JP3301598B2 - ガス浸炭方法 - Google Patents
ガス浸炭方法Info
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- JP3301598B2 JP3301598B2 JP29664397A JP29664397A JP3301598B2 JP 3301598 B2 JP3301598 B2 JP 3301598B2 JP 29664397 A JP29664397 A JP 29664397A JP 29664397 A JP29664397 A JP 29664397A JP 3301598 B2 JP3301598 B2 JP 3301598B2
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、浸炭炉内に炭化水
素ガスを導入してCOガスを発生させ、鋼製品に浸炭処理
を施すための方法に関するものである。
素ガスを導入してCOガスを発生させ、鋼製品に浸炭処理
を施すための方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来からガス浸炭方法として種々の方法
が提案されているが、そのほとんどは、メタン、プロパ
ン等の原料ガスに空気等を混合してこれを変成炉内でCO
ガスに変成し、このCOガスを浸炭炉に供給して浸炭を行
なうものである。ところが、この方法では、浸炭炉の雰
囲気中に浸炭に直接関与しないN2ガスが含まれており、
COガスのみかけ分圧が低下するため、浸炭むら等の不具
合を招きやすい。
が提案されているが、そのほとんどは、メタン、プロパ
ン等の原料ガスに空気等を混合してこれを変成炉内でCO
ガスに変成し、このCOガスを浸炭炉に供給して浸炭を行
なうものである。ところが、この方法では、浸炭炉の雰
囲気中に浸炭に直接関与しないN2ガスが含まれており、
COガスのみかけ分圧が低下するため、浸炭むら等の不具
合を招きやすい。
【０００３】この問題を解決するものとして、浸炭に直
接関与する原料ガス、すなわちメタン、プロパン等の炭
化水素ガスを直接浸炭炉内に供給し、炉内でCOガスを発
生させて浸炭処理を行なう方法がある（例えば特公平 1
-38870号公報参照）。
接関与する原料ガス、すなわちメタン、プロパン等の炭
化水素ガスを直接浸炭炉内に供給し、炉内でCOガスを発
生させて浸炭処理を行なう方法がある（例えば特公平 1
-38870号公報参照）。
【０００４】この方法であれば、炉内の雰囲気からN2ガ
スを除去できるので上記不具合を解消することができ
る。その一方で、ガスインレットの内径部に多量の煤が
付着堆積しやすい。そこで、従来では、図２に示すよう
に、原料ガスの供給路（19）とは別に炭酸ガスの供給路
（20）を設置し、定期的（数分〜数十分毎）に電磁バル
ブ（23）を開いて（この時、原料ガスの供給路（19）の
コントロールバルブ（13）を閉じる）、高圧（例えば５
kg/cm2）の炭酸ガスをガスインレット（12）に圧送し、
付着した煤を飛散除去するようにしている。
スを除去できるので上記不具合を解消することができ
る。その一方で、ガスインレットの内径部に多量の煤が
付着堆積しやすい。そこで、従来では、図２に示すよう
に、原料ガスの供給路（19）とは別に炭酸ガスの供給路
（20）を設置し、定期的（数分〜数十分毎）に電磁バル
ブ（23）を開いて（この時、原料ガスの供給路（19）の
コントロールバルブ（13）を閉じる）、高圧（例えば５
kg/cm2）の炭酸ガスをガスインレット（12）に圧送し、
付着した煤を飛散除去するようにしている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、煤を飛
散させた後の炭酸ガスは浸炭炉（11）に供給されるた
め、頻繁に煤の除去を行なうと、多量の炭酸ガスが炉内
(11 ａ) に入り、その結果として浸炭能（カーボンポテ
ンシャル）が低下して品質の不安定化を招く。この場
合、カーボンポテンシャルを回復しようとすれば、多量
の原料ガスを炉内に供給しなければならず、煤の発生量
が一段と増加する。これは、煤の除去作業をさらに頻繁
に行なわなければならないことを意味し、メンテナンス
コストの高騰を招く。
散させた後の炭酸ガスは浸炭炉（11）に供給されるた
め、頻繁に煤の除去を行なうと、多量の炭酸ガスが炉内
(11 ａ) に入り、その結果として浸炭能（カーボンポテ
ンシャル）が低下して品質の不安定化を招く。この場
合、カーボンポテンシャルを回復しようとすれば、多量
の原料ガスを炉内に供給しなければならず、煤の発生量
が一段と増加する。これは、煤の除去作業をさらに頻繁
に行なわなければならないことを意味し、メンテナンス
コストの高騰を招く。
【０００６】そこで本発明は、煤の発生量を減らして製
品品質の安定化を図ることのできるガス浸炭方法の提供
を目的とする。
品品質の安定化を図ることのできるガス浸炭方法の提供
を目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明では、浸炭炉内にガスインレットを介して炭化水
