JP3285725B2 - 受信装置 - Google Patents
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- JP3285725B2 JP3285725B2 JP34995A JP34995A JP3285725B2 JP 3285725 B2 JP3285725 B2 JP 3285725B2 JP 34995 A JP34995 A JP 34995A JP 34995 A JP34995 A JP 34995A JP 3285725 B2 JP3285725 B2 JP 3285725B2
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Description
ば、符号分割多元接続による基地局受信システムや、移
動局受信システムに適用し得るものである。
を向上させるための技術の一つとして、CDMA(符号
分割多元接続:Code Division Mult
iple Access)方式に関する研究・開発が盛
んに行われている。このCDMAでは、拡散/逆拡散の
プロセスにおいて多重化されている希望波以外の他の送
信局などからの干渉信号を熱雑音と同様に扱うことによ
って、プロセス利得に比例した数の送信局が同じ周波数
帯を同時に使用することが可能となっている。
直接拡散(Direct Sequence:DS)で
は、同一周波数を利用するユーザなどの送信局は擬似直
交したコードで分離されているが、完全に分離すること
は困難であり、コード間の相関に応じて希望波以外の送
信局などからの干渉波が、希望波に重畳されている。こ
の干渉波をいかにして除去し、希望波を得るかが重要な
課題である。
データに対して拡散コードを掛けてスペクトラムを拡散
して、高周波信号に変換してアンテナから送信する。一
方、受信局の受信装置では、受信アンテナで捕捉した高
周波信号をベースバンド信号に変換し、希望の送信局と
同期した拡散コード(若しくは逆拡散コード)を乗じ
て、1シンボル分を加算して復調信号を得るものであ
る。
る送信局からの希望波の信号の他に、他の送信局からの
干渉波の干渉信号が重畳されている。更に、この干渉信
号は目的とする希望波信号に比べてレベルが小さいと考
えられる。
CDMA方式による通信ネットワークシステムにおいて
は、複数(少なくとも数局以上の)の送信局が同じ時期
に送信を行い得る場合があると考えられる。このような
通信環境で、各送信局が非同期で拡散コードとして例え
ば、擬似ランダム符号のような非直交符号を用いた場合
に、ある送信局が送信する送信信号は、通信相手の受信
局以外に対しては干渉波として受信され受信データに加
算される。
ットワークシステムを構成する送信局数が多くなればな
るほど、上述の干渉波による受信データに与える影響が
大きくなり、ある程度干渉波のレベルが大きく受信デー
タに加算された場合には、受信データの誤り率を大きく
させ、データ品質の劣化を無視し得ないものとさせるこ
ととなっていた。
信ネットワークシステムを構成する送信局のアクセス局
数を多くすることが容易ではない状況を作っている。
て、CDMAは秘話性を有するので通話においてプライ
バシーが保てる、マルチパスの影響を受けにくいため、
フェージングが少なく安定的な受信を行うことができる
などの利点から、CDMAを適用しながら上述の問題を
解決する仕組み、即ち、符号間干渉に起因した干渉波の
除去性能を向上させ、複数局からの信号を精度良く推定
出力することができる受信装置が要請されていた。更
に、このような要請を達成した受信装置で基地局システ
ムや移動局システムを実現することがCDMA通信シス
テムの性能向上のためにも要請されていた。
は、M(2以上)の送信局からの符号分割多元接続用の
信号を受信する受信手段と、各送信局に割り当てられて
いる各拡散符号に対応した各逆拡散符号を使用して、各
送信局からの信号をそれぞれ推定するために、直列に接
続されたM個の第1の局干渉除去手段〜第M(第2以
上)の局干渉除去手段からなる局信号推定手段とを備え
ている。ここで、上記第1の局干渉除去手段は上記受信
信号を取り込み、第1の送信局からの信号を推定した第
1の推定信号を出力すると共に、この第1の推定信号を
用いて他の送信局からの信号に与える局間干渉量を推定
し、この局間干渉量を上記受信信号から除去した第1の
除去誤差信号を出力し、上記第m(mは2〜M)の局干
渉除去手段は第m−1の局干渉除去手段からの第m−1
の除去誤差信号を取り込み、第mの送信局からの信号を
推定した第mの推定信号を出力すると共に、この第mの
推定信号を用いて他の送信局からの信号に与える局間干
渉量を推定し、この局間干渉量を第m−1の除去誤差信
号から除去した第mの除去誤差信号を出力する。また、
上記第1の局干渉除去手段〜第Mの局干渉除去手段は、
上記第1の推定信号〜第Mの推定信号に対してレベル調
整を行い、更に補正すると共に、この補正結果を所定以
下に制限する補正手段を備え、第1の推定信号〜第Mの
推定信号に対する上記制限結果を出力すると共に、上記
制限された第1の推定信号〜第Mの推定信号を局間干渉
量の推定のために与える。 第2の本発明の受信装置は、
M(2以上)の送信局からの符号分割多元接続用の信号
を受信する受信手段と、各送信局に割り当てられている
各拡散符号に対応した各逆拡散符号を使用して、各送信
局からの信号をそれぞれ推定するために、直列に接続さ
れたM個の第1の局干渉除去手段〜第M(第2以上)の
局干渉除去手段を、一つの干渉除去段とし、この干渉除
去段を少なくともK以上(2以上)備える。ここで、上
記第1の干渉除去段の上記第1の局干渉除去手段は上記
受信信号を取り込み、第1の送信局からの信号を推定し
た第1の推定信号を出力すると共に、この第1の推定信
号を用いて他の送信局からの信号に与える局間干渉量 を
推定し、この局間干渉量を上記受信信号から除去した第
1の除去誤差信号を出力し、上記第1の干渉除去段の上
記第m(mは2〜M)の局干渉除去手段は第m−1の局
干渉除去手段からの第m−1の除去誤差信号を取り込
み、第mの送信局からの信号を推定した第mの推定信号
を出力すると共に、この第mの推定信号を用いて他の送
信局からの信号に与える局間干渉量を推定し、この局間
干渉量を第m−1の除去誤差信号から除去した第mの除
去誤差信号を出力する。また、上記第1の干渉除去段
は、第1の推定信号〜第Mの推定信号と、第Mの除去誤
差信号とを第2の干渉除去段に与える。さらに、第k
(kは2〜K)の干渉除去段の第1の局干渉除去手段
は、第k−1の干渉除去段の第Mの除去誤差信号を用い
てこの第Mの除去誤差信号における第1の推定信号を推
定しながら、この第1の推定信号を用いて他の送信局か
らの信号に与えるこの第Mの除去誤差信号における局間
干渉量も推定し、この局間干渉量を第k−1の干渉除去
段の第Mの除去誤差信号から除去した第kの干渉除去段
の第1の除去誤差信号を出力すると共に、この第Mの除
去誤差信号における第1の推定信号を用いて第k−1の
干渉除去段の第1の推定信号を修正して第kの干渉除去
段の第1の推定信号を出力し、第kの干渉除去段の第m
の局干渉除去手段は、第kの干渉除去段の第m−1の除
去誤差信号を用いてこの第m−1の除去誤差信号におけ
る第mの推定信号を推定しながら、この第mの推定信号
を用いて他の送信局からの信号に与えるこの第m−1の
除去誤差信号における局間干渉量も推定し、この局間干
渉量を第kの干渉除去段の第m−1の除去誤差信号から
除去した第kの干渉除去段の第mの除去誤差信号を出力
すると共に、この第m−1の除去誤差信号における第m
の推定信号を用いて第k−1の干渉除去段の第mの推定
信号を修正して第kの干渉除去段の第mの推定信号を出
力する。 第3の本発明の受信装置は、M(2以上)の送
信局からの符号分割多元接続用の信号を受信する受信手
段と、各送信局に割り当てられている各拡散符号に対応
した各逆拡散符号を使用して、各送信局からの信号をそ
れぞれ推定するために、直列に接続されたM個の第1の
局干渉除去手段〜第M(第2以上)の局干渉除去手段を
有する局信号推定手段とを備える。ここで、上記第1の
局干渉除去手段は上記受信信号を取り込み、第1の送信
局からの信号を推定した第1の推定信号を 出力すると共
に、この第1の推定信号を用いて他の送信局からの信号
に与える局間干渉量を推定し、この局間干渉量を上記受
信信号から除去した第1の除去誤差信号を出力し、上記
第m(mは2〜M)の局干渉除去手段は第m−1の局干
渉除去手段からの第m−1の除去誤差信号を取り込み、
第mの送信局からの信号を推定した第mの推定信号を出
力すると共に、この第mの推定信号を用いて他の送信局
からの信号に与える局間干渉量を推定し、この局間干渉
量を第m−1の除去誤差信号から除去した第mの除去誤
