JP3296070B2 - 接合構造体及びその製造方法 - Google Patents

接合構造体及びその製造方法

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JP3296070B2
JP3296070B2 JP02881894A JP2881894A JP3296070B2 JP 3296070 B2 JP3296070 B2 JP 3296070B2 JP 02881894 A JP02881894 A JP 02881894A JP 2881894 A JP2881894 A JP 2881894A JP 3296070 B2 JP3296070 B2 JP 3296070B2
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laser irradiation
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    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
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  • Laser Beam Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,集積回路,センサ等の
回路,又は回路とケースターミナルとの間の配線等に用
いられる接合構造体であって,特に,異種金属を重ね合
わせレーザ溶接する,接合構造体及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来技術】レーザ溶接は,エネルギー密度が極めて高
い熱源によるため,照射箇所以外への熱影響が小さく,
微小部や精度の要求される部品を低歪みで溶接できると
いう特徴を有する。かかるレーザ溶接を用いて異種金属
を溶接する場合には,図23に示すごとく,一般に異種
金属同志を重ね合せ構造とし,レーザにより溶融しにく
い第1金属部材91側から,レンズ5を通過したレーザ
50を照射して,第1金属部材91をレーザにより溶融
しやすい第2金属部材92と溶融溶接する。
【0003】このレーザ入力によって,図24に示すご
とく,まず表面の第1金属部材91が溶融し,やがてそ
の溶融部99は,図25に示すごとく,その下方の第2
金属部材92に到達する。これにより,第1,第2金属
部材91,92が溶接接合される。
【0004】また,図28に示すごとく,表面の第1金
属部材91にはレーザ溶融し易いめっき膜911を,そ
の下方の第2金属部材92にはレーザ溶接を抑制するめ
っき膜922を施し,レーザ照射により,上記第1,第
2金属部材91,92を溶融部99にて溶接接合する場
合がある。
【0005】次に,上記第1,第2金属部材を,電子部
品の溶接接合部において用いることが考えられる。例え
ば,図29に示すごとく,第1金属部材910を回路基
板から電子情報を取り出すリード170として用い,ま
た,第2金属部材920を,回路基板収納用の樹脂ケー
ス790と一体化したターミナル端子270として用い
る場合がある。
【0006】ターミナル端子270の一端はリード17
0との溶接部200であり,その他端は樹脂ケース79
0に埋設されるコネクタ部201である。ターミナル端
子270はリード170との溶融接合性に優れたNiめ
っき膜229により被覆されている。そして,コネクタ
部201の表面だけ,電気伝導の耐久性の向上のため
に,Sn(錫)めっき膜239により被覆されている。
【0007】上記樹脂ケース790と一体化したターミ
ナル端子の製造方法について,図30を用いて説明す
る。まず,ターミナル端子作製用素材として,Snめっ
き膜が施された黄銅材を準備する。また,樹脂ケース作
製用素材として,樹脂を準備する。
【0008】次に,上記ターミナル端子作製用素材を,
金型を用いて所望の形状にプレス加工し,打ち抜いて,
図29に示すターミナル端子270を得る。次に,表面
処理工程として,ターミナル端子270の表面全体に,
無電解めっき法によりNiめっき膜229を形成し,次
いで,ターミナル端子270のコネクタ部201にのみ
Snめっき膜239を形成する。
【0009】次いで,金型内に上記ターミナル端子を所
定の個所に固定する。次いで,この金型内に上記樹脂ケ
ース作製用の軟化樹脂を注入して,樹脂ケースをインサ
ート成形する。次に,余分なターミナル端子をプレス切
断し,175℃程度でアニーリングを行なう。次いで,
ターミナル端子270と樹脂ケース790との間の絶縁
検査を行なう。これにより,樹脂ケースと一体化したタ
ーミナル端子が得られる。その後,これを梱包し,他の
場所へ運搬し,そこで,上記リード170を用いて,回
路を上記樹脂ケース内に搭載する。
【0010】尚,上記リード170は,はんだめっき9
11を施した軟銅製の第1金属部材910である。ター
ミナル端子270とリード170とは,レーザ照射によ
り溶接接合される。第2金属部材920の厚みは,0.
64〜0.8mmである。無電解Niめっき膜229の
膜厚は,3.5μmである。Snめっき膜239の膜厚
は,3μmである。
【0011】
【解決しようとする課題】しかしながら,図26に示す
ごとく,第1金属部材91の溶融部99がその下方の第
2金属部材92に到達した際に,レーザが照射された部
分の第2金属部材92が照射直後に蒸発し,その溶融金
属990が爆飛して,穴明き状態991が生じることが
ある。そこで,爆飛を防止するためにレーザ入力を小さ
くすると,図27に示すごとく,溶融部99が第2金属
部材92まで到達せずに,第1金属部材91の溶融不足
となり,溶接不十分となる。
【0012】また,図28に示すごとく,第1,第2金
属部材91,92の表面に被膜を形成させた場合には,
両部材の溶接性を向上させることができるが,レーザ溶
融を抑制するめっき膜922としてニッケルとリンとの
合金を用いているため,コストがかかる。このめっき膜
930をコストの低いSnめっきに変更すると,レーザ
により第2金属部材92が過剰に加熱され,溶融部が爆
飛し,スパッタが発生するおそれがある。そのため,良