素ガスを含む原料ガスを導入し、浸炭炉内でCOガスを発
生させて鋼製品に浸炭処理を施すに際し、炉内ガスを抽
出して、これをガスインレットに接続した原料ガスの供
給路に還流させることとした。
本発明では、浸炭炉内にガスインレットを介して炭化水
素ガスを含む原料ガスを導入し、浸炭炉内でCOガスを発
生させて鋼製品に浸炭処理を施すに際し、炉内ガスを抽
出して、これをガスインレットに接続した原料ガスの供
給路に還流させることとした。
【０００８】このように炉内ガスの一部を原料ガスに還
流させることにより、煤発生の原因である原料ガスがCO
ガスに富む炉内ガスで希釈されるため、炉内のCO分圧
（カーボンポテンシャル）を低下させることなく煤の発
生量を減らすことができる。また、原料ガスの使用量も
減らすこともできる。
流させることにより、煤発生の原因である原料ガスがCO
ガスに富む炉内ガスで希釈されるため、炉内のCO分圧
（カーボンポテンシャル）を低下させることなく煤の発
生量を減らすことができる。また、原料ガスの使用量も
減らすこともできる。
【０００９】
【発明の実施の形態】図１に本発明の一実施形態を示
す。図示のように浸炭炉（１）の内部（1a）には、炉
（１）の上部壁に配置したガスインレット（２）を介し
て炭化水素ガス（例えばブタンガス：C4H10 ）からなる
原料ガスが一定圧（例えば0.5 kg/cm2）で導入される。
原料ガスの導入量は、コントロールバルブ（３）で調節
される。
す。図示のように浸炭炉（１）の内部（1a）には、炉
（１）の上部壁に配置したガスインレット（２）を介し
て炭化水素ガス（例えばブタンガス：C4H10 ）からなる
原料ガスが一定圧（例えば0.5 kg/cm2）で導入される。
原料ガスの導入量は、コントロールバルブ（３）で調節
される。
【００１０】浸炭炉（１）内の雰囲気ガスは、ポンプ
（５）の吸引力により、炉（１）の側方壁に配置したサ
ンプルポート（６）を介して炉外に抽出される。そし
て、この炉内ガスは熱交換器（７）で冷却し、フィルタ
（８）で煤等の不純物を除去した上で、原料ガスをガス
インレット（２）に供給する供給路（９）に還流され
る。（10）は炉内ガスの流量計である。炉内ガスの抽出
量は、流量計（10）の計測値および炉内に配置された図
示しないセンサ（ CO2センサ等）からのデータに基づ
き、ポンプ（５）をフィードバック制御することによ
り、炉内が所定のカーボンポテンシャルに維持されるよ
う調節される。
（５）の吸引力により、炉（１）の側方壁に配置したサ
ンプルポート（６）を介して炉外に抽出される。そし
て、この炉内ガスは熱交換器（７）で冷却し、フィルタ
（８）で煤等の不純物を除去した上で、原料ガスをガス
インレット（２）に供給する供給路（９）に還流され
る。（10）は炉内ガスの流量計である。炉内ガスの抽出
量は、流量計（10）の計測値および炉内に配置された図
示しないセンサ（ CO2センサ等）からのデータに基づ
き、ポンプ（５）をフィードバック制御することによ
り、炉内が所定のカーボンポテンシャルに維持されるよ
う調節される。
【００１１】このように、本発明では、炉内ガスの一部
を原料ガスの供給路（９）に還流させ、原料ガスを炉内
ガスで希釈してから浸炭炉（１）に供給している。従っ
て、原料ガス中の炭化水素ガスの濃度を相対的に低下さ
せることができ、煤の発生を抑えてガスインレット
（２）での煤の付着量を少なくすることができる。ま
た、煤除去用の炭酸ガス等も不要もしくはその使用量を
少なくできるので、構造を簡素化して低コスト化を図る
ことができる。原料ガスを希釈する場合には、カーボン
ポテンシャルの低下が懸念されるが、一般に炉内ガスは
COがその主成分であるから、この炉内ガスで希釈しても
カーボンポテンシャルの低下はほとんど生じず、品質を
安定化させることができる。
を原料ガスの供給路（９）に還流させ、原料ガスを炉内
ガスで希釈してから浸炭炉（１）に供給している。従っ
て、原料ガス中の炭化水素ガスの濃度を相対的に低下さ
せることができ、煤の発生を抑えてガスインレット
（２）での煤の付着量を少なくすることができる。ま
た、煤除去用の炭酸ガス等も不要もしくはその使用量を
少なくできるので、構造を簡素化して低コスト化を図る
ことができる。原料ガスを希釈する場合には、カーボン
ポテンシャルの低下が懸念されるが、一般に炉内ガスは
COがその主成分であるから、この炉内ガスで希釈しても
カーボンポテンシャルの低下はほとんど生じず、品質を
安定化させることができる。
【００１２】なお、本実施形態では炭化水素ガスとして
ブタンガスを使用しているが、メタン、プロパン等の他
の炭化水素系ガスも使用可能である。原料ガスには、炭
化水素ガスだけでなく、CO2 やO2、あるいは空気等の炭
化水素ガスの変成に必要な適宜のガスを含ませることが
できる。
ブタンガスを使用しているが、メタン、プロパン等の他
の炭化水素系ガスも使用可能である。原料ガスには、炭
化水素ガスだけでなく、CO2 やO2、あるいは空気等の炭
化水素ガスの変成に必要な適宜のガスを含ませることが
できる。
【００１３】
【発明の効果】このように本発明によれば、炉内のカー
ボンポテンシャルを低下させることなく煤の発生量を減
