JP3287835B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents
自動変速機の変速制御装置Info
- Publication number
- JP3287835B2 JP3287835B2 JP29909389A JP29909389A JP3287835B2 JP 3287835 B2 JP3287835 B2 JP 3287835B2 JP 29909389 A JP29909389 A JP 29909389A JP 29909389 A JP29909389 A JP 29909389A JP 3287835 B2 JP3287835 B2 JP 3287835B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rule
- shift
- sub
- speed
- control
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
【産業上の利用分野】 本発明は、複数の変速段間の切換えを自動的に行うよ
うに構成した自動変速機の変速制御装置の改良に関す
る。
うに構成した自動変速機の変速制御装置の改良に関す
る。
歯車変速機構と複数個の摩擦係合装置とを備え、油圧
制御装置を作動させることによつて前記摩擦係合装置の
係合を選択的に切換え、複数個の変速段のうちのいずれ
が達成されるように構成した車両用の有段自動変速機は
既に広く知られている。 このような車両用有段自動変速機は、一般に、運転者
によつて操作されるシフトレバーと、車速を検出する車
速センサと、エンジン負荷を反映していると考えられる
スロツトル開度を検出するスロツトルセンサとを備え、
シフトレバーのレンジに応じ、予め設定された車速及び
スロツトル開度の変速マツプに従つて前記摩擦係合装置
の係合状態を選択的に切換えるように構成してある。 前記変速マツプは、例えば、第21図に示されるように
して設定されている。現在、車速n1、スロツトル開度θ
1のA地点(第4速段)で走行しているときに、アクセ
ルペダルが踏込まれてスロツトル開度がθ2になると、
マツプ上の位置がB地点にまで移動し、自動変速機は第
3速段に変速されることになる(4→3の破線参照)。 従来の有段自動変速機の変速は、このような構成を基
本とし、該変速マツプにおける変速点(変速ラインのマ
ツプ上の位置)を走行条件に応じて適宜移動するように
していた。この変速マツプの変更(あるいは補正)に関
する開示は従来多数行われている。 例えば、特開昭62−63251において、自動変速機の油
温を検出し、車速センサからの信号を該油温によつて補
正し、低油温時は同一スロツトル開度に対して変速ライ
ンを高速側に移動(補正)し、逆に高油温時は低速度側
に移動するような技術が開示されている。これにより、
エンジンの暖機があまり進んでいないような状況下にお
いてはエンジンを比較的高回転状態に維持させるような
変速を行うことができ、暖機促進と円滑な走行を行うこ
とができる。 又、特公昭48−9729においては、操舵角によつて変速
マツプを切換える技術が提案されている。これにより、
操舵角が大きいときはダウンシフトの発生を抑え、運転
者の意図せぬ駆動力の増強が行われないように構成する
ことができる。 更に、特開昭62−37549においては、路面傾斜を検出
し、該路面傾斜の程度に応じた変速走行ができるように
変速マツプを変更・補正する技術が開示されている。 しかしながら、このような従来の変速制御にあつて
は、種々の走行条件(上記技術の場合、油温、操舵角、
あるいは路面傾斜)とドライバーの要求とを考慮した最
適な変速段を得るため、その都度スロツトル開度と車速
とによる変速マツプを補正しなければならないという問
題があつた。 即ち、考慮する走行条件の入力信号に相当する分だけ
最適な変速段を得るための別の変速マツプを持つか、あ
るいは該入力信号の補正等によつて基本変速マツプの内
容を補正するかしなければならず、そのための記憶容量
の増大、あるいは変更・補正分の制御フローの増大によ
り装置が複雑化するという問題があつたものである。 又、基本概念があくまで車速及びスロツトル開度の変
速マツプをベースとし、この変速マツプから変速段を得
るものであつたため、直接目標の変速段を制御フローに
組込むことができず、多くの補正の結果、得られた変速
マツプ(=該変速マツプによつて決定される変速段)が
必ずしも運転者の要望する変速段と合つていないことが
あるという問題があつた。 具体的に言うと、前述したように油温が低いときには
自動変速機の変速点は高速側に移動され、エンジンが高
回転状態で始めてアツプシフトが行われるように補正さ
れる。又、路面傾斜が急なときも動力性能を確保するた
めに同様な補正が行われる。従つて、もし油温が低く、
且つ路面傾斜がきついときは、これらの補正が相乗さ
れ、エンジンがかなり高回転状態とならないと変速を行
わないという状態が発生することになる。 又、例えば前記操舵角が所定値以上のときに不意の駆
動力増強を防止するためにダウンシフトを禁止するとい
う制御と前記路面傾斜が急なときに駆動力を増強するた
めにダウンシフトさせるという制御とが重なつた場合
は、どのように対処したらよいかというような問題も発
生する。この種の相互干渉は、走行条件による補正制御
が多種複雑化する程、無視できなくなるが、実現的には
全ての干渉を円滑に解消するのは至難である。 近年、自動変速機における変速制御をより高度化する
ために種々の走行条件による変速マツプの補正制御を多
く取入れるようになつた。しかしながら、このような補
正制御を多く取入れれば取入れるほど、結果として実際
に行われる変速制御が運転者の現に要望する変速制御か
らずれてしまうという皮肉な結果をもたらすことも見出
されるようになつて来たのである。
制御装置を作動させることによつて前記摩擦係合装置の
係合を選択的に切換え、複数個の変速段のうちのいずれ
が達成されるように構成した車両用の有段自動変速機は
既に広く知られている。 このような車両用有段自動変速機は、一般に、運転者
によつて操作されるシフトレバーと、車速を検出する車
速センサと、エンジン負荷を反映していると考えられる
スロツトル開度を検出するスロツトルセンサとを備え、
シフトレバーのレンジに応じ、予め設定された車速及び
スロツトル開度の変速マツプに従つて前記摩擦係合装置
の係合状態を選択的に切換えるように構成してある。 前記変速マツプは、例えば、第21図に示されるように
して設定されている。現在、車速n1、スロツトル開度θ
1のA地点(第4速段)で走行しているときに、アクセ
ルペダルが踏込まれてスロツトル開度がθ2になると、
マツプ上の位置がB地点にまで移動し、自動変速機は第
3速段に変速されることになる(4→3の破線参照)。 従来の有段自動変速機の変速は、このような構成を基
本とし、該変速マツプにおける変速点(変速ラインのマ
ツプ上の位置)を走行条件に応じて適宜移動するように
していた。この変速マツプの変更(あるいは補正)に関
する開示は従来多数行われている。 例えば、特開昭62−63251において、自動変速機の油
温を検出し、車速センサからの信号を該油温によつて補
正し、低油温時は同一スロツトル開度に対して変速ライ
ンを高速側に移動(補正)し、逆に高油温時は低速度側
に移動するような技術が開示されている。これにより、
エンジンの暖機があまり進んでいないような状況下にお
いてはエンジンを比較的高回転状態に維持させるような
変速を行うことができ、暖機促進と円滑な走行を行うこ
とができる。 又、特公昭48−9729においては、操舵角によつて変速
マツプを切換える技術が提案されている。これにより、
操舵角が大きいときはダウンシフトの発生を抑え、運転
者の意図せぬ駆動力の増強が行われないように構成する
ことができる。 更に、特開昭62−37549においては、路面傾斜を検出
し、該路面傾斜の程度に応じた変速走行ができるように
変速マツプを変更・補正する技術が開示されている。 しかしながら、このような従来の変速制御にあつて
は、種々の走行条件(上記技術の場合、油温、操舵角、
あるいは路面傾斜)とドライバーの要求とを考慮した最
適な変速段を得るため、その都度スロツトル開度と車速
とによる変速マツプを補正しなければならないという問
題があつた。 即ち、考慮する走行条件の入力信号に相当する分だけ
最適な変速段を得るための別の変速マツプを持つか、あ
るいは該入力信号の補正等によつて基本変速マツプの内
容を補正するかしなければならず、そのための記憶容量
の増大、あるいは変更・補正分の制御フローの増大によ
り装置が複雑化するという問題があつたものである。 又、基本概念があくまで車速及びスロツトル開度の変
速マツプをベースとし、この変速マツプから変速段を得
るものであつたため、直接目標の変速段を制御フローに
組込むことができず、多くの補正の結果、得られた変速
マツプ(=該変速マツプによつて決定される変速段)が
必ずしも運転者の要望する変速段と合つていないことが
あるという問題があつた。 具体的に言うと、前述したように油温が低いときには
自動変速機の変速点は高速側に移動され、エンジンが高
回転状態で始めてアツプシフトが行われるように補正さ
れる。又、路面傾斜が急なときも動力性能を確保するた
めに同様な補正が行われる。従つて、もし油温が低く、
且つ路面傾斜がきついときは、これらの補正が相乗さ
れ、エンジンがかなり高回転状態とならないと変速を行
わないという状態が発生することになる。 又、例えば前記操舵角が所定値以上のときに不意の駆
動力増強を防止するためにダウンシフトを禁止するとい
う制御と前記路面傾斜が急なときに駆動力を増強するた
めにダウンシフトさせるという制御とが重なつた場合
は、どのように対処したらよいかというような問題も発
