JP3298655B2 - デジタルレコーダ - Google Patents

デジタルレコーダ

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JP3298655B2
JP3298655B2 JP30842491A JP30842491A JP3298655B2 JP 3298655 B2 JP3298655 B2 JP 3298655B2 JP 30842491 A JP30842491 A JP 30842491A JP 30842491 A JP30842491 A JP 30842491A JP 3298655 B2 JP3298655 B2 JP 3298655B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声信号等をデジタル
的に記録、再生、更には編集することが可能なデジタル
レコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から音声信号等を記録(録音)、再
生、編集する方法としては、磁気テープにアナログ音声
信号を磁気記録し、それを再生、編集することが行われ
ている。しかし、このような従来技術は、アナログ記録
再生によっている為、音質の劣化がさけられず、特に一
度録音した音声信号をダビングすると劣化が顕著とな
る。
【0003】また、磁気テープを記録媒体としているの
で、目的の編集ポイントに到達するのに時間がかかって
しまうという問題や、磁気テープの当該録音部分を物理
的に切り貼りしたり、編集部分を他の場所に一度コピー
した上でなければ編集作業を行えないという問題もあ
る。
【0004】音質劣化の問題に対しては、磁気テープへ
の記録方法をデジタル化することで対応できるものの、
シーケンシャルアクセスの記録媒体を用いるために生じ
る頭出しや編集の自由度に関する欠点は、単なるデジタ
ル化によっては除去することができない。
【0005】そこで本願の出願人は特願平3−6552
2号において、記録媒体としてハードディスクを用いて
録音されたオリジナル・レコーディング・トラック(以
下、O.R.T.と称する)上の任意の区間をイベント
として登録し、再生時にはこのイベントを任意の順番に
並べ換えて再生するイヴェント・コントロール・トラッ
ク(以下、E.C.T.と称する)の機能を有するデジ
タルレコーダを提案している。
【0006】この装置はイベントの指定を、そのイベン
トの開始ポイント、終了ポイントをそれぞれ数値、もし
くは波形の表示画面を見ながらヘア・カーソル等で移動
して指定することを想定している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な従来のデジタルレコーダでは、例えば1つのイベント
区間を2つの連続したイベント区間に分ける場合、タイ
ムコード上で時間指定したり、画面上に表示されたイベ
ント区間にてヘア・カーソル等を用いてポイント指定し
てイベント区間を分けるようにしており、こうした時間
指定やポイント指定では隣り合うサンプリングポイント
間で区間分けすることが極めて難しいという問題があ
る。 また、隣り合うサンプリングポイント間で区間分け
することが極めて難しい為、連続したイベントでありな
がら、先行するイベント末尾に対応するサンプリングポ
イントのデータと、後続するイベント先頭のサンプリン
グポイントのデータとが不連続になり再生時のノイズ要
因となる問題もある。 なお、サンプリングポイントと
は、所定のサンプリング周期でサンプリングされて媒体
記録されるデータのアドレスに相当する。
【0008】
【0009】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たもので、サンプリングポイント精度で連続したイベン
ト区間を指定し得るデジタルレコーダを提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この様な課題を解決する
ために本発明は、予め登録されたイベントの内から連続
登録するイベントを指定し、その指定したイベントを再
生中に登録操作子がオン操作されると、この登録操作子
がオン操作された時点のサンプリングポイントを現在再
生中のイベントの終了点として登録する一方、その終了
点の次のサンプリングポイントを、現在再生中のイベン
トの次のイベントの開始点として登録するので、極めて
容易にサンプリングポイント精度で連続したイベント区
間を登録することが可能になる。 つまり、従来、タイム
コード上で時間指定したり、画面上に表示されたイベン
ト区間にてヘア・カーソル等を用いてポイント指定して
イベント区間を分けるようにしており、こうした時間指
定やポイント指定では隣り合うサンプリングポイント同
士で区間分けすることが極めて難しいが、本願発明では
登録操作子のオン操作だけでサンプリングポイント精度
で連続したイベント区間に区分けすることができる。
うした本願発明は、デジタルレコーディング技術では周
知のパンチイン・パンチアウト編集に用いられ、例えば
1つのイベント区間を3つの連続したイベント区間a,
b,cに区分けしておき、あるイベントにイベント区間
a,bとイベント区間b,cとをパンチイン・パンチア
ウトして再生すると、イベント区間a,bとイベント区
間b,cとはそれぞれサンプリングポイント精度で連続
したイベント区間になる為、その区間ではデータ不連続
にならず再生時のノイズ発生を抑えることができる、と
いう効果も奏する。
【0011】
【0012】
【実施例】
〈実施例の特徴〉図1は、本発明を適用したデジタルレ
コーダの全体構成を示すブロック図であって、その詳細
説明は後述するが、その特徴は、録音された内容の再生
時に、キーボード4の複数のスイッチのうち、特定スイ
ッチが操作されたとき、オリジナル・レコーディング・
トラック上の連続する区間の内容を別のイベントとして
登録するものであって、特定スイッチ操作時におけるサ
ンプリングポイントを前のイベントの終了ポイントとし
て登録し、その次のサンプリングポイントを次のイベン
トの開始ポイントとして登録するようにしたアルゴリズ
ムに特徴がある。
【0013】すなわち、図17に示すようにO.R.
T.上には種々のデータ(例えば音声データ)が記録さ
れている。このO.R.T.を再生し、定義されたイベ
ントは図18に示すイベントテーブルに登録され、ユー
ザはこの中から任意のイベントを選択してE.C.T.
に並べ換えていく。図18の中において、この実施例で
問題にしている連続したイベントとは、O.R.T.0
1の上で定義されているイベント#1とイベント#2の
ように連続した関係にあるものを対象としている。ここ
で連続したイベントは、連続した番号としてイベントテ
ーブルに登録されるものとする。
【0014】本実施例の場合、単なる再生中の独立した
ポイント登録(孤立したイベントの登録)とは区別する
ため、予め連続登録という動作を指定する事になる。次
に、幾つの連続イベントを登録するのか、その数も予め
設定しておき、これらの設定の後に登録のための再生を
始める。
【0015】最初の指定に関しては、その前のイベント
が存在しないので、イベント#1の開始ポイントの指定
として処理されるが、2回目にポイントを指定すると、
イベント#1の終了ポイントを指定すると共に、イベン
ト#2の開始ポイントを指定するものとして処理され
る。そして、最後のイベントの終了ポイントを指定する
ことによってイベントの登録が終了する。
【0016】このような登録を行うものがイベント登録
手段であり、図19はこの動作を行うためのフローチャ
ートであり、この実施例では、連続イベントの指定は一
般のイベント指定と明確に区別する。このため、キーボ
ード4の所定のキーが操作されると、ステップ19−1
に示すように連続指定のフラグがオンされる。また、こ
こでは登録しようとしているイベントの個数も予め設定
するので、ステップ19−2に示すようにキーボード4
からの入力に対応して登録イベント個数を変数Nに登録
する。そして、ポイント指定スイッチのタッピング回数
iをステップ19−3に示すように「1」に初期設定す
る。
【0017】この装置は、再生中に特定キーを操作する
ことによってイベントの開始ポイントおよび終了ポイン
トを指定するのであるから、ステップ19−4に示すよ
うに再生状態が指令される。再生指定後、ステップ19
−5に示すようにポイント指定が検出されると(所定の
キーが操作されると)、その時点のイベントが最初のイ
ベントであるか否かがステップ19−6において判断さ
れる。
【0018】この時点では、ポイント指定のタッピング
回数iはステップ19−3において「1」に設定された
状態となっているのでステップ19−6は最初のイベン
トであると判断し、ステップ19−7に示すように、現
再生中にあるデータのアドレスに相当するカレントポ
