JP3293312B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3293312B2
JP3293312B2 JP05880894A JP5880894A JP3293312B2 JP 3293312 B2 JP3293312 B2 JP 3293312B2 JP 05880894 A JP05880894 A JP 05880894A JP 5880894 A JP5880894 A JP 5880894A JP 3293312 B2 JP3293312 B2 JP 3293312B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車室内への目標吹出空
気温度が冷却手段の吸込側空気温度よりも高いときには
自動的に冷却手段を停止するようにした車両用空調装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】車室内への目標吹出空気温度と蒸発器の
吸込側空気温度とを比較し、上記目標吹出空気温度が上
記吸込側空気温度よりも高いときには、冷却手段として
のコンプレッサを自動的に停止させることによって、コ
ンプレッサでの無駄な消費動力を抑えるようにしたもの
が従来から知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように目標吹出
空気温度が吸込側空気温度よりも高いときというのは、
季節としては春とか秋であり、外気温(吸込側空気温
度)がそれほど高くない。このようなときは、コンプレ
ッサを停止しても目標吹出空気温度はそれほど下がら
ず、コンプレッサが再び駆動するまでに時間がかかる。
【0004】このようにコンプレッサを停止した後に再
び駆動するまでの時間が長いので、コンプレッサが停止
している間に、蒸発器に付着した凝縮水が外気(吸込側
空気)の熱によって蒸発し、車室内乗員に高湿度の空気
が吹き出されてしまうという問題があった。そこで上記
の問題の解決策として、例えば特開平4−252725
号公報に記載されたものがある。これによると、蒸発器
をバイパスする通路を別途設け、上記のようにコンプレ
ッサを停止したときにこの通路を開放し、蒸発器を通る
外気の量を減らすことによって、上記凝縮水の蒸発を少
なくしている。
【0005】しかし目標吹出空気温度が吸込側空気温度
よりも高いという条件でコンプレッサが停止する回数
は、1日に約1〜2回というようにそれほど多くない。
このように非常に少ない回数でしか起こらない問題のた
めに上記のようにバイパス通路を設けたりこの通路を開
閉する手段を設けたりすることは、そのコストの面でか
なり効率が悪い。
【0006】そこで本発明は上記の点に着目し、ハード
的にそれほどコストをかけることなく上記の蒸発による
問題を防止することのできる車両用空調装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、請求項1記載の発明では、空気流を発生する
送風手段と、この送風手段からの空気を車室内に導く空
気通路と、この空気通路内に設けられ、空気を冷却する
冷却手段と、この冷却手段を駆動する駆動手段と、前記
冷却手段の吸込側における空気温度を検出する吸込温度
検出手段と、車室内への目標吹出空気温度を算出する目
標吹出温度算出手段と、この目標吹出温度算出手段によ
って算出された目標吹出空気温度が前記吸込温度検出手
段によって検出された吸込空気温度よりも高いか否かを
判定する第1判定手段と、この第1判定手段によって前
記目標吹出空気温度が前記吸込空気温度よりも高いと判
定されたら、前記冷却手段を停止するように前記駆動手
段を制御する停止制御手段とを備える車両用空調装置に
おいて、前記冷却手段通過後の空気湿度が前記冷却手段
の吸込側における空気湿度よりも高いか否かを判定する
第2判定手段と、前記停止制御手段の制御によって前記
冷却手段が停止しているときに、前記第2判定手段によ
って前記通過後空気湿度が前記吸込側空気湿度よりも高
