JP3292700B2 - 建築用ブロック - Google Patents

建築用ブロック

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JP3292700B2
JP3292700B2 JP24308598A JP24308598A JP3292700B2 JP 3292700 B2 JP3292700 B2 JP 3292700B2 JP 24308598 A JP24308598 A JP 24308598A JP 24308598 A JP24308598 A JP 24308598A JP 3292700 B2 JP3292700 B2 JP 3292700B2
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久利 井戸
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株式会社ユニソン
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄筋を配筋して補
強しながら積み上げられる建築用ブロックに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば塀などを施工する建築用ブ
ロックとして、図18及び図19に示す2種類の建築用
ブロック、すなわち基本ブロック91、及び、端用ブロ
ック92が知られている。
【0003】図18に示す基本ブロック91は、その連
続する二つの端面91a,91bに沿ってそれぞれ溝9
4,95が形成されている。溝94は、上記二端面91
a,91bのうち一方の端面(図18では上端面)91
aに隣接する端面(図18では右端面)から他方の端面
(図18では左端面)91bに開口して伸びている。ま
た、溝95は、上記他方の端面91bに隣接する端面
(図18では下端面)から上記一方の端面91aに開口
して伸びている。これら溝94,95は、横方向の鉄筋
及び縦方向の鉄筋を配筋してモルタルを充填するための
ものである。この基本ブロック91は、図20に示され
るように4個単位で当該端面同士が突き合わされて積み
上げられる。そして、その外周側に配置された溝94,
95にそれぞれ横方向の鉄筋H及び縦方向の鉄筋Vを配
筋することで補強される。
【0004】図19に示す端用ブロック92も、上記基
本ブロック91と同様に、その連続する二つの端面92
a,92bに沿ってそれぞれ溝96,97が形成されて
いる。溝96は、上記二端面92a,92bのうち一方
の端面(図19では上端面)92aに隣接する端面(図
19では右端面)から他方の端面(図19では左端面)
92bに伸びている。ただし、溝96の右端面側は、壁
96aによって遮断されている。また、溝97は、上記
他方の端面92bに隣接する端面(図19では下端面)
から上記一方の端面92aに開口して伸びている。この
端用ブロック92は、図20に示されるように塀の側端
に配置され、溝96,97に横方向の鉄筋H及び縦方向
の鉄筋Vを配筋することで補強される。このとき、上記
溝96の壁96aを外方側に配置することで、同溝96
が外部に露出して美観を損ねることが防止される。
【0005】なお、図20に示されるように上端に配置
されたブロック91,92の各溝95,97はそれぞれ
外部(上端)に露出している。これら溝95,97の露
出を隠すために、上記上端に配置されたブロック91,
92にカバー98が載置される。
【0006】以上のように2種類の建築用ブロック9
1,92を施工箇所に応じて使い分けることにより、美
観を損ねることなく鉄筋H,Vを配筋して補強しながら
積み上げられ、塀などが施工される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
2種類のブロック91,92を施工箇所に応じて使い分
ける場合、これらブロック91,92を個々に管理する
必要があるため、その在庫管理のための労力が増大する
こととなっていた。また、施工現場において各ブロック
91,92の1種類が不足した場合には、当該ブロック
を再調達するか、余っている他のブロックに対して所要
