JP3296123B2 - 電子写真装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、像担持体及びプロセス
手段を内包した着脱可能なプロセスカートリッジを搭載
したレーザープリンタ，複写機等の出力装置である電子
写真装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、マルチメディア時代を迎え、高解
像度，高画質，高速印字可能な電子写真装置が提案，開
発されている。特に、像担持体と像担持体上に一様に電
荷を付与する帯電器及び像担持体上の残留トナーを除去
するクリーニング装置とを一体化したプロセスカートリ
ッジと、プロセスカートリッジを装置本体に収容支持す
る手段と、転写紙を搬送する用紙搬送手段、及び転写紙
上に転写されたトナー像を定着させる定着手段等と、を
内蔵し、装置本体に対して着脱可能にした電子写真装置
が提案されている。

【０００３】以下に従来の電子写真装置について説明す
る。図５は従来の電子画像装置を示す要部側面断面図で
ある。図６は従来の電子写真装置のプロセスカートリッ
ジの交換時の状態を示す要部斜視図であり、図７（ａ）
は従来の電子写真装置の駆動伝達部周辺の要部側面図で
あり、図７（ｂ）は図７（ａ）のＸ−Ｘ′線の要部断面
図である。１は像担持体であり、ポリエチレンテレフタ
レート等の樹脂ベルトを基材とし、その外周上にセレン
（Ｓｅ），有機光導電体（ＯＰＣ）等の感光性受容層が
薄膜状に塗布されている。２，３は像担持体搬送ローラ
であり、これにより像担持体１は垂直平面が形成され
る。４は装置本体に具備された駆動モータからなる駆動
部、５は装置本体に具備された駆動ギヤである。６は駆
動ギヤ５の側面に設けた２本の爪部と像担持体搬送ロー
ラ２の回転軸部の端部側面に設けた２本の爪が噛み合わ
されてなる駆動伝達部である。この駆動伝達部６によ
り、駆動部４からの駆動力を駆動ギヤ５を通して像担持
体搬送ローラ２に伝達し、像担持体１を像担持体搬送ロ
ーラ２，３に沿って矢印Ａ方向に周回動させる。７は帯
電器、８は帯電線、９はシールド板、１０はグリッド板
である。帯電器７は像担持体１の上方に像担持体１に近
接して配置されている帯電線８，帯電線８をシールドす
るシールド板９，帯電線８からの電荷を像担持体１に均
一に帯電させるグリッド板１０から構成され、帯電線８
に高電圧を印加することによって生じたコロナ放電によ
り像担持体１の表面を所定の極性に一様に帯電させる。
１１は露光光学系、１２は露光光学系１１より照射され
る露光光線であり、像担持体１の表面に静電潜像を形成
するために外部よりインターフェースを介して入力され
た画像信号がレーザ駆動回路（図示せず）により光強度
変調やパルス幅変調して得られるレーザ光線等からな
る。この露光光線１２は露光光学系１１により１ドット
毎に像担持体１の幅方向に往復走査され、帯電器７によ
り一様に帯電された像担持体１の表面の電荷を消去し、
静電潜像を形成する。１３は静電潜像にトナーを供給す
る現像器で、装置本体に設けられた現像器収納部に着脱
自在に配設されている。１４は像担持体クリーニング装
置であり、像担持体１の表面に残留するトナーを掻き取
るための１５のクリーニングブレードと１６の残留トナ
ー収納部を備えている。１７は像担持体１の表面に残留
する電荷を除去する除電器である。ここで、ベルト状の
像担持体１の周面には矢印Ａ方向で示す像担持体１の回
転方向に順に従って、プロセス順に、帯電器７，露光光
学系１１，現像器１３，像担持体クリーニング装置１
４，除電器１７が配置されている。１８は複写紙，記録
紙等の用紙、１９は用紙１８を収納する用紙カセット、
２０は半月状（半円状）に形成され給紙ローラで、用紙
カセット１９に収納された用紙１８を１枚づつ取り出し
搬送する。２１は用紙搬送路面、２２はレジストローラ
であり、用紙１８と像担持体１の表面に形成された合成
トナー像の位置を一致させるために用紙１８を一時的に
停止待機させる機能をもつ。２３はレジストローラ２２
に当接される従動ローラ、２４は像担持体１の表面に形
成された合成トナー像を用紙１８に転写するための転写
ローラである。２５は定着器であり、２６の内部に熱源
を備え用紙１８に転写された合成トナー像を加熱するヒ
ートローラと、２７のヒートローラ２６に当接され用紙
１８を加圧する加圧ローラから構成される。この定着器
２５により、用紙１８に転写された合成トナー像を挟持
回転に伴い圧力と熱によって溶融定着させる。２８ａ，
２８ｂは定着器２５の下流側に設けられた排紙ローラ
対、２９は装置本体の側部に設けられた排紙トレイであ
る。

