JP3290179B2 - ラクトンとカーボネートとの共重合体およびかかる共重合体の製造方法 - Google Patents

ラクトンとカーボネートとの共重合体およびかかる共重合体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は少なくとも1種のラクトンと少なくとも1種
の環式カーボネートとの共重合体に関する。
このような共重合体は、米国特許US−A−4.705.820
から公知であり、該特許明細書にはグリコリドとトリメ
チレンカーボネート(TMC)との共重合体が開示されて
いる。
このような重合体および共重合体は、特に医療の分野
で利用されており、同分野においてはこれらの材料を基
にした物体が、人体内または動物体内に移植されてい
る。移植された材料が、(一時的な)支持機能を満たす
べきである場合には、靭性や剛性などの優れた材料特性
が要求される。
優れた靭性や剛性を得る1つの方法は、半結晶性材料
を用いることである。半結晶性材料は、たとえば制御さ
れた重合条件、または特殊な後処理によって得ることが
できるもので、これらについてはいづれも文献から公知
である。
さらにまた、このような重合体および共重合体は生物
分解性があることから、興味深いものである。このこと
は、このような重合体がたとえば生理学的条件のような
特定の生物学的条件下において加水分解し、その各構成
成分に分解することを示唆している。
このような重合体または共重合体に基づく移植された
物体は、いかなる組織反応であり、それを避けるため
に、体内にそれほど長くとどめておくべきではなく、移
植体が支持することを目的とした身体特有の組織に、そ
れ自身の堅固性を回復させる機会を与えるべきである。
このことは、移植体の一時的な支持機能がもはや必要と
されなくなったならば速やかに、急速な分解と吸収が求
められるということを示唆している。
高い結晶度を有する共重合体の欠点は、これらが分解
して高結晶度となり、また分解時に針状片になるおそれ
もあり、これらは非常にゆっくりとしか吸収されず、そ
のため患者に有害な組織反応が起こることもあり得る。
本発明の目的は、優れた機械特性を有し、吸収速度が
優れており、分解時にめんどうな合併症を引き起こさな
い共重合体を提供することである。
本発明に従えば、この目的はカーボネートが多環式で
あることで構成される。
これによって架橋共重合体を得ることが可能となる。
これらの共重合体に基づく物体の機械特性は、非架橋共
重合体に基づく物体の場合よりも著しく優れている。こ
の材料は靭性があり、非架橋共重合体よりも特に引張強
度、衝撃抵抗が高く、結晶度が低く、そして生物分解性
がある。
本発明に従った共重合体の生理的条件下における分解
速度は、非架橋重合体の場合よりも高い。結晶度が低い
ために、分解時に形成される分解片の害もより少ない。
おおむねそれらの分解片はかなり小さく、従って体内に
それほど問題を引き起こさない。結晶度および結晶の大
きさは、なかんずく熱特性から導き出すことができる。
さらにまた、本発明に従って共重合体には、ある環境
においてはおそらく膨潤し始めるという利点があり、そ
のため原則的には、いわゆる薬剤徐放系としての利用に
適している。このため、当該物体を膨潤媒質中で膨潤さ
せ、この膨潤した材料中に薬剤を導入し、続いて膨潤媒
質を除去することによって、または、たとえばある量の
非膨潤媒質を添加するなどして、媒質の膨潤促進特性を
低下させることによって、当該物体の大きさを減少させ
正常な元の大きさに戻す。こうすることによって、この
物体は移植可能となる。
ラクトンの共重合体の架橋は、米国特許US−A−4.37
9.138に開示されており、ある量のラクトンが多環式ジ
ラクトンと共重合される。米国特許US−A−4.379.138
では、これが多環式カーボネートとも可能であるとは言
及されていない。
ラクトンと環式カーボネートとの共重合体は、英国特
許GB−A−2.033.411に開示されているが、そこに記載
されている単環式カーボネートは架橋されることができ
ない。
多環式カーボネートをポリエステル架橋に利用するこ
とは、英国特許GB−A−1.228.490に開示されている
が、ラクトンに基づいた共重合体の架橋の可能性につい
ては開示されていない。英国特許GB−A−1.228.490の
ポリエステルは、ジカルボン酸とジオールとのエステル
化反応によって得られるポリエステルである。
