JP3296316B2 - 光強度分布シミュレーションシステムと方法、及び記録媒体 - Google Patents

光強度分布シミュレーションシステムと方法、及び記録媒体

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JP3296316B2
JP3296316B2 JP04245999A JP4245999A JP3296316B2 JP 3296316 B2 JP3296316 B2 JP 3296316B2 JP 04245999 A JP04245999 A JP 04245999A JP 4245999 A JP4245999 A JP 4245999A JP 3296316 B2 JP3296316 B2 JP 3296316B2
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/70491Information management, e.g. software; Active and passive control, e.g. details of controlling exposure processes or exposure tool monitoring processes
    • G03F7/705Modelling or simulating from physical phenomena up to complete wafer processes or whole workflow in wafer productions

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体回路製造
装置のリソグラフィープロセスにおける光強度分布を解
析・予測するためのシミュレーションシステム及び方法
に係り、特に、高速で精度のよい解析を可能とする光強
度分布シミュレーションシステム及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体回路作成時のリソグラフィープロ
セスにおける光強度分布についてのシミュレーションを
行うためには、ウェハ上の光強度分布を高速且つ小さな
誤差で計算する必要がある。従来の光強度分布を計算す
る方法の一例が、1994年に発行された「Proceeding
s of SPIE」誌のvol.2197、第314頁乃至第32
7頁に掲載されたY.C.Pati他3名による論文「Phase-sh
ifting masks:automated design and mask requirement
s」に記載されている。この方法によれば、まず、数式
1に示すホプキンスの式におけるステッパ光学系の特性
を表す光学系項Wを求めて変数分離し、固有値と固有ベ
クトルを求める。
【0003】
【数1】 ここで、tはマスクの透過率を示し、上付きバーは複素
共役を示す。
【0004】さらに、数式2に示すホプキンスの式の近
似形により、光学系項Wの固有ベクトルとマスクの透過
率との合成積及び光学系項Wの固有値とから光強度分布
を求める。
【0005】
【数2】 ここで、αは光学系項Wの固有値、φは光学系項Wの固
有ベクトルを示す。また、*は合成積を示す。
【0006】図4(a)〜(f)は、波長248nm、
開口数NA=0.5のステッパー露光装置において25
0nmルールのライン・スペースパターンから生成され
る光強度分布を上記従来の方法により求めた結果を示す
図である。ここでは、コヒーレント因子とデフォーカス
を変化させて数種類のパターンについて解析を行ってい
る。また、図4(a)〜(f)内に示す点線は、ホプキ
ンスの式による厳密計算を行った結果である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、光
学系項Wを求めるために有効光源と瞳関数に周期性を仮
定してそれぞれのフーリエ変換を求める。かかる有効光
源と瞳関数のフーリエ変換を求める際には、高速フーリ
エ変換(FFT)のために有効光源と瞳関数に周期性を
仮定し、離散化する。このため、計算値に大きな誤差が
生じ、光強度分布を解析する精度が悪い。
【0008】この発明は、上記実状に鑑みてなされたも
のであり、高速に精度よく光強度分布を解析できる光強