の加工を施して対応する必要があり、その作業効率が低
減されることともなっていた。
【0008】本発明はこうした実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、在庫管理が容易で、且つ、施工
現場において作業効率を向上することのできる建築用ブ
ロックを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、四角環状をなす4つの端面
を備え、連続する二端面には、該二端面に沿ってその一
方に隣接する端面から同他方に隣接する端面に伸び、鉄
筋を配筋するための溝が形成された建築用ブロックにお
いて、前記溝の前記一方及び他方に隣接する端面側は除
去可能な隔壁によってこれら端面からそれぞれ隔絶され
ことをその要旨とする。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1に記載の
建築用ブロックにおいて、前記隔壁の幅は、前記溝の両
側にそれぞれ形成される各バンクの幅よりも短く設定さ
れたことをその要旨とする。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1又は2に
記載の建築用ブロックにおいて、一方の側面から他方の
側面に貫通する貫通孔を形成したことをその要旨とす
る。
【0012】
【0013】請求項に記載の発明の構成によれば、上
記連続する二端面に沿って鉄筋を配筋するために形成さ
れた溝の一方及び他方に隣接する端面側は除去可能な隔
壁によってこれら端面からそれぞれ隔絶されている。こ
の建築用ブロックを用い、例えば塀を施工する場合のよ
うに横方向の鉄筋及び縦方向の鉄筋を配筋するとき、上
記両隔壁を外側に配置してコーナーに使用すれば、外部
に溝が露出しないため、その美観を損ねることはない。
また、一方の隔壁を除去し、例えば横方向の鉄筋を貫通
させて配筋する場合には、残りの隔壁を上側に配置して
上端に使用すれば、外部に溝が露出しないため、その美
観を損ねることはない。これは、側端に使用する場合に
ついても同様である。さらに、両隔壁を除去し、横方向
の鉄筋及び縦方向の鉄筋を貫通させて配筋する場合に
は、中間のブロックとして使用することができる。した
がって、1種類の建築用ブロックで、美観を損ねること
なく、鉄筋を配筋して補強しながら積み上げられ、塀な
どが施工される。
【0014】請求項に記載の発明の構成によれば、上
記隔壁の幅は、上記各バンクの幅よりも短く設定されて
いるため、同隔壁の強度は低減されて容易に除去され
る。請求項3に記載の発明の構成によれば、上記貫通孔
を形成したことにより、軽量化を図ることができる。ま
た、この貫通孔を適宜の形状とすることで、その意匠性
を高めることができる。さらに、この建築用ブロックを
用いて、例えば塀を施工した場合には、同貫通孔により
風通しができる。
【0015】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明を具体化した第1の実施の形態について図1〜図9を
参照して説明する。
【0016】図1に示すように、本実施の形態における
建築用ブロック21はコンクリートにて、その側面21
aの外周形状が略正方形をなす直方体状に形成されてい
る。そして、その表裏両側面21a,21a間は、図1
における四角環状をなす各端面、即ち、左側の端面(以
下、左端面という)21b、上側の端面(以下、上端面
という)21c、右側の端面(以下、右端面という)2
1d、及び、下側の端面(以下、下端面という)21e
により囲まれている。
【0017】上端面21cには、同上端面21cに沿っ
て左端面21bから右端面21dに伸びる溝22が形成
されている。この溝22は、後述するように鉄筋を配筋
してモルタルを充填するためのもので、断面半円状に形
成されている。
【0018】溝22の右端面21d側は同右端面21d
に開口されている。一方、溝22の左端面21b側は隔
壁23によって同左端面21bから隔絶されている。こ
の隔壁23の溝22側の壁面23aは上端面21cに対
して垂直となるように形成されている。また、隔壁23