いと判定されたら、前記冷却手段を駆動するように前記
駆動手段を制御する駆動制御手段とを備えた車両用空調
装置をその要旨とした。
【0008】また請求項1記載の車両用空調装置におい
て、前記第2判定手段によって高いと判定される時間が
所定時間続いたか否かを判定する第3判定手段をさらに
設け、前記駆動制御手段が、前記第3判定手段によって
前記所定時間続いたと判定されたら前記冷却手段を駆動
するように前記駆動手段を制御しても良い。
【0009】また請求項1記載の車両用空調装置におい
て、前記駆動制御手段の制御によって前記冷却手段が駆
動されてから所定時間が経過したか否かを判定する第4
判定手段と、この第4判定手段によって前記所定時間が
経過したと判定されたら前記冷却手段を停止するように
前記駆動手段を制御する第2停止制御手段とを設けても
良い。
【0010】また請求項1ないし3のいずれか1つに
載の車両用空調装置において、前記冷却手段を通過後の
空気温度を検出する通過後温度検出手段を備え、前記第
2判定手段を、前記通過後温度検出手段によって検出さ
れた通過後空気温度が前記吸込側空気温度に対して所定
温度以上低いか否かを判定する手段で構成しても良い。
【0011】なお、上記発明での吸込温度検出手段にお
ける検出とは、吸込空気温度を直接検出しても良いし、
この吸込空気温度に関連性のある物理量から推定する
等、間接的に検出しても良い。また上記発明での通過後
温度検出手段における検出とは、冷却手段を通過後の空
気温度を直接検出しても良いし、この通過後空気温度に
関連性のある物理量から推定する等、間接的に検出して
も良い。
【0012】
【発明の作用効果】請求項1記載の発明によれば、目標
吹出温度算出手段によって算出された目標吹出温度が吸
込空気温度検出手段によって検出された吸込空気温度よ
りも高いと第1判定手段が判定したら、停止制御手段
が、冷却手段を停止するように駆動手段を制御する。こ
れによって冷却手段によるむだな消費動力が抑えられ
る。
【0013】上記停止制御手段の制御によって冷却手段
が停止しているとき、冷却手段通過後の空気湿度が冷却
手段の吸込側における空気湿度よりも高いと第2判定手
段が判定したら、駆動制御手段が冷却手段を駆動するよ
うに駆動手段を制御する。また、停止制御手段によって
冷却手段が停止するように制御されても、実際にはその
とき冷却手段に付着している凝縮水の量とか、吸込空気
温度、吸込空気湿度、送風手段からの風量等が少なけれ
ば、冷却手段の停止に伴う凝縮水の蒸発量は少ない。従
って第2判定手段によって冷却手段通過後の空気湿度が
冷却手段の吸込側における空気湿度よりも高いと判定さ
れたからといって、必ずしも乗員に不快感を与えるほど
の蒸発がおこるとは限らない。
【0014】そこで請求項2記載の発明のようにすれ
ば、凝縮水が蒸発している時間が所定時間続いたとき、
つまり乗員を不快にするくらいに蒸発がおこったときに
初めて冷却手段が駆動するので、不必要に冷却手段が駆
動することがなく、この結果冷却手段における省動力に
つながる。また請求項3記載の発明のようにすれば、冷
却手段がいつまでも駆動状態とはならず、蒸発した凝縮
水がある程度除湿されたことろで冷却手段を停止するこ
とができるので、この場合も冷却手段の省動力につなが
る。
【0015】また、冷却手段が停止しているときに上記
通過後空気温度が上記吸込空気温度に対して所定温度以
上低くなるということは、つまり冷却手段に付着した凝
縮水が上記通過後空気から熱を奪って蒸発しているとい
うことである。従って、請求項4記載の発明のように、
上記通過後空気温度が上記吸込空気温度に対して所定温
度以上低いか否かを判定することによって、凝縮水が蒸
発しているか否かを判定できるので、この判定結果に基
づいて冷却手段を駆動すれば、上記のように車室内乗員
に高湿度の風が吹き出されるということが防止される。
【0016】ここで、ただ単純に上記通過後空気温度が
上記吸込空気温度よりも低いか否かを判定するのではな
くて、通過後空気温度が吸込空気温度に対して所定温度
以上低いか否かを判定するようにしたのは、冷却手段が
