JP3295117B2 - 捺染方法 - Google Patents

捺染方法

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JP3295117B2
JP3295117B2 JP01209592A JP1209592A JP3295117B2 JP 3295117 B2 JP3295117 B2 JP 3295117B2 JP 01209592 A JP01209592 A JP 01209592A JP 1209592 A JP1209592 A JP 1209592A JP 3295117 B2 JP3295117 B2 JP 3295117B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J3/00Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed
    • B41J3/407Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed for marking on special material
    • B41J3/4078Printing on textile

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット法により
布帛に染色、捺染を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の捺染の主流は、スクリーン捺染、
ローラー捺染である。これらの方式はは、多品種少量生
産に不向きであり、流行への迅速な対応も困難であるこ
とから最近では、無製版の電子捺染システムの確立が要
望されている。
【0003】この要望に対してインクジェット記録によ
る捺染方法が数多く提案されており各方面からの期待も
大きくなっている。
【0004】インクジェット捺染の課題としては、 (1)染料の布帛に対する染着率が高く洗浄工程後の、
廃水処理が容易であること (2)均染性に優れ色再現の範囲が広いこと (3)インク付与工程での、インクの不吐出や、よれ等
の吐出不良による画像の乱れを改善すること (4)ドット表現による粒状性が目立たないこと 等が挙げられる。
【0005】これらの課題を満足させるために、従来に
おいては、主としてインクに様々な添加剤を加えたり、
インクの打込量を操作したり、布帛に前もって処理を施
す等の対応を行ってきたが、これらの方法だけでは上記
の問題を解決することは不可能であった。
【0006】従って、これらの問題を同時に解決し、し
かも布帛に対して均一染着処理を行うことはかなり困難
であり、なかでも(1)(4)の課題を解決するような
試みは行われていないのが現状である。特に(4)につ
いては、ドット表現はインクジェット記録の本質であ
り、ドットそのものの形状を目立たなくすることはイン
クジェット記録の特徴であるデジタル表現をアナログ表
現に変換することを意味し、従来の画像表現とは発想が
全く異なるものである。
【0007】更に、布帛の捺染においては、最終工程と
して布帛に染着していない染料を除去する洗浄工程があ
り、従来の洗浄工程を行わない一般の紙等への記録の場
合とは異なる取り扱いをする必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上述のごとき従来の一般的なインクジェット捺染の
問題、すなわち均染性に優れ、デジタル処理による画像
制御が可能であるにもかかわらずドツト表現による粒状
性が目立たないアナログ的な染色物を得るという問題を
満足する捺染方法を提供することにある。
【0009】更に、従来の一般的なスクリーン、ローラ
ー捺染等の糊剤を用いる方法では染料の染着率が低いた
めに、染料を大量に使用し、その結果、洗浄工程におけ
る染料の流出が環境汚染の原因になる問題を解決するた
めに、染着率の極めて高い捺染方法を提供することにあ
る。
【0010】このような本発明の目的は以下の本発明に
よって達成される。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者はインクジェッ
ト捺染方法において、前述の如き種々の要求性能を同時
に満足させるべく検討を行った結果、ノズルピッチに対
応したドット径となるようにインク液滴体積、インク組
成を調整して付着ドット径を制御し、さらに布帛に付与