差信号を出力する。また、上記局信号推定手段は、上記
第1の局干渉除去手段〜上記第Mの局干渉除去手段で推
定した上記第1の推定信号〜第Mの推定信号に対してそ
れぞれ、上記第1の拡散符号〜第Mの拡散符号で当該受
信装置において再び拡散を行い、これらそれぞれの再拡
散信号に対して、受信信号又は1段前の上記局干渉除去
手段からの上記除去誤差信号を加えて上記第1の推定信
号〜第Mの推定信号を修正して出力する構成を有する。
などの擬似ランダム符号を使用した場合には、符号間干
渉が存在し、受信した場合に互いに干渉となり、相関処
理などで各局からの受信信号を推定した場合に、誤り率
が大きい。そこで、本発明では、ある局の推定信号が例
えば、1シンボル得られるごとに、その局が他の局の受
信信号に与えている局間干渉量を推定する。
して、この除去後の受信信号に対して、例えば、相関処
理などによって他の局からの信号を推定することで局間
干渉の影響がない状態で確からしい信号(例えば、シン
ボル信号)を得ることができる。
り返すことで、局間干渉の影響は非常に軽減され、この
ような状態で各送信局からの信号を推定することで非常
に誤り率の低い復調信号を得ることができる。
や移動局受信システムに適用することで、システムの受
信性能を改善し、基地局数や移動局数などを増加させる
ことに寄与することができるのである。
用いて説明する。まず、これら実施例に共通する技術の
概要を説明する。スペクトル拡散通信におけるベースバ
ンドでの送信局iの送信信号は、一般に次の式(1)で
表すことができる。
送信した送信データ、diは送信したいシンボルデータ
の値であり、この値は例えば、+1又は−1で表され
る。シンボルデータのシンボル長の時間は変化しない。
PNiは送信局iが使用している拡散コード列であり、
PNi(n)は時刻nにおける送信データを拡散する拡
散データである。
は全送信局(M局)からの送信信号の和と見なすことが
でき、次の式(2)によって表すことができる。
信信号rと送信局iの拡散コードPNiとの相関演算を
1シンボルの区間で行うことで復調することができる。
1つのシンボルの相関検波出力(シンボル相関値)Ri
は、次の式(3)によって表すことができる。
としている。この式(3)の右辺の第1項d i は送信局
iの送信データであり、この右辺の第2項は送信局i以
外の、M−1局分の干渉信号となる。
関検波出力は送信データdiと等しくなるが、非直交の
拡散コードを用いた場合、拡散コード間の相関に対応し
た干渉信号が存在することになり、復調データのビット
誤り率は大きくなる。更に、各送信局が非同期である場
合は、上記式(3)の右辺の第2項を直接計算すること
は容易なことではない。
得られる前に、その送信局が他の局に与える干渉波信
号、即ち、式(3)の右辺第2項の信号要素dj・PN
j(n)を推定し、他の局が復調に使用される受信信号
から除去するものである。特にこのような干渉除去操作
を繰り返しながら各送信局からの送信信号を推定し、式
(3)の右辺第2項の干渉量を低減することで誤り率の
低い復調信号を得るものである。
する技術思想では、制御手段によって、シンボル区切り
が検出されるごとに(1シンボルの入力が完了する前
に)、その局(送信局i)のシンボル推定値計算手段に
おいて、送られて来るシンボルごとにその入力信号(受
信信号)r(n)と拡散コードPNi(n)との相関が
計算され、シンボル推定値が得られる。
推定値と拡散コードPNi(n)との積を取る(このこ
とを再拡散と呼ぶ)ことによって、そのシンボル区間の
干渉量推定値が得られる。除去手段においては、送信局
iの干渉量推定値が入力信号から除去される。そのシン
ボル区間の入力信号は、既に前局i−1のシンボル推定
値に応じて干渉が除去されたものであり、当局iでの除
去はその信号から更に当局の干渉量推定値を除去するも
のである。
返し、これを1段とし、各段での処理を数段について繰
り返す。k段目のi局で、あるシンボル区間の干渉除去
が行われたあと、k+1段目のi局で干渉除去を行うま
でにi局以外の全ての局で1度づつ干渉除去され、その
結果を用いてk+1段目のi局で干渉除去動作を行うこ
とになる。このような関係は全ての局について同じであ
るので、多段に組むことによって、受信して得られるベ
ースバンド信号から各局のシンボル推定値に基づく干渉
が次々と除去されることとなる。
御手段によって、データがシンボルの区切りに達した
局、段ごとに独立して行われるものである。シンボルの
推定に誤差が生じていれば、他の局による干渉信号が残
ることとなるが、多段に組むことによって、徐々に干渉
の影響が除去され、その除去された信号を基にして更に
シンボルを推定して最新の干渉量を推定するので、段を
進むごとに精度良く干渉が除去される。
い復調信号を得ることが可能となる。各実施例は、上述
の一連の処理によって複数局からの干渉信号の干渉除去
処理を複数のシンボルについて行い、推定誤差の少ない
復調を行うことを意図している。
用の受信装置の機能構成図である。受信装置は、主にア
ンテナ部1と、無線機2と、制御部3と、干渉除去部4
と、符号判定部6とから構成されている。
線機2の受信回路で周波数変換され、ベースバンド信号
rにされて干渉除去部4に与えられる。受信装置におい
て、特徴的な構成は、主に干渉除去部4と、これを制御
する制御部3である。干渉除去部4は、k個の干渉除去
段41−1〜41−kから構成され、各局(各送信局)
からの信号が重畳された干渉成分を含む受信信号から干
渉成分を除去した後の信号、即ち、M局分のシンボル推
定値t−1〜t−Mを出力するものである。
それぞれ、符号判定部6に与えられる。この符号判定部
6は、干渉除去部4の出力信号t−1〜t−Mに対し
て、符号判定を行うために、例えば、ビタビ復号処理を
行い、この後に符号(例えば、論理1又は0)の識別を
行ってM局分のデジタル符号でなる再生出力W1〜WM
を得るものである。
ては、図7を用いて後述する。また、干渉除去部4の具
体的な構成については、図2〜図5を用いて後述する。
更に、符号判定部6の具体的な構成については、図8、
図9を用いて後述する。
の記述は、j段目のi局(送信局iに対する構成)のX
部を表すものとする。
及び図3は、干渉除去部4の具体的な機能構成図であ
り、図2は干渉除去部4の入力段側の構成を示し、図3
は干渉除去部4の出力段側の構成を示している。干渉除
去部4の中間段の構成は、これら図2及び図3から理解
できるので、その図示は省略している。干渉除去部4
は、K個の干渉除去段41−1〜41−Kから構成され
ている。各干渉除去段41−1〜41−Kはそれぞれ、
M個の局干渉除去部31−(1、1)〜31−(M、
1)、…、31−(1、K)〜31−(M、K)で構成
されている。
図4は局干渉除去部31の具体的な構成を示す機能構成
図である。局干渉除去部31は、チャネル信号推定部2
1と、干渉除去回路22とで構成されている。チャネル
信号推定部21は、具体的には、シンボル推定部11
と、干渉量計算部12とから構成されている。シンボル
推定部11は、具体的には相関計算部10と、拡散符号
発生部111と、加算器13とから構成されている。干
渉量計算部12は、具体的には乗算器122で構成され
ている。干渉除去回路22は、具体的には加算器221
で構成されている。
渉除去部31−(1、1)〜31−(M、1)は、加算
器13が省略されている。(相関計算部10の具体的構
成): 図5は相関計算部10の具体的な構成を示す
機能構成図である。相関計算部10は、具体的には、乗
算器112と、累積加算器(ACC)113と、正規化
回路114とから構成されている。
次に干渉除去部4の具体的な動作を説明する。
段目の干渉除去段41−1への入力データdI−(1、
1)となり、その1段目の干渉除去段41−1の1局目
の局干渉除去部31−(1、1)のチャネル信号推定部
21−(1、1)のシンボル推定部11−(1、1)に
与えられる。そして、入力データがシンボルの区切りに
達したときに、即ち、1つのシンボルの入力が完了した
ときに、シンボル推定部11−(1、1)で入力データ
dI−(1、1)と、この1局目の拡散符号との相関が
計算されてシンボルが推定される。
正規化処理とによって行われる。
散符号の各チップは、拡散符号発生部111−(1、
1)で発生され、このようなチップ系列の拡散符号と、
相関計 算部10−(1、1)への入力データとがそれぞ
れ乗算器112−(1、1)で乗算される。即ち、入力
シンボルのa番目のチップは、そのシンボルに対応する
拡散符号のa番目の拡散符号と積が取られる。この乗算
結果は、累積加算器(ACC)113−(1、1)に与
えられる。ACC113−(1、1)は、1シンボル分
のG個の積の総和を求める。ACC113−(1、1)
は、シンボルごとにクリアされる。この総和を正規化回
路114−(1、1)において拡散数Gで正規化し、シ
