JP3288119B2 - 光ファイバユニット - Google Patents

光ファイバユニット

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ファイバケーブル内に
予め組み込まれているパイプ等に挿通される光ファイバ
ユニット関するものである。
【0002】
【従来の技術】空中や地中またはビル内に敷設されてい
る光伝送路には将来の伝送量の増大に伴う光ファイバ増
設や光ファイバの品質向上に伴う光ファイバの引き替え
などが容易にできるようにケーブル内に予め光ファイバ
ユニット等を引き込むことのできる専用のパイプが組み
込まれている。この専用パイプとしては、一般に外径8
mm、内径6mmのものであり、挿入される光ファイバ
ユニットが傷つきにくいようにポリエチレンのような樹
脂製のパイプが用いられている。一方、この専用パイプ
に挿入される光ファイバユニットとしては、一般に、複
数本の光ファイバ素線をナイロンからなる一次被覆層、
発泡剤含有ポリエチレンからなる二次被覆層にて一体化
したものが用いられている。
【0003】上記専用パイプに光ファイバユニットを挿
入する方法としては、一般に吹き流し工法と呼ばれる圧
縮空気等による圧送方法が採られている。この方法は挿
入される光ファイバユニットをローラ等でパイプの一方
から送り込むと同時に、圧縮した空気を吹き込み、その
気流に乗せて光ファイバユニットを推進させるものであ
る。従ってこの工法によるときは光ファイバユニットの
一部に過大な張力がかかることがないと共に、光ファイ
バを損傷させることもないため、光ファイバユニットの
ような強度の低い線状体を挿通させるのに好適な工法で
ある。
【0004】しかしながら、上述のような気体圧送方式
により光ファイバユニットをパイプに挿入する場合、挿
入される光ファイバユニットとパイプ内面との間の摩擦
係数が比較的大きいことから、圧送速度および圧送距離
に限界があり、あまり長距離を圧送できないという問題
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明における課題
は、光ファイバユニットとパイプ内面との間の摩擦係数
を低減させ、光ファイバユニットの圧送速度や圧送距離
等の圧送特性を向上させることが可能で、さらには長距
離を圧送することが可能な光ファイバユニットを提供す
ることにある
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバユニ
ットは、ポリエチレンに分子量が100万以上である超
高分子量ポリエチレンを添加した樹脂組成物からなる被
覆層を最外層に有することを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明の光ファイバユニットは、ポリエチレン
に分子量が100万以上である超高分子量ポリエチレン
を添加した樹脂組成物からなる被覆層を最外層に有する
ものであるので、上記樹脂組成物を用いて最外層の被覆
層を押出成形等を用いて形成した際、超高分子量ポリエ
チレンがポリエチレンに比べ融点が高いことから早く冷
却固化し、溶融状態にあるポリエチレン中において島状
に分散する。そして、ポリエチレンが溶融固化した後、
先に冷却固化した超高分子量ポリエチレンからなる部分
が被覆層表面上に突出して島状に分散した突起となる。
従って、被覆層表面上に多数の突起が形成されることか
ら、本発明の光ファイバユニットは、これをパイプに挿
通せしめる場合に、被覆層に形成された突起のみがパイ
プ内面に接触し、結果としてパイプ内面との接触面積が
小さくなり、かつ、超高分子量ポリエチレン自体が優れ
た自己潤滑性を有することから摩擦係数が0.1以下と
小さくなる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の光ファイバユニットを実施例
を挙げて具体的に説明する。ここでは、一実施例として
外径8mm、内径6mmのパイプに挿通させるための光
ファイバユニットについて説明する。図1は、実施例の
光ファイバユニットを示す縦断面図である。この実施例
の光ファイバユニットは、複数本の光ファイバ素線3を
一次被覆層4および最外層の二次被覆層5にて一体化し
たものである。一次被覆層4は、例えばナイロンなどか
らなるものであり、その厚みとしては100〜200μ
mとされる。
【0009】二次被覆層5は、ポリエチレンに分子量が