イントCPをイベント1の開始ポイントESiとして登
録する。ここで1回目でない場合には次のサンプリング
ポイントを次のイベントの開始ポイントとして同時に登
録する必要があるので、指定タッピングの回数iを1だ
けインクリメントしたうえでステップ19−5に戻る。
【0019】次に、ポイント指定が行われたことがステ
ップ19−5において検出されるとこの時点では指定タ
ッピングの回数iは「2」になっているので、ステップ
19−6は最初のイベントではないと判断し、ステップ
19−8の判断、すなわち指定タッピングの回数iが登
録イベントの個数Nよりも1だけ大きいか否かの判断が
行われる。この判断は登録が終了したか(N個のイベン
トの登録が完了したか)否かの判断であるが、現時点で
は指定タッピングの回数iは登録イベントの個数Nより
も小さいのでステップ19−9の処理が行われる。
【0020】ステップ19−9の処理は、現在再生中に
あるデータのアドレスに相当するカレントポイントCP
をi番目のイベントより1つ前のイベントの終了ポイン
トEE(i−1)として登録すると共に、そのカレント
ポイントCPを1だけインクリメントし、それをi番目
のイベントの開始ポイントESiとする。すなわち、現
時点のイベントは最初のイベント「1」であり、指定タ
ッピングの回数iは2であるから、i番目より1つ前の
イベントの終了ポイントEE(i−1)は最初のイベン
トの終了ポイントとなるので、再生中にあるデータのア
ドレスに相当するカレントポイントCPを終了ポイント
EE(i−1)として登録すると共に、そのカレントポ
イントCPを1だけインクリメントしたサンプリングポ
イントをi番目のイベントの開始ポイントESiとして
登録する。
【0021】つまり、ポイント指定スイッチが操作され
るとそのときのサンプリングポイントがそのイベントの
終了ポイントとして記憶され、次のサンプリングポイン
トが次のイベント、すなわち後続イベントの開始ポイン
トして記憶される。例えば、図13に示すオリジナルレ
コーディングトラック(O.R.T.)のトラックTr
1を再生している場合、イベント1の終了ポイント00
799でタッピングが行われると、この00799がイ
ベント1の終了ポイントとして記憶されるとともに、次
ポイント00800がイベント2の開始ポイントとして
記憶される。
【0022】そして、指定タッピングの回数iがステッ
プ19−10において1だけインクリメントされ、ステ
ップ19−5に戻る。この様にしてポイント指定スイッ
チが操作される度にステップ19−9、19−10の処
理が行われる。ポイント指定スイッチがN回操作された
ときはステップ19−8において、指定タッピングの回
数iはN+1と判断されるので、ステップ19−11に
おいて、再生中にあるデータのアドレスに相当するカレ
ントポイントCPがi番目のイベントの終了ポイントE
Eiとして記憶され、ステップ19−12において再生
状態を停止する。
【0023】以上が本発明に係る特徴部分であり、その
操作によってN個の連続したイベントを登録することが
できる。登録が終了すると、後は所定の手順に従って再
生すれば良いが、参考のためこれを詳細に説明する。
【0024】<全体構成>図1は、本発明のデジタルレ
コーダの一実施例の全体構成を示しており、この実施例
においては、同時に3トラックまでの録音、再生動作が
出来るようになっている。全体は、一点鎖線より左側の
CPU部と、一点鎖線より右側のDMAユニット(音声
記録再生処理装置)とに分かれる。
【0025】CPU部は、CPU1と、このCPU1の
動作を規定するプログラム(詳細は後述)を記憶したプ
ログラムROM2と、各種データを記憶するエリア、3
トラックのディスクアクセスポインタを記憶するエリ
ア、ハードディスク12に記憶されている音声データを
手動もしくは自動にて複数に区切ったときの各区切られ
た音声データ(以下「イベント」と指称する)の識別情
報(イベント番号)および記憶位置(オリジナルトラッ
ク番号、スタートポイントおよびエンドポイント)を含
むイベントアドレステーブルを記憶するエリア、イベン
トアドレステーブルに含まれるイベントの識別情報を各
トラック毎にイベントの再生順序に配列して成るインデ
ィビジュアルコントロールトラックを記憶するエリア、
ならびにワークエリア等を含むRAM3と、CPU1の
I/Oポートに接続された周辺機器である各種ファンク
ションキー、データ入力キー等を含むキーボード4、C
RTあるいはLCDとそのドライバを含み各種表示を行
う表示装置5とを有する。
【0026】CPU1は、後述するように、リアルタイ
ム動作時(録音/再生等)において、DMAユニットの
アドレスバス、データバスの空き時間に、必要に応じて
DMAユニットの各構成要素の制御を行ない、編集時に
おいて、データブロックの並べ換えや、ディスクアクセ
スポインタの操作等を行なう。キーボード4からは、後
述するように、各トラックの録音/再生モードの設定、
スタート、ストップ、ロケート、編集点の指定などが行
える。プログラムROM2、RAM3のアドレス端子に
は、アドレスバスを介してCPU1からアドレス信号が
送られ、その出力端子はデータバスを介してCPU1
に、あるいはトランシーバ7に接続されている。なお、
トラックは図面上ではTrの記号で示している。
【0027】すなわちCPU部とDMAユニットとを連
結するために、バッファ6、トランシーバ7がDMAユ
ニット内に設けられている。バッファ6はCPU1とア
ドレスバスを介して接続され、更にDMAユニット内の
アドレスバスに連結される。トランシーバ7はCPU1
とデータバスを介して接続され、更にDMAユニット内
のデータバスに連結される。
【0028】DMAユニット内には、トラック1のため
の音声入出力装置8−1、トラック2の為の音声入出力
装置8−2、トラック3の為の音声入出力装置8−3が
設けられていて、夫々には、アナログ音声信号が独立に
入出力可能となっている。
【0029】各音声入出力装置8−1乃至8−3の内部
には、A/D変換、D/A変換を選択的に実行する変換
器のほか、サンプリングノイズ除去用のローパスフィル
タ、更にサンプリング周期でクロックを発生するクロッ
ク回路などが含まれている。これらの音声入出力装置8
−1乃至8−3においては、当該トラックがレコード
(記録)状態に設定されれば、外部からのアナログ音声
信号をサンプリング周期毎に適宜フィルタリングした
後、A/D変換して、デジタル音声データを得る。逆に
当該トラックがプレイ(再生)状態に設定されれば、予
め読み出されたデジタル音声データをサンプリング周期
毎にD/A変換して適宜フィルタリングした後、アナロ
グ音声信号として出力する。
【0030】トラック1乃至トラック3の各音声入出力
装置8−1乃至8−3はデータバスを介して対応するバ
ッファ9−1(BUF1)、バッファ9−2(BUF
2)、バッファ9−3(BUF3)とそれぞれ接続さ
れ、デジタル音声データの授受を行う。
【0031】このバッファ9−1乃至9−3はトラック
1乃至トラック3に夫々対応しており、音声入出力装置
8−1乃至8−3との間のデータ転送は、DMAコント
ローラ10にて直接メモリアクセス(DMA)方式によ
り行われる。
【0032】この各音声入出力装置8−1乃至8−3
は、DMAコントローラ10に対し、レコーディング時
には、サンプリング周期で音声入出力装置8−1乃至8
−3からバッファ9−1乃至9−3方向への1回のサン
プリングに係るデジタルデータのDMA転送(シングル
転送)を要求(リクエスト)し(DRQ信号を送出し
(トラック1ではDRQ1、トラック2ではDRQ2、
トラック3ではDRQ3としてDMAコントローラ10
に与えられる))、DMAコントローラ10からの回答
(アクノーレッジが、トラック1ではDAK1、トラッ
ク2ではDAK2、トラック3ではDAK3としてDM
Aコントローラ10から与えられる)を受けて、実際の
データ転送が実行される。プレイ時には、サンプリング
周期でバッファ9−1乃至9−3から音声入出力装置8
−1乃至8−3方向への1回のサンプリングに係るデジ
タルデータのDMA転送(シングル転送)の要求が、音
声入出力装置8−1乃至8−3からなされ、上記した場
合と同様にDMAコントローラ10によってデータ転送
が実行される。
【0033】このバッファ9−1乃至9−3は1回もし
くは複数回のデジタル音声データを記憶できる容量を持
ち、例えばRAMをトラック1乃至トラック3に3分割
し、夫々リングバッファ(最終アドレスと先頭アドレス
とが仮想的につながったバッファ)として使用すること
で、FIFOバッファとして機能するよう構成されてい
る。
【0034】このバッファ9−1乃至9−3に対するア
ドレス指定は、アドレスバスを介してDMAコントロー
ラ10などよりなされる。すなわちDMA転送を行って
いるときはDMAユニット内のアドレスバス、データバ
