JP3296441B2 - ケイ素系ハイブリッド材料 - Google Patents

ケイ素系ハイブリッド材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケイ酸塩類及び/また
はそれから誘導されるケイ酸類((A)成分)をケイ素
系ポリマー((B)成分)に含浸させて縮合反応を行わ
せて得られる、耐熱性、耐燃焼性、耐環境性に優れ、軽
量高靱性で高い機械的強度と良好な成形加工性を有する
ケイ素系ハイブリッド材料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術と問題点】現在、ケイ素系材料としてはそれ
ぞれの特徴及び要求性能を鑑みて各種タイプの材料が使
用されている。炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化ケイ素な
どの含ケイ素セラミックス類や各種ケイ酸塩類は機械的
強度、化学的安定性、熱的安定性に優れた材料である。
しかし、これらの無機系シリコン化合物は一般に硬くて
脆く、成形加工性がきわめて悪いため、その用途が制限
されている。
【0003】また、主鎖骨格にケイ素を含む、ポリシロ
キサン、ポリカルボシラン、ポリシラン、ポリシラザン
などのいわゆる有機ケイ素ポリマーは一般に無機系シリ
コン化合物に比較して成形加工性に優れるもののその機
械的強度が格段に劣るためその使用範囲が限定されてい
る。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明はかかる実情に鑑
み鋭意研究の結果、これらの問題を解決して、耐熱性、
耐燃焼性に優れ、軽量高靱性で高い機械的強度と良好な
成形加工性を有するケイ素系ハイブリッド材料及びその
製造方法を提供するものである。すなわち本発明は、一
般式:MxSiOy(Mは金属原子、x、yは1〜4の整
数)で示されるケイ酸塩類及び/またはそれから誘導さ
れるケイ酸類((A)成分)を特定構造のポリカルボシ
ランまたはジメチルシロキサン・シルフェニレンコポリ
マーであるケイ素系ポリマー((B)成分)共存下に
合反応を行わせて得られることを特徴とするケイ素系ハ
イブリッド材料に関する。
【0005】本発明で(A)成分として用いられる、ケ
イ酸塩類は本発明で得られるケイ素系ハイブリッド材料
の耐熱性、耐燃焼性、耐環境性、高強度を付与するため
の成分であって特に制限はなく各種のものを使用するこ
とができる。具体的に例示すれば(1)オルトケイ酸ナ
トリウム、オルトケイ酸カリウム、オルトケイ酸ナトリ
ウムNa4 Si04 、オルトケイ酸カリウムK4 SiO
4 、オルトケイ酸マグネシウムMg2SiO4 、オルト
ケイ酸ベリリウムBe2 SiO4 、カンラン石族(F
e,Mg)2 SiO4 、ザクロ石族Mg3 Al2 Si3
12、Ca3 Al2 Si3 12 、ジルコンZrSiO
4 、紅柱石、珪線石、ラン晶石、ムル石、トパズ、十字
石、サフィリン、ノルベルグ石、コンドロ石、ヒューム
石、単斜ヒューム石クサビ石、クロリトイドなどのネソ
(オルト)ケイ酸塩類、(2)黄長石群、緑レン石族、
ローソン石、パンベリー石などのソロケイ酸塩類、
(3)キン青石、電気石、緑柱石などのサイクロケイ酸
塩、(4)長石類、准長石、ゼオライト類などのデクト
ケイ酸塩、(5)イノケイ酸塩、(6)メタケイ酸リチ
ウムLi2 SiO3 、メタケイ酸ナトリウムNa2 Si
3、メタケイ酸カリウムK2 SiO3 、メタケイ酸マ
グネシウムMgSiO3 、メタケイ酸ナトリウムカルシ
ウムNa2SiO3 −CaSiO3 、メタケイ酸カルシ
ウムCaSiO3 、メタケイ酸マグネシウムカルシウム
CaMgSi2 5 、メタケイ酸バリウムBaSi
3 、メタケイ酸マンガンMnSiO3 、メタケイ酸鉄
FeSiO3 、メタケイ酸コバルトCoSiO3 、メタ
ケイ酸鉛PbSiO3 、CaMgSi2 6 −MgSi
2 6 固溶体、CaMgSi2 6 −FeSi2 6
溶体などのメタケイ酸塩類およびその固溶体、(7)白
雲母群、黒雲母群などのフィロケイ酸塩類などがあげら
れる。
【0006】これらのうちでメタケイ酸リチウムLi2
SiO2、メタケイ酸ナトリウムNa2 SiO3 、メタ
ケイ酸カリウムK2 SiO3 、メタケイ酸マグネシウム
MgSiO3 、メタケイ酸ナトリウムカルシウムNa2
SiO3 −CaSiO3 、メタケイ酸カルシウムCaS
iO3 、メタケイ酸マグネシウムカルシウムCaMgS
2 5 、オルトケイ酸ナトリウム、オルトケイ酸カリ