【０００４】以上のように構成された従来の電子写真装
置について、以下その各ユニットの構成と取扱いについ
て説明する。３１は帯電器７，像担持体クリーニング装
置１４と像担持体１とが一体的に構成されたプロセスカ
ートリッジであり、装置本体に対し着脱可能な構成とな
っている。３２ａ，３２ｂはプロセスカートリッジ３１
を装置本体にガイドし収納支持するガイド部である。３
３はプロセスカートリッジ３１を装置本体に固定するた
めの固定部でネジ等によるロック機構を用いている。３
４は装置本体のシャーシフレーム、３５はシャーシフレ
ーム３４にプロセスカートリッジ３１の着脱のための開
口部３５であり、プロセスカートリッジ３１の周辺位置
に設けられている。３６はプロセスカートリッジ３１を
装置本体に対して着脱する時に用いる把手である。

【０００５】以上のように構成された従来の電子写真装
置について、以下その動作について説明する。まず、ホ
ストコンピュータ（図示せず）からの印字命令が送信さ
れると駆動部４の駆動モータが回転を始める。その駆動
力は駆動ギヤ５を介して駆動ギヤ５及び像担持体搬送ロ
ーラ２に設けた２本の爪状の駆動伝達部６によって像担
持体搬送ローラ２に伝達され、像担持体１を矢印Ａ方向
へ周回動させる。次に、高圧電源に接続された帯電線８
に高圧を印加しコロナ放電を行わせて、グリッド板１０
を介して、像担持体１の表面を一様に−７００Ｖ〜−８
００Ｖ程度に帯電させる。次に、一様に帯電された像担
持体１の表面上にレーザービーム等の露光光線１２を照
射し、像担持体１上に照射された部分の電荷が消え、静
電潜像を形成する。一方、現像剤であるトナーを像担持
体１上に接触させながら現像器１３と像担持体１との間
に電位差を与えると、像担持体１上に形成された静電潜
像にトナーが付着して可視像を形成し現像を終了する。
このように形成された像担持体１上の可視像は転写ロー
ラ２４に高圧を印加するとともに圧力によって用紙カセ
ット１９から用紙搬送路面２１に沿って送られてきた用
紙１８に一括転写される。続いて、用紙１８は定着器２
５に搬送されここで、ヒートローラ２６の加熱とヒート
ローラ２６と加圧ローラ２７の圧力により現像剤が定着
され画像が形成される。定着器２５を通過した用紙１８
は対になっている排紙ローラ対２８ａ，２８ｂにより排
紙トレイ２９に排出され印字動作を完了する。像担持体
１上の残留トナーは、像担持体クリーニング装置１４の
クリーニングブレード１５によって掻き取られ、残留ト
ナー収容部１６に収容される。

【０００６】以上のように動作する従来の電子写真装置
のプロセスカートリッジ３１の装置本体からの交換手順
について以下に説明する。先ず、プロセスカートリッジ
３１を固定している固定部３３をロック機構を解くため
に反時計方向に回転させることで、プロセスカートリッ
ジ３１を装置本体から押し出しながら装置本体への固定
を解除する。次に、プロセスカートリッジ３１の把手３
６を持ち、ガイド部３２ａ，３２ｂに沿って矢印Ｂ方向
へ引きプロセスカートリッジ３１を装置本体から引き出
す。これとともに、駆動伝達部６の駆動ギヤ５と像担持
体搬送ローラ２の２本の爪の嵌合が解除され、駆動部４
からの駆動力が像担持体搬送ローラ２に伝達不可能な状
態になる。