ンボル推定値を求める。
計算部12−(1、1)に入力されると同時に、この局
の1段目の値として、次段(2段目)の当局のシンボル
推定部11−(1、2)に与えられる。シンボル推定値
は、第1局にとっては、シンボルデータの推定値である
と共に、他の局にとっては干渉量の推定値を表すもので
ある。
1−(1、1)で発生され、チャネル信号推定部21で
相関をとることに用いられたものと同じ拡散符号を、シ
ンボル推定値C−(1、1)に対して乗算して、拡散を
行うものである。この再度の拡散(再拡散)によって得
られた干渉量推定値S−(1、1)は干渉除去回路22
−(1、1)に与えられる。干渉除去回路22−(1、
1)においては、チャネル信号推定部21−(1、1)
へ入力される信号dI−(1、1)から干渉量推定値S
−(1、1)が加算器221−(1、1)で減算され
る。これは、a番目の拡散符号で再度拡散されて得られ
たデータと、入力シンボルのa番目チップとの差分をと
る処理である。この差分結果は、局干渉除去部31−
(1、1)の出力信号dO−(1、1)となる。
局干渉除去部31−(2、1)への入力信号dI−
(2、1)となる。この入力信号は1段・1局目で推定
された干渉量が除去された後の信号である。
の動作)): 次の1段目・2局目の局干渉除去部3
1−(2、1)のシンボル推定部11−(2、1)で
も、1局目と同様に、入力データがシンボルの区切りに
達したとき、即ち、1つのシンボルの入力が完了したと
きに、入力データdI−(2、1)と、この2局目の拡
散符号との相関が計算されてシンボルが推定される。こ
れ以降も1局目と同様に再拡散、干渉除去の処理が行わ
れる。局干渉除去部31−(2、1)の出力信号dO−
(2、1)は、次の3局目の局干渉除去部31−(3、
1)に与えられる。 1段目の干渉除去段41−1におい
て、以上のような動作がM局分繰り返される。即ち、干
渉除去段41−1の全ての局干渉除去部31−(1、
1)〜31−(M、1)が所定局の局干渉除去を行うこ
とで、全局分の干渉を除去する。さらに言い換えると、
全局分のシンボル推定値をベースバンド信号rから除去
する。1段目の干渉除去段41−1のM局目の局干渉除
去部31−(M、1)の出力信号dO−(M、1)は、
図2に示すようにこの干渉除去段41−1の出力信号e
−1となる。この出力信号e−1は干渉除去誤差信号で
ある。この干渉除去誤差信号e−1は、1段目の干渉除
去段41−1におけるシンボルの推定誤差ともいえる。
−(1、1)と、干渉量推定値S−(1、1)とはそれ
ぞれ、次の式(4)、式(5)で表すことができる。
尚、総和の範囲は1シンボル分とする。
(i、1)と、干渉量推定値S−(i、1)とはそれぞ
れ、次の式(6)、式(7)で表すことができる。
・PN)は拡散長Gの区間でaとPNとの積和をとるこ
とで相関を求めることを表し、離散時間は省略した。1
段目終了後の干渉除去誤差信号e−1=e 1 は次の式
(8)のようになり、次の2段目の干渉除去段41−2
への入力信号となる。
除去段41−2へ入力された干渉除去誤差信号e−1、
つまり、dI−(1、2)はシンボル推定部11−
(1、2)に送られ、1段目と同様に入力データdI−
(1、2)がシンボルの区切りに達したとき、即ち、1
つのシンボルの入力が完了したとき、入力データdI−
(1、2)と、この1局目の拡散符号との相関が計算さ
れる。このときに得られる相関値は、ここで相関値を求
めたものと同じシンボル区間の前段でのシンボル推定値
C−(1、1)の修正値となる。
から送られてくるものである。この実施例では、加算器
13によって単純な加算を行ってこのシンボル推定値C
−(1、1)の修正を行う。2段目以降では、その段で
得られた相関値C*−(i、j)と、前段のシンボル推
定値との和を、その段のシンボル推定値C−(i、j)
とする。相関値C*−(1、2)に対し、1段目と同様
に再拡散、干渉除去などの処理を行う。このようにして
得られた局干渉除去部31−(1、2)の出力信号dO
−(1、2)が、当該段(2段目)の干渉除去段41−
2の2局目の局干渉除去部31−(2、2)に入力され
る。
に、各局ごとに次々と干渉を除去し、また、1段目の干
渉除去段41−1から送られてくるシンボル推定値を当
該段で得られた相関値で修正する。2段目の干渉除去段
41−2の1局目のC*−(1、2)=C * 1,2 と、
C−(1、2)=C 1,2 と、S−(1、2)=S
1,2 とはそれぞれは次の式(9)、(10)、(1
1)で表すことができる。
C*−(i、2)=C * i,2 と、C−(i、2)=C
i,2 と、S−(i、2)=S i,2 とはそれぞれ次の
式(12)、(13)、(14)とで表される。
差信号e−2=e 2 は次の式(15)で表すことができ
る。この信号は次の3段目の干渉除去段41−3へ与え
られる。
e−2、つまり、局干渉除去部31−(M、2)の出力
信号dO−(M、2)は、ベースバンド信号rから、全
局分の干渉成分を2回除去処理した後の干渉除去誤差信
号となる。この信号は次の3段目の干渉除去段41−3
への入力信号となる。この3段目の干渉除去段41−3
以降も2段目と同様に、各局ごとに次々と干渉を除去
し、同時に前段から送られてくるシンボル推定値を当局
で得られた相関値で修正する。これをK段に亘って繰り
返す。
K)=C * i,k 、C−(i、K)=C i,k 、S−
(i、K)=S i,k 及びe−K=e k はそれぞれ次の
式(16)、(17)、(18)、(19)で表すこと
ができる。
い、その結果得られた各局のシンボル推定値Ci,kが
干渉除去部4の出力ti(t−1〜t−M)となる。こ
のシンボル推定値Ci,kは復調された信号として、符
号判定部6に与えられる。
ちまち)であり、他の局におけるシンボルの位置に関係
なく、時間対応で各局独立して、並列に干渉除去が行わ
れる。ある局のあるシンボル区間に着目して考えると、
そのシンボル区間のデータが他局の局干渉除去部を通過
するたびに、他局が与えている干渉が除去され、自局の
局干渉除去部を通過するときに自局のそのシンボル区間
のシンボルを推定し、これを繰り返すこととなる。
段部に至るまでに、M・K回の反復干渉除去修正除去作
用を受け、各局の干渉量、送信シンボルが推定される。
これらの一連の処理によって、干渉除去後のシンボル推
定値(t−1〜t−M)を復調データとして出力するこ
とによって、ビット誤り率が低い復調を可能とさせるこ
とができる。
の受信装置による復調特性図である。この図6の特性に
おいては、拡散コードとして擬似ランダム符号(PN符
号)を用いた場合の、送信局間の干渉による誤りを評価
したものを表している。横軸は送信局数:Mであり、縦
軸は復調後のビット誤り率であり、○印は、この第1実
施例による誤り率を表し、×印は従来技術による誤り率
を表している。尚、この従来技術の誤り率は、拡散コー
ドとの1回の相関だけによる復調での誤り率であって、
具体的には上述の式(3)によるRiで得られるもので
ある。
PN符号であるので、周期は242−1であり、拡散数
Nは64であり、送信データは9次のPN符号(周期は
511)とし、段数Kは10としたものである。この図
6から分かるように、従来に比べ非常に多くの送信局数
があっても、誤り率を従来に比べ低くさせることができ
る。
1実施例の無線機2の具体的な構成を示す機能構成図で
ある。図7に示す無線機2の構成は、BPSK変調信号
に対し同期検波する復調回路である。無線機2は、主に
増幅回路(AMP)2aと、ミキサ2gと、発振器2f
と、バンドパスフィルタ(BPF)2bと、ミキサ2e
と、搬送波再生回路(CR)2cと、ロウパスフィルタ
(LPF)2dとから構成されている。
MP2aで増幅された後、中間周波数信号IFに変換す
るためにミキサ2gで発振器2fからのローカル信号を
用いてミキシングされてIFに変換されてBPF2bに
与えられる。BPF2bは、不要信号を除去した後、そ
の信号をCR2cとミキサ2eとに与える。CR2cは
基準搬送波周波数fcを再生し、ミキサ2eに与える。
ミキサ2eは、ミキシング(位相比較)しLPF2dに
与える。LPF2dは、波形整形してベースバンド信号
rとして出力する。 (符号判定部6の具体的構成): 図8は第1実施例
の符号判定部6の具体的な構成を示す機能構成図であ
る。この図8において、符号判定部6は、符号判定処理
部101〜10Mから構成され、符号判定処理部101
〜10Mは、それぞれ同じ構成である。
らの出力t−1から符号(例えば、1又は0)を判定し
て再生出力W1を出力するものである。同様に、残りの
符号判定処理部102〜10Mも同様に干渉除去部4か
らの出力t−2〜t−Mを符号判定して再生出力W2〜
WMを出力するものである。
図9は第1実施例の符号判定処理部101の具体的
な構成を示す機能構成図である。符号判定処理部101
