JP3287383B2 - モノリシック水晶フィルタ - Google Patents

モノリシック水晶フィルタ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は通信機器等に用いら
れる厚み系振動を用いたモノリシック水晶フィルタに関
するものであり、特にこの厚み系振動に対し寄生する、
高次の屈曲、あるいは輪郭振動モードの影響を抑制する
モノリシック水晶フィルタに関するものである。
【0002】
【従来技術】通信機器等の小型化により、これらに使用
される圧電振動部品も超小型化が求められ、また搭載の
容易性からチップ型が要求されている。従来のチップ型
で超小型化されたモノリシック水晶フィルタを図10、
図11とともに説明する。図10は矩形状の水晶板を用
いたチップ型のモノリシック水晶フィルタの分解斜視図
であり、図11は水晶板をパッケージに搭載した状態の
平面図である。矩形状の水晶板8の表面には入力電極、
出力電極81,82が形成され、これら各電極から水晶
板端部に向かって引出電極81a,82aが設けられて
いる。裏面には前記入力電極、出力電極81,82に対
応する位置に共通電極83(図示せず)が形成され、こ
の電極から水晶板端部に向かって引出電極83a,83
a(図示せず)が設けられている。パッケージ9はセラ
ミックスからなり、上面が開口した薄型の直方体形状
で、この開口部分には金属リング91が形成され、また
パッケージ内部から外部に電極を導出する外部導出電極
92,93,94,95が一体的に形成されている。こ
のようなパッケージ9に前記水晶板8を搭載し、導電性
接合材Sにて必要な導電接合を行うとともに、金属板か
らなるキャップCを前記開口部に被覆し、前記金属リン
グとキャップとをシーム溶接等の手段で気密封止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような構成のモノ
リシック水晶フィルタは、水晶板を挟んで対向して形成
された入出力電極と共通電極部分を共振領域として厚み
すべり振動が励振され、一般に対称モード振動(fs)
と斜対称モード振動(fa)が励振され、これらが音響
的に結合することにより主振動を形成し、所定の周波数
通過帯域を有する電気機械フィルタを構成している。
【0004】このようなモノリシック水晶フィルタの外
形寸法が小さくなった場合、上記対称モード、斜対称モ
ードの主振動以外に不要な振動モードが発生し、これら
主振動と強く結合し、スプリアスを発生させることがあ
る。特に小型の矩形形状の水晶板の場合、このようなス
プリアスが顕著に現れることがあった。この不要な振動
モードは、高次の厚みすべり振動の場合もあるし、水晶
板の外形寸法で決定される屈曲振動モード、あるいは輪
郭振動モードの各高調波モードと考えられており、水晶
板の外形寸法が小さくなるとこれら結合する不要振動モ
ードの高調波の次数が低下し、音響的結合が行われやす
くなることによる。従って、使用する周波数毎にこれら
不要な振動モードの抑制を考慮した外形寸法の設計が必
要となっている。
【0005】しかしながら、上記事情を考慮した設計を
行った場合でも、水晶板の加工技術の誤差や、モノリシ
ック水晶フィルタの使用される温度範囲等によっては、
上述の不要な振動モードが励起されることがあった。こ
のような不要な振動モードは、水晶板にコンベックス加
工あるいはベベル加工を施すことによって抑制できる場
合があるが、厚み系の振動を利用した場合、その周波数
は水晶板の厚みに反比例するので、近年の高周波数化に
より水晶板が極めて薄くなり、上述の加工が実際上行い
得ない状況となっていた。
【0006】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、主振動(公称周波数)近傍に発生していた
不要な屈曲振動、輪郭振動の各高調波モードを抑制し、
電気機械フィルタとしての良好な通過帯域を得ることの
可能なモノリシック水晶フィルタを提供することを目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1によるモノリシック水晶フィルタは、小
型の矩形形状である水晶板の一方の主面に入力電極、出
力電極を所定の間隔で近接させて形成し、かつ当該他方
の主面に少なくとも前記入力電極、出力電極にそれぞれ
対応した部分を有する共通電極を設けることにより共振
領域を形成するとともに、前記各電極を外部に導出する
引出電極を形成し、厚み系振動を用いたモノリシック水
