JPH09170185A - 古紙等の離解装置 - Google Patents

古紙等の離解装置

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JPH09170185A
JPH09170185A JP33175495A JP33175495A JPH09170185A JP H09170185 A JPH09170185 A JP H09170185A JP 33175495 A JP33175495 A JP 33175495A JP 33175495 A JP33175495 A JP 33175495A JP H09170185 A JPH09170185 A JP H09170185A
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JP
Japan
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disaggregation
tank
block
waste paper
solution
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Application number
JP33175495A
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English (en)
Inventor
Shigeo Takayama
茂男 高山
Kunihiko Kimura
邦彦 木村
Mutsumi Takahashi
睦 高橋
Hideyuki Murata
秀行 村田
Yasuhiro Oshima
康宏 大島
Mitsunori Onoe
光倫 小野江
Yasuo Abe
保雄 阿部
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Tokimec Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 …古紙等を溶解液中で繊維質の状態にして懸
濁させて後、再利用等のためにブロック化する装置にお
いて、防水性が良好であり、作業性、維持管理等が容易
であること。 【解決手段】 前記離解槽内で古紙等が繊維質となり懸
濁した溶解液を液面よりも上方に搬送する繊維質搬送手
段と、前記離解槽内の液面よりも上方に配置され繊維質
搬送手段により搬送された繊維質をブロック状にプレス
成形する筒体を有するブロック成形手段と、前記ブロッ
ク成形手段の筒体の一端側開口面に沿って進退可能に設
けられ、ブロック成形手段によりプレス成形され除水さ
れたブロックを押出すブロック押出し手段と、ブロック
押出し手段により押出されて落下するブロックを下方で
収容するブロック回収手段とを備えた古紙等の離解装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は古紙等が溶解液に浸漬さ
れ離解した小片状または繊維状で懸濁する溶解液の繊維
質濃度を検出する、および前記溶解液から繊維質を固形
化処理する離解装置に関する。
【0002】
【従来の技術】官庁や事務所などから廃棄される膨大な
量の古紙は、主として機密保持の点から、一般には焼却
あるいは細断して情報を判別不能にして処分することが
行われている。しかし焼却による処理方法は、安全と排
煙処理の関係から各事務所がそれぞれ小型の焼却炉を備
えることには無理があり、省資源の点からも好ましいも
のではない。また、書類断截機による処理方法は、機密
保持の観点からは有効な処理方法ではあるが、古紙を乾
燥状態で細断するため、同時に古紙の繊維を短く切断し
てしまい、再生紙の原料となり難い。さらに、細断紙片
は、その細断後の状態が細断前の古紙の状態より嵩高く
なるため、その廃棄物の保管や運搬等の処理も容易でな
い。
【0003】このような状況を打開するため、本出願人
は、古紙を界面活性剤を投入した水溶液中にて攪拌機の
回転により発生する旋回流中で離解して、繊維が不規則
に分散した懸濁状態にある溶解液を得た後、この溶解液
を加圧容器内に導入して圧縮し、除水して、所定の大き
さのブロックに固形化することにより、処理後の廃棄物
の保管や運搬等の処理が容易で、かつ再生紙の原料とし
て好適で、その回収率および再製紙用パルプとした際の
生産収率を高めることのできる古紙処理装置を開発し、
既に提案している(特開平5−200377号公報)。
【0004】これを図17乃至図19に基づいて更に詳
述する。図17は従来の古紙処理装置の全体構成を示す
正面断面図、図18はその左側面断面図、図19はその
右側面断面図である。従来の古紙処理装置1は、その本
体内の上部から下部にかけて、給紙部A、離解部B、圧
縮部C、溶解液供給部Dおよびブロック回収部Eが配置
されて構成されている。
【0005】給紙部Aは、カバー2により隠蔽可能な古
紙挿入台3と、古紙挿入台3から後段の離解部Bへ古紙
を送り出す供給フィーダー4とを有する。
【0006】離解部Bは、以下のような構成を有する。
すなわち、溶解液5が貯留された離解槽6と、離解槽6
の底部に配置されて溶解液5を回流させる攪拌機7およ
び超音波発振器8と、離解槽6の下面に配置されて攪拌
機7の回転軸に直結された攪拌機駆動用モータ9と、離
解槽6内で古紙等が離解して小片やファイバ状になって
分散した状態になっている溶解液5を圧縮部Cへ導入す
るための溶解液導入口10と、離解槽6内の溶解液5の
水位を検出するレベルスイッチ11とを有する。
【0007】圧縮部Cは、以下のような構成を有する。
すなわち、水平配置されて溶解液導入口10に連通する
筒体12と、筒体12内に回動自在に配置されて図示し
ないモータによりベルト伝導で駆動され、溶解液導入口
10より導入された溶解液を筒体12の先端方向へ搬送
するスクリュウコンベヤ13と、水平配置されて中間部
が筒体12の先端に連通し、両端が開口する加圧容器1
4と、加圧容器14の中心軸線上に配置されて加圧容器
14の一端側開口よりピストンが挿入されたブロックプ
レス用シリンダ15と、加圧容器14の中心軸線上へ横
行移動するように配置されて前記加圧容器14の他端側
開口を閉塞可能に設定された押さえ板16を押圧するバ
ックアップ用シリンダ17と、加圧容器14の他端側開
口よりも外方でかつ加圧容器14の中心軸線に直交する
方向に配置され、加圧容器14の他端側開口面に沿って
移動可能に設定された押出し板18を押圧するブロック
押出し用シリンダ19とを有する。
【0008】溶解液供給部Dは、以下のような構成を有
する。すなわち、補充用の溶解液が貯えられたタンク2
0と、レベルスイッチ11の検出結果に基づいてタンク
20内の溶解液を離解槽6に輸送するためのポンプ21
および配管22と、オーバフローした溶解液をタンク2
0内に戻すドレンパイプ23と、圧縮部Cの下方に配置
されて加圧容器14等のブロック圧縮系から漏洩する溶
解液をタンク20内に戻すドレンパン24とを有する。
【0009】ブロック回収部Eは、ブロックプレス用シ
リンダ15とバックアップ用シリンダ17との挾圧によ
り除水されてブロック押出し用シリンダ19により押出
され落下するブロック25を、下方で収容するバケット
26を有する。また、本体内の下部には上述したブロッ
ク圧縮系の各シリンダに圧油を供給するための油圧ポン
プ27が設置されている。
【0010】次に、上述の構成を有する従来の古紙処理
装置の動作について図17乃至図19に基づき説明す
る。また、ここでは予め離解槽内に設定水位まで溶解液
が貯留され、攪拌機の回転により旋回流が発生している
ものとする。まず、古紙の処理に当たり、カバー2を開
けて古紙を挿入台3上に重ねて載置し、カバー2を閉じ
る。制御系では、攪拌機駆動用モータ9の負荷電流を常
時チェックし、離解槽6内の古紙受入に余裕があるか否
かを攪拌機駆動用モータ9の負荷電流の増減により判定
し、負荷電流が減小すると、フィーダ4を作動させ、挿
入台3上の古紙を1〜2枚ずつ離解槽6内に投入させ
る。離解槽6内に投入された古紙は、溶解液5の浸透に
より離解し、さらに離解槽6内の攪拌機7により発生す
る旋回流、および超音波発振器8により発生する振動に
よって攪拌され、ほぐされ、千切られて、小片やファイ
バ状に離解される。
【0011】古紙等が小片やファイバ状に離解して離解
槽6内の溶解液5は、離解槽6の下部の溶解液導入口1
0から筒体12内に進入し、常時回転しているスクリュ
ウコンベヤ13によって筒体12の先端方向へ搬送さ
れ、加圧容器14内に送られる。制御系では、スクリュ
ウコンベヤ13の駆動モータの負荷電流を常時チェック
し、加圧容器14内の離解した繊維質の量が所定量に達
したか否かを駆動モータの負荷電流の増減により判定
し、負荷電流が増大すると、スクリュウコンベヤ13を
停止あるいは減速させる。スクリュウコンベヤ13が停
止あるいは減速すると、ブロックプレス用シリンダ15
が作動し、加圧容器14内のブロックのプレスを開始す
る。加圧容器14内のブロックは、背面をバックアップ
用シリンダ17により支持されているため、加圧容器1
4内にて、ブロックプレス用シリンダ15のピストンに
押圧とバックアップ用シリンダ17のピストンで押圧さ
れる押さえ板16との挾圧により除水され、これら各ピ
ストンと加圧容器14の内壁とで囲まれた空間と同形状
のブロック25に成形される。制御系では、ブロック2
5の除水が完了したか否かをブロックプレス用シリンダ
15のプレス圧力と経過時間により判定し、プレス圧力
が設定値(例えば1200Kg/cm2 )に達し、ある
いはプレス時間が所定時間(例えば20秒)経過する
と、一旦、ブロックプレス用シリンダ15の作動を停止
させた後、バックアップ用シリンダ17を作動させ、押
さえ板16を押出し板18が移動した際に干渉しない位
置(図17の点線で示す位置)まで後退させる。次い
で、ブロックプレス用シリンダ15を再び作動させてそ
のピストンを更に伸長させ、除水されたブロック25を
加圧容器14の外側に押出す。
【0012】ブロックプレス用シリンダ15のピストン
には、加圧容器14内でのブロックのプレス時、ブロッ
クから除去される溶解液を後方に逃がすための排出通路
が周方向複数個所に形成されているが、この排出通路か
らはプレス時にブロックも若干逃げてしまうため、プレ
スにより除水、成形されたブロック25には上記排出通
路部分がバリとなって残る。このため、プレス後のブロ
ック25をブロックプレス用シリンダ15によって加圧
容器14の外側に押出しても、ブロック25はバリの部
分で加圧容器14に引っ掛かった状態に置かれる。この
ブロック25のバリを剥離させるために設けられたのが
ブロック押出し用シリンダ19である。したがって、ブ
ロック25が加圧容器14に引っ掛かっている状態でブ
ロック押出し用シリンダ19を作動させ、そのピストン
で押出し板18を図17の点線で示す位置まで加圧容器
14の他端側開口面に沿って移動させると、ブロック2
5は側方より押出し板18の押圧力を受けて強制的に加
圧容器14から引き剥がされ、バケット26内に落下す
る。以上の動作を連続的に繰り返して、成型したブロッ
ク25を生成する。
【0013】なお、制御系では、レベルスイッチ11が
検出した離解槽6内の溶解液5の水位が設定水位より下
がれば、ポンプ21を駆動してタンク20内の溶解液を
配管22を介して離解槽6内に補充し、離解槽6内に溶
解液5が常に一定量保持されるように制御する。またオ
ーバフローした溶解液は、ドレンパイプ23を介してタ
ンク20内に戻される。更に加圧容器14等のブロック
圧縮系から漏洩する溶解液はドレンパン24で受けてタ
ンク20内に戻される。
【0014】ところで、古紙を湿式法で処分するものと
しては、上述の装置以外に、古紙を通常の水中で膨潤さ
せ、膨潤した古紙をプロペラやスクリュウコンベヤの回
転羽根の剪断力により離解して、ブロックの懸濁水を得
た後、溶解液を金網等からなるブロック補足容器内に回
収して水切りを行うもの(特開平4−126882号公
報,特開平4−126883号公報)、溶解液をスクリ
ュウコンベヤによる圧縮力を利用してある程度水切りを
行なってから金網等からなるブロック補足容器内に回収
し、再度水切りを行うもの(特開平4−263682号
公報,特開平4−263683号公報)、溶解液を金網
等からなるブロック補足容器内に回収してから遠心分離
式脱水機による脱水を行うもの(特開平4−12688
4号公報,特開平4−272285号公報)、槽内の回
流状態を工業用テレビカメラで視認したり、溶解液の内
外流差を検出して溶解液の繊維質濃度が所望の範囲にな
るように古紙の供給を制御するようにしたもの(特開平
5−106181号公報)などがある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、離解部
Bにて古紙を溶解液中で離解し、繊維質の懸濁した溶解
液を得た後、離解部Bの下方に位置する圧縮部Cの加圧
容器14内に溶解液を導入し、対向する一対のシリンダ
15,17の圧縮力を利用して除水する前者のものにあ
っては、除水を充分に行え、かつ除水後の繊維質がブロ
ック化されるので、廃棄物の取扱性が良いという利点を
有するものの、加圧容器等のブロック圧縮系からの溶解
液の防水対策等水回りの構成が複雑となり、また、ブロ
ック圧縮系で使用するシリンダ数が多い。更に、ブロッ
ク圧縮系から漏洩した溶解液を、ドレンパン24でタン
ク20内に戻すようにしているため、タンク20内の補
充用の溶解液中に繊維質が混ざってしまう。このため、
離解槽6には繊維質が懸濁した溶解液が補充されること
となり、離解槽6内の溶解液の繊維質濃度(粘性)調整
が難しくなるとともに、タンク20内から離解槽6に補
充用の溶解液を輸送するためのポンプ21に、特殊なポ
ンプを使用せざるを得ず、設計上の制約を受けてしまう
ことから改良の余地がある。
【0016】また、溶解液を基本的に金網等からなるブ
ロック補足容器内に回収して水切りを行う後者のもの
は、いずれも脱水が充分でなく、更に脱水後のブロック
化も行なえないので、廃棄物の取扱性上の課題を残して
いた。また、金網等からなるブロック補足容器は再使用
に当たり、洗浄処理を必要としていた。更に、槽内の回
流状態を溶解液の内外流差を検出して溶解液の繊維質濃
度が所望の範囲になるように古紙の供給を制御するよう
にしたものにあっては、古紙等が攪拌機に絡みつくと溶
解液の表面は内外流差が極端になり、あたかも離解が完
了したかのような現象を示したり、表面に浮いている未
離解の古紙等により検出値の誤差が大きくなり、工業用
テレビカメラなどの光学機器では汚れが問題となる。な
お、溶解液の表面状態を工業用テレビカメラなどの光学
機器から超音波機器にかえることは、動きがある表面状
態の検出には不向きであり適用できない。
【0017】本発明は以上のような課題を解決するため
になされたもので、除水後の繊維質がブロック化されて
廃棄物の取扱性が良いという従来の利点を損なわず、水
回りの構成が簡単で、溶解液用補給液の補充が容易であ
り、溶解液の繊維質濃度調整が容易で、かつブロック圧
縮系を能率良く作動することができ、給紙部に入れた廃
紙の印刷情報の秘密保持機能、稼働状態の視認機能およ
び異常状態の通報機能を有する古紙等の離解装置を提供
することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係る古紙等の離
解装置は、溶解液を貯留し投入された古紙等に前記溶解
液を浸透させて離解させる離解槽と、前記離解槽内に設
けられ溶解液を回流させる攪拌機と、前記離解槽の側壁
に設けられた水平な2枚の板状部材からなるゲートおよ
び前記離解槽の側壁で且つ前記ゲート間で溶解液の回流
速度から離解槽内の繊維質濃度を検出する濃度検出手段
とを備えたものである。離解槽内に投入された古紙等は
溶解液が浸透し、且つ攪拌機によって回流され、繊維質
となって溶解液中に懸濁する。溶解液は懸濁した繊維質
の量に応じて回流速度が変化する。前記変化する回流速
度を検出して溶解液中の繊維質濃度を検知する。
【0019】また、溶解液を貯留し投入された古紙等に
前記溶解液を浸透させて離解させる離解槽と、前記離解
槽内に設けられ溶解液を回流させる攪拌機と、前記離解
槽の側壁に設けられた水平な2枚の板状部材からなるゲ
ートと、前記離解槽の側壁で且つ前記ゲート間で溶解液
の回流速度および前記攪拌機の回転数または負荷から前
記離解槽内の溶解液の繊維質濃度を検出する濃度検出手
段とを備えたものである。離解槽内に投入された古紙等
は溶解液が浸透し、且つ攪拌機によって回流され、繊維
質となって溶解液中に懸濁する。溶解液は懸濁した繊維
質の量に応じて回流速度および攪拌機の回転数または負
荷が変化する。前記回流速度の変化と攪拌機の回転数ま
たは負荷の変化は時間差を有する。この結果から溶解液
中の繊維質濃度の検出精度を高めることができる。
【0020】また、前記離解槽内で古紙等が繊維質とな
り懸濁した溶解液を液面よりも上方に搬送する繊維質搬
送手段と、前記離解槽内の液面よりも上方に配置され繊
維質搬送手段により搬送された繊維質をブロック状にプ
レス成形する筒体を有するブロック成形手段と、前記ブ
ロック成形手段の筒体の一端側開口面に沿って進退可能
に設けられ、ブロック成形手段によりプレス成形され除
水されたブロックを押出すブロック押出し手段と、ブロ
ック押出し手段により押出されて落下するブロックを下
方で収容するブロック回収手段とを備えたものである。
古紙等が繊維質となって懸濁した溶解液は繊維質搬送手
段により、離解槽内の液面よりも上方に配置されたブロ
ック成形手段の筒体に搬送しプレス成形しつつ除水して
繊維質をブロック状に成形する。その後ブロック押出し
手段により押出されて落下するブロックを下方でブロッ
ク回収手段に収容するので、溶解液を離解槽内に戻すこ
とができ、且つ成形されたブロックの取扱いの容易さを
損なわず、溶解液の濃度管理が容易となる。
【0021】また、前記離解槽内へ古紙等を送り込む供
給フィーダーを有する古紙等の収納ボックスおよび古紙
を随時供給可能なスリットから成る給紙部が設けられ、
前記古紙等の収納ボックスに施錠可能なカバーを備えた
ものである。給紙部の古紙等の収納ボックスに施錠して
古紙等を格納するので印刷情報の秘密保持を可能とし、
且つ古紙等の収納ボックスとは別に随時供給可能なスリ
ットから、古紙等の収納ボックスの使用の有無に関わり
なく自由に給紙可能である。
【0022】また、前記ブロック成形手段およびブロッ
ク押出し手段が螺旋機構を有する加圧手段を備えたもの
である。ブロック成形手段およびブロック押出し手段が
螺旋機構で作動するので圧力発生機構を設ける必要がな
い。
【0023】また、前記離解槽内で回流する溶解液が飛
散しないように前記離解槽に透明な中蓋を備えたもので
ある。溶解液が飛散しないように前記離解槽に透明な中
蓋を備えたので、装置の周囲を防水処理する必要等がな
く使用場所の制限を受けない。
【0024】また、稼働状態を視認可能に明示する視認
表示手段および異常状態を警報音で報知する通報手段を
備えたものである。稼働状態を直ちに確認できるので無
駄な待ち時間を必要とせず、また異常状態が直ち認識で
きるので停止状態等を長時間にわたって放置することが
なく可動率の低下等を招くことがない。
【0025】また、前記離解槽内に溶解液を供給する補
給液タンクが台車上に載置されて移動可能に備えられた
ものである。補給液タンクを台車上に載置して移動でき
るので、給水配管あるいは補給水運搬用としての別途容
器を必要としない。
【0026】また、前記離解槽内に供給する補給液量に
対応した量の界面活性剤を前記離解槽内へ自動供給可能
に備えたものである。界面活性剤の濃度を所望の割合を
常時保つことが可能で古紙等の理解が遅くなることによ
る稼働率の低下を招くことがない。
【0027】また、前記離解槽内の溶解液が飛散しない
ように前記離解槽に設けた透明な中蓋の下面が補給液で
洗浄可能な配管を備えたものである。透明な中蓋の下面
を補給液で洗浄するので特に清掃作業を必要とせず、離
解槽内を確認できる状態が常時保たれる。
【0028】また、前記ブロック成形手段がピストン位
置検出手段を備えたものとすることによって、ブロック
成形時間の短縮を図ることができ、装置の処理能力を向
上させることができる。
【0029】また、前記ブロック成形手段の筒体がスリ
ーブを備えたものとすることによって、ブロック成形用
筒体の理想形態である小さな穴をなるべく多く設けてそ
れをシリンダ本体に嵌め込むことが可能となり、またコ
ストを低減し、シリンダ本体の形状に依存せず実施でき
る。
【0030】
【発明の実施の形態】
実施形態1.以下、本発明の一実施形態について図面を
用いて説明する。図1は本発明の一実施形態に係る古紙
等の離解装置の離解部Bの主要構成を示す平面図、図2
はその縦断面図であり、各図中、従来に相当する部分に
は同一符号を付してある。本実施形態の離解部Bは溶解
液5が貯留され、投入された古紙等に前記離解液5を浸
透させて繊維質に離解させる離解槽6が円筒形になって
いる。そして前記離解槽6は底部に円盤状で中高の中央
部から馬の背状に陵が放射している形状の攪拌機7が設
けられている。さらに、前記離解槽6はその周壁の中間
部に濃度検出手段36が設けられている。前記濃度検出
手段36は側壁に固定された水平な2枚の板状部材から
なるゲート36aと、前記離解槽6の側壁で且つ前記ゲ
ート36a間で溶解液5の流速の変化を検知することに
よって、離解槽6内の繊維質の濃度を検出する濃度セン
サー36bを設けてある。また、前記離解槽6は側壁に
複数の陵6aを突起させている。
【0031】上記構成を有する古紙等の離解装置の動作
について説明する。なお、ここでは予め離解槽6内に所
定の位置まで界面活性剤の濃度を調整済の溶解液5が貯
留され、攪拌機7の回転により旋回流が発生しているも
のとする。離解槽6内に人手または図示しないフィーダ
ーにより自動的に投入された古紙は、溶解液5が浸透
し、さらに離解槽6内の攪拌機7の一定時間毎に逆転す
る回転により、図1および図2に矢印で示す水平方向お
よび垂直方向に発生する旋回流によって攪拌されること
により離解し、繊維質の状態で溶解液5中に懸濁させる
ことができる。溶解液5の旋回流により古紙等を離解し
繊維質の状態にする際に、古紙等が離解槽内に投入され
ると、攪拌機7により回転されている表面に渦を生じた
液面に落下する。渦は引き込み作用があり古紙等を濡ら
しながら引き込み、攪拌機7に接触し、攪拌機7により
生ずる旋回流の中にもみくちゃにされながら引きちぎら
れ、それを何回か繰り返して小片化され、繊維質に離解
する。
【0032】そのときに攪拌機7に十分に離解してない
ものが絡まると回転速度が低下し、旋回流が弱まり、短
時間では早まったりするなど種々の現象が生じて、一般
的には離解する能力の低下を招くことになる。そして絡
まりが解除されると攪拌機7の回転速度は高まり当然の
ことながら離解槽6内の古紙等の投入量が増加し旋回流
の強さを弱める。上記のような状態が繰り返される旋回
流の速さを計測することによって溶解液中の古紙等の離
解の程度を検知することができる。離解槽6内における
溶解液5の水平方向の旋回流は、図3(a)に示すよう
に中間部での速度が大きなっている。ここで溶解液5中
に離解が不十分なサイズが大きいものは、前記濃度検出
手段36を構成する前記ゲート36aに付着し覆うこと
になる。この結果、ゲート36a間ではその間隔Wを小
さくすることによって、図3(b)に示すように旋回流
の速度が低下し、溶解液5が澱むことになる。そこで濃
度センサー36aにより、このゲート36a間の澱んだ
溶解液の温度を計測することによって流速を検知するよ
うにしものである。従ってゲート36aの間隔W、間隔
H、両側の傾斜角度θの選定によって、濃度センサー3
6bに影響するゲート36aの内部に流速を発生せしめ
るのに、適切な古紙の離解されたサイズ以下の物のみ通
過せしめることにより、古紙等の離解度合を限定するこ
とができる。
【0033】濃度センサー36bには発熱量大のサーミ
スタが内蔵されており、ゲート36aの中の流速が大と
なれば温度は低下し、流速小となれば温度が上昇する。
サーミスタは発熱と同時に抵抗が変化するので、抵抗値
から温度を計測すること、すなわち回流する溶解液5の
流速が検知できるものであるから、ゲート36aの間隔
Wを適当な距離とすることによりサーミスタの動作点を
適切な温度にすることが可能になる。濃度センサー36
bの詳細は図4に示すように、離解槽6の内側に露出し
て溶解液に接するセンサー板80はサーミスタ81に接
触させて、ヒーター82を伴って離解槽6に固定したケ
ース84に収容されている。
【0034】上記濃度センサー36bは、前記ゲート3
6aによる溶解液5中の古紙等の離解度合のフィルター
効果の他に動作点の設定が可能になる場合には、面状ヒ
ーター82を設ける必要がない。面状ヒーター82は補
助的に用い、実際の運用に具合のよいサーミスタの動作
点に持ってくることができる。また、ヒーター82自体
も温度変化により抵抗値が変化し印加電圧(V)が一定
ならば電流値(I)が変化する。ある時間間隔をδtと
すると、V・I・δtを一定にして温度計測を行うこと
により、溶解液の温度に依存しないで流速を検知するこ
とができる。
【0035】上記濃度検出手段36は溶解液5中に古紙
等が引き込まれて離解槽6の中を回転し始めてから有効
になる為、濃度検出結果に多少遅れが生じる。溶解液5
の旋回流は水平方向にもなるがおよび垂直方向にもなっ
ている。そのため落下して来る古紙等は攪拌機7に引き
込まれながら接触しまたは絡まって攪拌機7の回転速度
の低下を引き起こす。そのため旋回流の流速も低下し濃
度センサー36bの温度にも影響を及ぼす。そこである
時間古紙の供給を停止することが実際の運用面では具合
の良いことが判明した。溶解液5中に懸濁した繊維質の
濃度は前記濃度検出手段36と、攪拌機7の回転数また
は負荷を検出した結果とを併用することによって溶解液
5中の繊維質の濃度を良好に制御できる。
【0036】また、攪拌機7を回転させて古紙等を離解
させる際に、前記離解槽6の側壁に突起させた複数の陵
6aが溶解液5の旋回流に渦を生じさせ、溶解液5が部
分的に圧縮(加圧)されたり、引っ張られたり(負圧)
して、古紙等への溶解液の浸透および離解を促進させ
る。
【0037】実施形態2.図5は本発明の他の実施形態
に係る古紙等の離解装置の全体構成を示す右側面断面
図、図6はその正面図、図7はその内部の詳細を示す正
面断面図、図8は内部と蓋との取合いを示す右側面断面
図、図9は上部外観を示す機能図であり、各図中、従来
に相当する部分には同一符号を付してある。本実施形態
の古紙等の離解装置30は、その本体内の上部から下部
にかけて、給紙部A、離解部B、圧縮部C、溶解液供給
部Dおよびブロック回収部Eが配置されて構成されてい
る。つまり、本実施形態の古紙等の離解装置30は、離
解部Bの上部に圧縮部Cが配置されている。以下の説明
では、理解を容易にするために、圧縮部Cについての説
明は離解部Bの説明の後に行う。
【0038】まず、給紙部Aは、以下のような構成を有
する。すなわち、装置前面側の上部一側に古紙等フィー
ダ4に隣接させて設置された古紙等の収納ボックス10
3と、古紙等の収納ボックス103の昇降機構106
と、カバー102とを有する。古紙等の収納ボックス1
03は、内部に棚104が設けられ、棚104に古紙3
1を収容できるようになっているとともに、錠102a
付き扉102により閉塞できるようになっている。棚1
04の奥端部には、それぞれ古紙等送り出し用ローラ1
22および古紙検出スイッチ123が設けられ、棚10
4内の古紙31の有無を検出できるようになっている。
古紙検出スイッチ123は、古紙31の先端面の押圧に
より動作するスイッチから構成されているが、古紙31
の先端部にスリットを設け、このスリット内より作動部
を挿入できるようにして、作動部を積層された古紙31
の先端あるいは最下面に当接させるようにすれば、直接
古紙31の有無の検出も可能である。
【0039】昇降機構106は、古紙等の収納ボックス
103の両側に配置され、それぞれの基端側が装置本体
に固定されて古紙等の収納ボックス103を上下方向に
案内するテレスコピックタイプの一対の伸縮ガイド12
0と、古紙等の収納ボックス103の両側面の上下2個
所にそれぞれ設けられて各伸縮ガイドとそれぞれ係合す
るガイドシュー130と、古紙等の収納ボックス103
の下面に取付けられて両端が古紙等収納ボックス103
の両側面よりも外方に突出する支柱105と、装置上面
側に古紙等の収納ボックス103とは位置を異ならせて
設置された回転軸131の両端側にそれぞれ取り付けら
れた一対の小形の巻胴と109と、一端が支柱105に
接続されるとともに、他端が巻胴と109に掛け回され
た一対のロープ110と、回転軸131の図2でみて右
側端に取り付けられた大径のホイール124と、古紙等
の収納ボックス103の下方に設置されたステッピング
電動機からなる昇降用電動機107と、昇降用電動機1
07の出力軸に取り付けられた小径のホイール124
と、大径のホイール124と小径のホイール124間に
掛けられたタイミングベルト125とから構成されてい
る。
【0040】この給紙部Aにおいて、本実施形態では古
紙等の送り出し用ローラ122は、後述の濃度センサの
検出結果に基づいて古紙31を1〜2枚ずつ送り出すよ
うに設定した。また給紙フィーダ4は、古紙等の送り出
し用ローラ122に連動するように設定した。なお前記
送り出し用ローラ122は粘着する機能を有する。更
に、昇降機構106のガイドシュー130のうち、上方
に位置するもの(伸縮ガイド120の可動部と係合する
もの)は伸縮ガイド120の先端部に固定し、下方に位
置するもの(伸縮ガイド120の装置本体に固定された
基端側と係合するもの)は伸縮ガイド120の装置本体
への固定部を通過できるようにピンチローラを用いた。
これにより、伸縮ガイド120の先端部の進退動を、古
紙等収納ボックス103の昇降動作に追従させて強制的
に行なわせることができ、伸縮ガイド120単独による
上方への突出を避けることができる。つまり、前述の構
成以外に、例えばガイドシュー130を全てスライド方
式としても所期の目的は達成できるが、この場合には古
紙等の収納ボックス103が上昇してから下降する際
に、伸縮ガイド120の縮退動作が遅れることが考えら
れる。そして、このように伸縮ガイド120の縮退動作
が遅れた場合、一時的に伸縮ガイド120の先端が古紙
等収納ボックス103よりも上方へ突出してしまう。前
述の構成によればこのような伸縮ガイド120の古紙等
の収納ボックス103よりも上方への一時的な突出をも
避けることができる。
【0041】更にまた、昇降用電動機107は、古紙検
出スイッチ123の検出結果に基づいて、古紙31が収
納されている棚104の位置を供給フィーダー4の古紙
取り出し位置に自動的にセッティングするように、棚1
04に対応させて古紙等の収納ボックス103を昇降駆
動するように設定した。この昇降駆動は、手動操作に切
換えた際にも行うように設定した。なお、図8に示すよ
うに離解装置30の全体上部を覆う上蓋140には古紙
等の収納ボックスの使用中でカバー102が施錠されて
いると否とに関わりなく自由に給紙可能なスリット14
0aが設けられている。そして、稼働状態を視認可能に
明示する視認表示手段(図示せず)および異常状態を警
報音で報知する通報手段をも備えている。この結果、稼
働状態を直ちに確認できるので無駄な待ち時間を必要と
せず、また異常状態が直ち認識できるので停止状態等が
あった場合直ちに対処できる。
【0042】なお、この給紙部Aでは、昇降機構106
の駆動源に昇降用電動機107を用い、昇降用電動機1
07の動力をタイミングベルト125により伝達するよ
うにしたものを例に挙げて説明したが、これに限るもの
でなく、例えば電動機とボールネジを組合わせた機構や
油圧電動機等を採用することもできる。
【0043】離解部Bは、以下のような構成を有する。
すなわち、溶解液5が貯留された離解槽6と、離解槽6
の底部に設置設され、溶解液5を攪拌する攪拌機7と、
攪拌機7の離解槽底部を貫通した回転軸7aに取付けら
れたプーリ33と、プーリ33に駆動力を伝達するため
のベルト34、及びプーリ35を介して接続され、攪拌
機7を駆動する攪拌機駆動用電動機9と、離解槽6内の
溶解液5中にて離解された繊維質の懸濁液の濃度(粘
度)を検出する濃度検出手段36と、離解槽6内の溶解
液5(運転開始後は繊維質の懸濁液)の液面を検出する
フロートスイッチ37とを有する。また、界面活性剤容
器20bから独立して離解槽中へ界面活性剤を、溶解液
の補給に応じて適量だけ投入可能にしている。なお、離
解槽6は円筒形とすることによって無駄な容積がなくな
り効率がよくなる。また、図8に示すように離解槽6の
上部に、下側に溶解液補給用配管150bを有する透明
な中蓋150を設けて溶解液5の飛散を防止している
が、随時供給可能なスリット150から成る給紙部が設
けられている。
【0044】この離解部Bにおいて、濃度検出手段36
は、離解槽6の側壁に固定された水平な2枚の板状部材
からなるゲート36aと、前記離解槽6の側壁で且つ前
記ゲート36a間で溶解液5の流速の変化を検知するこ
とによって、離解槽6内の繊維質の濃度を検出する濃度
センサー36bを設けてあり、攪拌機7の回転数または
負荷の変化を検出した結果を併用することも実施形態1
に同一である。濃度検出結果に基づき給紙部Aの供給フ
ィーダー4に対し古紙31の送り出しの要否を指示す
る。
【0045】圧縮部Cは、以下のような構成を有する。
すなわち、周壁に水分を逃がすための多数の小孔38a
が形成されて離解槽6内に立設され、かつ下部の一側に
溶解液導入口38bが切り欠き形成されるとともに、上
端が水面上に突出する筒体38と、筒体38内に回動自
在に配置され、かつ軸部39aの下端が離解槽底部を貫
通するスクリュウコンベヤ39と、離解部Bの上部、す
なわち離解槽6内における設定水位よりも高位置に水平
配置されて、中間部が筒体38の上端に連通するブロッ
ク成形用筒体44とを有する。そしてスクリュウコンベ
ヤ39は軸部39aの離解槽底部貫通端に取付けられた
プーリ40と、プーリ40に駆動力を伝達するためのベ
ルト41、及びプーリ42を介して接続されたコンベヤ
駆動用モータ43とを有している。
【0046】前記ブロック成形用筒体44は一端側に周
壁に水分を逃がすための多数の小孔44aが形成されて
おり、また、他端側にブロック成形用筒体44の中心軸
線と同心に配置されたピストン47が、ブロック成形用
筒体44の他端内を移動可能に挿入され、プレス用電動
機46のねじ棒45先端に取付けられ押圧および引戻さ
れるようになっている。前記ピストン47は後端側47
aが図示しないピストンリングによりブロック成形用筒
体44の内壁との間に気密を保てる直径寸法に設定され
るとともに、先端側47bがブロック成形用筒体44の
内壁との間に隙間48が形成される直径寸法に設定され
た段付きとなっている。また、前記ピストン47は押圧
板49が先端に取付けられている。前記押圧板49は先
端面に断面V字状を呈する放射状の多数の第1の溝49
aが形成されるとともに、周面に放射状の各第1の溝4
9aと隙間48とをそれぞれ連通させる断面V字状の多
数の第2の溝49bが設けられている。
【0047】さらに、前記ブロック成形用筒体44には
他端側の端面と平行に盤状のバックアップ部材54が、
前記他端側の端面と所定間隔有するようにタイロッド5
5によって一端側のねじ棒45に嵌合する雄ねじ部材
(図示せず)を引合う状態に緊結している。また、バッ
クアップ部材54には、ブロック成形用筒体44と対向
する側にブロック成形用筒体44の他端側の端面と平行
な間隔で接離するガイド55が、電動機54によって駆
動されるねじ棒54aに嵌合して、押圧および引き戻さ
れるよになっている。更に、ブロック成形用筒体44の
一端側の端面とガイド55間には、前記ブロック成形用
筒体44の一端側の端面と向合う側に、水平方向に延び
る断面V字状の多数の平行溝53aを設けた押さえ板5
3が、押出しブロック52が、ブロック押出し用電動機
50のねじ棒51の先端に取付けられて横行移動するよ
うになっている。また、多数の小孔56aを形成された
受け台がブロック成形用筒体44の一端側開口面の下部
エッジのきわに水平配置され、プレス後にブロック成形
用筒体44から押出されてきたブロック(詳細は後述す
る)を受けて後段のブロック回収部Eに案内するように
なっている。また、前記押さえ板53の平行溝53aよ
り排出される水分や、受台56に受けたブロックをブロ
ック押出し用電動機50によりブロック回収部Eに押出
す際にブロックと共に押出される繊維質の屑を、離解槽
6内に戻す通路57を形成する壁体58が設けられてい
る。
【0048】したがって、圧縮部Cでは、コンベヤ駆動
用モータ43の駆動によりスクリュウコンベヤ39を回
転させると、離解槽6内の繊維質が懸濁した溶解液は、
溶解液導入口38bから筒体38内に進入し、水分(界
面活性剤溶液)を筒体38の各小孔38aより離解槽6
内へ排出しながら筒体上端方向へ搬送され、ブロック成
形用筒体44内に送られる。また、ブロック成形用筒体
44の一端側開口面を押さえ板53により閉塞した状態
で、プレス用電動機46を作動させ、ねじ棒45を伸長
させると、ブロック成形用筒体44内の繊維質は、ブロ
ック成形用筒体44内にて、プレス用電動機46側の押
圧板49とバックアップ部材54側の押さえ板53との
挾圧により除水され、これら押圧板49,押さえ板5
3,およびブロック成形用筒体44の内壁とで囲まれた
空間と同形状のブロックに成形される。
【0049】このブロックの成形過程において、繊維質
から除去された溶解液(界面活性剤含有溶液)は、一部
が押圧板49先端面の放射状の各第1の溝49aからそ
の周面の各第2の溝49bを通って隙間48内に進入し
た後、ブロック成形用筒体44の各小孔44aから下方
の離解槽6内に滴下する。また、繊維質から除去された
溶解液(界面活性剤含有溶液)の一部は、押さえ板53
の平行溝53aに沿って両側に流れ、平行溝53aの一
方の側(図5の右方向)に流れた溶解液(界面活性剤含
有溶液)は直接離解槽6内へ滴下し、平行溝53aの他
方の側(図5の左方向)に流れた溶解液(界面活性剤含
有溶液)は通路57から離解槽6内へ戻される。更に、
押さえ板53の壁面をつたって受台56上に漏洩した水
分(界面活性剤溶液)は、受台56の各小孔56aより
離解槽6内へ滴下する。
【0050】また、ブロック押出し用電動機50を作動
させ、ねじ棒51を縮退させると、押出しブロック52
およびこれと一体の押さえ板53が、その背面側のガイ
ド52bに案内されて、ブロック成形用筒体44の一端
側開口面に沿って受台56上を後方(図5の右方向)へ
スライドし、ブロック成形用筒体44の一端側開口面を
解放する。また、ねじ棒51が縮退している状態から、
つまりプレスにより除水、成形されたブロックがプレス
用電動機46によりブロック成形用筒体44内から受台
56上に押出されてきた状態から、ブロック押出し用電
動機50を作動させ、ねじ棒51を伸長させると、押出
しブロック52および押さえ板53が、ガイド54aに
案内されて、ブロック成形用筒体44の一端側開口面に
沿って受台56上を前方(図5の左方向)へスライド
し、ブロックを後段のブロック回収部Eに押出し、同時
にブロック成形用筒体44の一端側開口面を閉塞する。
このブロックを後段のブロック回収部Eに押出す過程に
おいて、受台56の表面に付着している界面活性剤溶液
の水滴や繊維質の屑も、押出しブロック52および押さ
え板53によってブロックと共に押出されるが、これら
水滴や屑は、通路57すなわち壁体58の上端開口部分
を越えることができず、したがって通路57内に落下
し、離解槽6内へ戻される。
【0051】なお、この圧縮部Cでは、繊維質圧縮系の
ねじ棒の駆動源に電動機を用いたものを例に挙げて説明
したが、これに限るものでなく、例えば他の機構により
ねじ棒を駆動するようにしてもよい。
【0052】溶解液供給部Dは、以下のような構成を有
する。すなわち、補充用の溶解液が貯えられた溶解液タ
ンク20と、離解槽6内のフロートスイッチ37の検出
結果に基づいて溶解液タンク20内より補充用溶解液を
離解槽6に輸送するためのポンプ21および配管60
と、オーバフローした溶解液を溶解液タンク20内に戻
すドレンパイプ(図示せず)とを有する。したがって、
溶解液供給部Dでは、フロートスイッチ37により離解
槽6内の液面が下がったことが検出されると、ポンプ2
1が作動し、溶解液タンク20,ポンプ21,配管6
0,からなる溶解液供給系より、離解槽6内へ補充用溶
解液が供給される。また、オーバフローした溶解液は、
ドレンパイプにより溶解液タンク20内に戻されるよう
になっているが、この溶解液タンク20内への溶解液の
還流は、フロートスイッチ37の故障が発生しない限り
起こり得ないので、通常状態では溶解液タンク20内の
補充用の溶解液が汚染されることはない。
【0053】ブロック回収部Eは、ブロック押出し用電
動機50により押出され落下するブロックを下方で受け
止めるバケット26を有する。
【0054】なお、古紙等の離解装置本体内の底部後方
には制御装置70のユニットが配置されている。制御装
置70は、フロートスイッチ37の検出結果に基づいて
溶解液供給部Dのポンプ21を制御し、濃度検出手段3
6の検出結果に基づいて給紙部Aの古紙送り出し用ロー
ラ122および供給フィーダー4を制御し、古紙検出ス
イッチ123の検出結果に基づいて給紙部Aの昇降機構
106の昇降用電動機107を制御し、離解部Bの攪拌
機7の回転モードを、一定時間(例えば15秒)毎に、
あるいは攪拌機駆動用電動機9の負荷電流をみて切換え
制御し、圧縮部Cのコンベヤ駆動用電動機43の負荷電
流をみて、あるいはコンベヤ駆動用電動機43の駆動を
開始してからの経過時間をみて、スクリュウコンベヤ3
9を制御し、圧縮部Cの各電動機46,50の作動タイ
ミングを制御する。これらの動作はプログラムに従って
行われる。なお、ここでは制御装置70のユニットの配
置位置を古紙等の離解装置本体内の底部後方として説明
したが、制御装置は特に配置位置を限定する必要がな
く、古紙等の離解装置本体内の上部でも、また他の個所
でもスペース的に余裕があれば任意の個所に設置できる
ことは言うまでもない。図9は溶解液中に古紙等を供給
して、溶解液中の繊維質濃度を管理する制御回路の一実
施形態を示すブロック図である。
【0055】次に、前述の構成を有する本実施形態の古
紙等の離解装置の動作について図5〜図7に基づき説明
する。また、ここでは予め離解槽内に設定水位まで溶解
液が貯留され、攪拌機の回転によって旋回流が発生して
おり、ブロック成形用筒体の一端側開口面が押さえ板に
より閉塞されているものとする。まず、古紙等の離解処
理に当たり、装置を利用する者は、処理する古紙31を
古紙等の収納ボックス103内のの棚104に収納した
後、その棚104のカバー102を閉じ、鍵により錠1
02aを施錠する。これにより古紙が特定の者以外の目
に触れることがなくなり、機密が保たれる。制御系で
は、古紙検出スイッチ123の検出結果をみて、古紙3
1が棚104内に収納されたと判断すると、昇降用モー
タ107に対し古紙が収納された棚104を古紙フィー
ダ4の古紙取り出し位置にセッティングするように指令
する。これにより、昇降用モータ107が作動し、古紙
等の収納ボックス103内の棚104を昇降させて古紙
フィーダ4の古紙取り出し位置にセッティングする。ま
た、制御系では、濃度センサ36の検出結果をみて、離
解槽6内の溶解液5中に懸濁する繊維質の濃度が薄いと
判断すると、古紙送り出し用ローラ122および古紙フ
ィーダ4に対し古紙31の送り出しを許可する。
【0056】これにより、古紙送り出し用ローラ122
およびフィーダ4が作動し、棚104上の古紙31を適
宜離解槽6内に投入する。離解槽6内に投入された古紙
31は、溶解液5の浸透により軟化し、さらに離解槽6
内の攪拌機7により発生する旋回流によって攪拌され、
ほぐされ、千切られて、小片になり、やがて繊維質に離
解される。ほぐされ、千切られて、小片となった古紙
は、攪拌機7により発生する正方向の旋回流や逆転時に
この正方向の旋回流と逆方向の旋回流とがぶつかりあう
部分で発生する複雑な流れによって、多方向より剪断力
を受けてほぐされ、効率よく繊維質に離解される。ま
た、制御系では攪拌機7の回転モード、つまり攪拌機7
の回転方向を所用秒毎に反転させる。
【0057】更に、制御系では時間に関係なく攪拌機7
の回転モードを攪拌機駆動用モータ9の負荷電流の状態
によっても切換える。なお、古紙31が無くなって離解
槽6内の溶解液の濃度が薄くなって負荷電流が減小する
と、攪拌機7を低速回転させ、所定時間後に停止させ
る。そして、この低速回転の場合であっても、所用秒毎
に回転方向を切換える。なお、負荷電流の変化は、攪拌
機駆動用モータ9の回転数の変化として現れる。一般
に、電流変化はノイズを伴うので、検出精度を上げるた
めにはノイズ除去処理が必要となる。したがって、制御
を容易にするために、攪拌機駆動用モータ9の回転数の
変化を検出するようにしてもよい。すなわち、負荷電流
が減小すると回転数は上昇し、負荷電流が増大すると回
転数は低下する。この回転数の変化をとらえて、前述の
回転モードの切換え制御を行うようにしてもよい。
【0058】離解槽6内の溶解液5中にて繊維質に離解
された古紙31の溶解液は、コンベヤ駆動用モータ43
の駆動により回転するスクリュウコンベヤ39の吸引力
により、溶解液導入口38bから筒体38内に進入し、
水分(溶解液)を筒体38の小孔38aより離解槽6内
へ排出しながら筒体上端方向へ搬送され、ブロック成形
用筒体44内に送られる。制御系では、ブロック成形用
筒体44内の繊維質の量が所定量に達したか否かをコン
ベヤ駆動用モータ43の負荷電流か駆動開始後の経過時
間により判定し、負荷電流が増大し、あるいは搬送時間
が所定時間経過すると、スクリュウコンベヤ39を停止
させる。
【0059】スクリュウコンベヤ39が停止すると、プ
レス用電動機46が作動し、ブロック成形用筒体44内
の繊維質のプレスを開始する。ブロック成形用筒体44
内の繊維質は、背面をバックアップ部材54側の押さえ
板53により支持されているため、ブロック成形用筒体
44内にて、プレス用電動機46側の押圧板49とバッ
クアップ部材54側の押さえ板53との挾圧により除水
され、これら押圧板49,押さえ板53,およびブロッ
ク成形用筒体44の内壁とで囲まれた空間と同形状のブ
ロックに成形される。このブロックの成形過程におい
て、繊維質から除去された溶解液(水分)は、主にブロ
ック成形用筒体44の小孔44aから排出され、下方の
離解槽6内に戻される。制御系では、プレスすなわち除
水が完了したか否かをプレス用電動機46のプレス圧力
か経過時間により判定し、プレス圧力が設定値(例えば
1200Kg/cm2 )に達し、あるいはプレス時間が
所定時間経過すると、一旦、プレス用電動機46の作動
を停止させた後、ブロック押出し用電動機50を作動さ
せて押さえ板53すなわち押出しブロック52を図5で
示す位置まで後退させ、ブロック成形用筒体44の一端
側開口面を解放させる。次いで、プレス用電動機46を
再び作動させて押圧板49を更に前進させ、ブロックを
ブロック成形用筒体44の外側の受台56上に押出させ
る。
【0060】プレス用電動機46側の押圧板49には、
ブロック成形用筒体44内での繊維質のプレス時、繊維
質から除去された溶解液(水分)をブロック成形用筒体
44の小孔44aに導き排出するための第2の溝49b
が周面の複数個所に形成されているが、繊維質はブロッ
ク成形用筒体44内にスクリュウコンベヤ39により搬
送される過程においてある程度除水されているため、ブ
ロック成形用筒体44内で繊維質から除去された水分中
には繊維質の混入が少なく、したがってプレスにより除
水、成形されたブロックには押圧板49の第2の溝49
bの形状が転写されず、バリが発生しない。このため、
除水、成形されたブロック25は、プレス用電動機46
によりブロック成形用筒体44内からスムーズに押出さ
れて受台56上に移載される。
【0061】ブロック25が受台56上に押出される
と、ブロック押出し用電動機50が作動して押出しブロ
ック52およびこれと一体の押さえ板53を前進させ、
受台56上のブロックを後段のブロック回収部Eに押出
し、同時にブロック成形用筒体44の一端側開口面を閉
塞する。このブロック25を後段のブロック回収部Eに
押出す過程において、受台56の表面に付着している溶
解液の水滴や繊維質の屑はブロック25と共に押出さ
れ、通路57内に落下し離解槽6内へ戻される。離解槽
6内の溶解液は、攪拌機7により発生する旋回流によっ
てその水面が常に波打っており、運転時には正確な水位
の検出は難しい。このため、制御系では、フロートスイ
ッチ37のオン状態が所定時間継続したとき、水位が下
がったと判定し、ポンプ21を駆動制御するようにして
いる。
【0062】ブロック押出し用電動機50により受台5
6上から押出されて落下するブロック25は、下方のバ
ケット26内に回収される。以上の動作を連続的に繰り
返して、古紙の繊維質を成形したブロック25を生成す
る。このように、本実施形態の古紙等の離解装置は、古
紙フィーダ4に隣接させて、独立した錠102a付きカ
バー102を有する棚104を備えた古紙等の収納ボッ
クス103を設置し、特定の者にしか利用できないよう
にしたので、古紙31記載情報が特定の者以外の目に触
れることがなくなり、機密が保たれる。
【0063】また、古紙検出スイッチ123の検出結果
に基づいて、古紙31が収納されている棚104の位置
を古紙フィーダ4の古紙取り出し位置に自動的にセッテ
ィングする昇降機構106を設けるとともに、この昇降
駆動を手動操作に切換えられるようにしたので、使い勝
手が向上する。
【0064】また、古紙収納ボックス103を上下方向
に案内するガイドを、テレスコピックタイプの伸縮ガイ
ド120から構成したので、ガイドを古紙収納ボックス
103よりも上方に突出させることなく、その長さを長
尺のものにできる。
【0065】実施形態3.図10は本発明に係る古紙等
の離解装置の圧縮部の他の実施形態を示す正面面断面
図、図11は図10のXI−XI断面図、図12はブロック
成形工程を示すタイムチャート、図13〜図16はブロ
ック成形用筒体の溶解液排出構造の他の実施形態を示す
説明図である。本実施形態においては、先ず図10に示
すように圧縮部Cのブロック成形用筒体44の一端側
は、全周に小孔44a(一部を図示)を有するドレンリ
ング44bが,ブロック成形用筒体44の内面側に設け
た空間44aへ末広がりに嵌挿された構造としている。
従って、ピストン74による圧縮時の溶解液の排出性が
高まるとともに、繊維質が圧縮されて出来たブロック2
5(実施形態1〜2参照)の排出が容易なものとしてい
る。
【0066】また、ブロック成形用筒体44の他端側
は、シリンダー44aをシール部材44bを介して接続
し、押圧板49を背後から押圧するピストン74を前記
ブロック成形用筒体44内に挿抜可能に構成している。
そして、ピストン位置検出手段として、前記シリンダー
44aの軸方向に設けた長孔44bからピストン74の
外周に固定した位置検出部74bと前記長孔44bの前
後端部に前記位置検出部47を検知する位置検出センサ
ー74cとを設け、また、電動機46で回動されるねじ
棒45の電動機46側にロータリーエンコーダ45aを
設けている。従って、前後進するピストン74の前後進
端位置および中間位置を微小範囲に検知できるものとし
ている。また、位置制御を速度制御を行ないつつ実行可
能としている。また、図11に示すように案内57a間
を電動機50に駆動されるねじ棒51によって横行移動
する押出しブロック52が、前記ねじ棒51の中間と後
端部に設けた位置検出センサー51aによって、前記押
出しブロック52の前後進の限度位置を検出している。
【0067】この結果、繊維質が懸濁した溶解液をスク
リュウコンベヤ39によって、所定時間ブロック成形用
筒体44内に送り込んだ後、ピストン74によりプレス
して形成されたブロック25の厚さが薄い場合には、前
記ブロック成形用筒体の排出は行わず、ピストン74を
後退させて再度制御装置によって算出された時間だけス
クリュウコンベヤ39を作動して、繊維質が懸濁した溶
解液をブロック成形用筒体44内に再度充填し、所望の
厚さのブロックに成形するような制御を行うことができ
る。このように溶解液を再度充填して、ブロックを排出
せずに厚さを増加することにより、ブロックの総作成量
を同一としたときの時間の無駄を、再充填した回数に、
図12に示すように1サイクル当たりA×1/x+B=
約25%を乗じた時間分だけ能率を向上させることがで
きる。さらに、充填時間の算出は、1回目に充填した時
間に対する厚さから所定に厚さにするための充填時間を
比例計算する。また、理解槽内の繊維質の懸濁した濃度
を加味して計算する場合もある。また、単に濃度だけで
なく投入する古紙の質すなわち繊維質の特性を加味し、
さらには溶解液の充填効率の差およびプレス時の繊維質
の逃げの関係をも加味し有効充填時間を学習しつつ算出
することによって最善の処理能率とすることができる。
なお、前記ピストン位置検出手段は前記実施形態2の場
合においても適用可能である。また、押出し体ブロック
52が後退する際、回動板52aで受台56上を覆うよ
うに構成して、受台56の各小孔56a内が繊維質屑等
で塞がれないようにしている。
【0068】また、ブロック成形用筒体44内からの溶
解液排出時間の短縮を効果的にし、繊維質の捕捉効率を
上げるための溶解液排出構造の他の実施形態を図13〜
16に示す。ブロック成形用筒体44内にピストン74
を押し込んで充填したものから、溶解液排出時間の短縮
を効果的にし、繊維質の捕捉効率を上げるためには、溶
解液を排出する小孔44aは、個数が多く、孔径が小さ
いほどよい。図13に示すものは厚肉のスリーブ44b
とすることによって耐圧性を維持し、溶解液を排出する
ために多数の小孔44aを設けたものである。
【0069】また、図14に示すものは市販のパンチン
グシートメタルを重ねたスリーブ44bとするもので、
内層を孔径大、孔ピッチ大、中層を孔径小、孔ピッチ
小、外層を厚肉で孔径大、孔ピッチ大として強度を出
し、接合部を母船状のとり、その母線上の補強材として
の短冊44eを接合したものである。また、図15に示
すスリーブ44bは、上記図14の実施形態において設
けた補強材としての短冊44eまたはおよび円周方向に
タガ44fを設けたものである。また、ブロック成形用
筒体44で小孔44aを有する溶解液排出部をピストン
47が押圧してゆくに連れて圧力が上昇するので、加圧
の初期に当たる手前のほうでは、ブロック成形用筒体4
4に有する小孔44aの孔径大、孔ピッチ大として、ス
リーブ44bを支えるようにして溶解液排出効率を高め
るようにしている。また、図16に示すように、離解槽
6内の溶解液をブロック成形用筒体44内に直接圧送ポ
ンプで充填口44dから送給し、溶解液を小孔44cか
ら圧送圧力で排出させ、その後ピストン47をブロック
成形用筒体44内に圧入して溶解液の排出を行うように
することによって、ブロックを形成する部位以外におい
て目詰まり等が発生することなく、維持管理が容易な装
置とすることができる。
【0070】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、溶
解液中の古紙等の離解の実態を適確に把握して繊維質濃
度を測定できるので、濃度変動を少なくでき、従って渦
の発生を適切に維持できるため効率よく稼動させること
ができる。また、ブロック成形手段およびブロック押出
し手段が螺旋機構で作動するので圧力発生機構を設ける
必要がない。また、溶解液が飛散しないように前記離解
槽に透明な中蓋を備えたので、装置の周囲を防水処理す
る必要等がなく使用場所の制限を受けない。また、補給
液タンクを台車上に載置して移動できるので、給水配管
あるいは補給水運搬用としての別途容器を必要としな
い。
【0071】また、前記離解槽内に供給する補給液量に
対応した量の界面活性剤が自動供給されるので、界面活
性剤の濃度を所望の割合を常時保つことが可能で古紙等
の理解が遅くなることによる稼働率の低下を招くことが
ない。また、前記離解槽内の溶解液が飛散しないように
前記離解槽に設けた透明な中蓋の下面が補給液で洗浄可
能な配管を備えたので、中蓋の下面の清掃作業を特に必
要とせず、離解槽内を確認できる状態が常時保たれる。
また、古紙等の収納ボックスのカバーが施錠されている
と否とに関わりなく給紙できること、および稼働状態を
明示する視認表示手段を備えることにによって、稼働状
態を直ちに確認できるので無駄な待ち時間を必要とせ
ず、また異常状態を警報音で報知する通報手段によっ
て、異常状態が直ち認識できるので停止状態等を長時間
にわたって放置することがなく可動率の低下等を招くこ
ともない。
【0072】また、前記ブロック成形手段がピストン位
置検出手段を備えたものとすることによって、装置の処
理能力を向上させることができる。また、前記ブロック
成形手段の筒体がスリーブを備えたものとすることによ
って、ブロック成形用筒体の穴数を容易に増大、位置も
自由に決定し、安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る古紙等の離解装置の
離解部Bの主要構成を示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る古紙等の離解装置の
離解部Bの主要構成を示す縦断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る古紙等の離解装置の
溶解液濃度検出手段と溶解液の旋回流との関係を示す説
明図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る古紙等の離解装置の
溶解液濃度検出手段を構成する濃度センサーの構造図で
ある。
【図5】本発明の他の実施形態に係る古紙等の離解装置
の全体構成を示す右側面断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る古紙等の離解装置
の正面図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係る古紙等の離解装置
の正面断面図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係る古紙等の離解装置
の給紙部の上部機能を示す説明図である。
【図9】本発明に係る古紙等の離解装置の制御回路の一
実施形態を示すブロック図である。
【図10】本発明に係る古紙等の離解装置の圧縮部の他
の実施形態を示す正面断面図である。
【図11】図10のXI−XI断面図である。
【図12】本発明の実施形態に係る古紙等の離解装置の
ブロック成形工程を示すタイムチャートである。
【図13】本発明に係る古紙等の離解装置のブロック成
形用筒体の溶解液排出構造の他の実施形態を示す説明図
である。
【図14】本発明に係る古紙等の離解装置のブロック成
形用筒体の溶解液排出構造の他の実施形態を示す説明図
である。
【図15】本発明に係る古紙等の離解装置のブロック成
形用筒体の溶解液排出構造の他の実施形態を示す説明図
である。
【図16】本発明に係る古紙等の離解装置のブロック成
形用筒体の溶解液排出構造の他の実施形態を示す説明図
である。
【図17】従来の古紙処理装置の全体構成を示す正面断
面図である。
【図18】従来の古紙処理装置の左側面断面図である。
【図19】従来の古紙処理装置の右側面断面図である。
【符号の説明】
A 給紙部 B 離解部 C 圧縮部 4 供給フィーダー 5 溶解液 6 離解槽 25 ブロック 30 古紙等の離解装置 31 古紙 102 カバー 102a 錠 103 古紙等の収納ボックス 104 棚 106 昇降機構 107 昇降用電動機(昇降駆動手段) 120 伸縮ガイド 122 送り出し用ローラ 123 古紙検出スィッチ 130 ガイドシュー 140 上蓋 150 中蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 秀行 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内 (72)発明者 大島 康宏 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内 (72)発明者 小野江 光倫 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内 (72)発明者 阿部 保雄 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶解液を貯留し投入された古紙等に前記
    溶解液を浸透させて離解させる離解槽と、前記離解槽内
    に設けられ溶解液を回流させる攪拌機と、前記離解槽の
    側壁に設けられた水平な2枚の板状部材からなるゲート
    と、前記離解槽の側壁で且つ前記ゲート間で溶解液の回
    流速度から離解槽内の繊維質濃度を検出する濃度検出手
    段とを備えた古紙等の離解装置。
  2. 【請求項2】 溶解液を貯留し投入された古紙等に前記
    溶解液を浸透させて離解させる離解槽と、前記離解槽内
    に設けられ溶解液を回流させる攪拌機と、前記離解槽の
    側壁に設けられた水平な2枚の板状部材からなるゲート
    と、前記離解槽の側壁で且つ前記ゲート間で溶解液の回
    流速度および前記攪拌機の回転数または負荷から前記離
    解槽内の溶解液の繊維質濃度を検出する濃度検出手段と
    を備えた古紙等の離解装置。
  3. 【請求項3】 前記離解槽内で古紙等が繊維質となり懸
    濁した溶解液を液面よりも上方に搬送する繊維質搬送手
    段と、前記離解槽内の液面よりも上方に配置され繊維質
    搬送手段により搬送された繊維質をブロック状にプレス
    成形する筒体を有するブロック成形手段と、前記ブロッ
    ク成形手段の筒体の一端側開口面に沿って進退可能に設
    けられ、ブロック成形手段によりプレス成形され除水さ
    れたブロックを押出すブロック押出し手段と、ブロック
    押出し手段により押出されて落下するブロックを下方で
    収容するブロック回収手段とを備えた請求項1または2
    記載の古紙等の離解装置。
  4. 【請求項4】 前記離解槽内へ古紙等を送り込む供給フ
    ィーダーを有する古紙等の収納ボックスおよび古紙を随
    時供給可能なスリットから成る給紙部が設けられ、前記
    古紙等の収納ボックスに施錠可能なカバーを備えた請求
    項3記載の古紙等の離解装置。
  5. 【請求項5】 前記ブロック成形手段およびブロック押
    出し手段が螺旋機構を有する加圧手段を備えた請求項3
    または4記載の古紙等の離解装置。
  6. 【請求項6】 前記離解槽内で回流する溶解液が飛散し
    ないように前記離解槽に透明な中蓋を備えた請求項3、
    4または5記載の古紙等の離解装置。
  7. 【請求項7】 稼働状態を視認可能に明示する視認表示
    手段および異常状態を警報音で報知する通報手段を備え
    た請求項3、4、5または6記載の古紙等の離解装置。
  8. 【請求項8】 前記離解槽内に溶解液を供給する補給液
    タンクが台車上に載置されて引出し可能に備えられた請
    求項3、4、5、6または7記載の古紙等の離解装置。
  9. 【請求項9】 前記離解槽内に供給する補給液量に対応
    した量の界面活性剤を前記離解槽内へ自動供給可能に備
    えた請求項3、4、5、6、7または8記載の古紙等の
    離解装置。
  10. 【請求項10】 前記離解槽内の溶解液が飛散しないよ
    うに前記離解槽に設けた透明な中蓋の下面が補給液で洗
    浄可能な配管を備えた請求項8または9記載の古紙等の
    離解装置。
  11. 【請求項11】 前記ブロック成形手段がピストン位置
    検出手段を備えた請求項3、4、5、6、7、8、9ま
    たは10記載の古紙等の離解装置。
  12. 【請求項12】 前記ブロック成形手段の筒体がスリー
    ブを備えた請求項3、4、5、6、7、8、9、10ま
    たは11記載の古紙等の離解装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009299229A (ja) * 2008-06-16 2009-12-24 Duplo Seiko Corp 古紙処理装置
JP2012007269A (ja) * 2010-06-28 2012-01-12 Duplo Seiko Corp 古紙処理装置の給紙装置
JP2012077415A (ja) * 2010-10-04 2012-04-19 Duplo Seiko Corp 離解処理装置および古紙再生処理装置
JP2014124586A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Mac Mach Tool:Kk 紙処理装置及び紙処理方法

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