JP3295865B2 - 廃紙処理装置 - Google Patents

廃紙処理装置

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JP3295865B2
JP3295865B2 JP30920193A JP30920193A JP3295865B2 JP 3295865 B2 JP3295865 B2 JP 3295865B2 JP 30920193 A JP30920193 A JP 30920193A JP 30920193 A JP30920193 A JP 30920193A JP 3295865 B2 JP3295865 B2 JP 3295865B2
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正博 川瀬
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は官庁や事務所などで生ず
る膨大な量の廃紙を湿式法で処分するための処理装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】官庁や事務所などでは毎日膨大な量の廃
紙が生じているが、主として機密保持の点からそのまま
捨て去るわけにもゆかず、担当者はその対策に苦慮して
いるのが実態である。こうした廃紙の処理方法として
は、一般に焼却あるいは書類断截機による細断が行われ
ている。しかし焼却による処理方法は、郊外であればと
もかく、都心では安全と排煙処理の関係から各事務所が
それぞれ小型の焼却炉を備えることには無理がある。ま
た、書類断截機による処理方法は、機密保持の観点から
は有効な処理方法ではあるが、廃紙を乾燥状態で細断す
るため、同時に廃紙の繊維をも切断してしまい、細断後
の廃紙が再生紙の原料となり難い。さらに、細断紙片
は、その細断後の状態が細断前の廃紙の状態より嵩高く
なるため、その廃棄物の保管や運搬等の処理も容易でな
い。
【0003】このような状況を打開するため、本出願人
は、廃紙を界面活性剤溶液中にて攪拌機の回転により発
生する旋回流中で解繊して、解繊物の懸濁水を得た後、
この解繊物懸濁水を圧力容器内に導入してシリンダによ
り圧縮し、除水して、所定の大きさの解繊物ブロックに
成形することにより、処理後の廃棄物の保管や運搬等の
処理が容易で、かつ再生紙の原料として好適で、その回
収率および古紙パルプの生産収率を高めることのできる
廃紙処理装置を開発し、既に提案している(特開平5−
200377号公報)。
【0004】これを図3乃至図5に基づいて更に詳述す
る。図3は従来の廃紙処理装置の全体構成を示す正面断
面図、図4はその左側面断面図、図5はその右側面断面
図である。周知のとおり、従来の廃紙処理装置1は、そ
の本体内の上部から下部にかけて、廃紙供給部A、解繊
部B、解繊物圧縮部C、界面活性剤溶液供給部Dおよび
解繊物回収部Eが配置されて構成されている。
【0005】廃紙供給部Aは、カバー2により隠蔽可能
な廃紙挿入台3と、廃紙挿入台3から後段の解繊部Bへ
廃紙を送り出す廃紙フィーダ4とを有する。
【0006】解繊部Bは、以下のような構成を有する。
すなわち、界面活性剤溶液5が貯留された解繊槽6と、
解繊槽6の底部に配置されて界面活性剤溶液5を攪拌す
る攪拌機7および超音波発振器8と、解繊槽6の下面に
配置されて攪拌機7の回転軸に直結された攪拌機駆動用
モータ9と、解繊槽6内の界面活性剤溶液中にて小片や
ファイバ状に解繊された廃紙の解繊物懸濁水をその液圧
を利用して後段の解繊物圧縮部Cへ導入するための解繊
物懸濁水導入口10と、解繊槽6内の界面活性剤溶液5
の水位を検出するレベルスイッチ11とを有する。
【0007】解繊物圧縮部Cは、以下のような構成を有
する。すなわち、水平配置されて解繊物懸濁水導入口1
0に連通する筒体12と、筒体12内に回動自在に配置
されて図示しないモータによりベルト伝導で駆動され、
解繊物懸濁水導入口10より導入された解繊物懸濁水を
筒体12の先端方向へ搬送するスクリュウコンベヤ13
と、水平配置されて中間部が筒体12の先端に連通し、
両端が開口する圧力容器14と、圧力容器14の中心軸
線上に配置されて圧力容器14の一端側開口よりピスト
ンが挿入された解繊物プレス用シリンダ15と、圧力容
器14の中心軸線上に配置されて押さえ板16からなる
ピストンが圧力容器14の他端側開口を閉塞可能に設定
された解繊物バックアップ用シリンダ17と、圧力容器
14の他端側開口よりも外方でかつ圧力容器14の中心
軸線に直交する方向に配置され、押出し板18からなる
ピストンが圧力容器14の他端側開口面に沿って移動可
能に設定された解繊物押出し用シリンダ19とを有す
る。
【0008】界面活性剤溶液供給部Dは、以下のような
構成を有する。すなわち、補充用の界面活性剤溶液が貯
えられたタンク20と、レベルスイッチ11の検出結果
に基づいてタンク20内の界面活性剤溶液を解繊槽6に
輸送するためのポンプ21および配管22と、オーバフ
ローした界面活性剤溶液あるいは解繊物懸濁水をタンク
20内に戻すドレンパイプ23と、解繊物圧縮部Cの下
方に配置されて圧力容器14等の解繊物圧縮系から漏洩
する界面活性剤溶液あるいは解繊物懸濁水をタンク20
内に戻すドレンパン24とを有する。
【0009】解繊物回収部Eは、解繊物プレス用シリン
ダ15と解繊物バックアップ用シリンダ17との挾圧に
より除水されて解繊物押出し用シリンダ19により押出
され落下する解繊物ブロック25を、下方で受け止める
バケット26を有する。また、本体内の下部には上述し
た解繊物圧縮系の各シリンダに圧油を供給するための油