は、ビタビ復号回路101aと、符号識別回路101b
とから構成されている。ビタビ復号回路101aは干渉
除去出力t−1をビタビ復号する。つまり、最尤推定を
行い確からしい符号を推定し、推定結果を復号結果とし
て符号識別回路101bに与える。符号識別回路101
bは、その復号結果から符号が1又は0のいずれである
かを識別し、再生出力W1として出力するものである。
第1実施例の制御部3の具体的な構成を示す機能構成図
である。制御部3は受信装置の各部に対して必要な制御
を行うためのものである。そこで、制御部3は、マイク
ロプロセッサ(MP)12aと、ROM12bと、RA
M12cと、インタフェース部12dとから構成されて
いる。
れている。ROM12bには受信装置の各部を制御した
り、各部の状態を知るためのプログラムが格納されてい
る。
OM12bに格納されているプログラムを用いて、各部
からの状態信号を取り込み、必要な制御信号を生成し、
インタフェース部12dを通じて各部に与える。また、
RAM12cはマイクロプロセッサ(MP)12aが処
理するデータを一時的に格納したりする。また、外部か
らの信号をMP12aからの要請によって一時的に格納
する。
(M)の情報の供給制御や、干渉除去段数(K)の情報
の供給制御や、拡散符号発生(例えば、段数など)の制
御や、符号判定部6に対する符号判定制御などを行うも
のである。
施例のCDMA用の受信装置によれば、上述のような干
渉除去部4を備えることで、受信装置に与えられる受信
信号に含まれている拡散(又は逆拡散)符号間干渉に起
因した局間干渉量を推定し、この局間干渉量を受信信号
から除去しながら各送信局からの信号を分離出力するの
で、干渉を除去した状態で最適なシンボル推定を行うこ
とができ、シンボル推定の誤り率を低減することができ
る。従って、従来に比べ送信局数が増加したとしても干
渉の影響を除去できるので、信頼性の高い再生出力を得
ることができる。
し、局間干渉を除去しながらシンボル推定することで、
非常に誤り率の低い信頼性の高い各局からの再生出力信
号を得ることができる。また、符号判定部6を備えるこ
とで各局からの確からしい再生データW1〜WMを分離
出力することができる。
やすことができる。これによって、通信ネットワークの
伝送容量、加入者容量を増やすことができる。
A用の受信装置の構成を示す機能構成図である。受信装
置は、アンテナ部1と、無線機2と、制御部3と、干渉
除去部5と、相関処理部7と、符号判定部6とから構成
されている。第1実施例と異なる部分は、干渉除去部5
と相関処理部7とである。この干渉除去部5の具体的な
構成は、後述の図12〜図15などを用いて説明する。
この干渉除去部5は、(a)シンボル推定値に対して再
度拡散符号で拡散させ、そして干渉除去を行うことと、
(b)シンボル推定値に補正や制限などを加えて、干渉
除去の一層の改善を実現することを意図している。
推定値に補正及び制限を加えることで、シンボル推定の
収束を速めさせ、より低い誤り率を実現することで、よ
り多くの加入者が通信し得るようにしたものである。
いる。上述の第1実施例で示した式(18)から次の式
(20)を求めることができる。
以外の全ての局の干渉量推定値を全段に亘って除去し、
自局の信号のみを残すことを意味する。つまり、t*i
は干渉除去されたデータ系列、干渉除去後の復調に用い
られる拡散されたデータ系列であり、各局(i)の送信
信号により近いものとして得られる。また、これを各局
の拡散符号で相関を取った値は、次の式(21)で表す
ことができる。
さいものと見なせば(K段キャンセルされた後の推定誤
差であるのでKが大きいものであればこのようにみなせ
る)、上述の第1実施例の干渉除去部4の出力t−1〜
t−Mとしては次の式(22)で表される信号が得られ
る。
た値は、Kが十分に大きいときに第1実施例の出力ti
よりも更に誤り率が低い値が得られるものである。
図13は、第2の実施例の干渉除去部5の具体的な構成
を示す機能構成図である。図12には、干渉除去段51
−1、51−2、・・・が示されており、図13には、
干渉除去部5の干渉除去段51−kと、再拡散用の乗算
器91〜9Mと、補正用の加算器81〜8Mとが示され
ている。各干渉除去段51−1〜51〜kは、それぞ
れ、M個の局干渉除去部61−(1、1)〜61−
(M、1)、…、61−(1、k)〜(M、k)で構成
されている。
は局干渉除去部61の具体的な構成を示す機能構成図で
ある。この図14において第1実施例の局干渉除去部3
1と異なる部分は、補正計算部14が新たに備えられて
いることと、干渉量計算部15が改善されていることで
ある。干渉量計算部15は、加算器123と乗算器12
2とから構成されている。シンボル推定部11Aの構成
を改善していることも第1実施例と異なる部分である。
異なる構成部分を説明する。加算器13はシンボル推定
部11Aの相関計算部10の出力信号と前段のシンボル
推定値との和を求める。この加算結果を補正計算部14
に与える。この補正計算部14は、シンボル推定値の補
正を行い、補正後の値をシンボル推定値Cとして干渉量
計算部15に与える。この補正後のシンボル推定値は次
段の局干渉除去部61に与えられる。最終K段目の局干
渉除去部61(1、K)〜61(M、K)は補正後のシ
ンボル推定値Cをそれぞれ対応する再拡散用の乗算器9
1〜9Mに与える。
干渉量計算部12とは構成が異なり、補正計算部14か
らの補正後のシンボル推定値は加算器123に与えられ
る。この加算器123は、補正後のシンボル推定値と前
段からのシンボル推定値との差分値を求め、この差分値
を乗算器122に与える。乗算器122はこの差分値に
拡散符号発生部111からの拡散符号を乗算して再拡散
を行う。上述の第1実施例の干渉除去回路22と同様
に、この乗算結果と、入力信号dIとの差分を加算器2
21でとり、出力信号dOとして次の局干渉除去部61
に与える。
計算部14の具体的な構成を示す機能構成図である。こ
の補正計算部14は、ゲイン調整部130と、シンボル
補正部131と、シンボル制限部132とから構成され
ている。
1Aの加算器13からの加算出力信号のパワーの正規化
を行うものである。ゲイン調整部130は、例えば、入
力されるシンボル推定値の数シンボル分の平均値を例え
ば、1にするように正規化するものである。この正規化
された信号は、次のシンボル補正部131に与えられ
る。
るシンボル値の補正を行うものである。この補正された
信号は次のシンボル制限部132に与えられる。シンボ
ル制限部132は、シンボル推定値の制限を行って出力
し、補正後のシンボル推定値Cとして次段の局干渉除去
部61に出力すると共に、干渉量計算部15にも与え、
干渉量を求めさせる。
用の関数として、例えば、線形関数を用いて補正する。
シンボル制限部132は、シンボル推定値がある一定の
値を越えないように制限するものである。このため以下
の式(23)〜式(28)などを用いて上記補正と制限
とを実行する。
の調整であり、x*は数シンボル分のシンボル推定値の
平均値を表すものである。更に、式(27)のproj
()はシンボル補正部131が行っている処理を表し、
Aは補正パラメータを表す。更にまた、式(28)のm
axは制限パラメータを表し、シンボル推定値を制限す
る最大値を表すものである。
ル区間はばらばら(まちまち)であり、他の局における
シンボルの位置に関係なく、時間対応で各局独立して、
並列に干渉除去が行われる。ある局のあるシンボル区間
に着目して考えると、そのシンボル区間のデータが他局
の局干渉除去部を通過するたびに、他局が与えている干
渉が除去され、自局の局干渉除去部を通過するときに自
局のそのシンボル区間のシンボルを推定し、これを繰り
返すものである。
は最終段部に至るまでに、M・K回の反復干渉除去修正
除去作用を受け、各局の干渉量、送信シンボルが推定さ
れる。これらの一連の処理によって、干渉除去後の拡散
された信号(t*−1〜t*−M)を復調データとして
出力することによって、ビット誤り率が低い復調を可能
とさせることができる。
受信装置による復調特性図である。図17は拡散コード
として擬似ランダム符号(PN符号)を用いた場合の、
送信局間の干渉による誤りを評価したものを表してい
る。横軸は送信局数:Mであり、縦軸は復調後のビット
誤り率であり、□印は、この第2実施例による誤り率を
表し、×印は従来技術による誤り率を表している。尚、
この従来技術の誤り率は、拡散コードとの1回の相関だ
けによる復調での誤り率であって、具体的には上述の式
(3)によるRiで得られるものである。
PN符号であるので、周期は242−1であり、拡散数
Nは64であり、送信データは9次のPN符号(周期は
511)とし、段数Kは10としたものである。この図
17から分かるように、従来に比べ非常に多くの送信局