の厚さ方向の幅W11は、上端面21cにおいて溝22
の両側に形成される各バンクB11の幅W13よりも短
く設定されている。そして、隔壁23の両端には、同隔
壁23の幅W11よりも短い幅W12でその隔壁23の
中間部から上記溝22に開口する切り欠き部24が形成
されている。この切り欠き部24は、図2にその正面が
示されるように、溝22の内側に略長方形状に形成され
ており、同切り欠き部24の各外側は上記溝22の断面
形状に沿って曲線状に形成されている。
【0019】また、右端面21dには、同右端面21d
に沿って上端面21cから下端面21eに伸びる溝25
が形成されている。この溝25も、鉄筋を配筋してモル
タルを充填するためのもので、断面半円状に形成されて
いる。
【0020】溝25の上端面21c側は同上端面21c
に開口され、前記溝22と連続的に形成されている。一
方、溝25の下端面21e側は隔壁26によって同下端
面21eから隔絶されている。この隔壁26の溝25側
の壁面26aは右端面21dに対して垂直となるように
形成されている。また、隔壁26の厚さ方向の幅W11
は、右端面21dにおいて溝25の両側に形成される各
バンクB12の幅W13よりも短く設定されている。そ
して、隔壁26の両端には、同隔壁26の幅W11より
も短い幅W12でその隔壁26の中間部から上記溝25
に開口する切り欠き部27が形成されている。この切り
欠き部27も、前記切り欠き部24と同様にその正面
は、溝25の内側に略長方形状に形成されており、同切
り欠き部27の各外側は上記溝25の断面形状に沿って
曲線状に形成されている(図2参照)。
【0021】隔壁23は、図3に示すように上記壁面2
3aをハンマー19でたたくことにより、上記切り欠き
部24に沿って破壊され、容易に除去される。建築用ブ
ロック21の溝22は、隔壁23を除去することによっ
て左端面21bから右端面21dに開口するようにな
り、建築用ブロック21Aが形成される。また、隔壁2
3の壁面23aではなく、隔壁26の壁面26aをハン
マー19でたたいた場合、同隔壁26は上記切り欠き部
27に沿って破壊され、容易に除去される。建築用ブロ
ック21の溝25は、隔壁26を除去することによって
上端面21cから下端面21eに開口するようになり、
隔壁23を除去する場合と同様に建築用ブロック21A
が形成される。
【0022】なお、特に図4に示すように、両隔壁2
3,26を除去することによって溝22,25はそれぞ
れ左端面21bから右端面21d、及び、上端面21c
から下端面21eに開口するようになり、建築用ブロッ
ク21Bが形成される。
【0023】また、建築用ブロック21には、その両側
面21a間を貫通する略正方形状の貫通孔28が形成さ
れている。この貫通孔28により、建築用ブロック21
の意匠性が高められるとともに、同建築用ブロック21
の軽量化が併せ図られる。
【0024】次に、上記各建築用ブロック21,21
A,21Bを用いて塀を施工する態様について、図5に
基づき説明する。なお、同図においては、簡略化のため
にモルタルを省略している。
【0025】図5に示すように、両隔壁23,26が除
去された建築用ブロック21Bは、4個単位で前記溝2
2,25が形成されていない端面同士が突き合わされて
積み上げられる。そして、その外周側に配置された溝2
2,25にそれぞれ横方向の鉄筋H及び縦方向の鉄筋V
が配筋されて補強される。
【0026】隔壁23及び隔壁26の一方のみが除去さ
れた建築用ブロック21Aは、上端や側端に配置され、
溝22,25に横方向の鉄筋H又は縦方向の鉄筋Vが配
筋されて補強される。このとき、除去されなかった隔壁
(同図において上端の場合は隔壁26、側端の場合は隔
壁23)を外側に配置することで、溝22又は溝25が
外部に露出して美観を損ねることはない。なお、上端に
配置される建築用ブロック21Aは、同図に示した状態
から上下が反転されて建築用ブロック21B上に載置さ
れる。
【0027】両隔壁23,26が除去されていない建築
用ブロック21は、同図に示した状態から上下が反転さ
れてコーナーに配置され、溝22,25にそれぞれ横方