ラクトンおよび環式カーボネートはどちらも環式エス
テルである。
環式エステルは式(I)に従った構造式を有してい
る: 環式エステルには式(II)に従った構造式の環状ジエス
テルが含まれると理解される: ラクトンは式(III)に従った模式構造を有する: 環式カーボネートは式(IV)に従った模式構造を有す
る: ラクトンには、たとえば、ラクチド、グリコリド、ε−
カプロラクトン、ジオキサノン、1,4−ジオキサン−2,3
−ジオン、ベータ−プロピオラクトン、テトラメチルグ
リコリド、ベータ−ブチロラクトン、ガンマ−ブチロラ
クトンまたはピバロラクトンがある。
ラクトンは好適には、L−ラクチド、D−ラクチド、
またはD,L−ラクチドなどのラクチド、またはこれらの
混合物であり、より好適にはL−ラクチドである。グリ
コリドは(共)重合体のより速い加水分解を引き起こ
し、体内での組織反応をラクチドよりも高程度に引き起
こすと思われるので、グリコリドよりもラクチドの方が
好ましい。
ラクチドは式(V)に従った構造式を有するジ−ラク
チドと理解される: ラクチドは一般に、2分子の乳酸のエステル化による環
形成によって形成される。
多環式カーボネートは、カーボネート基を含む少なく
とも2つの環式構造を持つ分子である。好適には、カー
ボネート基を含む環式構造の数は、分子あたりおよそ2
つである。
多環式カーボネートは、たとえば、英国特許GB−A−
1.228.490およびヨーロッパ特許EP−A−0.057.360に開
示されており、これらの開示はいずれも本明細書中に参
考文献として盛り込まれる。
多環式カーボネートは、好適にはヨーロッパ特許EP−
A−0.057.360に記載されているようなカーボネートで
あり、より好適にはトリメチレンカーボネート(TMC)
に類似したペンタエリトリトールを基にした分子であ
る。このような分子には、たとえば、2,4,7,9,テトラオ
キサ−スピロ[5,5]ウンデカンジオン[3,8]があり、
これはスピロ−ビス−ジメチレンカーボネート[スピロ
−ビス−DMC]とも呼ばれるものである。このような単
量体は式(VI)に従った構造を有している: 多官能性カーボネートは、ヨーロッパ特許EP−A−0.05
7.360に開示された方法によって合成することができる
もので、該ヨーロッパ特許EP−A−0.057.360の開示は
本明細書中に参考文献として盛り込まれる。
スピロ−ビス−DMCは、たとえば、ペンタエリトリト
ールとジエチルカーボネートとの反応によって得ること
ができる。
また、他の使用可能な単量体を共重合体に組込むこと
も可能である。好適には、開環重合によって反応し得る
単量体が組込まれる。これらの単量体は、たとえば、環
式エーテル、環式カーボネートおよび環式無水物によっ
て構成される群から選択することができる。
また、下記の物質を共重合してもよい: アルファ−ヒドロキシ酪酸 アルファ−ヒドロキシイソ酪酸 アルファ−ヒドロキシ吉草酸 アルファ−ヒドロキシイソ吉草酸 アルファ−ヒドロキシカプロン酸 アルファ−ヒドロキシイソカプロン酸 アルファ−ヒドロキシアルファ−エチル酪酸 アルファ−ヒドロキシベータ−メチル吉草酸 アルファ−ヒドロキシヘプタン酸 アルファ−ヒドロキシオクタン酸 アルファ−ヒドロキシデカン酸 アルファ−ヒドロキシステアリン酸、または前記の酸
の混合物、 またはこれらの単量体の分子間環式エステル。さらに
また、使用できる物質のリストが英国特許GB−A−1.60
4−177に記載されているが、その開示も本明細書中に参
考文献として盛り込まれる。
該共重合体は当業者に知られている方法によって合成
することができるが、この方法については、一般的に
は、ヨーロッパ特許EP−A−0.108.365に記載されてい
る。その開示も本明細書中に参考文献として盛り込まれ
る。
環式カーボネートおよびラクトンは、たとえば、触媒
としてチンオクトエート(tin octoate)とともに110℃
にて溶融状態で240時間反応させることができる。
好適に使用される温度は他の因子にもよるが、特に重
合方法および触媒の濃度に依存する。温度としては一般
に単量体の融点以上および200℃以下が選択される。好
適には100℃〜150℃の温度が選択される。
選ばれる重合時間は2,3分から数週間とすることがで
きる。一般には、選択される重合時間は30分から2週間
の間であり、好適には20時間から200時間の間である。