度分布シミュレーションシステムを提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の観点に
係る光強度分布シミュレーションシステムは、瞳関数の
カットオフ周波数を特定するカットオフ周波数特定手段
と、積分を実行し、前記カットオフ周波数特定手段が特
定したカットオフ周波数により規定される範囲内の透過
クロス係数を求める透過クロス係数演算手段と、前記透
過クロス係数演算手段が求めた透過クロス係数を変数分
離して固有値と固有ベクトルを求める変数分離手段と、
前記変数分離手段が求めた固有ベクトルの逆フーリエ変
換を求める逆フーリエ変換実行手段と、前記変数分離手
段が求めた透過クロス係数の固有値と前記逆フーリエ変
換実行手段が求めた固有ベクトルの逆フーリエ変換から
光強度分布を求める光強度分布演算手段とを備える、こ
とを特徴とする。
【0010】この発明によれば、カットオフ周波数特定
手段は、瞳関数のカットオフ周波数を特定する。透過ク
ロス係数演算手段は、積分を行って瞳関数のカットオフ
周波数により規定される範囲内の透過クロス係数を求め
る。変数分離手段は、透過クロス係数演算手段が求めた
透過クロス係数を変数分離して固有値と固有ベクトルを
求める。逆フーリエ変換実行手段は、変数分離手段が求
めた透過クロス係数の固有ベクトルの逆フーリエ変換を
求める。光強度分布演算手段は、変数分離手段が求めた
透過クロス係数の固有値と逆フーリエ変換手段が求めた
固有ベクトルの逆フーリエ変換から光強度分布を求め
る。この結果、有効光源及び瞳関数に周期性を仮定せ
ず、離散化誤差をなくして高次の成分を省略した透過ク
ロス係数(TCC)を求めることで、高速で精度のよい
解析を行うことができる。
【0011】前記逆フーリエ変換実行手段は、前記変数
分離手段が求めた透過クロス係数の固有ベクトルを拡張
してから逆フーリエ変換を求めてもよい。これにより、
離散化の際の刻み幅を小さくしてより精度のよい解析が
可能となる。
【0012】前記光強度分布演算手段は、前記逆フーリ
エ変換実行手段が求めた固有ベクトルの逆フーリエ変換
をマスクの設計グリッドと同じ刻み幅となるよう線形補
間してテーブル化してから光強度を求めてもよい。これ
により、マスクの離散化誤差を除去して高速に精度よく
光強度分布を計算することができる。
【0013】前記変数分離手段は、積分方程式の固有値
問題を解くことにより、前記透過クロス係数演算手段が
求めた透過クロス係数を変数分離してもよい。
【0014】この発明の第2の観点に係る光強度分布シ
ミュレーション方法は、瞳関数のカットオフ周波数を特
定するカットオフ周波数特定ステップと、積分を実行
し、前記カットオフ周波数特定ステップにて特定した瞳
関数のカットオフ周波数により規定される範囲内の透過
クロス係数を求める透過クロス係数演算ステップと、前
記透過クロス係数演算ステップにて求めた透過クロス係
数を変数分離して固有値と固有ベクトルを求める変数分
離ステップと、前記変数分離ステップにて求めた固有ベ
クトルの逆フーリエ変換を求める逆フーリエ変換ステッ
プと、前記変数分離ステップにて求めた透過クロス係数
の固有値と前記逆フーリエ変換ステップにて求めた固有
ベクトルの逆フーリエ変換から光強度分布を求める光強
度分布演算ステップとを備える、ことを特徴とする。
【0015】この発明によれば、カットオフ周波数特定
ステップは、瞳関数のカットオフ周波数を特定する。透
過クロス係数演算ステップは、積分を行って、瞳関数の
カットオフ周波数により規定される範囲内の透過クロス
係数を求める。変数分離ステップは、透過クロス係数演
算ステップにて求めた透過クロス係数を変数分離して固
有値と固有ベクトルを求める。逆フーリエ変換ステップ
は、変数分離ステップにて求めた透過クロス係数の固有
ベクトルの逆フーリエ変換を求める。光強度分布演算ス
テップは、変数分離ステップにて求めた透過クロス係数
の固有値と逆フーリエ変換ステップにて求めた固有ベク
トルの逆フーリエ変換から光強度分布を求める。この結
果、有効光源及び瞳関数に周期性を仮定せず、離散化誤
差をなくして高次の成分を省略した透過クロス係数(T
CC)を求めることで、精度のよい解析を行うことがで
きる。
【0016】前記逆フーリエ変換ステップは、前記変数
分離ステップにて求めた透過クロス係数の固有ベクトル
を拡張してから逆フーリエ変換を求めるようにしてもよ