向の鉄筋H及び縦方向の鉄筋Vを配筋する。このとき、
上記隔壁23,26を外側に配置することで、これら溝
22,25が外部に露出して美観を損ねることはない。
【0028】以上のように各建築用ブロック21,21
A,21Bを施工箇所に応じて使い分けることにより、
美観を損ねることなく鉄筋H,Vを配筋して補強しなが
ら塀が施工される。
【0029】次に、上記建築用ブロック21の製造工程
について、図6〜図9に基づき説明する。なお、本製造
工程においては、建築用ブロック21を同時に4つ製造
するようにしている。
【0030】図6に示されるように、下型41は区画壁
42及び4つの角柱43を備えている。区画壁42は下
型41の底部から十字状に立設されている。この区画壁
42によって、下型41は4つの空間に区画されてい
る。区画壁42の各直角をなす壁面の長さは、それぞれ
上記建築用ブロック21の側面21aの各辺の長さと同
等とされている。これら直角をなす壁面は上記建築用ブ
ロック21において前記溝22,25が形成されていな
い左端面21b及び下端面21eを形成するものであ
る。
【0031】また、角柱43は上記4つに区画された各
空間内において、上記下型41の底部から略正方形状に
立設されている。各角柱43の位置は、上記直角をなす
壁面の位置を上記建築用ブロック21の左端面21b及
び下端面21eの位置に対応させたときに、前記貫通孔
28の位置に対応している。そして、角柱43の外側面
の形状は上記貫通孔28の内側面の形状と同等に形成さ
れている。これら角柱43は、上記貫通孔28を形成す
るものである。
【0032】同図6に示されるように、建築用ブロック
21の側面21aと同一の形状を有する底板44の孔4
5を各角柱43にそれぞれ貫通させて、下型41の底部
上に底板44を配置する。この底板44の上面は上記建
築用ブロック21の一方の側面21aを形成するもので
ある。
【0033】底板44が配置された下型41の四方から
は、図7に示される4つの移動ブロック体46が上記区
画壁42に当接するまで、図示しない移動装置によって
移動される(図8参照)。各移動ブロック体46の内側
面46aの長さはそれぞれ上記建築用ブロック21の側
面21aの各辺の長さの約2倍とされている。各内側面
46aの同内側面46aに向かって右側は、建築用ブロ
ック21の上端面21cを形成するものであり、同内側
面46aに向かって左側は、建築用ブロック21の右端
面21dを形成するものである。各内側面46aの同内
側面46aに向かって右側には、中央から長さ方向に伸
びる凸部47が設けられている。一方、各内側面46a
の同内側面46aに向かって左側には、中央から長さ方
向に伸びる凸部48が設けられている。これら凸部4
7,48は、それぞれ前記溝22,25の形状に合わせ
て形成されている。さらに、各凸部47,48の中央側
にはそれぞれ前記切り欠き部24,27の形状に合わせ
て形成された突起部49,50が形成されている。
【0034】これら移動ブロック体46が、図8に示さ
れるように上記区画壁42に当接することで、上記底板
44、同区画壁42の壁面、移動ブロック体46の内側
面46a、及び、上記角柱43の外側面によって上方の
開放された4つの閉空間が形成される。上記4つの閉空
間には、その上方から図示しないコンクリート充填機に
よってコンクリートが一杯になるまで充填される。この
コンクリート充填機はコンクリートが均一になるように
攪拌しながらコンクリートを充填する。そして、これら
コンクリートの充填された閉空間の上方に、図示しない
天板を押圧することで、建築用ブロック21の外形が整
えられる。
【0035】その後、上記移動ブロック体46を区画壁
42から離隔させることで、図9に示されるように、上
記区画壁42に区画されて下型41(底板44)上に4
つの建築用ブロック21が完成する。
【0036】これら建築用ブロック21は、上記下型4
1の下方に設けられた図示しない昇降機によって上記各
底板44ごと上方に移動されて、同下型41、上記区画
壁42、及び、上記角柱43から同時に分離される。分
離された各建築用ブロック21は、それぞれ底板44ご
と移動され、乾燥された後、同底板44から分離されて