好で,安定したレーザ溶接を行うことが困難である。
【0013】また,図29に示すごとく,第1,第2金
属部材91,92を,それぞれリード170及びターミ
ナル端子270として用いる場合には,前記したごと
く,樹脂ケース790に埋設されるコネクタ部201
を,錫めっき膜239により被覆しなければならない。
そのため,図30に示すごとく,ターミナル端子270
の作製の際に,第2金属部材920の表面に2段階に渡
る複雑なめっき工程を行わなければならない。
【0014】そのため,ターミナル端子270の作製
に,長時間を必要とし,コストが高くなるという問題が
ある。そこで,本発明はかかる従来の問題点に鑑み,溶
融部の爆飛を抑制し,良好で安定したレーザ溶接をする
ことができる,安価な接合構造体及びその製造方法を提
供しようとするものである。
【0015】
【課題の解決手段】本発明は,レーザ照射面を有する第
1部材と,レーザ照射面と反対側に配置され,かつ該第
1部材よりもレーザ吸収率が高い第2部材とよりなる接
合構造体において,上記第1部材のレーザ照射面には,
第1部材よりもレーザ吸収率が高い第1被膜を配設し,
上記第1部材と上記第2部材との間には,上記第1部材
よりもレーザ吸収率が高い第3被膜と,該第3被膜より
第2部材側に配設され,上記第2部材よりもレーザ吸収
率が低い第2被膜とからなる接合層を設けてなり,これ
らはレーザ溶接により一体的に溶接されていることを特
徴とする接合構造体にある。
【0016】本発明において最も注目すべきことは,第
1部材のレーザ照射面にレーザ吸収率が高い第1被膜を
設けていること,及び第1部材における該レーザ照射面
の反対面側に,第1部材及び第2部材に対するレーザ吸
収率が異なる2層構造の接合層を介して,上記第1部材
よりもレーザ吸収率の高い第2部材を設けていることで
ある。
【0017】上記第1部材は,第2部材よりもレーザ吸
収率が低い。第1部材としては,例えば,銅,銅合金,
軟銅,無酸素銅等がある。第2部材としては,上記第1
部材よりもレーザ吸収率が高い材料,例えば黄銅,リン
青銅,軟鋼,鉄ニッケル合金,ステンレス等がある。
【0018】上記第1被膜は,第1部材のレーザ照射面
を被覆している。第1被膜としては,第1部材よりもレ
ーザ吸収率が高い材料,例えば,レーザ吸収が高い低融
点材料を用いることができ,該材料としては,錫,はん
だ(Pb−Sn合金),鉛等がある。第1被膜は,第1
部材の溶融を加速させすぎないよう,かつ第2部材の加
熱を過大とならないように,適切な厚みを選択すること
が好ましい。具体的には,1〜10μmであることが好
ましい。1μm未満の場合には,レーザによる入熱が不
十分となり,溶融が進行しにくくなるため,強度不十分
となるおそれがある。一方,10μmを越えると,溶融
部材の爆飛が発生するおそれがある。
【0019】上記接合層は,第1部材と第2部材との間
に介設されている。接合層は,2層構造をとり,第1部
材よりもレーザ吸収率が高い第3被膜と,該第3被膜よ
第2部材側に配設され,該第2部材よりもレーザ吸収
率が低い第2被膜とよりなる。上記第3被膜としては,
上記第1被膜と略同一のレーザ吸収率を有する材料,例
えば,錫,はんだ,鉛等を用いることもできる。
【0020】上記第2被膜は,第2部材よりもレーザ吸
収率が高い材料であれば特に問題はないが,例えば,上
記第1部材と略同一のレーザ吸収率を有する材料とし
て,例えば,銅,銅合金等を用いることもできる。
【0021】上記接合層は,上記第3被膜及び第2被膜
に加えて,上記第1部材と第3被膜との間に介設された
上記第1被膜を有していてもよい。また,上記第1被膜
と第3被膜とは,略同一のレーザ吸収率を有するものを
用いてもよく,例えば,両被膜に同一材料を用いること
もできる。この場合,接合層において,第1被膜も第3
被膜と同様に,第1部材から入力されたレーザの進行を
促進させることができる。
【0022】上記接合層の合計膜厚は,レーザ照射によ
る溶融によって,第1部材と第2部材との中間のレーザ
吸収率となる膜厚であることが好ましい。例えば,上記
接合層を構成する第2被膜及び第3被膜の合計厚みは2
0μm以下であることが好ましい。これにより,レーザ
照射による接合層の溶融があたかも制動されながら第2
部材に到達するため,第2部材の過熱による爆飛及びス
パッタの発生を防止することができ,良好で安定したレ
ーザ溶接を行うことができる。
【0023】上記第2被膜の膜厚は,0.1〜1μmで
あることが好ましい。0.1μm未満の場合には,第1
部材と第2部材との溶接強度が低下するおそれがある。
一方,1μmを越える場合には,スパッタ,爆飛のおそ
れがある。上記第3被膜の膜厚は,0.1〜20μmで
あることが好ましい。0.1μm未満の場合,又は20
μmを越える場合には,良好な溶接を行なうことができ
るレーザ出力の範囲がせまく,その出力の調整が困難で
ある。
【0024】上記レーザ吸収率は,例えば,赤外レーザ
に対するレーザ吸収率である。赤外レーザとしては,Y
AGレーザ,炭酸ガスレーザ,ルビーレーザ,アルゴン
レーザ等を用いることができる。本発明の接合構造体
は,上記レーザ照射面からレーザを照射して,上記第1
部材と第2部材とを,上記接合層を介して溶接接合され
る。上記レーザは,例えば,上記に示した赤外レーザで
ある。
【0025】上記接合構造体の製造方法としては,例え
ば,第1部材の少なくともレーザ照射面に,第1部材よ
りもレーザ吸収率が高い第1被膜をめっき法により形成
し,次いで,第1部材よりもレーザ吸収率が高い第2部
材を準備し,該第2部材における少なくとも上記第1部
材側の表面に,第2部材よりもレーザ吸収率が低い第2
被膜をめっき法により形成し,次いで,上記第1部材の
レーザ照射面と反対側か,或いは第2部材における第1
部材側のいずれか,または両方の表面に,第1部材より
もレーザ吸収率が高い第3被膜をめっき法により形成
し,次いで,上記第1部材と上記第2部材とを,第1部
材におけるレーザ照射面と反対側と上記第2部材におけ
る第2被膜側とを向い合わせて,積層し,レーザ照射し
て,これらを一体的に接合することを特徴とする接合構
造体の製造方法がある。
【0026】上記製造方法において,上記第1部材は,
上記第1被膜を形成した後,上記積層に先立って所望の