生する。この種の相互干渉は、走行条件による補正制御
が多種複雑化する程、無視できなくなるが、実現的には
全ての干渉を円滑に解消するのは至難である。 近年、自動変速機における変速制御をより高度化する
ために種々の走行条件による変速マツプの補正制御を多
く取入れるようになつた。しかしながら、このような補
正制御を多く取入れれば取入れるほど、結果として実際
に行われる変速制御が運転者の現に要望する変速制御か
らずれてしまうという皮肉な結果をもたらすことも見出
されるようになつて来たのである。
このような問題に鑑み、出願人は従来の変速段の決定
の方法を抜本的に改め、目標とする運転状態(運転者が
直接感じとる走行フイーリング、例えば駆動力あるいは
加速感を)をパラメータとし、いかに多くの走行条件を
考慮したとしても、これらが総合的にバランス良く考慮
され、現時点における最適な変速段を簡単なフローで達
成することのできる新規な有段自動変速機の変速制御方
法を提供した(特願昭63−121230:未公知)。 この出願には、知識光学を応用し、ドライバーの要求
・意志(変速段の決定)を直接「制御ルール」として表
現する技術が開示されており、更にその中で、制御ルー
ルを複数のサブルール(走行特性条件)から構成し、制
御ルールの満足(成立)の度合の判定を、該制御ルール
を構成するサブルールの成立の度合の判定から予め定め
られた論理式に従つて論理演算することによつて行う技
術が開示されている。これにより、そのときの走行条件
をどれほど多く考慮したとしても、それらを非常にバラ
ンス良く考慮した上で最適な変速段を決定することがで
きるようになつている。 しかしながら、この制御方法によれば、例えば各変速
段の「制御ルール」の満足の度合が等しかつた場合、そ
のうちのいずれをとるかについては各変速段の満足の度
合をグラフ化したときの重心を求める方法が開示されて
いる程度に過ぎなかつた。 本発明は、このような点に鑑みて更に改良を加えたも
のであり、各変速段の制御ルールの満足の度合の最大値
が、全部又は一部の変速段で同じ場合(零を含む)、あ
るいはほとんど同じ場合に、これに適切に対処し、より
簡易な方法でより最適な変速段を得ることのできる自動
変速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
の方法を抜本的に改め、目標とする運転状態(運転者が
直接感じとる走行フイーリング、例えば駆動力あるいは
加速感を)をパラメータとし、いかに多くの走行条件を
考慮したとしても、これらが総合的にバランス良く考慮
され、現時点における最適な変速段を簡単なフローで達
成することのできる新規な有段自動変速機の変速制御方
法を提供した(特願昭63−121230:未公知)。 この出願には、知識光学を応用し、ドライバーの要求
・意志(変速段の決定)を直接「制御ルール」として表
現する技術が開示されており、更にその中で、制御ルー
ルを複数のサブルール(走行特性条件)から構成し、制
御ルールの満足(成立)の度合の判定を、該制御ルール
を構成するサブルールの成立の度合の判定から予め定め
られた論理式に従つて論理演算することによつて行う技
術が開示されている。これにより、そのときの走行条件
をどれほど多く考慮したとしても、それらを非常にバラ
ンス良く考慮した上で最適な変速段を決定することがで
きるようになつている。 しかしながら、この制御方法によれば、例えば各変速
段の「制御ルール」の満足の度合が等しかつた場合、そ
のうちのいずれをとるかについては各変速段の満足の度
合をグラフ化したときの重心を求める方法が開示されて
いる程度に過ぎなかつた。 本発明は、このような点に鑑みて更に改良を加えたも
のであり、各変速段の制御ルールの満足の度合の最大値
が、全部又は一部の変速段で同じ場合(零を含む)、あ
るいはほとんど同じ場合に、これに適切に対処し、より
簡易な方法でより最適な変速段を得ることのできる自動
変速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、複数の変速段間の切換えを、各変速段毎に
予め設定した制御ルールの満足の度合いをファジー推論
によって求めることにより自動的に行うように構成した
自動変速機の変速制御装置において、全変速段における
満足の度合いを夫々演算すると共に、該満足の度合い
が、その最大値から所定の値の範囲に収まっている変速
段を抽出し、その結果、抽出された変速段が1つのとき
は、その変速段に変速すると共に、抽出された変速段が
複数あるときには、現在の変速段からの零を含む変化段
数が最も小さくなるように変速することにより、上記目
的を達成したものである。
予め設定した制御ルールの満足の度合いをファジー推論
によって求めることにより自動的に行うように構成した
自動変速機の変速制御装置において、全変速段における
満足の度合いを夫々演算すると共に、該満足の度合い
が、その最大値から所定の値の範囲に収まっている変速
段を抽出し、その結果、抽出された変速段が1つのとき
は、その変速段に変速すると共に、抽出された変速段が
複数あるときには、現在の変速段からの零を含む変化段
数が最も小さくなるように変速することにより、上記目
的を達成したものである。
最適な変速段を決定するのは、基本的にはドライバー
の意思であり、自動変速制御は、ドライバーの意思を推
論して自動的に変速段を決定する作業であると言える。 従来の方法、即ち車速及びスロツトル開度の二次元の
変速マツプを用いた方法、あるいは走行条件によりこれ
を補正する方法は、あくまでドライバーの意思を間接的
に推論するものであつた。即ち、変速マツプの中にドラ
イバーの意思が間接的に表現されていると捉え、あくま
でこの変速マツプを基本として変速が行われたのであ
る。 即ち、第21図を用いて既に説明したように、例えばス
ロツトル開度がθ1からθ2に増強され、車速がn1であ
つた場合に第4速段から第3速段へのダウンシフトが行
われるが、これはドライバーから直接4→3のダウンシ
フトが要求されているわけではなく、そのときの走行条
件での種々の要素が考慮された結果選択された変速マツ
プによれば、4→3のダウンシフトを行えば最もドライ
バーの要求に合致していると判断するわけである。 ドライバーの意思を判断・推論する条件が少なけれ
ば、例えば車速及びスロツトル開度だけならば、この2
つの条件によつて決定される変速マツプにより該ドライ
バーの意思をある程度推論できるが、走行条件による補
正・変更によつて該変速マツプ自体が不確定に変更され
るようになつてくると、この方法により種々の走行条件
とドライバーの要求との関係をマツチングさせるのは極
めて困難になる。 これは、ベースとなる変速マツプが、元々、ドライバ
ーの意思を「間接的」にしか表現していないためであ
る。 本発明では、前述したように知識工学(Knowlege Eng
ineering:人間の行う知的な情報処理をコンピユータ上
で実現しようとする人工知能研究の一分野)を応用し、
ドライバーの要求・意思(変速段の決定)を直接「制御
ルール」として表現する。制御ルールは例えば複数のサ
ブルール(走行特性条件)から構成される。制御ルール
の満足の度合の判断は、該制御ルールを構成する複数の
サブルールの満足の度合の状態を予め定められた論理式
に従つて論理演算することによつて行われる。変速段は
制御ルールの満足の度合に従つて決定される。その結
果、ドライバーの要求・意思はあくまで直接的に新たな
変速段の要求として反映されるようになり、且つ、多く
の走行条件による補正は例えばサブルールの設定の仕方
やその論理演算の設定の仕方によつて個々の優劣が考慮
され、全体としてそのときに採用されるべき最も適した
変速段が直接的に決定されることになる。 なお、本発明においては各変速段での制御ルールの満
足の度合を、具体的にどのようにフアジー演算して求め
るかについてはこれを限定するものではない。 ところで、このようにして各変速段の満足の度合を求
めた場合に、基本的には満足の度合が最大である変速段
が目標変速段とされるのであるが、各変速段の満足の度
合の最大値が、全部又は一部の変速段で同一(零を含
む)になつたときは、現在変速段により近い変速段(現
変速段を含む)が最終的な目標変速段される。又、完全
同一でなくても全部又は一部の変速段でその満足の度合
が略同一であつたときでも、その中で現変速段により近
い変速段(現変速段を含む)が最終的な目標変速段とさ
れる。 その結果、十分な満足度を維持した上で、ギヤ比間隔
の大きな変速が実行されるのを防止できるようになり
(場合によつては変速自体を回避することができるよう
になり)、変速シヨツクを低減できると共に、ビジーシ
フト(頻繁なシフト)を防止できるようになる。
の意思であり、自動変速制御は、ドライバーの意思を推
論して自動的に変速段を決定する作業であると言える。 従来の方法、即ち車速及びスロツトル開度の二次元の
変速マツプを用いた方法、あるいは走行条件によりこれ
を補正する方法は、あくまでドライバーの意思を間接的
に推論するものであつた。即ち、変速マツプの中にドラ
イバーの意思が間接的に表現されていると捉え、あくま
でこの変速マツプを基本として変速が行われたのであ
る。 即ち、第21図を用いて既に説明したように、例えばス
ロツトル開度がθ1からθ2に増強され、車速がn1であ
つた場合に第4速段から第3速段へのダウンシフトが行
われるが、これはドライバーから直接4→3のダウンシ
フトが要求されているわけではなく、そのときの走行条
件での種々の要素が考慮された結果選択された変速マツ
プによれば、4→3のダウンシフトを行えば最もドライ
バーの要求に合致していると判断するわけである。 ドライバーの意思を判断・推論する条件が少なけれ
ば、例えば車速及びスロツトル開度だけならば、この2
つの条件によつて決定される変速マツプにより該ドライ
バーの意思をある程度推論できるが、走行条件による補