停止した後に冷却手段が多少熱を持つようになることが
あるので、このような場合にこの分を考慮できるように
したからである。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図に示す実施例について説明
する。図1において、1は車両用空調装置の通風系全体
を示し、この通風系1の主体は自動車の車室内計器盤の
下方部に配設されている。この通風系1は大別して送風
ユニット2と空調ユニット3とにより構成されており、
送風ユニット2は助手席側前方に配設されている。この
送風ユニット2の上方部には内外気切換箱4が設けられ
ている。
【0018】この内外気切換箱4には、内気吸入口5と
外気吸入口6とが形成されており、さらに内気吸入口5
と外気吸入口6とが分かれた部分には、両吸入口を選択
的に開閉する内外気切換手段、具体的には内外気切換箱
4に回転可能に支持されたシャフト7aと、シャフト7
aに固定された内外気切換ドア7とが設けられている。
またのシャフト7aにはシャフト7aを駆動する内外気
駆動手段としてのサ−ボモ−タ7bが連結されており、
このサ−ボモ−タ7bの駆動によって内外気切換ドア7
が作動する。
【0019】また、内気(車室内空気)は助手席側に設
けられた内気吸入口5から内外気切換箱4内に吸入さ
れ、外気(車室外空気)は図示しない車両側外気取入口
から外気吸入口6を通して内外気切換箱4内に吸入され
る。内外気切替箱4の下方側には送風手段としての遠心
式電動送風機8が設けられており、この送風機8は遠心
ファン9とその駆動用モータ10と遠心ファン9を収容
しているスクロールケーシング11とから構成されてい
る。
【0020】12は空調ユニット3のケースで、車室内
左右方向の略中央部に配置されており、前記スクロール
ケーシング11の空気出口側部分に接続されている。こ
のケース12の上流側には、冷却手段をなす蒸発器14
とその空気下流側に空気加熱手段としてのヒータコア1
5が配設されている。またケース12内には、蒸発器1
4で冷却された冷風がヒータコア15をバイパスするバ
イパス通路16が形成されている。
【0021】上記蒸発器14は圧縮機17,凝縮器1
8,受液器19,減圧器(具体的には温度作動式膨張弁
等)20とともに配管結合された周知の冷凍サイクル2
1を構成する熱交換器であり、ケース12内の空気を除
湿冷却する。上記圧縮機17は図示しない自動車エンジ
ンに電磁クラッチ22を介して連結されるもので、この
電磁クラッチ22を断続制御することによって駆動停止
制御される。また、上記ヒータコア15は自動車エンジ
ンの冷却水を熱源とする熱交換器であり、上記蒸発器1
4にて冷却された冷風を再加熱する。
【0022】ヒータコア15の空気上流側部位には、ケ
ース12に対して回転可能に支持されたシャフト23a
と、シャフト23aに固定されたエアミックスドア23
とが設けられている。このエアミックスドア23は、蒸
発器14で冷却された冷風をヒータコア15へ流す量と
バイパス通路16へ流す量とを、自身の回転位置に応じ
て調節するものであって、本実施例ではこのエアミック
スドア23とシャフト23aとバイパス通路16とで、
車室内へ吹き出す空気の温度を調節する温度調節手段を
構成している。またエアミックスドア23のシャフト2
3aにはシャフト23aを駆動する駆動手段としてのサ
−ボモ−タ23bが連結されており、このサ−ボモ−タ
33の駆動によってエアミックスドア23が作動する。
【0023】また、ケース12内において、通風路の下
流端には車室内への各種吹出口へ空気を導くための各空
気取出口24、25、26が形成されている。ここで空
気取出口24は図示しないフェイスダクトを介して、車
室内乗員の上半身に対向した位置に開口した図示しない
フェイス吹出口に接続されている。また空気取出口25
は図示しないフットダクトを介して、車室内乗員の足元
に対向した位置に開口した図示しないフット吹出口に接
続されている。また空気取出口26はデフロスタダクト
27を介して、車両前席のダッシュボード上に開口した