形状に加工することができる。
【0027】また,本発明において,上記のごとくレー
ザ吸収率の異なる第1被膜及び第2被膜に代えて,融点
が異なる第1被膜及び第2被膜を用いた接合構造体があ
る。即ち,レーザ照射面を有する第1部材と,レーザ照
射面と反対側に配置され,かつ該第1部材よりもレーザ
吸収率が高い第2部材とよりなる接合構造体において,
上記第1部材のレーザ照射面には,第1部材よりもレー
ザ吸収率が高い第1被膜を配設し,上記第1部材と上記
第2部材との間には,上記第1部材よりも融点が低い第
3被膜と,該第3被膜より第2部材側に配設され,上記
第2部材よりも融点が高い第2被膜とからなる接合層を
設けてなり,これらはレーザ溶接により一体的に溶接さ
れていることを特徴とする接合構造体である。
【0028】上記接合層は,第1部材側に配設され該第
1部材よりも融点が低い第3被膜と,第2部材側に配設
され該第2部材よりも融点が高い第2被膜とよりなる。
上記第3被膜としては,上記第1被膜と略同一の融点を
有する材料,例えば,錫等を用いることもできる。上記
第2被膜は第2部材よりも融点が低い材料であれば特に
問題はないが,例えば,上記第1部材の略同一の融点を
有する材料として銅等を用いることもできる。
【0029】また,上記第3被膜としては,第1部材よ
りもレーザ吸収率が高く,かつ第1部材よりも融点が低
い材料,例えば,はんだ,鉛等を用いることもできる。
また,上記第2被膜としては,第2部材よりもレーザ吸
収率が低く,かつ第2部材よりも融点が高い材料,例え
ば,銅,銅合金等を用いることもできる。
【0030】上記接合層は,上記第3被膜及び第2被膜
に加えて,上記第1部材と第3被膜との間に介設された
上記第1被膜を有していてもよい。また,上記第1被膜
と第3被膜とは,略同一の融点を有するものを用いても
よく,例えば,両被膜に同一材料を用いることもでき
る。この場合,接合層において,第1被膜も第3被膜と
同様に,第1部材から入力されたレーザによる溶融を促
進させることができる。
【0031】上記接合層の合計膜厚は,レーザ照射によ
る溶融によって,第1部材と第2部材との中間の融点と
なる膜厚であることが好ましい。これにより,レーザ照
射による接合層の溶融があたかも制動されながら第2部
材に到達するため,第2部材の過熱による爆飛及びスパ
ッタの発生を防止することができ,良好で安定したレー
ザ溶接を行うことができる。その他は,前記の発明と同
様である。
【0032】上記接合構造体の製造方法としては,例え
ば,第1部材の少なくともレーザ照射面に,第1部材よ
りも融点の低い第1被膜をめっき法により形成し,次い
で,第1部材よりもレーザ吸収率が高い第2部材を準備
し,該第2部材における少なくとも上記第1部材側の表
面に,融点が高い第2被膜をめっき法により形成し,次
いで,上記第1部材のレーザ照射面と反対側か,或いは
第2部材における第1部材側のいずれかまたは両方の表
面に,第1部材よりも融点が低い第3被膜をめっき法に
より形成し,次いで,上記第1部材と上記第2部材と
を,第1部材におけるレーザ照射面と反対側と上記第2
部材における第2被膜側とを向かい合わせて,積層し,
レーザ照射して,これらを一体的に接合することを特徴
とする接合構造体の製造方法がある。
【0033】上記製造方法において,上記第1部材は,
上記第1被膜を形成した後,上記積層に先立って所望の
形状に加工することができる。
【0034】本発明の接合構造体の具体的使用例として
は,ハイブリッド集積基板とケースターミナル間の接
続,センサ内のの端子と端子との接続を銅リード箔で結
線する場合,電子回路に用いられるプリント板どうしの
回路結線等がある。
【0035】
【作用及び効果】本発明の接合構造体は,第1部材のレ
ーザ照射面に第1被膜が配設されている。該第1被膜
は,第1部材よりもレーザ吸収率が高いため,第1部材
のレーザの吸収を高め,第1部材のレーザ吸収を増加さ
せる。そのため,低いレーザ入力で,第1部材の温度を
上昇させ,第1部材の溶融を促進させることができる。
【0036】そうして,第1部材に吸収されたレーザ
は,更に出力を減少させながら進行し,やがて,レーザ
照射面と反対側の第1部材の裏面側に到達する。第1部
材の裏面側には,第2部材との間に,接合層が介在して
いる。接合層は,第1部材側に配設された上記第1部材
よりもレーザ吸収率が高い第3被膜と,第2部材側に配
設された上記第2部材よりもレーザ吸収率が低い第2被
膜とからなる。
【0037】そのため,レーザが接合層を通過する際に
は,まず第1被膜において一旦その進行を速め,その後
第2被膜において徐々に進行を減速しながら,第2部材
へ到達する。それ故,レーザは,ある程度の出力を維持
しながら,第1部材と溶接接合可能でかつ過剰に溶融し
ない程度に,第2部材に入射する。
【0038】その結果,爆飛,スパッタの発生もなく,
少ないレーザ出力で第1部材と第2部材とを,良好に安
定して,レーザ溶接することができる。更に,第1,第
2部材を被覆する第1,第2,及び第3被膜には,安価
な材料を用いているため,接合構造体のコストを削減す
ることができる。また,本発明の接合構造体の製造方法
によれば,上記のごとく優れた特性を有する接合構造体
を作製することができる。
【0039】次に,接合層として,上記の第1,第2部
材に対して融点が異なる第3被膜及び第2被膜を用いた
場合には,レーザによりこの接合層を溶融する際に,ま
ず第1被膜において一旦その溶融速度を速め,その後第
2被膜において徐々にその進行を減速しながら,第2部
材へ到達する。それ故,レーザによる溶融は,ある程度
の速度を維持しながら,第2部材には第1部材と溶接接
合可能でかつ過剰に溶融しない程度に,到達する。
【0040】その結果,爆飛,スパッタの発生もなく,
少ないレーザ出力で第1部材と第2部材とを,良好に安
定して,レーザ溶接することができる。その他,本発明
においても,上記と同様の効果を得ることができる。以
上のごとく,本発明によれば,溶融部の爆飛を抑制し,
良好で安定したレーザ溶接をすることができる,安価な
接合構造体及びその製造方法を提供することができる。
【0041】
【実施例】
実施例1 本発明の実施例に係る接合構造体について,図1〜図5