正・変更によつて該変速マツプ自体が不確定に変更され
るようになつてくると、この方法により種々の走行条件
とドライバーの要求との関係をマツチングさせるのは極
めて困難になる。 これは、ベースとなる変速マツプが、元々、ドライバ
ーの意思を「間接的」にしか表現していないためであ
る。 本発明では、前述したように知識工学(Knowlege Eng
ineering:人間の行う知的な情報処理をコンピユータ上
で実現しようとする人工知能研究の一分野)を応用し、
ドライバーの要求・意思(変速段の決定)を直接「制御
ルール」として表現する。制御ルールは例えば複数のサ
ブルール(走行特性条件)から構成される。制御ルール
の満足の度合の判断は、該制御ルールを構成する複数の
サブルールの満足の度合の状態を予め定められた論理式
に従つて論理演算することによつて行われる。変速段は
制御ルールの満足の度合に従つて決定される。その結
果、ドライバーの要求・意思はあくまで直接的に新たな
変速段の要求として反映されるようになり、且つ、多く
の走行条件による補正は例えばサブルールの設定の仕方
やその論理演算の設定の仕方によつて個々の優劣が考慮
され、全体としてそのときに採用されるべき最も適した
変速段が直接的に決定されることになる。 なお、本発明においては各変速段での制御ルールの満
足の度合を、具体的にどのようにフアジー演算して求め
るかについてはこれを限定するものではない。 ところで、このようにして各変速段の満足の度合を求
めた場合に、基本的には満足の度合が最大である変速段
が目標変速段とされるのであるが、各変速段の満足の度
合の最大値が、全部又は一部の変速段で同一(零を含
む)になつたときは、現在変速段により近い変速段(現
変速段を含む)が最終的な目標変速段される。又、完全
同一でなくても全部又は一部の変速段でその満足の度合
が略同一であつたときでも、その中で現変速段により近
い変速段(現変速段を含む)が最終的な目標変速段とさ
れる。 その結果、十分な満足度を維持した上で、ギヤ比間隔
の大きな変速が実行されるのを防止できるようになり
(場合によつては変速自体を回避することができるよう
になり)、変速シヨツクを低減できると共に、ビジーシ
フト(頻繁なシフト)を防止できるようになる。
以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明す
る。 第1図〜第3図に本発明の実施例のシステム構成図の
概略を示す。主となる制御対象は自動変速機1内の(複
数の)変速制御弁204(第3図)である。変速制御弁204
とは、複数の摩擦係合装置203の特定の組合わせに対し
て選択的に油圧を供給し、特定の変速段を達成するため
の切換え弁のことである。この変速制御弁204は、従
来、マイクロコンピユータ4によつてオン−オフが制御
される電磁弁(図示せず)によつて切換え制御されるよ
うになつていた。この変速制御弁204の切換えにより、
所定の摩擦係合装置203に選択的に係合油圧が供給さ
れ、意図する変速段が達成される。 本発明においては、変速段が決定された後に該決定さ
れた変速段を達成するための具体的な構成については、
従来のものをそのまま用いることができる。 自動変速機の変速段達成のメカメズムとしては、遊星
歯車装置と摩擦係合要素とを組合わせたタイプやマニユ
アルトランスミツシヨンの変速機構を自動的に行わせる
ようにしたもの等があるが、本発明の適用に関しては、
自動変速機の変速段達成のメカニズムのタイプについて
は特に限定されることはなく、従来採用されている多く
の自動変速機のメカニズムに適用できる。 クラツチ2(第1図)は、自動変速機1とエンジン3
との動力伝達を断続するものである。このクラツチ2
は、例えば電磁粉体クラツチのように、電気的に制御可
能なものであれば、変速段の決定と共に総合的に制御す
ることもできるが、本発明においてはクラツチ2の制御
は不可欠な要素と言うわけではない。特にクラツチ2が
例えば流体クラツチ、あるいはトルクコンバータ(図の
例)のようなものであつた場合は、本発明の制御対象か
らは当然外されることになる。但し、該流体クラツチ、
あるいはトルクコンバータ2にロツクアツプクラツチ2A
が付設されているときは、該ロツクアツプクラツチ2Aの
係合については本発明により、変速段の制御と共に総合
的に制御するようにすると良好である(後述)。 エンジン3についても、変速段等との関係において本
発明に付随して総合的に制御するシステムも考えられる
が、エンジン3との一体制御は本発明に不可欠な要素で
はない。 又、第1図には図示していないが、サスペンシヨン制
御、4輪操舵制御、4輪駆動制御、トラクシヨン制御、
あるいはブレーキ制御等を本発明と組合わせるのは当然
可能である。 第2図はこの実施例のマイクロコンピユータ4の入出
力信号の例を示している。図示されていない他の信号の
例としては、舵角、路面傾斜、車重、タイヤ回転数、車
軸駆動トルク、車両加速度、タイヤ空気圧、路面摩擦係
数等があるが、いずれも本発明に不可欠な信号ではな
い。 本発明の趣旨は、与えられたシステムの中で、いかに
良好に変速段を選択・制御するかを呈示する点にあるた
め、上述のような公知の信号を種々組合わせて利用する
ことは全く差支えない。 第3図は変速段及びトルクコンバータ2のロツクアツ
プクラツチ2Aを制御する場合のブロック図を示す。 ブロツク200は、車速、アクセル開度等の信号によ
り、変速段及びロツクアツプクラツチ2Aの制御信号を出
力する部分(マイクロコンピュータ4の一部)を示して
いる。このブロツク200は、従来の方法では、変速マツ
プに基づいて変速段を決定計算していたが、本発明では
これから述べるよう制御ルールに基づいたフアジー論理
演算でこの作業を行うようにしている。 ブロツク202はトルクコンバータ2内のロツクアツプ
クラツチ2Aの制御弁を示している。ブロツク204は、変
速制御弁を示している。この制御弁202及び204(或いは
これらを制御する電磁弁)は、従来用いられているもの
と同一である。 なお、ブロツク200においては、入力信号として車
速、アクセル開度のみが示されているが、前述したよう
な種々の入力信号が実際には入力されている。 第4図では、第3図のシステムの発展例を示してい
る。 この第4図では、変速段、ロツクアツプクラツチ2Aの
制御の他に、エンジンスロツトル(エンジン出力)を制
御するようにしている。一般に、エンジンの出力は、ア
クセルペダルにリンクしてエンジンのスロツトルバルブ
の開度が変えられることにより制御されるようになつて
いる。しかしながら、ドライバーがどういう要求をして
いるかを直接エンジン及び自動変速機の制御に反映させ
るには、アクセルペダルにリンクしてスロツトル開度を
オープン制御するだけでは不充分である。即ち、ドライ
バーはアセルペダルを踏む場合、より加速することを望
んでいると考えられるが、その代表的な物理量は駆動ト
ルクであると考えられる。従つて、アクセルの踏み方か
ら目標駆動トルクを確定し、この目標駆動トルクとなる
ようにエンジンのスロツトルバルブの開度を(アクセル
ペダルとは独立した)スロツトルアクチユエータによつ
て制御するのが最も効果的である。 第4図のブロツク図は、これを具現化するシステムの
ブロツク図を示しているものである。 第4図において、ブロツク300は車速V及びアクセル
開度θaccから目標車両駆動トルクTD゜をマツプ又は演
算によつて求める。このマツプの例としては、例えば第
6図に示されるようなものが採用できる。 ブロツク302では、求められた目標車両駆動トルクTD
゜と、車速V等の信号により、変速段及びロツクアツプ
クラツチの制御信号を出力する。 この実施例では種々の条件に対応した制御ルールの論
理演算によりこの変速段を選択するようにしている。こ
の具体的な選択方法については後に詳述する。なお、こ
のブロツク302において、車速V、目標車両駆動トルクT
D゜の他に前述したような種々の入力信号を用いてもよ
いことは言うまでもない。 ブロツク304では、目標車両駆動トルクTD゜を出力す
るための目標スロツトル開度θ゜を該目標車両駆動トル
クTD゜、エンジン回転速度Ne、当該変速段のギヤ比ρ、
及びロツクアツプクラツチの係合信号等により求める。
即ち、目標車両駆動トルクTD゜をギヤ比ρで割るとエン
ジントルクTeを求めることができる(ロツクアツプクラ
ツチが係合している場合)。あるエンジン回転速度Ne
で、あるエンジントルクを出力できるスロツトル開度
(目標スロツトル開度θ゜)はエンジンの出力特性から
事前に求めておくことができる。従つて目標車両駆動ト
ルクTD゜から目標スロツトル開度θ゜が求められる。な
お、ロツクアツプクラツチ2Aが係合していないときは、
該ロツクアツプクラツチ2Aのスリツプ率が考慮される。 合算点306においては、目標スロツトル開度θ゜と実
際のスロツトル開度θとの偏差が演算される。 ブロツク308では、この偏差に基づいてスロツトルア
クチユエータが制御される。 このようなシステムを採用することにより、ドライバ
ーの意思を目標車両駆動トルクTD゜の形で具現すること
ができ、且つ、この目標車両駆動トルクTD゜を達成すべ
く、アクセルペダルとは独立したスロツトルアクチユエ
ータによりエンジン3が積極的に制御されることにな
る。 なお、前述したように、本発明においては、基本的に
は前記第3図で説明したシステムで充分であり、このエ
ンジン出力をスロツトルアクチユエータによつてフイー
ドバツク制御する構成は必ずしも必要ではない。 又、ブロツク300の目標車両駆動トルクTD゜の計算に
おいても、前述第3図のブロツク200と同様に、車速、
アクセル開度の他に種々の入力信号を用いたり、あるい
は入力信号を変換したもの、例えばアクセル変化速度、
車速の微分値等を用いるようにしてもよいのは言うまで