より好適には、60〜150時間である。必要な、または好
適な重合時間は選択される温度および触媒の濃度に依存
する。
この反応は溶融物、溶液、乳濁液、懸濁液またはその
他の状態にて行うことができる。好適には、この反応は
溶融物にて行われる。
触媒としては、たとえば、チンオクトエート(tin oc
toate)、三フッ化アンチモン、金属亜鉛(粉体)、酸
化ジブチル錫および/またはシュウ酸錫を使うことがで
きる。その他の使用できる触媒は、ヨーロッパ特許EP−
A−0.098.393に開示されている。その開示は本明細書
中に参考文献として盛り込まれる。さらに、陰イオン触
媒および陽イオン触媒の他に、当業者に知られている全
てのエステル化触媒も全て使うことができる。
単量体/触媒比は好適には、1000から300,000の間で
あり、より好適には、500から30,000の間である。
この反応は真空下において、たとえば、密封されたア
ンプル中で、または窒素のような不活性ガス雰囲気下で
行うことができる。
次に、この共重合体は、精製することが可能である
が、共重合された状態のままで、使用することも可能で
ある。重合後に得られる材料、すなわちたとえば、さら
に精製を行ったり、再溶融を行ったりしていない材料
は、重合時材料と呼ばれる。好適には重合時材料が使用
される。
該共重合体は一般に0.01モル%〜50モル%の多環式カ
ーボネートから誘導された単位および50モル%〜99.99
モル%のラクトンから誘導された単位を含む。
好適には、共重合体は0.01モル%〜5モル%の多環式
カーボネートを含み、より好適には0.01モル%〜3モル
%を含み、もっとも好適には0.1モル%〜1モル%を含
む。
このような多官能性カーボネートおよび特にスピロ−
ビス−DMCには、加水分解時に非毒性物に分解されると
いう利点もある。スピロ−ビス−DMCの場合には、分解
生成物はペンタエリトリトールおよびCO2である。
加熱、引伸ばし、フライス削り、旋削および/または
他種のあらゆる加工を任意に用いて、この共重合体から
物体を作ることができる。たとえば、フライス削りや旋
削は重合時の構造を全く変化させないか、またはほとん
ど変化させない。
さらにまた、所望の形に相当する形状の型の中で重合
反応を行わせることによって物体を作ることも可能であ
る。その際、たとえば反応射出成形(RIM)技術を使う
ことができる。
このような共重合体は延伸加工も可能であり、したが
っていくつかの機械特性をさらにまたかなり向上させる
ことも可能である。延伸は少なくとも10倍まで行うこと
ができる。
本発明に従った共重合体は外科用に適用でき、たとえ
ば医療用移植体として用いることができる。衝撃強さが
50kJ/m2以上あり、引張り強さが少なくとも70MPaある物
体を作ることが可能である。かかる物体については文献
にはまだ記載されていない。
好適には、本発明に従った物体は、圧縮ねじや、骨プ
レートまたは骨プレートを止めるためのねじなどのよう
に高い機械的荷重を受ける医療用移植体に利用される。
本発明を以下の実施例に基づいて説明するが、これに
限定されるわけではない。
衝撃強さ(I.S.)は、1Jハンマーを用いて、DIN 534
53に従った切欠きのないDynstat試験片を用いて測定し
た。
融点Tm、融解熱ΔHおよびガラス繊維温度Tgは約10mg
の試験片において10℃・min-1の操作速度で、較正され
たPerkin Elmer DSC−7を用いるDCS計測によって測定
した。Tgは融解物からの冷却の後、別の測定サイクルに
おいて測定した。
引張り強さσおよび破断時の伸びεは、4×6×50mm
の試験片において10mm・min-1のクロスヘッド速度およ
び5000−N ロードセルでInstron4301引張り試験器(L
imited High Wycombe)を用いて測定された応力−歪み
曲線から求めた。
実施例I スピロ−ビス−DMCの合成 12.5gのペンタエリトリトールを粉体状にし、これを7
5.9gのジエチレンカーボネート(DEC)および触媒とし
ての0.1重量%の炭酸カリウムを含む三つ首フラスコに
導入した。
このフラスコを油浴にて120℃にまで加熱し、エタノ
ールを蒸留により除去し、ペンタエリトリトールを溶解
させた。予め定められた量のエタノールを蒸留除去した
後、余分のDECを温度を150℃に上昇させることによって
蒸留除去した。
形成されたポリ縮合物をジクロロメタン(DCM)に溶