したインク中の染料の染着が目的である加熱処理におい
て、やはりノズルピッチに対応した拡散を推進すること
によって、具体的には、付着ドット径に対してドット径
を絶対量で3.5〜7r(rはノズルピッチ)拡大させ
ると、ドット表現による粒状性の問題が完全に回避さ
れ、さらに従来のインクジェット捺染での問題であった
インク付与工程でのインクの不吐出やよれ等の吐出不良
による画像の乱れを格段に改善できることを知見した。
【0012】また、ベタ印字部で特に問題となる染着で
のむらが改善される等の均染性が向上でき、さらに染着
率を高めることができることを見いだした。従来の一般
的なスクリーン、ローラー捺染等の糊剤を用いるような
方法では染料の染着率が低いために、染料を大量に要
し、その結果、加熱処理において長時間加熱を行うと滲
みが非常に大きくなり、さらに不規則な滲みが多発する
ため、加熱条件の選択が非常に困難なことによって、画
像の乱れを改善することはほとんど不可能であった。
【0013】本発明のインクジェット捺染では、染着率
をかなり高くすることが可能であり、染料の付与量を少
なくできる利点により、長時間の加熱処理によっても従
来の方式の場合よりも格段に画像変化を押さえることが
できるため、上記目的のための拡散工程も制御可能であ
る。
【0014】したがって上記目的を達成するための本発
明は、 (a)布帛に対し、3ノズル/mm以上35ノズル/m
m以下の密度で等間隔で並ぶ複数のノズルを有するヘッ
ドにより捺染インクの小液滴を飛翔させドット径0.8
r〜2.5r(rはノズルピッチ)のドットを付与する
工程、 (b)蒸気を伴う85〜140℃の熱処理によって該付
着インクを拡散させ同時に布帛上に該インク中の染料を
染着させる工程、 (c)未染着の染料を洗浄する工程、の3工程を少なく
とも有するインクジェット捺染方法において、該工程
(a)によって布帛に付与したドットの、前記熱処理に
よる拡散をドット径の増加分で3.5r〜7rの範囲
調整することを特徴とするインクジェット捺染方法であ
る。
【0015】また(b)工程を90〜190℃の乾熱処
理によって布帛上に該インク中の染料を染着及び拡散さ
せる工程としたインクジェット捺染方法である。
【0016】
【好ましい実施態様】本発明において使用する布帛を構
成する素材としては、天然繊維、再生繊維、半合成繊
維、合成繊維等、特に素材の限定はないが、綿、絹、ナ
イロン、ポリエステルが単独または、混紡として用いら
れることが特に好ましい。
【0017】更にドット制御をより正確に行うため、上
記布帛に対して特開昭61−138783、特開昭61
−138784号公報中の記載に代表される、インク受
容層を有するような前処理を施したものがより好まし
い。
【0018】本発明に使用する捺染インクは、色素、
水、有機溶剤、添加剤等からなる。
【0019】色素としては染料が好ましく、布帛に対し
て染色可能な染料であれば良く、酸性染料、直接染料、
カチオン染料、反応染料、分散染料等を用いることがで
きる。これらの染料は、インク中に1種以上含有され、
色相の異なったものと併用することも可能であり、その
使用量としては、一般的にはインク全量に対して合計で
3〜30重量%、好ましくは4〜25重量%、より好ま
しくは5〜20重量%の範囲である。
【0020】インクの主成分として好ましい水について
は、インク全量に対して10〜90重量%、好ましくは
25〜85重量%、より好ましくは30〜80重量%の
範囲である。
【0021】有機溶剤については、例えば、アセトン、
ジアセトンアルコールなどのケトン又はケトアルコール
類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テト
ラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリ
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等のオキシエチレン又はオキシプ
ロピレン付加重合体;エチレングリコール、プロピレン
グリコール、トリメチレングリコール、ブチレングリコ
ール、ヘキシレングリコール等のアルキレン基が2乃至
6個の炭素原子を含むアルキレングリコ−ル類;1,
2,6−ヘキサントリオール等のトリオール類;チオジ
グリコール;グリセリン;エチレングリコールモノメチ
ル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノ
メチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコー
ルモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコー
ルの低級アルキルエーテル類;トリエチレングリコール
ジメチル(又はエチル)エーテル、テトラエチレングリ
コールジメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコ
ールの低級ジアルキルエーテル類;スルホラン、N−メ
チル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン等が挙げられる。
【0022】上記有機溶剤の含有量は、一般にはインク
の全重量に対して重量%で5〜70%、好ましくは10
〜60%の範囲である。
【0023】上記の如き媒体を併用する場合は単独でも
混合物としても使用できるが、蒸気圧が20℃において
0.015mmHg以下の溶剤を含有することが、加熱
による拡散に好都合である。また好ましい媒体組成は、
該溶剤が少なくとも1種の多価アルコールを含有するも
のである。中でも、チオジグリコール単独もしくはジエ
チレングリコール、チオジグリコール混合系は特に良好
なものである。
【0024】その他の含有物質については、0.001
〜0.15重量%の塩素イオン及び/又は硫酸イオンを
含有させることによって、均染性、染着率等の発色特性
がさらに改善でき好ましいものである。
【0025】本発明のインクの主要成分は上記の通りで
あるが、その他各種の分散剤、界面活性剤、粘度調整
剤、表面張力調整剤、蛍光増白剤等を必要に応じて添加
することができる。
【0026】例えば、ポリビニルアルコール、セルロー
ス類、水溶性樹脂等の粘度調整剤;カチオンあるいはノ
ニオン形の各種界面活性剤;ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン等の表面張力調整剤;緩衝液によるp
H調整剤、防カビ剤等を挙げることができる。
【0027】上記インクを布帛上に付与する、インクジ
ェット方式としては、ピエゾ方式、バブルジェット方式
等の公知のものが使用できる。
【0028】本発明に使用するヘッドの構成をバブルジ
ェット方式を例にとり図1、図2、図3に示す。
【0029】ヘッド13はインクを通す溝14を有する
ガラス、セラミックス又はプラスチック板等と、感熱記
録に用いられる発熱ヘッド15(図ではヘッドが示され
ているが、これに限定されるものではない)とを接着し
て得られる。発熱ヘッド15は酸化シリコン等で形成さ
れる保護膜16、アルミニウム電極17−1、17−
2、ニクロム等で形成される発熱抵抗体層18、蓄熱層
19、アルミナ等の放熱性の良い基板20よりなってい
る。
【0030】インク21は吐出オリフィス(微細孔)2
2まで来ており、圧力Pによりメニスカス23を形成し
ている。
【0031】今、電極17−1、17−2に電気信号が
加わると、発熱ヘッド15のnで示される領域が急激に
発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発生し、
その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が吐出
し、オリフィス22より記録小滴24となり、布帛25
に向かって飛翔する。図3には図1に示すヘッドを多数
並べたマルチヘッドの外観図を示す。該マルチヘッドは
マルチ溝26を有するガラス板27と、図1に説明した
ものと同様な発熱ヘッド28を密着して制作されてい
る。尚、図1は、インク流路に沿ったヘッド13の断面
図であり、図2は図1のA−B線での切断面である。
【0032】本発明においてノズルピッチrは図3に示
されたようなマルチノズルヘッドの隣接するノズルオリ
フィスの中心を結んだ距離のことである。
【0033】上記のごとき本発明に使用するヘッドは、
3ノズル/mm以上35ノズル/mm以下の密度で等間
隔で並ぶ複数のノズル有しており、付着ドット径が0.
8r〜2.5rとなるようインクを付与するものである
が、これは、以下の理由による。
【0034】すなわち本発明のインクジェットによるプ
リント物はドット表現による粒状性が目立たない上に、
従来のスクリーン、ローラーに比して詳細な図柄が得ら
れる可能性を持つものであるので、本発明が目指す要求
性能、例えば均染性などのレベルは、従来技術で問題に