もない。 第5図に、前記ブロツク200又は300において、変速段
を決定するために制御ルールの成立度合を判定するとき
の手順を示す。 第5図において、Nは現在の変速段を示し、ΔNはこ
の変速段Nからの変化段数を示し、Nshは目標変速段を
それぞれ示している。例えば4速の自動変速機の場合、
Nとしては1、2、3、4がある。第2速段から第3速
段へアツプシフトする場合のNは2、ΔNは1、又、第
4速段から第2速段へダウンシフトする場合のNは4、
ΔNは−2である。 以下、各ステツプ毎に順に説明する。 ステツプ600: 変速できる変化段数ΔNの最少値ΔNminと最大値ΔNm
axを計算する。 ステツプ602: ΔNをΔNminにセツト。 ステツプ604: 変化段数がΔNのとき(即ち目標の変速段NshがN+
ΔNのとき)の制御ルールを満している「度合」γ(Δ
N)を計算する。この場合、0≦γ(ΔN)≦1であ
り、全く満していなければ、γ(ΔN)=0、完全に満
していればγ(ΔN)=1、とされ、その他はその満し
ている「度合」に応じて0<γ(ΔN)<1の特定の値
が求められる。 なお具体的な制御ルールの例は後に詳述する。 ステツプ606: 変化段数ΔNがΔNmaxに達していればステツプ610へ
進む。達していなければステツプ608へ進む。 ステツプ608: 変化段数ΔNを+1アツプさせてステツプ604を繰返
す。 ステツプ610: 可能な変化段数ΔNの全てについて制御ルールを満た
している「度合」を比較し、最も大きい「度合」を示す
変化段数ΔNに対応する変速段を目標変速段Nshとして
選択する。その際、複数の変速段で制御ルール満してい
る「度合」が同一又はほぼ同一となつたときには、現変
速段Nにより近い変速段が目標変速段Nshとされる。 ステツプ612(第5図): 目標の変速段NshをN+iとしてセツトする。 以上のフローの結果、今N(現変速段)が例えば3
(第3速段)であつたときに、制御ルールを満す度合が
第7図(A)、あるいは(B)のように全て同じになつ
たり零になつたりした場合には、現変速段(第3速段)
が維持されることになる(i=0が選択される)。 又、第7図(C)に示されるように、全てΔγより小
さい範囲で略同一となつた場合も現変速段(第3速段)
が維持される。 又、第7図(D)に示されるように、現変速段が第3
速段であり、γ(−2)=0.9、γ(−1)=0.9、γ
(0)=0.5、γ(1)=0.3のようになつた場合には、
より現変速段に近いγ(−1)が選択され、第2速段に
シフトされることになる。Δγの導入により、複数の変
速段で僅かな差(Δγより小さい差)しかなかつた場合
には、シフト変化の小さいほうが選択されるため、第7
図(E)、(F)に示されるような場合には、現変速段
により近い第3速段、あるいは第2速段が選択されるこ
とになる。 次に、前記ステツプ604における制御ルールの例を示
す。 (11)ΔN=0(現変速段維持)のときの満すべき制御
ルール。 サブルールAx: 〔目標車両駆動トルクTD゜を出力できる〕 このサブルールAを満す度合γAは、目標回転速度TD
゜の関数fA(TD゜)(このように「度合い」を表わす関
数をメンバーシップ関数という)として第9図のように
定められる。 サブルールBx: 〔エンジン回転速度Neが目標回転速度Ne゜に近い〕 このサブルールBxを満す度合γBは、目標エンジン回
転速度Ne゜の関数fB(Ne゜)として、第9図のように決
定されている。 なお、目標エンジン回転速度Ne゜は、この実施例では
目標馬力(目標車両駆動トルクTD゜×車速Vに比例)を
パラメータとして求めるようにしている。その例を第10
図に示す。ここでは、与えられた目標馬力PS゜に対し
て、燃費率、エンジンの安定状態、ノツキング等を考慮
してこれらを最適に満すNe゜をマツプ化している。 サブルールCx: 〔エンジン回転速度Neが許容範囲内にある〕 このサブルールCxを満す度合γCは、エンジン回転速
度Neの関数fC(Ne)として第11図に示されるように定め
られる。 変化段数ΔNが0のときの制御ルールにおけるサブル
ールは以上のように決定されており、総合的に満すべき
制御ルールはR=Ax and Bx and Cxで表わされる。 あいまい工学によれば、「and」は代数積(通常の掛
算)と定義されたりミニマム演算と定義されたりする
が、今、この「and」を代数積と定義した場合、変化段
数N=0のときの制御ルールを総合的に満す度合γ(Δ
N=0)は次式のように表わされる。 γ(ΔN=0)=γA×γB×γC ………(x i) (12)ΔN=+1のときの満すべき制御ルール。 サブルールAx: 〔目標車両駆動トルクTD゜を出力できる〕 このサブルールAxは(11)のサブルールAxと同様であ
る。 サブルールB′x: 〔エンジン回転速度Neが目標回転速度Ne゜に近い〕 このサブルールB′xは、前述の(11)のサブルール
Bxと同様であり、ダツシユを付けた趣旨は前述の実施例
においてサブルールBとサブルールB′とを説明した趣
旨と同一である。 サブルールCx: 〔エンジン回転速度Neが許容範囲内にある〕 このサブルールCxは(11)のサブルールCxと同様であ
る。 サブルールDx: 〔アクセルが定常〕 このときのサブルールDxを満す度合γDは、アクセル
踏み込み速度dθacc/dtの関数fD(dθacc/dt)として
第12図に示されるように決定されている。 サブルールEx: 〔前回シフト時からの時間経過が長い〕 このサブルールExの満す度合γEは、経過時間Tbsの
関数fE(Tbs)として第13図に示されるように決定され
ている。 サブルールFx: 〔アクセルを戻す〕 このサブルールFxを満す度合γFは、アクセル踏み込
み速度dθacc/dtの関数fF(dθacc/dt)として第12図
に示されるように決定されている。 サブルールGx: 〔カーブでない〕 このサブルールGxを満す度合γGは、操舵角θSの関
数fG(θS)として第14図に示されるように決定されて
いる。 変化段数ΔNが+1のときの制御ルールRはAx and
B′x and C and{(Dx and Ex)or(Fx and Gx)}と表
わすことができる。ここで、「あいまい工学」の「or
(論理和)」をマキシム演算と定義した場合、変化段数
ΔNが+1のときの制御ルールを総合的に満す度合γ
(ΔN=+1)は次式のように表すことができる。 γ(ΔN=+1) =γA×γB′×γC×{max(γD×γE、 γF×γG)} ………(x ii) (13)ΔN=+2、+3、・・・のときの満すべき制御
ルール。 サブルールAx: 〔目標車両駆動トルクTD゜を出力できる〕 このサブルールAxは(11)のサブルールAx(11)のサ
ブルールAxと同様である。 サブルールB′x: 〔エンジン回転速度Neが目標回転速度Ne゜に近い〕 このサブルールB′x(12)のサブルールB′xと同
様である。 サブルールCx: 〔エンジン回転速度Neが許容範囲内にある〕 このサブルールCxは(11)のサブルールCxと同様であ
る。 サブルールFx: 〔アクセルを戻す〕 このサブルールFxは(12)のサブルールFxと同様であ
る。 サブルールGx: 〔カーブでない〕 このサブルールGxは(12)のサブルールGxと同様であ
る。 このようなサブルールから成るΔNが+2、+3、・
・・のときの制御ルールRは、Ax and B′x and Cx and
Fx and Gxとして表わされ、「and」を代数積と定義す
ると、変化段数ΔNが+2、+3、・・・のときの制御
ルールを総合的に満す度合γ(ΔN=+2、+3、・・
・)は次式のようになる。 γ(ΔN=+2、+3、・・・) =γA×γB′×γC×γF×γG ……(x iii) (14)ΔN=−1、−2、・・・のときの満すべき制御
ルール。 サブルールAx: 〔目標車両駆動トルクTD゜を出力できる〕 このサブルールAxは(11)のサブルールAxと同様であ
る。 サブルールB′x: 〔エンジン回転速度Neが目標回転速度Ne゜に近い〕 このサブルールB′xは(12)のサブルールB′xと
同様である。 サブルールCx: 〔エンジン回転速度Neが許容範囲内にある〕 このサブルールCxは(11)のサブルールCxと同様であ
る。 サブルールDx: 〔アクセルが定常〕 このサブルールDxは(12)のサブルールDxと同様であ
る。 サブルールHx: 〔アクセルを踏み込む〕 このサブルールHxを満す度合γHは、アクセル踏み込
み速度dθacc/dtの関数fH(dθacc/dt)として第12図
のように決められている。 変化段数ΔNが−1、−2、・・・のときの制御ルー
ルRはAx and B′x and Cx and(Dx or Hx)として表わ
され、この制御ルールを総合的に満す度合γ(ΔN=−
1、−2、・・・)は次式のように表わされる。 γ(ΔN=−1、−2、・・・) =γA×γB′×γC×{max(γD、γH)} ………(x iv) なお、この(11)〜(14)の制御ルールにあつては、
「and」を代数積、「or」をマキシマム演算と定義して
いたが、「あいまい工学」における他の定義を用いても
よい。例えば「and」をミニマム演算と定義するように
してもよい。 以上、変速段の制御について本発明を適用した制御に
ついて述べてきたが、ロツクアツプクラツチ2Aの係合制
御についても本発明の概念を適用することは可能であ
る。その一例を第16図に示す。 ステツプ700: ロツクアツプクラツチ2Aを係合させた場合の制御ルー
ルを満している度合γx(ロツクアツプオン)を計算す
る(後述)。 ステツプ702: ロツクアツプクラツチ2Aを解放させたときの制御ルー
ルを満しているときの度合γx(ロツクアツプオフ)を
計算する(後述)。 ステツプ704〜710: γx(ロツクアツプオン)>γx(ロツクアツプオ
フ)であれば、ステツプ706でロツクアツプクラツチ2A