を用いて説明する。本例の接合構造体は,後述するごと
く,電子部品におけるリードとターミナル端子とを接合
した構造を示すもので,リードが第1部材を,ターナル
端子が第2部材を構成している。即ち,本例の接合構造
体は,図1に示すごとく,レーザ照射面15を有する第
1部材1と,レーザ照射面15の反対側に配置され,か
つ該第1部材1よりもレーザ吸収率が高い第2部材2と
よりなる。
【0042】第1部材1の全表面は,第1部材1よりも
レーザ吸収率が高い第1被膜11により被覆されてい
る。第2部材2の表裏両面には,第2被膜22及び第3
被膜23により被覆されている。第2被膜22は第2部
材2よりもレーザ吸収率が低く,第3被膜23は第1部
材1よりもレーザ吸収率が高い。
【0043】第1部材1及び第2部材2は,上記接合層
3を介して,積層されている。上記第1被膜11,第3
被膜23,及び第2被膜22は,接合層3を構成してい
る。上記第1部材1は,第2部材2と反対側の面をレー
ザ照射面15とし,該レーザ照射面15からYAGレー
ザ50が照射されて,上記接合層3を介して第2部材2
とレーザ溶接されている。
【0044】第1部材1は一方の電子部品におけるリー
ドであり,銅又は銅合金よりなる。第2部材2は他方の
電子部品におけるターミナル端子であり,銅よりレーザ
吸収率が高く,レーザ反射率が低い,黄銅又は軟鋼より
なる。第1被膜11及び第3被膜23は,第1部材1よ
りもレーザ吸収率が高い,例えば低融点を有する錫の被
膜である。第2被膜22は,第2部材2よりもレーザ吸
収率が低いか或いは第2部材2よりも融点が高い銅の被
膜である。表1に,上記第1部材,第2部材,第1被
膜,第2被膜,及び第3被膜に用いられる上記の各材料
のレーザ吸収率及び融点を示す。
【0045】
【表1】
【0046】第1被膜11の厚みは1〜10μmであ
り,第3被膜23の厚みは10μm以下である。第1部
材1の裏面を被覆する第1被膜11と第3被膜23との
合計厚みは,20μm以下である。第2被膜22の厚み
は,0.1〜1μmである。第3被膜23の厚みは,1
〜4μmである。第1被膜11,第3被膜23,及び第
2被膜22から構成される接合層3の合計膜厚は,レー
ザ照射による溶融によって,第1部材1と第2部材2と
の中間のレーザ吸収率となる膜厚(1〜20μm)であ
る。
【0047】次に,上記接合構造体の製造方法について
説明する。まず,図1に示すごとく,第1部材1の表裏
両面に,電気めっき法により第1被膜11を形成する。
また,第2部材2の片面に,下地めっきとして第2被膜
22を施し,該第2被膜22の表面には電気めっき法に
より第3被膜23を被覆させる。次に,上記第1部材1
と第2部材2とを重ね合わせて,積層し,レーザ照射に
より,これらを一体的に接合して,本例の接合構造体を
作製する。
【0048】即ち,上記接合構造体においては,第1部
材1のレーザ照射面15としての片面に,集光レンズ5
を経たYAGレーザ50を照射する。これにより,ま
ず,図3に示すごとく,第1部材1のレーザ照射面15
の表面近傍が溶融し,溶融部19が形成される。やが
て,溶融部19は,図4に示すごとく,接合層3に到達
する。そうして,溶融部19は,図5に示すごとく,更
に,第2部材2の表面付近に至る。これにより,図2に
示すごとく,第1部材1,接合層3及び第2部材2に形
成された溶接部19にて,第1部材1と第2部材2とが
レーザ溶接される。
【0049】次に,本例の作用効果について説明する。
本例の接合構造体は,図1に示すごとく,第1部材1の
レーザ照射面15に第1被膜11が配設されている。第
1被膜11は,第1部材1よりもレーザ吸収率が高いた
め,第1部材1のレーザの吸収を高める。そのため,図
3に示すごとく,低いレーザ入力で,第1部材1の温度
を上昇させ,第1部材1の溶融を促進させることができ
る。
【0050】そうして,第1部材1に吸収されたレーザ
は,更に出力を減少させながら進行し,やがて,レーザ
照射面15と反対側の第1部材1の裏面側に到達する。
第1部材1の裏面側には,図4に示すごとく,第2部材
2との間に,第1部材1側に配設された第1被膜11及
び第2被膜22と,第2部材側に配設された第2被膜2
2とよりなる接合層3が介在している。
【0051】第1被膜11及び第3被膜23は,錫であ
り,第1部材よりもレーザ吸収率が高く,また第1部材
よりも融点が低い性質を有している。一方,第2被膜2
2は,銅であり,第2部材よりもレーザ吸収率が低く,
第2部材よりも融点が高い性質を有している。
【0052】そのため,レーザが接合層3を通過する際
には,図4に示すごとく,まず第1被膜11において一
旦その進行を速め,その後第2被膜22において徐々に
進行を減速しながら,第2部材2へ到達する。それ故,
レーザは,ある程度の出力を維持しながら,第2部材2
には第1部材1と溶接接合可能でかつ過剰に溶融しない
程度に,入射する。
【0053】また,第3被膜23は第2部材2よりも融
点が低く,第1,第3被膜11,23は第1部材1より
も融点が低いため,図4に示すごとく,レーザによりこ
の接合層3が溶融する際には,まず第1被膜11におい
て一旦その溶融速度を速め,その後第2被膜22におい
て徐々にその進行を減速しながら,第2部材2へ到達す
る。それ故,レーザによる溶融は,ある程度の速度を維
持しながら,第1部材1と溶接接合可能でかつ過剰に溶
融しない程度に,第2部材2に到達する。
【0054】その結果,図2,図5に示すごとく,爆
飛,スパッタの発生もなく,少ないレーザ出力で第1部
材1と第2部材2とを,良好に安定して,レーザ溶接す
ることができる。
【0055】また,接合層3の合計膜厚は,表1に示す
ごとく,レーザ照射による溶融によって,第1部材1と
第2部材2との中間のレーザ吸収率となる膜厚である。
そのため,レーザ照射による接合層3の溶融があたかも
制動されながら第2部材2に到達するため,第2部材2
の過熱による爆飛及びスパッタの発生を防止することが
できる。
【0056】また,第1被膜11及び第3被膜23は同
じ材料を用いているため,両被膜共に,第1部材1から
入力されたレーザの進行及びレーザによる溶融速度を促
進させることができる。更に,第1,第2部材1,2を
被覆する第1,第2,及び第3被膜11,22,23に