ウムが好ましく用いられる。さらにケイ酸ナトリウムの
水溶液(いわゆる水ガラス)が特に好ましく用いられ
る。
【0007】さらに、上記のケイ酸塩類から誘導された
ケイ酸類を用いることもできる。(A)成分であるケイ
酸塩類及び/またはそれから誘導されるケイ酸類の縮合
反応に用いられる触媒としては、塩酸、硫酸、燐酸、塩
化白金酸などの無機酸類;水酸化ナトリウム、水酸化カ
ルシウムなどの無機塩基類;テトラブチルチタネート、
テトラプロピルチタネートなどのチタン酸エステル類;
ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、
ジブチルスズジアセテート、オクチル酸スズ、ナフテン
酸スズなどのスズカルボン酸塩類;ジブチルスズオキサ
イドとフタル酸エステルとの反応物;ジブチルスズジア
セチルアセトナート;アルミニウムトリスアセチルアセ
トナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテー
ト、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテ
ートなどの有機アルミニウム化合物類;ジルコニウムテ
トラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセ
トナートなどのキレート化合物類;オクチル酸鉛;ブチ
ルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、モノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジル
アミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジ
アミン、トリエチレンジアミン、ジアニジン、ジフェニ
ルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメ
チル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリ
ン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジ
アザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)
などのアミン系化合物あるいはそれらのカルボン酸など
との塩;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低
分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化
合物との反応生成物;アミノ基を有するシランカップリ
ング剤、たとえばγ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジ
メトキシシランなどの化合物を例示することができる。
さらには他の酸性触媒、塩基性触媒などの公知のシラノ
ール縮合触媒等があげられる。これらの触媒は単独で使
用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0008】本発明で(B)成分として用いられるケイ
素系ポリマーは、本発明で得られるケイ素系ハイブリッ
ド材料に靱性、軽量性、成形加工性を付与する成分であ
る。該ケイ素系ポリマーの分子量については、特に制限
はないが、ケイ酸塩類および/またはそれらから誘導さ
れるケイ酸類((A)成分)による膨潤、及び得られる
ケイ素系ハイブリッド材料の性能を考慮して、おおむね
1000〜500000程度のものが好ましく用いられ
る。
【0009】ここで用いられるケイ素系ポリマーの主鎖
骨格は直鎖状、はしご状、枝別れ状、籠状などをとるこ
とができる。(A)成分による含浸、及び得られるケイ
素系ハイブリッド材料の性能を考慮して直鎖状、あるい
ははしご状のものが好ましく用いられる
【0010】本発明で用いる特定構造のポリカルボシラ
ンは、(2)式で示される。
【0011】
【化6】
【0012】R1 、R2 は、Hもしくは炭素数1〜20
の1価の有機基又は官能基であり、同一でも異なってい
てもよい。R1 、R2 としては、以下、化に示した各
構造が例示される。
【0013】
【化7】
【0014】
【0015】
【0016】Aは炭素数1〜20の2価の有機基であ
り、官能基を含んでもよい。Aとしては、以下、化
10に示した各構造が例示される。
【0017】
【化9】