い。これにより、離散化の際の刻み幅を小さくしてより
精度のよい解析が可能となる。
【0017】前記光強度分布演算ステップは、前記逆フ
ーリエ変換ステップにて求めた固有ベクトルの逆フーリ
エ変換をマスクの設計グリッドと同じ刻み幅となるよう
線形補間してテーブル化してから光強度分布を求めても
よい。これにより、マスクの離散化誤差を除去して高速
に精度よく光強度分布を計算することができる。
【0018】前記変数分離ステップは、積分方程式の固
有値問題を解くことにより、前記透過クロス係数演算ス
テップにて求めた透過クロス係数を変数分離してもよ
い。
【0019】また、この発明の第3の観点に係る記録媒
体は、コンピュータを、瞳関数のカットオフ周波数を特
定するカットオフ周波数特定手段と、積分を実行し、前
記カットオフ周波数特定手段が特定したカットオフ周波
数により規定される範囲内の透過クロス係数を求める透
過クロス係数演算手段と、前記透過クロス係数演算手段
が求めた透過クロス係数を変数分離して固有値と固有ベ
クトルを求める変数分離手段と、前記変数分離手段が求
めた固有ベクトルの逆フーリエ変換を求める逆フーリエ
変換実行手段と、前記変数分離手段が求めた透過クロス
係数の固有値と前記逆フーリエ変換実行手段が求めた固
有ベクトルの逆フーリエ変換から光強度分布を求める光
強度分布演算手段、として機能させるためのプログラム
を記録し、コンピュータ読み取りが可能であることを特
徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態に
係る光強度分布シミュレーションシステムについて詳細
に説明する。
【0021】図1は、この発明の実施の形態に係る光強
度分布シミュレーションシステムの構成を示す構成図で
ある。図示するように、この光強度分布シミュレーショ
ンシステムは、入力部1と、出力部2と、処理部3と、
記憶部4とから構成される。
【0022】入力部1は、キーボード等から構成され、
リソグラフィープロセスにおけるマスク条件や光学条件
等といった、光強度分布を解析するための基礎となる情
報を入力するための情報入力部である。
【0023】出力部2は、CRT(Cathord Ray Tube)
ディスプレイ等から構成され、処理部3が光強度分布の
解析を行った結果を出力する結果出力部である。
【0024】処理部3は、CPU等から構成され、この
光強度分布シミュレーションシステム全体の動作を制御
すると共に、光強度分布を解析するための数値演算を実
行するためのものである。処理部3は、論理的構成とし
て、周波数算出部10と、積分処理部11と、変数分離
処理部12と、逆フーリエ変換処理部13と、光強度分
布演算処理部14とを備えている。
【0025】周波数算出部10は、近接効果の及ぶ範囲
により定まるマスク周期から瞳関数のカットオフ周波数
を特定するためのものである。
【0026】積分処理部11は、有効光源と瞳関数から
透過クロス係数を求める際の積分を行うと共に、透過ク
ロス係数の固有ベクトルを逆フーリエ変換したものとマ
スクの透過率との合成積を求めるためのものである。
【0027】変数分離処理部12は、透過クロス係数
(TCC)を変数分離して固有値と固有ベクトルを求め
るためのものである。
【0028】逆フーリエ変換処理部13は、固有ベクト
ルの逆フーリエ変換を求めるためのものである。
【0029】光強度分布演算処理部14は、積分処理部
11が求めた合成積と変数分離処理部12が求めた固有
ベクトルの積和演算を行って光強度分布を求めるための
ものである。
【0030】記憶部4は、半導体メモリ、磁気ディスク
装置等から構成され、この光強度分布シミュレーション
システムの動作を規定するプログラムや処理部3が数値
演算を実行した結果等を格納するためのものである。
【0031】以下に、この発明の実施の形態に係る光強
度分布シミュレーションシステムの動作を説明する。こ
の光強度分布シミュレーションシステムは、有効光源と
瞳関数から求められる透過クロス係数(TCC)を高次
の成分を省略した形で求めることにより、高速且つ高精
度な光強度分布のシミュレーションを可能とするシステ
ムである。
【0032】光強度分布シミュレーションシステムは、
電源が投入され、ユーザからマスク条件や光学条件等と
いった解析の基礎となる情報を入力部1より与えられる