は,安価な材料を用いているため,接合構造体のコスト
を削減することができる。
【0057】また,本例の製造方法によれば,上記のご
とく優れた特性を有する接合構造体を作製することがで
きる。
【0058】実施例2 本例は,図6に示すごとく,接合層における第1被膜及
び第3被膜の皮膜厚さ(L)とレーザ出力(J)とを種
々に変えた場合の,両部材の接合状態を測定した。本測
定では,実施例1と同様の接合構造体を用いた。皮膜厚
さ(L)は,図7に示すごとく,種々に厚さを変えた第
1被膜11と第3被膜23との合計厚み(μm)であ
る。第1被膜11及び第3被膜23は,いずれも,第1
部材1の材料よりもレーザ吸収率が高い錫の被膜であ
る。
【0059】測定の結果を,図6に示した。同図より,
皮膜厚さ(L)が5〜15μmの範囲にある場合に,最
も広範囲のレーザ出力で,安定した溶接接合を行うこと
ができることがわかる。また,皮膜厚さが15μmを越
えると,図7に示すごとく,溶融金属190が爆飛し,
穴明き状態991が生じやすくなる。これは,第1被膜
11及び第3被膜23に用いられている錫が,第1部材
1に対して高いレーザ吸収率と低い融点を有するため
に,レーザ照射により溶融部が過剰に加熱されたためで
あると考えられる。
【0060】一方,第1被膜と第3被膜との合計皮膜厚
さ(L)が0の場合には,第2被膜22があたかも溶融
を制動するように働くが,この場合,溶融が第2部材2
に到達するには,より多くのレーザ出力が必要となる。
そこで,レーザ出力を高くすると,ある範囲の出力に達
すると一時は接合状態が良好となる。しかし,その範囲
は非常に狭く,わずかでもレーザ出力を高くしすぎる
と,図8に示すごとく,溶融金属190が爆飛し,穴明
き状態991が生じることになる。従って,上記皮膜厚
さ(L)が0である場合には,レーザ出力の加減が非常
に困難であることがわかる。
【0061】実施例3 本例の接合構造体は,図9に示すごとく,第2部材2に
おける第1部材1と対向する面のみに,第2被膜22及
び第3被膜23を被覆させている。上記第2被膜22及
び第3被膜23は,第1部材1の表面を被覆している第
1被膜11と共に接合層3を構成している。その他は,
実施例1と同様である。本例においても,実施例1と同
様の効果を得ることができる。
【0062】実施例4 本例の接合構造体は,図10に示すごとく,第1部材1
の表面に第1被膜113を被覆させており,第2部材2
における第1部材1と対向する面のみに,第2被膜22
を被覆させている。第1部材1と第2部材2との間に
は,第1被膜113と第2被膜22とから構成された接
合層3が介設されている。第1被膜113は錫であり,
その厚みは1〜10μmである。その他は,実施例1と
同様である。
【0063】本例においては,第2部材2と対向する第
1部材1の表面を被覆する第1被膜113が,実施例1
で用いた第3被膜と同様の役割を果たしている。そのた
め,本例においても,実施例1と同様に,爆飛及びスパ
ッタの発生がなく,良好で安定したレーザ溶接を行うこ
とができる。尚,第1被膜113の厚みを1μm未満に
した場合には,高いレーザ入力が必要とされる傾向にあ
った。一方,その厚みが10μmを越えた場合には,爆
飛及びスパッタの発生頻度が高くなった。
【0064】実施例5 本例の接合構造体は,図11に示すごとく,第1部材1
のレーザ照射面15にのみ第1被膜11を施している。
第1部材1と第2部材2との間には,第3被膜23及び
第2被膜22より構成される接合層3が介設している。
第1被膜11の厚さは,1〜10μmである。第2被膜
22の厚さは,0.2〜0.8μmである。第3被膜2
3の厚さは,1〜4μmである。その他は,実施例1と
同様である。本例においても,実施例1と同様の効果を
得ることができる。
【0065】実施例6 本例の接合構造体は,図12に示すごとく,第1部材1
の表裏両面が,第1被膜11により被覆されている。ま
た,第2部材2における第1部材1と対向する面のみ
に,第2被膜22及び第3被膜23が形成されている。
第1部材1及び第2部材2の間には,上記第1被膜1
1,第2被膜22,及び第3被膜23から構成される接
合層3が介設されている。その他は,実施例1と同様で
ある。本例においても,実施例1と同様の効果を得るこ
とができる。
【0066】実施例7 本例の接合構造体は,図13に示すごとく,第1部材1
のレーザ照射面15のみに第1被膜11が形成されてい
る。また,第2部材2における第1部材1と対向する面
のみに,第2被膜22及び第3被膜23が形成されてい
る。第1部材1及び第2部材2の間には,上記第2被膜
22及び第3被膜23から構成される接合層3が介設さ
れている。
【0067】第1被膜11の厚さは,1〜10μmであ
る。第2被膜22の厚さは,0.2〜0.8μmであ
る。第3被膜23の厚さは,1〜4μmである。その他
は,実施例1と同様である。本例においても,実施例1
と同様の効果を得ることができる。
【0068】実施例8 本例の接合構造体は,図14に示すごとく,第1部材1
の表裏両面に第1被膜11が形成されている。更に,第
1部材1における第2部材2と対向する側には,上記第
1被膜11の表面には,厚み1〜4μmの第3被膜13
が形成されている。
【0069】また,第2部材2における第1部材1と対
向する面のみに,第2被膜22を形成している。その他
は,実施例1と同様である。本例においても,実施例1
と同様の効果を得ることができる。
【0070】実施例9 本例の接合構造体は,図15に示すごとく,第1部材1
の表裏両面に第1被膜11と同一材料の第3被膜113
が形成されている。また,第2部材2における第1部材
1と対向する面には第2被膜22が形成されている。上
記第1,第3被膜11,113は,電気めっき法によ
り,同時に形成される。
【0071】第1被膜11の厚みは,1〜10μmであ
る。第2被膜22の厚みは,0.2〜0.8μmであ
る。第3被膜113の厚みは,1〜4μmである。その
他は,実施例1と同様である。本例においても,実施例
1と同様の効果を得ることができる。
【0072】実施例10 本例の接合構造体は,図16に示すごとく,第1部材1
の表裏両面に第1被膜11が形成されている。更に,第
