JP2000313882A - コークス炉炉壁煉瓦熱間積替え時の非積替え煉瓦の拘束方法 - Google Patents

コークス炉炉壁煉瓦熱間積替え時の非積替え煉瓦の拘束方法

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JP2000313882A
JP2000313882A JP11369408A JP36940899A JP2000313882A JP 2000313882 A JP2000313882 A JP 2000313882A JP 11369408 A JP11369408 A JP 11369408A JP 36940899 A JP36940899 A JP 36940899A JP 2000313882 A JP2000313882 A JP 2000313882A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コークス炉の炉壁煉瓦の部分積替えにおい
て、積替え部分に接する非積替え煉瓦の緩み、変形によ
る窯幅減少を防止するための非積替え煉瓦の拘束方法を
提供する。 【解決手段】 積替え補修部分1に接する左右の非積替
え部分2、3と、該非積替え部分2、3に対面する炉壁面6
のそれぞれに、炉壁面が歪んでいない場合は真っ直ぐな
鋼材からなる剛直拘束板5bを、炉壁面が歪んでいる場合
は短尺のものをフレキシブルな継手で接続した屈曲自在
拘束板5bを設置する。そして、対面する拘束板5、5の間
に押圧治具7を介在させ、積替え補修部分1に接する非積
替え部分2、3を拘束板5により拘束する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コークス炉炭化
室の炉壁煉瓦の熱間積替え工事において、積替え部分に
接する非積替え煉瓦を拘束する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】室炉式コークス炉は、炉体の下部に蓄熱
室があり、その上部に20余ないし30余のフリュー列から
なる燃焼室と炭化室とが交互に配列されている。燃料ガ
スおよび空気(富ガス燃焼の場合は空気のみ)は、蓄熱室
で予熱されたのち燃焼フリューで燃焼する。燃焼排ガス
は、引き落としフリューから隣接する蓄熱室へ入り、そ
こで熱回収された後、煙道を経て煙突から排出される。
【0003】通常、炭化室の寸法は、炉高4〜7.5m余、炉幅4
00〜500mm、炉長13〜17m程度である。室炉式コークス炉
は、高温領域で機械的強度が大きく、かつ体積変化が少
なく、熱伝導性が比較的良好であると共に、材料が安価
で大量に入手できる等の理由から、過半数が珪石煉瓦で
構築され、特に燃焼室と炭化室とを区画する炉壁は、全
て珪石煉瓦で構築されている。
【0004】室炉式コークス炉の稼働中の温度は、コークス
炉ガス、高炉ガスの単独または混合ガスを燃料ガスとし
て燃焼させることによって、最も高い燃焼室で1100〜13
00℃程度に、また、炭化室の石炭への熱伝達表面では約
1000℃程度となっている。
【0005】コークス炉の炭化室においては、乾留終了した
赤熱コークスを排出した直後に、水分を6〜9%含有する
常温の石炭(近年では、調湿炭と称する加熱乾燥炭も多
く、この場合多くは水分6%以下、時には2%台のものもあ
る。)が装入され、18〜25時間後に約1000℃のコークス
として排出される。すなわち、炭化室の炉壁面は、18〜
25時間周期で常温から約1000℃の熱変化サイクルが繰り
返され、900℃以上の熱変動を受けている。
【0006】一方、通常コークス炉は、操業を開始すると寿