と、図2のフローチャートに示す光強度分布解析処理を
開始する。
【0033】光強度分布解析処理を開始すると、処理部
3は、予め設定した近接効果が及ぶ範囲からマスク周期
を定めて周波数算出部10に通知する(ステップS
1)。
【0034】周波数算出部10は、受け取ったマスク周
期をTcとして周波数f=2π/Tcを求め、ユーザが
設定したコヒーレンス因子σから、数式3を満たす最小
の整数nをカットオフ周波数nmaxとして特定し、積
分処理部11に通知する(ステップS2)。
【0035】
【数3】
【0036】積分処理部11は、周波数算出部10から
カットオフ周波数nmaxを受けると、記憶部4から有
効光源Sと瞳関数Pとを取り出して数式4に示す積分を
実行し、変数p,p’,q,q’がいずれも−nmax
f〜nmaxfである範囲内の透過クロス係数(TC
C)を求める(ステップS3)。
【0037】
【数4】 ここで、上付きバーは複素共役を示す。
【0038】これにより、積分処理部11は、透過クロ
ス係数(TCC)を高次の成分を省略した形で求め、周
期性の仮定と離散化による誤差をなくすと共に計算時間
を短縮する。
【0039】積分処理部11は、求めた透過クロス係数
を変数分離処理部12に送る。この際、積分処理部11
は、求めた透過クロス係数(TCC)を記憶部4に格納
して変数分離処理部12が取り出すようにしてもよい。
【0040】変数分離処理部12は、積分処理部11か
ら受けた透過クロス係数(TCC)を変数分離する。こ
の透過クロス係数(TCC)は、数式5に示す積分方程
式における積分演算子Bの固有値問題を解くことで求め
られる固有値βと固有ベクトルUを用いることにより、
変数を分離した形で近似することができる。
【0041】
【数5】
【0042】そこで、変数分離処理部12は、数式5に
示す積分方程式における積分演算子Bの固有値問題を解
くことにより固有値βと固有ベクトルUを求め、固有値
βを光強度分布演算処理部14に送り、固有ベクトルU
を逆フーリエ変換処理部13に送る(ステップS4)。
【0043】変数分離処理部12は、求めた透過クロス
係数の固有値βと固有ベクトルUを記憶部4に格納し、
それぞれを光強度分布演算処理部14と逆フーリエ変換
処理部13が取り出すようにしてもよい。
【0044】逆フーリエ変換処理部13は、変数分離処
理部12から透過クロス係数の固有ベクトルUを受ける
と、固有ベクトルUの逆フーリエ変換uを求める(ステ
ップS5)。逆フーリエ変換処理部13は、固有ベクト
ルUの逆フーリエ変換uを光強度分布演算処理部14に
送る。
【0045】光強度分布演算処理部14は、逆フーリエ
変換処理部13から固有ベクトルUの逆フーリエ変換u
を受けると、積分処理部11を制御して、記憶部4に格
納されたマスクの透過率tとの合成積を求める。光強度
分布演算処理部14は、固有ベクトルUの逆フーリエ変
換uとマスクの透過率tとの合成積及び変数分離処理部
12から受けた透過クロス係数の固有値βから、数式6
により光強度分布Iを求める(ステップS6)。
【0046】
【数6】 ここで、*は合成積を示し、mmaxは近似による残差
が最小になるように設定された値を示す。
【0047】処理部3は、光強度分布演算処理部14が
求めた光強度分布Iを出力部2に出力したり記憶部4に
格納することによりユーザに提供し、光強度分布解析処
理を終了する(ステップS7)。
【0048】図3(a)〜(f)は、この発明の実施の
形態にかかる光強度分布シミュレーションシステムが光
強度分布を解析した一例を示すものである。この例で
は、波長248nm、開口数NA=0.5のステッパー
露光装置において250nmルールのライン・スペース
パターンが生成する光強度分布を解析した場合を示す。
ここでは、コヒーレンス因子σとデフォーカスxを変化
させた複数の場合について計算した。図3(a)〜
(f)内に示す点線は、ホプキンスの式の厳密計算を行
った結果である。
【0049】この例では、光強度分布のピーク値で10
%以上計算精度が向上している。また、この例では、従
来120秒かかっていた計算時間が30秒〜110秒に
短縮され、高速な光強度分布の解析を可能としている。
【0050】以上説明したように、この光強度分布シミ
ュレーションシステムによれば、周波数算出部10が、
瞳関数のカットオフ周波数nmaxを求め、積分処理部