1部材1における第2部材2と対向する側の,上記第1
被膜11の表面には,厚み1〜4μmの第3被膜13が
形成されている。
【0073】また,第2部材2の表裏両面には,第2被
膜22が形成されている。更に,第2部材2における第
2部材2と対向する面と反対側の面には,コネクタ部の
電気伝導の耐久性向上のため,第3被膜23が形成され
ている。その他は,実施例1と同様である。本例におい
ても,実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0074】実施例11 本例の接合構造体は,図17に示すごとく,第1部材1
の表裏両面に第1被膜11を形成している。また,第2
部材2の表裏両面には,第2被膜22が形成されてい
る。更に,第2部材2における第1部材1と対向しない
面に形成された第2被膜22の表面には,コネクタ部の
電気伝導の耐久性向上のため,第3被膜231が形成さ
れている。
【0075】第1被膜11の厚さは,1〜10μmであ
る。第2被膜22の厚さは,0.2〜0.8μmであ
る。第3被膜231の厚さは,1〜4μmである。その
他は,実施例1と同様である。本例においても,実施例
1と同様の効果を得ることができる。
【0076】実施例12 本例の接合構造体は,図18〜図22に示すごとく,電
子部品におけるHIC回路とケース一体型ターミナル端
子との電気的接続を図るために用いた例である。上記接
合構造体は,図18に示すごとく,表裏両面に第1被膜
110を被覆させた第1部材10と,表裏両面に第2被
膜220及び第3被膜230を被覆させた第2部材20
とよりなる。
【0077】第1部材10及び第2部材20は,その一
部を重ね合わせ,第1部材10のレーザ照射部100か
らYAGレーザ50を照射することにより,溶接接合さ
れている。 第1被膜110,第3被膜230,及び第
2被膜220は,接合層3を構成している。
【0078】図18,図19に示すごとく,第1被膜1
10が施された上記第1部材10は,リード17であ
る。第2被膜220及び第3被膜230が施された第2
部材20は,ケース79と一体的に形成されたターミナ
ル端子27である。第1部材10は軟銅であり,その厚
みは90〜150μmである。第1被膜110ははんだ
めっき膜(Pb−Sn)であり,その厚みは1〜10μ
mである。
【0079】第2部材20は黄銅であり,その厚みは
0.64〜0.8mmである。第2被膜220はCu
(銅)下地めっき膜であり,その厚みは0.3〜0.8
μmである。第3被膜230は仕上Sn(錫)めっき膜
であり,その厚みは0.5〜1.5μmである。表2
に,上記第1部材10,第1被膜110,第2部材2
0,第2被膜220,及び第3被膜230の材料と,そ
のレーザ吸収率及び融点について示す。
【0080】
【表2】
【0081】上記リード17とターミナル端子27は,
図19に示すごとく,電子部品7の構成部材であり,ハ
イブリッド集積回路基板70(以下,「HIC基板」と
いう。)とケース79との間の接続用として用いた。上
記ターミナル端子27の一端は,電子部品7のケース7
9に埋設されており,その一端をケース79の内壁から
突設させている。上記ケース79の内部には,HIC基
板70が固定されている。
【0082】HIC基板70には,半導体チップ75
1,752,及びセラミック基板71が搭載されてお
り,これらは,配線回路73により電気的に接続されて
いる。セラミック基板71とターミナル端子27と間
は,上記リード17により電気的に接続されている。リ
ード17は,溶接部100において,ターミナル端子2
7とレーザ溶接接合されている。また,リード17は,
図20に示すごとく,溶接部101において,上記セラ
ミック基板71に半田710により固定された42アロ
イ製のパッド711と溶接接合されている。
【0083】上記電子部品の製造方法について,図20
〜図22を用いて説明する。まず,図21に示すごと
く,ターミナル端子作製用素材として,錫めっき膜が施
された黄銅材を準備する。また,ケース作製用素材とし
て,樹脂を準備する。
【0084】次に,上記ターミナル端子作製用素材を,
金型を用いて所望の形状にプレス加工し,打ち抜いて,
ターミナル端子を得る。次いで,金型内に上記ターミナ
ル端子を所定の箇所に固定する。次いで,この金型内に
上記ケース作製用の軟化樹脂を注入して,ケースをイン
サート成形する。
【0085】次に,余分なターミナル端子をプレス切断
し,175℃程度でアニーリングを行う。次いで,ター
ミナル端子とケースとの間の絶縁検査を行う。これによ
り,ケース一体型ターミナル端子を得る。尚,場合によ
っては,その後,ケースと一体化したターミナル端子を
梱包し,他の場所に運搬し,そこで,以下の工程を行な
う。
【0086】次に,図22に示すごとく,ケース79の
内部に上記HIC基板70を搭載する。その一方で,は
んだめっき膜が施された黄銅材を所望の形状に成形し,
リード17を得る。次いで,図20に示すごとく,リー
ド17と上記ターミナル端子27とを,溶接部100に
おいて,レーザ照射により溶接接合する。また,リード
17とHIC基板70のパッド711とを,溶接部10
1において溶接接合する。これにより,図19に示す電
子部品7が得られる。
【0087】本例の作用効果について説明する。本例に
おいては,ターミナル端子27の素材として,下地Cu
めっき膜及びSnめっき膜により被覆された黄銅を用い
ている。そのため,ターミナル端子の素材を標準化する
ことができる。
【0088】また,従来のようにターミナル端子27の
溶接部200とコネクタ部201とを同一の皮膜構成で
作製することができ,従来のように異なるめっき構造で
作製する必要がない(図30参照)。そのため,プレ
ス,打ち抜き後のめっき処理を廃止することができ,コ
ストを削減することができる。
【0089】また,第2,第3被膜220,230は第
2被膜220を下地めっきとして形成可能であるため,
このようなめっき方式で作製される低融点めっき材料,
たとえば,錫めっき付黄銅板をプレス等することによっ
て製品を形成することができる。そのため,プレス後の
次工程においてめっきをする必要がなくなり,工程の簡