【0018】
【化10】
【0019】発明で用いられるケイ酸塩類及び/また
はそれから誘導されるケイ酸類((A)成分)とケイ素
系ポリマーとの比率は得られるケイ素系ハイブリッド材
料の特性を制御する上で非常に重要な指標である。
(A)成分はその種類によってケイ素含量が異なるの
で、使用する(A)成分に含まれるケイ素原子と同じモ
ル数のSiO2 とケイ素系ポリマーとの重量比を用いる
のが簡便である。該重量比(SiO2 /ケイ素系ポリマ
ーの重量)は、0.1〜100の範囲で好適に用いるこ
とができる。さらに好ましくは0.2〜80、特に好ま
しくは0.5〜50の範囲である。該重量比が0.1よ
り小さいと得られるケイ素系ハイブリッド材料の強度が
充分でなく、また100より大きいと得られるケイ素系
ハイブリッド材料が脆くなってしまう。
【0020】本発明のケイ素系ハイブリッド材料が所望
の特性を得るためには、(A)成分のケイ酸塩類及び/
またはそれから誘導されるケイ酸類と、その縮合反応に
一般的に必要な縮合触媒が、(B)成分のケイ素系ポリ
マー中に含浸し、均一な状態であることが望ましい。反
応系が不均一な状態で反応を行うと、ある成分の濃度が
局所的に高くなり部分的なゲル化が起こり不均質な材料
しか得られない場合が多い。
【0021】そこで、上記成分の含浸性および均一性向
上、さらには反応温度制御などのために必要に応じて溶
剤を用いることができる。該溶剤を具体的に例示すれ
ば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−
プロパノール、n−ブタノール、などのアルコール系溶
剤;THF、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサ
ン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテルなどのエーテ
ル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン
系溶剤;クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタ
ン、クロロベンゼンなどのハロゲン系溶剤;トルエン、
キシレン、ヘキサンなどの炭化水素系溶剤;アセトニト
リル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
N−メチルピロリドンなどの極性アプロチック溶剤;な
どが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0022】均一系で反応させるという観点からは、各
種ケイ酸塩類のうちで、アルカリ金属塩は水溶性である
ため好ましく使用することができる。またアルカリ金属
塩以外のケイ酸塩類はアルカリ融解することで水溶性の
アルカリ塩となるのでこれを使用してもよい。また、ケ
イ酸塩類の水溶液を中和し、溶剤で抽出したケイ酸溶液
を用いて、その溶液と触媒の存在あるいは非存在下反応
させてもよい。この場合に使用される中和剤としては、
硫酸、塩酸、酢酸、などが用いられ、抽出溶剤としては
メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロ
パノール、n−ブタノール、t−ブタノール、エチルセ
ロソルブなどのアルコール性溶剤、THF、ジオキサン
などのエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン
などのケトン系溶剤、好ましくはTHF、イソプロパノ
ール、t−ブタノール、アセトンを用いることができる
が、これらに限定されるものではない。
【0023】一般に本発明で用いる(B)成分は疎水性
なので、これをケイ酸塩類の水溶液と反応させると不均
一な状態になり部分的にゲル化を起こし不均質な材料し
か得られない場合が多い。したがって反応の均一性を保
つという点からは、ケイ酸塩類を中和・抽出処理したケ
イ酸類の溶液を用いて反応させるのが好ましい。本発明
のケイ酸塩類及び/またはそれから誘導されるケイ酸類
の縮合反応では、反応終了後も縮合反応が完結せず、シ
ラノレート基(−SiOM、Mは金属を表す)および/
またはシラノール基(以下、残存ケイ素基と言う)が反
応系中に残存することが多い。該残存ケイ素基は後述す
る後工程段階で揮発成分を除去する際にさらに縮合する
のであるが、完全に残存ケイ素基が消費されるまでには
至らない場合が多い。しかし、おおむね本発明の目的を
達成することができる。