ス、制御信号ラインはDMAコントローラ10が専有す
ることになる。
【0035】そしてバッファ9−1乃至9−3はデータ
バスを介し、更にハードディスクコントローラ(以下、
HDコントローラとする)11の制御に従ってハードデ
ィスク12とデータの授受を行う。ハードディスク12
とHDコントローラ11とはデータバスとコントロール
信号ラインとを介し連結され、ハードディスク12に対
するリード/ライトアクセスが全てHDコントローラ1
1によりなされる。ハードディスク12はトラック1乃
至トラック3の3トラック分の分割された記憶エリアを
有しており、バッファ9−1乃至9−3とのデータ転送
がDMAコントローラ10によりなされる。これはHD
コントローラ11が1つのデータブロックを転送し終る
と割込み(INT)をCPU1にかけ、次のデータブロ
ックの転送指示をCPU1に対し行うことによりなされ
る。CPU1は、HDコントローラ11からインタラプ
ト信号INTが到来すると、DMAコントローラ10、
HDコントローラ11を所望の状態に設定したり、プロ
グラミングしたりした後、DMA転送を行わせる。この
動作の詳細は後に説明する。
【0036】DMAコントローラ10はプレイ時は、ハ
ードディスク12から予め指定された量(複数サンプリ
ング周期分)のデジタル音声データを読み出した後、バ
ッファ9−1乃至9−3のうちの指定されるバッファへ
DMA転送(ブロック転送)するよう動作し、レコード
時にあっては、指定されたバッファから予め指定された
量(複数サンプリング周期分)のデジタル音声データを
読み出してハードディスク12の指定される位置へDM
A転送(ブロック転送)するよう動作する。
【0037】このハードディスク12とバッファ9−1
乃至9−3との間のデータ転送時はHDコントローラ1
1よりDMAコントローラ10に対し要求信号DREQ
を出力し(DMAコントローラ10側ではDRQ4とし
て受取る)、転送可能となると逆に回答信号DACKを
受取る(DMAコントローラ10側ではDAK4として
出力する)ことで、実際の転送状態となる。
【0038】このように、DMAコントローラ10は、
トラック1乃至トラック3の音声入出力装置8−1乃至
8−3とバッファ9−1乃至9−3との間の3チャンネ
ル(後述するCH1乃至CH3)のデータ転送と、順番
に選択されたいずれかのバッファ9−1乃至9−3とハ
ードディスク12との間の1チャンネル(後述するCH
4)のデータ転送との、計4チャンネルの時分割データ
転送動作をする。
【0039】CPU1は、DMAユニット内の各構成要
素の機能、作用を管理するために、アドレスバスを介し
バッファ6にアドレス信号を与えるほか、各構成要素の
指定信号をバッファ6を介しデコーダ13に供給して、
夫々の指定信号CSを、各音声入出力装置8−1乃至8
−3、バッファ9−1乃至9−3、DMAコントローラ
10、HDコントローラ11に与える。同時に、トラン
シーバ7を介し、データバスを経由して種々のデータの
やりとりがCPU1との間でなされる。
【0040】更に、CPU1から各音声入出力装置8−
1乃至8−3のIOWR端子にはレコード状態(ライト
状態)とするのか、プレイ状態(リード状態)とするの
かを指定する指定信号WRが、バッファ6を介して与え
られる。
【0041】また、各バッファ9−1乃至9−3、DM
Aコントローラ10、HDコントローラ11に対しても
この指定信号(ライト信号)WRと、別の指定信号(リ
ード信号)RDとがバッファ6を介してCPU1から与
えられ、夫々の構成要素からデータを読み出したり逆に
データを書込んだりするようになる。また、DMAコン
トローラ10からも、DMA転送状態にあってはこれら
の指定信号RD、WRを出力するようになる。これらの
信号と各構成要素の機能、動作の関係は後述する。
【0042】DMAコントローラ10は、DMA転送を
各構成要素間で行っているとき、DMA可能(イネーブ
リング)信号DMAENBを「1」にして出力する。そ
の結果、この信号DMAENBがインバータ16を介し
て与えられるアンドゲート14の出力は「0」となり、
バッファ6、トランシーバ7にはイネーブリング信号E
が「0」として与えられ、結局CPU部とDMAユニッ
トとのデータ、アドレスの授受はできなくなる。このと
き、アンドゲード15に「1」信号がデコーダ13より
与えられておれば、アンドゲート15の出力が「1」と
なってCPU1にウェイト信号「WAIT」が供給され
る。
【0043】つまり、CPU1が、DMAユニットを管
理するために、バッファ6、トランシーバ7を開かせる
ためにデコーダ13に所定の信号を与えているとき、つ
まりアンドゲート14の一入力端にデコーダ13より
「1」信号を供給しているとき(CPU1がバッファ9
−1乃至9−3、DMAコントローラ10、HDコント
ローラ11、音声入出力装置8−1乃至8−3のいずれ
かにアクセスするためのアドレス信号を出力すると、デ
コーダ13の出力はアクティブとなりアンドゲート1
4、15の夫々の一入力端への出力は「1」となる)、
DMA転送を開始するとCPU1にはウェイト「WAI
T」がかかり、DMA転送が優先して実行された後、ウ
ェイト解除にともなってCPU1の動作が再開される。
【0044】また、逆に、DMAコントローラ10が、
DMA転送を実行しているときに、CPU1が例えばD
MAコントローラ10をアクセスしようとしても、アン
ドゲート15よりウェイト信号「WAIT」が与えら
れ、CPU1の実行サイクルは途中で引き延ばされて、
バッファ6、トランシーバ7はその間閉じられることに
なる。
【0045】結局、CPU1が、DMAユニットの各構
成要素にアクセスできるのは、 1.CPU1がDMAユニットの各構成要素をアクセス
するためのアドレスを出した。 2.信号DMAENBがインアクティブ(「0」)つま
りDMAユニットのデータバスが空いている。 の2つの条件を満足するときであるが、CPU1は上述
したようにゲート14、15の作用によっていつDMA
ユニットにアクセスするかを考慮することなく処理をす
すめることができる。
【0046】また、CPU1は、キー入力やコントロー
ルデータのトリガに応じて直ちにDMAユニットの動作
状態を変えたい場合、DMAコントローラ10に対し
て、DMAコントローラ10の状態がどのような状態で
あってもDMA転送を中断する指令DMAENDを出力
することができる(これは、DMAコントローラ10に
は「END」信号として与えられる)。
【0047】<DMAコントローラ10の要部構成>次
に、DMAコントローラ10の一構成例を説明する。D
MAコントローラ10は、1バスサイクルが数百ナノ秒
である転送能力を持つ。従って、3トラック分のサンプ
リングデータを転送する時間は1から2マイクロ秒とな
る。
【0048】サンプリング周波数fsを48KHzとし
たとき、1サンプリング時間の間隔は約21マイクロ秒
となり、サンプリング時間間隔のほとんどは、バッファ
9−1乃至9−3とHDコントローラ11、ハードディ
スク12との間のデータ転送及びCPU1から各構成要
素のプログラミング時間にあてることが可能となる。
【0049】さて、その具体例の主要構成は、図2に示
されている。このDMAコントローラ10は、アドレス
バスと接続される入力側(IN)のアドレスバッファ1
01と出力側(OUT)のアドレスバッファ102を有
する。入力側のアドレスバッファ101に与えられるア
ドレス信号によって、レジスタセレクタ103の指定内
容が変化し、アドレスレジスタ104とコントロールレ
ジスタ105とに存在する所望のレジスタが指定される
ことになる。
【0050】アドレスレジスタ104、コントロールレ
ジスタ105は4つのチャンネルCH1乃至CH4のエ
リアがあり、チャンネルCH1乃至CH3はバッファ9
−1乃至9−3と音声入出力装置8−1乃至8−3との
間のDMA転送を行うためのレジスタであり、チャンネ
ルCH4はバッファ9−1乃至9−3のうちの指定した
バッファとハードディスク12との間のDMA転送を行
なうためのレジスタである。
【0051】アドレスレジスタ104内の各チャンネル
CH1乃至CH4のレジスタは、対応するバッファ9−
1乃至9−3及び指定されたバッファのカレントアドレ
スとスタートアドレスとを少なくとも記憶するエリアを
有し、コントロールレジスタ105の各チャンネルCH
1乃至CH4のエリアには、例えば、DMA転送の方向
を指定するコントロールデータが記憶される。
【0052】このアドレスレジスタ104、コントロー
ルレジスタ105の内容は、データバッファ106を介
してデータバスに対して入出力可能となっている。そし
て、これらの各構成要素を制御しているのが、タイミン
グコントロールロジック107と、サービスコントロー
ラ108、チャンネルセレクタ109である。
【0053】サービスコントローラ108は、ハードロ
ジックもしくはマイクロプログラム制御構成となってい