【０００７】次に新しいプロセスカートリッジ３１の把
手３６を持ち、ガイド部３２ａ，３２ｂに沿って矢印Ｃ
方向へプロセスカートリッジ３１を移動し装置本体に挿
入する。これにより、駆動伝達部６の駆動ギヤ５と像担
持体搬送ローラ２の２本の爪が嵌合され、駆動部４から
の駆動力が像担持体搬送ローラ２に伝達可能な状態にな
る。プロセスカートリッジ３１の挿入が完了したら、ロ
ック機構を有する固定部３３を時計方向に回転させるこ
とにより、プロセスカートリッジ３１が装置本体に押し
込まれながら固定される。これによりプロセスカートリ
ッジ３１の交換が完了する。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、寿命がきたプロセスカートリッジを交換す
る場合、その操作性が非常に重要となってくるが、従来
の電子写真装置は、プロセスカートリッジ３１を装置本
体に対して固定又は解除を行う場合、プロセスカートリ
ッジ３１を固定するロック機構が垂直平面の重心位置か
ら外れたプロセスカートリッジ３１の周辺部に存在する
ため、固定部３３を回転させながらプロセスカートリッ
ジ３１を装置本体に挿入又は引き出す際に、装置本体に
備えられた着脱のためのガイド部３２ａ，３２ｂをこじ
っていまい、プロセスカートリッジ３１がスムーズに移
動できず、交換時の操作性に極めて欠けるという問題点
を有していた。さらに、プロセスカートリッジ３１の周
辺部を装置本体に対して固定するため不安定な保持状態
となり、プロセスカートリッジに負荷変動があった場
合、電子写真装置の現像部、転写部等のプロセス部との
位置精度が確保できなくなり、印字品質の劣化を引き起
こすという問題点を有していた。また、プロセスカート
リッジ３１を挿入する際、駆動伝達部６における嵌合部
同士が衝突し、挿入の操作性が悪く、さらに、駆動伝達
部６に損傷を受け、回転精度が低下するという問題点を
有していた。

【０００９】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、ロック機構に連動して駆動伝達部の嵌合／非嵌合が
行われ、プロセスカートリッジの安定した固定と像担持
体搬送ローラの回転変動が無く印字ムラの無い脱着が容
易なプロセスカートリッジを備えた高画質に優れた電子
写真装置を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項１に記載の電子写真装置は、像担持体
と像担持体の周囲に配設されたプロセス手段を有する装
置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジと、装
置本体がプロセスカートリッジを駆動させる駆動部と、
プロセスカートリッジが駆動部と嵌合する駆動受け部
と、を備えた電子写真装置であって、プロセスカートリ
ッジが側面部にプロセスカートリッジの垂直面の略重心
位置にプロセスカートリッジの側面を貫通する固定部
と、装置本体が固定部に嵌合する固定軸受け部と、を備
えた構成を有している。

【００１１】本発明の請求項２に記載の電子写真装置
は、請求項１において、プロセスカートリッジが装置本
体に対して固定部を用いた着脱動作に連動して装置本体
の駆動部と駆動受け部が着脱可能な駆動伝達部と、を備
えた構成を有している。

【００１２】ここで、固定手段はネジ又はカムが用いら
れる。また、前記プロセス手段として、像担持体上に一
様に電荷を付与する帯電器、像担持体上の残留トナーを
除去するクリーニング装置、残留トナーのクリーニング
後に残った像担持体上の潜像電荷を取り除く除電器等が
用いられる。

【００１３】

【作用】この構成によって、プロセスカートリッジを装
置本体にロックする固定部をプロセスカートリッジの垂
直平面に対して略重心位置に配置したことで、固定部を
回転させながらプロセスカートリッジを装置本体に対し
て固定又は解除する際において、装置本体にあるプロセ
スカートリッジを着脱するためのガイド部をこじること
なくプロセスカートリッジをスムーズに移動させること
ができる。また、プロセスカートリッジの略重心位置に
おいてプロセスカートリッジを装置本体に固定している
ため、安定な保持状態を実現することができる。従っ
て、プロセスカートリッジは装置本体等からの負荷変動
に対して、固定の安定性が強く、各プロセス部との精度
が確保でき、高画質を得ることができる。又、固定部の
着脱動作に連動して、プロセスカートリッジと装置本体
による駆動伝達部が嵌合又は離間する構成にしたことに
より、プロセスカートリッジ挿入時に駆動伝達部の嵌合
部が強く衝突することを防止でき、伝達精度の劣化又は
駆動伝達部の破損等を防止でき、操作性，耐久性に優
れ、装置の信頼性を向上させることができる。その結
果、装置本体からの駆動力をプロセスカートリッジの像
担持体搬送ローラへ均一に伝達できるため、回転変動に
よる像担持体の振れ回りを防止でき、画像のピッチムラ
を極めて小さくして、高画質の印字画像を得ることがで
きる。