を係合させ、逆ならばステツプ708でロツクアツプクラ
ツチ2Aを解放する。又γ×(ロツクアツプオン)=γ×
(ロツクアツプオフ)ならば、現状のロツクアツプ状態
が維持される。この場合前述のフローのようにΔγなる
余裕度を設けるようにしてもよい。Δγはロツクアツプ
制御に関してヒステリシスのような機能を果すことにな
る。 以下に、ステツプ700、702の制御ルールの例を示す。 <ステツプ700(ロツクアツプクラツチ2Aを係合させる
とき)の制御ルール> サブルールI x: 〔エンジンが安定領域にある〕 このサブルールI xは前述の実施例におけるサブルー
ルIと同一である。このサブルールIxを満す度合γ
1は、ロツクアツプクラツチ2Aを係合させた後の推定エ
ンジン回転速度Neの関数f1(Ne)として第17図に示され
るように決定されている。 サブルールII x: 〔アクセルを踏み込む〕 このサブルールII xは前記(14)のサブルールHxと同
様である。 サブルールIII x: [アクセルを戻す] このサブルールIII xは、(12)のサブルールFxと同
様である。 サブルールIV x: [捩り振動が生じにくい] このサブルールIV xの趣旨は前記実施例におけるサブ
ルールIVと同様である。具体的には、シフト位置が3速
又は4速であればサブルールIV xを満す度合γ4が1に
設定され、そうでなければγ4は0に設定される。 サブルールV x: [シフトレバーの位置がドライブレンジ] このサブルールV xの趣旨は、前述のサブルールVと
同一である。この場合、ドライブレンジであればサブル
ールVを満す度合γ5は1に設定され、そうでなければ
γ5は0設定される。 サブルールVI x: [アクセルが定常] この条件は、(12)のサブルールDxと同様である。 ロツクアツプクラツチ2Aを係合させるときの制御ルー
ルにおけるサブルールは以上のような構成とされ、該制
御ルールRは次式のように表わされる。 R=I x and[{(III x or II x)and IV x} or VI x]and V x ロツクアツプクラツチ2Aを係合させるときの制御ルー
ルを満す度合は γx(ロツクアツプオン) =γ1×max{max(γ3、γ2)×γ4、γ6}×γ5 となる。 <ロツクアツプクラツチ2Aを解放するときの制御ルール
> サブルールI′x: エンジンが不安定領域にある。このサブルールI′x
は前記サブルールI xの反対の意義を有するもので、こ
のサブルールI′xを満す度合γ1′はエンジン回転速
読Neの関数f1′(Ne)として第17図のように決定され
る。なお、第17図で閾値C20は、前述した実施例と同様
にスロツトル開度等の関数として設定すればよい。 サブルールII x: 〔アクセルを踏み込む〕 このサブルールII xは前述のサブルールII xと同様で
ある。 サブルールIII x: [アクセルを戻す〕 このサブルールIII xは前記サブルールIII xと同様で
ある。 サブルールIV′x: [捩り振動が生じ易い] このサブルールIV′xは、前述のサブルールIV xの反
対の意義を有するもので、シフト位置が1速又は2速で
あつたときには、サブルールIV′を満す度合γ4′は1
に設定され、そうでなければγ4′は0に設定される。 サブルールV′x: [シフトレバーの位置がドライブレンジでない] このサブルールV′xは、前述のサブルールV xの反
対の意義を有するもので、もしドライブレンジでなかつ
た場合はサブルールV′xを満す度合γ5′は1に設定
され、そうでなければγ5′は0に設定される。 ロツクアツプクラツチが開放させるときのサブルール
は以上のような構成とされ、制御ルールRは次式のよう
になる。 R=I′x or[{(III x or II x)and IV′x} or V′x ロツクアツプクラツチ2Aを解放させるときの制御ルー
ルを満す度合γx(ロツクアツプオフ)は次のようにな
る。 γx(ロツクアツプオフ) =max{γ1′、max(γ2、γ3)×γ4′、γ5′} 以上の説明では、入力信号(Ne、θs等)あるいは目
標値(Ne゜、TD゜等)については、特定の正確な値とし
て扱つたが、論理式がもともとあいまいであるから、必
ずしも正確である必要はない、極端な場合、あいまいな
値のままでもよい。即ち、あいまい工学を応用している
ため特に問題が生じないのである。例えば、目標車両駆
動トルクTD゜が「大きい」「中位」「小さい」・・・、
舵角θSが「およそ5゜」というようにしてもよい(第
19図及び第20図参照)。 従つて、検出センサはそれほど高性能のものが要求さ
れず、又計算式もラフであつてよいためシステムによつ
ては低コスト化も可能である。 なお、上述の実施例におけるメンバシツプ関数は0〜
1の間で連続的な値を取るように設定していたが、この
メンバシツプ関数は当然に不連続であつてもかまわな
い。例えば、サブルールを満すかどうかが明確に分けら
れる場合は0か1だけを値として取るようにしてもよ
い。例として、サブルールCxの場合について2値化され
た様子を第20図に示す。このように、あいまい工学を応
用した論理演算基本としながら、その中で1又は0に2
値化されたサブルールを組入れるのは全く自由である。 このように本発明においては、各変速段で満すべき制
御ルールが現実にどの程度満されているかについてフア
ジー推論を行う際に、具体的にどのように行うかについ
てはこれを限定するものではない。
る。 第1図〜第3図に本発明の実施例のシステム構成図の
概略を示す。主となる制御対象は自動変速機1内の(複
数の)変速制御弁204(第3図)である。変速制御弁204
とは、複数の摩擦係合装置203の特定の組合わせに対し
て選択的に油圧を供給し、特定の変速段を達成するため
の切換え弁のことである。この変速制御弁204は、従
来、マイクロコンピユータ4によつてオン−オフが制御
される電磁弁(図示せず)によつて切換え制御されるよ
うになつていた。この変速制御弁204の切換えにより、
所定の摩擦係合装置203に選択的に係合油圧が供給さ
れ、意図する変速段が達成される。 本発明においては、変速段が決定された後に該決定さ
れた変速段を達成するための具体的な構成については、
従来のものをそのまま用いることができる。 自動変速機の変速段達成のメカメズムとしては、遊星
歯車装置と摩擦係合要素とを組合わせたタイプやマニユ
アルトランスミツシヨンの変速機構を自動的に行わせる
ようにしたもの等があるが、本発明の適用に関しては、
自動変速機の変速段達成のメカニズムのタイプについて
は特に限定されることはなく、従来採用されている多く
の自動変速機のメカニズムに適用できる。 クラツチ2(第1図)は、自動変速機1とエンジン3
との動力伝達を断続するものである。このクラツチ2
は、例えば電磁粉体クラツチのように、電気的に制御可
能なものであれば、変速段の決定と共に総合的に制御す
ることもできるが、本発明においてはクラツチ2の制御
は不可欠な要素と言うわけではない。特にクラツチ2が
例えば流体クラツチ、あるいはトルクコンバータ(図の
例)のようなものであつた場合は、本発明の制御対象か
らは当然外されることになる。但し、該流体クラツチ、
あるいはトルクコンバータ2にロツクアツプクラツチ2A
が付設されているときは、該ロツクアツプクラツチ2Aの
係合については本発明により、変速段の制御と共に総合
的に制御するようにすると良好である(後述)。 エンジン3についても、変速段等との関係において本
発明に付随して総合的に制御するシステムも考えられる
が、エンジン3との一体制御は本発明に不可欠な要素で
はない。 又、第1図には図示していないが、サスペンシヨン制
御、4輪操舵制御、4輪駆動制御、トラクシヨン制御、
あるいはブレーキ制御等を本発明と組合わせるのは当然
可能である。 第2図はこの実施例のマイクロコンピユータ4の入出
力信号の例を示している。図示されていない他の信号の
例としては、舵角、路面傾斜、車重、タイヤ回転数、車
軸駆動トルク、車両加速度、タイヤ空気圧、路面摩擦係
数等があるが、いずれも本発明に不可欠な信号ではな
い。 本発明の趣旨は、与えられたシステムの中で、いかに
良好に変速段を選択・制御するかを呈示する点にあるた
め、上述のような公知の信号を種々組合わせて利用する
ことは全く差支えない。 第3図は変速段及びトルクコンバータ2のロツクアツ
プクラツチ2Aを制御する場合のブロック図を示す。 ブロツク200は、車速、アクセル開度等の信号によ
り、変速段及びロツクアツプクラツチ2Aの制御信号を出
力する部分(マイクロコンピュータ4の一部)を示して
いる。このブロツク200は、従来の方法では、変速マツ
プに基づいて変速段を決定計算していたが、本発明では
これから述べるよう制御ルールに基づいたフアジー論理
演算でこの作業を行うようにしている。 ブロツク202はトルクコンバータ2内のロツクアツプ
クラツチ2Aの制御弁を示している。ブロツク204は、変
速制御弁を示している。この制御弁202及び204(或いは
これらを制御する電磁弁)は、従来用いられているもの
と同一である。 なお、ブロツク200においては、入力信号として車
速、アクセル開度のみが示されているが、前述したよう
な種々の入力信号が実際には入力されている。 第4図では、第3図のシステムの発展例を示してい
る。 この第4図では、変速段、ロツクアツプクラツチ2Aの
制御の他に、エンジンスロツトル(エンジン出力)を制
御するようにしている。一般に、エンジンの出力は、ア
クセルペダルにリンクしてエンジンのスロツトルバルブ
の開度が変えられることにより制御されるようになつて
いる。しかしながら、ドライバーがどういう要求をして
いるかを直接エンジン及び自動変速機の制御に反映させ
るには、アクセルペダルにリンクしてスロツトル開度を
オープン制御するだけでは不充分である。即ち、ドライ
バーはアセルペダルを踏む場合、より加速することを望