デフロスタ吹出口28に接続されている。そして上記各
吹出口から吹き出される空調風は、乗員の上半身、足
元、およびフロントガラス29の内面に向かってそれぞ
れ吹き出される。
【0024】上記した各空気取出口24、25、26の
入口部分には、各取出口を選択的に開閉する吹出口開閉
手段、具体的にはケース12に対して回転可能に支持さ
れたシャフト30a、31a、32aに固定されたドア
30、31、32が設けられている。また上記各シャフ
ト30a、31a、32aのそれぞれには、シャフトを
駆動する駆動手段としてのサ−ボモ−タ30b、31
b、32bが連結されており、これらのサ−ボモ−タ3
0b、31b、32bの駆動によって上記各ドア30、
31、32が作動する。
【0025】23dはサーボモータ23bに設けられた
エアミックスドア23の開度θを検出するためのドア開
度検出手段で、具体的にはサーボモータ23の回転角度
をに応じた電気的抵抗を変化を示すポテンショメータか
らなる。41は車室内空気の温度Trを検出する内気温
センサ、42は車室外空気の温度Tamを検出する外気
温センサ、43は車室内に入り込む日射量Tsを検出す
る日射センサ、44は車室内の希望温度Tsetを乗員
が手動設定するための温度設定器である。
【0026】45は蒸発器14の冷却度合Teを検出す
るセンサ(以下エバ後センサという)で、具体的には蒸
発器14の空気吹出直後の部位に設けられ、蒸発器14
を通過した直後の空気温度を検出するサーミスタからな
る。また46はヒータコア15の加熱度合を検出するセ
ンサで、具体的にはヒータコア15のタンクやヒータパ
イプ等に取りつけられ、エンジン冷却水の温度を間接的
に検出する水温センサである。また50は蒸発器14の
吸込側における空気温度を検出するセンサ(以下吸込温
度センサという)で、具体的には蒸発器14の上流側部
位に設けられたサーミスタからなる。
【0027】47は空気吸入モードの内外気切換を手動
設定するための内外気切換指示手段をなす内外気切換ス
イッチで、本例では内気スイッチと外気スイッチの2つ
のスイッチからなる。48はデフロスタモードを手動設
定するためのデフロスタモード設定手段をなすデフロス
タモードスイッチ、49はオートエアコン状態を設定す
るためのオートエアコン設定手段をなすオートスイッチ
である。さらに、これらのスイッチ47、48、49等
が設置される空調制御パネルPには、図示を省略した
が、フェイスモード、フットモード等の吹出モード設定
手段等も設置されている。
【0028】上記各センサ、設定器等の各機器からの信
号は図示しないマルチプレクサ及びA/D変換器を経
て、デジタル信号に変換されてマイクロコンピュータ5
4へ入力される。マイクロコンピュータ(空調制御装
置)54は中央演算処理装置(CPU)54a、読出専
用メモリ(ROM)54b、ランダムアクセスメモリ
(RAM)54c、入出力ポート(I/O、図示せず)
等を持つそれ自体周知のもので、例えばエンジンのイグ
ニッションスイッチがオンされた後に、上記各信号に基
づいて上記駆動用モータ10、サ−ボモ−タ7b、23
b、30b、31b、32b、電磁クラッチ22にそれ
ぞれ駆動回路10a、7c、23c、30c、31c、
32c、22aを介して制御信号を出力し、送風機8、
ドア7、23、30、31、32、圧縮機17の制御を
行う。
【0029】次に、上記構成における本実施例の作動
を、制御装置22が実行する制御処理のメインフローチ
ャートである図2を用いて説明する。上記オートスイッ
チ49がオンされてオートエアコンが選択されると、は
じめにステップS1にてデータ,タイマ,フラグ等の初
期化処理を行う。次にステップS2にて、温度設定器4
4からの信号をA/D変換器にてA/Dした値Tsetを
読み込む。そして次にステップS3にて、内気温センサ
41,外気温センサ42,日射センサ43からの信号を
A/D変換器にてA/Dした値Tr ,Tam,Ts (車両
環境状態)をそれぞれ読み込むと同時に、エバ後センサ
45,水温センサ46,吸込温度センサ50からの信号