【００１４】

【実施例】以下本発明の一実施例における電子写真装置
について、図面を参照しながら説明する。

【００１５】（実施例１）図１は本発明の第１実施例に
おける電子写真装置の要部側断面図である。図２は本発
明の一実施例における電子写真装置のプロセスカートリ
ッジの交換時の状態を示す要部斜視図である。１は像担
持体、２，３は像担持体搬送ローラ、４は駆動部、７は
帯電器、８は帯電線、９はシールド板、１０はグリッド
板、１１は露光光学系、１２は露光光線、１３は現像
器、１４は像担持体クリーニング装置、１５はクリーニ
ングブレード、１６は残留トナー収容部、１７は除電
器、１８は用紙、１９は用紙カセット、２０は給紙ロー
ラ、２１は用紙搬送路面、２２はレジストローラ、２３
は従動ローラ、２４は転写ローラ、２５は定着器、２６
はヒートローラ、２７は加圧ローラ、２８ａ，２８ｂは
排紙ローラ対、２９は排紙トレイ、３１はプロセスカー
トリッジ、３２ａ，３２ｂはガイド部、３４はシャーシ
フレーム、３５は開口部、３６は把手である。これら
は、従来例と同様なものなので、同一の符号を付して説
明を省略する。従来例と異なるのは、図３において、５
１はプロセスカートリッジ３１を装置本体に固定するた
めの固定部であり、プロセスカートリッジ３１の垂直平
面に対して略重心位置に配置されている。また、固定部
５１はプロセスカートリジ３１の側面から反対の側面に
水平方向に貫通する棒状の部材である。５２は、固定部
５１に端部に設けられたネジ部を有する固定嵌合部であ
る。また、５３は装置本体の内部のシャーシに設けられ
た固定軸受け部であり、固定嵌合部５２によりプロセス
カートリッジ３１を軸着固定する。また、５６は本体装
置の駆動部４の駆動力を伝達する駆動ギヤとプロセスカ
ートリッジ３１の像担持体搬送ローラ２が嵌合する駆動
伝達部である。

【００１６】以上のように構成された本発明の一実施例
の電子写真装置について以下その動作について説明す
る。まず、ホストコンピュータ（図示せず）からの印字
命令が電子写真装置に送信されると、電子写真装置のプ
ロセス制御部（図示せず）から、本体装置の駆動部４の
駆動モータが回転を始める。その駆動力は、装置本体の
駆動部４から駆動伝達部５６を介して像担持体搬送ロー
ラ２に伝達され、像担持体１が回転する。以下従来の工
程で示したように、帯電工程、露光工程、現像工程、転
写工程、クリーニング工程、除電工程が、繰り返し行わ
れ、電子写真プロセスによる印字が行われる。

【００１７】以上のように動作する本発明の一実施例に
おける電子写真装置のプロセスカートリッジの装置本体
からの交換手順について以下に説明する。先ず、プロセ
スカートリッジ３１を固定する固定部５１のロック機構
を解くために固定部５１を反時計方向に回転させること
で、プロセスカートリッジ３１を装置本体から押し出し
ながら固定を解除すると同時に、駆動伝達部５６の嵌合
が解除され、駆動部４からの駆動力を像担持体搬送ロー
ラ２に伝達不可能な状態になる。次に、プロセスカート
リッジ３１の把手３６を持ち矢印Ｂ方向へ引きガイド部
３２ａ，３２ｂに沿ってプロセスカートリッジ３１を装
置本体から引き出す。次に新しいプロセスカートリッジ
３１を把手３６を持ち矢印Ｃ方向へガイド部３２ａ，３
２ｂに沿って装置本体に挿入する。プロセスカートリッ
ジ３１の挿入が完了したら、ロック機構を有する固定部
５１を時計方向に回転させることによりプロセスカート
リッジ３１を装置本体に軸着させ固定する。押し込まれ
ると、プロセスカートリッジ３１の駆動ギヤ５と像担持
体搬送ローラ２を連結する駆動伝達部５６が嵌合され、
駆動部４からの駆動力を像担持体搬送ローラ２に伝達可
能な状態になり、電子写真プロセスが動作する。

【００１８】以上のように動作する本発明の一実施例の
電子写真装置について、プロセスカートリッジの着脱耐
久試験を繰り返し、１００回行った。この結果におい
て、常にスムーズな着脱が可能で、駆動伝達部５６に損
傷は見られなかった。また、試験後、印字動作を行った
が、印字画像の乱れ等が全く確認されず、高画質の印字
画像を得ることができる。