命が尽きるまで連続運転されるため、操業開始後に微小
であった炉壁煉瓦の損傷が、長年に亘る操業すなわち操
業開始後の経過年数によって損傷が次第に大きくなり、
倒れ、亀裂、角欠け等が発生する。したがって、定期的
に炉壁煉瓦の損傷を点検し、必要であれば炉壁煉瓦を熱
間積替えにより部分的に補修することが炉体管理上重要
である。
【0007】炉壁煉瓦の熱間積替えは、熱間積替えを行う炭
化室の操業を停止(空窯)し、積替え作業を行う範囲を断
熱ボックスの挿入等の断熱施工をした後、煉瓦積替え作
業を行うのが一般的である。この断熱施工の目的は、熱
間積替えを行う範囲外の炭化室壁の非積替え部分が冷却
するのを防止することと、煉瓦積替え作業を行う作業空
間を暑熱から遮断することである。
【0008】しかし、実際には、断熱施工を実施しても熱間
積替え範囲に隣接する非積替え部分の冷却を完全に防ぐ
ことは難しく、冷却による非積替え部分の煉瓦収縮で煉
瓦構造が緩み、非積替え部分の炉壁煉瓦の変形の原因と
なる。この炉壁煉瓦の変形は、炭化室の幅(炉幅)を減少
させる場合が殆どで、炉幅減少はコークス押出しトラブ
ルの大きな原因の1つである。このため、炉壁煉瓦の熱
間積替えにおいては、非積替え部分が変形することを防
止するため、非積替え部分を拘束することが炉体管理上
重要である。
【0009】炉壁煉瓦の熱間積替えにおいて非積替え部分を
拘束する手段としては、例えば、特開平06-049451号公
報に開示の図16に示す天井部煉瓦の支持方法が知られて
いる。この方法は、積替え補修時に緩んでくる炭化室天
井部分161を炉長方向と直角に炉上162に設置した横梁16
3に吊り金具164を介して吊上げてスプリング165で締め
つけるものであるが、天井部分161以外の炉壁煉瓦の緩
みによる変形には対応できない。
【0010】また、炉壁煉瓦を熱間積替えにより部分的に補
修するには、例えば、下部に形成した冷風送気ダクトか
ら作業スペース内に冷風を供給しながら、前記作業スペ
ースに形成された作業窓からコークス炉の炭化室の炉壁
の補修を行うための、前記炭化室内に挿入可能な、コー
クス炉のボックス状熱間補修装置において、前記作業ス
ペースの壁は、鋼製保護外板と、前記保護外板の内側に
設けられた断熱材と、前記断熱材の内側に設けられた真
空断熱パネルとからなる熱間補修装置(特開平5-239462
号公報)、水平方向に所定長さを有する天井ダクトの一
端部に下方向に垂直ダクトを取付け、該垂直ダクトには
内面側に吸引位置を上下に調整可能とした複数個の吸入
孔を設け、さらに取り外し可能なように適宜間隔にて天
井ダクトから垂下する縦補剛材と、前記垂直ダクトおよ
び縦補剛材の下端部を連結する水平補剛材を取付けて、
天井および垂直ダクトと縦および水平補剛材にて方形の
枠を構成し、該方形の枠の片面全面に断熱材を展着した
断熱ボックス(特開平6-41538号公報)等を用い、炭化室
の炉壁の部分積替え補修を実施している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実際のコーク
ス炉の炉壁煉瓦の積替え補修においては、例えば、図17
(a)に示す炭化室窯口部分の積替え補修において、積替
え煉瓦171に接する窯口から1枚目の煉瓦172、3枚目の煉
瓦173は、断熱材174を設置していても、冷却を完全に防
ぐことは難しい。特に窯口から1枚目の煉瓦172は、3枚
目の煉瓦173の冷却より著しく、窯口から1枚目において
顕著な上下方向の収縮(敷目地開き)が発生する。これに
より窯口から1枚目の煉瓦172において特に大きなゆるみ
が生じ、煉瓦の回転等が発生して図17(b)のような窯口