【0024】用途によっては最終材料中に該残存ケイ素
基が存在すると望ましくない場合があるので、その場合
には各種のクロロシラン類、アルコキシシラン類、シラ
ノール類などを用いて反応系中の残存ケイ素基をトラッ
プすることができる。クロロシラン類を例示するなら
ば、Me3 SiCl,PhMe2 SiCl,Ph2 Me
SiCl,Me2 SiCl2 ,PhMeSiCl2 ,P
2 SiCl2 ,MeSiCl3 ,PhSiCl3 ,C
lMe2 SiC6 4 SiMe2 Cl,ClMe2 Si
OSiMe2 Cl,ClMe2 SiCH2 SiMe2
l,ClMe2 SiCH2 CH2 SiMe2 Cl,Cl
Me2 SiSiMe2 Cl,Cl2 MeSiSiMe2
Cl,C12 MeSiSiMeCl2 , 両末端SiMe
2 Clのポリジメチルシロキサンなど。
【0025】アルコキシシラン類を例示するならば、M
3 SiOMe,PhMe2 SiOMe,Ph2 MeS
iOMe,Me2 Si(OMe)2 ,PhMeSi(O
Me)2 ,Ph2 Si(OMe)2 ,MeSi(OM
e)3,PhSi(OMe)3 ,MeOMe2 SiC6
4 SiMe2 OMe,MeOMe2 SiOSiMe2
Me,MeOMe2 SiCH2 SiMe2 OMe,Me
OMe2 SiCH2 CH2 SiMe2 OMe,MeOM
2 SiSiMe2 OMe,(MeO)2 MeSiSi
Me2 OMe,(MeO)2 MeSiSiMe(OM
e)2 ,両末端SiMe2 OMeのポリジメチルシロキ
サンなど、シラノール類を例示するならば、Me3 Si
OH,PhMe2 SiOH,Ph2 MeSiOH,HO
Me2 SiC6 4 SiMe2 OH,HOMe2 SiO
SiMe2 OH,HOMe2 SiCH2 SiMe2
H,HOMe2 SiCH2 CH2 SiMe2 OH,HO
Me2 SiSiMe2 OH,両末端SiMe2 OHのポ
リジメチルシロキサンなどがあげられるがこれらに限定
されるものではない。
【0026】また、これらのトラップ剤、特にクロロシ
ラン類を用いた場合にはHClが発生するのでトリエチ
ルアミン、ピリジンなどを用いて中和してもよい。本発
明のケイ素系ハイブリッド材料を得るための後処理工程
として、ケイ素系ポリマー((B)成分)にケイ酸塩類
及び/またはそれから誘導されるケイ酸類((A)成
分)を含浸させて縮合させた反応混合物を室温から10
0℃程度の温度範囲で膜状、繊維状、板状、棒状その他
複雑な形状に成形する工程、該反応混合物から揮発成分
を除去する工程が含まれる。このうち揮発成分除去の工
程では硬化収縮及び成形体の緻密化が起こるので、該工
程は得られるケイ素系ハイブリッド材料の性能に大きな
影響を与える。一般には成形体内部に残る歪を最小限に
するために徐々に揮発成分を除去するのが好ましい。そ
の際、温度・圧力を変化させることを利用してもよい。
さらに、得られるケイ素系ハイブリッド材料の物性を向
上させる目的で焼成を行なってもよい。
【0027】本発明のケイ素系ハイブリッド材料はケイ
酸塩類及び/またはそれから誘導されるケイ酸類とケイ
素系ポリマーとを主成分として製造されるのであるが、
該基本成分の他に得られるケイ素系ハイブリッド材料の
特性を調製する目的で各種添加剤・補強剤を用いること
ができる。該添加剤・補強剤は上記縮合反応がある程度
進行した段階、揮発成分の除去段階などで必要に応じて
添加することができる。
【0028】本発明で用いることのできる添加剤・補強
剤を具体的に例示すれば、Al(Oi−Pr)3 、Ti
(Oi−Pr)4 、Ti(On−Bu)4 、B(OE
t)3 、Zr(Oi−Pr)4 、Ti(OSiMe3
4 、(Me3 SiO)2 Ti(Oi−Pr)2 、B(O
H)3 、(ここで、i−Prはイソプロピル基、n−B
uはノルマルブチル基、Etはエチル基、Meはメチル
基を各々示す)、などの各種アルコキシドあるいは水酸
化物類、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、ボロン
繊維、シリコンカーバイド繊維、シリコンナイトライド
繊維、チラノ繊維、などの無機繊維、アラミド繊維、ナ
イロン繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ポリア
リレート繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、ポリ−p
−ベンズアミド、ポリアミドヒドラジド等の有機繊維か