圧ポンプ27が設置されている。
【0010】次に、上述の構成を有する従来の廃紙処理
装置の動作について図3乃至図5に基づき説明する。ま
た、ここでは予め解繊槽内に設定水位まで界面活性剤溶
液が貯留され、攪拌機の回転により旋回流が発生してい
るものとする。まず、廃紙の処理に当たり、カバー2を
開けて廃紙を挿入台3上に重ねて載置し、カバー2を閉
じる。制御系では、攪拌機駆動用モータ9の負荷電流を
常時チェックし、解繊槽6内の廃紙受入に余裕があるか
否かを攪拌機駆動用モータ9の負荷電流の増減により判
定し、負荷電流が減小すると、フィーダ4を作動させ、
挿入台3上の廃紙を1〜2枚ずつ解繊槽6内に投入させ
る。解繊槽6内に投入された廃紙は、界面活性剤溶液5
の浸透により軟化し、さらに解繊槽6内の攪拌機7によ
り発生する旋回流、および超音波発振器8により発生す
る振動によって攪拌され、ほぐされ、千切られて、小片
やファイバ状に解繊される。
【0011】解繊槽6内の界面活性剤溶液5中にて小片
やファイバ状に解繊された廃紙の解繊物懸濁水は、解繊
槽6の下部の解繊物懸濁水導入口10から筒体12内に
進入し、常時回転しているスクリュウコンベヤ13によ
って筒体12の先端方向へ搬送され、圧力容器14内に
送られる。制御系では、スクリュウコンベヤ13の駆動
モータの負荷電流を常時チェックし、圧力容器14内の
解繊物の量が所定量に達したか否かを駆動モータの負荷
電流の増減により判定し、負荷電流が増大すると、スク
リュウコンベヤ13を停止あるいは減速させる。スクリ
ュウコンベヤ13が停止あるいは減速すると、解繊物プ
レス用シリンダ15が作動し、圧力容器14内の解繊物
のプレスを開始する。圧力容器14内の解繊物は、背面
を解繊物バックアップ用シリンダ17により支持されて
いるため、圧力容器14内にて、解繊物プレス用シリン
ダ15のピストンと解繊物バックアップ用シリンダ17
の押さえ板16からなるピストンとの挾圧により除水さ
れ、これら各ピストンと圧力容器14の内壁とで囲まれ
た空間と同形状の解繊物ブロック25に成形される。制
御系では、プレスすなわち除水が完了したか否かを解繊
物プレス用シリンダ15のプレス圧力と経過時間により
判定し、プレス圧力が設定値(例えば1200Kg/c
2 )に達し、あるいはプレス時間が所定時間(例えば
20秒)経過すると、一旦、解繊物プレス用シリンダ1
5の作動を停止させた後、解繊物バックアップ用シリン
ダ17を作動させ、押さえ板16を図3の点線で示す位
置まで後退させる。次いで、解繊物プレス用シリンダ1
5を再び作動させてそのピストンを更に伸長させ、除水
された解繊物ブロック25を圧力容器14の外側に押出
す。
【0012】解繊物プレス用シリンダ15のピストンに
は、圧力容器14内での解繊物のプレス時、解繊物から
除去される界面活性剤溶液を後方に逃がすための排出通
路が周方向複数個所に形成されているが、この排出通路
からはプレス時に解繊物も若干逃げてしまうため、プレ
スにより除水、成形された解繊物ブロック25には上記
排出通路部分がバリとなって残る。このため、プレス後
の解繊物ブロック25を解繊物プレス用シリンダ15に
よって圧力容器14の外側に押出しても、解繊物ブロッ
ク25はバリの部分で圧力容器14に引っ掛かった状態
に置かれる。この解繊物ブロック25のバリを剥離させ
るために設けられたのが解繊物押出し用シリンダ19で
ある。したがって、解繊物ブロック25が圧力容器14
に引っ掛かっている状態で解繊物押出し用シリンダ19
を作動させ、そのピストンである押出し板18を図3の
点線で示す位置まで圧力容器14の他端側開口面に沿っ
て移動させると、解繊物ブロック25は側方より押出し
板18の押圧力を受けて強制的に圧力容器14から引き
剥がされ、バケット26内に落下する。以上の動作を連
続的に繰り返して、解繊物を成型したブロック25を生
成する。
【0013】なお、制御系では、レベルスイッチ11が
検出した解繊槽6内の界面活性剤溶液5の水位が設定水
位より下がれば、ポンプ21を駆動してタンク20内の
界面活性剤溶液を配管22を介して解繊槽6内に補充
し、解繊槽6内に界面活性剤溶液5が常に一定量保持さ
れるように制御する。またオーバフローした界面活性剤
溶液や解繊物懸濁水は、ドレンパイプ23を介してタン
ク20内に戻される。更に圧力容器14等の解繊物圧縮
系から漏洩する界面活性剤溶液や解繊物懸濁水はドレン
パン24で受けてタンク20内に戻される。
【0014】ところで、廃紙を湿式法で処分するものと
しては、上述の装置以外に、廃紙を通常の水中で膨潤さ
せ、膨潤した廃紙をプロペラやスクリュウコンベヤの回
転羽根の剪断力により解繊して、解繊物の懸濁水を得た
後、解繊物懸濁水を金網等からなる解繊物補足容器内に
回収して水切りを行うもの(特開平4−126882号
公報,特開平4−126883号公報)、解繊物懸濁水
をスクリュウコンベヤによる圧縮力を利用してある程度
水切りを行なってから金網等からなる解繊物補足容器内
に回収し、再度水切りを行うもの(特開平4−2636
82号公報,特開平4−263683号公報)、解繊物
懸濁水を金網等からなる解繊物補足容器内に回収してか
ら遠心分離式脱水機による脱水を行うもの(特開平4−
126884号公報,特開平4−272285号公報)
などがある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、解繊部
Bにて廃紙を界面活性剤溶液中で解繊し、解繊物の懸濁
水を得た後、解繊部Bの下方に位置する解繊物圧縮部C
の圧力容器14内に解繊物懸濁水を導入し、対向する一
対のシリンダ15,17の圧縮力を利用して除水する前
者のものにあっては、除水を充分に行え、かつ除水後の
解繊物がブロック化されるので、廃棄物の取扱性が良い
という利点を有するものの、圧力容器等の解繊物圧縮系
からの解繊物懸濁水の漏洩を避けられ得ず、水回りの構
成が複雑とならざるを得ないばかりでなく、解繊物圧縮
系で使用するシリンダの数も多くなってしまう。更に、
解繊物圧縮系から漏洩した解繊物懸濁水を、ドレンパン
24でタンク20内に戻すようにしているため、タンク
20内の補充用の界面活性剤溶液中に解繊物が混ざって
しまう。このため、解繊槽6には解繊物懸濁水が補充さ
れることとなり、解繊槽6内の解繊物懸濁水の濃度(粘
性)調整が難しくなるとともに、タンク20内から解繊
槽6に補充用の界面活性剤溶液(運転開始後は解繊物懸
濁水となる)を輸送するためのポンプ21に、特殊なポ
ンプを使用せざるを得ず、設計上の制約を受けてしま
う。
【0016】また、解繊物懸濁水を基本的に金網等から
なる解繊物補足容器内に回収して水切りを行う後者のも
のは、いずれも脱水が充分でなく、更に脱水後の解繊物
のブロック化も行なえないので、廃棄物の取扱性上の課
題を残していた。更に、金網等からなる解繊物補足容器
は再使用に当たり、洗浄処理を必要としていた。
【0017】本発明は以上のような課題を解決するため
になされたもので、除水後の解繊物がブロック化されて
廃棄物の取扱性が良いという従来の利点を損なわず、水
回りの構成が簡単で、補充用界面活性剤溶液の汚染を防
止できるとともに、解繊物懸濁水の濃度調整が容易で、
かつ解繊物圧縮系で使用するシリンダの数を減らすこと
ができる廃紙処理装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係る廃紙処理装
置は、界面活性剤溶液が貯留された解繊槽内に廃紙を投
入してファイバ状に解繊し、解繊された廃紙の解繊物懸
濁水を解繊物搬送手段により水面よりも上方に位置する
解繊物ブロック成形手段に搬送してこの解繊物ブロック
成形手段によりブロック状にプレス成形し、プレス成形
された解繊物ブロックを解繊物押出し手段により解繊物
圧縮系外へ押出して落下させ、下方の解繊物回収手段に
回収する廃紙処理装置であって、解繊物ブロック成形手
段を、解繊物搬送手段の上端に連通し、かつ一端側が開
口するとともに、この開口端側の周壁に水分を逃がすた
めの多数の小孔が形成された解繊物ブロック成形用筒体
と、解繊物ブロック成形用筒体の中心軸線上に配置さ
れ、この解繊物ブロック成形用筒体の他端よりピストン
を挿入した解繊物プレス手段と、解繊物ブロック成形用
筒体の一端側開口面を閉塞・解放可能に、解繊物押出し
手段の押出しブロックに取付けられた押さえ板と、解繊
物ブロック成形用筒体の中心軸線上に配置され、前記押
さえ板を前記押出しブロックを介して背面側で支持する
バックアップ部材と、前記解繊物プレス手段,解繊物ブ
ロック成形用筒体,押さえ板を備えた押出しブロック,
およびバックアップ部材を、一体化する複数のタイロッ
ドとから構成したものである。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】また、解繊物ブロック成形用筒体の多数の
小孔を、それぞれ解繊物ブロック成形用筒体内面から外
面に向けて末広がり状に拡径するテーパ状に形成したも
のである。
【0023】また、ピストンは、後端側を解繊物ブロッ
ク成形用筒体の内壁との間に気密を保てる直径寸法に設
定するとともに、先端側を解繊物ブロック成形用筒体の
内壁との間に隙間が形成される直径寸法に設定し、かつ
その先端には、隙間に連通する溝が形成された押圧板を
取付けたものである。
【0024】また、押圧板の溝を、押圧板の先端面に放
射状に形成された多数の第1の溝と、押圧板の周面に形
成されて各第1の溝とピストン側隙間とをそれぞれ連通
させる多数の第2の溝とから形成したものである。
【0025】また、押さえ板には、解繊物ブロック成形
用筒体の一端側開口面との対向面に、水平方向に延びる
多数の平行溝を形成したものである。
【0026】
【0027】
【作用】本発明においては、水面よりも上方に位置する
解繊物ブロック成形手段を、解繊物搬送手段の上端に連
通し、かつ一端側が開口するとともに、この開口端側の
周壁に水分を逃がすための多数の小孔が形成された解繊
物ブロック成形用筒体と、解繊物ブロック成形用筒体の
中心軸線上に配置され、この解繊物ブロック成形用筒体
の他端よりピストンを挿入した解繊物プレス手段と、解
繊物ブロック成形用筒体の一端側開口面を閉塞・解放可
能に、解繊物押出し手段の押出しブロックに取付けられ
た押さえ板と、解繊物ブロック成形用筒体の中心軸線上
に配置され、前記押さえ板を前記押出しブロックを介し
て背面側で支持するバックアップ部材と、前記解繊物プ
レス手段,解繊物ブロック成形用筒体,押さえ板を備え
た押出しブロック,およびバックアップ部材を、一体化
する複数のタイロッドとから構成しているので、圧縮さ
れる解繊物から滲み出た水分をスムーズに解繊槽内に滴
下させて戻すことができるとともに、解繊物ブロック成
形用筒体内でプレスされる解繊物の背面を、解繊物押出
し手段側の押さえ板により支えることができ、解繊物押
出し手段にバックアップ用シリンダの機能をも持たせる
ことができる。これにより、解繊物圧縮系で使用するシ
リンダの数を減らすことができる。
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】更にまた、解繊物ブロック成形用筒体の多
数の小孔を、それぞれ解繊物ブロック成形用筒体内面か
ら外面に向けて末広がり状に拡径するテーパ状に形成す
る構成によれば、解繊物圧縮系から漏洩する水分中に混
入した解繊物によって各小孔が目詰りするのを防ぐこと
ができる。
【0032】更に、ピストンは、後端側を解繊物ブロッ
ク成形用筒体の内壁との間に気密を保てる直径寸法に設
定するとともに、先端側を解繊物ブロック成形用筒体の
内壁との間に隙間が形成される直径寸法に設定し、かつ
その先端に、隙間に連通する溝が形成された押圧板を取
付ける構成によれば、圧縮される解繊物から滲み出た水
分を、押圧板の溝からピストン側の隙間を通して解繊物
ブロック成形用筒体の多数の小孔へ導き、これら小孔か
らスムーズに解繊槽内に滴下させて戻すことができる。
【0033】更にまた、押圧板の溝を、押圧板の先端面
に放射状に形成された多数の第1の溝と、押圧板の周面
に形成されて各第1の溝とピストン側隙間とをそれぞれ
連通させる多数の第2の溝とから形成する構成によれ
ば、圧縮される解繊物から滲み出た水分の解繊物圧縮系
外への排出をよりスムーズに行うことができる。
【0034】更に、押さえ板に、解繊物ブロック成形用
筒体の一端側開口面との対向面に、水平方向に延びる多
数の平行溝を形成する構成によれば、圧縮される解繊物
から滲み出た水分を、圧縮される解繊物の背面側からも
解繊物圧縮系外へ排出することができる。
【0035】
【0036】
【実施例】以下、図示実施例により本発明を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る廃紙処理装置の全体構成
を示す正面断面図、図2はその右側面断面図であり、各
図中、従来に相当する部分には同一符号を付してある。
本実施例の廃紙処理装置30は、その本体内の上部から
下部にかけて、廃紙供給部A、解繊物圧縮部C、解繊部
B、界面活性剤溶液供給部Dおよび解繊物回収部Eが配
置されて構成されている。つまり、本実施例の廃紙処理
装置30は、解繊部Bの上部に解繊物圧縮部Cが配置さ
れている。以下の説明では、理解を容易にするために、
解繊物圧縮部Cについての説明は解繊部Bの説明の後に
行う。
【0037】まず、廃紙供給部Aは、多数の廃紙31が
重ねられて載置された廃紙挿入台3と、後述の濃度セン
サの検出結果に基づいて廃紙挿入台3から後段の解繊部
Bへ廃紙31を1〜2枚ずつ送り出す廃紙フィーダ4と
を有する。
【0038】解繊部Bは、以下のような構成を有する。
すなわち、界面活性剤溶液5が貯留された解繊槽6と、
解繊槽6の底部に設置設され、界面活性剤溶液5を攪拌
する攪拌機7と、攪拌機7の解繊槽底部を貫通した回転
軸7aに取付けられたプーリ33と、プーリ33に駆動
力を伝達するためのベルト34、及びプーリ35を介し
て接続され、攪拌機7を駆動する攪拌機駆動用モータ9
と、解繊槽6内の界面活性剤溶液5中にて小片やファイ
バ状に解繊された廃紙の解繊物懸濁水の濃度(粘度)を
検出する濃度センサ36と、解繊槽6内の界面活性剤溶
液5(運転開始後は解繊物懸濁水)の水位を検出するフ
ロートスイッチ37とを有する。
【0039】この解繊部Bにおいて、濃度センサ36
は、鎖あるいは可撓性のバーからなる作動部36aを備
えたスイッチ等から構成され、作動部36aが、解繊槽
6内の界面活性剤溶液5(運転開始後は解繊物懸濁水)
中に自重により垂下あるいは挿入された状態に設置され
ている。そして、解繊槽6内の攪拌機7により発生する
旋回流から受ける荷重(流体摩擦)が大きくなり、基準
値を越えたとき、オンするようになっている。すなわ
ち、流体摩擦が小さい場合(解繊物懸濁水の濃度が薄い
場合)は、廃紙供給部Aの廃紙フィーダ4に対し廃紙3
1の送り出しを許可し、流体摩擦が大きい場合(解繊物
懸濁水の濃度が濃い場合)は、廃紙供給部Aの廃紙フィ
ーダ4に対し廃紙31の送り出しを停止させる。
【0040】解繊物圧縮部Cは、以下のような構成を有
する。すなわち、周壁に水分を逃がすための多数の小孔
38aが形成されて解繊槽6内に立設され、かつ下部の
一側に解繊物懸濁水導入口38bが切り欠き形成される
とともに、上端が水面上に突出する筒体38と、筒体3
8内に回動自在に配置され、かつ軸部39aの下端が解
繊槽底部を貫通するスクリュウコンベヤ39と、スクリ
ュウコンベヤ39の軸部39aの解繊槽底部貫通端に取
付けられたプーリ40と、プーリ40に駆動力を伝達す
るためのベルト41、及びプーリ42を介して接続され
たコンベヤ駆動用モータ43と、解繊部Bの上部、すな
わち解繊槽6内における設定水位よりも高位置に水平配
置されて、中間部が筒体38の上端に連通し、一端が開
口するとともに、この開口端側の上部を除く周壁に水分
を逃がすための多数の小孔44aが形成された解繊物ブ
ロック成形用筒体44と、解繊物ブロック成形用筒体4
4の中心軸線上に配置され、解繊物ブロック成形用筒体
44の他端を閉塞するとともに、この筒体他端よりピス
トンロッド45が挿入された解繊物プレス用シリンダ4
6と、解繊物プレス用シリンダ46のピストンロッド4
5先端に取付けられ、後端側47aが図示しないピスト
ンリングにより解繊物ブロック成形用筒体44の内壁と
の間に気密を保てる直径寸法に設定されるとともに、先
端側47bが解繊物ブロック成形用筒体44の内壁との
間に隙間48が形成される直径寸法に設定された段筒状
のピストン47と、ピストン47の先端に取付けられ、
先端面に断面V字状を呈する放射状の多数の第1の溝4
9aが形成されるとともに、周面に放射状の各第1の溝
49aと隙間48とをそれぞれ連通させる断面V字状の
多数の第2の溝49bが設けられた押圧板49とを有す
る。更に、解繊物ブロック成形用筒体44の一端側開口
よりも外方でかつ圧力容器14の中心軸線に水平面内で
直交する方向に配置された解繊物押出し用シリンダ50
と、解繊物押出し用シリンダ50のピストンロッド51
の先端に取付けられ、かつ解繊物ブロック成形用筒体4
4の一端側開口面に対向する面の反対側の面にピストン
ロッド軸方向に延びる案内溝52aが形成された押出し
ブロック52と、押出しブロック52における解繊物ブ
ロック成形用筒体44の一端側開口面に対向する側の面
に取付けられ、解繊物ブロック成形用筒体44の一端側
開口面との対向面に水平方向に延びる断面V字状の多数
の平行溝53aが設けられた解繊物バックアップ用の押
さえ板53と、押出しブロック52の背面側、つまり押
出しブロック52の案内溝52aが形成されている面側
に配置され、押出しブロック52との対向面に案内溝5
2aに嵌入して押出しブロック52を案内するガイド5
4aが設けられたバックアップ部材54とを有する。更
にまた、解繊物プレス用シリンダ46,解繊物ブロック
成形用筒体44,押さえ板53を備えた押出しブロック
52,およびガイド54aを備えたバックアップ部材5
4を一体化するために、一端をバックアップ部材54の
周縁部に、他端を解繊物プレス用シリンダ46のケーシ
ングに、それぞれ螺合させてかご形に組付けられた複数
のタイロッド55と、多数の小孔56aが形成されて解
繊物ブロック成形用筒体44の一端側開口面の下部エッ
ジのきわに水平配置され、プレス後に解繊物ブロック成
形用筒体44から押出されてきた解繊物ブロックを受け
る受台56と、プレス時に解繊物バックアップ用の押さ
え板53の平行溝53aより排出される水分や、受台5
6に受けた解繊物ブロックを解繊物押出し用シリンダ5
0により後段の解繊物回収部Eに押出す際に解繊物ブロ
ックと共に押出される解繊物の屑を、解繊槽6内に戻す
通路57を形成する壁体58とを有する。
【0041】なお、この解繊物圧縮部Cにおいて、筒体
38の多数の小孔38a、及び解繊物ブロック成形用筒
体44の多数の小孔44aは、いずれもそれぞれの筒体
内面から外面に向けて末広がり状に拡径するテーパ状に
形成されており、これによって筒体38内のスクリュウ
コンベヤ39にて搬送される解繊物懸濁水中の解繊物か
ら分離した水分(界面活性剤溶液)や、解繊物ブロック
成形用筒体44内にて解繊物プレス用シリンダ46によ
り圧縮される解繊物から滲み出た水分(界面活性剤溶
液)を、効率よく解繊槽6内に排出することができる。
つまり、これらの水分中に解繊物が混入しても、各小孔
38a,44aの形状を前記のようにテーパ状とするこ
とにより、混入した解繊物によって各小孔38a,44
aが目詰りするのを防ぐことができる。
【0042】したがって、解繊物圧縮部Cでは、コンベ
ヤ駆動用モータ43の駆動によりスクリュウコンベヤ3
9を回転させると、解繊槽6内の廃紙の解繊物懸濁水
は、解繊物懸濁水導入口38bから筒体38の内に進入
し、水分(界面活性剤溶液)を筒体38の各小孔38a
より解繊槽6内へ排出しながら筒体上端方向へ搬送さ
れ、解繊物ブロック成形用筒体44内に送られる。ま
た、解繊物ブロック成形用筒体44の一端側開口面を押
さえ板53により閉塞した状態で、解繊物プレス用シリ
ンダ46を作動させ、ピストンロッド45を伸長させる
と、解繊物ブロック成形用筒体44内の解繊物は、解繊
物ブロック成形用筒体44内にて、解繊物プレス用シリ
ンダ46側の押圧板49とバックアップ部材54側の押
さえ板53との挾圧により除水され、これら押圧板4
9,押さえ板53,および解繊物ブロック成形用筒体4
4の内壁とで囲まれた空間と同形状の解繊物ブロックに
成形される。この解繊物ブロックの成形過程において、
解繊物から除去された水分(界面活性剤溶液)は、一部
が押圧板49先端面の放射状の各第1の溝49aからそ
の周面の各第2の溝49bを通って隙間48内に進入し
た後、解繊物ブロック成形用筒体44の各小孔44aか
ら下方の解繊槽6内に滴下する。また、解繊物から除去
された水分(界面活性剤溶液)の一部は、押さえ板53
の平行溝53aに沿って両側に流れ、平行溝53aの一
方の側(図2の右方向)に流れた水分(界面活性剤溶
液)は直接解繊槽6内へ滴下し、平行溝53aの他方の
側(図2の左方向)に流れた水分(界面活性剤溶液)は
通路57から解繊槽6内へ戻される。更に、押さえ板5
3の壁面をつたって受台56上に漏洩した水分(界面活
性剤溶液)は、受台56の各小孔56aより解繊槽6内
へ滴下する。また、解繊物押出し用シリンダ50を作動
させ、ピストンロッド51を縮退させると、押出しブロ
ック52およびこれと一体の押さえ板53が、その背面
側のガイド54aに案内されて、解繊物ブロック成形用
筒体44の一端側開口面に沿って受台56上を後方(図
2の右方向)へスライドし、解繊物ブロック成形用筒体
44の一端側開口面を解放する。また、ピストンロッド
51が縮退している状態から、つまりプレスにより除
水、成形された解繊物ブロックが解繊物プレス用シリン
ダ46により解繊物ブロック成形用筒体44内から受台
56上に押出されてきた状態から、解繊物押出し用シリ
ンダ50を作動させ、ピストンロッド51を伸長させる
と、押出しブロック52および押さえ板53が、ガイド
54aに案内されて、解繊物ブロック成形用筒体44の
一端側開口面に沿って受台56上を前方(図2の左方
向)へスライドし、解繊物ブロックを後段の解繊物回収
部Eに押出し、同時に解繊物ブロック成形用筒体44の
一端側開口面を閉塞する。この解繊物ブロックを後段の
解繊物回収部Eに押出す過程において、受台56の表面
に付着している界面活性剤溶液の水滴や解繊物の屑も、
押出しブロック52および押さえ板53によって解繊物
ブロックと共に押出されるが、これら水滴や屑は、通路
57すなわち壁体58の上端開口部分を越えることがで
きず、したがって通路57内に落下し、解繊槽6内へ戻
される。
【0043】界面活性剤溶液供給部Dは、以下のような
構成を有する。すなわち、補充用の界面活性剤溶液が貯
えられたタンク20と、解繊槽6内のフロートスイッチ
37の検出結果に基づいてタンク20内より補充用界面
活性剤溶液を解繊槽6に輸送するためのポンプ21およ
び配管60と、オーバフローした界面活性剤溶液あるい
は解繊物懸濁水をタンク20内に戻すドレンパイプ(図
示せず)とを有する。
【0044】したがって、界面活性剤溶液供給部Dで
は、フロートスイッチ37の検出結果に基づきポンプ2
1が作動すると、タンク20,ポンプ21,配管60か
らなる界面活性剤溶液供給系より、解繊槽6内へ補充用
界面活性剤溶液が供給される。また、オーバフローした
界面活性剤溶液あるいは解繊物懸濁水は、ドレンパイプ
によりタンク20内に戻されるようになっているが、こ
のタンク20内への界面活性剤溶液あるいは解繊物懸濁
水の還流は、フロートスイッチ37の故障が発生しない
限り起こり得ないので、通常状態ではタンク20内の補
充用の界面活性剤溶液が汚染されることはない。
【0045】解繊物回収部Eは、解繊物押出し用シリン
ダ50により押出され落下する解繊物ブロックを下方で
受け止めるバケット26を有する。
【0046】なお、廃紙処理装置本体内の底部後方には
制御装置70のユニットが配置されている。制御装置7
0は、フロートスイッチ37の検出結果に基づいて界面
活性剤溶液供給部Dのポンプ21を制御し、濃度センサ
36の検出結果に基づいて廃紙供給部Aの廃紙フィーダ
4を制御し、解繊部Bの攪拌機7の回転モードを、一定
時間(例えば15秒)毎に、あるいは攪拌機駆動用モー
タ9の負荷電流をみて切換え制御し、解繊物圧縮部Cの
コンベヤ駆動用モータ43の負荷電流をみてスクリュウ
コンベヤ39を駆動制御し、解繊物圧縮部Cの各シリン
ダ46,50の作動タイミングを制御する。これらの動
作はプログラムに従って行われる。
【0047】次に、上述の構成を有する本実施例の廃紙
処理装置の動作について図1及び図2に基づき説明す
る。また、ここでは予め解繊槽内に設定水位まで界面活
性剤溶液が貯留され、攪拌機の回転によって旋回流が発
生しており、解繊物ブロック成形用筒体の一端側開口面
が押さえ板により閉塞されているものとする。まず、廃
紙処理に当たり、廃紙31を廃紙挿入台3上に重ねて載
置する。制御系では、濃度センサ36の検出結果をみ
て、解繊槽6内の界面活性剤溶液5(運転開始後は解繊
物懸濁水)の濃度が薄いと判断すると、廃紙フィーダ4
に対し廃紙31の送り出しを許可する。これにより、フ
ィーダ4が作動し、廃紙挿入台3上の廃紙31を1〜2
枚ずつ解繊槽6内に投入する。解繊槽6内に投入された
廃紙31は、界面活性剤溶液5の浸透により軟化し、さ
らに解繊槽6内の攪拌機7により発生する旋回流によっ
て攪拌され、ほぐされ、千切られて、小片やファイバ状
に解繊される。ほぐされ、千切られて、小片となった廃
紙は、攪拌機7により発生する正方向の旋回流や逆転時
にこの正方向の旋回流と逆方向の旋回流とがぶつかりあ
う部分で発生する複雑な流れによって、多方向より剪断
力を受けてほぐされ、効率よくファイバ状に解繊され
る。
【0048】また、制御系では攪拌機7の回転モードを
15秒毎に切換える。つまり、攪拌機7の回転方向を1
5秒毎に反転させる。更に、制御系では時間に関係なく
攪拌機7の回転モードを攪拌機駆動用モータ9の負荷電
流の状態によっても切換える。例えば廃紙挿入台3上の
廃紙31の紙切れ等により、解繊槽6内の解繊物懸濁水
の濃度が薄くなって負荷電流が減小すると、攪拌機7を
低速回転させ、所定時間後に停止させる。そして、この
低速回転の場合であっても、15秒毎に回転方向を切換
える。
【0049】解繊槽6内の界面活性剤溶液5中にてファ
イバ状に解繊された廃紙31の解繊物懸濁水は、コンベ
ヤ駆動用モータ43の駆動により回転するスクリュウコ
ンベヤ39の吸引力により、解繊物懸濁水導入口38b
から筒体38の内に進入し、水分(界面活性剤溶液)を
筒体38の小孔38aより解繊槽6内へ排出しながら筒
体上端方向へ搬送され、解繊物ブロック成形用筒体44
内に送られる。制御系では、解繊物ブロック成形用筒体
44内の解繊物の量が所定量に達したか否かをコンベヤ
駆動用モータ43の負荷電流と経過時間により判定し、
負荷電流が増大し、あるいは搬送時間が所定時間(例え
ば20秒)経過すると、スクリュウコンベヤ39を停止
させる。
【0050】スクリュウコンベヤ39が停止すると、解
繊物プレス用シリンダ46が作動し、解繊物ブロック成
形用筒体44内の解繊物のプレスを開始する。解繊物ブ
ロック成形用筒体44内の解繊物は、背面をバックアッ
プ部材54側の押さえ板53により支持されているた
め、解繊物ブロック成形用筒体44内にて、解繊物プレ
ス用シリンダ46側の押圧板49とバックアップ部材5
4側の押さえ板53との挾圧により除水され、これら押
圧板49,押さえ板53,および解繊物ブロック成形用
筒体44の内壁とで囲まれた空間と同形状の解繊物ブロ
ックに成形される。この解繊物ブロックの成形過程にお
いて、解繊物から除去された水分(界面活性剤溶液)
は、主に解繊物ブロック成形用筒体44の小孔44aか
ら排出され、下方の解繊槽6内に戻される。制御系で
は、プレスすなわち除水が完了したか否かを解繊物プレ
ス用シリンダ46のプレス圧力と経過時間により判定
し、プレス圧力が設定値(例えば1200Kg/c
2 )に達し、あるいはプレス時間が所定時間(例えば
20秒)経過すると、一旦、解繊物プレス用シリンダ4