【００１９】以上のように本実施例によれば、プロセス
カートリッジ３１を装置本体に固定及び解除する場合、
固定部５１がプロセスカートリッジ３１の垂直平面に対
する略重心位置に配置されているため、プロセスカート
リッジ３１をガイド部３２ａ，３２ｂに沿ってスムーズ
に移動させることができ、作業性を向上させるととも
に、無理な力が加わらず、駆動系の信頼性、精度を落と
すことがなく、高画質の印字画像を得ることができる。
また、装置本体に対して脱着可能なプロセスカートリッ
ジ３１の像担持体搬送ローラ２と本体装置からの駆動ギ
ヤ５とが噛み合う駆動伝達部６が固定部５１を用いて本
体にプロセスカートリッジ３１を着脱する際に嵌合、離
間するようにしたため、駆動伝達部５６が無理な力を受
けず、損傷を防止すことができる。また、固定部５１が
プロセスカートリッジ３１の垂直平面に対する略重心位
置に配置されているため、プロセスカートリッジ３１の
装置本体への固定が強固になり、装置本体からの負荷変
動に強く、装置本体からの駆動力をプロセスカートリッ
ジ３１の像担持体搬送ローラ２へ均一かつ確実に伝達で
きるため、回転変動による像担持体１の振れ回りを防止
でき、画像のピッチムラを極めて小さくでき、高画質の
印字画像を得ることができる。

【００２０】（実施例２）以下本発明の第２実施例にお
ける電子写真装置について、図面を参照しながら説明す
る。図４は本発明の第２実施例におけるプロセスカート
リッジの伝達駆動部の搬送ローラと駆動ギヤの離脱状態
を示す要部上面図である。３１はプロセスカートリッ
ジ、３２ａ，３２ｂはガイド部、３４はシャーシフレー
ム、３５は開口部、３６は把手、５３は固定軸受け部で
ある。これらは、実施例１と同様なものなので、同一の
符号を付して説明を省略する。実施例１と異なるのは、
５４のプロセスカートリッジ３１を本体に固定するため
の固定部であり、５５の固定嵌合部にカムを用いた点で
ある。ここで、固定嵌合部５５が固定軸受け部５３に一
旦接触し、固定軸受け部５３がストッパーとなる。次
に、固定嵌合部５５が回転することで、固定軸受け部５
３がガイドとして、固定嵌合部５５のカム形状に従っ
て、プロセスカートリッジ３１の着脱するように移動す
る。

【００２１】以上のように構成された本発明の第２実施
例の電子写真装置は実施例１と同様に動作する。

【００２２】以上のように動作する本発明の第２実施例
における電子写真装置のプロセスカートリッジ３１の装
置本体からの交換手順について以下に説明する。プロセ
スカートリッジ３１を装置本体から取り出す場合、固定
部５４を反時計方向に回転することで固定部５４の反対
の先端部に取り付けたカムである固定嵌合部５５も反時
計方向に回転する。カム形状を有する固定嵌合部５５が
回転することで固定嵌合部５５に設けたカム形状に従っ
て、プロセスカートリッジ３１が矢印Ｂ方向はガイド部
３２ａ，３２ｂに沿ってプロセスカートリッジ２８の固
定が解除される。同時に、駆動伝達部５６の嵌合が解除
され、駆動部４からの駆動力を像担持体搬送ローラ２に
伝達不可能な状態になる。

【００２３】次に、プロセスカートリッジ３１を装置本
体に取り付ける場合、固定部５４を時計方向に回転させ
ることで固定部５４の先端部に取り付けたカム形状の固
定嵌合部５５も時計方向に回転する。固定嵌合部５５が
回転することで固定嵌合部５５に設けたカム形状に従っ
てプロセスカートリッジ３１が矢印Ｃ方向へガイド部３
２ａ，３２ｂに沿って装置本体に押し込まれると、プロ
セスカートリッジ３１の駆動ギヤ５と像担持体搬送ロー
ラ２を連結する駆動伝達部５６が嵌合され、駆動部４か
らの駆動力を像担持体搬送ローラ２に伝達可能な状態に
なり、プロセスカートリッジ３１の固定が完了し、電子
写真プロセスが動作する。