晶フィルタにおいて、前記共通電極は前記入力電極、出
力電極に対応する部分を中心として水晶板の端面に向か
って漸次その幅が小さくなる構成で、かつ端面近傍まで
形成されていることを特徴とするものである。
【0008】その境界条件が直線で形成されているため
不要振動が発生しやすい矩形形状の水晶板を用いた場合
でも、請求項1記載の構成を採用することにより、厚み
系の主振動は水晶板の端面に向かうに従って、漸次収束
され、減少させることができ、高次の屈曲振動、輪郭振
動モードとの音響的結合が行われにくくなる。
【0009】また、請求項2に示すように、請求項1記
載のモノリシック水晶フィルタにおいて、一方の主面の
前記入力電極、出力電極から導出された引出電極に対応
する他方の主面部分には、共通電極が形成されていない
構成としてもよい。
【0010】この構成によれば、共通電極と前記入力電
極、出力電極から導出された引出電極とで構成される共
振領域の形成を排除することができ、フィルタの設計を
容易にすることができる。
【0011】また、請求項3に示すように、小型の矩形
形状である水晶板の一方の主面に入力電極、出力電極を
所定の間隔で近接させて形成し、かつ当該他方の主面に
前記入力電極、出力電極にそれぞれ対応した共通電極を
設けることにより共振領域を形成するとともに、前記各
電極を外部に導出する引出電極を形成し、厚み系振動を
用いたモノリシック水晶フィルタにおいて、少なくとも
1つの主面に、前記入力電極、出力電極の周囲から水晶
板の端面近傍に渡って重み付けが行われ、かつこの重み
付けは、入力電極、出力電極の周囲の重さよりも、前記
端面近傍の重さが小であることを特徴とする構成として
もよい。
【0012】この重み付けの具体的構成として、請求項
4に示すように、前記入力電極、出力電極の周囲を中心
として水晶板の端面に向かって重さが漸次減少する構成
や、請求項5に示すように、入力電極、出力電極の周囲
の面積より、前記端面近傍の面積が小となる構成や、請
求項6に示すように、入力電極、出力電極の周囲の厚さ
より、前記端面近傍の厚さが小となる構成、あるいはこ
れらを複合した構成があげられる。
【0013】請求項3乃至6の構成により、その境界条
件が直線で形成されているため不要振動が発生しやすい
矩形形状の水晶板を用いた場合でも、厚み系の主振動は
水晶板の端面に向かうに従って、漸次収束され減少させ
ることができ、高次の厚みすべり振動、屈曲振動、輪郭
振動モードとの音響的結合を抑制することができる。
【0014】また、請求項7に示すように、請求項1乃
至特許請求項6いずれかに記載のモノリシック水晶フィ
ルタであって、水晶板の端面において減衰した振動を導
電性接合材により吸収した構成としてもよい。このよう
な構成にすることにより、厚み系の主振動は水晶板の端
面に向かうに従って、漸次収束され、減少させることが
でき、不要な振動モードとの音響的結合を抑制すること
ができる。そして、導電性接合材によりこの減衰した振
動をさらに吸収し、また不要な振動モードを抑制するこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】第1の実施例 本発明の第1の実施例について、図面を参照して説明す
る。この実施例は請求項1,2に関連する。図1は本発
明の第1の実施例を示す水晶板の表面の平面図、図2は
同裏面の平面図である。水晶板1は薄型のATカット水
晶板を矩形状に加工してなり、表面には入力電極11、
出力電極12がZ’軸方向に並んで所定の間隔で近接し
て設けられ、それぞれの電極から水晶板の端面に引出電
極111,121が引き出されている。裏面には前記入
力電極、出力電極11,12に対応する部分を含む共通
電極13が設けられている。この共通電極13は全体と
してひし形で、前記入力電極11、出力電極12に対応
する部分を中心として水晶板1の各辺の端部に向かって
漸次その幅が小さくなる構成で、かつ端部近傍まで形成
され、水晶板の上下辺の端部においては引出電極13
1,132を形成している。
【0016】このような水晶板は従来例に示したような
パッケージに収納され、導電性接合材で水晶板の各引出
電極とパッケージの電極パッドとが接合される。上記電
極構造によって、厚み系の主振動は水晶板の端面に向か
うに従って、漸次収束され、減少させることができ、不
要な振動モードとの音響的結合を抑制することができ
る。また、上記導電性接合材によりこの減衰した振動を
さらに吸収し、また不要な振動モードを抑制することが
できる。