て、タイミングコントロールロジック107からの信
号、音声入出力装置8−1乃至8−3、HDコントロー
ラ11からのDMA要求信号DRQ1乃至DRQ4や、
CPU1からのDMA中断指令END(DMAEND)
を受けとり、前記各構成要素に対する回答(アクノーレ
ッジ)信号DAK1乃至DAK4、DMA転送中を示す
DMA可能(イネーブリング)信号DMAENBを出力
するほか、タイミングコントロールロジック107に対
し各種指令を出したり、チャンネルセレクタ109に対
しチャンネルセレクト信号を出力したりする。チャンネ
ルセレクタ109は、アドレスレジスタ104、コント
ロールレジスタ105のなかの各チャンネルCH1乃至
CH4に対応するレジスタを選択的に指定する。
【0054】タイミングコントロールロジック107は
デコーダ13からの指定信号CS、コントロールレジス
タ105からのコントロール信号、サービスコントロー
ラ108からの制御信号を受けて、アドレスバッファ1
02、データバッファ106の入出力制御をするほか、
アドレスインクリメンタ110を動作させて、アドレス
レジスタ104のなかの指定されたチャンネルのカレン
トアドレスレジスタをインクリメントし、そのチャンネ
ルに割り当てられたバッファの最終アドレスになった
ら、その開始アドレスにリセットされる。これにより、
バッファがリング状に用いられる。
【0055】<CPU1の全体動作>以下に、本実施例
の動作について説明する。CPU1の動作を示すフロー
チャートが図3及び図4に示されている。これはプログ
ラムROM2に記憶されたプログラム(ソフトウェア)
よるもので、図3はメインルーチンを示し、図4は、H
Dコントローラ11からのインタラプト信号INTの到
来に応答して実行するインタラプトルーチンを示してい
る。
【0056】先ず図3において、CPU1は電源オンに
応じてメインルーチンをスタートさせ、ステップ3−0
において各種初期状態を設定する。そして、ステップ3
−1においてキー入力を受け、ステップ3−2において
何のモードに設定されたかを判断する。
【0057】CPU1が現在プレイ/レコードモードで
あるとジャッジすると、ステップ3−2からステップ3
−3に進み、3つあるトラックを順次選択指定し、さら
にステップ3−4に進み各トラックの動作モードをキー
ボード4の入力指示に従って設定し、ステップ3−5に
おいてA/D変換、D/A変換のいずれの動作を各音声
入出力装置8−1乃至8−3が実行するのか、バッファ
6、デコーダ13を介して指定信号CSを順次送出しな
がらIOWRを与えてセッティングする。今、例えばト
ラック1については、プレイ状態(従ってD/A変換動
作状態)、トラック2及びトラック3は夫々レコード状
態(従ってA/D変換動作状態)となっているとする
と、このときの概略動作の概念図は図8のようになる。
【0058】そしてステップ3−5では、DMAコント
ローラ10に対し、各トラック1乃至トラック3につい
てのバッファ9−1乃至9−3のアドレスを初期化させ
る。つまり、図2のアドレスバッファ101、レジスタ
セレクタ103、チャンネルセレクタ109等により、
チャンネルCH1乃至CH3の各レジスタ(アドレスレ
ジスタ104、コントロールレジスタ105)を指定し
ながら、データバッファ106を介して初期設定データ
を入力設定する。
【0059】ここで、バッファ9−1乃至9−3はリン
グバッファとして循環的に使用されるようになってお
り、初期状態としては各バッファ9−1乃至9−3のス
タートアドレスとカレントアドレスとは一致するようセ
ットされる(図8に、各バッファ9−1乃至9−3のス
タートアドレスとカレントアドレスとが、CH1乃至C
H3のアドレスレジスタ104に記憶されて制御される
状態を模式的に示してある)。
【0060】続いてCPU1はステップ3−6の処理を
実行し、RAM3内の作業(ワーク)メモリエリアに存
在するハードディスク12の各トラックトラック1乃至
トラック3に対応するディスクアクセスポインタを初期
設定する(図8にハードディスク12の記憶エリアと、
ディスクアクセスポインタとの関係を示している)。
【0061】次にCPU1は、各音声入出力装置8−1
乃至8−3のA/D変換動作又はD/A変換動作を開始
させる(ステップ3−7)。続いて、ステップ3−8に
おいてソフトウェア割込みをかけて、HDコントローラ
11が、ハードディスク12とバッファ9−1乃至9−
3のいずれかとの間のデータ転送のプログラム要求(H
Dコントローラ11がCPU1に対してインタラプトI
NTをかけること)を行なったとき(後述)と同じ処理
を実行する。
【0062】具体的には、図4に示したフローチャート
に従った動作をステップ3−8で実行することになる。
例えば、いまの場合、トラック1について、ハードディ
スク12からデジタル信号データをバッファ9−1にD
MA転送するために、DMAコントローラ10のチャン
ネルとしてトラック1に対応するチャンネルCH1を決
定する(ステップ4−1)。
【0063】続いて、このCH1のスタートアドレス
(前述のとおりステップ3−5で初期設定されている)
をCH4のスタートアドレスとしてコピーする(ステッ
プ4−2)。このときのDMAコントローラ10側の動
作は後述する。今の場合、CH1のスタートアドレスと
カレントアドレスからデータ転送数を算出する(ステッ
プ4−3)。今、初期状態にあるので、トラック1に関
してバッファ9−1には何らこれまでデータ転送が行わ
れておらず、従って、バッファ9−1のメモリエリア全
てにハードディスク12からデータ転送することができ
る。
【0064】勿論、複数のトラックが、プレイ時にある
のであれば、早期にハードディスク12から複数のバッ
ファに予め記憶されたデジタル音声データを転送しなけ
ればならないので、1つのバッファにフルにデータ転送
を行わず、次々とDMA転送が各トラックについて行わ
れるようにすることもできる。あるいは、必要なバッフ
ァ9−1乃至9−3に対しハードディスク12から予め
フルにデータを転送した後、プレイ/レコード動作を同
期スタートしてもよい。
【0065】次に、ステップ4−4において、いまの場
合CH1のカレントアドレスの内容を、CH4のスター
トアドレスにコピーする。いまの場合は結局初期アドレ
スがスタートアドレスとなる。
【0066】このように、CPU1は、ステップ4−1
乃至ステップ4−4において、DMAコントローラ10
に対して各設定/制御を行なった上で、次にステップ4
−5に進み、RAM3の作業メモリよりいまトラック1
のディスクアクセスポインタを取り出し、更にステップ
4−6において、DMAコントローラ10のコントロー
ルレジスタ105のCH1のエリアの内容に従って得ら
れるトラック1の動作モード(いまプレイモード)と、
このトラック1についてのディスクアクセスポインタ
と、ステップ4−3で決定したハードディスク12から
バッファ9−1へのデータ転送数とによって、HDコン
トローラ11をプログラミングする。このときのHDコ
ントローラ11側の動作は後に詳述する。
【0067】その結果、HDコントローラ11は、今の
場合ハードディスク12からバッファ9−1への方向の
DMA転送をDMAコントローラ10に要求(DREQ
を出力)し、DMAコントローラ10は対応するDMA
転送を実行することになる。この動作についても後に詳
述する。
【0068】続いて、ステップ4−7において、CPU
1はRAM3の作業メモリ内のトラック1のディスクア
クセスポインタを上述した転送処理を実行した結果ディ
スクアクセスポインタがとるであろう値まで更新する。
つまり、上述の説明からわかるとおり、ハードディスク
12とバッファ9−1の間のデータ転送はこの後、DM
Aコントローラ10が全て実行することになり、CPU
1はこのDMA転送が完了したときにハードディスク1
2のアクセスポインタがとる値を、ステップ4−7でセ
ットするのである。そして、メインルーチン(図3)リ
ターンする。
【0069】後の説明でも明らかになるとおり、最初の
割込みルーチン(図4)が起動されて、HDコントロー
ラ11が一度動かされると、あとは、CPU1が指定し
たデータブロックの転送が終了するたびに、HDコント
ローラ11から割込みがなされる(INT信号がCPU
1に与えられる)ので、CPU1が行なうのは、録音/
再生動作の終了になったか、キー入力があったかまたは
コントロールデータに指示しておいたトリガがかかった
かの判断を行うのみである。
【0070】すなわちCPU1は、ステップ3−9にお
いて、ディスクアクセスポインタ(RAM3)を参照
し、メモリエリアオーバーか否か、つまり終了か否かを
ジャッジし(ステップ3−10)、YESの場合は、各
音声入出力装置8−1乃至8−3のA/D変換、D/A
変換動作を停止(ステップ3−11)させ、ステップ3
−1に戻る。NOの場合は、キー入力状態を参照し(ス