11が、カットオフ周波数nmaxで規定される範囲内
の透過クロス係数(TCC)を求める。これにより、高
次の成分を省略すると共に離散化等による誤差を低減
し、高速で精度のよい光強度分布の解析が可能となる。
【0051】この発明は、上記実施の形態に限定され
ず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記光
強度分布解析処理のステップS5(図2参照)におい
て、透過クロス係数の固有ベクトルUのテーブルを拡張
してから逆フーリエ変換uを求めてもよい。
【0052】この場合、逆フーリエ変換処理部13は、
固有ベクトルUのテーブルの拡張部分に0をデータとし
て挿入し、フーリエ空間での離散化数を増加させて逆フ
ーリエ変換uを求めればよい。これにより、実空間での
刻み幅が小さくなって離散化誤差を低減することがで
き、より計算精度を向上させることができる。
【0053】ここでさらに、テーブルを拡張した固有ベ
クトルUから求めた逆フーリエ変換uを、マスク設計の
際の最小単位である設計グリッドと同じ刻み幅になるよ
うに線形補間してテーブル化するようにしてもよい。
【0054】この場合、上記光強度分布解析処理のステ
ップS6(図2参照)において、光強度分布演算処理部
14は、逆フーリエ変換処理部13から固有ベクトルU
の逆フーリエ変換uを受けると、まず、マスクの設計グ
リッドと同じ刻み幅になるように線形補間してテーブル
化する。そして、光強度分布演算処理部14は、線形補
間してテーブル化した逆フーリエ変換uとマスクの透過
率tとの合成積を求め、数式6により光強度分布Iを求
めるようにすればよい。
【0055】具体例として、10nmグリッドの10μ
m四方のパターンによる光強度分布について、逆フーリ
エ変換uを通常の方法により一次補間しながら計算を行
うと430秒要する。これに対し、上記方法により刻み
幅が10nmとなるように一次補間してテーブル化した
逆フーリエ変換uを用いて計算を行うと165秒です
み、2.6倍の速さで解析が可能になる。これにより、
マスクの離散化誤差を除去して高速に精度よく光強度分
布を計算することができる。
【0056】この光強度分布シミュレーションシステム
は専用の装置によらず、通常のコンピュータを用いて実
現可能である。即ち、コンピュータに、上述の各処理を
実行させるためのプログラムを記録媒体(フロッピーデ
ィスク、CD−ROM、MO、ROM等)に格納して配
布し、これをコンピュータにインストールしてOS(オ
ペレーティングシステム)上で動作させることにより、
コンピュータを上述の光強度分布シミュレーションシス
テムとして機能させることが可能である。
【0057】
【発明の効果】以上の説明のように、この発明は、瞳関
数のカットオフ周波数に従って高次の成分を省略した透
過クロス係数(TCC)を求めることで、有効光源や瞳
関数に周期性を仮定したり離散化したりすることなく光
強度分布を計算することができる。これにより、高速で
精度のよい光強度分布のシミュレーションが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る光強度分布シミュ
レーションシステムの構成を示す構成図である。
【図2】光強度分布シミュレーションシステムが実行す
る光強度分布解析処理を説明するためのフローチャート
である。
【図3】光強度分布シミュレーションシステムが光強度
分布を解析した結果の例を示す図である。
【図4】従来技術により光強度分布を解析した結果の例
を示す図である。
【符号の説明】
1 入力部 2 出力部 3 処理部 4 記憶部 10 周波数算出部 11 積分処理部 12 変数分離処理部 13 逆フーリエ変換処理部 14 光強度分布演算処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/26 501

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】瞳関数のカットオフ周波数を特定するカッ
    トオフ周波数特定手段と、 積分を実行し、前記カットオフ周波数特定手段が特定し
    たカットオフ周波数により規定される範囲内の透過クロ
    ス係数を求める透過クロス係数演算手段と、 前記透過クロス係数演算手段が求めた透過クロス係数を
