JP3297983B2 - 線路下探査装置 - Google Patents

線路下探査装置

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JP3297983B2
JP3297983B2 JP24314196A JP24314196A JP3297983B2 JP 3297983 B2 JP3297983 B2 JP 3297983B2 JP 24314196 A JP24314196 A JP 24314196A JP 24314196 A JP24314196 A JP 24314196A JP 3297983 B2 JP3297983 B2 JP 3297983B2
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啓行 森島
治之 小原
哲志 田中
幸久 川辺
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三井造船株式会社
東日本旅客鉄道株式会社
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  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道線路下の状況
を探査する線路下探査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道線路等の線路下の状況を探査する場
合、従来から一般的に行われている方法として、探査棒
を強制的に地中に押し込むことにより地中の状況を感覚
的に把握する方法やボーリングによって地中のコアを採
取しこの採取されたコアから地中の状況を把握するよう
な方法が知られている。
【0003】しかし、ボーリングによる方法では得られ
るデータは点のデータであり面のデータが得られないこ
と、及び探査棒による方法のように人の感覚に頼る方法
では客観的なデータが得にくく信頼性に欠けるという問
題がある。このため、近年は地中探査レーダを用いて地
中に電波を放射すると共に、地中からの反射波を得て、
得られた反射波から地中の状況を把握する方法が採られ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、地中探査レー
ダを用いて線路下の探査を行った場合、線路内にはレー
ルやPC線を含んだ枕木及び列車自動検知機等、レーダ
にとって障害となる構造物が存在し有効なデータが得に
くいという問題がある。また、レーダのアンテナを軽便
台車に乗せ、現場で装置を組み立てて計測を行うため、
短時間では特定の場所のデータしか得られず、従って短
時間のうちに多くの場所のデータを連続的に採集できる
ような効率の良いデータ収集が困難であるという問題も
ある。また、収集されたデータがどの地点のデータかが
不明であり、収集データを分析して得られる異常箇所が
具体的に現場のどの場所か特定できないという問題もあ
る。
【0005】従って本発明は、線路下のデータを収集す
る場合、地下のデータのみならず、地表のビデオ映像も
同期させて収集することを目的とする。また、本発明
は、効率良くデータを収集するとともに、得られたデー
タの収集地点を識別可能にすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明は、外形がレールと枕木とで囲まれた範
囲内の大きさを有し、線路下の地表面に電波を発射する
と共にその反射波を受信するアンテナと、アンテナを搭
載する車両と、車両の走行距離を出力するエンコーダ
と、車両に搭載され周囲の状況を撮影して撮像情報とし
て出力するカメラと、車両が走行したときにアンテナか
らの反射波を受信して解析処理を行い処理した画像デー
タをエンコーダからの距離情報及び上記撮像情報ととも
に出力表示するコンピュータと、レール間及び路肩を含
むレール外にアンテナを移動し、レール間及びレール外
の双方の探査を行うアンテナ支持装置とを設け、アンテ
ナ支持装置は、レール間の探査を行う場合はアンテナの
偏波面を枕木と直交させる一方、レール外の探査を行う
場合はアンテナの偏波面をレールと直交させるものであ
る。従って、線路下の探査を行う場合、車両のレール上
の走行が開始されるとアンテナからの反射波が解析処理
されその解析結果の画像データがエンコーダからの距離
情報及びカメラの撮像情報とともに出力表示される。こ
の結果、車両の走行に基づく連続的なデータの収集が可
能となり、また得られた画像データが周囲の撮像情報と
共に出力表示されることからどの地点のデータであるか
が容易に識別可能となる。また、レール間及びレール外
の双方の探査が可能になり、従って線路下の状況を総合
的に判断できる。さらに、枕木やレールに影響されない
正確なデータを収集できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
して説明する。図1は本発明に係る線路下探査装置を搭
載した線路下探査車の断面を模式的に示す図である。線
路下探査車1内のレーダ操作室には、本線路下探査装置
を制御するコントローラ11、後述のアンテナの位置を
制御するアンテナ位置制御部15、アンテナの送受信を
制御するレーダ制御部16、アンテナの受信波を解析す
るコンピュータ17、コンピュータ17に処理された受
信波をデータとして記録するデータ記録装置18、コン
ピュータ17の処理データを出力する出力装置19、後
述のCCDカメラにより撮像された映像を表示すると共
にその表示データをデータ記録装置18に出力して記録
させるビデオモニター22が配置されている。
【0008】この他、線路下探査車1には、線路下の地
中へ電波を発射すると共にその反射波を受信するアンテ
ナ13、アンテナ13を支持すると共にアンテナ位置制
御部15によりアンテナの移動を行うアンテナ支持装置
14、線路下探査車1の車輪に取り付けられ探査車1の