らなる、チョップ状、ヤーン状、織物状、マット状のも
のや、アスベスト、マイカ、タルク等ならびにこれらの
混合物、炭酸カルシウム、アルミナ、シリカ、クレー、
酸化チタン、カーボンブラック等が挙げられる。
【0029】このようにして得られる本発明のケイ素系
ハイブリッド材料は、耐熱性、耐燃焼性に優れ、軽量高
靱性で高い機械的強度と成形加工性を有しているので、
各種の用途に用いることができる。具体的に例示すれ
ば、人工衛生・スペースシャトル・スペースコロニー・
航空機やロケットの機体・エンジン周辺部分などに用い
る航空宇宙用構造材料、自動車の外板・シリンダーヘッ
ド・ホイールキャップ、プロペラシャフト、エンジン周
辺部材・内装用部材・自転車のタイヤフレーム・リニア
モーターカー用材料、その他自動車・オートバイ・自転
車・三輪車・鉄道・船舶などの各種輸送機器に用いられ
る構造用材料、トラクターなどの農業機器用材料、住宅
・ビル・橋梁・歩道橋・はしご・超高層ビル、大深度地
下構造物、海中構造物などに用いる構造用材料、ボート
・ヨット・スキー・スノーモビル・グライダー機体・テ
ニスラケット・ゴルフシャフト・釣竿・テント用支柱な
どのスポーツ用品、電子レンジ・冷蔵庫・洗濯機・パー
ソナルコンピューターなどの家電品、人工骨・人工歯・
人工歯根などの医療用材料、化粧品用材料、シーリング
材、接着剤、粘着剤、粘接着剤、塗料、改質剤、可塑
剤、マスキング材、離型材、消泡材、繊維処理材、電気
絶縁材料、半導体封止材料、セラミック繊維及び成形体
用前駆体、RIM・LIM・射出・押出し・ブロー・圧
縮などの成形材料、形状記憶材料、光ファイバー・レー
ザーディスク光メモリー膜・フォトクロミックガラス・
光スイッチ・屈折率分布ガラス・熱線遮断ガラス・反射
鏡・反射防止ガラス・光ディスク基板などの光関連用機
能性ガラス、テレビ撮像菅素子・固体電池・遅延線ガラ
ス・ディスプレイなどの電磁気関連用機能性ガラス、耐
熱材料・フォトマスク基板・付着・接着などの熱関連用
機能性ガラス、高温分離精製・酵素固定・放射性廃棄物
の固化などの化学関連用機能性ガラスなどを挙げること
ができるがこれらに限定されるものではない。
【0030】
【実施例】以下実施例をあげて本発明を具体的に説明す
るが、本発明の内容はこれらに限定されるものではな
い。 製造例1 0.64mol/L硫酸1.1L(0.74mol)に
0.80mol/Lのケイ酸ナトリウム水溶液500m
l(SiO2 0.40mol,日本化学工業JIS3
号品をそのまま使用した。)を攪拌しながら滴下し中和
した。次いでその溶液にテトラヒドロフラン(THF)
800mlを加え、室温で2時間攪拌したのち、分液ロ
ートに移し塩化ナトリウム400gを加えて振とうし
た。その上層を分離し、無水硫酸ナトリウムを加えて一
夜放置し脱水乾燥した。これをろ過しケイ酸−THF溶
液600mlを得た。このSiO2 濃度は0.086g
/mlであった。
【0031】製造例2 1,5−ヘキサジエン8.4g(0.1mol)及び塩
化白金酸触媒10wt%イソプロパノール溶液10.4
μL(2×10-3mmol、オレフィン1molに対し
1×10-5mol)を乾燥クロロホルム30mLに溶解
させた溶液に下記化11の化合物19.4g(0.1m
ol)を乾燥クロロホルム10mLに溶解した溶液を窒
素雰囲気下、室温でゆっくりと滴下した。滴下中おだや
かな発熱反応が維持されるように滴下速度を調節した。
滴下終了後反応溶液を1時間室温で攪拌した。該反応溶
液をシリカゲルカラムに通し使用した白金触媒を除去し
た。揮発成分をエバポレートしたところSi基末端の
粗ポリマーを白固体として得た。該粗ポリマーを塩化
メチレン/メタノールより再沈殿により精製し、減圧乾
燥後、下記化12の構造式を有するSi基末端ポリカ
ルボシランポリマー約19.5g(約70%収率)を得
た。GPC測定による数平均分子量は4500、重量平
均分子量は10000であった。
【0032】
【化11】
【0033】
【化12】
【0034】実施例1 500−ml 3−口フラスコにモーター付攪拌棒、2
5−ml均圧管付滴下ロート、ディーンスタック型冷却
管を取り付け、系内を窒素置換した。フラスコ内に製造
例1で合成したケイ酸−THF溶液600ml、ジメチ
ルシロキサン・シルフェニレンコポリマー(PS09
5,チッソ(株)製)50gを仕込んだ。次に0.3N
アルコール性HCl溶液20mLを滴下ロートに仕込ん
だ。フラスコを60℃のオイルバスにつけ、内容物をよ