から1枚目の煉瓦172のせり出しが顕著となる。また、こ
の傾向は、積替え補修範囲が大きくなる場合や、炉高の
高い炉ほど顕著である。
【0012】そして、その非補修部分の炉壁煉瓦の変形(窯
幅縮小)をそのまま放置しておくと、その炭化室の操業
を再開してコークスを押出す際に、その窯幅縮小部分が
押出し抵抗となって押出力が増大することとなる。押出
力が増大することは、押出し時に炭化室炉壁にかかる荷
重(側圧)が増大し、新たな炉壁損傷を引き起こしたり、
積替え補修部分が再び損傷するおそれがある。
【0013】しかも、前記特開平5-239462号公報、特開平6-
41538号公報等に開示の断熱装置には、非補修部分の緩
み、変形による窯幅減少を防止するために、炭化室の炉
壁を拘束するという思想は含まれていない。
【0014】本発明の目的は、コークス炉の炉壁煉瓦の部分
積替え補修において、積替え部分に接する非積替え煉瓦
の緩み、変形による窯幅減少を防止するための非積替え
煉瓦の拘束方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のコークス炉炉壁
煉瓦熱間積替え時の非積替え煉瓦の拘束方法は、積替え
補修部分に接する左右の非積替え部分と、該非積替え部
分に対面する炉壁面のそれぞれに拘束板を設置し、両拘
束板の間に押圧治具を介在させ、積替え補修部分に接す
る非積替え部分を拘束板により拘束するのである。この
ように、積替え補修部分に接する非積替え部分と、これ
に対面する炉壁面のそれぞれに拘束板を設置し、両拘束
板の間に押圧治具を介在させ、積替え補修部分に接する
非積替え部分を拘束板により拘束することによって、非
積替え部分の煉瓦の緩み、変形による窯幅縮小を防止す
ることが可能となる。
【0016】本発明で用いる拘束板としては、炉壁面が真っ
直ぐな場合には鋼材からなる剛直拘束板を用いる。この
ように、炉壁面が真っ直ぐな場合には、積替え補修部分
に接する左右の非積替え部分と、該非積替え部分に対面
する炉壁面のそれぞれに鋼材からなる剛直拘束板を設置
し、両自在拘束板の間に押圧治具を介在させ、積替え補
修部分に接する真っ直ぐな非積替え部分に、剛直拘束板
により均一な拘束力を付加することができる。
【0017】また、炉壁面が歪んでいる場合には、短尺のも
のをフレキシブルな継手で接続した屈曲自在拘束板を用
いる。このように、炉壁面が歪んで屈曲している場合に
は、積替え補修部分に接する左右の非積替え部分と、該
非積替え部分に対面する炉壁面のそれぞれに短尺のもの
をフレキシブルな継手で接続した屈曲自在拘束板を設置
し、両屈曲自在拘束板の間に押圧治具を介在させ、経年
劣化で歪んだために真っ直ぐな剛直拘束板では均一な拘
束力を付加することが難しい非積替え部分に対しても、
屈曲自在拘束板が炉壁面の歪に追従して均一な拘束力を
付加することができ、非積替え部分の煉瓦の緩み、変形
による窯幅縮小を防止することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のコークス炉炉壁煉瓦熱間
積替え時の非積替え煉瓦の拘束方法は、積替え範囲が狭
い場合は、図3、図4に示すように、積替え補修部分1に
接する左右の非積替え部分2、3にセラミックウール等の
断熱材4を介してチャンネル等の拘束板5を当て、拘束す
べき非積替え部分2、3に対面する炉壁6にも断熱材4を介
してチャンネル等の拘束板5を当て、両拘束板5、5間に1
個以上の押圧治具7を介在させ、押圧治具7によって拘束
板5を介して非積替え部分2、3に拘束力を付加するので
ある。これによって、積替え補修部分1に接する非積替
え部分2、3の炉壁煉瓦は、拘束板5により拘束されて緩