数があっても、誤り率を従来に比べ低くさせることがで
きる。
6は第2実施例の相関処理部7の機能構成図である。相
関処理部7は、乗算器71aと、PN符号発生器71s
と、積分器71dとから構成されている。このような構
成で、例えば、干渉除去部5の出力t*−1が乗算器7
1aに与えられると、PN符号発生器71sからのPN
符号と乗算され、乗算結果は積分器71dに与えられ
る。積分器71dは上記乗算結果を積分して、積分結果
をV*1として出力する。この積分結果は符号判定部6
に与えられる。
*−Mも上述と同様に処理されて、積分結果V*2〜V
*Mが得られて、符号判定部6に与えられる。符号判定
部6は、上述の第1実施例と同様な構成で符号判定し、
再生出力W1〜WMを得る。
施例のCDMA用の受信装置によれば、上述のような干
渉除去部5を備えることで、この受信装置に与えられる
受信信号に含まれている拡散(又は逆拡散)符号間干渉
に起因した局間干渉量を推定し、この局間干渉量を受信
信号から除去しながら各送信局からの信号を分離出力す
るので、干渉を除去した状態で最適なシンボル推定を行
うことができ、シンボル推定の誤り率を低減することが
できる。従って、従来に比べ送信局数が増加したとして
も干渉の影響を除去できるので、信頼性の高い再生出力
を得ることができる。
し、局間干渉を除去しながらシンボル推定することで、
非常に誤り率の低い信頼性の高い各局からの再生出力信
号を得ることができる。
い、これに干渉除去誤差を加えることと、各局干渉除去
部61に補正計算部14を備えることなどで、シンボル
推定の収束を速め、より低い誤り率でシンボルを得るこ
とができる。
備えることで各局からの確からしい再生データを分離出
力することができる。
やすことができる。これによって、通信ネットワークの
伝送容量、加入者容量を増やすことができる。しかも、
補正計算部14のゲイン調整部130を備えることで、
入力信号のパワーの変化があっても、干渉除去の効果は
一定的に得られる。
って、より低い誤り率で復調を行うことができるので、
通信ネットワークにおける加入者数(同時接続数)をよ
り多くさせることができる。
データを、I相(同相)とQ相(直交相)の2種類の拡
散符号で拡散する場合に対応したものである。この場合
のベースバンドでの送信局iの送信信号も、一般に上述
の式(1)で表すことができる。
素信号を示し、I相とQ相の両方の信号を含むものであ
る。つまり、ri=riI+j・riQ、PNi=PN
iI+j・PNiQである(ここでのjは虚数パラメー
タ)。第3実施例では送信したいシンボルデータdiが
差動符号化(Differential Codin
g)されているものとする。
信局、M局分の送信信号の和と見なすことができ、上述
の式(2)によって表すことができる。
る場合は、受信信号rと送信局iの拡散コードPNiと
の相関演算を1シンボルの区間で行うことで復調するこ
とができる。更に、1つのシンボルの相関検波出力(シ
ンボル相関値)Riは、次の式(29)によって表すこ
とができる。
長)、PN#iはPNiの複素共役信号(PNiI−j
・PNiQ)を示すものである。更に、この式(29)
の右辺の第1項は送信局iの送信データであり、この右
辺の第2項は送信局i以外の、M−1局分の干渉信号で
ある。
てシンボル区切りが検出されるごとに(1シンボルの入
力が完了する前に)、その局、送信局iのシンボル推定
値計算手段において、送られて来るシンボルごとにその
入力信号(受信信号)r(n)と、拡散コードPNi
(n)との相関が計算され、シンボル推定値が推定され
る。このときに、実際には相関の計算に用いられるの
は、先に示したようにPNiの複素共役信号PN#i
(PNiI−j・PNiQ)である。
3実施例の受信装置の概略の基本的な構成はほぼ上述の
第1実施例の図1と同じである。異なることは、干渉除
去部4からM局分のシンボル推定値t−1〜t−Mが出
力されるが、『これらの信号は、I信号、Q信号とを含
む信号であること』である。なお、複素信号であるの
で、これ以降、複素信号を示すものは図の中では1本の
線で示されていてもI信号、Q信号を含むものとする。
更に、この信号に関わる計算も複素数の信号で行われ
る。
波回路を上述の第1実施例のような無線機2に適用する
場合には、図18に示すように出力I信号と出力Q信号
を得る。そして、これらの出力I、Q信号に対して上述
の干渉除去部4aを備える。干渉除去部4aの出力信号
に対して重み付け処理を行い、符号判定部6aに与える
ことで第1実施例と同じような効果を得ることができ
る。
は、アンテナ部1と、無線機2aと、制御部3と、干渉
除去部4aと、符号判定部6aとから構成されている。
干渉除去部4aは、干渉除去段41a−1〜41a−K
から構成されている。
び図20は、干渉除去部4aの機能構成図である。干渉
除去部4aは、干渉除去段41a−1〜41a−Kから
構成されている。干渉除去段41a−1〜41a−Kは
それぞれ、M個の局干渉除去部31a−(1,1)〜3
1a−(M,1)、…、31a−(1,K)〜31a−
(M,K)で構成されている。
図21は局干渉除去部31aの具体的な構成を示す
機能構成図である。図21の構成は、上述の第1実施例
の図4に比べI信号とQ信号とに対する局干渉除去を行
い得るように構成しているところが異なるものである。
局干渉除去部31aは具体的には主にチャネル信号推定
部21aと、干渉除去回路22aとから構成されてい
る。チャネル信号推定部21aは、シンボル推定部11
aと、干渉量計算部12aとから構成されている。
計算部10と、I相の拡散符号発生部111a1と、Q
相の拡散符号発生部111a2と、加算器13a1、1
3a2とから構成されている。干渉量計算部12aは、
具体的には乗算器121a1〜121a4で構成されて
いる。干渉除去回路22aは、具体的には加算器221
a1、221a2で構成されている。
図22は相関計算部10aの具体的な構成を示す機能構
成図である。この図22において、相関計算部10a
は、具体的には、乗算器112a1〜112a4と、加
算器113a1、113a2と、累積加算器(ACC)
114a1、114a2と、正規化回路115a1〜1
15a2とから構成されている。
作)): 次に干渉除去部4aの具体的な動作を説明
する。
る、din−(1,1)(これは複素信号であるので、
I相の信号din−Iと、Q相の信号din−Qを表
す)は、干渉除去段の1段目41a−1の1局目の局干
渉除去部31a−(1,1)のチャネル信号推定部21
a−(1,1)のシンボル推定部11a−(1,1)に
与えられる。入力データがシンボルの区切りに達したと
きに、即ち、1つのシンボルの入力が完了したときに、
シンボル推定部11a−(1,1)で入力データdin
−(1,1)と、この1局目の拡散符号との相関が計算
され、シンボルが推定される。この相関は具体的には積
和と正規化とによって行われる。具体的な処理は、以下
の通りである。
び111a2−(1,1)でそれぞれI相とQ相との拡
散符号が発生され、入力されたGチップに拡散されたシ
ンボルの各チップは、送信側での拡散に用いられた1シ
ンボル分のG個の拡散符号と、図22に示すようにそれ
ぞれ乗算器112a1−(1,1)〜112a4−
(1,1)で乗算される。
そのシンボルに対応する拡散符号のa番目の拡散符号と
積がとられる。乗算器112a1と乗算器112a3と
の乗算結果は加算器113a1に送られ、乗算器112
a2と乗算器112a4との乗算結果は加算器113a
2に送られる。各加算結果はそれぞれ、対応する累積加
算器(ACC)114a1−(1,1)、114a2−
(1,1)に与えられる。
の積の総和を求める。各ACC114aは、シンボルご
とにクリアされる。得られた総和を各正規化回路115
a1−(1,1)、115a2−(1,1)において拡
散数Gで正規化し、各相のシンボル推定値が得られる。
(I相)、C−Q−(1,1)(Q相)は、干渉量計算
部12a−(1,1)に入力されると同時に、この局の
1段目の値として、次段(2段目)の当局(1局目)の
シンボル推定部21a−(1,2)に与えられる。シン
ボル推定値は、第1局にとっては、シンボルデータの推
定値であると共に、他の局にとっては干渉量の推定値を
表すものである。
111a−(1,1)で発生され、チャネル信号推定部
21aで相関をとることに用いられたものと同じ拡散符
号を、各シンボル推定値C−(1,1)に対して再度乗
算して、拡散(再拡散)を行う。この再度の拡散によっ
て得られた各相の干渉量推定値S−I−(1,1)、S
−Q−(1,1)は干渉除去回路22a−(1,1)に
与えられる。
チャネル信号推定部21a−(1,1)へ入力される信
号din−(1,1)と各相の干渉量推定値S−I−
(1,1)、S−Q−(1,1)との相ごとの差分を得