走行距離を測定するためのエンコーダ20、線路下探査
時に周囲の状況を撮影するCCDカメラ21A,21
B、上記の各部へ電源を供給する電源装置30、線路下
探査時に後述のレール上を線路下探査車1に走行させる
ための軌陸装置31A,31B、軌道作業員等に探査車
の接近を知らしめる散光式回転灯32、及びLED発光
器33が設けられている。なお、図1において、40は
レール、41は枕木を示す。
【0009】次に図2は本線路下探査装置の要部構成を
示すブロック図である。同図に示すように、コントロー
ラ11には軌陸装置31を制御する軌陸制御部12、ア
ンテナ位置制御部15、レーダ制御部16、コンピュー
タ17、エンコーダ20及びCCDカメラ21が接続さ
れている。
【0010】コントローラ11は、線路下探査車1が計
測場所に近い踏切から搬入され、軌陸制御部12により
軌陸装置31がレール40上に乗せられて線路下の探査
準備が完了したことを軌陸制御部12の出力信号により
検知すると、アンテナ位置制御部15、レーダ制御部1
6、エンコーダ20及びCCDカメラ21の各部に指示
して各部の連動の下で線路下探査のためのデータの測定
を開始させる。即ち、コントローラ11はまずアンテナ
位置制御部15を制御してアンテナ13を測定開始位置
に移動させ地表面からの一定の高さに保持させると共
に、レーダ制御部16を制御してアンテナ13から線路
面下に電波を発射させる。そして、アンテナ13に受信
されレーダ制御部16を介する反射波を画像データとし
てデータ記録装置18に記録させる。
【0011】一方、測定開始時にコントローラ11に起
動指示されたエンコーダ20は、探査車1がレール40
に沿って走行するとその走行距離をデータ記録装置18
に出力する。データ記録装置18ではその走行距離を移
動距離として受信反射波の画像データとともに記録す
る。また、このときCCDカメラ21により撮像された
周囲の画像データもビデオモニター22を経由してデー
タ記録装置18に出力され、上述の受信反射波データと
ともに記録される。
【0012】一方、線路下探査車1のレール上の走行が
開始されたとき、コンピュータ17はコントローラ11
の指示の下で受信反射波データを受信し、その解析を行
う。そして解析処理された画像データを、データ記録装
置18を経由するエンコーダ20からの移動距離情報及
びCCDカメラ21からの撮像データとともに出力装置
19に出力し表示させる。このようにして、線路下探査
車1を移動しながら計測データを収集することにより連
続的データを得ることができる。
【0013】また、このような線路下探査は、列車の通
らない深夜時間帯の極短時間内に行う必要がある。従っ
て本発明のように、アンテナ13、アンテナ指示装置1
4、CCDカメラ21、データ記録装置18及び各種制
御部等を、一般道路及びレールの双方に走行可能な軌陸
車両に一体に取り付けシステム化することにより、装置
の組立の必要が無くなり、この結果、短時間で所定の計
測位置に移動して計測することができ、効率的で安全な
計測が可能になる。
【0014】また、計測データと、計測位置情報(即
ち、計測開始点からの位置情報及び周囲の撮像情報)と
を関連づけて出力装置19に表示するため、異常箇所を
容易に特定できる。なお、出力装置19への出力情報を
データ記録装置18にも記録しておくことも可能であ
り、このように構成することで、後で異常箇所を確認す
る場合にその異常箇所がどの計測地点であるかを容易に
認識できる。
【0015】ところで、線路下の地中の状況を総合的に
判断するためには、レール間の計測データのみでは不十
分である。このため、アンテナ13をレール間のみなら
ずレールの外や路肩に移動してデータを収集する必要が
ある。図3はアンテナ支持装置14によるこのようなア
ンテナ13の移動状況を模式的に示す図である。
【0016】即ち、コントローラ11は、アンテナ位置
制御部15を制御してアンテナ支持装置15に対し、ア
ンテナ13をまず路肩位置に移動させかつ地表面から
の所定の位置に保持させる。そしてアンテナ13から電
波を発射させ、地中からのその反射波をアンテナ13で
受信させてデータ記録装置18に記録させると共にコン
ピュータ17に処理させて出力装置19に表示させる。
次にコントローラ11はアンテナ13をレール外位置
に移動させて電波の発射及びその反射波の受信を行わせ
同様に処理させる。
【0017】こうしてレール外位置の計測データが収
集処理されると、以降順次、レール間位置、レール外
位置及び路肩位置にアンテナ13を移動させて同様
に計測データを収集し処理する。そして路肩位置のデ
ータ処理が終了すると、今度はアンテナ13を再び路肩
位置に移動し計測データを収集する。こうしたアンテ
ナ13の移動は、一定時間毎またはエンコーダ20の出
力による一定距離毎に行われる。このようにして、レー
ル間の計測データのみならずレール外や路肩の計測デー
タを収集できるようにしたことにより、線路下の地中の
状況を総合的に判断することが可能になる。
【0018】ここで、レール間位置から計測データを
収集する場合は、レール外位置,及び路肩位置,
の場合と異なり、収集したデータがレール40やPC
線を内蔵する枕木41の影響を受ける。即ち、レール4
0や枕木41に含まれるPC線は導体であるため、アン
テナ13から電波を発射すると、そのままその電波をア
ンテナ13側に反射する。このため、アンテナ13の最
大寸法をレール40と枕木41で囲まれた寸法以内に収
まるようにして、線路下探査上で障害物となるレール4
0や枕木41の影響を除去できるようにする。
【0019】また、レール外位置またはをレール4
0に沿ってアンテナ13が移動する場合、レール40は
アンテナ13の直下に来ることはないが、アンテナ13
を回り込んだ電波がレール40に反射してこれがノイズ
として受信される。このため、レール外位置または
でデータを収集する場合は、図4に示すようにアンテナ