み、変形が防止され、窯幅縮小を防止することができ
る。
【0019】積替え範囲が上下方向に長く炉壁煉瓦に歪がな
い場合は、図5(a)に示すように、鋼材からなる剛直拘束
板5aを用い、積替え補修部分1に接する左右の非積替え
部分2、3にセラミックウール等の断熱材4を介してチャ
ンネル等の剛直拘束板5aを当て、拘束すべき非積替え部
分2、3に対面する炉壁にも断熱材を介してチャンネル等
の剛直拘束板5aを当て、両剛直拘束板5a、5a間に1個以
上の押圧治具を介在させ、押圧治具によって剛直拘束板
5aを介して非積替え部分2、3に均一な拘束力を付加する
ことができる。
【0020】しかし、図5(b)に示すように、炉壁煉瓦が歪ん
でいるために真っ直ぐな剛直拘束板5aでは非積替え部分
2、3に均一な拘束力を付加することが難しい非積替え部
分に対しては、図6に示すように、短尺のものをフレキ
シブルな継手で接続した屈曲自在拘束板5bを用い、積替
え補修部分1に接する左右の非積替え部分2、3にセラミ
ックウール等の断熱材4を介して屈曲自在拘束板5bを当
て、拘束すべき非積替え部分2、3に対面する炉壁6にも
断熱材4を介して屈曲自在拘束板5bを当て、両屈曲自在
拘束板5b、5b間に1個以上の押圧治具7を介在させ、押圧
治具7によって屈曲自在拘束板5bを介して非積替え部分
2、3の歪に追従して均一な拘束力を付加することができ
る。
【0021】前記押圧治具7は、積替え補修部分1に接する非
積替え部分2、3の炉壁煉瓦が緩み、歪むのを防止する拘
束力を拘束板5に与えるもので、その拘束力は適宜調節
可能としている。押圧治具7としては、拘束すべき非積
替え部分2、3に剛直拘束板5aまたは屈曲自在拘束板5bを
介して拘束力を付与できればよく、特に限定されない
が、例えば、図6に示す自動車用ジャッキのような手動
式のジャッキ、ターンバックルあるいはスプリングの弾
力によって拘束力を生じさせるような押圧治具を用いる
ことができる。押圧治具7の個数は、積替え補修部分が
小さい場合、左右に最低1個必要であるが、積替え補修
部分の高さに応じて適宜増加すればよい。
【0022】また、剛直拘束板5aまたは屈曲自在拘束板5b
は、押圧治具7による局部集中型の力を、非積替え部分
2、3の炉壁全体に均等に分散させる働きをするものであ
ればよく、特に限定されないが、例えば、山形鋼、I形
鋼、溝形鋼、H形鋼等を使用できるが、山形鋼、溝形鋼
が一般的である。
【0023】また、屈曲自在拘束板5bとしては、図7に示す
ように、1m程度の短尺の山形鋼の1つの面を非積替え煉
瓦の押付け面71とし、もう一方の面を押付け面の剛性を
保持する補強体72とし、押付け面71を蝶番73で順次接続
し、蝶番73を起点として押付け面を屈曲可能としたも
の。図8に示すように、山形鋼の1つの面を非積替え煉瓦
の押付け面81とし、もう一方の面を押付け面の剛性を保
持する補強体82とし、補強体に所定間隔で切り込み83を
設け、切り込み83を起点として押付け面81を屈曲可能と
したもの。図9に示すように、1m程度の短尺の山形鋼の1
つの面を非積替え煉瓦の押付け面91とし、もう一方の面
を押付け面の剛性を保持する補強体92とし、押付け面91
に差込み部93を設けて順番に差し込み接続し、差し込み
部93で屈曲可能としたもの等が使用できる。上記屈曲自
在拘束板5bは、蝶番部分、切り込み部分、差し込み部分
で山形鋼が非積替え煉瓦の歪に沿って自在に曲がり、断
熱材を介して非積替え煉瓦と屈曲自在拘束板5bが均一に
密着する。
【0024】剛直拘束板5aまたは屈曲自在拘束板5bと非積替
え部分2、3あるいは炉壁6間に介在させる断熱材4として