る。これはa番目チップとの差分をとるものである。こ
れらの差分結果は、局干渉除去部31a−(1,1)の
出力信号dout−I−(1,1)、dout−Q−
(1,1)となる。
は、次局の局干渉除去部31a−(2,1)への入力信
号din−(2,1)となる。この入力信号は1段・1
局目で推定された干渉量が除去された後の値の信号であ
る。
目の動作)): 次の1段目・2局目のシンボル推定
部11a−(2,1)でも、1局目と同様に、入力デー
タがシンボルの区切りに達したとき、即ち、1つのシン
ボルの入力が完了したとき、各入力データdin−I−
(2,1)、din−Q−(2,1)と、この2局目の
各拡散符号との相関が計算されてシンボルが推定され
る。それ以降も1局目と同様に再拡散、干渉除去の処理
が実行される。局干渉除去部31a−(2,1)の出力
信号dout−I−(2,1)、dout−Q−(2,
1)は次の3局目の局干渉除去部31a−(3,1)に
与えられる。
ち、干渉除去段41a−1の局干渉除去部31a−
(1,1)から31a−(M,1)までの全てが局干渉
除去を行うことで、全局分の干渉を除去する。つまり、
全局分のシンボル推定値を各相のベースバンド信号rか
ら除去する。
局干渉除去部31a−(M,1)の両相の出力信号do
ut−(M,1)は、図21に示すようにこの干渉除去
段41a−1の出力信号e−1であり、この出力信号は
干渉除去誤差信号になっている。この干渉除去誤差信号
e−1は1段目の干渉除去段41a−1におけるシンボ
ルの推定誤差ともいえる。干渉除去誤差信号e−1もI
相とQ相の信号を持つ複素信号である。
−(1,1)と、干渉量推定値S−(1,1)とは次の
式(30)と、上述の式(5)で表すことができる。
S、r、e、PNはI、Q相の信号を含む複素信号であ
り、式も複素で計算したものとする。
推定値C−(i,1)と、干渉量推定値S−(i,1)
とは、次の式(31)と、上述の式(7)とで表すこと
ができる。
1段目終了後の干渉除去誤差e−1は上述の式(8)で
表わされ、次の2段目の干渉除去段41a−2への入力
信号となる。
2段目の干渉除去段41a−2へ入力された干渉除去誤
差信号e−1(別の符号表現では、din−(1,
2))はシンボル推定部11a−(1,2)に送られ、
1段目と同様に入力データがシンボルの区切りに達した
とき、即ち、1つのシンボルの入力が完了したとき、入
力データdI−(1、2)と、この1局目の拡散符号と
の相関が計算される。このときに得られる相関値は、こ
こで相関値を求めたものと同じシンボル区間の前段での
シンボル推定値C−(1、1)の修正値である。
から送られてくるものであり、これに相関値を各相ごと
に加算器13a1(1,2)、13a2(1,2)で加
算して、このシンボル推定値C−(1、1)の修正を行
う。2段目以降は相関値をC*−(i、j)とし、前段
のシンボル推定値との和を、その段のシンボル推定値C
−(i、j)とする。
同様に再拡散、干渉除去などの処理を行い、これにより
得られた局干渉除去部31a−(1、2)の出力信号d
out−(1、2)が、次の2段目の干渉除去段41a
−2の2局目の局干渉除去部31a−(2、2)に入力
される。
様に各局ごとに次々と干渉を除去しつつ、同時に1段目
の干渉除去段から送られてくるシンボル推定値を当段で
得られた相関値で修正する。
C*−(1、2)と、C−(1、2)と、S−(1、
2)とはそれぞれは次の式(32)と、上述の式(1
0)、上述の式(11)とで表すことができる。
のC*−(i、2)と、C−(i、2)と、S−(i、
2)とはそれぞれ次の式(33)と、上述の式(13)
と、次の式(34)とで表される。
誤差信号e−2は上述の式(15)で表すことができ
る。この信号は次の3段目の干渉除去段41a−3へ与
えられる。
渉除去誤差信号e−2、つまり、局干渉除去部31a−
(M、2)の出力信号dout−(M、2)はベースバ
ンド信号rから、全局分の干渉を2回除去処理した後の
干渉除去誤差信号となる。この信号は次の3段目の干渉
除去段41a−3への入力信号となる。この3段目の干
渉除去段41a−3以降も2段目と同様に、各局ごとに
次々と干渉を除去し、同時に前段から送られてくるシン
ボル推定値を当局で得られた相関値で修正する。この処
理がK段に亘って繰り返される。
(i、K)、S−(i、K)及びe−Kはそれぞれ次の
式(35)、上述の式(17)、上述の式(18)、上
述の式(19)で表すことができる。
い、その結果得られた各局のシンボル推定値Ci,kが
干渉除去部4aの出力ti(t−1〜t−M)となる。
このシンボル推定値Ci,kは復調された信号として、
符号判定部6aに与えられる。
特性については、以上のような構成からして、上述の第
1実施例と同じような特性を得ることができる。
実施例の無線機2aの具体的な構成を示す機能構成図で
ある。この無線機2aの構成は、QPSK(DQPS
K:Differential QPSK)変調信号に
対し主に非同期検波する復調回路で構成されており、主
に増幅回路(AMP)2aと、ミキサ2gと、発振器2
fと、バンドパスフィルタ(BPF)2bと、ミキサ2
e、2jと、搬送波再生回路(CR)2cと、ロウパス
フィルタ(LPF)2d、2kとから構成されている。
MP2aで増幅された後、中間周波数信号IFに変換す
るためにミキサ2gで発振器2fからのローカル信号と
ミキシングされて、IFに変換されBPF2bに与えら
れる。BPF2bは不要信号を除去する。
復調過程では二つの2相位相復調が独立に行われる。即
ち、π/2位相の異なる2つの基準搬送波f1、f2と
受信信号IF1とをミキサ2e、2jでそれぞれ位相比
較(ミキシング)し、その結果をLPF2d、2kに与
える。LPF2d、2kは、波形整形し、復調出力とし
て2系列のベースバンド信号(I信号及とQ信号)を得
る。
24は第3実施例の符号判定部6の具体的な機能構成図
である。この符号判定部6aは、符号判定処理部101
A〜10MAから構成され、符号判定処理部101A〜
10MAは、それぞれ同じ構成である。符号判定処理部
101Aは、干渉除去部4aからの出力t−1を符号判
定(例えば、1又は0)して再生出力W1を出力する。
同様に残りの符号判定処理部102A〜10MAも同様
に干渉除去部4aからの出力t−2〜t−Mを符号判定
して再生出力W2〜WMを出力する。
成): 図25は第3実施例の符号判定処理部101
Aの具体的な構成を示す機能構成図である。この符号判
定処理部101Aは、差動符号化復号処理部101a
と、加算器101mと、ビタビ復号回路101pと、符
号識別回路101qとから構成されている。
号判定処理を具体的に説明する。干渉除去部4aからは
I相とQ相の信号を含む複素信号であるシンボル推定値
が出力され、図25に示すように差動符号化復号処理部
101aに与えられる。差動符号化復号処理部101a
は、差動符号化された信号を元のデータに復調する。入
力された推定信号(I相、Q相の2相分)は遅延器D1
01bと乗算器101cとに与えられる。
ると共に複素共役信号に変換して乗算器101cに与え
る。乗算器101cは、遅延前後の信号を乗算して乗算
結果を加算器101mに与える。ここまでの演算は複素
信号に対する演算である。加算器101mは与えられた
I相とQ相の信号を加算して、誤り率を下げるべく、信
号のパワーを強める。
データをビタビ復号する。つまり、最尤推定を行い確か
らしい符号を推定し、推定結果を復号結果として符号識
別回路101qに与える。符号識別回路101qは、復
号結果から符号が1又は0のいずれであるかを識別し、
再生出力W1として出力する。
施例のCDMA用の受信装置によれば、送信側から直交
変調によるQPSK(DQPSK)変調されたCDMA
信号が受信される場合でも、I相とQ相とに分離し、そ
れぞれに対して、上述の第1実施例と同じような局干渉
除去を行うことで、上述の第1実施例と同じような効果
を得ることができる。
K(DQPSK)変調されたCDMA信号が受信される
場合に、上述の第2実施例で説明した技術思想を導入し
たものである』。
QPSK)に対する非同期検波回路を無線機2aに適用
する場合には、図26に示すように出力I信号と出力Q
信号が得られる。これらの出力I、Q信号に対して上述
の干渉除去部5aを備える。干渉除去部5aの出力信号
に対して相関処理を行った後に、差動符号化復号処理を
行い、符号判定部6aに与えることで第2実施例と同じ
ような効果を得ることができる。
置の機能構成図である。この図26において、受信装置
は、アンテナ部1と、無線機2aと、制御部3と、干渉
除去部5aと、相関処理部7aと、符号判定部6aとか
ら構成されている。
拡散符号で相関を取った値は、次の式(36)で表され
る点である。
ものと見なせば(K段キャンセルされた後の推定誤差で