完成する。
【0037】なお、本製造工程のように、底板44ごと
上方に移動して上記下型41、上記区画壁42、及び、
上記角柱43から分離する建築用ブロック21を、1回
の製造工程で同時に4つ製造することができるのは、連
続する外側の二端面(上端面21c及び右端面21d)
にのみ溝22,25を形成すればよいためである。すな
わち、溝22,25は移動ブロック体46の内側面46
aに形成された凸部47,48によって形成されるた
め、同移動ブロック体46を区画壁42から離隔させれ
ば、建築用ブロック21は、上方への移動が可能となる
ためである。
【0038】以上詳述したように、本実施の形態によれ
ば、以下に示す効果が得られるようになる。 (1)建築用ブロック21の隔壁23,26を除去する
かどうかによって用途に応じた3種類の建築用ブロック
21,21A,21Bとすることができ、これらを施工
箇所に応じて使い分けることにより、美観を損ねること
なく鉄筋H,Vを配筋して補強しながら塀を施工するこ
とができる。
【0039】(2)隔壁23,26を除去することを除
けば、1種類の建築用ブロック21を用意すればよいた
め、在庫管理を容易に行うことができる。また、施工現
場においては、一部の建築用ブロックが不足することで
作業が中断されることが回避されるため、その作業効率
を向上することができる。
【0040】(3)隔壁23,26の幅W11は、溝2
2,25の両側の各バンクB11,B12の幅W13よ
りも短く設定されているため、同隔壁23,26の強度
は低減され、容易に除去することができる。
【0041】(4)隔壁23,26にそれぞれ切り欠き
部24,27を形成したことにより、隔壁23,26を
容易に除去することができるとともに、溝22,25の
内面に応じて端正に除去することができる。
【0042】(5)上端面21c及び右端面21dに対
してそれぞれ垂直に隔壁23,26の壁面23a,26
aを形成したことにより、同隔壁の幅W11は一定とさ
れ、同隔壁23,26を除去する際の応力を均等とする
ことができる。
【0043】(6)貫通孔28を形成したことにより、
建築用ブロック21,21A,21Bの軽量化を図るこ
とができる。また、この貫通孔28を略正方形状とした
ことで、その意匠性を高めることができる。さらに、同
貫通孔28により施工後の塀の風通しをすることができ
る。
【0044】(7)1回の製造工程で、建築用ブロック
21を同時に4つ製造することができ、製造コストの低
減を図ることができる。 (第2の実施の形態)次に、本発明を具体化した第2の
実施の形態について図10〜図12を参照して説明す
る。なお、本実施の形態と第1の実施の形態との共通す
る構成については、同一の符号を付してその説明を省略
する。
【0045】図10に示すように、本実施の形態におけ
る建築用ブロック31は、前記溝25及びその周辺構造
が省略され、一つの端面(上端面21c)にのみ溝22
が形成されたことが前記第1の実施の形態と異なる。
【0046】このような建築用ブロック31の隔壁23
は、図11に示すように前記壁面23aをハンマー19
でたたくことにより、前記切り欠き部24に沿って破壊
され、容易に除去される。建築用ブロック31の溝22
は、隔壁23を除去することによって左端面21bから
右端面21dに開口するようになり、建築用ブロック3
1Aが形成される。
【0047】次に、上記各建築用ブロック31,31A
を用いて縁石を施工する態様について、図12に基づき
説明する。図12に示すように、建築用ブロック31,
31Aは、溝22が一直線となるように配置される。こ
のとき、側端には隔壁23を外側に配置して建築用ブロ
ック31が配置される。また、中間には前記隔壁23が
除去された建築用ブロック31Aが配置される。この状
態で溝22に図示しないモルタルが充填され、更に同溝
22に沿って横方向の鉄筋Hが配筋されて補強される。
【0048】建築用ブロック31には、溝22同士を対
向配置し、且つ、隔壁23を外側に配置するように建築
用ブロック31が同図に示した状態から上下が反転され
て載置される。これにより、溝22が外部に露出して美