【0017】図3は上記実施例の共通電極側の他の実施
例を示す平面図である。この共通電極14は全体として
ひし形で、表面の入力電極11、出力電極12に対応す
る部分を中心として水晶板1の各辺の端部に向かって漸
次その幅が小さくなる構成であり、さらにこれら入出力
電極から水晶板端部まで延びる引出電極111,121
に対応する部分には電極が形成されていない無電極部1
4a,14bを有する構成としている。このような電極
構成を採用することにより、上述の利点とともに共通電
極と前記入力電極、出力電極から導出された引出電極と
で構成される共振領域の形成を排除することができ、フ
ィルタの設計を容易にすることができる利点を有してい
る。
【0018】第2の実施例 本発明の第2の実施例について、図面を参照して説明す
る。この実施例は請求項3乃至5および7に関連する。
図4は本発明の第2の実施例を示す水晶板の表面の平面
図、図5は同裏面の平面図である。水晶板の構成並びに
モノリシック水晶フィルタを構成する電極構成は、上述
の実施例と同じであり、薄型のATカット水晶板1は矩
形状に加工され、表面には入力電極11、出力電極12
がZ’軸方向に並んで所定の間隔で近接して設けられ、
それぞれの電極から水晶板の端面に引出電極111,1
21が引き出されている。裏面には前記入力電極、出力
電極11,12に対応する共通電極15が設けられてい
る。この共通電極15からも水晶板端部に引出電極15
1,152が引き出されている。なお、入出力電極の引
出電極の引き出し方向に対して、共通電極の引出電極の
引き出し方向を異ならせて、両者の短絡を防止する構成
としてもよい。
【0019】入出力電極の上下部分には周辺電極21,
22がそれぞれ形成されている。これら周辺電極21,
22は、入出力電極が並ぶ方向に対して線対称形状とな
っており、入出力電極近傍は太幅211,221に、入
出力電極から遠ざかる引出電極近傍では漸次細幅21
2,222になる構成である。周辺電極の細幅の先端部
分は水晶板端部近傍にまで延在している。裏面の共通電
極側においても同様で、周辺電極23,24が形成さ
れ、共通電極近傍については太幅電極231,241
に、入出力電極から遠ざかる引出電極近傍では漸次細幅
電極232,242になる構成である。
【0020】このような構成をとることにより、入出力
電極、共通電極で励振された厚み系の主振動はこれら電
極部分の周辺にも伝搬し、周辺電極にも伝搬するが、上
記周辺電極の構成により、周辺電極に伝搬した振動が水
晶板の端面に向かうに従って、漸次収束され、そのエネ
ルギーを減少させることができる。従って、高次の屈曲
振動、輪郭振動モードとの音響的結合を抑制することが
できる。
【0021】図6は上記第2の実施例の共通電極側の他
の実施例を示す平面図である。共通電極16は引出電極
161にて矩形水晶板1の1つの長辺に引き出されてい
る。この共通電極16の周囲には外形形状がほぼ菱形形
状の周辺電極25が形成されており、太幅電極251部
分と細幅電極252部分とからなっている。このような
電極構成を採用することにより、励振電極の短辺部分か
ら伝搬する振動エネルギーを効率よく減少させることが
できるとともに、表面の引出電極との短絡を防止するこ
とができる。
【0022】なお、電極構成は上記実施例に限定される
ものではなく、例えば図7,図8に示すような周辺電極
の構成を採用してもよい。周辺電極26,27,28,
29の外周に曲率を設けることにより、よりスムーズに
不要振動が漸次収束されていく効果がある。また、図8
に示すように入出力電極をX軸方向に配列させた構成に
適用することも可能である。
【0023】第3の実施例 本発明の第3の実施例について、図面を参照して説明す
る。この実施例は請求項6,7に関連する。図9は本発
明の第3の実施例を示す水晶板の表面の平面図、図10
は同裏面図、図11は同側面図である。矩形形状の水晶
板1の表面には入出力電極11,12が、裏面には共通
電極が形成され、両者で励振電極を構成しており、それ
ぞれの電極から引出電極111,121,171が水晶
板端部に引き出されている。これら各電極の周囲には周
辺電極31,32,33,34が形成されている。これ
ら各周辺電極は、図11に示すように、励振電極近傍に
おいては厚肉に形成され、励振電極から遠ざかるにつれ
て漸次薄肉になっている。図11においては電極膜厚が
漸次薄くなる構成であるが、段階的に薄肉になるような
構成であっても何ら問題はない。なお、このような入出
力電極近傍の電極膜厚に較べて水晶板端部の電極膜厚を