テップ3−12)、もし変化がなければ、ディスクアク
セスポインタをチェックすべくステップ3−9の処理へ
戻り、以下ステップ3−9乃至ステップ3−13を繰り
返す。
【0071】そして、ステップ3−13において何らか
の変化があると、ステップ3−13からステップ3−1
4に進み、CPU1は、DMA転送を一時中断して、新
たな設定をするために、DMAコントローラ10に対す
るDMA中止指令(DMAEND)を出力する。続け
て、新たな入力指示等に従って、DMAコントローラ1
0、音声入出力装置8−1乃至8−3をプログラムし
(ステップ3−15)、再びDMA動作を再開するため
にべくステップ3−16に進み、上述したステップ3−
8と同様に図4のインタラプトルーチンを実行した後、
ステップ3−9へもどる。
【0072】このようにCPU1はプレイ/レコード時
にあっては、ステップ3−4乃至ステップ3−8の初期
設定を行なった後は、ステップ3−9、ステップ3−1
0、ステップ3−12、ステップ3−13更にステップ
3−14乃至ステップ3−16を繰り返し実行し、キー
ボード4での変更指示(例えばあるトラックについてポ
ーズ(A/D、D/Aの中断)あるいはパンチイン/ア
ウト(A/D、D/Aの動作の切換)等)や、編集時に
得たコントロールデータの変化に応答して、即時にDM
A転送制御を中断し、プログラムを変更した上で、再び
同様の処理を実行するように動作する。
【0073】ステップ3−2において、CPU1が、現
在、コントロールトラックモードにあると判断すると、
ステップ3−2からステップ3−17に進み、ハードデ
ィスク12に記憶されている音声データをイベント化す
る。なお、音声データは、所定のサンプリング周期でサ
ンプリングされたサンプリングポイントに対応した記録
アドレスに従ってハードディスク12に記憶されてい
る。イベント化とは、サンプリングポイントに対応した
記録アドレスに従ってハードディスク12に連続的に記
録されている音声データを複数の区間に区切り、各区切
られた音声データの区間(イベント)を識別するための
イベント番号および各イベント区間の開始/終了ポイン
ト(アドレスに相当)を作り出すことを意味する。具体
的には先に説明した図19等による。イベント番号、
ポイントおよび終了ポイントは、RAM3のイベント
アドレステーブル(EAT)に登録される。開始ポイン
トおよび終了ポイントは、当該イベントが記憶されるハ
ードディスク12のスタートアドレスおよびエンドアド
レスに相当する。イベントアドレステーブルの例は、後
述する図16に示されている。
【0074】イベント化が完了するとステップ3−18
において、インディビジュアルコントロールトラック
(ICT)が作成される。ICTは、イベントアドレス
テーブル(EAT)に含まれるイベントの識別情報(イ
ベント番号)を各トラック毎にイベントの再生順序に配
列して成るものである。また、ICTの例については、
後に図14を参照して説明する。
【0075】そして、コントロールトラックモードの終
了がステップ3−21で検出されると、CPU1は3−
1において再びキー入力を調べる。
【0076】ステップ3−2において、CPU1が、現
在、編集(EDIT)モードにあると判断すると、ステ
ップ3−2からステップ3−22に進み、編集するトラ
ックやポイント、どのような編集をするのか(例えば、
ある時間指定したポイントに録音した音のタイミングを
前後にずらしたり、修正、削除したりすること)をCP
U1は判断し、各種編集作業を実行する(ステップ3−
23)。この編集作業は、特には詳述しないが、HDコ
ントローラ11とDMAコントローラ10とに対するハ
ードディスク12からの読み出しアクセスポイントのプ
ログラムや、RAM3への転送、RAM3を用いての各
種編集、そして編集後のデジタル音声データのハードデ
ィスク12への再格納作業、アクセスポイントの指定等
を、CPU1の制御下で実行する。ステップ3−24に
おいて編集作業の終了が検出されると、CPU1は、ス
テップ3−1において再びキー入力を調べる。
【0077】<音声入出力装置8−1乃至8−3の動作
>次に図5を参照して音声入出力装置8−1乃至8−3
の動作状態を説明する。このフローチャートは、マイク
ロプログラム制御によるものであっても、ハードロジッ
ク制御によるものであってもよく、機能実現手段は種々
選択できる。
【0078】さて、ステップ5−1においてCPU1か
ら当該音声入出力装置の指定信号CSが到来している
(アクティブとなっている)か否かジャッジし、YES
ならばステップ5−2において、CPU1より動作状態
(レコード、プレイ、ストップ等)が設定される。これ
は図3のCPU1のメインルーチンの中のステップ3−
5、ステップ3−15に応答してなされる。
【0079】そして、ステップ5−1においてNOの判
断がなされるとステップ5−3において、当該音声入出
力装置8−1乃至8−3がレコード状態であるのかプレ
イ状態であるのか判断し、レコード状態と判断される
と、ステップ5−3からステップ5−4乃至ステップ5
−9の処理へ進み、プレイ状態と判断されるとステップ
5−10乃至ステップ5−15の処理へ進む。
【0080】先ずレコード状態に設定された音声入出力
装置(いまの場合音声入出力装置8−2、8−3)の動
作を説明する。ステップ5−4において、サンプリング
時刻(所定のサンプリング周期でサンプルホールドする
タイミング)となったか否かを判断し、サンプリング時
刻となるまで、このステップ5−4を繰り返す。なお、
サンプリング時刻の判断は、音声入出力装置8−1乃至
8−3内部に夫々ハードタイマーをもってその出力によ
って行ってもよく、あるいは共通なハードタイマーを設
けてその出力に従って各音声入出力装置8−1乃至8−
が動作するようにしてもよい。後の説明からも理解さ
れるとおり、各音声入出力装置8−1乃至8−3のサン
プリング周波数を別々にすることも可能である。
【0081】さて、ステップ5−4において、YESの
判断がなされると、与えられるアナログ音声信号は、サ
ンプルホールド(S/H)され、A/D変換される。続
いてステップ5−6において、DMAコントローラ10
に対してDMA転送要求DRQをアクティブにして出力
する。
【0082】DMAコントローラ10は、この要求信号
DRQを受けとり、DMA転送を行うために、その回答
信号DAKを出力する(この場合の詳細動作は後述す
る)。従って、音声入出力装置8−1乃至8−3(いま
の場合レコード状態である音声入出力装置8−2又は8
−3)は、ステップ5−7の判断がYESとなると、ス
テップ5−8に進み、A/D変換して得たデジタル音声
データをデータバスに出力し、対応するバッファ9−1
乃至9−3(いまの場合バッファ9−2又は9−3)へ
送る。そして、ステップ5−9にて、DMA転送要求D
RQをインアクティブにする。従って、いまの場合、音
声入出力装置8−2、8−3にあっては、サンプリング
周期毎に、外部から与えられるアナログ音声信号をデジ
タル音声信号に変換し、後述するようにDMAコントロ
ーラ10にて夫々指定されるバッファ9−2、9−3の
カレントアドレスに転送する(図8参照)。
【0083】またステップ5−3においてプレイ状態と
判断されると、ステップ5−10に進み、DMAコント
ローラ10に対しDMA転送要求DRQをアクティブに
し、DMAコントローラ10から回答信号DAKの到来
を待って(ステップ5−11)、データバス上のデジタ
ル音声データを取込み(ステップ5−12)、上記要求
DRQをインアクティブにする(ステップ5−13)。
このときのDMAコントローラ10の動作は後述する
が、いまの場合図8に示すとおり、トラック1に対応す
るバッファ9−1のカレントアドレスの内容(これはす
でにハードディスク12のトラック1のエリアの内容が
転送記録されている)が、以上の操作で音声入出力装置
8−1に入力設定されることになる。そして、サンプリ
ング時刻となったか否か判断する(ステップ5−1
4)。このサンプリング時刻の到来の検出は、ステップ
5−4において述べたことと同じである。
【0084】そして、ステップ5−14でYESとなる
とステップ5−15に進みD/A変換及びローパスフィ
ルタリングを実行した上でアナログ音声信号を外部に出
力する。
【0085】以上レコード状態の場合と、プレイ状態の
場合との1つのサンプリング時刻における動作を説明し
たが、ステップ5−9、ステップ5−15の各処理の終
了後ステップ5−1に戻り、以下同様にして次々とサン
プリング時刻に対する処理を実行する。
【0086】図9は音声入出力装置8−1乃至8−3の
動作タイムチャートを示しており、いまの場合トラック
1の音声入出力装置8−1がプレイモードとなってい
て、サンプリング時刻tとサンプリング時刻t+1の間
で、サンプリング要求(DRQ)が発生し、DMAコン