13を構成する送信エレメント131 及び受信エレメン
ト132 の各偏波面がレール40と直交するようにアン
テナ位置制御部15を介してアンテナ支持装置14を制
御し、主要な障害物となるレール40の影響を除去す
る。
【0020】また、レール間位置をアンテナ13がレ
ールに沿って移動する場合は、枕木41が主要な障害物
となる。このため、レール間位置でデータを収集する
場合は、図4に示すように送信エレメント131 及び受
信エレメント132 の各偏波面が枕木41と直交するよ
うにアンテナ支持装置14を制御し、主要な障害物とな
る枕木41の影響を除去する。このように、測定位置に
応じてアンテナ13の偏波面を変えることにより、ノイ
ズの低減された的確な計測データを得ることが可能にな
る。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、線
路下の探査を行う場合、車両のレール上の走行が開始さ
れるとアンテナからの反射波を解析処理しその解析結果
の画像データをエンコーダからの距離情報及びカメラの
撮像情報とともに出力表示するようにしたので、車両の
走行に基づく連続的なデータの収集が可能になり、かつ
得られた画像データが周囲の撮像情報とともに出力表示
されることからどの地点のデータであるかが容易に識別
可能となる。また、レール間及び路肩を含むレール外に
アンテナを移動するアンテナ支持装置を設けるようにし
たので、レール間及びレール外の双方の探査が可能にな
り、従って線路下の状況を総合的に判断できる。さら
、アンテナの外形をレールと枕木とで囲まれた範囲内
の大きさに定め、かつレール間の探査を行う場合はアン
テナの偏波面を枕木と直交するように定めると共にレー
ル外の探査を行う場合はアンテナの偏波面をレールと直
交するように定めたので、枕木やレールに影響されない
正確かつ有効なデータを収集できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の線路下探査装置を搭載した線路下探
査車の断面を模式的に示す図である。
【図2】 線路下探査装置の要部構成を示すブロック図
である。
【図3】 線路下探査時のアンテナの移動範囲を示す図
である。
【図4】 線路下探査時におけるアンテナの偏波面の設
定状況を示す図である。
【符号の説明】
1…線路下探査車、11…コントローラ、13…アンテ
ナ、14…アンテナ支持装置、15…アンテナ位置制御
部、16…レーダ制御部、17…コンピュータ、18…
データ記録装置、19…出力装置、20…エンコーダ、
21…CCDカメラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 哲志 東京都中央区築地5丁目6番4号 三井 造船株式会社内 (72)発明者 川辺 幸久 東京都中央区築地5丁目6番4号 三井 造船株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−312965(JP,A) 特開 平5−87918(JP,A) 特開 平4−174107(JP,A) 特開 平7−234931(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01V 3/17 G01S 13/88 G01V 3/12 E01B 35/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄道線路等の線路下の状況を探査する線
    路下探査装置において、外形がレールと枕木とで囲まれた範囲内の大きさを有
    し、 線路下の地表面に電波を発射すると共にその反射波
    を受信するアンテナと、前記アンテナを搭載する車両
    と、車両の走行距離を出力するエンコーダと、前記車両
    に搭載され周囲の状況を撮影して撮像情報として出力す
    るカメラと、前記車両が走行したときにアンテナからの
    反射波を受信して解析処理を行い処理した画像データを
    エンコーダからの距離情報及び前記撮像情報とともに出
    力表示するコンピュータと、レール間及び路肩を含むレ
    ール外に前記アンテナを移動し、レール間及びレール外
    の双方の探査を行うアンテナ支持装置とを備え、前記ア
    ンテナ支持装置は、前記レール間の探査を行う場合は前
    記アンテナの偏波面を前記枕木と直交させる一方、前記
    レール外の探査を行う場合は前記アンテナの偏波面を前
    記レールと直交させることを特徴とする線路下探査装
    置。
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JP2007232735A (ja) * 2003-04-04 2007-09-13 Osaka Gas Co Ltd 探査装置
DE102004048169A1 (de) * 2004-10-02 2006-04-13 Gbm Wiebe Gleisbaumaschinen Gmbh Verfahren zur Oberbausanierung von Schienenwegen unter Einsatz einer Planumsverbesserungsmaschine, Planumsverbesserungsmaschine
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US9052392B2 (en) 2010-11-25 2015-06-09 Mitsubishi Electric Corporation Velocity measurement apparatus capable of accurately measuring velocity of moving object relative to ground surface

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