んでいると考えられるが、その代表的な物理量は駆動ト
ルクであると考えられる。従つて、アクセルの踏み方か
ら目標駆動トルクを確定し、この目標駆動トルクとなる
ようにエンジンのスロツトルバルブの開度を(アクセル
ペダルとは独立した)スロツトルアクチユエータによつ
て制御するのが最も効果的である。 第4図のブロツク図は、これを具現化するシステムの
ブロツク図を示しているものである。 第4図において、ブロツク300は車速V及びアクセル
開度θaccから目標車両駆動トルクTD゜をマツプ又は演
算によつて求める。このマツプの例としては、例えば第
6図に示されるようなものが採用できる。 ブロツク302では、求められた目標車両駆動トルクTD
゜と、車速V等の信号により、変速段及びロツクアツプ
クラツチの制御信号を出力する。 この実施例では種々の条件に対応した制御ルールの論
理演算によりこの変速段を選択するようにしている。こ
の具体的な選択方法については後に詳述する。なお、こ
のブロツク302において、車速V、目標車両駆動トルクT
D゜の他に前述したような種々の入力信号を用いてもよ
いことは言うまでもない。 ブロツク304では、目標車両駆動トルクTD゜を出力す
るための目標スロツトル開度θ゜を該目標車両駆動トル
クTD゜、エンジン回転速度Ne、当該変速段のギヤ比ρ、
及びロツクアツプクラツチの係合信号等により求める。
即ち、目標車両駆動トルクTD゜をギヤ比ρで割るとエン
ジントルクTeを求めることができる(ロツクアツプクラ
ツチが係合している場合)。あるエンジン回転速度Ne
で、あるエンジントルクを出力できるスロツトル開度
(目標スロツトル開度θ゜)はエンジンの出力特性から
事前に求めておくことができる。従つて目標車両駆動ト
ルクTD゜から目標スロツトル開度θ゜が求められる。な
お、ロツクアツプクラツチ2Aが係合していないときは、
該ロツクアツプクラツチ2Aのスリツプ率が考慮される。 合算点306においては、目標スロツトル開度θ゜と実
際のスロツトル開度θとの偏差が演算される。 ブロツク308では、この偏差に基づいてスロツトルア
クチユエータが制御される。 このようなシステムを採用することにより、ドライバ
ーの意思を目標車両駆動トルクTD゜の形で具現すること
ができ、且つ、この目標車両駆動トルクTD゜を達成すべ
く、アクセルペダルとは独立したスロツトルアクチユエ
ータによりエンジン3が積極的に制御されることにな
る。 なお、前述したように、本発明においては、基本的に
は前記第3図で説明したシステムで充分であり、このエ
ンジン出力をスロツトルアクチユエータによつてフイー
ドバツク制御する構成は必ずしも必要ではない。 又、ブロツク300の目標車両駆動トルクTD゜の計算に
おいても、前述第3図のブロツク200と同様に、車速、
アクセル開度の他に種々の入力信号を用いたり、あるい
は入力信号を変換したもの、例えばアクセル変化速度、
車速の微分値等を用いるようにしてもよいのは言うまで
もない。 第5図に、前記ブロツク200又は300において、変速段
を決定するために制御ルールの成立度合を判定するとき
の手順を示す。 第5図において、Nは現在の変速段を示し、ΔNはこ
の変速段Nからの変化段数を示し、Nshは目標変速段を
それぞれ示している。例えば4速の自動変速機の場合、
Nとしては1、2、3、4がある。第2速段から第3速
段へアツプシフトする場合のNは2、ΔNは1、又、第
4速段から第2速段へダウンシフトする場合のNは4、
ΔNは−2である。 以下、各ステツプ毎に順に説明する。 ステツプ600: 変速できる変化段数ΔNの最少値ΔNminと最大値ΔNm
axを計算する。 ステツプ602: ΔNをΔNminにセツト。 ステツプ604: 変化段数がΔNのとき(即ち目標の変速段NshがN+
ΔNのとき)の制御ルールを満している「度合」γ(Δ
N)を計算する。この場合、0≦γ(ΔN)≦1であ
り、全く満していなければ、γ(ΔN)=0、完全に満
していればγ(ΔN)=1、とされ、その他はその満し
ている「度合」に応じて0<γ(ΔN)<1の特定の値
が求められる。 なお具体的な制御ルールの例は後に詳述する。 ステツプ606: 変化段数ΔNがΔNmaxに達していればステツプ610へ
進む。達していなければステツプ608へ進む。 ステツプ608: 変化段数ΔNを+1アツプさせてステツプ604を繰返
す。 ステツプ610: 可能な変化段数ΔNの全てについて制御ルールを満た
している「度合」を比較し、最も大きい「度合」を示す
変化段数ΔNに対応する変速段を目標変速段Nshとして
選択する。その際、複数の変速段で制御ルール満してい
る「度合」が同一又はほぼ同一となつたときには、現変
速段Nにより近い変速段が目標変速段Nshとされる。 ステツプ612(第5図): 目標の変速段NshをN+iとしてセツトする。 以上のフローの結果、今N(現変速段)が例えば3
(第3速段)であつたときに、制御ルールを満す度合が
第7図(A)、あるいは(B)のように全て同じになつ
たり零になつたりした場合には、現変速段(第3速段)
が維持されることになる(i=0が選択される)。 又、第7図(C)に示されるように、全てΔγより小
さい範囲で略同一となつた場合も現変速段(第3速段)
が維持される。 又、第7図(D)に示されるように、現変速段が第3
速段であり、γ(−2)=0.9、γ(−1)=0.9、γ
(0)=0.5、γ(1)=0.3のようになつた場合には、
より現変速段に近いγ(−1)が選択され、第2速段に
シフトされることになる。Δγの導入により、複数の変
速段で僅かな差(Δγより小さい差)しかなかつた場合
には、シフト変化の小さいほうが選択されるため、第7
図(E)、(F)に示されるような場合には、現変速段
により近い第3速段、あるいは第2速段が選択されるこ
とになる。 次に、前記ステツプ604における制御ルールの例を示
す。 (11)ΔN=0(現変速段維持)のときの満すべき制御
ルール。 サブルールAx: 〔目標車両駆動トルクTD゜を出力できる〕 このサブルールAを満す度合γAは、目標回転速度TD
゜の関数fA(TD゜)(このように「度合い」を表わす関
数をメンバーシップ関数という)として第9図のように
定められる。 サブルールBx: 〔エンジン回転速度Neが目標回転速度Ne゜に近い〕 このサブルールBxを満す度合γBは、目標エンジン回
転速度Ne゜の関数fB(Ne゜)として、第9図のように決
定されている。 なお、目標エンジン回転速度Ne゜は、この実施例では
目標馬力(目標車両駆動トルクTD゜×車速Vに比例)を
パラメータとして求めるようにしている。その例を第10
図に示す。ここでは、与えられた目標馬力PS゜に対し
て、燃費率、エンジンの安定状態、ノツキング等を考慮
してこれらを最適に満すNe゜をマツプ化している。 サブルールCx: 〔エンジン回転速度Neが許容範囲内にある〕 このサブルールCxを満す度合γCは、エンジン回転速
度Neの関数fC(Ne)として第11図に示されるように定め
られる。 変化段数ΔNが0のときの制御ルールにおけるサブル
ールは以上のように決定されており、総合的に満すべき
制御ルールはR=Ax and Bx and Cxで表わされる。 あいまい工学によれば、「and」は代数積(通常の掛
算)と定義されたりミニマム演算と定義されたりする
が、今、この「and」を代数積と定義した場合、変化段
数N=0のときの制御ルールを総合的に満す度合γ(Δ
N=0)は次式のように表わされる。 γ(ΔN=0)=γA×γB×γC ………(x i) (12)ΔN=+1のときの満すべき制御ルール。 サブルールAx: 〔目標車両駆動トルクTD゜を出力できる〕 このサブルールAxは(11)のサブルールAxと同様であ
る。 サブルールB′x: 〔エンジン回転速度Neが目標回転速度Ne゜に近い〕 このサブルールB′xは、前述の(11)のサブルール
Bxと同様であり、ダツシユを付けた趣旨は前述の実施例
においてサブルールBとサブルールB′とを説明した趣
旨と同一である。 サブルールCx: 〔エンジン回転速度Neが許容範囲内にある〕 このサブルールCxは(11)のサブルールCxと同様であ
る。 サブルールDx: 〔アクセルが定常〕 このときのサブルールDxを満す度合γDは、アクセル
踏み込み速度dθacc/dtの関数fD(dθacc/dt)として
第12図に示されるように決定されている。 サブルールEx: 〔前回シフト時からの時間経過が長い〕 このサブルールExの満す度合γEは、経過時間Tbsの
関数fE(Tbs)として第13図に示されるように決定され
ている。 サブルールFx: 〔アクセルを戻す〕 このサブルールFxを満す度合γFは、アクセル踏み込
み速度dθacc/dtの関数fF(dθacc/dt)として第12図
に示されるように決定されている。 サブルールGx: 〔カーブでない〕 このサブルールGxを満す度合γGは、操舵角θSの関
数fG(θS)として第14図に示されるように決定されて
いる。 変化段数ΔNが+1のときの制御ルールRはAx and
B′x and C and{(Dx and Ex)or(Fx and Gx)}と表
わすことができる。ここで、「あいまい工学」の「or
(論理和)」をマキシム演算と定義した場合、変化段数
ΔNが+1のときの制御ルールを総合的に満す度合γ
(ΔN=+1)は次式のように表すことができる。 γ(ΔN=+1) =γA×γB′×γC×{max(γD×γE、 γF×γG)} ………(x ii) (13)ΔN=+2、+3、・・・のときの満すべき制御
ルール。 サブルールAx: 〔目標車両駆動トルクTD゜を出力できる〕 このサブルールAxは(11)のサブルールAx(11)のサ
ブルールAxと同様である。 サブルールB′x: 〔エンジン回転速度Neが目標回転速度Ne゜に近い〕 このサブルールB′x(12)のサブルールB′xと同
