JP3297701B2 - コークス炉熱間補修用の断熱装置とその設置方法 - Google Patents

コークス炉熱間補修用の断熱装置とその設置方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室炉式コークス炉
の炭化室の炉壁の熱間補修工事に使用する断熱装置とそ
の設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コークス炉は、大部分が耐火煉瓦で構築
されており、特に炭化室の炉壁煉瓦は隣接する燃焼室よ
り加熱され、燃焼室側は常に1100〜1300℃の高
温にさらされている。一方、炭化室側の炉壁煉瓦は、常
温の装入炭の装入による急冷と、高温での乾留が繰り返
される。また、乾留終了したコークスの押出し時には、
赤熱コークスの摩擦や側圧、乾留中に発生するカーボン
の付着とその剥離等、苛酷な条件下で操業を繰り返して
いる。
【0003】このため、炭化室の炉壁煉瓦は、長年の使
用によって煉瓦の損傷、亀裂、角欠け等が発生する。し
たがって、定期的に炉壁煉瓦を点検し、損傷した炉壁煉
瓦部を熱間で積み替え、部分補修を行っている。熱間補
修に際しては、隣接する燃焼室の温度をあまり低下させ
ると、炉壁煉瓦や目地部に亀裂を生じることがある。熱
間補修に際して炉壁煉瓦および目地部の熱的変化を最小
限にするには、非補修部位の煉瓦温度を極力高温に維持
するとともに、反面補修工事区画は、作業者の工事施工
に適するように極力冷却し、作業環境を確保することが
必要である。
【0004】従来、炭化室の炉壁煉瓦を熱間で積替え補
修するには、炭化室内に断熱装置を設置して積替える方
法が採用されている。炭化室内に設置する断熱装置とし
ては、例えば、水平方向に所定長さを有する天井ダクト
の一端部に、下方向に垂直ダクトを取付け、該垂直ダク
トには内面側に吸引位置を上下に調整可能とした複数個
の吸引孔を設け、取外し可能なように適宜間隔で天井ダ
クトから垂下する縦補強材と、前記垂直ダクトおよび縦
補強材の下端部を連結する水平補強材を取付け、天井お
よび垂直ダクトと縦および水平補強材により方形の枠を
構成し、該方形の枠の片面全面に断熱材を展着した断熱
ボックス(特開平6−41538号公報)が提案されて
いる。
【0005】また、炭化室内に断熱装置を設置する方法
としては、例えば、図9に示すように、コークス炉91
の炭化室92の押出機側またはコークガイド車側の窯口
下部の作業デッキの炭化室寄りの端部付近に滑車93を
設置し、コークガイド車側の作業デッキに配置した断熱
ボックス94の底部に緊着したケーブル95を前記滑車
93および炉外に設置したウインチ96へ巻掛け、同ケ
ーブル95をウインチ96へ巻取ることにより、同ケー
ブル95の張力によって断熱ボックス94を炭化室92
内へ挿入する方法(特開平8−104875号公報)が
提案されている。
【0006】また、他の方法としては、図10に示すよ
うに、コークス炉101の押出機側に炭化室102床と
同一レベルに仮設架台103を設置し、該架台103上
にローラコンベヤ104を介して天井および垂直ダクト
と縦および水平補強材により方形の枠を構成した断熱ボ
ックス105を載置し、炭化室102のコークガイド車
側から導入したチェーン106を前記断熱ボックス10
5の前面下部に結束し、チェーン106をガイド車側に
牽引して断熱ボックス105を炭化室102内の所定の
位置まで導入し、次いで導入した断熱ボックス105を
炭化室102の天井に設けた石炭装入孔107より懸吊
した状態で縦補強材および水平補強材を断熱ボックス1
05より取り外し、炭化室外に搬出して天井および垂直
ダクトを所定高さに懸吊し設置する方法(特開平6−4
1538号公報)が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平6−415
38号公報に開示の断熱ボックスは、大きな一体物の断
熱ボックスであるため、炭化室床と同一レベルの仮設架
台上のローラコンベヤに断熱ボックスを載置するのにレ