は、非積替え煉瓦2、3あるいは炉壁煉瓦全体に均一な拘
束力の伝達を図ることができればよく、特に限定されな
が、例えば、優れた柔軟性により非積替え煉瓦2、3ある
いは炉壁6の煉瓦とよく密着するセラミックウールが望
ましい。
【0025】コークス炉炉壁煉瓦の熱間積替え補修は、炭化
室窯口部分の補修例により説明すると、積替え補修する
炉壁までのフリューの燃焼を停止したのち、図10、図11
(a)(b)に示すように、先ず最初にセラミックウール等の
断熱材101を炭化室102の非積替え部分103、非積替え部
分103に対面する炉壁104に貼り付けて非積替え部分103
ならびに炉壁104の冷却を防ぐとともに、炭化室102奥側
に図示していないが断熱煉瓦を積んで断熱材101を貼り
付ける。また、図示していないが炉底部ならびに天井部
にも断熱材を設置し、非積替え部分103、対面する炉壁1
04、炭化室奥側、炉底部ならびに天井部からの輻射熱を
抑制して作業環境を整える。
【0026】次に、拘束板105を積替え補修部分106に接する
左右の拘束すべき非積替え部分103ならびに非積替え部
分103に対面する炉壁104面に設置したのち、適当な間隔
で押圧治具107を向き合う拘束板105、105を押圧するよ
うに設置し、非積替え部分103の炉壁煉瓦を拘束する。
これによって、積替え補修時における非積替え部分103
の炉壁煉瓦の緩み、変形による窯幅縮小を防止すること
ができる。
【0027】しかるのち、両側を拘束板105で拘束された非
積替え部分103の間の積替え補修部分106の煉瓦を解体す
る。そして、図12(a)(b)に示すように、積替え補修部分
106の下段より順次煉瓦積みを行うのであるが、押圧治
具107が作業員108の煉瓦積みの邪魔になるので、積替え
位置に合わせて、押圧治具107の設置位置を変更するの
がよい。
【0028】また、図13、図14に示すように、積替え補修時
に積替え済煉瓦121が動かないように、積替え済煉瓦121
と積替え済煉瓦121に対面する炉壁104のそれぞれに拘束
板122を設置し、適当な間隔で押圧治具123を向き合う拘
束板122、122を押圧するように設置し、積替え済煉瓦12
1を拘束することもできる。
【0029】なお、図15に示すように、熱間積替え補修用の
開口部131を有する断熱補修ボックス132を用い、積替え
補修を実施する場合は、開口部131の左右端の煉瓦面に
それぞれセラミックウール等の断熱材133を介して拘束
板134を当て、断熱ボックス132の開口部131に対面する
位置に当てた拘束板134との間に押圧治具135を設置して
押圧拘束するようにすれば、炉壁煉瓦が高温の時でも積
替え補修が可能となる。したがって、煉瓦積替え補修ま
での冷却期間を取らなくてよく、補修期間の短縮を図る
ことができる。
【0030】なお、上記拘束板105、122、134としては、炉
壁煉瓦面が真っ直ぐな場合には、前記剛直拘束板5aを、
炉壁煉瓦面が歪んでいる場合には、前記屈曲自在拘束板
5bを用いることによって、断熱材を介して非積替え煉瓦
と剛直拘束板5aまたは屈曲自在拘束板5bが密着し、均一
な拘束力を付加することができる。
【0031】
【実施例】炉高7125mm、炉幅460mm、炉長16500mm、有効
容積48.6m3のコークス炉において、炭化室の炉壁煉瓦の
損傷が進展してコークス押出し時の押出力が管理値に比
較して大きく上昇した炭化室の炉壁煉瓦の損傷部、すな
わち、コークサイドの窯口から2枚目の煉瓦を、炉底か
ら3段目〜22段目に亘って熱間積替え補修を行った。従
来法として熱間積替え補修用の開口部を有する断熱ボッ
クスを使用し、部分的に積替え補修を実施した。そし
