JP3297892B2 - 断熱容器の外装部材組付構造 - Google Patents

断熱容器の外装部材組付構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、魔法瓶やランチジャー
等の断熱容器の外装部材組付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、この種の断熱容器は、断熱容器本
体の外側に合成樹脂製の外装部材を設けたものが多い。
この外装部材は、上部を開口した、いわゆる有底筒状の
断熱容器本体の肩部に取付けられる肩部材と、胴部に取
付けられる胴部材と、底部に取付けられる底部材とで構
成されるか、若しくは、肩部材と、底部材を一体にした
胴部材とから構成されている。
【0003】断熱容器本体と外装部材の組付構造は、図
及び図に示されるように、断熱容器本体1の上縁
を、肩部材2の内周に形成された断熱容器係止用突起2
a上部に強制嵌合により係合し、肩部材2の外周に形成
された胴部材係止用突起2b上部に、胴部材3の内周に
形成された肩部材係止用突起3aを強制嵌合により係合
して組付ける。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の組付構
造では、肩部材と胴部材が断面円形である場合には、回
り止めがないので、胴部材が回ってしまうことがある。
また、肩部材と胴部材が断面円形以外の形状では、位置
決めが容易にできず組付けに手間を要し、さらに、位置
決めが正確でない場合には外装部材に変形が生ずる。
【0005】そこで本発明は、有底円筒状の断熱容器本
体を略四角筒状の合成樹脂製の外装部材で覆った断熱容
器において、外装部材の肩部材と胴部材の回り止めがで
き、また、肩部材と胴部材の位置決めが容易で組付作業
の効率を向上させた断熱容器の外装部材組付構造を提供
することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため本発明は、有底円筒状の断熱容器本体を略四角筒状
の合成樹脂製の外装部材で覆った断熱容器であって、前
記外装部材は前記断熱容器本体の肩部に取付けられる肩
部材と、前記断熱容器本体の胴部に取付けられる胴部材
を有し、前記肩部材と胴部材とを強制嵌合して両部材
を組付ける断熱容器の外装部材組付構造において、前記
胴部材又は肩部材のいずれか一方の突き合わせ口縁の内
周側から突出する上下方向の突起を設け、前記肩部材又
は胴部材のいずれか他方の突き合わせ口縁の内周側の開
口部から直接挿入する前記突起と係合する上下方向の
部を形成したことを特徴としている。
【0007】
【作 用】上記構成によれば、肩部材と胴部材とを突き
合わせて両者を強制嵌合させる際に、前記突起が前記溝
部の開口から案内されて溝部に係合するから、肩部材と
胴部材の回り止めができ、また、肩部材と胴部材の位置
決めが容易となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を図1乃至図に示す実施例に
基づいて説明する。
【0009】断熱容器10は、図3の一部断面平面図に
示す如く、上部を開口した円筒状、すなわち有底円筒状
断熱容器本体11の外側に略四角筒状の合成樹脂製の
外装部材12を取付けている。この外装部材12は、断
熱容器本体11の肩部の外側に設けられる肩部材13
と、胴部及び底部の外側に設けられる有底筒状の胴部材
14とで構成されている。
【0010】断熱容器本体11は、内容器11aと外容
器11bの口部を接合して容器11a11b間を真
空断熱構造とし、内容器11aの口縁11cを外容器1
1bの口部を越えて外側へ折曲げている。
【0011】肩部材13は、断熱容器本体11の開口周
囲を覆う上縁部13aと、該上縁部13aの外周から下
方へ折曲げられたスカート部13bとからなり、図2に
示す如く、上縁部13aの内面の内周側に、断熱容器本
体11の口縁11cが係合する断熱容器係止用突起13
cを備えた足13dを複数本突設し、さらに、スカート
部13bの下端外周面に胴部材14の肩部材係止用突起
14bが嵌着する周方向の凹部13gを複数個形成し、
その下部に肩部材係止用突起14bが乗り越えて凹部1
3gに嵌着するための胴部材係止用突起13eをそれぞ
れ形成する。なお、13i,13iは、スカート部13
bの対向壁に外側に向けて突設した把手である。
【0012】胴部材14は、図1に示す如く、その突き
合わせ口縁14cに位置決め用突起としての上下方向の
リブ14aを複数個上方へ突出している。また、図2に
示す如く、胴部材14は、突き合わせ口縁14cの内側
のリブ14aの突設位置とは別の位置に、前記肩部材1
3の胴部材用突起13eを乗り越えて凹部13gに嵌着