ッカー車等の大型重機が必要であるという欠点を有して
いる。
【0008】また、上記特開平6−41538号公報、
特開平8−104875号公報に開示の方法は、いずれ
も大きな一体物の断熱ボックスを設置するため、押出機
またはコークガイド車の走行軌条にウインチまたはロー
ラコンベヤを載置した仮設架台等の断熱ボックス装入装
置を設置する必要がある。このため、この断熱ボックス
装入のための工事が大がかりになること、断熱ボックス
装入装置が押出機、コークガイド車の走行を妨げること
となり、コークス炉の窯出しスケジュールを変更しなけ
ればならないという欠点を有している。
【0009】本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解
消し、簡便かつ短時間で炭化室内に設置できる断熱装置
とその設置方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のコークス炉熱間
補修用の断熱装置は、人力により持運び可能に、炭化室
へ装入する方向に幾つかのブロックに分割した断熱ボッ
クスと、各断熱ボックスを炭化室内に案内する小さく分
割したガイド板とを組合わせたもので、各断熱ボックス
の底部に車輪を有し、各ガイド板がはめ合わせ容易な凹
凸構造の接続部と、各断熱ボックスの車輪を誘導するガ
イド部分を有している。
【0011】本発明の断熱ボックスは、人力により持運
び可能に、炭化室へ装入する方向において幾つかのブロ
ックに分割したから、持運びや炭化室内への設置におい
て、レッカー車やウインチ等の運搬機を使用する必要が
ない。また、断熱ボックス装入時の抵抗は、各断熱ボッ
クスの底部に車輪を設けたことによって緩和され、人力
により押し込むことが可能である。また、小さく分割し
たガイド板は、各断熱ボックスの車輪を真っ直ぐ誘導す
るガイド部分を有し、接続部がはめ合わせ容易な凹凸構
造からなるから、各ガイド板の炭化室内への装入設置が
容易であり、かつ、各ガイド板の接続が凹凸構造のはめ
合わせであるから、接続が容易で、かつ位置ずれも発生
しない。
【0012】本発明のコークス炉熱間補修用断熱装置の
設置方法は、コークス炉の炭化室内の底部に、小さく分
割したガイド板の凹凸構造の凹部と凸部をはめ合わせな
がら装入して順次接続したのち、人力により持運び可能
に、炭化室へ装入する方向に幾つかのブロックに分割し
た断熱ボックスの車輪を、各ガイド板のガイド部分で誘
導しながら、順次断熱ボックスを人力で炭化室内に押し
込んで接続する。
【0013】したがって、本発明においては、断熱ボッ
クスを人力により持運び可能にブロックに分割したこと
によって、大きな仮設架台を設置することなく、各ガイ
ド板のガイド部分で断熱ボックスの車輪を誘導しなが
ら、炭化室内に断熱ボックスを人力により装入すること
が可能である。また、断熱ボックスの設置作業時間も短
縮でき、窯出し間断時間を利用して設置できるため、操
業スケジュールを変更する必要もない。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の断熱ボックスは、持ち運
びや、炭化室内への設置において、レッカー等の特別大
きな運搬機を使用する必要がないように、人力により持
運び可能に、炭化室に装入する方向に幾つかのブロック
に分割する。例えば、断熱ボックスの装入方向の長さ
を、窯口前の作業デッキの幅より小さく分割すれば、大
きな仮設架台を設置することなく、断熱ボックスの底部
に設けた車輪を、各ガイド板のガイド部分で誘導しなが
ら、炭化室内に断熱ボックスを人力により装入すること
が可能である。
【0015】本発明の各断熱ボックスの構造は、長方形
の骨組部分の接続部と、補修作業部分を除く全面を、石
膏ボード等の断熱材で覆っている。各断熱ボックスの車
輪は、ガイド板のガイドレール等のガイド部分によって
誘導されるよう、前後底部に設ける。各断熱ボックスの
装入は、人力によって断熱ボックスを持ち上げ、設置済
のガイド板のガイド部分に断熱ボックスの車輪を載せ、
人力によって押し込みしながら、順次装入する。