て、積替え補修実施前後の押出力の推移を調査した。そ
の結果を図1に示す。
【0032】また、同じコークス炉において、炭化室の炉壁
煉瓦の損傷が進展してコークス押出し時の押出力が、管
理値に比較して大きく上昇した炭化室の炉壁煉瓦の損傷
部、すなわち、コークサイドの窯口から2枚目の煉瓦
を、炉底から3段目〜22段目に亘って熱間積替え補修を
行った。本発明法として熱間積替え補修用の開口部を有
する断熱ボックスを使用し、開口部の左右端の非積替え
煉瓦面にそれぞれセラミックウールを介して拘束板を当
て、断熱ボックスの開口部に対面する位置にも拘束板を
当て、両拘束板の間に押圧治具を設置し、積替え補修部
分に接する非積替え煉瓦を押圧拘束したのち、部分積替
え補修を実施した。そして、積替え補修実施前後の押出
力の推移を調査した。その結果を図2に示す。
【0033】図1に示すように、積替え補修部分に接する非
積替え煉瓦を押圧拘束しないで熱間積替え補修を実施し
た従来法の場合は、熱間積替え補修実施後の立ち上げに
おいて、立ち上げ直後の押出力は高い状態となってい
る。これは、熱間積替え補修(空窯)期間に炉壁の細かい
凹凸をカバーしていたカーボンが、空窯による炭化室へ
の空気の侵入により焼失し、炉壁面が粗くなってコーク
ス押出抵抗が上昇したことによる。その後しばらくして
炉壁の細かい凹凸を再びカーボンがカバーし、炉壁面を
平滑にするため押出力は低下してあるレベルで落ち着く
こととなる。本来ならば、熱間積替え補修で損傷部分が
補修されたのであるから、押出力レベルは損傷進展前の
正常状態に復帰するはずであるが、従来法の場合は、窯
口から1枚目の非補修部分の煉瓦が温度変化により収縮
してせり出し、窯幅が縮小したため、損傷進展前の正常
状態に比較して押出力ベースは高くなっている。
【0034】これに対し、断熱ボックスの開口部の左右端の
窯口から1枚目と3枚目の非積替え煉瓦面にそれぞれセラ
ミックウールを介して炉底から25段目まで拘束板を当
て、断熱ボックスの開口部に対面する位置に拘束板を当
て、両拘束板の間に押圧治具を設置し、窯口から2枚目
の積替え補修煉瓦に接する窯口から1枚目と3枚目の非積
替え煉瓦を押圧拘束したのち、部分積替え補修を実施し
た本発明法では、図2に示すように、積替え補修部分に
接する窯口から1枚目と3枚目の非積替え煉瓦を押圧拘束
し、窯口から1枚目の非補修煉瓦のせり出しによる窯幅
縮小を防止したため、熱間積替え補修実施後の立ち上げ
直後の押出力は高いが、その後しばらくして損傷進展前
の正常状態と同じ押出力レベルに復帰することができ
た。
【0035】
【発明の効果】本発明のコークス炉炉壁煉瓦熱間積替え
時の非積替え煉瓦の拘束方法によれば、熱間積替え時に
非積替え煉瓦を拘束して積替えできるので、非積替え煉
瓦の温度変化による緩みや歪に起因するせり出しを防止
することができ、窯幅の縮小を防止できるため、熱間積
替え補修後、速やかに損傷進展前の正常状態と同じ押出
力レベルに復帰することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における従来法での積替え補修前後の押
出力の変化を示すグラフである。
【図2】実施例における本発明法での積替え補修前後の
押出力の変化を示すグラフである。
【図3】本発明法による非積替え煉瓦を拘束板により拘
束した状態の断熱材を省略したイメージ正面図である。
【図4】本発明法による非積替え煉瓦を拘束板により拘
束した状態のイメージ断面図である。
【図5】剛直拘束板で拘束した場合の説明図で、(a)図は
非積替え煉瓦に拘束板を当接した状態のイメージ図、
(b)図は歪みが生じた非積替え煉瓦に拘束板を当接した