をA/D変換器にてA/Dした値Te ,Tw ,Tinをそ
れぞれ読み込む。
【0030】つぎにステップS4にて、RAM54cに
記憶された各種データと上記ROM54bに記憶されて
いる下記数式1に基づいて、車室内に吹き出す空気の目
標吹出温度(TAO)を算出する。
【0031】
【数1】 TAO=Kset ×Tset −Kr ×Tr −Kam×Tam−Ks ×Ts +C (Kset 、Kr 、Kam、Ks 、Cは補正用の定数) 次にステップS5にて、ステップS4にて算出したTA
Oと図3とから駆動用モータ10に印加するブロワ電圧
Ve を設定する。
【0032】次にステップS6にて、RAM54cに記
憶された各種データとROM54bに記憶されている下
記数式2に基づいて、エアミックスドア17の目標開度
θ0を算出する。
【0033】
【数2】 θ0 ={(TAO−Te )/(Tw −Te )}×100 (%) 次にステップS7にて、ステップS4にて算出したTA
Oと図4とから内外気モードを設定する。
【0034】次にステップS8にて、ステップS4にて
算出したTAOと図5とから吹出モードを設定する。こ
こでフェイスモードとは、上記フェイス吹出口から乗員
の上半身に向けて主に冷風を吹き出すモードであり、フ
ットモードとは、上記フット吹出口から主に乗員の足元
に向けて主に温風を吹き出すモードであり、バイレベル
モードとは、フェイス吹出口から主に冷風、フット吹出
口から方から主に温風をそれぞれ吹き出すモードであ
る。また、フロントガラス29に向けて主に温風を吹き
出すデフロスタモードはTAOによっては決定されず、
デフロスタモードスイッチ48をオンすることによって
設定される。
【0035】次にステップS9では、ステップS4にて
算出したTAOとRAM54cに記憶された外気温Tam
とROM54bに記憶されている下記数式3に基づい
て、目標吹出温度TAOが外気温Tamに所定温度αを加
えた値よりも高いか否かを判定する。つまり目標吹出温
度TAOが蒸発器14の吸込側における空気温度よりも
高いか否かを判定する。
【0036】
【数3】TAO>Tam+α ステップS9にてNOと判定されたら次のステップS1
0に移り、現在圧縮機17が駆動中か否かを判定し、駆
動中であればそのままステップS12に移り、駆動中で
なければステップS11にて圧縮機17を駆動するよう
に設定し、ステップS12に移る。
【0037】またステップS9にてYESと判定された
らステップS14に移って後述する圧縮機駆動・停止処
理を実行し、ステップS12へ移る。ステップS12で
は上記ステップS5ないしステップS8、ステップS1
1、およびステップS14にて設定したモードとなるよ
うに、各駆動回路10a,23c,7c,30c,31
c,32c,22aを介して駆動用モータ10、サ−ボ
モ−タ23b,7b,30b,31b,32b、電磁ク
ラッチ22に制御信号を出力する。
【0038】そしてステップS13にて、ステップS1
2の処理を実行してから所定周期時間tが経過したか否
かの判定を行い、この判定の結果がYESと判定される
まで次の処理を行わず、YESと判定されたら再びステ
ップS2の処理を実行する。次に上記ステップS14に
おける圧縮機駆動・停止処理について図6を用いて説明
する。ここで図6はステップS14のサブルーチンであ
る。
【0039】まずステップT1において圧縮機17が駆
動中であるか否かを判定する。ここで現在圧縮機17が
駆動中であればステップT6に移り、圧縮機停止時間の
カウンタt1 が所定時間(T1 )経過したか否かを判定
する。ここで最初にこのステップT6を通るときはt1
=0なのでNOと判定され、ステップT11にてこのカ
ウンタt1 と圧縮機再駆動時間のカウンタt2 を0にし
てステップT12にて圧縮機17を停止させる。そして
図2のステップS12に移る。
【0040】そして次にステップT1の処理を実行する
ときには圧縮機17は停止しているのでNOと判定され
てステップT2の処理を行う。ステップT2では、エバ
後センサ45の検出値Te が吸込温度センサ50の検出