しているものよりはるかに高いものである。ノズル間隔
が3ノズル/mm未満の場合は解像度が低くなりすぎ不
都合である。35ノズル/mmを越える場合は、インク
液滴が布帛の編み目を通過する場合があり、当初より粒
状性が目立ちにくく拡散処理する意味がなくなる。
【0035】又ノズル間隔にもとづいて最適な画像を得
るには、本発明の場合、付着ドット径の範囲は、0.8
r〜2.5rであった。したがつて記録条件については
上記範囲にないとインクジェット捺染の良さを生かすこ
とができず、更に、本発明の効果が顕著に発揮できない
ことにもとづく。
【0036】上記の特徴の他に、捺染インクによる布帛
類に対する染料の付着量を、0.025〜1mg/cm
2 の範囲に制御することが望ましい。ここでの染料の付
与量は、複数色の場合は各色の和で示されるものであ
り、インクの吐出量と染料濃度を実測することにより求
めることができる。
【0037】次いで上記のごとき条件で布帛上に付与さ
れたインクを染着させ、更に拡散させる工程は主として
本発明を特徴づける工程である。布帛に付与したインク
の染着における加熱処理において、インクの付着ドット
径をドット径の増加分で3.5r〜7r、好ましくは
3.6r〜6.5r、より好ましくは3.7r〜6r拡
散させることである。拡散が3.5r未満の場合は、粒
状性が目立たなくなる点において十分な改善が認められ
ない。また7rを越えた場合は、デジタル処理にて画像
処理しているプリントの再現性等の利点が生かされな
い。
【0038】ここで用いる加熱処理方法は、従来公知の
方法で良く、例えば、スチーミング法、HTスチーミン
グ法、サーモフィクッス法、また反応染料の様に定着に
アルカリ剤を必要とするときにあらかじめアルカリ処理
した布帛を用いない場合は、アルカリパッドスチーム
法、アルカリブロッチスチーム法、アルカリショック法
等である。
【0039】加熱条件は蒸気を伴うか否か、温度及び時
間により調整するが、染料、布帛、インク媒体組成、ノ
ズルピッチ等の使用条件によって異なり、どの条件が最
適であるか一概に言えないが、温度については、一般的
には、蒸気を伴う場合は85〜140℃、乾熱の場合は
90〜190℃の範囲である。この範囲の温度にてノズ
ルピッチにもとづいて算定される拡散量となるよう、加
熱時間を調整する。
【0040】染料と繊維の組み合わせによる具体的な条
件としては、例えば、蒸気を伴う加熱の場合、反応染料
と綿は約85〜140℃で30秒〜90分、酸性染料と
羊毛は約95〜105℃で40〜120分、酸性染料と
絹及びナイロンは約95〜105℃で40〜210分、
反応染料及び直接染料とレーヨンは約95〜105℃で
20〜210分、カチオン染料とアクリルは約100〜
110℃で40〜210分、分散染料とポリエステル及
びアセテートは約95〜125℃で30〜210分等が
おおよその目安であるが所定の拡散量となれば本発明の
目的は達成されるので条件の制約は特にない。
【0041】更に本発明においては、上記処理を施され
た布帛を洗浄し、未染着の染料を従来公知の方法にて除
去する。
【0042】
【実施例】次に実施例及び比較例を上げて本発明を更に
具体的に説明する。なお文中、部及び%とあるのは重量
基準である。 I.インク調整 1.反応染料インク 反応染料 15部 チオジグリコール 25部 ジエチレングリコール 25部 塩化カリウム 0.004部 硫酸ナトリウム 0.002部 水 35部 用いた染料は次ぎの通りである。 ・イエローインク C.I.Reactive Yellow 95 ・マゼンタインク C.I.Reactive Red 226 ・シアンインク C.I.Reactive Blue 15 ・ブラックインク C.I.Reactive Black 39 それぞれ、上記成分を混合し、混合液を水酸化ナトリウ
ムにてpH8.4に調整し、2時間攪拌した後、フロロポ
アフィルターFP−100(商品名、住友電工製)にて
濾過し水性インクを得た。 2.酸性染料インク 酸性染料 10部 チオジグリコール 28部 トリエチレングリコールモノメチルエーテル 21部 塩化カリウム 0.05部 水 41部 用いた染料は次ぎの通りである。 ・イエローインク C.I.Acid Yellow 110 ・マゼンタインク C.I.Acid Red 266 ・シアンインク C.I.Acid Blue 90 ・ブラックインク C.I.Acid Black 26 それぞれ、上記成分を混合し、混合液を酢酸にてpH4.