トローラ10内のチャンネルCH1の制御によって、バ
ッファ9−1から音声入出力装置8−1への方向のDM
A転送がなされ、サンプリング時刻t+1に同期して、
D/A変換動作がなされる。
【0087】一方、いまの場合トラック2、トラック3
の音声入出力装置8−2、8−3においては、レコード
モードとなっており、サンプリング時刻tあるいはt+
1に同期して、A/D変換が行われ、その後にDMAコ
ントローラ10に対してDMA転送命令が出力される。
そしてDMA転送が、トラック2、トラック3の順番で
(同時にDMA要求があった場合の優先順位が、CH1
>CH2>CH3>CH4となっている関係によるも
の)実行され、音声入出力装置8−2、8−3からバッ
ファ9−2、9−3へデータ転送がなされることにな
る。
【0088】<DMAコントローラ10の動作>次に、
図6を参照してDMAコントローラ10の動作を説明す
る。この図6のフローチャートは、図2のサービスコン
トローラ108がマイクロプログラム制御で動作するの
を表わしているとしてもよく、あるいは、ハードロジッ
クでDMAコントローラ10が機能実現をしているとし
てもよい。
【0089】先ずステップ6−1において、CPU1か
らの指定信号CSが到来している(アクティブとなって
いる)か否か判断し、YESならば、リード信号RD、
ライト信号 WRのいずれがCPU1から与えられてい
るか判断し、リード信号RDならばステップ6−3に進
み、アドレスバスを介して与えられるアドレス信号にて
指定されるレジスタ104、105の内容をデータバス
を介して出力してCPU1がリードできるようにし、逆
にライト信号WRならばステップ6−4に進み、指定し
たレジスタにデータバスを介して所望のデータを入力設
定することになる。このステップ6−3、ステップ6−
4の処理は、CPU1のメインルーチンのステップ3−
5、ステップ3−15などの処理に対応する。従って、
ステップ6−4の処理によって図2の各レジスタ10
4、105には所望のデータがセットされることにな
る。
【0090】そして、このようなCPU1からのDMA
コントローラ10に対するアクセスやプログラムが終る
と指定信号CSはインアクティブとされ、ステップ6−
1からステップ6−5に処理は進むことになる。
【0091】ステップ6−5では、各音声入出力装置8
−1乃至8−3からDMA転送要求DRQ1乃至DRQ
3がきているか、HDコントローラ11からDMA転送
要求DREQ(DRQ4)がきているか判断し、もし、
いずれかから要求が来ているとステップ6−6に進み、
DMA可能信号DMAENBを「1」に(アクティブ)
にし、DMAユニット内のアドレスバスとデータバスを
DMAコントローラ10が専有するようにし、CPU1
からのアクセスを受け付けなくする。
【0092】続いて、複数の要求に際しては、チャンネ
ルCH1乃至CH4の順の優先順位に従って、チャンネ
ルを選択する(ステップ6−7)。例えば、図9の例で
はサンプリング直後にトラック2、トラック3の音声入
出力装置8−2、8−3からのデータ転送要求が同時に
なされるがトラック2の優先順位が高いので、先にCH
2のDMA転送を行うことになる。また後の説明でも理
解されるとおり、CH4の優先順位が最下位なので、ハ
ードディスク12とバッファ9−1乃至9−3のうちの
1つとの間でデータ転送を行っているときに、いずれか
の音声入出力装置8−1乃至8−3からデータ転送の要
求がなされると、後者のデータ転送を先に優先的に行う
ようになる。
【0093】続いて選択したチャンネル(いま、例えば
CH2)のカレントアドレス(アドレスレジスタ104
のCH2のカレントアドレスレジスタの内容)をアドレ
スバスに出力する(ステップ6−8)。そして選択した
チャンネル(いま、例えばCH2)のコントロールレジ
スタ105の内容を参照し、DMA転送をいずれの方向
へ行うか決定し(ステップ6−9)、もしバッファ9−
1乃至9−3から他の要素(I/O)への転送なら6−
10から6−11へ進んで、バッファ9−1乃至9−3
のうちの選択しているバッファに対しリード信号RDを
与え、逆に他の要素(I/O)からバッファ9−1乃至
9−3への転送ならば6−12に進み、当該バッファに
対してライト信号WRを与える。
【0094】しかる後、回答信号DAKをアクティブに
する(ステップ6−13)。その結果、いまの場合、ト
ラック2の音声入出力装置8−2は、ステップ5−7、
ステップ5−8(図5)の処理によって、サンプリング
した音声データをデータバスに送出し、バッファ9−2
のカレントアドレスのエリアに、DMAコントローラ1
0が書込むことになる(図8参照)。
【0095】ステップ6−14ではデータ転送が終了し
たので、上記リード信号RD又はライト信号WR、回答
信号DAKをインアクティブにし、ステップ6−15で
当該チャンネル(いまCH2)のカレントアドレス(図
2のアドレスレジスタ104内)の内容を+1する。ま
た、そのアドレスが最終アドレスになったら、開始アド
レスに戻る。このステップ6−15の動作により、バッ
ファ9−1乃至9−3に対して新たなサンプリング音声
データが書込まれる都度、あるいは新たに音声データが
読出される都度、アップカウントされることになる。そ
して、ステップ6−15の処理の後、ステップ6−1へ
戻る。
【0096】先程の状態(図9参照)は、トラック2と
トラック3との音声入出力装置8−2、8−3よりデー
タ転送要求がDMAコントローラ10に対してなされ、
これまでにトラック2についてのみデータ転送の実行を
したのであるから、続くステップ6−5においてはYE
Sの判断がなされる。以下トラック3に関して、音声入
出力装置8−3からバッファ9−3への方向のデータ転
送が、ステップ6−7乃至ステップ6−10、ステップ
6−12乃至ステップ6−15を実行することにより上
記した場合と同様にしてなされる。
【0097】このようなデータ転送が完了するとステッ
プ6−5からステップ6−16に進み、DMA可能信号
を「0」(インアクティブ)にして、DMAユニット内
のデータバス、アドレスバスをDMAコントローラ10
が専有するのを中止し、CPU1からのアクセスを受付
けられるようにする。
【0098】以上トラック2、トラック3に関し、音声
入出力装置8−2、8−3から夫々対応するバッファ9
−2、9−3へのデータ転送について説明したが、トラ
ック1については、逆に、バッファ9−1から音声入出
力装置8−1へのデータ転送がDMAコントローラ10
によってなされる。
【0099】図9に示してあるとおり、サンプリング時
間tとt+1の中間で、トラック1に対応する音声入出
力装置8−1は、DMAコントローラ10に要求信号D
RQを出力する(図5、ステップ5−10)。
【0100】これに応答し、DMAコントローラ10
は、上記した場合と同様にステップ6−5乃至ステップ
6−7を実行し、ステップ6−8において、バッファ9
−1の読み出すべきアドレスを示すアドレスデータをア
ドレスバスを介して与える。ステップ6−9、ステップ
6−10の実行により、ステップ6−11に進み、今回
はバッファ9−1に対し読み出し信号RDを与え、ステ
ップ6−13で回答信号DAKを「1」とする。
【0101】その結果、バッファ9−1の指定アドレス
のデジタル音声データは、データバスを介して、トラッ
ク1の音声入出力装置8−1へ転送され取込まれること
になる。その後、ステップ6−14、ステップ6−15
の処理を経てステップ6−1へ戻る。
【0102】また、DMAコントローラ10は、ハード
ディスク12とバッファ9−1乃至9−3との間のデー
タ転送も行う。この場合は、チャンネルCH4のアドレ
スレジスタ104、コントロールレジスタ105が使用
される。この動作は、CPU1のインタラプトルーチン
(図4)の実行によって、DMAコントローラ10に対
する設定/制御動作ステップ4−1乃至ステップ4−
4、HDコントローラ11に対するプログラミング動作
ステップ4−5、ステップ4−6の後、実行される。
【0103】このDMAコントローラ10に対するCP
U1の設定/制御動作ステップ4−1乃至ステップ4−
4に対応して、DMAコントローラ10はステップ6−
3、ステップ6−4の処理を行なう。即ち、CPU1は
今回チャンネルCH4によってデータ転送するトラック
を決定し、そのトラックに対応するバッファのスタート
アドレス(つまり前回当該バッファとハードディスク1
2とのデータ転送を行ったブロックデータの次のアドレ
ス)をCH4のスタートアドレスレジスタ(図2のアド
レスレジスタ104内)にセットし、このトラックにつ
いての今回のデータ転送数をスタートアドレスとカレン
トアドレス(前回データ転送をハードディスク12との
間で行った後に歩進したアドレス)との差からCPU1
は得るとともに、このトラックについてのカレントアド
レスをスタートアドレスにコピーする。