【0016】なお、各断熱ボックスの車輪は、そりのよ
うなもので代替することもできる。各断熱ボックス底部
にそりを設置した場合は、ガイド板の凹凸構造の接続部
をあり継手またはほぞ結合とすることによって、各ガイ
ド板の接続部の離脱を防止できる。ガイド板のガイド部
分は、そりがガイドレール間を誘導されるよう、各2本
のガイドレールとするのが好ましい。また、各ガイド部
分の2本のガイドレールの間に、所定間隔でガイドロー
ラを設置しておけば、下部にそりを設置した各断熱ボッ
クスの炭化室内への装入がさらに容易となる。
【0017】断熱ボックス装入用のガイド板は、断熱ボ
ックスを真っ直ぐ誘導するガイドレール等のガイド部分
を有している。また、ガイド板自体の炭化室内への装入
設置を容易とするため、小さく分割している。各ガイド
板の接続部は、接続を容易とするため、凹凸構造とす
る。例えば、図6に示すように、凹部61があり溝で凸
部62がありからなるあり継手、凹部がほぞ穴で凸部が
ほぞからなるほぞ穴結合、凹部がV字型で凸部が逆V字
型の組合せ、図7に示すように、凹部71がW字型で凸
部72が逆W字型の組合せで、前後のガイド板73、7
3にカスガイ状連結金具を挿入する孔74を設けたも
の、凹部がM字型で凸部が逆M字型の組合せ等の凹凸結
合等が挙げられる。このうち、あり継手やほぞ穴結合
は、各ガイド板を接続後にずれが発生することはなく、
推奨される接続構造である。また、凹凸結合は、各ガイ
ド板の凹部と凸部を接合させるだけであるから、接続が
容易である。この場合、ガイドレール等のガイド部分
は、接続部の凹凸構造に合わせて形成することによっ
て、各ガイド板を接続すると、ガイドレール等のガイド
部分が1本のレールのように接続される。
【0018】前記ガイド板は、炭化室内の高熱で極力変
形しないことが望まれるため、熱膨張や変形が比較的小
さなキャスタブル等の耐火物で製作するのが好ましい。
また、前記ガイド板には、断熱ボックスを炭化室の奥の
方に押し込みすぎないよう、最も奥のガイド板にはスト
ッパーを取付けることが必要である。さらに、凹凸結合
のガイド板の場合は、各ガイド板の前後に連結金具挿入
用の孔を設置し、カスガイ状の連結金具を前後のガイド
板の孔に挿入することによって、炭化室内からの取り出
しが容易となると共に、断熱ボックス押し込み時の各ガ
イド板間の隙間の発生を防止できる。なお、連結金具を
用いない場合は、熱間補修完了後、炭化室内からの取り
出しを容易とするため、各ガイド板に鉤棒を引っかける
孔を設けるのが望ましい。
【0019】本発明の断熱装置の設置方法は、図8に示
すように、補修の必要な炭化室81の底部82に、ガイ
ド板83の凹凸構造の接続部の凹部と凸部をはめ合わせ
て接続して設置し、補修部を超える長さとする。各ガイ
ド板83は、凹凸構造の凹部と凸部をはめ合わせて接続
することによって、真っ直ぐに接続され、かつ、ガイド
レール等のガイド部分84が2本のレールのようにな
る。この場合、最も奥のガイド板83のガイド部分84
には、先端にストッパーを取付けたものを使用する。
【0020】次に、断熱ボックス85の装入は、後方の
接続部のみを開放した断熱ボックス85の前方の車輪8
6を、ガイド板83のガイドレール等のガイド部分84
に載せたのち、断熱ボックス85を押し込み、後方の車
輪86をガイド板のガイドレール等のガイド部分84に
載せる。次いで前後の接続部を開放した断熱ボックス8
5の前方の車輪86を、ガイド板83のガイド部分84
に載せたのち、断熱ボックス85を順次押し込むことを
繰り返し、最も奥のガイド板83のガイド部分84のス
トッパーに最も奥の断熱ボックス85の前方の車輪86
を当接させる。これによって、窯口から補修部を超える
長さに密封接続した断熱ボックス85で断熱装置を形成
する。しかるのち、窯口から各断熱ボックス85で形成
された断熱装置内に入り、各断熱ボックス85間を接続
金具で接続密封する。なお、87は作業デッキ、88は
押出機を示す。
【0021】断熱ボックスを装入して断熱装置の設置が
完了すると、炭化室炉壁の損傷部分を補修する。炭化室
炉壁の損傷部分の補修が完了した後の断熱装置の撤去
は、各断熱ボックスを引き出して接続を解除することを
繰り返し、各断熱ボックスを撤去する。次いで、ガイド
板は、連結金具を用いない場合は、ガイド板に設けた鉤
棒を引っかける孔に、鉤棒先端の鉤部を引っかけて炭化
室から順に引き出す。この場合、各ガイド板は、凹凸構
造の凹部と凸部をはめ合わせて接続しているのみである
から、容易に離脱することができる。連結金具を用いた
場合は、いもづる式に順次ガイド板を引き出し、窯前で
連結金具を取り外せばよい。
【0022】
【実施例】実施例1 本発明のコークス炉熱間補修用の断熱装置とその設置方
法の一例を、ガイド板の接続部の凹凸構造がV字状の凹
部と逆V字状の凸部との凹凸結合の場合について、図1
〜図3に基づいて説明する。本発明の断熱装置は、図1
に一例示す小さく分割したガイド板と、図2に示すブロ
ックに分割された断熱ボックスとで構成される。本発明
の断熱装置の設置方法は、図3に示す方法により行う。
【0023】図1に示すように、最も炉内奥側に位置す
る小さく分割したガイド板1−1は、長方形の短辺の窯
口側にV字状の凹部2を有している。また、上面に長辺
側と平行に二条のガイド部分3を設け、V字状の凹部2
と反対側のガイド部分3の先端にはストッパー4を設置
している。V字状の凹部2の中心より炉内側に位置する
部分には、接続するガイド板1−2との間を連結する連
結金具挿入用の孔5を設けている。
【0024】ガイド板1−1に接続するガイド板以降の
ガイド板1−2は、炉内奥側の先端に逆V字状の凸部6
が、後端にV字状の凹部7を有している。また、上面に
長辺側と平行に二条のガイド部分8が設けられ、逆V字
状の凸部6の中心より窯口側に位置する部分と、V字状
の凹部7の中心より炉内側に位置する部分に、接続する
ガイド板1−1または1−2との間を連結する連結金具
挿入用の孔9、10を設けている。
【0025】ガイド板1−2は、炭化室の炉底でガイド
板1−1のV字状の凹部2にガイド板1−2の逆V字状
の凸部6をはめ合わせて接続すると、二条のガイド部分
3とガイド部分8があたかも二条のガイドレールを形成
する。同様にガイド板1−2のV字状の凹部7にガイド
板1−2の逆V字状の凸部6をはめ合わせて接続する
と、二条のガイド部分8、8があたかも二条のガイドレ
ールを形成する。この場合、ガイド板1−1のV字状の
凹部2にガイド板1−2の逆V字状の凸部6をはめ合わ
せて接続後、孔5と孔9間にカスガイ状の連結金具11
を挿入する。また、同様にガイド板1−2のV字状の凹
部7にガイド板1−2の逆V字状の凸部6をはめ合わせ
て接続後、孔9と孔10間にカスガイ状の連結金具11
を挿入する。
【0026】図2に示すように、断熱ボックス21は、
持運びや炉内への設置に際し、レッカー等の特別大きな
重機を使用する必要がなく、人力により持運び可能な大
きさに、炭化室に装入する方向において幾つかのブロッ
クに分割し、複数の作業員により運搬、炉内へ設置され
る。最も炉内奥側に位置する断熱ボックス21−1は、
長方形の骨組部分22と上下、左右ならびに前面を石膏
ボード等の断熱壁23で密閉している。
【0027】他の断熱ボックス21は、骨組部分22と
上下、左右面を石膏ボード等の断熱壁23で密閉し、前
後面が補修作業員の通行を妨げないよう開放されてい
る。また、断熱ボックス21のうち、炭化室内に設置
時、炉壁の補修部分に位置する断熱ボックス21の断熱
壁23の一部が切り取られている。各断熱ボックス21
には、炭化室へ装入する際に、例えば、前記ガイド板1
−1、1−2のガイド部分3、8に誘導される車輪24
を両側底部に有している。各断熱ボックス21、21の
接続は、図示していないが、ボルト、掛金等の接続金具
により密封接続可能となっている。
【0028】前記ガイド板1と断熱ボックス21からな
る断熱装置の炉内への設置は、窯出し間断時間を利用
し、図3に示すように、炭化室31の炉壁の補修を必要
とする箇所に近い窯口側から、炉底煉瓦上に作業員32
がガイド板1−1を装入する。次にガイド板1−1のV
字状の凹部2に、作業員32がガイド板1−2の逆V字
状の凸部6をはめ合わせて接続装入した後、孔5と孔9
間にカスガイ状の連結金具11を挿入する。さらに、ガ
イド板1−2のV字状の凹部7に、作業員32がガイド
板1−2の逆V字状の凸部6をはめ合わせて接続装入し
た後、孔9と孔10間にカスガイ状の連結金具11を挿
入することを繰り返し、炭化室31の炉壁の補修を必要
とする箇所より奥側に、先端のガイド板1−1を位置さ
せる。
【0029】次いで、最も炉内奥側に位置する断熱ボッ
クス21−1を作業員32が持ち上げ、断熱ボックス2
1−1の車輪24を窯口のガイド板1−2の二条のガイ
ド部分8、8に載せ、炭化室31内に真っ直ぐ押し込
む。次に、断熱ボックス21を作業員32が持ち上げ、
断熱ボックス21の車輪24を窯口のガイド板1−2の
二条のガイド部分8、8に載せ、炭化室31内に真っ直
ぐ押し込んで断熱ボックス21−1と断熱ボックス21
との接続部を図示していないボルト、掛金等の接続具に
より密封接続する。さらに、断熱ボックス21を作業員
32が持ち上げ、断熱ボックス21の車輪24を窯口の
ガイド板1−2の二条のガイド部分8、8に載せ、炭化
室31内に真っ直ぐ押し込んで断熱ボックス21と断熱
ボックス21との接続部を図示していないボルト、掛金
等により密封接続することを繰り返し、断熱ボックス2
1−1の車輪24がガイド板1−1のガイド部分3先端
のストッパー4に当接するまで押し込む。
【0030】これによって、窯口から炭化室31の炉壁
の補修を必要とする箇所の奥側まで、断熱ボックス21
−1、21により炉壁の熱から遮断された通路が形成さ
れる。補修作業員は、この断熱ボックス21−1、21
により炉壁の熱から遮断された通路内を通って、窯口か
ら炭化室31内に出入りし、断熱壁23の一部が切り取
られて開放された部分から、補修を必要とする箇所の積
替え補修を実施する。
【0031】炭化室31の炉壁の損傷部分の補修が完了
した後の断熱装置の撤去は、各断熱ボックス21を順次
引き出して接続具を解除することを繰り返し、各断熱ボ
ックス21を撤去する。次いで、ガイド板1−1、1−
2は、窯口のガイド板1−2に設けた孔10に、鉤棒先
端の鉤部を引っかけて炭化室31から順に引き出す。こ
の場合、各ガイド板1−1、1−2は、孔9と孔10
間、孔5と孔9間に挿入したカスガイ状の連結金具11
で連結されているので、いもづる式に引き出すことがで
きる。したがって、順番に各ガイド板1−2、1−1を
連結するカスガイ状の連結金具11を除去すれば、凹凸
構造の凹部7と凸部6を当接しているのみであるから、
容易に離脱することができる。
【0032】実施例2 炉高7125mm、炉幅460mm、炉長16500m
mのコークス炉において、稼働率100%で操業中に損
傷の生じた炉壁の部分積替え補修に際し、炭化室補修用
の断熱装置をクレーンとウインチを用いて設置する従来
法の場合と、実施例1に記載の断熱装置を人力により設
置する本発明法の場合のそれぞれについて、断熱装置の
設置、炉壁補修、断熱装置の撤去に要する時間を調査し
た。その結果を図4に示す。また、その場合のコークス
炉の操業スケジュールの比較を図5に示す。
【0033】図4、図5に示すように、従来法の場合
は、クレーンとウインチを用いて断熱装置の設置、撤去
を行うため、断熱装置の設置に長時間を必要とし、窯出
し遅れによる窯出しスケジュールの変更が必要であり、
トータル補修に長時間を必要とする。これに対し、本発
明法の場合は、押出機やコークガイド車の走行を阻害す
る大きな設備を付設することなく、窯出し間断時間を利
用して人力により断熱装置の設置、撤去を行うことがで
きるから、窯出し遅れによる窯出しスケジュールを変更
することなく、断熱装置の設置、撤去が可能である。ト
ータル補修に必要とする時間を、従来法に比較して4割
減少することができた。
【0034】
【発明の効果】本発明のコークス炉熱間補修用の断熱装
置は、人力により持運び可能に、炭化室へ装入する方向
に幾つかのブロックに分割した断熱ボックスが、底部に
