 少なくとも一方のサイドレールは、上記スライダの空気
    流入端側に位置し、上記スライダの長手方向に平行な流
    入側サイドレールと、上記スライダの空気流出端に位置
    し、上記流入側のサイドレールの外側の辺に対して傾斜
    した外側の辺を有し、また、上記流入側のサイドレール
    の内側の辺に対して傾斜した内側の辺を有することによ
    り、上記スライダの内側に傾斜した流出側傾斜サイドレ
    ールから構成されていることを特徴とする磁気ディスク
    装置。
JP31358896A 1996-11-25 1996-11-25 負圧浮動ヘッドスライダ及びそれを用いた磁気ディスク装置 Expired - Fee Related JP3301703B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31358896A JP3301703B2 (ja) 1996-11-25 1996-11-25 負圧浮動ヘッドスライダ及びそれを用いた磁気ディスク装置
US08/976,101 US5973880A (en) 1996-11-25 1997-11-21 Negative pressure flying head slider having improved side rails construction

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31358896A JP3301703B2 (ja) 1996-11-25 1996-11-25 負圧浮動ヘッドスライダ及びそれを用いた磁気ディスク装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10162334A JPH10162334A (ja) 1998-06-19
JP3301703B2 true JP3301703B2 (ja) 2002-07-15

Family

ID=18043129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31358896A Expired - Fee Related JP3301703B2 (ja) 1996-11-25 1996-11-25 負圧浮動ヘッドスライダ及びそれを用いた磁気ディスク装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5973880A (ja)
JP (1) JP3301703B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6239951B1 (en) * 1997-09-22 2001-05-29 Seagate Technology, Llc Air bearing slider with increased speed sensitivity
US6134083A (en) * 1998-02-24 2000-10-17 Seagate Technology Llc Self-loading head slider having angled leading rails and non-divergent notched cavity dam
US6487049B1 (en) * 1998-12-23 2002-11-26 Iomega Corporation Drive heads for storage media drive with displaced pair of sensors
US6356412B1 (en) * 1999-09-30 2002-03-12 Read-Rite Corporation Air bearing facilitating load/unload of a magnetic read/write head
JP3589139B2 (ja) * 2000-02-14 2004-11-17 株式会社日立製作所 回転電機
US6498701B1 (en) * 2000-03-24 2002-12-24 Seagate Technology Llp Method of channeling accumulated disc lube off of recording head sliders
US7227723B2 (en) * 2000-06-20 2007-06-05 Seagate Technology Llc Reduced lubricant accumulating slider
KR100520593B1 (ko) * 2000-10-31 2005-10-10 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 슬라이더 및 디스크 장치
US6574074B2 (en) * 2001-01-16 2003-06-03 International Business Machines Corporation Air bearing surface design for inducing roll-bias during load/unload sequence

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US35800A (en) * 1862-07-01 Improvement in lanterns
US5430591A (en) * 1992-10-13 1995-07-04 Hitachi, Ltd. Negative pressure flying head slider having siderails with narrow width portion
JPH06223525A (ja) * 1993-01-29 1994-08-12 Sony Corp 浮上型磁気ヘッド装置
US5515219A (en) * 1993-09-08 1996-05-07 Seagate Technology, Inc. Simplified self-loading head slider
JPH07111054A (ja) * 1993-10-14 1995-04-25 Alps Electric Co Ltd 浮上式磁気ヘッド
JPH07169221A (ja) * 1993-12-13 1995-07-04 Fujitsu Ltd 磁気ヘッドスライダ
US5721650A (en) * 1996-08-26 1998-02-24 Seagate Technology, Inc. Self-loading disc head slider having blunt cross rail
US5704715A (en) * 1996-12-09 1998-01-06 Read-Rite Corporation Altitude insensitive air bearing slider

Also Published As

Publication number Publication date
US5973880A (en) 1999-10-26
JPH10162334A (ja) 1998-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100382757B1 (ko) 부압 공기 윤활 베어링 슬라이더
KR0145029B1 (ko) 자기 기록 디스크 드라이브 및 변환기 조립체
KR0143968B1 (ko) 롤에 무감각한 공기 베어링 슬라이더
US6351345B1 (en) Air bearing slider and method of producing the same
RU2106697C1 (ru) Ползун с воздушной подушкой для поддержания записывающей головки относительно подвижного носителя записи и система записи с дисководом
US6021024A (en) Magnetic disk drive having a constant skew angle
US6747847B2 (en) Self-flushing trench air bearing for improved slider flyability
US7245455B2 (en) Center split feature and pressurization for altitude insensitivity, high pitch torque and high preload sensitivity air bearing slider
USRE39004E1 (en) Pseudo contact type negative pressure air bearing slider
US20010010612A1 (en) Negative pressure air bearing slider
EP0936599B1 (en) Flying negative pressure air bearing slider with divided negative pressure pockets
JP3207269B2 (ja) 磁気記録用フライトスライダー
JPH0785623A (ja) 磁気記録用スライダ
JP3301703B2 (ja) 負圧浮動ヘッドスライダ及びそれを用いた磁気ディスク装置
US20030128471A1 (en) Air bearing design producing steeper ramp profile near the laser texture zone
US20050036241A1 (en) Rotary disk storage device and method
JP3243698B2 (ja) 負圧利用浮動ヘッドスライダ及び回転円板記憶装置
US6421908B1 (en) Method of making shallow etch air bearing surface features for optimized transducer spacing
US6243232B1 (en) Magnetic head
JPS6356635B2 (ja)
JP2872384B2 (ja) 磁気ヘツドスライダ及び磁気デイスク装置
US7626786B2 (en) Compact magnetic head slider with reduced bearing surfaces
JP2874484B2 (ja) 浮動ヘッドスライダ及び回転円板記憶装置
JP2560236B2 (ja) 浮動ヘッドスライダ
CN1307615C (zh) 磁头滑块及盘片记录再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees