JP3295204B2 - 動画再生方法 - Google Patents

動画再生方法

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  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動画データを再生処理
する動画再生方法に関するものである。
【0002】更に詳述すると、本発明は、例えば汎用コ
ンピュータを用いてビデオファイルを再生する画像通信
システムに適用可能な動画再生方法に関するものであ
る。
【0003】
【従来の技術】従来から知られている画像通信システム
のひとつとして、低ビットレートで画像通信を行うTV
電話がある。このTV電話システムは実時間でデータの
授受を行うため、専用端末や専用拡張ボードなどの専用
ハードウェアが必要とされている。
【0004】他方、ワークステーションなどの汎用コン
ピュータを用いてビデオファイルを交換する画像通信シ
ステムも知られている。この種のシステムでは、CPU
の処理速度が向上することに伴って、画像の通信・再生
表示などの処理をソフトウェアで処理することが可能と
なってきた。
【0005】このような画像通信システムのうち、まず
表示系についてみると、汎用のワークステーションのフ
レームメモリは8ビットものが主流であり、色数にして
1640万色中の256色を使っているものが一般であ
る。この色指定は、ルックアップテーブルを用いて選択
することが行われている。そして、8ビットモニタ上で
白黒画像とカラー画像を共存させるために、白黒画像を
128色(グレースケール)で表わし、カラー画像につ
いてはディザ処理で各色を2ビットで表して64色を表
現することが通常行われている。
【0006】また通信・蓄積系におけるデジタル動画像
のデータ量を削減するために、デジタル動画像の圧縮が
使われている。符号化方式についてみると、1フレーム
を静止画として扱い符号化した場合はフレーム内(IN
TRAフレーム)符号化と呼ばれ、前フレームとの差分
をとって符号化した場合はフレーム間(INTERフレ
ーム)符号化と呼ばれている。そして圧縮方式として
は、従来からよく知られているDPCMやDCTを使っ
た方式が用いられている。
【0007】ここで、フレーム内符号化はフレーム間符
号化に比べて圧縮率を上げることができない反面、1フ
レームの符号のみで復号できる利点を持っている。他
方、フレーム間符号化はフレーム内符号化に比べて圧縮
率を大きくできる利点を持つが、1フレームぶんのデー
タのみではフレームは復号できず、1フレーム前のフレ
ームのデータと加算することによって初めて現在のフレ
ームが復号できるものである。
【0008】圧縮率をあげるためにはフレーム間符号化
を多く使った方が効果的である。そして、動画面を再生
・表示する際には、音声と同期をとることが必要であ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た画像通信システムにおいて、CPUが動画再生表示処
理時に、 マルチタスクで他の処理が行われている場合、 CPUの能力が送信側で期待していたより劣る場合 などのときには、全部のフレームを表示しながら同期再
生することが困難になるという欠点がある。
【0010】すなわち、汎用コンピューターでは複数の
プロセスが同時に実行できるマルチタスク機能を備える
ものが多く、動画像再生のプロセスに使用可能となるメ
モリ容量やCPU処理能力などの計算機資源が刻一刻と
変化するため、従来の専用ハードウェアによる処理を前
提とした同期再生のためのアルゴリズムでは、適切な同
期調整を行うことができず、同期再生が不能になり得る
という問題が生じる。
【0011】よって、本発明の目的は上述の点に鑑み、
動画データの受信側の処理能力にかかわりなく、適切か
つ現実的な同期再生処理を可能とした動画再生方法を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る動画再生方法は、イントラ符号化とイ
ンター符号化とを用いて符号化された動画データを復号
再生処理する動画再生方法であって、前記動画データの
再生タイミングと再生すべきタイミングとを比較する比
較工程と、前記比較工程の結果により前記動画データの
再生タイミングが再生すべきタイミングより遅延してい
る場合には、当該遅延時間に応じてインター符号化され
ている動画データの復号処理をスキップする第1の処理
工程と、前記比較工程の結果により前記動画データの再
生タイミングが再生すべきタイミングより先行している
場合には、当該先行時間に応じて画像表示を遅延する第
2の処理工程とを有するものである。
【0013】
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。
【0015】図1は、本発明の一実施例によるビデオフ
ァイル通信システムを示す。このビデオファイル通信シ
ステムは、1台のサーバマシンと複数のワークステーシ
ョンがネットワークを介して接続されるものである。但
し図1では、サーバマシン20とワークステーション2
2が1台ずつある場合を例に挙げて説明する。
【0016】サーバマシン20には大容量ディスク21
が接続されており、この中にビデオファイルが保管され
ている。ワークステーション22は、ネットワーク30
を介してサーバマシン20と接続されている代表的な1
台のマシンである。23はワークステーション22のコ
ンソールを示しており、あるウインドウシステムが動作
している状態を表している。
【0017】ウインドウ24は、サーバマシン20のデ
ィスク21内にあるビデオファイルのインデックスを複
数表示している。そこで、ユーザはこのインデックスの
中から1つを選びGETボタン25を押すことにより、
ビデオファイルをサーバマシン20からワークステーシ
ョン22へ転送することができる。
【0018】ワークステーション22側において、転送
済みのビデオファイルはファイルボックスウインドウ2
9のウインドウ内に表示される。そこで、ユーザはこの
中から1つのファイルを選択すると、プレーヤウインド
ウ26に最初のフレームの画像が静止画表示される。次
に、プレイボタン27を押すと、音声と動画の再生が行
われる。また、ポーズボタン28を押すと、音と動画を
一時停止させることができる。
【0019】図2は、ビデオ通信の手順を示したフロー
チャートである。
【0020】ステップ1では、サーバ側のビデオファイ
ルのインデックス画像を表示させる。
【0021】ステップ2では、インデックス画像の中か
らワークステーション側に転送するビデオファイルデー
タを1つ選ぶ。
【0022】ステップ3では、選ばれたビデオファイル
データをサーバーマシン側からワークステーション側へ
転送する。
【0023】ステップ4では、ビデオファイルデータの
中の動画圧縮データを復号処理する。
【0024】ステップ5では、圧縮系の色空間(輝度・
色差信号)から表示系の色空間(R・G・B信号)に色
変換する。
【0025】ステップ6では、表示系の256色に合わ
せるためのカラーディザ処理を行う。
【0026】ステップ7では、ウインドウ内への表示処
理を行う。
【0027】図3は、ビデオファイルを生成する為のビ
デオ入力システムのブロック図である。
【0028】ビデオカメラやVTRからのビデオ信号1
00はAD変換器31でデジタル化され、次にNTSC
デコーダ32で輝度(Y)・色差信号(U/V)信号が
生成される。輝度信号はディザ処理回路で8ビットのル
ックアップテーブル番号に変換された後、フレームメモ
リ37の領域38に書き込まれる。
【0029】また、色差信号は色変換回路33でRGB
信号に変換された後、ディザ処理回路36で6ビットの
ルックアップテーブル番号に変換された後、フレームメ
モリ37の領域39に書き込まれる。
【0030】フレームメモリ37の内容は256色のル
ックアップテーブル40を通して表示器41に送られ、
それぞれ画面42,画面43の部分に、白黒画像とカラ
ーディザ画像が表示される。
【0031】また、輝度信号(Y)および色差信号(U
/V)は、インタフェース回路34を介してハードディ
スク35に書き込まれる。
【0032】図4は、ビデオファイルをサーバーマシン
に登録する手順について説明するフローチャートであ
る。
【0033】ステップ8では、ハードディスクに記録し
た生画像データを読み出す。
【0034】ステップ9では、動画像データ圧縮を行
う。
【0035】ステップ10では、サーバマシンのディス
ク21にビデオファイルを転送する。
【0036】図5はカラー変換処理を行うためのブロッ
ク図である。輝度信号(Y)および色差信号(U/V)
は、色変換器50により下式に従ってRGB信号に変換
される。
【0037】
【数1】 R=Y+(V−128)/0.713 B=Y+(U−128)/0.564 ・・・(1) G=(Y−0.299xR−0.114xB)/0.587 次に、各RGB信号は4値ディザ回路51a,51b,
51cにより2ビットの信号に変換され、3色で6ビッ
トの信号に変換される。
【0038】図6は、256色のルックアップテーブル
の一例である。これは、テーブル番号に対応したRGB
各8ビット(0〜255)の値が用意されたものであ
る。本図において、テーブル番号0から127までは白
黒7ビットの128色を表す。また、テーブル番号12
8から191までは、カラーディザの64色を表す。さ
らに192から255までは、未使用もしくは他のアプ
リケーションによる使用とする。
【0039】図7は、本システムで用いる圧縮・復号回
路を示すブロック図である。本図において、現画像デー
タは、フレームメモリ60に入力されて1フレーム分遅
延されたものと、加算器61で差分がとられる。この差
分信号は符号化回路62でデータ圧縮され、符号が出力
される。ここで用いる圧縮方式としては、従来からよく
知られているDPCMやDCTを使った方式を用いる。
【0040】また、差分をとらずに符号化した場合をフ
レーム内符号化(INTRA)と呼び、差分をとって符
号化した場合をフレーム間符号化(INTER)と呼ぶ
ことは既述の通りである。ここで、フレーム内符号化
は、フレーム間に比べて圧縮率が大きくとれないが、こ
の符号のみでフレームが復号できる。他方、フレーム間
符号化は、フレーム内に比べて圧縮率が大きくとれる
が、この符号のみではフレームは復号できず、1フレー
ム前のフレームのデータと加算することによって現在の
フレームが復号できる。圧縮率を上げるためにフレーム
間符号化(INTER)を多く使った方がよいが、フレ
ームを飛ばすような機能を使うためには、特定の間隔で
フレーム内符号化(INTRA)を入れておく必要があ
る。差分を取るか取らないかの間隔は、圧縮効率とフレ
ームスキップの間隔を考慮して予め決めておき、スイッ
チ66で切り替える。
【0041】つぎに、伝送されてきた符号は復号回路6
3で復号処理を行い、フレーム内符号化の場合はスイッ
チ67を切り替えて0を加算するようにして、そのまま
画像データを出力する。他方、フレーム間符号化の場合
は、フレームメモリ65に入っている1フレーム前のフ
レームデータと加算器64で加算処理され、画像データ
が復号される。この切り替え信号は、後述するようにフ
レームヘッダに記述されている。
【0042】図8は、1フレーム毎にフレーム内符号化
(INTRA)とフレーム間符号化(INTER)の切
り替えが起こるように構成されたシーケンスの説明図で
ある。ここでは、4枚のフレームで1秒を構成している
例を示してある。従って、再生表示処理が間に合わなく
て、フレームスキップをする場合は、フレーム間符号化
のデータをスキップしてフレーム内符号化のフレームを
探し、そのフレームから再生表示することにより、同期
再生が可能になる。
【0043】図9は、映像の部分の符号の構成図であ
る。各フレームの画像データの前には、圧縮方式と、フ
レーム内符号化かフレーム間符号化かの識別コードと、
フレーム1枚の符号の長さが書いてある固定長のヘッダ
部を付ける。このヘッダと符号データを全フレーム分繰
り返すことにより、映像部分の符号が構成される。従っ
て、再生表示処理が間に合わなくて、フレームスキップ
をする場合は、このヘッダ部読むことにより、フレーム
間符号化のデータをスキップすることが可能になる。
【0044】図10は、ビデオファイルの構成図であ
る。TV電話などのデジタルデータは単位時間毎の映像
データと音声データをパッケットにして交互に通信して
いるが、ファイル通信の場合は、音声と映像を独立に通
信することができる。本実施例では、音声の符号化につ
いては特に説明しないが、一般的によく知られている音
声符号化方式を用いることができる。なお、一般に音声
データの方が映像データより小さいので、音声データを
先に送り、その部分の転送が終わった時点で音声のみの
再生を行うような、階層的な使い方も可能である。
【0045】図11は、本実施例における同期制御を示
すフローチャートである。ここでは、時刻t0 からΔt
間隔でフレーム表示する場合を例にとって説明する。ま
た、図中でtは、内部時計の参照により得られる現在時
刻とする。
【0046】まずステップ201で、変数t0 に現在時
刻tを代入する。また変数nは“0”に初期化してお
く。
【0047】ステップ202でファイルからの圧縮デー
タの読み出し、伸張・色変換・ディザ処理など既に説明
してきた処理を行い、メモリ内に表示可能な形式の画像
データを展開する。
【0048】ステップ204で、現在時刻tからt1を
引いた値を変数Sに代入する。このSは、ステップ20
2の実行に要した時間を示す。
【0049】ステップ205で、現在時刻が第n番目の
フレームの表示予定時刻を過ぎたか否かの判断を行う。
過ぎた場合は次のステップ206に進む。そうでなけれ
ば再度ステップ205を実行する。このループによっ
て、表示が早く進みすぎることによる同期のずれを防い
でいる。
【0050】ステップ206で、前記メモリ内の画像デ
ータを表示する。
【0051】ステップ207で、フレーム番号nをイン
クリメントする。
【0052】ステップ208では、ステップ206の実
行に要する時間(S)を考慮に入れたうえで、次に表示
されるべきフレームの番号を計算し(小数点以下は、切
り上げる)、変数mに代入する。
【0053】ステップ209で、mとnの大小比較を行
う。もしmがnよりも大きくなければ、ステップ212
に飛ぶ。そうでなければ、ステップ210に進む。
【0054】ステップ210では(m−n)枚分のデー
タをスキップする。具体的には、その時点におけるデー
タファイルへのシークポインタの位置から、次のフレー
ムの符号データ量を読み出し、その値だけシークポイン
タを進めることにより1枚分のデータをスキップするこ
とができる。これを(m−n)回繰り返す。
【0055】ステップ211で、フレーム番号nにmを
代入する。すなわち、データスキップによるフレーム番
号とファイルへのシークポインタのずれを修正する。
【0056】以上のステップ208から211までの処
理によって、表示が間に合わない場合の同期のずれを防
いでいる。
【0057】ステップ212では、動画再生を終了する
か否かを判断を行う。判断基準としては、ファイルへの
シークポインタが終端に達した場合、すなわち動画像を
最後まで再生し終った場合や、ストップボタン・ポーズ
ボタンなどのクリックによって操作者が再生を中断しよ
うとする場合、などが挙げられる。終了する場合には
“エンド”に進んで本サブルーチンを終了する。そうで
なければステップ202に戻り、以上説明してきた処理
を繰り返す。
【0058】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、動画像再生プロセスを実行する計算機資源などが時
間的に変動する場合にも、適切な同期調整が可能とな
る。また、再生タイミング合わせのためにインター符号
化の動画データをスキップするようにしたので、再生タ
イミング調整後の画像再生復帰が早くなるという効果も
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したビデオファイル通信システム
の全体ブロック図である。
【図2】ビデオ通信の手順を示すフローチャートであ
る。
【図3】ビデオ入力システムを示すブロック図である。
【図4】ビデオファイルを登録する手順について説明す
るフローチャートである。
【図5】カラー変換処理を行うためのブロック図であ
る。
【図6】白黒ルックアップテーブルとカラーディザのル
ックアップテーブルの一例を示す図である。
【図7】符号化処理および復号処理を示すブロック図で
ある。
【図8】フレーム内符号化(INTRA)とフレーム間
符号化(INTER)による符号の構成の説明図であ
る。
【図9】映像符号の構成図である。
【図10】ビデオファイルの構成図である。
【図11】本実施例における同期再生の手順を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
20 サーバマシン 21 ディスク 22 ワークステーション 23 コンソール 24 インデックス表示用ウインドウ 25 GETボタン 26 フレーヤウインドウ 27 プレイボタン 28 ポーズボタン 29 ファイルボックスウインドウ 30 ネットワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−167970(JP,A) 特開 平7−23323(JP,A) 安田浩,マルチメディア符号化の国際 標準,日本,丸善株式会社,1991年 6 月30日,P.155 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/76 - 5/956 H04N 7/24 - 7/68

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イントラ符号化とインター符号化とを用
    いて符号化された動画データを復号再生処理する動画再
    生方法であって、 前記動画データの再生タイミングと同期再生のための再
    生すべきタイミングとを比較する比較工程と、 前記比較工程の結果により前記動画データの再生タイミ
    ングが再生すべきタイミングより遅延している場合に
    は、当該遅延時間に応じてインター符号化されている動
    画データの復号処理をスキップする第1の処理工程と、 前記比較工程の結果により前記動画データの再生タイミ
    ングが再生すべきタイミングより先行している場合に
    は、当該先行時間に応じて画像表示を遅延する第2の処
    理工程とを有することを特徴とする動画再生方法。
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JPH0723323A (ja) * 1993-06-22 1995-01-24 Canon Inc 映像再生装置

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Title
安田浩,マルチメディア符号化の国際標準,日本,丸善株式会社,1991年 6月30日,P.155

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