く攪拌しながら滴下ロートより、触媒溶液を滴下した。
約1時間かけて滴下を終了した。さらに80℃で溶媒を
留去させながら3時間反応させることにより粘稠な溶液
を得た。
【0035】得られた粘稠な反応溶液を、あらかじめテ
フロンシートを敷いた100×25×25mmの型枠に
該反応溶液を10mmの深さまで流し込んだ。これを室
温で1週間、50℃で3日間乾燥することにより厚さ約
4mmの無色透明ガラス状のケイ素系ハイブリッド材料
を得た。この材料は通常のガラスと同程度の強度を有し
かつ脆性破壊しなかった。
【0036】実施例2 製造例2で製造したポリカルボシラン50gを用いた以
外は、実施例1と全く同じようにして無色透明ガラス状
のハイブリッド材料を得た。この材料はガラスと同程度
の強度を有しかつ脆性破壊しなかった。 比較例1 ケイ素系ポリマーを使用しなかった以外は実施例1と全
く同じようにしてガラス状の成形体を得た。この成形体
は、ガラスと同程度の強度を有していたが、脆性破壊し
た。
【0037】
【発明の効果】本発明により、耐熱性、耐燃焼性、耐環
境性に優れ、軽量高靱性で高い機械的強度と良好な成形
加工性を有するケイ素系ハイブリッド材料を提供するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−77427(JP,A) 特開 昭63−304028(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 77/00 - 77/62 C08L 83/16

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式:MxSiOy(Mは金属原子、
    x、yは1〜4の整数)で示されるケイ酸塩類及び/ま
    たはそれから誘導されるケイ酸類((A)成分)を
    (2)式で表されるポリカルボシラン共存下に縮合反応
    を行わせて得られることを特徴とするケイ素系ハイブリ
    ッド材料。 【化1】 (R1、R2は、Hもしくは炭素数1〜20の1価の有機
    基又は官能基であり、同一でも異なっていてもよい。A
    は炭素数1〜20の2価の有機基であり、官能基を含ん
    でもよい。nは5〜10000の整数である。)
  2. 【請求項2】 (2)式中のR1、R2が 【化2】 Aが、 【化3】 【化4】 からなる群よりそれぞれ選ばれることを特徴とする請求
    項1記載のケイ素系ハイブリッド材料。
  3. 【請求項3】 (2)式で表されるポリカルボシラン
    が、 【化5】 で表されるポリカルボシランであることを特徴とする請
    求項1または2記載のケイ素系ハイブリッド材料。
  4. 【請求項4】 (2)式で表されるポリカルボシランの
    分子末端がSiH基で封鎖されたポリカルボシランであ
    ることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の
    ケイ素系ハイブリッド材料。
  5. 【請求項5】 一般式:MxSiOy(Mは金属原子、
    x、yは1〜4の整数)で示されるケイ酸塩類及び/ま
    たはそれから誘導されるケイ酸類((A)成分)をジメ
    チルシロキサン・シルフェニレンコポリマー共存下に
    合反応を行わせて得られることを特徴とするケイ素系ハ
    イブリッド材料。
  6. 【請求項6】 前記(A)成分がメタケイ酸リチウムL
    2 SiO 2 、メタケイ酸ナトリウムNa 2 SiO 3 、メタ
    ケイ酸カリウムK 2 SiO 3 、メタケイ酸マグネシウムM
    gSiO 3 、メタケイ酸カルシウムCaSiO 3 、メタケ
    イ酸ナトリウムカルシウムNa 2 SiO 3 −CaSi
    3 、メタケイ酸マグネシウムカルシウムCaMgSi 2
    5 、オルトケイ酸ナトリウムNa 4 SiO 4 、オルトケ
    イ酸カリウムK 4 SiO 4 から選ばれる少なくとも1つで
    あることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載
    のケイ素系ハイブリッド材料。
  7. 【請求項7】 前記(A)成分がケイ酸ナトリウムの水
    溶液(いわゆる水ガラス)であることを特徴とする請求
    項1〜5の何れか1項に記載のケイ素系ハイブリッド材
    料。
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