あるのでKが大きいものであれば)、上述の第1実施例
の干渉除去部4の出力t−1〜t−Mとしては上述の式
(22)で表される信号が得られる。
の相関を取った値は、Kが十分に大きいときに第1実施
例の出力tiよりも更に誤り率が低い値が得られる。
図28は干渉除去部5aの機能構成図である。この干渉
除去部5aは、干渉除去段51a−1〜51a−Kと、
再拡散用の乗算器91〜9Mと、補正用の加算器81〜
8Mとから構成される。干渉除去段51a−1は、局干
渉除去部61a−(1,1)〜61a−(M,1)から
構成される。
9は局干渉除去部61aの機能構成図である。この局干
渉除去部61aは、チャネル信号推定部21aと、干渉
除去部22aとから構成される。チャネル信号推定部2
1aは、シンボル推定部11Aと、補正計算部14a
1、14a2と、干渉量計算部15aとから構成され
る。シンボル推定部11Aは、拡散符号発生部111−
1、111−2と、相関計算部10と、加算器13a
1、13a2とから構成される。
1、123a2、122a1、122a2と、乗算器1
21a1〜121a4とから構成されている。
定部11Aの相関計算部10の出力信号と、前段のシン
ボル推定値との和を各相ごとに求め、加算結果を補正計
算部14a1、14a2に与える。補正計算部14a
1、14a2は、各相ごとのシンボル推定値の補正を行
い、補正後の値をシンボル推定値C(C−I、C−Q)
として干渉量計算部15aに与える。この補正後のシン
ボル推定値は次段の局干渉除去部61aに与えられる。
〜61(M、K)は補正後のシンボル推定値Cをそれぞ
れ対応する再拡散用の乗算器91〜9Mに与える。但
し、乗算器91〜9Mは複素信号を計算するものであ
り、その構成は干渉量計算部15aと同様である。
14a1、14a2からの補正後のシンボル推定値はそ
れぞれ対応する加算器123a1、123a2に与えら
れる。これら加算器123a1、123a2は補正後の
シンボル推定値と前段からのシンボル推定値との差分値
を各相ごとに求めるものであり、得られたI相の差分値
は乗算器121a1及び121a2に与えられ、得られ
たQ相の差分値は乗算器121a3及び121a4に与
えられる。
部12aと同様に拡散符号発生部111a1、111a
2で発生した拡散符号で再拡散された後、入力信号di
nとの差分が加算器221a1、221a2でとられ、
出力信号dout−I、dout−Qとして次の局干渉
除去部61aに与えられる。
4a1、14a2の具体的な構成は、上述の図15の構
成と同様である。つまり、シンボル補正部131は、具
体的には補正用の関数として、線形関数を用いて補正す
る。シンボル制限部132は、シンボル推定値がある一
定の値を越えないように制限する。以下の式(37)
と、上述の式(24)〜式(28)などを用いて上記補
正と制限とを実現する。
至るまでに、M・K回の反復干渉除去修正除去作用を受
け、各局の干渉量、送信シンボルが推定される。これら
の一連の処理によって、干渉除去後の拡散された信号
(t*−1〜t*−M)が復調データとして出力され、
ビット誤り率が低い復調が可能となる。
受信装置の復調特性図である。この図31は拡散コード
として擬似ランダム符号(PN符号)を用いた場合の、
送信局間の干渉による誤りを評価したものを表してい
る。横軸は送信局数:Mであり、縦軸は復調後のビット
誤り率であり、□印は、第4実施例による誤り率を表
し、×印は従来技術による誤り率を表している。尚、こ
の従来技術の誤り率は、拡散コードとの1回の相関だけ
による復調での誤り率であって、具体的には上述の式
(29)によるRiで得られる。
号であるので、周期は242−1であり、拡散数Nは6
4であり、送信データは9次のPN符号(周期は51
1)とし、段数Kは10としたものである。この図31
から分かるように、従来に比べ非常に多くの送信局数が
あっても、誤り率を従来に比べ低くできる。
30は相関処理部7aの機能構成図である。図30にお
いて、相関処理部7aは、シンボル推定部11A用の拡
散符号発生部111−1、111−2と相関計算部10
aとから構成されている。干渉除去部5aの各相の出力
t*−1が相関計算部10aに与えられると、相関計算
部10aは、拡散符号発生部111−1、111−2か
らの拡散符号との相関を求め、相関結果をI、Q相の信
号を含む複素信号V*1として出力する。この相関結果
は符号判定部6aに与えられる。
t*−Mも上述と同じように処理されて、積分結果V*
2〜V*Mが得られ、符号判定部6aに与えられる。符
号判定部6aは、上述の第3実施例と同様な構成により
判定し、再生出力W1〜WMを得る。
施例のCDMA用の受信装置によれば、送信側から直交
変調によるQPSK(DQPSK)変調されたCDMA
信号が受信される場合でも、I相とQ相とに分離し、そ
れぞれに対して、上述の第2実施例と同じような局干渉
除去を行うことで、上述の第2実施例と同等以上の効果
を得ることができる。
1実施例及び第3実施例の干渉除去部4、4aにおい
て、干渉除去段41、41aはK段でなく、1段であっ
ても従来に比べ改善する効果がある。また、この1段の
干渉除去段に第2実施例、第4実施例で示したような再
拡散と、これに干渉除去誤差eKを加える構成であって
も改善の効果がある。また、1段の干渉除去段41、4
1aの各局干渉除去部31、31aに第2実施例、第4
実施例で示したような補正計算部14、14aを備える
ことでも改善効果がある。
1に補正計算部14を備えることで改善効果を得ること
もできる。また、第2実施例の局干渉除去部61には補
正計算部14を備えているが、第2実施例で示したよう
な平均値x*での正規化以外に、平均値x*をシンボル
制限部の制限パラメータmaxに用いても同様な効果が
得られる。
130を備えているが、入力信号のパワーの変化がなけ
れば、式(28)の制限パラメータmaxを適切に与え
れば良い。更にまた、AGC(自動ゲイン制御)アンプ
などを干渉除去部4又は5の前段に配置し、ベースバン
ド信号rの段階で調整することも好ましい。また、式
(28)の制限パラメータmaxを、入力パワーに応じ
て適切にコントロールするような構成であっても好まし
い。
を、式(26)の数シンボル分のシンボル推定値の平均
値x*にコントロールするような構成であっても好まし
い。 (3)更に、上述の実施例では、無線通信によるCDM
Aを意識して説明したが、有線通信にも適用し得る。ま
た、光/電変換回路を備えることで伝送路が光伝送路に
よる光通信においても適用することができる。また、音
響/電気変換回路を備えることで伝送路が音響空間によ
る音響通信にも適用することができる。また、CDMA
信号を電力送電線で伝送することも考えられ、この場合
にはアンテナ部の代わりに、電力送電線と無線機との間
に変換回路を設けることで受信装置を構成することもで
きる。
K)、QPSK(DQPSK)の他にQAM変調信号に
対する復調回路(信号変換回路)や、GMSK変調信号
に対する復調回路など種々の復調回路を適用することも
できる。
例の受信装置において、マルチパスなどに対する補償を
行うためのパスダイバーシティの処理を構成に盛り込む
ことも好ましい。例えば、2経路のパスに対するパスダ
イバーシティを行う場合には、上述の第1実施例又は第
2実施例の場合に、1段の干渉除去段41又は51に
は、M局×Lパス(L=2)個の局干渉除去部31又は
61を備える必要がある。このような場合には干渉除去
部4又は5の出力には干渉除去後の推定信号t−1〜t
−(M×2)、又はt*−1〜t*−(M×2)が得ら
れる。
スの数に対応して各2個得られる。この各局2個のパス
信号に対してRAKE(くま手)処理を行う。つまり、
各局2個のパス信号に対してそれぞれ重み付け処理を行
い、各2個の重み付け後の信号を合成して各局に対する
パスダイバーシティ後の信号を得るように構成すること
で実現することができる。
やQPSK(DQPSK)に対する非同期検波回路を無
線機2へ適用する場合、例えば各局に対する3パスダイ
バシティーを行う場合には、干渉除去部4から各局ごと
に3パス分の3個の干渉除去後の推定信号(I相、Q相
の複素信号)が得られる。
ごとに図27に示したような符号判定処理部の代わり
に、図32に示すような構成でパスダイバーシティを行
う。
対する処理を具体的に説明すると、干渉除去部4から各
相ごとに、第1パス信号〜第3パス信号が出力され、図
32に示すように差動符号化復号処理部101dに与え
られる。例えば、第1パス信号(I相、Q相の2相分)
は遅延器(D)101eと乗算器101fとに与えられ
る。そして、遅延器101eは1シンボル分遅延させる
と共に複素共役信号に変換して乗算器101fに与え
る。乗算器101fで乗算を行って乗算結果を加算器1
01nに与える。
相分)、第3パス信号(I相、Q相の2相分)に対して