【0104】CPU1は動作中のトラックに対応するバ
ッファ9−1乃至9−3とハードディスク12との間の
データ転送を各トラック毎に順番に行うようになり、各
トラック毎に前回のデータ転送(ブロック転送)に続く
データの転送を行うようになる。図8の例では例えばト
ラック1については、ハードディスク12から図示のス
タートアドレス(CH1)とカレントアドレス(CH
1)の間の空白部分に対応するデータ量の転送をこれか
ら行うようになる(他のトラックについてもデータ転送
の方向は逆であるが、同様の制御によることは明らかで
ある)。なお、プレイモードのバッファ(9−1が該
当)およびレコードモードのバッファ(9−2、9−3
が該当)では斜線部分が音声入力されたデータ部分に対
応する。
【0105】そして、CPU1は、ステップ4−5、ス
テップ4−6によってHDコントローラ11に対しプロ
グラミングを行った上で、実際の転送要求をHDコント
ローラ11から発生させて、DMA転送を開始させる。
【0106】DMAコントローラ10では、ステップ6
−5において、HDコントローラ11から転送要求があ
ることを検知すると、上記した場合と同様にして、ステ
ップ6−6乃至ステップ6−9を実行した後、バッファ
9−1乃至9−3からハードディスク12方向へのデー
タ転送の要求か、ハードディスク12からバッファ9−
1乃至9−3方向へのデータ転送の要求かステップ6−
10において判断し、前者ならばステップ6−11へ、
後者ならばステップ6−12へ進んだ後、ステップ6−
13乃至ステップ6−15の各処理を実行する。このと
き、1回の転送操作で、例えば1サンプル分のデジタル
音声データの転送がなされるので、このステップ6−5
乃至ステップ6−15の動作を複数回くりかえし実行し
て、ブロック転送がなされる。このハードディスク12
とバッファ9−1乃至9−3とのデータ転送について
は、HDコントローラ11の動作も大きく関連するの
で、後に更に説明する。
【0107】そしてDMA転送が完了すると、要求信号
DRQ1乃至4が到来しなくなり、ステップ6−5から
ステップ6−16へ進み、DMA可能信号DMAENB
を「0」(インアクティブ)とする。
【0108】<HDコントローラ11の動作>次に、図
7を参照してHDコントローラ11の動作を説明する。
このHDコントローラ11は、ハードロジックによって
も、マイクロプログラム制御によってもよく、いずれに
しても図7の動作フローの機能を実現する。
【0109】まず、CPU1から指定信号CSが与えら
れているか判断する(ステップ7−1)。これはCPU
1のインタラプトルーチン(図4のステップ4−5、ス
テップ4−6)にて与えられる。NOの場合は元に戻る
が、YESの場合は、ステップ7−2に進みCPU1か
らリード信号RDが与えられているか、ライト信号WR
が与えられているか判断し、リード時にはHDコントロ
ーラ11内部の指定データ(アドレスレジスタの内容
等)をデータバスを介してCPU1へ出力する。
【0110】また、ライト信号WRが与えられていると
きはステップ7−2からステップ7−4に進み、今回D
MAコントローラ10のチャンネルCH4にてDMA転
送するバッファとハードディスク12とのデータ転送方
向を設定し、ステップ7−5にて、アクセスするハード
ディスク12のアクセスポイントを設定する。これはC
PU1がRAM3から得ている当該トラックのディスク
アクセスポインタによる(図4、ステップ4−5)。
【0111】続いてステップ7−6において、転送デー
タ数(デジタル音声データ数)をHDコントローラ11
の内部カウンタに設定する。この転送データ数は、CP
U1のインタラプトルーチンのなかのステップ4−6に
て得ている。
【0112】このように、ステップ7−4乃至7−6を
実行することによってCPU1の制御のもとでHDコン
トローラ11はプログラムされ、その後HDコントロー
ラ11はDMAコントローラ10に対しデータ転送の要
求をする(ステップ7−7)。このことからも理解され
るとおり、CPU1は、HDコントローラ11からイン
タラプト信号INTを受けると、次のトラックに対応す
る(つまり、いまトラック1乃至トラック3は全て動作
中とすると、トラック1、トラック2、トラック3、ト
ラック1……の順で)DMA転送の設定、制御をDMA
コントローラ10に対し実行し、HDコントローラ11
をプログラムする。その後、CPU1はHDコントロー
ラ11とDMAコントローラ10とから離れて、相互の
インタラクションで実際のDMA転送を実行させる。
【0113】HDコントローラ11は、ステップ7−7
の次にステップ7−8へ進み、DMAコントローラ10
から回答信号DACK(DAK4)を受けとる(図6、
ステップ6−13参照)までステップ7−8を繰り返
す。
【0114】ステップ7−8の判断がYESとなると、
ステップ7−9に進みDMAコントローラ10のCH4
の動作によって、1サンプルのデジタル音声データの転
送が行われ、ステップ7−6にて設定した転送カウンタ
を1だけダウンカウントする(ステップ7−10)。続
くステップ7−11において、予め設定しておいた転送
データ数分のデータ転送が完了したか上記転送カウンタ
の内容に従ってジャッジし、NOならば再びステップ7
−8へもどる。従って、DMAコントローラ10におい
ては、HDコントローラ11から設定したデータ数の転
送(ブロック転送)が終了するまで、転送要求DRQ4
を続けて受けとることになり、この転送要求に従ってス
テップ6−5乃至ステップ6−15の処理(図6)を実
行し、それに応答する形でHDコントローラ11側では
ステップ7−8乃至ステップ7−11の処理を実行す
る。
【0115】そして、転送終了がステップ7−11にて
判断されると、ステップ7−12に進み、HDコントロ
ーラ11からDMAコントローラ10に対してのデータ
転送の要求DREQ(DRQ4)を「0」(インアクテ
ィブ)とする。そして、次のトラックに関してハードデ
ィスク12とバッファ9−1乃至9−3のいずれかとの
データ転送を行わせるために、HDコントローラ11は
CPU1へインタラプト信号INTを与える(ステップ
7−13)。これに応答して、CPU1はインタラプト
ルーチン(図4)を実行することは上述したとおりであ
る。
【0116】<ハードディスク12とバッファ9−1乃
至9−3との間のデータ転送動作>以上までの説明でハ
ードディスク12とバッファ9−1乃至9−3との間の
データ転送についても理解されるところとなったが、図
8と図10とを参照して、DMAコントローラ10に対
してDMA要求がなされ、それに対してDMAコントロ
ーラ10が時分割で対応している様子を以下に説明す
る。
【0117】既に述べたとおり、図8に示す設定状態に
あっては、トラック1についてはプレイ状態、トラック
2、トラック3についてはレコード状態となっていて、
夫々の音声入出力装置8−1乃至8−3から毎サンプリ
ングタイム(図10のfs)にバッファ9−1乃至9−
3とのデータ転送要求がDMAコントローラ10になさ
れる。
【0118】これは、CPU1がHDコントローラ11
をプログラミングしている間(図4のステップ4−5、
ステップ4−6、図7のステップ7−4乃至ステップ7
−7)も生じる。DMAコントローラ10は、音声入出
力装置8−1乃至8−3からのデータ転送要求がある
と、前述したようにDMA可能信号DMAENBを出力
し(図6のステップ6−6)、CPU1によるHDコン
トローラ11のプログラミングを中断(WAIT)し
て、各チャンネルCH1乃至CH3によるDMA転送の
完了後に、それを再開させる(図10参照)。
【0119】また、CH4によるDMA転送により、ハ
ードディスク12とバッファ9−1乃至9−3との間の
データ転送が順次行われているときも、上記各音声入出
力装置8−1乃至8−3から各サンプリングタイム毎
(図10のfs)にデータ転送要求がなされる。
【0120】このときDMAコントローラ10では図6
のステップ6−7の判断により優先度の高いチャンネル
(CH1乃至CH3)のデータ転送を先に行うようにな
る。この間は、DMAコントローラ10へHDコントロ
ーラ11からデータ転送要求DRQ4が出力され続けて
いる(図7、ステップ7−7参照)ものの、DMAコン
トローラ10から回答信号DAK4が戻ってこないの
で、次のデータ転送を待機している(ステップ7−8を
くりかえしている)ことになる。
【0121】従って、マクロ的には、DMAコントロー
ラ10は図10に示されたとおり、トラック1、トラッ
ク2、トラック3のハードディスク12とバッファ9−
1乃至9−3との間のDMA転送(ブロック転送)を繰
り返すことになるが、ミクロ的には、HDコントローラ
11に対するプログラミング中も、実際のDMA転送中
(CH4による)も、あるいは休止(アイドル)中も、
サンプリングタイミング毎に、バッファ9−1乃至9−