    変数分離して固有値と固有ベクトルを求める変数分離手
    段と、 前記変数分離手段が求めた固有ベクトルの逆フーリエ変
    を求める逆フーリエ変換実行手段と、 前記変数分離手段が求めた透過クロス係数の固有値と前
    記逆フーリエ変換実行手段が求めた固有ベクトルの逆フ
    ーリエ変換から光強度分布を求める光強度分布演算手段
    とを備える、 ことを特徴とする光強度分布シミュレーションシステ
    ム。
  2. 【請求項2】前記逆フーリエ変換実行手段は、前記変数
    分離手段が求めた透過クロス係数の固有ベクトルを拡張
    してから逆フーリエ変換を求める、 ことを特徴とする請求項1に記載の光強度分布シミュレ
    ーションシステム。
  3. 【請求項3】前記光強度分布演算手段は、前記逆フーリ
    エ変換実行手段が求めた固有ベクトルの逆フーリエ変換
    をマスクの設計グリッドと同じ刻み幅となるよう線形補
    間してテーブル化してから光強度分布を求める、 ことを特徴とする請求項2に記載の光強度分布シミュレ
    ーションシステム。
  4. 【請求項4】前記変数分離手段は、積分方程式の固有値
    問題を解くことにより、前記透過クロス係数演算手段が
    求めた透過クロス係数を変数分離する、 ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の光強度分
    布シミュレーションシステム。
  5. 【請求項5】瞳関数のカットオフ周波数を特定するカッ
    トオフ周波数特定ステップと、 積分を実行し、前記カットオフ周波数特定ステップにて
    特定した瞳関数のカットオフ周波数により規定される範
    囲内の透過クロス係数を求める透過クロス係数演算ステ
    ップと、 前記透過クロス係数演算ステップにて求めた透過クロス
    係数を変数分離して固有値と固有ベクトルを求める変数
    分離ステップと、 前記変数分離ステップにて求めた固有ベクトルの逆フー
    リエ変換を求める逆フーリエ変換ステップと、 前記変数分離ステップにて求めた透過クロス係数の固有
    値と前記逆フーリエ変換ステップにて求めた固有ベクト
    ルの逆フーリエ変換から光強度分布を求める光強度分布
    演算ステップとを備える、 ことを特徴とする光強度分布シミュレーション方法。
  6. 【請求項6】前記逆フーリエ変換ステップは、前記変数
    分離ステップにて求めた透過クロス係数の固有ベクトル
    を拡張してから逆フーリエ変換を求める、 ことを特徴とする請求項5に記載の光強度分布シミュレ
    ーション方法。
  7. 【請求項7】前記光強度分布演算ステップは、前記逆フ
    ーリエ変換ステップにて求めた固有ベクトルの逆フーリ
    エ変換をマスクの設計グリッドと同じ刻み幅となるよう
    線形補間してテーブル化してから光強度分布を求める、 ことを特徴とする請求項6に記載の光強度分布シミュレ
    ーション方法。
  8. 【請求項8】前記変数分離ステップは、積分方程式の固
    有値問題を解くことにより、前記透過クロス係数演算ス
    テップにて求めた透過クロス係数を変数分離する、 ことを特徴とする請求項5、6又は7に記載の光強度分
    布シミュレーション方法。
  9. 【請求項9】コンピュータを、 瞳関数のカットオフ周波数を特定するカットオフ周波数
    特定手段と、 積分を実行し、前記カットオフ周波数特定手段が特定し
    たカットオフ周波数により規定される範囲内の透過クロ
    ス係数を求める透過クロス係数演算手段と、 前記透過クロス係数演算手段が求めた透過クロス係数を
    変数分離して固有値と固有ベクトルを求める変数分離手
    段と、 前記変数分離手段が求めた固有ベクトルの逆フーリエ変
    換を求める逆フーリエ変換実行手段と、 前記変数分離手段が求めた透過クロス係数の固有値と前
    記逆フーリエ変換実行手段が求めた固有ベクトルの逆フ
    ーリエ変換から光強度分布を求める光強度分布演算手
    段、 として機能させるためのプログラムを記録したコンピュ
    ータ読み取り可能な記録媒体。
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