8に調整し、2時間攪拌した後、フロロポアフィルター
FP−100(商品名、住友電工製)にて濾過し、水性
インクを得た。 II.インクジェット染色装置 下記のヘッドA及びBを用いたインクジェット装置を、
それぞれ吐出液滴量が増減できる様に改造して用いた。
【0043】ヘッドA:256ノズル(400ドット/
インチ:16ノズル/mm),オリフィス(25μm×
23μm) ヘッドB:128ノズル(200ドット/インチ:8ノ
ズル/mm),オリフィス(44μm×44μm) 1.インクジェット方式:オンデマンド型 2.ヘッド電圧:20〜40V 3.ヘッド温度:20〜60℃ 4.駆動パルス幅:3〜20μs 5.駆動周波数:0.5〜2kHz 6.ノズルと織物の距離:1mm III.布帛 下記の織物6種を用い、a〜cについては予め(アルギ
ン酸ソーダ1部、炭酸水素ナトリウム2部、水97
部)、d〜fについては(アルギン酸ソーダ1部、ポリ
ビニルホルマール2部、水97部)の液に浸漬後、絞り
率60%でパットし、100℃で5分間乾燥させた。
【0044】a:平地細布(綿100%) b:綾地傘地(綿100%) c:平地ローン(綿100%) d:羽二重8匁付(絹100%) e:生絹朱子10匁付(絹100%) f:ジョーゼットクレープ12匁付(絹100%) IV.操作 上記の反応染料ブラックインク及び布帛a〜cを用い、
表1に記した様に加熱処理前の付着ドット径を変えて上
記インクジェット装置でプリントした。付着ドット径
は、インクジェット装置の駆動条件(ヘッド電圧,温
度、駆動パルス幅,周波数)を操作して吐出液滴量を2
0〜50pl内で変更することによって調整した。プリ
ント物は、その後、表1に記した様に加熱条件を変えて
ドットの拡散量を調整し、洗浄乾燥した。ドットの拡散
量は加熱処理前後でのドット径増加分をノズルピッチ
(r)を基準にして求めた。得られた捺染物の、ドット
表現による粒状性、よれや不吐出にもとずくベタ部のム
ラ性(均染性)及び細部の滲み性を評価した。その結
果、付着ドット径が0.8r〜2.5rの範囲内であっ
て加熱処理によってドット径の増加分を3.5r〜7r
に拡散させた場合が、ドット表現による粒状性及び細部
の滲みがなく、ベタ部のムラも発生せず良好であった。
さらに、染着率をベタ部の光学濃度(OD)の平均値を
測定しその値の相対評価によって判定したところ、ほと
んど差がなく、また、加熱処理後のソーピング時の染料
離脱もわずかであり、いずれの場合も高い染着率を示し
た。
【0045】また、4色の反応染料インクを用いたカラ
ー画像で検討したところ、混色部のにじみも目立たず良
好な画像が得られた。
【0046】
【表1】 *1 ノズルピッチ(r)はヘッドA及びBで次のとお
りである ヘッドA:63.5μm(16ノズル/mm) ヘッドB:127μm(8ノズル/mm) *2 顕微鏡で拡大して、20ドットの直径の平均値を
求め、ノズルピッチ(r)で表した。 *3 顕微鏡で拡大して、20ドットの直径の平均値を
求め、増加量をノズルピッチ(r)で表した。 *4 蒸気を伴う熱処理(スチーム)、または蒸気を伴
わない熱処理(乾熱)を行った。 *5 肉眼でドットの粒状性が改善されているか観察し
た。
【0047】 ○:良好 △:やや劣る ×:劣る *6 肉眼で観察した。
【0048】 ○:良好 △:やや劣る ×:劣る *7 肉眼で観察した。
【0049】 ○:良好 △:やや劣る ×:劣る 上記の酸性染料ブラックインク及び布帛d〜fを用い、
反応染料インクの場合と同じ検討を行った。その結果は
反応染料インク同様、表2に示した様に、付着ドット径
が0.8r〜2.5rの範囲内であって加熱処理によっ
てドット径を3.5r〜7r拡散させた場合が良好であ
った。また、4色の酸性染料インクを用いたカラー画像
で検討した場合も、良好な結果が得られた。
【0050】
【表2】 *1 ノズルピッチ(r)はヘッドA及びBで次のとお
りである。
【0051】ヘッドA:63.5μm(16ノズル/m
m) ヘッドB:127μm(8ノズル/mm) *2 顕微鏡で拡大して、20ドットの直径の平均値を
求め、ノズルピッチ(r)で表した。 *3 顕微鏡で拡大して、20ドットの直径の平均値を
求め、増加量をノズルピッチ(r)で表した。 *4 蒸気を伴う熱処理(スチーム)、または蒸気を伴
わない熱処理(乾熱)を行った。 *5 肉眼でドットの粒状性が改善されているか観察し
た。
【0052】 ○:良好 △:やや劣る ×:劣る *6 肉眼で観察した。
【0053】 ○:良好 △:やや劣る ×:劣る *7 肉眼で観察した。
【0054】 ○:良好 △:やや劣る ×:劣る
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明のインクジェ
ット捺染方法によれば、均染性に優れ、デジタル処理に