する肩部材係止用突起14bを複数個形成している。
方、図1に示す如く、肩部材13には、その突き合わせ
口縁13hの内周側の開口部から直接挿入する前記リブ
14aと係合する上下方向の溝部13fを複数個形成し
ている
【0013】このように構成された外装部材12の組付
けは、先ず、断熱容器本体11の上方から肩部材13を
被せ、断熱容器本体11の口縁11cを肩部材13の断
熱容器係止用突起13cに無理嵌めによる強制嵌合で係
合させて、断熱容器本体11に肩部材13を取付ける。
【0014】次いで、肩部材13を組付けた断熱容器本
体11底部から胴部材14挿入し、胴部材14のリ
ブ14aと肩部材13の溝部13fの位置を合わせて、
リブ14aを溝部13fに直接挿入して係合させ、さら
に、胴部材14を押込んで肩部材13の胴部材係止用突
起13eを乗り越えた胴部材14の肩部材係止用突起1
4bを凹部13gに嵌着させて無理嵌めすることによ
り、両部材13,14を強制嵌合にて係合させる。
【0015】このようにして、略四角筒状の外装部材1
2を構成する肩部材13と胴部材14を組付けるので、
肩部材13と胴部材14の位置決めが容易で、組付作業
の効率を向上できると共に、肩部材13と胴部材14が
正確に位置決めできるから組付時の変形を防止できる。
【0016】尚、上記実施例では、胴部材14にリブ1
4aを、肩部材13に溝部13fを形成したもので説明
したが、肩部材に位置決め用突起を、胴部材に溝部を形
成したものでもよい
【0017】また、本発明の組付構造は、胴部材と底部
材の組付けにも適用可能である
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明の断熱容器の
外装部材組付構造は、断熱容器本体の肩部に取付けられ
る肩部材と、胴部に取付けられる胴部材とのいずれか一
方に上下方向の突起を設け、胴部材または肩部材のいず
れか他方に前記突起が係合する溝部を形成して、溝部に
突起を直接挿入して係合することにより、略四角筒状の
外装部材を構成する肩部材と胴部材の位置合わせの容易
さと相俟って、組付作業の効率を向上できると共に、肩
部材と胴部材が正確に位置決めできるから組付時 の変形
を防止できる
【図面の簡単な説明】
【図1】 図3のI−I拡大断面図である。
【図2】 図3のII−II拡大断面図である。
【図3】 本発明の断熱容器の一実施例を示す一部断面
平面図である。
【図4】 断熱容器本体を省略した、外装部材の肩部材
と胴部材の係合状態を示す図3の一部断面右側面図であ
る。
【図5】 断熱容器本体を省略した、外装部材の肩部材
と下半部を省略した胴部材との係合状態を示す図3の矢
印V方向から見た一部断面図である。
【図6】 胴部材を省略した、肩部材と断熱容器本体と
の接続状態を示す図3の一部断面正面図である。
【図7】 胴部材を省略した、肩部材と断熱容器本体と
の係合状態を示す図3の矢印V方向から見た一部断面図
である。
【図8】 従来の外装部材の嵌合状態を示す断面正面図
である。
【図9】 従来の外装部材の嵌合状態を示す拡大断面図
である。
【符号の説明】
10…断熱容器、11…断熱容器本体、12…外装部
材、13…肩部材、13e…胴部材係止用突起、13f
…肩部材の溝部、14…胴部材、14a…胴部材の位置
決め用突起としてのリブ、14b…肩部材係止用突起
フロントページの続き (72)発明者 大竹 信久 東京都港区西新橋1丁目16番7号 日本 酸素株式会社内 (56)参考文献 実開 昭54−145857(JP,U) 実開 平3−4559(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 81/38 A47J 41/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底円筒状の断熱容器本体を略四角筒状
    の合成樹脂製の外装部材で覆った断熱容器であって、前
    記外装部材は前記断熱容器本体の肩部に取付けられる肩
    部材と、前記断熱容器本体の胴部に取付けられる胴部材
    を有し、前記肩部材と胴部材とを強制嵌合して両部材
    を組付ける断熱容器の外装部材組付構造において、前記
    胴部材又は肩部材のいずれか一方の突き合わせ口縁の内
    周側から突出する上下方向の突起を設け、前記肩部材又
    は胴部材のいずれか他方の突き合わせ口縁の内周側の開
    口部から直接挿入する前記突起と係合する上下方向の
    部を形成したことを特徴とする断熱容器の外装部材組付
    構造。
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