値Tinに所定値βを加えた値よりも小さいか否かを判定
する。ここで、YES(Te <Tin+β)と判定された
ら、現在圧縮機17を停止したことによって蒸発器14
に付着した凝縮水が蒸発しているということなので、ス
テップT3にて上記圧縮機停止時間のカウンタt1 をカ
ウントする。またステップT2にてNO(Te ≧Tin+
β)と判定されたら図2のステップS12へ移る。
【0041】ここで、Te <Tin+βのときに凝縮水が
蒸発しているとみなした理由について説明する。凝縮水
が蒸発するときにはその凝縮水は周囲から熱を奪う。従
って凝縮水が蒸発するときには凝縮水は蒸発器14の下
流側部位の空気から熱を奪うので、この部位の空気温度
(Te )が下がる。よってこの温度(Te )と蒸発器1
4の吸込側空気温度(Tin)とを比較し、Te <Tin+
βであれば凝縮水が蒸発しているとみなすことができ
る。なお、ここでいうβの項を設けたのは、圧縮機17
を停止した後に例えばエンジンの熱等によって蒸発器1
4の温度が上昇することもあるので、その分を考慮した
ためである。
【0042】次にステップT4にて上記カウンタt1 が
所定時間(T1 )経過したか否かを判定し、経過してい
なければ次のステップS12へ移り、経過したらステッ
プT5にて圧縮機17を駆動する。なお、ここでいう所
定時間T1 は、この時間T1まで凝縮水の蒸発を続けて
も乗員に対して不快感を与えないであろう最高許容時間
として設定してある。従って上記カウンタt1 がT1 以
上続くような場合には圧縮機を停止したままでは乗員を
不快にしてしまうので、ステップT5にて圧縮機17を
駆動する。
【0043】そして次にステップT1ではYESと判定
される。そして次のステップT6でもYESと判定さ
れ、ステップT7にて圧縮機17が再駆動されてからの
カウンタt2 をカウントする。そしてステップT8にて
このカウンタt2 が所定時間(T2 )続いたか否かを判
定するが、ここではt2 =0なのでNOと判定されて図
2のステップS12に移る。そして何回かステップT7
の処理を行うことによってステップT8にてYESと判
定されたら、ステップT9にて上記カウンタt1および
t2 をともに0にセットしてステップT10にて圧縮機
を停止させる。
【0044】ここで、上記の一連の作動によって、車室
内の湿度、エバ後センサ45の検出値Te 、および吸込
温度センサ50の検出値Tinが実際にどのように変化す
るのかを図7を用いて説明する。なお、図7は外気導入
モード時における車室内の湿度、Te 、およびTinの変
化を示すタイムチャートである。目標吹出温度TAOと
外気温Tamとの関係がTAO≦Tam+αのとき、つまり
図2のステップS9にてNOと判定されるときは、圧縮
機17は駆動されてエバ後センサ45の検出値Te は1
0℃となる。なお、このときの吸込温度センサ50の検
出値Tinは20℃である。またこのときの車室内湿度は
約30%RHにて安定している。
【0045】この状態にて時間ta のときにTAO>T
am+αとなって圧縮機が停止されると、図に示すように
エバ後温度Te は吸込温度Tinに近づくように徐々に上
昇していき、車室内湿度も徐々に上昇していく。ここ
で、Te はTinに達することなく時間tb の時点でその
上昇が止まるが、これは凝縮水が蒸発することによって
蒸発器下流側部位の空気温度が下がるからである。
【0046】ここで蒸発器14に付着している凝縮水の
量が少ないと凝縮水は短時間で蒸発しきってしまうの
で、実線のように時間tc の時点でTe は再び上昇し
出し、車室内湿度は外気湿度に近づくように下降してい
く。ここでTe は時間td の時点でTinに達し、その後
このTinを超えるが、これは例えばエンジンの廃熱等に
よって温度上昇した蒸発器14によって蒸発器14を通
過する空気が温められるからである。
【0047】なお、実線に示すしたように凝縮水の蒸
発量が少ない場合は、上記したように図6のステップT
4にてNOと判定され、圧縮機17は駆動されない。そ