よる画像制御が可能であるにもかかわらず、ドット表現
による粒状性が目立たないアナログ的な染色物を得るこ
とが可能となる。
【0056】また、本発明によればインクジェット捺染
において、染着率の格段の向上が可能となり、廃水によ
る環境汚染の問題にも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に使用するインクジェットヘッド
のオリフィス部分の一例を示す断面部分図である。
【図2】図1中のA−B切断線に沿って切断したオリフ
ィスの断面部分図である。
【図3】本発明の実施に使用するマルチノズルインクジ
ェットヘッドの一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
13 ヘッド 14 溝 20 基板 21 インク 22 オリフィス 24 小滴 25 布帛 27 ガラス板 28 発熱ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−132688(JP,A) 特開 昭63−6183(JP,A) 特開 昭49−30680(JP,A) 特開 昭62−199884(JP,A) 特開 昭61−132687(JP,A) 特開 平2−189373(JP,A) 特開 平2−166174(JP,A) 特開 昭62−257486(JP,A) 特開 昭62−162086(JP,A) 特開 平1−308467(JP,A) 特開 平1−263166(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06P 5/00 D06B 11/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)布帛に対し、3ノズル/mm以上
    35ノズル/mm以下の密度で等間隔で並ぶ複数のノズ
    ルを有するヘッドにより捺染インクの小液滴を飛翔させ
    ドット径0.8r〜2.5r(rはノズルピッチ)のド
    ットを付与する工程、 (b)蒸気を伴う85〜140℃の熱処理によって該付
    着インクを拡散させ同時に布帛上に該インク中の染料を
    染着させる工程、 (c)未染着の染料を洗浄する工程、 の3工程を少なくとも有するインクジェット捺染方法に
    おいて、該工程(a)によって布帛に付与したドット
    の、前記熱処理による拡散をドット径の増加分で3.5
    r〜7rの範囲に調整することを特徴とするインクジェ
    ット捺染方法。
  2. 【請求項2】 (a)布帛に対し、3ノズル/mm以上
    35ノズル/mm以下の密度で等間隔で並ぶ複数のノズ
    ルを有するヘッドにより捺染インクの小液滴を飛翔させ
    ドット径0.8r〜2.5r(rはノズルピッチ)のド
    ットを付与する工程、 (b)90〜190℃の乾熱処理によって該付着インク
    を拡散させ同時に布帛上に該インク中の染料を染着させ
    る工程、 (c)未染着の染料を洗浄する工程、 の3工程を少なくとも有するインクジェット捺染方法に
    おいて、該工程(a)によって布帛に付与したドットの、 前記熱
    処理による拡散をドット径の増加分で3.5r〜7rの
    範囲に調整することを特徴とするインクジェット捺染方
    法。
  3. 【請求項3】 ドット径の増加分が3.6〜6.5rで
    ある請求項1又は2記載のインクジェット捺染方法。
  4. 【請求項4】 ドット径の増加分が3.7〜6rである
    請求項1又は2記載のインクジェット捺染方法。
  5. 【請求項5】 インク中の塩素イオン、及び/又は硫酸
    イオン濃度が0.001〜0.15重量%である請求項
    1又は2記載のインクジェット捺染方法。
  6. 【請求項6】 インク中に含有する溶剤の20℃におけ
    る蒸気圧が0.015mmHg以下である請求項1又は
    2記載のインクジェット捺染方法。
  7. 【請求項7】 インクに用いる溶剤がチオジグリコー
    ル、又はチオジグリコールとジエチレングリコールとの
    混合溶剤を含むものである請求項1又は2記載のインク
    ジェット捺染方法。
  8. 【請求項8】 前記熱処理によるドット径の増加によっ
    て、ドット表現による粒状性が目立たなくなる請求項1
    〜7のいずれか1項に記載のインクジェット捺染方法。
  9. 【請求項9】 前記布帛に前処理が施されている請求項
    1〜8のいずれか1項に記載のインクジェット捺染方
    法。
  10. 【請求項10】 前記インクの小液滴を布帛に飛翔する
    方式がバブルジェット方式である請求項1〜9のいずれ
    か1項に記載のインクジェット捺染方法。
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