様である。 サブルールCx: 〔エンジン回転速度Neが許容範囲内にある〕 このサブルールCxは(11)のサブルールCxと同様であ
る。 サブルールFx: 〔アクセルを戻す〕 このサブルールFxは(12)のサブルールFxと同様であ
る。 サブルールGx: 〔カーブでない〕 このサブルールGxは(12)のサブルールGxと同様であ
る。 このようなサブルールから成るΔNが+2、+3、・
・・のときの制御ルールRは、Ax and B′x and Cx and
Fx and Gxとして表わされ、「and」を代数積と定義す
ると、変化段数ΔNが+2、+3、・・・のときの制御
ルールを総合的に満す度合γ(ΔN=+2、+3、・・
・)は次式のようになる。 γ(ΔN=+2、+3、・・・) =γA×γB′×γC×γF×γG ……(x iii) (14)ΔN=−1、−2、・・・のときの満すべき制御
ルール。 サブルールAx: 〔目標車両駆動トルクTD゜を出力できる〕 このサブルールAxは(11)のサブルールAxと同様であ
る。 サブルールB′x: 〔エンジン回転速度Neが目標回転速度Ne゜に近い〕 このサブルールB′xは(12)のサブルールB′xと
同様である。 サブルールCx: 〔エンジン回転速度Neが許容範囲内にある〕 このサブルールCxは(11)のサブルールCxと同様であ
る。 サブルールDx: 〔アクセルが定常〕 このサブルールDxは(12)のサブルールDxと同様であ
る。 サブルールHx: 〔アクセルを踏み込む〕 このサブルールHxを満す度合γHは、アクセル踏み込
み速度dθacc/dtの関数fH(dθacc/dt)として第12図
のように決められている。 変化段数ΔNが−1、−2、・・・のときの制御ルー
ルRはAx and B′x and Cx and(Dx or Hx)として表わ
され、この制御ルールを総合的に満す度合γ(ΔN=−
1、−2、・・・)は次式のように表わされる。 γ(ΔN=−1、−2、・・・) =γA×γB′×γC×{max(γD、γH)} ………(x iv) なお、この(11)〜(14)の制御ルールにあつては、
「and」を代数積、「or」をマキシマム演算と定義して
いたが、「あいまい工学」における他の定義を用いても
よい。例えば「and」をミニマム演算と定義するように
してもよい。 以上、変速段の制御について本発明を適用した制御に
ついて述べてきたが、ロツクアツプクラツチ2Aの係合制
御についても本発明の概念を適用することは可能であ
る。その一例を第16図に示す。 ステツプ700: ロツクアツプクラツチ2Aを係合させた場合の制御ルー
ルを満している度合γx(ロツクアツプオン)を計算す
る(後述)。 ステツプ702: ロツクアツプクラツチ2Aを解放させたときの制御ルー
ルを満しているときの度合γx(ロツクアツプオフ)を
計算する(後述)。 ステツプ704〜710: γx(ロツクアツプオン)>γx(ロツクアツプオ
フ)であれば、ステツプ706でロツクアツプクラツチ2A
を係合させ、逆ならばステツプ708でロツクアツプクラ
ツチ2Aを解放する。又γ×(ロツクアツプオン)=γ×
(ロツクアツプオフ)ならば、現状のロツクアツプ状態
が維持される。この場合前述のフローのようにΔγなる
余裕度を設けるようにしてもよい。Δγはロツクアツプ
制御に関してヒステリシスのような機能を果すことにな
る。 以下に、ステツプ700、702の制御ルールの例を示す。 <ステツプ700(ロツクアツプクラツチ2Aを係合させる
とき)の制御ルール> サブルールI x: 〔エンジンが安定領域にある〕 このサブルールI xは前述の実施例におけるサブルー
ルIと同一である。このサブルールIxを満す度合γ
1は、ロツクアツプクラツチ2Aを係合させた後の推定エ
ンジン回転速度Neの関数f1(Ne)として第17図に示され
るように決定されている。 サブルールII x: 〔アクセルを踏み込む〕 このサブルールII xは前記(14)のサブルールHxと同
様である。 サブルールIII x: [アクセルを戻す] このサブルールIII xは、(12)のサブルールFxと同
様である。 サブルールIV x: [捩り振動が生じにくい] このサブルールIV xの趣旨は前記実施例におけるサブ
ルールIVと同様である。具体的には、シフト位置が3速
又は4速であればサブルールIV xを満す度合γ4が1に
設定され、そうでなければγ4は0に設定される。 サブルールV x: [シフトレバーの位置がドライブレンジ] このサブルールV xの趣旨は、前述のサブルールVと
同一である。この場合、ドライブレンジであればサブル
ールVを満す度合γ5は1に設定され、そうでなければ
γ5は0設定される。 サブルールVI x: [アクセルが定常] この条件は、(12)のサブルールDxと同様である。 ロツクアツプクラツチ2Aを係合させるときの制御ルー
ルにおけるサブルールは以上のような構成とされ、該制
御ルールRは次式のように表わされる。 R=I x and[{(III x or II x)and IV x} or VI x]and V x ロツクアツプクラツチ2Aを係合させるときの制御ルー
ルを満す度合は γx(ロツクアツプオン) =γ1×max{max(γ3、γ2)×γ4、γ6}×γ5 となる。 <ロツクアツプクラツチ2Aを解放するときの制御ルール
> サブルールI′x: エンジンが不安定領域にある。このサブルールI′x
は前記サブルールI xの反対の意義を有するもので、こ
のサブルールI′xを満す度合γ1′はエンジン回転速
読Neの関数f1′(Ne)として第17図のように決定され
る。なお、第17図で閾値C20は、前述した実施例と同様
にスロツトル開度等の関数として設定すればよい。 サブルールII x: 〔アクセルを踏み込む〕 このサブルールII xは前述のサブルールII xと同様で
ある。 サブルールIII x: [アクセルを戻す〕 このサブルールIII xは前記サブルールIII xと同様で
ある。 サブルールIV′x: [捩り振動が生じ易い] このサブルールIV′xは、前述のサブルールIV xの反
対の意義を有するもので、シフト位置が1速又は2速で
あつたときには、サブルールIV′を満す度合γ4′は1
に設定され、そうでなければγ4′は0に設定される。 サブルールV′x: [シフトレバーの位置がドライブレンジでない] このサブルールV′xは、前述のサブルールV xの反
対の意義を有するもので、もしドライブレンジでなかつ
た場合はサブルールV′xを満す度合γ5′は1に設定
され、そうでなければγ5′は0に設定される。 ロツクアツプクラツチが開放させるときのサブルール
は以上のような構成とされ、制御ルールRは次式のよう
になる。 R=I′x or[{(III x or II x)and IV′x} or V′x ロツクアツプクラツチ2Aを解放させるときの制御ルー
ルを満す度合γx(ロツクアツプオフ)は次のようにな
る。 γx(ロツクアツプオフ) =max{γ1′、max(γ2、γ3)×γ4′、γ5′} 以上の説明では、入力信号(Ne、θs等)あるいは目
標値(Ne゜、TD゜等)については、特定の正確な値とし
て扱つたが、論理式がもともとあいまいであるから、必
ずしも正確である必要はない、極端な場合、あいまいな
値のままでもよい。即ち、あいまい工学を応用している
ため特に問題が生じないのである。例えば、目標車両駆
動トルクTD゜が「大きい」「中位」「小さい」・・・、
舵角θSが「およそ5゜」というようにしてもよい(第
19図及び第20図参照)。 従つて、検出センサはそれほど高性能のものが要求さ
れず、又計算式もラフであつてよいためシステムによつ
ては低コスト化も可能である。 なお、上述の実施例におけるメンバシツプ関数は0〜
1の間で連続的な値を取るように設定していたが、この
メンバシツプ関数は当然に不連続であつてもかまわな
い。例えば、サブルールを満すかどうかが明確に分けら
れる場合は0か1だけを値として取るようにしてもよ
い。例として、サブルールCxの場合について2値化され
た様子を第20図に示す。このように、あいまい工学を応
用した論理演算基本としながら、その中で1又は0に2
値化されたサブルールを組入れるのは全く自由である。 このように本発明においては、各変速段で満すべき制
御ルールが現実にどの程度満されているかについてフア
ジー推論を行う際に、具体的にどのように行うかについ
てはこれを限定するものではない。
以上説明した通り、本発明によれば考慮すべき走行条
件が多くなつてもこれらをバランスよく考慮することが
でき、且つ、変速比差の大きな変速や、しなくともよい
変速(ロツクアツプクラツチの係合状態の変更を含む)
が実行されたりするのを極力防止して変速シヨツクを低
減することができるようになるという優れた効果が得ら
れる。
件が多くなつてもこれらをバランスよく考慮することが
でき、且つ、変速比差の大きな変速や、しなくともよい
変速(ロツクアツプクラツチの係合状態の変更を含む)
が実行されたりするのを極力防止して変速シヨツクを低
減することができるようになるという優れた効果が得ら
れる。
第1図は、本発明の実施例が採用された車両用エンジン
及び自動変速機の全体概略図、 第2図は、マイクロコンピユータの入出力関係を示すブ
ロツク図、 第3図は制御系の概略ブロツク図、 第4図は、制御系の他の例を示す概略ブロツク図、 第5図は、制御系において実行される制御フローを示す
流れ図、 第6図は、アクセル開度と目標車両駆動トルクとの関係
を示す線図、 第7図は、上記第5図の制御フローによつて得られたγ
(ΔN)の例を示す線図、 第8図は、目標車両駆動トルクを出力できる度合を示す
メンバシツプ関数を表した線図、 第9図は、目標エンジン回転速度Ne゜を満足する度合を
示すメンバシツプ関数を表わした線図、 第10図は、目標車両馬力から目標エンジン回転速度Ne゜