6の作動を停止させた後、解繊物押出し用シリンダ50
を作動させて押さえ板53すなわち押出しブロック52
を図2で示す位置まで後退させ、解繊物ブロック成形用
筒体44の一端側開口面を解放させる。次いで、解繊物
プレス用シリンダ46を再び作動させて押圧板49を更
に前進させ、解繊物ブロックを解繊物ブロック成形用筒
体44の外側の受台56上に押出させる。
【0051】解繊物プレス用シリンダ46側の押圧板4
9には、解繊物ブロック成形用筒体44内での解繊物の
プレス時、解繊物から除去された水分(界面活性剤溶
液)を解繊物ブロック成形用筒体44の小孔44aに導
き排出するための第2の溝49bが周面の複数個所に形
成されているが、解繊物は解繊物ブロック成形用筒体4
4内にスクリュウコンベヤ39により搬送される過程に
おいてある程度除水されているため、解繊物ブロック成
形用筒体44内で解繊物から除去された水分中には解繊
物の混入が少なく、したがってプレスにより除水、成形
された解繊物ブロックには押圧板49の第2の溝49b
の形状が転写されず、バリが発生しない。このため、除
水、成形された解繊物ブロックは、解繊物プレス用シリ
ンダ46により解繊物ブロック成形用筒体44内からス
ムーズに押出されて受台56上に移載される。
【0052】解繊物ブロックが受台56上に押出される
と、解繊物押出し用シリンダ50が作動して押出しブロ
ック52およびこれと一体の押さえ板53を前進させ、
受台56上の解繊物ブロックを後段の解繊物回収部Eに
押出し、同時に解繊物ブロック成形用筒体44の一端側
開口面を閉塞する。この解繊物ブロックを後段の解繊物
回収部Eに押出す過程において、受台56の表面に付着
している界面活性剤溶液の水滴や解繊物の屑は解繊物ブ
ロックと共に押出され、通路57内に落下し、解繊槽6
内へ戻される。
【0053】解繊槽6内の解繊物懸濁水は、攪拌機7に
より発生する旋回流によってその水面が常に波打ってお
り、運転時には正確な水位の検出は難しい。このため、
制御系では、フロートスイッチ37のオン状態が所定時
間継続したとき、水位が下がったと判定し、ポンプ21
を駆動制御するようにしている。
【0054】解繊物押出し用シリンダ50により受台5
6上から押出されて落下する解繊物ブロックは、下方の
バケット26内に回収される。以上の動作を連続的に繰
り返して、廃紙の解繊物を成形した小ブロックを生成す
る。
【0055】このように、本実施例の廃紙処理装置30
は、解繊部Bの上部すなわち解繊槽6内の上部に、解繊
物圧縮部Cを配置し、解繊物圧縮系から漏洩した界面活
性剤溶液や解繊物懸濁水を解繊槽6内に戻すようにした
ので、除水後の解繊物がブロック化されて廃棄物の取扱
性が良いという従来の利点を損なうことなく、水回りの
構成が簡単となり、補充用界面活性剤溶液の汚染を防止
することができる。また、複数のタイロッド55によっ
て、解繊物プレス用シリンダ46,解繊物ブロック成形
用筒体44,押さえ板53を備えた押出しブロック5
2,およびガイド54aを備えたバックアップ部材54
を一体化し、解繊物ブロック成形用筒体44内でプレス
される解繊物の背面を、解繊物押出し用シリンダ50側
の押さえ板53により支えるようにしたので、解繊物圧
縮系で使用するシリンダの数を減らすことができる。
【0056】なお、前述の実施例では解繊物圧縮系のピ
ストンロッドの駆動源にシリンダを用いたものを示した
が、これに限るものでなく、例えばモータと歯車機構に
よりピストンロッドを駆動するようにしてもよい。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、
面よりも上方に位置する解繊物ブロック成形手段を、解
繊物搬送手段の上端に連通し、かつ一端側が開口すると
ともに、この開口端側の周壁に水分を逃がすための多数
の小孔が形成された解繊物ブロック成形用筒体と、解繊
物ブロック成形用筒体の中心軸線上に配置され、この解
繊物ブロック成形用筒体の他端よりピストンを挿入した
解繊物プレス手段と、解繊物ブロック成形用筒体の一端
側開口面を閉塞・解放可能に、解繊物押出し手段の押出
しブロックに取付けられた押さえ板と、解繊物ブロック
成形用筒体の中心軸線上に配置され、前記押さえ板を前
記押出しブロックを介して背面側で支持するバックアッ
プ部材と、前記解繊物プレス手段,解繊物ブロック成形
用筒体,押さえ板を備えた押出しブロック,およびバッ
クアップ部材を、一体化する複数のタイロッドとから構
成したので、圧縮される解繊物から滲み出た水分をスム
ーズに解繊槽内に滴下させて戻すことができるととも
に、解繊物ブロック成形用筒体内でプレスされる解繊物
の背面を、解繊物押出し手段側の押さえ板により支える
ことができ、解繊物押出し手段にバックアップ用シリン
ダの機能をも持たせることができる。これにより、解繊
物圧縮系で使用するシリンダの数を減らすことができ
る。
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】また、本発明によれば、解繊物ブロック成
形用筒体の多数の小孔を、それぞれ解繊物ブロック成形
用筒体内面から外面に向けて末広がり状に拡径するテー
パ状に形成したので、解繊物圧縮系から漏洩する水分中
に混入した解繊物によって各小孔が目詰りするのを防ぐ
ことができる。
【0062】また、本発明によれば、ピストンは、後端
側を解繊物ブロック成形用筒体の内壁との間に気密を保
てる直径寸法に設定するとともに、先端側を解繊物ブロ
ック成形用筒体の内壁との間に隙間が形成される直径寸
法に設定し、かつその先端に、隙間に連通する溝が形成