薄くする構成は、入出力電極、共通電極とこれらから引
き出される引出電極に対して同時に採用してもよい。す
なわち、入出力電極、共通電極の膜厚に対して引出電極
の水晶板近傍の膜厚を薄くしてもよい。また、第2の実
施例に示すような周辺電極の面積が変化するような構成
とともにこの実施例の構成を適用することにより、より
効率よく振動エネルギーを減少させることができる。さ
らには、水晶板の片面のみの電極厚を変化させる構成で
も同様の効果を得ることができる。
【0024】
【比較データ】従来品と本発明品の周波数特性の比較検
証データを図12,図13に示す。比較検証に用いた水
晶板は3×4mmの矩形状のATカット水晶板であり、中
心周波数を21.4MHzに設定している。なお電極の
基本的構成は第2の実施例(表面が図4,裏面が図6の
構成)に記載した電極構成を用いており、従来品につい
ては周辺電極を形成していない。それぞれの電極寸法
は、入出力電極の長辺が1.45mm、短辺が0.75m
m、各電極間の間隔が0.55mmであり、裏面の共通電
極もほぼこの入出力電極に対応した寸法となっている。
図12は従来品による周波数特性を示すグラフであり、
図13は本発明品として、励振電極(入出力電極と共通
電極)の周囲に外形形状がほぼ菱形の周辺電極を形成
し、この励振電極と周辺電極の間隔を0.3〜0.5mm
とした構成の周波数特性を示すグラフである。
【0025】これら各グラフから、本発明品は従来品に
較べて主振動の左側に現れていたスプリアス振動(高次
の輪郭系の振動)を抑制していることが理解できる。な
お、スプリアス抑制効果は周辺電極の厚さによっても変
化するので、電極形成時に用いる真空蒸着時の機械的マ
スク手段の設計精度等を勘案して、上記各電極と重み付
け電極との間隔、厚さ等を決定する必要がある。
【0026】なお、入出力電極と周辺電極間、あるいは
共通電極と周辺電極間の無電極部の寸法設計には注意が
必要となる。すなわち厚み系の主振動は入出力電極と共
通電極間(以下励振電極とする)で励振され、この部分
に振動エネルギーが集中しているが、これら電極周囲近
傍も振動している。このためこれら励振電極にあまりに
近づけて周辺電極を形成した場合、振動エネルギーを大
きく減衰させてしまうことがある。このため、これら寸
法設計は、主振動のエネルギーを抑圧しない寸法に設定
することが必要となる。
【0027】
【発明の効果】請求項1によれば、厚み系振動を用いた
モノリシック水晶フィルタにおいて、共通電極は前記入
力電極、出力電極に対応する部分を中心として水晶板の
端面に向かって漸次その幅が小さくなる構成で、かつ端
面近傍まで形成されていることにより、厚み系の主振動
は水晶板の端面に向かうに従って、漸次収束され、減少
させることができる。従って、その境界条件が直線で形
成されているため不要振動が発生しやすい矩形形状の水
晶板を用いた場合でも、高次の屈曲振動、輪郭振動モー
ドとの音響的結合を抑制することができる。これによ
り、厚み系の主振動とこれら高次の振動モードとの結合
によるスプリアスの発生を抑制することができ、電気的
特性の安定したモノリシック水晶フィルタを得ることが
できる。
【0028】また、請求項2に示すような構成によれ
ば、共通電極と前記入力電極、出力電極から導出された
引出電極とで構成される共振領域の形成を排除すること
ができ、フィルタの設計を容易にすることができる。
【0029】また、請求項3乃至6によれば、厚み系振
動を用いたモノリシック水晶フィルタにおいて、少なく
とも1つの主面に、前記入力電極、出力電極の周囲から
水晶板の端面近傍に渡って重み付けが行われ、かつこの
重み付けは、入力電極、出力電極の周囲の重さよりも、
前記端面近傍の重さが小である構成であるので、厚み系
の主振動は水晶板の端面に向かうに従って、漸次収束さ
れ減少させることができる。従って、その境界条件が直
線で形成されているため不要振動が発生しやすい矩形形
状の水晶板を用いた場合でも、高次の屈曲振動、輪郭振
動モードとの音響的結合を抑制することができる。これ
により、厚み系の主振動とこれら高次の振動モードとの
結合によるスプリアスの発生を抑制することができ、電
気的特性の安定したモノリシック水晶フィルタを得るこ
とができる。
【0030】また、請求項7によれば、このような構成
にすることにより、厚み系の主振動は水晶板の端面に向
かうに従って、漸次収束され、減少させることができ、
不要な振動モードとの音響的結合を抑制することができ
る。そして、導電性接合材によりこの減衰した振動をさ