略化が期待できる。その他は,実施例1と同様の効果を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の接合構造体の,レーザ溶接前におけ
る断面説明図。
【図2】実施例1の,溶融接合された接合構造体の要部
斜視図。
【図3】実施例1の接合構造体にレーザ照射をした時の
第1部材の溶融状態を示す説明図。
【図4】図3に続く,第1部材及び接合層の溶融状態を
示す説明図。
【図5】図4に続く,第1部材及び第2部材が溶融接合
された状態を示す説明図。
【図6】実施例2の,接合層における皮膜厚さ及びレー
ザ出力に対する,接合構造体の溶接状態を測定した結果
を示すグラフ。
【図7】実施例2の,穴明き状態の溶融部を示す説明
図。
【図8】実施例2の,皮膜厚さLが0の場合の,穴明き
状態の溶融部を示す説明図。
【図9】実施例3の接合構造体の,レーザ溶接前におけ
る断面説明図。
【図10】実施例4の接合構造体の断面図。
【図11】実施例5の接合構造体の断面図。
【図12】実施例6の接合構造体の断面図。
【図13】実施例7の接合構造体の断面図。
【図14】実施例8の接合構造体の断面図。
【図15】実施例9の接合構造体の断面図。
【図16】実施例10の接合構造体の断面図。
【図17】実施例11の接合構造体の断面図。
【図18】実施例12の接合構造体の断面図。
【図19】実施例12の,電子部品の斜視図。
【図20】実施例12の,ターミナル端子とセラミック
基板との接合状態を示す説明図。
【図21】実施例12の,ケース一体型ターミナル端子
の製造方法を示す工程説明図。
【図22】実施例12の,ケース内にHIC基板を搭載
し,両者をリードにより電気的に接続する方法を示す説
明図。
【図23】従来例の接合構造体の断面図。
【図24】従来例の接合構造体において,レーザ照射を
した時の金属部材の溶融状態を示す説明図。
【図25】従来例の,接合構造体が溶融接合された状態
を示す説明図。
【図26】従来例の,穴明き状態の接合構造体を示す説
明図。
【図27】従来例の,接合不良の接合構造体を示す説明
図。
【図28】他の従来例の,接合構造体が溶融接合された
状態を示す説明図。
【図29】他の従来例の接合構造体を,樹脂ケース一体
型ターミナル端子及びリードとして用いた場合の使用例
を示す説明図。
【図30】他の従来例の,ターミナル端子の製造方法を
示す工程説明図。
【符号の説明】
1,10...第1部材, 11,113,110...第1被膜, 13,23,230...第3被膜, 15...レーザ照射面, 17...リード, 19...溶融部, 2,20...第2部材, 22,220...第2被膜, 27...ターミナル端子, 3...接合層,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−68691(JP,A) 特開 平5−318155(JP,A) 特開 昭50−160148(JP,A) 国際公開92/828(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/18 B23K 26/00

Claims (27)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ照射面を有する第1部材と,レー
    ザ照射面と反対側に配置され,かつ該第1部材よりもレ
    ーザ吸収率が高い第2部材とよりなる接合構造体におい
    て, 上記第1部材のレーザ照射面には,第1部材よりもレー
    ザ吸収率が高い第1被膜を配設し, 上記第1部材と上記第2部材との間には,上記第1部材
    よりもレーザ吸収率が高い第3被膜と,該第3被膜より
    第2部材側に配設され,上記第2部材よりもレーザ吸収
    率が低い第2被膜とからなる接合層を設けてなり,これ
    らはレーザ溶接により一体的に溶接されていることを特
    徴とする接合構造体。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記接合層の合計膜
    厚は,レーザ照射により接合層を溶融状態としたとき,
    上記第1部材と第2部材との中間のレーザ吸収率となる
    膜厚であることを特徴とする接合構造体。
  3. 【請求項3】 請求項1,又は2において,上記第1被
    膜と上記第3被膜とは,略同一のレーザ吸収率を有する
    ことを特徴とする接合構造体。
  4. 【請求項4】 請求項1,2,又は3において,上記第
    2被膜と上記第1部材とは,略同一のレーザ吸収率を有
    することを特徴とする接合構造体。
  5. 【請求項5】 レーザ照射面を有する第1部材と,レー
    ザ照射面と反対側に配置され,かつ該第1部材よりもレ
    ーザ吸収率が高い第2部材とよりなる接合構造体におい
    て, 上記第1部材のレーザ照射面には,第1部材よりもレー
    ザ吸収率が高い第1被膜を配設し, 上記第1部材と上記第2部材との間には,上記第1部材
    よりも融点が低い第3被膜と,該第3被膜より第2部材
    側に配設され,上記第2部材よりも融点が高い第2被膜
    とからなる接合層を設けてなり,これらはレーザ溶接に
    より一体的に溶接されていることを特徴とする接合構造
    体。
  6. 【請求項6】 請求項5において,上記接合層の合計膜
    厚は,レーザ照射により接合層を溶融状態としたとき,
    上記第1部材と第2部材との中間の融点となる膜厚であ
    ることを特徴とする接合構造体。
  7. 【請求項7】 請求項5,又は6において,上記第1被
    膜と上記第3被膜とは,略同一の融点を有することを特
    徴とする接合構造体。
  8. 【請求項8】 請求項5,6,又は7において,上記第
    2被膜と上記第1部材とは,略同一の融点を有すること
    を特徴とする接合構造体。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至7,又は8において,上記
    接合層は,上記第3被膜及び第2被膜に加えて,上記第
    1部材と上記第3被膜との間に介設された上記第1被膜