【００２４】以上のように本実施例によれば、第１実施
例と同様な作用、効果を得ることができ、高画質の印字
を得ることができた。

【００２５】

【発明の効果】以上のように本発明は、プロセスカート
リッジを装置本体にロック機構を用いて固定する固定部
を、プロセスカートリッジの垂直平面に対して略重心位
置に配置したことで、固定部を回転させながらプロセス
カートリッジを装置本体に対して固定又は解除する際に
おいて、装置本体にあるプロセスカートリッジを着脱す
るためのガイド部をこじることなくプロセスカートリッ
ジをスムーズに移動させることができ、操作性，保全性
に優れた電子写真装置を実現することができる。又、プ
ロセスカートリッジの略重心位置でプロセスカートリッ
ジを装置本体に固定しているため、安定な保持状態が実
現している。その結果、プロセスカートリッジは負荷変
動に対して、固定安定性があり、各プロセス部との精度
を確実に保持することができ、印字品質に優れた電子写
真装置を実現することができる。又、固定部の着脱動作
に連動してプロセスカートリッジと装置本体の駆動伝達
部が嵌合又は離間する構成にしたことにより、プロセス
カートリッジ挿入時に駆動伝達部の嵌合部が強く衝突す
ることを防止でき、伝達精度の劣化や駆動伝達部の破損
等を防止できる。従って、操作性，耐久性のある信頼
性，印字品質に優れた電子写真装置を実現することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例における電子写真装置の要
部側断面図

【図２】本発明の第１実施例における電子写真装置のプ
ロセスカートリッジの交換時の状態を示す要部斜視図

【図３】本発明の第１実施例におけるプロセスカートリ
ッジの搬送ローラと駆動ギヤの離脱状態を示す要部上面
図

【図４】本発明の第２実施例におけるプロセスカートリ
ッジの伝達駆動部の搬送ローラと駆動ギヤの離脱状態を
示す要部上面図

【図５】従来の電子写真装置の要部側面断面図

【図６】従来の電子写真装置のプロセスカートリッジの
交換時の状態を示すの要部斜視図

【図７】（ａ）従来の電子写真装置の駆動伝達部周辺の
要部側面図 （ｂ）は図７（ａ）のＸ−Ｘ′線の要部断面図

【符号の説明】

１ 像担持体 ２，３ 像担持体搬送ローラ ４ 駆動部 ５ 駆動ギヤ ６，５６ 駆動伝達部 ７ 帯電器 ８ 帯電線 ９ シールド板 １０ グリッド板 １１ 露光光学系 １２ 露光光線 １３ 現像器 １４ 像担持体クリーニング装置 １５ クリーニングブレード １６ 残留トナー収容部 １７ 除電器 １８ 用紙 １９ 用紙カセット ２０ 給紙ローラ ２１ 用紙搬送路面 ２２ レジストローラ ２３ 従動ローラ ２４ 転写ローラ ２５ 定着器 ２６ ヒートローラ ２７ 加圧ローラ ２８ａ，２８ｂ 排紙ローラ対 ２９ 排紙トレイ ３１ プロセスカートリッジ ３２ａ，３２ｂ ガイド部 ３３，５１，５４ 固定部 ３４ シャーシフレーム ３５ 開口部 ３６ 把手 ４１ 駆動回転軸部 ４２ 回転軸 ４３ 回転軸受け部 ５２，５５ 固定嵌合部 ５３ 固定軸受け部

フロントページの続き (72)発明者 勝間田 芳和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 中尾 英一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 岸山 信雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 野田 豊 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平４−119363（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−116670（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−258993（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−148967（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−264457（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−269439（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−42454（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−289588（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−24656（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−61847（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−14249（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−211054（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G03G 21/18

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】像担持体と前記像担持体の周囲に配設され
   たプロセス手段を有する装置本体に対して着脱可能なプ
   ロセスカートリッジと、前記装置本体が前記プロセスカ
   ートリッジを駆動させる駆動部と、前記プロセスカート
   リッジが前記駆動部と嵌合する駆動受け部と、を備えた
   電子写真装置であって、前記プロセスカートリッジが側
   面部に前記プロセスカートリッジの垂直面の略重心位置
   に前記プロセスカートリッジの側面を貫通する固定部
   と、前記装置本体が前記固定部に嵌合する固定軸受け部
   と、を備えたことを特徴とする電子写真装置。
2. 【請求項２】前記プロセスカートリッジが前記装置本体
   に対して前記固定部を用いた着脱動作に連動して前記装
   置本体の前記駆動部と前記駆動受け部が着脱可能な駆動
   伝達部と、を備えたことを特徴とする請求項１に記載の
   電子写真装置。