観を損ねることはない。
【0049】また、建築用ブロック31Aには、溝22
同士を対向配置するように建築用ブロック31Aが同図
に示した状態から上下が反転されて載置される。以上に
より、美観を損ねることなく横方向の鉄筋Hを配筋して
補強しながら縁石が施工される。
【0050】以上詳述したように、本実施の形態によれ
ば、前記第1の実施の形態における(1)〜(6)とほ
ぼ同様の効果が得られるようになる。なお、前記各実施
の形態は、次のように変更してもよい。
【0051】・前記第2の実施の形態においては、横方
向の鉄筋Hを配筋し、縁石を施工する場合について説明
したが、これに対して縦方向の鉄筋を配筋し、例えば、
門柱などを施工するようにしてもよい。
【0052】・前記各実施の形態においては、コンクリ
ートにて建築用ブロック21,31を形成したが、これ
は石、セラミック(レンガ、ガラス、陶器など)、又は
金属などの材料にて形成してもよい。
【0053】・前記各実施の形態においては、建築用ブ
ロック21,31の側面21aの外周形状を略正方形と
なるように形成したが、これは略長方形となるように形
成してもよい。
【0054】・前記各実施の形態においては、建築用ブ
ロック21,31の貫通孔28を略正方形状となるよう
に形成したが、これは長方形状、円形状、三角形状、星
形状など、意匠性を高められるような適宜の形状とすれ
ばよい。また、このような貫通孔は必ずしもなくともよ
い。
【0055】・前記各実施の形態においては、上端面2
1c及び右端面21dに対してそれぞれ垂直に隔壁2
3,26の壁面23a,26aを形成したが、これらは
垂直でなくてもよい。
【0056】・前記各実施の形態においては、隔壁2
3,26の両端にその中間部から上記溝22,25に開
口し、その正面が溝22,25の内側に略長方形状とな
る切り欠き部24,27を形成した(図2参照)。これ
に対して、同様に溝22,25に開口し、図13に示さ
れるようにその正面の内側は上端面21c及び右端面2
1dから垂直に溝22,25まで伸び、その外側は上記
溝22,25の断面形状に沿って曲線状に形成された切
り欠き部71としてもよい。
【0057】また、図14に示されるように、隔壁2
3,26の中間部から上記溝22,25に開口し、その
正面が同溝22,25に沿って内側に半ドーナツ状とな
る凹部72としてもよい。
【0058】さらに、図15に示されるように、隔壁2
3,26の中間部から上記溝22,25に開口し、その
正面が同溝22,25に沿って内側に配置される円状の
複数の凹部73としてもよい。
【0059】さらにまた、図16に示されるように、隔
壁23,26の中間部から上記溝22,25に開口し、
その正面が上端面21c及び右端面21dから垂直に伸
びてスリット状となる複数の凹部74としてもよい。
【0060】また、図17に示されるように、隔壁2
3,26の中間部から上記溝22,25に開口し、その
正面が配筋される鉄筋の大きさに合わせた大きさで同溝
22,25と同心円状となる凹部75としてもよい。こ
の場合、隔壁23,26はその一部である上記凹部75
の位置のみが除去されることとなるが、同様に鉄筋を貫
通させることができる。
【0061】なお、上記切り欠き部24,27,71又
は凹部72,73,73,75の形状は一例であり、隔
壁23,26の中間部に形成される凹部であれば、その
他の形状であってもよい。また、これら切り欠き部2
4,27,71又は凹部72,73,74,75は必ず
しもなくともよい。
【0062】・前記各実施の形態においては、隔壁2
3,26の幅W11を、溝22,25の両側の各バンク
B11,B12の幅W13よりも短く設定したが、かな
らずしもこのように設定する必要はない。要は、隔壁2
3,26が除去可能でありさえすればよい。
【0063】次に、以上の実施の形態から把握すること
ができる請求項に記載した発明以外の技術的思想を、そ
の効果とともに以下に記載する。 (イ)請求項1〜3のいずれかに記載の建築用ブロック
において、前記隔壁には、その中間部に該隔壁の除去を
容易にするための凹部が形成されたことを特徴とする建
築用ブロック。同構成によれば、上記凹部を形成された