    を有することを特徴とする接合構造体。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至8,又は9において,上
    記第1被膜は,錫,はんだ,又は鉛であることを特徴と
    する接合構造体。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至9,又は10において,
    上記第1被膜の膜厚は,1〜10μmであることを特徴
    とする接合構造体。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至10,又は11におい
    て,上記第3被膜は,錫,はんだ,又は鉛であることを
    特徴とする接合構造体。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至11,又は12におい
    て,上記第3被膜の膜厚は,0.1〜20μmであるこ
    とを特徴とする接合構造体。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至12,又は13におい
    て,上記第2被膜は,銅,又は銅合金であることを特徴
    とする接合構造体。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至13,又は14におい
    て,上記第2被膜の膜厚は,0.1〜10μmであるこ
    とを特徴とする接合構造体。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至14,又は15におい
    て,上記第2被膜及び第3被膜の合計厚みは20μm以
    下であることを特徴とする接合構造体。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至15,又は16におい
    て,上記第1部材は,銅,銅合金,軟鋼,又は無酸素銅
    であることを特徴とする接合構造体。
  18. 【請求項18】 請求項1乃至16,又は17におい
    て,上記第2部材は,黄銅,リン青銅,軟鋼,又は鉄ニ
    ッケル合金,ステンレスであることを特徴とする接合構
    造体。
  19. 【請求項19】 請求項1乃至17,又は18におい
    て,上記レーザ吸収率は,赤外レーザに対するレーザ吸
    収率であることを特徴とする接合構造体。
  20. 【請求項20】 請求項1乃至18,又は19におい
    て,上記第1部材は銅又は銅合金であり,上記第2部材
    は黄銅又は軟鋼であって, 上記第1部材のレーザ照射面だけでなく,該レーザ照射
    面と反対側にも,第1被膜が設けられており, 上記第1被膜及び第3被膜は錫であり,上記第2被膜は
    銅であることを特徴とする接合構造体。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至18,又は19におい
    て,上記第1部材は軟銅であり,上記第2部材は黄銅で
    あって, 上記第1部材のレーザ照射面だけでなく,該レーザ照射
    面と反対側にも,第1被膜が設けられており, 上記第1被膜ははんだであり,上記第2被膜は銅であ
    り,上記第3被膜は錫であることを特徴とする接合構造
    体。
  22. 【請求項22】 請求項1乃至20,又は21におい
    て,上記接合構造体は,上記レーザ照射面からレーザを
    照射して,上記第1部材と第2部材とを,上記接合層を
    介して溶接接合されることを特徴とする接合構造体。
  23. 【請求項23】 請求項22において,上記レーザは,
    赤外レーザであることを特徴とする接合構造体。
  24. 【請求項24】 第1部材の少なくともレーザ照射面
    に,第1部材よりもレーザ吸収率が高い第1被膜をめっ
    き法により形成し, 次いで,第1部材よりもレーザ吸収率が高い第2部材を
    準備し,該第2部材における少なくとも上記第1部材側
    の表面に,第2部材よりもレーザ吸収率が低い第2被膜
    をめっき法により形成し, 次いで,上記第1部材のレーザ照射面と反対側か,或い
    は第2部材における第1部材側のいずれか,または両方
    の表面に,第1部材よりもレーザ吸収率が高い第3被膜
    をめっき法により形成し, 次いで,上記第1部材と上記第2部材とを,第1部材に
    おけるレーザ照射面と反対側と上記第2部材における第
    2被膜側とを向い合わせて,積層し,レーザ照射して,
    これらを一体的に接合することを特徴とする接合構造体
    の製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項24において,上記第1部材
    は,上記第1被膜を形成した後,上記積層に先立って所
    望の形状に加工することを特徴とする接合構造体の製造
    方法。
  26. 【請求項26】 第1部材の少なくともレーザ照射面
    に,第1部材よりも融点の低い第1被膜をめっき法によ
    り形成し, 次いで,第1部材よりもレーザ吸収率が高い第2部材を
    準備し,該第2部材における少なくとも上記第1部材側
    の表面に,融点が高い第2被膜をめっき法により形成
    し, 次いで,上記第1部材のレーザ照射面と反対側か,或い
    は第2部材における第1部材側のいずれかまたは両方の
    表面に,第1部材よりも融点が低い第3被膜をめっき法
    により形成し, 次いで,上記第1部材と上記第2部材とを,第1部材に
    おけるレーザ照射面と反対側と上記第2部材における第
    2被膜側とを向かい合わせて,積層し,レーザ照射し
    て,これらを一体的に接合することを特徴とする接合構
    造体の製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項26において,上記第1部材
    は,上記第1被膜を形成した後,上記積層に先立って所
    望の形状に加工することを特徴とする接合構造体の製造
    方法。
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