された押圧板を取付ける構成としたことにより、圧縮さ
れる解繊物から滲み出た水分を、溝押圧板の溝からピス
トン側の隙間を通して解繊物ブロック成形用筒体の多数
の小孔へ導き、これら小孔からスムーズに解繊槽内に滴
下させて戻すことができる。
【0063】また、本発明によれば、押圧板の溝を、押
圧板の先端面に放射状に形成された多数の第1の溝と、
押圧板の周面に形成されて各第1の溝とピストン側隙間
とをそれぞれ連通させる多数の第2の溝とから形成した
ので、圧縮される解繊物から滲み出た水分の解繊物圧縮
系外への排出をよりスムーズに行うことができる。
【0064】また、本発明によれば、押さえ板に、解繊
物ブロック成形用筒体の一端側開口面との対向面に、水
平方向に延びる多数の平行溝を形成したので、圧縮され
る解繊物から滲み出た水分を、圧縮される解繊物の背面
側からも解繊物圧縮系外へ排出することができる。
【0065】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る廃紙処理装置の全体構
成を示す正面断面図である。
【図2】本実施例の廃紙処理装置の右側面断面図であ
る。
【図3】従来の廃紙処理装置の全体構成を示す正面断面
図である。
【図4】従来の廃紙処理装置の左側面断面図である。
【図5】従来の廃紙処理装置の右側面断面図である。
【符号の説明】
A 廃紙供給部 B 解繊部 C 解繊物圧縮部 D 界面活性剤溶液供給部 E 解繊物回収部 4 廃紙フィーダ 5 界面活性剤溶液 6 解繊槽 7 攪拌機 20 タンク 21 ポンプ(界面活性剤溶液供給手段) 25 解繊物ブロック 26 バケット(解繊物回収手段) 30 廃紙処理装置 31 廃紙 36 濃度センサ 38 筒体 38a 筒体の小孔 38b 解繊物懸濁水導入口 39 スクリュウコンベヤ 44 解繊物ブロック成形用筒体 44a 解繊物ブロック成形用筒体の小孔 46 解繊物プレス用シリンダ(解繊物プレス手段) 47 ピストン 47a ピストンの後端側 47b ピストンの先端側 48 隙間 49 押圧板 49a 第1の溝 49b 第2の溝 50 解繊物押出し用シリンダ(解繊物押出し手段) 52 押出しブロック 53 押さえ板 53a 平行溝 54 バックアップ部材 55 タイロッド 60 配管(界面活性剤溶液供給手段)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−200377(JP,A) 特開 平4−263682(JP,A) 特開 平5−9882(JP,A) 実開 昭50−30002(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09B 3/00 B09B 5/00 D21B 1/32 D21B 1/34

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界面活性剤溶液が貯留された解繊槽内に
    廃紙を投入してファイバ状に解繊し、解繊された廃紙の
    解繊物懸濁水を解繊物搬送手段により水面よりも上方に
    位置する解繊物ブロック成形手段に搬送して該解繊物ブ
    ロック成形手段によりブロック状にプレス成形し、プレ
    ス成形された解繊物ブロックを解繊物押出し手段により
    解繊物圧縮系外へ押出して落下させ、下方の解繊物回収
    手段に回収する廃紙処理装置であって、 前記解繊物ブロック成形手段を、 前記解繊物搬送手段の上端に連通し、かつ一端側が開口
    するとともに、この開口端側の周壁に水分を逃がすため
    の多数の小孔が形成された解繊物ブロック成形用筒体
    と、 該解繊物ブロック成形用筒体の中心軸線上に配置され、
    該解繊物ブロック成形用筒体の他端よりピストンを挿入
    した解繊物プレス手段と、 前記解繊物ブロック成形用筒体の一端側開口面を閉塞・
    解放可能に、解繊物押出し手段の押出しブロックに取付
    けられた押さえ板と、 前記解繊物ブロック成形用筒体の中心軸線上に配置さ
    れ、前記押さえ板を前記押出しブロックを介して背面側
    で支持するバックアップ部材と、 前記解繊物プレス手段,解繊物ブロック成形用筒体,押
    さえ板を備えた押出しブロック,およびバックアップ部
    材を、一体化する複数のタイロッドとから構成して成る
    廃紙処理装置。
  2. 【請求項2】 解繊物ブロック成形用筒体の多数の小孔
    は、 それぞれ解繊物ブロック成形用筒体内面から外面に向け
    て末広がり状に拡径するテーパ状に形成されて成る請求
    項1記載の廃紙処理装置。
  3. 【請求項3】 ピストンは、 後端側が解繊物ブロック成形用筒体の内壁との間に気密
    を保てる直径寸法に設定されるとともに、先端側が解繊
    物ブロック成形用筒体の内壁との間に隙間が形成される
    直径寸法に設定され、 かつその先端に、前記隙間に連通する溝が形成された押
    圧板が取付けられて成る請求項1又は請求項2記載の廃
    紙処理装置。
  4. 【請求項4】 押圧板の溝は、 該押圧板の先端面に放射状に形成された多数の第1の溝
    と、 該押圧板の周面に形成されて前記各第1の溝とピストン
    側隙間とをそれぞれ連通させる多数の第2の溝とから成
    請求項3記載の廃紙処理装置。
  5. 【請求項5】 押さえ板は、 解繊物ブロック成形用筒体の一端側開口面との対向面
    に、水平方向に延びる多数の平行溝が形成されて成る
    求項1記載の廃紙処理装置。
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