ことにより、上記隔壁を容易に除去することができる。
【0064】(ロ)上記(イ)に記載の建築用ブロック
において、前記凹部は前記隔壁両端の中間部から前記溝
に開口する切り欠き部であることを特徴とする建築用ブ
ロック。同構成によれば、上記隔壁は上記切り欠き部に
沿って破壊され、容易に除去することができる。
【0065】(ハ)請求項1〜3並びに上記(イ)及び
(ロ)のいずれかに記載の建築用ブロックにおいて、前
記隔壁は前記隣接する端面と平行に形成されたことを特
徴とする建築用ブロック。同構成によれば、上記隔壁を
上記隣接する端面と平行に形成したことにより、同隔壁
の厚さ方向の幅は一定とされ、同隔壁を除去する際の応
力を均等とすることができる。
【0066】
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
発明では、1種類の建築用ブロックを用意すればよいた
め、在庫管理を容易に行うことができる。また、施工現
場においては、一部の建築用ブロックが不足することで
作業が中断されることが回避されるため、その作業効率
を向上することができる。
【0068】請求項に記載の発明では、隔壁を容易に
除去することができる。請求項3に記載の発明では、軽
量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建築用ブロックの第1の実施の形
態を示す斜視図。
【図2】図1の2−2線に沿った断面図。
【図3】同実施の形態の加工態様を示す斜視図。
【図4】同実施の形態の加工態様を示す斜視図。
【図5】同実施の形態を用いた塀の施工態様を示す斜視
図。
【図6】同実施の形態の製造工程を示す斜視図。
【図7】同実施の形態の製造工程を示す斜視図。
【図8】同実施の形態の製造工程を示す斜視図。
【図9】同実施の形態の製造工程を示す斜視図。
【図10】本発明に係る建築用ブロックの第2の実施の
形態を示す斜視図。
【図11】同実施の形態の加工態様を示す斜視図。
【図12】同実施の形態を用いた縁石の施工態様を示す
斜視図。
【図13】本発明に係る建築用ブロックの他の構成例を
示す断面図。
【図14】本発明に係る建築用ブロックの他の構成例を
示す断面図。
【図15】本発明に係る建築用ブロックの他の構成例を
示す断面図。
【図16】本発明に係る建築用ブロックの他の構成例を
示す断面図。
【図17】本発明に係る建築用ブロックの他の構成例を
示す斜視図。
【図18】従来の建築用ブロックを示す斜視図。
【図19】同建築用ブロックを示す斜視図。
【図20】同建築用ブロックを用いた塀の施工態様を示
す断面図。
【符号の説明】
21,21A,21B,31,31A…建築用ブロッ
ク、21b…左端面、21c…上端面、21d…右端
面、21e…下端面、22,25…溝、23,26…隔
壁、24,27,71…切り欠き部、72,73,7
4,75…凹部、B11,B12…バンク。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四角環状をなす4つの端面を備え、連続
    する二端面には、該二端面に沿ってその一方に隣接する
    端面から同他方に隣接する端面に伸び、鉄筋を配筋する
    ための溝が形成された建築用ブロックにおいて、 前記溝の前記一方及び他方に隣接する端面側は除去可能
    な隔壁によってこれら端面からそれぞれ隔絶されたこと
    を特徴とする建築用ブロック。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の建築用ブロックにおい
    て、 前記隔壁の幅は、前記溝の両側にそれぞれ形成される各
    バンクの幅よりも短く設定されたことを特徴とする建築
    用ブロック。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の建築用ブロック
    において、 一方の側面から他方の側面に貫通する貫通孔を形成した
    ことを特徴とする建築用ブロック。
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