100万以上である超高分子量ポリエチレンを添加した
樹脂組成物からなるものである。超高分子量ポリエチレ
ンの分子量は、130〜150万であるのがより好まし
い。分子量が100万より小さいと、上記樹脂組成物を
用いて二次被覆層5を押出成形等を用いて形成した際、
超高分子量ポリエチレンが溶融状態にあるポリエチレン
中において島状に分散しにくく、二次被覆層5表面上に
突起が形成されにくい。分子量が100万以上である超
高分子量ポリエチレンとしては、具体的には、ハイゼッ
クス・ミリオン(商品名、三井石油化学工業株式会社
製)、リュブマー(商品名、三井石油化学工業株式会社
製)などが挙げられ、これらの一種または二種以上が適
宜選択して用いられる。
【0010】また、上記樹脂組成物中の超高分子量ポリ
エチレンの配合量は、5重量%以上〜50重量%以下の
範囲とすることが好ましい。5重量%未満では、上記樹
脂組成物を用いて二次被覆層5を押出成形等を用いて形
成した際、二次被覆層5表面上に形成される突起が少な
すぎて、この実施例の光ファイバユニットをパイプに挿
通せしめる場合に、上記突起のみならず二次被覆層5表
面がパイプ内面に接触してしまい、摩擦係数を充分低減
できない。50重量%を超えると、上記樹脂組成物を用
いて二次被覆層5を押出成形等を用いて形成する際、こ
の樹脂組成物を押出すのが困難となる。
【0011】上記樹脂組成物の製造は、ポリエチレンと
分子量が100万以上の超高分子量ポリエチレンとを溶
融混錬する方法で行われる。さらに、上記樹脂組成物に
は、必要に応じ、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止
剤着色剤、難燃剤、滑剤などを添加することもできる。
【0012】二次被覆層5の厚みは、上記一次被覆層4
の厚みによって異なるが0.4〜1.0mm程度とされ
る。このような二次被覆層5は、一次被覆層4の周囲に
上記樹脂組成物を押出成形などの成形法により形成する
ことができる。このようにして形成された二次被覆層5
は、その表面上に超高分子量ポリエチレンからなる部分
が二次被覆層5表面上に突出して島状に分散した多数の
突起6を有する。
【0013】実施例の光ファイバユニットは、ポリエチ
レンに分子量が100万以上である超高分子量ポリエチ
レンを添加した樹脂組成物からなる二次被覆層5を最外
層に有するものであるので、上記樹脂組成物を用いて二
次被覆層5を押出成形等を用いて形成した際、超高分子
量ポリエチレンがポリエチレンに比べ融点が高いことか
ら早く冷却固化し、溶融状態にあるポリエチレン中にお
いて島状に分散する。そして、ポリエチレンが溶融固化
した後、先に冷却固化した超高分子量ポリエチレンから
なる部分が二次被覆層5表面上に突出して島状に分散し
た突起となる。従って、これをパイプに挿通せしめる場
合に、二次被覆層5に形成された突起6のみがパイプ内
面に接触し、結果としてパイプ内面との接触面積が小さ
くなり、かつ、超高分子量ポリエチレン自体が優れた自
己潤滑性を有することから摩擦係数が0.1以下と小さ
くなり、光ファイバユニットの圧送速度や圧送距離等の
圧送特性が向上し、さらには長距離を圧送することが可
能である。
【0014】(実施例1)外径250μmの光ファイバ
素線3を7本撚り合わせ、これらの周囲にナイロンから
なる一次被覆層4を形成した。ついで、この一次被覆層
4の周囲に高密度ポリエチレンにハイゼックス・ミリオ
ン(商品名、三井石油化学工業株式会社製)を30重量
%添加した樹脂組成物を押出成形法により二次被覆層5
を形成し、図1に示すような光ファイバユニットを得
た。これを実施例1の光ファイバユニットとした。この
実施例1の光ファイバユニットの二次被覆層5は、その
表面上にハイゼックス・ミリオンからなる部分が二次被
覆層5表面上に突出して島状に分散した多数の突起6を
有していた。
【0015】ついで、実施例1の光ファイバユニットを
用いて圧送試験を行った。胴径が1mのドラムに、外径
8mm、内径6mmの高密度ポリエチレンからなるパイ
プを500m巻付け、このパイプ内に圧縮空気を供給し
て、この空気流によって実施例1の光ファイバユニット
を圧送した。圧縮空気供給圧力を6kg/cm2に設定
したところ、圧送所要時間10分で500mの通線を行
うことができた。
【0016】また、この実施例1の光ファイバユニット
とパイプ内面との間の摩擦係数を測定したところ、0.