を求める際のマツプの例を示す線図、 第11図は、エンジン回転速度Neが許容範囲にある度合を
示すメンバシツプ関数を表わした線図、 第12図は、アクセル踏み込み速度に関するメンバシツプ
関数を表わした線図、 第13図は、前回シフト時からの経過時間を満足する度合
を示すメンバシツプ関数を表わした線図、 第14図は、カーブでない度合を示すメンバシツプ関数を
表わした線図、 第15図は、各変化段数における満足の度合が求められた
ときに、それぞれの度合の中心に最も近い変速段を選択
する方法を説明するための線図、 第16図は、ロツクアツプクラツチの係合、解放をあいま
い工学を応用した論理計算によつて決定する手順を示す
流れ図、 第17図は、エンジン回転速度が安定領域にあるかについ
ての度合を示したメンバシツプ関数を表わした線図、 第18図は、サブルールの閾値の要素となる目標車両駆動
トルクを出力できるかの度合をあいまいに決定した例を
示す線図、 第19図は、同じく操舵角を満足する度合をあいまいに決
定した例を示す線図、 第20図は、エンジンが許容範囲内にあるか否かの度合を
2値的に決定した例を示す線図、 第21図は、従来の変速段の決定方法を説明するための変
速マツプを示す線図である。 1……自動変速機、 2……クラッチ、 2A……ロツクアツプクラツチ、 3……エンジン、 N……現変速段、 ΔN……変化段数、 Nsh……目標変速段、 γ(ΔN)……ΔNのときの制御ルール(あいまい論
理)。
及び自動変速機の全体概略図、 第2図は、マイクロコンピユータの入出力関係を示すブ
ロツク図、 第3図は制御系の概略ブロツク図、 第4図は、制御系の他の例を示す概略ブロツク図、 第5図は、制御系において実行される制御フローを示す
流れ図、 第6図は、アクセル開度と目標車両駆動トルクとの関係
を示す線図、 第7図は、上記第5図の制御フローによつて得られたγ
(ΔN)の例を示す線図、 第8図は、目標車両駆動トルクを出力できる度合を示す
メンバシツプ関数を表した線図、 第9図は、目標エンジン回転速度Ne゜を満足する度合を
示すメンバシツプ関数を表わした線図、 第10図は、目標車両馬力から目標エンジン回転速度Ne゜
を求める際のマツプの例を示す線図、 第11図は、エンジン回転速度Neが許容範囲にある度合を
示すメンバシツプ関数を表わした線図、 第12図は、アクセル踏み込み速度に関するメンバシツプ
関数を表わした線図、 第13図は、前回シフト時からの経過時間を満足する度合
を示すメンバシツプ関数を表わした線図、 第14図は、カーブでない度合を示すメンバシツプ関数を
表わした線図、 第15図は、各変化段数における満足の度合が求められた
ときに、それぞれの度合の中心に最も近い変速段を選択
する方法を説明するための線図、 第16図は、ロツクアツプクラツチの係合、解放をあいま
い工学を応用した論理計算によつて決定する手順を示す
流れ図、 第17図は、エンジン回転速度が安定領域にあるかについ
ての度合を示したメンバシツプ関数を表わした線図、 第18図は、サブルールの閾値の要素となる目標車両駆動
トルクを出力できるかの度合をあいまいに決定した例を
示す線図、 第19図は、同じく操舵角を満足する度合をあいまいに決
定した例を示す線図、 第20図は、エンジンが許容範囲内にあるか否かの度合を
2値的に決定した例を示す線図、 第21図は、従来の変速段の決定方法を説明するための変
速マツプを示す線図である。 1……自動変速機、 2……クラッチ、 2A……ロツクアツプクラツチ、 3……エンジン、 N……現変速段、 ΔN……変化段数、 Nsh……目標変速段、 γ(ΔN)……ΔNのときの制御ルール(あいまい論
理)。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−246546(JP,A) 特開 平2−3739(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】複数の変速段間の切換えを、各変速段毎に
予め設定した制御ルールの満足の度合いをファジー推論
によって求めることにより自動的に行うように構成した
自動変速機の変速制御装置において、 全変速段における満足の度合いを夫々演算すると共に、 該満足の度合いが、その最大値から所定の値の範囲に収
まっている変速段を抽出し、 その結果、抽出された変速段が1つのときは、その変速
段に変速すると共に、 抽出された変速段が複数あるときには、現在の変速段か
らの零を含む変化段数が最も小さくなるように変速する ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29909389A JP3287835B2 (ja) | 1989-11-17 | 1989-11-17 | 自動変速機の変速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29909389A JP3287835B2 (ja) | 1989-11-17 | 1989-11-17 | 自動変速機の変速制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03163255A JPH03163255A (ja) | 1991-07-15 |
JP3287835B2 true JP3287835B2 (ja) | 2002-06-04 |
Family
ID=17868075
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29909389A Expired - Lifetime JP3287835B2 (ja) | 1989-11-17 | 1989-11-17 | 自動変速機の変速制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3287835B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2817018B2 (ja) * | 1992-03-19 | 1998-10-27 | 三菱自動車工業株式会社 | 車両用自動変速機の変速制御方法 |
-
1989
- 1989-11-17 JP JP29909389A patent/JP3287835B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03163255A (ja) | 1991-07-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2750346B2 (ja) | 有段自動変速機の変速制御方法 | |
JP4306713B2 (ja) | 車両の制御装置、制御方法、その制御方法をコンピュータで実現するプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 | |
JP4857518B2 (ja) | 車両の制御装置 | |
EP2372195B1 (en) | Shift control device for continuously variable transmission | |
US20080004159A1 (en) | Driving force control apparatus and control method for a vehicle | |
JPH0872589A (ja) | パワートレイン制御装置及び制御方法 | |
JP4994794B2 (ja) | 車両のクルーズコントロール装置 | |
JP2956074B2 (ja) | 自動変速機の変速制御装置 | |
JP4178891B2 (ja) | 車両の駆動力制御方法およびこの方法を用いた駆動力制御装置 | |
JP2797502B2 (ja) | 自動変速機の直結クラッチ制御装置 | |
JP2007269199A (ja) | 無段変速機の制御装置 | |
JP3287835B2 (ja) | 自動変速機の変速制御装置 | |
JP2853486B2 (ja) | 車両用自動変速機の変速制御装置 | |
JP3698529B2 (ja) | ロックアップクラッチ制御装置 | |
JPH03121354A (ja) | 自動変速機の変速制御装置 | |
US6398691B1 (en) | Speed ratio control device | |
JPH03103665A (ja) | 自動変速機のロツクアツプクラツチの制御装置 | |
JP2621521B2 (ja) | 自動変速機の変速段制御装置 | |
JPS62278351A (ja) | 自動変速機の制御装置 | |
JPH0392667A (ja) | 有段自動変速機の変速制御装置 | |
JP3354361B2 (ja) | 車両用変速機の制御装置 | |
JP2817018B2 (ja) | 車両用自動変速機の変速制御方法 | |
JPH04100740A (ja) | 車両用自動変速機付機関の総合制御装置 | |
JPH1044833A (ja) | 原動機および自動変速機の複合制御装置 | |
JPH09323565A (ja) | 車両駆動システム制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 7 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090315 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 8 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100315 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100315 Year of fee payment: 8 |