3と音声入出力装置8−1乃至8−3との間のDMA転
送(シングル転送)を、CH1乃至CH3の各チャンネ
ルによって実行することになり、サンプリングタイミン
グ毎のA/D変換、D/A変換に十分速度的にも対処で
きるようになっている。
【0122】〈録音及び編集作業〉図11は、図1の実
施例の動作を時間の経過に従って示し、図12は、図1
の実施例の種々の処理の相互関係を示す。まず、ステッ
プ11−1、ステップ11−2およびステップ11−3
において、それぞれトラック選択、録音および必要に応
じてパンチイン/アウト操作が行われると、オリジナル
レコーディングトラック(ORT)、イベントアドレス
テーブル(EAT)およびオリジナルトラックスケジュ
ール(OTS)が自動的に作成される。ORTは、イベ
ントの識別情報(イベント番号)を録音/再生順序に従
って配列して成るものでありRAM3に記憶される。E
ATは、前述のように、イベントの識別情報(イベント
番号)およびイベントのハードディスク12上の記憶位
置(オリジナルトラック番号、スタートポイント(スタ
ートアドレス)およびエンドポイント(エンドアドレ
ス))を含み、RAM3に記憶される。OTSは各イベ
ントについて最初に設定されたもしくはパンチイン/ア
ウト操作後の録音/再生開始時刻を含むテーブルで、R
AM3に記憶される。
【0123】ハードディスク12のトラック1、トラッ
ク2およびトラック3用の記憶エリアが図12に示され
ているように、それぞれ、アドレス00000乃至09
999、アドレス10000乃至19999、およびア
ドレス20000乃至29999であり、イベント1乃
至11がハードディスク12のアドレスに記憶されたも
のとすると、EATは、図16のようになる。なお、E
AT中アトリビュートの欄のEは、イベントが最初に録
音されてからグループ又は分割が行われていないことを
示す。図13は、図16のEATに対応したORTの一
例を示す。また、図14のBlankは無音部分をブラ
ンクとして定義したことを示す。
【0124】図15は、図13のORTに対応するOT
Sの一例を示す。上述のように、トラック選択(ステッ
プ11−1)、録音(ステップ11−2)およびパンチ
イン/アウト(ステップ11−3)に応じて、EATが
自動的に生成されるが、イベント化(ステップ11−
4)をマニュアルで行うことができ、またEATをマニ
ュアルで作成できる。
【0125】図19は、イベントのマニュアル指定処理
の一例を示すが、この動作については実施例の冒頭で説
明しているので、ここでの説明は省略する。
【0126】また、イベントのマニュアル指定の別の手
法としては、ICT(インディビジュアルコントロール
トラック)上の時間軸上でイベントの範囲を指定するこ
とによる。
【0127】図14はICTの一例を示す。ICTは、
前述のように、EATに含まれるイベントの識別情報
(イベント番号)を各トラック毎にイベントの再生順序
に配列して成るものである。図14のICT−1、IC
T−2、ICT−3は、それぞれトラック1、トラック
2およびトラック3に対応する。ICTは、図13のO
RTを編集者の選択(キー操作)に応じて変更したもの
である。
【0128】図20は、ICT処理の結果作成されたI
TSの一例を示す。ITSは、各トラック毎に各イベン
トの再生開始時刻を記録したテーブルであり、RAM3
に記憶される。
【0129】尚、上記実施例では、スイッチ操作に従っ
て指定したサンプリングポイントにより当該イベントの
終了ポイントを指定し、次のサンプリングポイントを次
のイベントの開始ポイントとして指定しているが、この
他、スイッチ操作に従って指定したサンプリングポイン
トにより当該イベントの次のイベントの開始ポイントを
指定し、当該イベントの終了ポイントは上記サンプリン
グポイントより1つ前のポイントとして指定することも
できる。要は、イベントの終了ポイントと、次のイベン
トの開始ポイントとが連続するようになればよいのであ
る。
【0130】
【発明の効果】以上説明したように本発明のデジタルレ
コーダによれば、予め登録されたイベントの内から連続
登録するイベントを指定し、その指定したイベントを再
生中に登録操作子がオン操作されると、この登録操作子
がオン操作された時点のサンプリングポイントを現在再
生中のイベントの終了点として登録する一方、その終了
点の次のサンプリングポイントを、現在再生中のイベン
トの次のイベントの開始点として登録するので、極めて
容易にサンプリングポイント精度で連続したイベント区
間を登録することができる。 つまり、従来、タイムコー
ド上で時間指定したり、画面上に表示されたイベント区
間にてヘア・カーソル等を用いてポイント指定してイベ
ント区間を分けるようにしており、こうした時間指定や
ポイント指定では隣り合うサンプリングポイント同士で
区間分けすることが極めて難しいが、本願発明では登録
操作子のオン操作だけでサンプリングポイント精度で連
続したイベント区間に区分けすることができる。 こうし
た本願発明は、デジタルレコーディング技術では周知の
パンチイン・パンチアウト編集に用いられ、例えば1つ
のイベント区間を3つの連続したイベント区間a,b,
cに区分けしておき、あるイベントにイベント区間a,
bとイベント区間b,cとをパンチイン・パンチアウト
して再生すると、イベント区間a,bとイベント区間
b,cとはそれぞれサンプリングポイント精度で連続し
たイベント区間になる為、その区間ではデータ不連続に
ならず再生時のノイズ発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタルレコーダの一実施例の全体構
成を示すブロック図である。
【図2】図1のDMAコントローラ10の要部の具体例
を示すブロック図である。
【図3】図1のCPUのメインルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図4】図1のCPUのインタラプトルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図5】図1の音声入出力装置8−1乃至8−3の動作
を示すフローチャートである。
【図6】図1のDMAコントローラの動作を示すフロー
チャートである。
【図7】図1のHDコントローラの動作を示すフローチ
ャートである。
【図8】図1のデジタルレコーダの全体的な動作を示す
概念図である。
【図9】各トラック毎のD/A、A/D変換動作、DM
A転送を示すタイムチャートである。
【図10】ハードディスクとバッファとの間のDMA転
送の状態を示すタイムチャートである。
【図11】図1の実施例の動作を時間の経過とともに示
すフローチャートである。
【図12】図1の実施例の編集作業を説明する図であ
る。
【図13】オリジナルレコーディングトラック(OR
T)の一例を示す説明図である。
【図14】インディビジュアルコントロールトラック
(ICT)の一例を示す説明図である。
【図15】オリジナルトラックスケジュール(OTS)
の一例を示す説明図である。
【図16】イベントアドレステーブル(EAT)の一例
を示す説明図である。
【図17】連続したイベントの状態を説明する図であ
る。
【図18】イベントテーブル(ET)の状態を示す図で
ある。
【図19】本発明の要部の動作であるイベントのマニュ
アル指定処理の一例を示すフローチャートである。
【図20】イベントトラックスケジュール(ITS)の
一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 CPU 2 ROM 3 RAM 8−1、8−2、8−3 音声入出力装置 9−1、9−2、9−3 バッファ 10 DMAコントローラ 11 HDコントローラ 12 ハードディスク 13 デコーダ 14、15 アンドゲート 16 インバータ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のサンプリング周期でサンプリング
    されて媒体記録されたサンプリングポイント毎のデータ
    の内から区間指定されたデータがイベントとして登録さ
    れるデジタルレコーダにおいて、 予め登録されたイベントの内から連続登録するイベント
    を指定し、指定したイベントを再生する再生手段と、 この再生手段が再生中のイベントを、連続したイベント
    として登録する際にオン操作される登録操作子と、 この登録操作子がオン操作された時点のサンプリングポ
    イントを現在再生中のイベントの終了点として登録する
    一方、その終了点の次のサンプリングポイントを、現在
    再生中のイベントの次のイベントの開始点として登録す
    る連続イベント登録手段とを具備することを特徴とする
    デジタルレコーダ。
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