れに対して蒸発器14に付着している凝縮水の量が多い
場合は、破線のように車室内湿度は上昇し続け、またT
e はTinよりも低いままである。このときに時間te に
なっても圧縮機17を駆動しない場合は、破線に示す
ように車室内湿度は約80%RHにも達してしまい、乗
員が不快に感じてしまう。
【0048】そこで本実施例のように凝縮水の蒸発量が
最高許容量付近になったとき(時間te )に圧縮機17
を駆動することによって、一点鎖線のように車室内湿
度は外気湿度に近づくように下降していく。そして圧縮
機17を再駆動してから上記所定時間(T2 )が経過し
て時間tf に達したら圧縮機が自動的に停止する。以上
詳述したように本実施例では、ケース12にバイパス通
路を設けたりこの通路を開閉する手段を設ける等、ハー
ド的にかなりのコストをかけることなく、上記凝縮水の
蒸発による問題を未然に防止できる。
【0049】また本実施例では、上記蒸発が起こりだし
たらすぐに圧縮機17を駆動するのではなくて、蒸発量
がある程度多くなってきてから圧縮機17を駆動するよ
うにしたので、不必要に圧縮機17が駆動することがな
く、よって省燃費となる。また圧縮機17が駆動してか
らしばらくしたら自動的に圧縮機17が停止するように
したので、いつまでも圧縮機17が駆動したままという
ことがなくなり、これによっても省燃費となる。
【0050】なお、以上説明した実施例において、遠心
式電動送風機8にて送風手段を構成し、通風系全体1に
て空気通路を構成し、蒸発器14にて冷却手段を構成
し、圧縮機17、電磁クラッチ22、および図示しない
エンジンにて駆動手段を構成した。また吸込温度検出手
段における温度検出方法としては、上記実施例では外気
温Tamに所定値αを加えた値から推定する方法を採用し
た。またステップS9にて第1判定手段を構成し、ステ
ップT12にて停止制御手段を構成し、エバ後センサ4
5にて通過後温度検出手段を構成した。
【0051】また第2判定手段における判定で用いる吸
込空気温度としては、吸込温度センサ50の検出値Tin
を用い、またステップT2にて第2判定手段を構成し
た。またステップT5にて駆動制御手段を構成した。ま
たステップT3およびステップT4にて第3判定手段を
構成し、ステップT7およびステップT8にて第4判定
手段を構成し、ステップT10にて第2停止制御手段を
構成した。
【0052】以上本発明の一実施例について説明した
が、以下に説明するような実施例としても良い。例え
ば、吸込温度センサ50を廃止した実施例。この場合は
図6のステップT2の判定で用いる吸込空気温度Tinの
代用として、そのときの内外気モードが外気導入モード
であれば外気温Tamを、そのときの内外気モードが内気
循環モードであれば内気温Tr をそれぞれ用いることが
できる。すなわち外気導入モード時は蒸発器14の吸込
側には外気が導かれ、内気循環モード時はこの吸込側に
内気が導かれるからである。
【0053】また上記実施例では、蒸発器14を通過後
の空気湿度が蒸発器14の吸込側における空気湿度より
も高いか否かを判定する方法として、図6のステップT
2にてTe <Tin+βか否かを判定する方法を採用した
が、蒸発器14の上流側と下流側とにそれぞれ湿度セン
サを設け、圧縮機17を停止したときにおける両者の湿
度を比較するようにしても良い。また蒸発器14の上流
側と図示しない上記フェイスダクト内とにそれぞれ湿度
センサを設け、両者の湿度を比較するようにしても良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例における通風系および制御系の全
体構成図である。
【図2】上記実施例における制御装置が実行する制御処
理のメインフローチャートである。
【図3】目標吹出温度TAOとブロワ電圧との関係を示
す特性図である。
【図4】目標吹出温度TAOと内外気モードとの関係を
示す特性図である。
【図5】目標吹出温度TAOと吹出モードとの関係を示
す特性図である。
【図6】図2のステップS14の詳細な制御内容を示す
フローチャートである。