1であった。摩擦係数は胴径60cmのドラムにパイプ
を3回巻付けこのパイプ内に実施例1の光ファイバユニ
ットを通線し、この光ファイバユニットの一端に40g
のバックテンションをかけ、光ファイバユニットを引き
抜いたときの引張張力から算出した。
【0017】(比較例1)ハイゼックス・ミリオンが添
加されていない高密度ポリエチレンを用いて押出成形法
により二次被覆層を形成した以外は実施例1と同様にし
て光ファイバユニットを得た。これを比較例1の光ファ
イバユニットとした。これの二次被覆層の表面上には突
起が認められなかった。
【0018】ついで、比較例1の光ファイバユニットを
用いて実施例1と同様にして圧送試験を行った。圧縮空
気供給圧力を10kg/cm2まで増大させても、比較
例1の光ファイバユニットを通線することができなかっ
た。また、この比較例1の光ファイバユニットとパイプ
内面との間の摩擦係数は0.3であった。
【0019】以上の結果より、光ファイバユニットの最
外層にポリエチレンに分子量が100万以上である超高
分子量ポリエチレンを添加してなる樹脂組成物からなる
二次被覆層5を形成したことによって、光ファイバユニ
ットとパイプ内面との間の摩擦係数が0.1以下と小さ
くなり、圧送時間などの圧送特性が向上することが認め
られた。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光ファイバ
ユニットは、ポリエチレンに分子量が100万以上であ
る超高分子量ポリエチレンを添加した樹脂組成物からな
る被覆層を最外層に有するものであるので、上記樹脂組
成物を用いて被覆層を押出成形等を用いて形成した際、
超高分子量ポリエチレンがポリエチレンに比べ融点が高
いことから早く冷却固化し、溶融状態にあるポリエチレ
ン中において島状に分散する。そして、ポリエチレンが
溶融固化した後、先に冷却固化した超高分子量ポリエチ
レンからなる部分が被覆層表面上に突出して島状に分散
した突起となる。従って、これをパイプに挿通せしめる
場合に、被覆層に形成された突起のみがパイプ内面に接
触し、結果としてパイプ内面との接触面積が小さくな
り、かつ、超高分子量ポリエチレン自体が優れた自己潤
滑性を有することから摩擦係数が0.1以下と小さくな
り、光ファイバユニットの圧送速度や圧送距離等の圧送
特性が向上し、さらには長距離を圧送することが可能で
あるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の光ファイバユニットを示す縦断面図
である。
【符号の説明】
3…光ファイバ素線、4…一次被覆層、5・・・二次被覆
層、6・・・突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 一成 千葉県佐倉市城内町109−2 タザマハ イツ102 (56)参考文献 特開 平6−230255(JP,A) 特開 平3−220511(JP,A) 特開 平3−12614(JP,A) 特開 昭63−175069(JP,A) 実開 昭61−101709(JP,U) 実開 平1−17021(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/44 C03C 25/00 - 25/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンに分子量が100万以上で
    ある超高分子量ポリエチレンを添加した樹脂組成物から
    なる被覆層を最外層に有することを特徴とする光ファイ
    バユニット。
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