らすことができるので、製品品質の安定化を図りつつ炭
化水素ガスや炭酸ガス等の煤除去用ガスの使用量を削減
でき、メンテナンスコストや稼動コストの削減に多大な
効果が奏される。
ボンポテンシャルを低下させることなく煤の発生量を減
らすことができるので、製品品質の安定化を図りつつ炭
化水素ガスや炭酸ガス等の煤除去用ガスの使用量を削減
でき、メンテナンスコストや稼動コストの削減に多大な
効果が奏される。
【図１】本発明にかかるガス浸炭方法を実施するための
装置の断面図である。
装置の断面図である。
【図２】従来装置の断面図である。
１ 浸炭炉 ２ ガスインレット ９ 供給路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 繁巳 東京都千代田区丸の内１丁目８番２号 同和鉱業株式会社内 (72)発明者 北本 健一 東京都千代田区丸の内１丁目８番２号 同和鉱業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−77321（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−159567（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−45358（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C23C 8/22
Claims (1)
- 【請求項１】 浸炭炉内にガスインレットを介して炭化
水素ガスを含む原料ガスを導入し、浸炭炉内でＣＯガス
を発生させて鋼製品に浸炭処理を施すに際し、ＣＯガス
に富む炉内ガスを抽出して、これをガスインレットに接
続した原料ガスの供給路に還流させることを特徴とする
ガス浸炭方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29664397A JP3301598B2 (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | ガス浸炭方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29664397A JP3301598B2 (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | ガス浸炭方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11131209A JPH11131209A (ja) | 1999-05-18 |
| JP3301598B2 true JP3301598B2 (ja) | 2002-07-15 |
Family
ID=17836200
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29664397A Expired - Fee Related JP3301598B2 (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | ガス浸炭方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3301598B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5478007B2 (ja) * | 2007-03-23 | 2014-04-23 | Ｄｏｗａサーモテック株式会社 | 熱処理システム |
| KR101028538B1 (ko) * | 2008-04-04 | 2011-04-11 | 현대자동차주식회사 | 노내 분위기 가스 제어 설비 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5677321A (en) * | 1979-11-28 | 1981-06-25 | Kanto Yakin Kogyo Kk | Energy saving type atmosphere furnace for metal heat treatment |
| JPS61159567A (ja) * | 1984-12-31 | 1986-07-19 | Tokyo Netsu Shiyori Kogyo Kk | ガス浸炭方法 |
| JPH0699795B2 (ja) * | 1986-08-12 | 1994-12-07 | 三菱自動車工業株式会社 | 連続ガス浸炭方法 |
-
1997
- 1997-10-29 JP JP29664397A patent/JP3301598B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH11131209A (ja) | 1999-05-18 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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