らに吸収し、また不要な振動モードを抑制することがで
きる。従って電気的特性の安定したモノリシック水晶フ
ィルタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の水晶板の表面の電極構成を示す
平面図。
【図2】図1の裏面の平面図。
【図3】第1の実施例の他の実施例を示す水晶板の裏面
の平面図。
【図4】第2の実施例の水晶板の表面の電極構成を示す
平面図。
【図5】図4の裏面の平面図。
【図6】第2の実施例の他の実施例を示す水晶板の裏面
の平面図。
【図7】第2の実施例の他の実施例を示す水晶板の表面
の平面図。
【図8】第2の実施例の他の実施例を示す水晶板の表面
の平面図。
【図9】第3の実施例の水晶板の表面の電極構成を示す
平面図。
【図10】図7の裏面の平面図。
【図11】図7の側面図。
【図12】従来例を示す表面実装型のモノリシック水晶
フィルタの分解斜視図。
【図13】図10を組み立てた開蓋時の平面図。
【図14】比較データを示す図
【図15】比較データを示す図
【符号の説明】
1 水晶板 11,12 入出力電極 13,14,15,16,17 共通電極 21,22,23,24,25,26,27,28,2
9,31,32,33,34 周辺電極(重み付け)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 9/56 H03H 9/19

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小型の矩形形状である水晶板の一方の主
    面に入力電極、出力電極を所定の間隔で近接させて形成
    し、かつ当該他方の主面に少なくとも前記入力電極、出
    力電極にそれぞれ対応した部分を有する共通電極を設け
    ることにより共振領域を形成するとともに、前記各電極
    を外部に導出する引出電極を形成し、厚み系振動を用い
    たモノリシック水晶フィルタにおいて、 前記共通電極は前記入力電極、出力電極に対応する部分
    を中心として水晶板の端面に向かって漸次その幅が小さ
    くなる構成で、かつ端面近傍まで形成されていることを
    特徴とするモノリシック水晶フィルタ。
  2. 【請求項2】 一方の主面の前記入力電極、出力電極か
    ら導出された引出電極に対応する他方の主面部分には、
    共通電極が形成されていないことを特徴とする特許請求
    項1記載のモノリシック水晶フィルタ。
  3. 【請求項3】 小型の矩形形状である水晶板の一方の主
    面に入力電極、出力電極を所定の間隔で近接させて形成
    し、かつ当該他方の主面に前記入力電極、出力電極にそ
    れぞれ対応した共通電極を設けることにより共振領域を
    形成するとともに、前記各電極を外部に導出する引出電
    極を形成し、厚み系振動を用いたモノリシック水晶フィ
    ルタにおいて、 少なくとも1つの主面に、前記入力電極、出力電極の周
    囲から水晶板の端面近傍に渡って重み付けが行われ、か
    つこの重み付けは、入力電極、出力電極の周囲の重さよ
    りも、前記端面近傍の重さが小であることを特徴とする
    モノリシック水晶フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記重み付けは、前記入力電極、出力電
    極の周囲を中心として水晶板の端面に向かって重さが漸
    次減少する構成であることを特徴とする特許請求項3記
    載のモノリシック水晶フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記重み付けは、入力電極、出力電極の
    周囲の面積より、前記端面近傍の面積が小であることを
    特徴とする特許請求項3または特許請求項4記載のモノ
    リシック水晶フィルタ。
  6. 【請求項6】 前記重み付けは、入力電極、出力電極の
    周囲の厚さより、前記端面近傍の厚さが小であることを
    特徴とする特許請求項3乃至特許請求項5いずれかに記
    載のモノリシック水晶フィルタ。
  7. 【請求項7】 水晶板の端面において減衰した振動を導
    電性接合材により吸収したことを特徴とする請求項1乃
    至特許請求項6いずれかに記載のモノリシック水晶フィ
    ルタ。
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