【図7】外気導入モード時における車室内の湿度、Te
、およびTinの変化を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 通風系全体(空気通路) 8 遠心式電動送風機(送風手段) 14 蒸発器(冷却手段) 17 圧縮機(駆動手段) 22 電磁クラッチ(駆動手段) 45 エバ後センサ(通過後温度検出手段) 50 吸込温度センサ(吸込温度検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−134006(JP,A) 特開 昭64−67414(JP,A) 特開 昭62−152918(JP,A) 特開 平1−282015(JP,A) 特開 平5−24428(JP,A) 特開 昭56−214509(JP,A) 実開 昭63−72110(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 B60H 1/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気流を発生する送風手段と、 この送風手段からの空気を車室内に導く空気通路と、 この空気通路内に設けられ、空気を冷却する冷却手段
    と、 この冷却手段を駆動する駆動手段と、 前記冷却手段の吸込側における空気温度を検出する吸込
    温度検出手段と、 車室内への目標吹出空気温度を算出する目標吹出温度算
    出手段と、 この目標吹出温度算出手段によって算出された目標吹出
    空気温度が前記吸込温度検出手段によって検出された吸
    込空気温度よりも高いか否かを判定する第1判定手段
    と、 この第1判定手段によって前記目標吹出空気温度が前記
    吸込空気温度よりも高いと判定されたら、前記冷却手段
    を停止するように前記駆動手段を制御する停止制御手段
    とを備える車両用空調装置において、 前記冷却手段通過後の空気湿度が前記冷却手段の吸込側
    における空気湿度よりも高いか否かを判定する第2判定
    手段と、 前記停止制御手段の制御によって前記冷却手段が停止し
    ているときに、前記第2判定手段によって前記通過後空
    気湿度が前記吸込側空気湿度よりも高いと判定された
    ら、前記冷却手段を駆動するように前記駆動手段を制御
    する駆動制御手段とを備えることを特徴とする車両用空
    調装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用空調装置におい
    て、さらに前記第2判定手段によって高いと判定される
    時間が所定時間続いたか否かを判定する第3判定手段と
    をさらに備え、 前記駆動制御手段が、前記第3判定手段によって前記所
    定時間続いたと判定されたら前記冷却手段を駆動するよ
    うに前記駆動手段を制御するようにしたことを特徴とす
    る車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の車両用空調装置におい
    て、前記駆動制御手段の制御によって前記冷却手段が駆
    動されてから所定時間が経過したか否かを判定する第4
    判定手段と、 この第4判定手段によって前記所定時間が経過したと判
    定されたら前記冷却手段を停止するように前記駆動手段
    を制御する第2停止制御手段とを備えることを特徴とす
    る車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1つに記載
    の車両用空調装置において、 前記冷却手段を通過後の空気温度を検出する通過後温度
    検出手段を備え、 前記第2判定手段が、前記通過後温度検出手段によって
    検出された通過後空気温度が前記吸込側空気温度に対し
    て所定温度以上低いか否かを判定する手段であることを
    特徴とする車両用空調装置。
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