解し、2規定のHClおよび水によって洗浄した。Na2SO4
により乾燥を行い、解重合触媒(0.1重量%チンオクト
エート(tin octoate))を添加した。DCMを蒸発によっ
て除去し、残余のDECを150℃、10mmHgにて蒸留除去し
た。解重合面積を増加させるために生成物を砕粉し、20
0℃、0.003mmHgにてスピロ−ビス−DMCをこの砕粉化生
成物から昇華した。
このスピロ−ビス−DMCをDCMで洗浄した。FTIR.NMRお
よび元素分析により、得られた生成物が真にスピロ−ビ
ス−DMCであることが証明された。
実施例II ラクトンおよび多環式カーボネートの重合 一定量のA)L−ラクチド、B)D.L−ラクチド、
C)ε−カプロラクトン、およびD)ラクチドとトリメ
チレンカーボネート(TMC)との混合物を実施例Iで得
られたスピロ−ビス−DMCの量を変化させてアンプル中
にて反応させた。ラクチドはPurac Biochem社(オラン
ダ)から供給されたものであり、ε−カプロラクトンは
Janssen社(ベルギー)から供給されたものであり、お
よびTMCはプロパンジオールおよびジエチレンカーボネ
ートを出発物質とする合成によって得られた。別段の記
載がない限り、この反応は真空中にて110℃において7
日間行われた。また単量体1モルあたり10-4モルのチン
オクトエート(tin octoate)触媒の存在下で反応させ
た。モル比および生成物の外観については表1に記載さ
れている。
形成された共重合体は全てクロロホルムに不溶性であ
り、少なくとも95%のゲル百分率を有していた。スピロ
−ビス−DMCはこれらの環式エステルにとっての架橋剤
として充分なものであると結論付けることができる。実
施例II a,II b,II cおよびII dの各々の機械特性を比較
すれば、実施例II aの試料が最も良い結果を与えること
が証明される。
試験管内試験において、これらの共重合体の再吸収性
は優れていることが示された。
実施例II aの試料の引張り強さはそれぞれ70mPa、68m
Paおよび70mPaであり、衝撃強さはおよそ15kJ/m2であっ
た。
DSC計測によってこれらの共重合体の結晶度はポリ−
L−ラクチドよりもかなり低く、すなわち1.7モル%お
よび0モル%のスピロ−ビス−DMCの場合それぞれ40%
および70%であった。このような低い結晶度を有する共
重合体としては、機械特性値は非常に高い。
比較試験A 多環式カーボネートを用いない重合 実施例II aの方法をスピロ−ビス−DMCを用いずに繰
返した。生成物の結晶度は実施例IIの生成物のどれより
も高かった。引張り強さはおよそ58MPa、衝撃強さは約9
kJ/m2であった。
実施例III 異なるモル%のスピロ−ビス−DMCとラクチドとの共重
合 実施例II aの合成方法を異なる量のスピロ−ビス−DM
Cを用いて繰り返した。この組成物は0.06モル%のスピ
ロ−ビス−DMCですでにゲル化点に達することが分かっ
た。これはスピロ−ビス−DMCが優れた架橋剤であるこ
とを示している。
さらにまた架橋ポリラクチドは非常に高い延伸比を有
していることが分かっている。このことはこのような架
橋ポリ−1−ラクチド共重合体は実際さらに延伸可能な
ものであるということを意味している。長さが6cm、直
径が0.84mmの36モル%スピロ−ビス−DMCを含むラクチ
ドから成る棒を200℃にて11倍に引伸ばすことができ
た。
この試験を2回繰返した。結果として生じた棒の直径
はそれぞれ0.253mm、0.254mmおよび0.256mmであり、室
温での引張り強さはそれぞれ671MPa、630MPaおよび688M
Paであった。
この試験を0.10モル%スピロ−ビス−DMCを含む棒に
おいてもう一度繰返した。この棒は14倍に引伸ばすこと
ができ、最初の直径は0.86mmであった。引伸ばした後の
直径はそれぞれ0.25mm、0.25mmおよび0.23mmであった。
引張り強さはそれぞれ753MPa、759MPaおよび860MPaであ
った。
機械特性が改善されることは、たとえばヨーロッパ特
許EP−0.321.176から公知であるが、前記公報に従って
得られる機械特性は本発明に従った生成物によって得ら
れるものほど優れたものではない。
種々の共重合体の融点および融解熱はスピロ−ビス−
DMCのモル%を上昇させていくと、約2%までは急速に
低下する。この2%の値を超えると融点および融解熱は