状態のイメージ図である。
【図6】屈曲自在拘束板で拘束した場合の説明図で、(a)
図は非積替え煉瓦を拘束板により拘束した状態のイメー
ジ図、(b)図は非積替え煉瓦を拘束板により拘束した状
態のイメージ断面図である。
【図7】屈曲部を蝶番とした屈曲自在拘束板の斜視図で
ある。
【図8】屈曲部を切り込みとした屈曲自在拘束板の斜視
図である。
【図9】屈曲部を差し込みとした屈曲自在拘束板を示す
もので、(a)図は差し込み前の状態の斜視図、(b)図は差
し込み部の拡大斜視図、(c)図は屈曲のイメージ図であ
る。
【図10】本発明方法による熱間積替え補修の説明図で、
非積替え煉瓦を拘束板により拘束した状態の断熱材を省
略したイメージ正面図である。
【図11】本発明方法による熱間積替え補修の説明図で、
非積替え煉瓦を拘束板により拘束した状態のイメージ断
面図で、(a)図は奇数段のイメージ断面図、(b)図は偶数
段のイメージ断面図である。
【図12】本発明方法による熱間積替え補修の積替えの進
捗状況に応じて押圧治具の位置変更の説明図で、(a)図
は2段積替えた場合、(b)図は7段積替えた場合である。
【図13】本発明方法による熱間積替え補修の説明図で、
積替え済煉瓦を拘束板により拘束した状態の断熱材を省
略したイメージ正面図である。
【図14】本発明方法による熱間積替え補修の説明図で、
積替え済煉瓦を拘束板により拘束した状態のイメージ断
面図である。
【図15】断熱ボックスを用いた本発明方法による熱間積
替え補修の説明図で、非積替え煉瓦を拘束板により拘束
した状態のイメージ断面図である。
【図16】従来の非積替え煉瓦の拘束方法の説明図で、
(a)図は全体説明図、(b)図は(a)図のX部拡大図である。
【図17】従来の熱間積替え補修の説明図で、(a)図は補
修開始直後の窯口煉瓦がせり出す前のイメージ断面図、
(b)図は窯口煉瓦がせり出した状態のイメージ断面図で
ある。
【符号の説明】
1、106 積替え補修部分 2、3、103 非積替え部分 4、101、133、174 断熱材 5、105、122、134 拘束板 6、104 炉壁 7、107、123、135 押圧治具 5a 剛直拘束板 5b 屈曲自在拘束板 71、81、91 押付け面 72、82、92 補強体 73 蝶番 83 切り込み 93 差込み部 102 炭化室 108 作業員 121 積替え済煉瓦 131 開口部 132 断熱補修ボックス 161 炭化室天井部分 162 炉上 163 横梁 164 吊り金具 165 スプリング 171 積替え煉瓦 172、173 煉瓦

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉炭化室の炉壁煉瓦の積替え補
    修において、積替え補修部分に接する左右の非積替え部
    分と、該非積替え部分に対面する炉壁面のそれぞれに拘
    束板を設置し、両拘束板の間に押圧治具を介在させ、積
    替え補修部分に接する非積替え部分を拘束板により拘束
    することを特徴とするコークス炉炉壁煉瓦熱間積替え時
    の非積替え煉瓦の拘束方法。
  2. 【請求項2】 拘束板が真っ直ぐな鋼材からなる剛直拘
    束板であることを特徴とする請求項1記載のコークス炉
    炉壁煉瓦熱間積替え時の非積替え煉瓦の拘束方法。
  3. 【請求項3】 拘束板が短尺のものをフレキシブルな継
    手で接続した屈曲自在拘束板であることを特徴とする請
    求項1記載のコークス炉炉壁煉瓦熱間積替え時の非積替
    え煉瓦の拘束方法。
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