車輪を有し、各断熱ボックスを炭化室内に案内する小さ
く分割したガイド板が、はめ合わせ容易な凹凸構造の接
続部と、各断熱ボックスの車輪を誘導するガイド部分を
有しているから、レッカーやウインチ等を使用すること
なく、人力により窯出し間断時間を利用して、炭化室内
への設置、炭化室から撤去することができる。
【0035】本発明のコークス炉熱間補修用の断熱装置
の設置方法は、断熱ボックスを人力により持運び可能に
ブロックに分割したことによって、大きな仮設架台を設
置することなく、炉底に接続設置した各ガイド板のガイ
ド部分で、断熱ボックスの車輪を誘導しながら、炭化室
内に断熱ボックスを人力により装入することができる。
また、断熱装置の設置作業時間も短縮でき、窯出し間断
時間を利用して設置できるため、窯出し遅れによる操業
スケジュールの変更の必要もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断熱装置のガイド板の一例を示す斜視
図である。
【図2】本発明の断熱装置の断熱ボックスの一例を示す
斜視図である。
【図3】本発明の断熱装置の設置方法の概略説明図であ
る。
【図4】実施例2における従来法と本発明法の補修時間
を比較したグラフである。
【図5】実施例2における従来法と本発明法の操業スケ
ジュールを比較したグラフである。
【図6】本発明の断熱装置のガイド板のあり継手式の一
例を示す斜視図である。
【図7】本発明の断熱装置のガイド板のW型凹凸接合の
一例を示す斜視図である。
【図8】本発明の断熱装置を押出機側からの設置方法の
概略説明図である。
【図9】特開平8−104875号公報に開示の断熱ボ
ックスの設置方法の概略説明図である。
【図10】特開平6−41538号公報に開示の断熱ボ
ックスの設置方法の概略説明図である。
【符号の説明】
1−1、1−2、73、83 ガイド板 2、7、61、71 凹部 3、8、84 ガイド部分 4 ストッパー 5、9、10、74 孔 6、62、72 凸部 11 連結金具 21、21−1、85、94、105 断熱ボックス 22 骨組部分 23 断熱壁 24、86 車輪 31、81、92、102 炭化室 32 作業員 82 底部 87 作業デッキ 88 押出機 91、101 コークス炉 93 滑車 95 ケーブル 96 ウインチ 103 仮設架台 104 ローラコンベヤ 106 チェーン 107 石炭装入孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−41538(JP,A) 特開 平8−104875(JP,A) 特開 昭56−125481(JP,A) 実開 平6−54753(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10B 29/00 - 29/08 F27D 1/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人力により持運び可能に、炭化室へ装入
    する方向に幾つかのブロックに分割した断熱ボックス
    と、各断熱ボックスを炭化室内に案内する小さく分割し
    たガイド板とを組合わせた断熱装置であって、各断熱ボ
    ックスの底部に車輪を有し、各ガイド板がはめ合わせ容
    易な凹凸構造の接続部と、各断熱ボックスの車輪を誘導
    するガイド部分を有することを特徴とするコークス炉熱
    間補修用の断熱装置。
  2. 【請求項2】 コークス炉の炭化室内の底部に、小さく
    分割したガイド板の凹凸構造の凹部と凸部をはめ合わせ
    ながら装入して順次接続したのち、炭化室へ装入する方
    向に幾つかのブロックに分割した断熱ボックスの車輪
    を、各ガイド板のガイド部分で誘導しながら、順次断熱
    ボックスを人力で炭化室内に押し込んで接続することを
    特徴とするコークス炉熱間補修用の断熱装置の設置方
    法。
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