もはや急速には低下しない。
引張り強さは、スピロ−ビス−DMCのモル%の上昇に
伴い増加し、2%においておよそ70MPaの値まで上昇す
る。
共重合体の衝撃強さは0.1モル%〜1モル%におい
て、特に0.2モル%〜0.3モル%の間において45kJ/m2
上の鋭い最大値を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 595145544 Broerstraat 5,9712 C P Groningen,the Ne therlands (72)発明者 ネイエンフイス,アツェ ヤン オランダ国 9712 エヌツェー グロニ ンゲン ニウ エビンゲストラート 3 ―1アー (72)発明者 ペニングス,アルベルトゥス ヨハネス オランダ国 9331 ベーエー ノルグ エテンラーン 3 (56)参考文献 欧州特許出願公開444282(EP,A 2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91 WPI/L(QUESTEL)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つの環式構造を有し、各環式構造がカー
    ボネート基を含む少なくとも1種の多環式カーボネート
    と、少なくとも1種のラクトンとの共重合体。
  2. 【請求項2】ラクトンはラクチドである請求項1記載の
    共重合体。
  3. 【請求項3】多環式カーボネートはスピロ−ビス−ジメ
    チレンカーボネートである請求項1記載の共重合体。
  4. 【請求項4】環式エステルおよび/または環式無水物か
    ら誘導された単位をさらに含む請求項1〜3のいずれか
    1つに記載の共重合体。
  5. 【請求項5】0.01モル%〜50モル%の多環式カーボネー
    トから誘導された単位および50モル%〜99.99モル%の
    ラクトンから誘導された単位から成る請求項1〜4のい
    ずれか1つに記載の共重合体。
  6. 【請求項6】0.01モル%〜5モル%の多環式カーボネー
    トから誘導された単位および97モル%〜99.9モル%のラ
    クトンから誘導された単位から成る請求項5記載の共重
    合体。
  7. 【請求項7】0.1モル%〜1.0モル%の多環式カーボネー
    トから誘導された単位から成る請求項6記載の共重合
    体。
  8. 【請求項8】2つの環式構造を有し、各環式構造がカー
    ボネート基を含む多環式カーボネートと少なくとも1種
    のラクトンとの共重合体の重合方法であって、 重合が20〜200時間の期間において、構成要素の融点以
    上および200℃以下の温度にて、触媒の存在下で行われ
    ることを特徴とする共重合体の重合方法。
  9. 【請求項9】少なくとも1種のラクトンと少なくとも1
    種の環式カーボネートとの共重合によって得られる共重
    合体からなる物体であって、カーボネートが2つの環式
    構造を有し、各環式構造がカーボネート基を含む多環式
    カーボネートであり、共重合体が少なくとも630MPaの引
    張り強さを有することを特徴とする物体。
  10. 【請求項10】請求項1〜7のいずれか1つに記載の共
    重合体から得られるか、または請求項8記載の方法に従
    って得られる物体。
  11. 【請求項11】請求項1〜7のいずれかに記載の共重合
    体、または請求項8記載の方法に従って得られる共重合
    体から成る外科用部材。
JP51156693A 1991-12-20 1992-12-21 ラクトンとカーボネートとの共重合体およびかかる共重合体の製造方法 Expired - Fee Related JP3290179B2 (ja)

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PCT/NL1992/000234 WO1993013154A1 (en) 1991-12-20 1992-12-21 Copolymer of lactone and carbonate and process for the preparation of such a copolymer

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