も上述の第1パス信号と同じような差動符号化復号処理
を行い、加算器101nに与える。加算器101nは第
1パス信号〜第3パス信号に対する差動符号化復号処理
後の信号を加算(合成)することで1局分に対する補償
後の信号V1を得る。この信号はこの後、ビタビ復号器
101pに与えられて符号判定処理される。他の局の信
号に対しても上述と同様な処理を行うことで信頼性の高
い受信装置を実現することができる。
例の受信装置をCDMAの基地局受信システムに適用す
ることで基地局の受信性能を改善し、加入者容量を増加
させることができる。更に、上述の第1実施例〜第4実
施例の受信装置をCDMAの移動局受信システムに適用
することでも受信特性を改善することができる。尚、移
動局システムの場合には、基地局用のようにM局分の推
定を行わず、必要な局数だけの受信装置の構成であって
も適用することができる。
拡散符号発生部からの拡散符号としては、PN符号系列
だけでなく、M系列や、Gold符号や、GMW系列
や、Bent系列や、No系列や、Walsh系列や、
多数決論理合成系列、Geffe系列などいずれでも適
用することができる。
してインタリーブ(プロック誤りを避けるためにデータ
にスクランブル)がなされている場合は、上述の第1実
施例及び第2実施例の符号判定部6において、図9のビ
タビ復号回路101aの入力で、デインタリーブ(デス
クランブル)を行う回路(デインタリーバ)を備えるこ
とが好ましい。第3実施例、第4実施例についても同じ
ようにインタリーブ、デインタリーブを適用することが
好ましい。
局に割り当てられている各拡散符号に対応した各逆拡散
符号を使用して、各送信局からの信号を上記受信信号か
ら推定するものであって、しかも上記拡散符号間の干渉
又は上記逆拡散符号間の干渉に起因した局間干渉量を推
定し、この局間干渉量を上記受信信号から除去しながら
各送信局からの信号の推定を行い、この各推定信号を出
力する局信号推定手段を備えることで、受信信号中に含
まれる局間干渉量を除去しながら、精度良く各局の信号
を得ることができる。
局受信システムや移動局受信システムに適用すること
で、システムの受信性能を改善し、CDMAにおける加
入者容量を増加させ、通信の信頼性を改善することがで
きる。
機能構成図である。
1)である。
2)である。
る。
る。
成図である。
1)である。
2)である。
る。
成図(その1)である。
成図(その2)である。
除去部の機能構成図である。
除去部の相関計算部の機能構成図である。
である。
成図である。
定処理部の機能構成図である
成図(その1)である。
成図(その2)である。
除去部の機能構成図である。
局干渉除去部の相関計算部の機能構成図である。
渉除去部、41−1〜41−K、51−1〜51−K…
干渉除去段、6…符号判定部、7…相関処理部、31、
61…局干渉除去部、C…シンボル推定値、e−1〜e
−K…干渉除去誤差信号、t−1〜t−M、t*−1〜
t*−M…干渉除去後の信号(シンボル推定値)。
Claims (10)
- 【請求項1】 M(2以上)の送信局からの符号分割多
元接続用の信号を受信する受信手段と、 各送信局に割り当てられている各拡散符号に対応した各
逆拡散符号を使用して、各送信局からの信号をそれぞれ
推定するために、直列に接続されたM個の第1の局干渉
除去手段〜第M(第2以上)の局干渉除去手段からなる
局信号推定手段とを備え、 上記第1の局干渉除去手段は上記受信信号を取り込み、
第1の送信局からの信号を推定した第1の推定信号を出
力すると共に、この第1の推定信号を用いて他の送信局
からの信号に与える局間干渉量を推定し、この局間干渉
量を上記受信信号から除去した第1の除去誤差信号を出
力し、 上記第m(mは2〜M)の局干渉除去手段は第m−1の
局干渉除去手段からの第m−1の除去誤差信号を取り込
み、第mの送信局からの信号を推定した第mの推定信号
を出力すると共に、この第mの推定信号を用いて他の送
信局からの信号に与える局間干渉量を推定し、この局間
干渉量を第m−1の除去誤差信号から除去した第mの除
去誤差信号を出力する構成にし、 上記第1の局干渉除去手段〜第Mの局干渉除去手段は、
上記第1の推定信号〜第Mの推定信号に対してレベル調
整を行い、更に補正すると共に、この補正結果を所定以
下に制限する補正手段を備え、第1の推定信号〜第Mの
推定信号に対する上記制限結果を出力すると共に、上記
制限された第1の推定信号〜第Mの推定信号を局間干渉
量の推定のために与えることを特徴とした受信装置。 - 【請求項2】 M(2以上)の送信局からの符号分割多
元接続用の信号を受信する受信手段と、 各送信局に割り当てられている各拡散符号に対応した各
逆拡散符号を使用して、各送信局からの信号をそれぞれ
推定するために、直列に接続されたM個の第1の局干渉
除去手段〜第M(第2以上)の局干渉除去手段を、一つ
の干渉除去段とし、この干渉除去段を少なくともK以上
(2以上)備え、 上記第1の干渉除去段の上記第1の局干渉除去手段は上
記受信信号を取り込み、第1の送信局からの信号を推定
した第1の推定信号を出力すると共に、この第1の推定
信号を用いて他の送信局からの信号に与える局間干渉量
を推定し、この局間干渉量を上記受信信号から除去した
第1の除去誤差信号を出力し、 上記第1の干渉除去段の上記第m(mは2〜M)の局干
渉除去手段は第m−1の局干渉除去手段からの第m−1
の除去誤差信号を取り込み、第mの送信局からの信号を
推定した第mの推定信号を出力すると共に、この第mの
推定信号を用いて他の送信局からの信号に与える局間干
渉量を推定し、この局間干渉量を第m−1の除去誤差信
号から除去した第mの除去誤差信号を出力する構成に
し、 上記第1の干渉除去段は、第1の推定信号〜第Mの推定
信号と、第Mの除去誤差信号とを第2の干渉除去段に与
え、 第k(kは2〜K)の干渉除去段の第1の局干渉除去手
段は、第k−1の干渉除去段の第Mの除去誤差信号を用
いてこの第Mの除去誤差信号における第1の推定信号を
推定しながら、この第1の推定信号を用いて他の送信局
からの信号に与えるこの第Mの除去誤差信号における局
間干渉量も推定し、この局間干渉量を第k−1の干渉除
去段の第Mの除去誤差信号から除去した第kの干渉除去
段の第1の除去誤差信号を出力すると共に、この第Mの
除去誤差信号における第1の推定信号を用いて第k−1
の干渉除去段の第1の推定信号を修正して第kの干渉除
去段の第1の推定信号を出力し、 第kの干渉除去段の第mの局干渉除去手段は、第kの干
渉除去段の第m−1の除去誤差信号を用いてこの第m−
1の除去誤差信号における第mの推定信号を推定しなが
ら、この第mの推定信号を用いて他の送信局からの信号
に与えるこの第m−1の除去誤差信号における局間干渉
量も推定し、この局間干渉量を第kの干渉除去段の第m
−1の除去誤差信号から除去した第kの干渉除去段の第
mの除去誤差信号を出力すると共に、この第m−1の除
去誤差信号における第mの推定信号を用いて第k−1の
干渉除去段の第mの推定信号を修正して第kの干渉除去
段の第mの推定信号を出力することを特徴とした受信装
置。 - 【請求項3】 M(2以上)の送信局からの符号分割多
元接続用の信号を受信する受信手段と、 各送信局に割り当てられている各拡散符号に対応した各
逆拡散符号を使用して、各送信局からの信号をそれぞれ
推定するために、直列に接続されたM個の第1の局干渉
除去手段〜第M(第2以上)の局干渉除去手段を有する
局信号推定手段とを備え、 上記第1の局干渉除去手段は上記受信信号を取り込み、
第1の送信局からの信号を推定した第1の推定信号を出
力すると共に、この第1の推定信号を用いて他の送信局
からの信号に与える局間干渉量を推定し、この局間干渉
量を上記受信信号から除去した第1の除去誤差信号を出
力し、 上記第m(mは2〜M)の局干渉除去手段は第m−1の
局干渉除去手段からの第m−1の除去誤差信号を取り込
み、第mの送信局からの信号を推定した第mの推定信号
を出力すると共に、この第mの推定信号を用いて他の送
信局からの信号に与える局間干渉量を推定し、この局間
干渉量を第m−1の除去誤差信号から除去した第mの除
去誤差信号を出力し、 上記局信号推定手段は、上記第1の局干渉除去手段〜上
記第Mの局干渉除去手段で推定した上記第1の推定信号
〜第Mの推定信号に対してそれぞれ、上記第1の拡散符
号〜第Mの拡散符号で当該受信装置において再び拡散を
行い、これらそれぞれの再拡散信号に対して、最終段の
上記局干渉除去手段からの上記除去誤差信号を加えて上
記第1の推定信号〜第Mの推定信号を修正して出力する
構成を有することを特徴とした受信装置。 - 【請求項4】 請求項1に記載の受信装置において、 上記局信号推定手段は、上記第1の局干渉除去手段〜上
記第Mの局干渉除去手段で推定した上記第1の推定信号
〜第Mの推定信号に対してそれぞれ、上記第1の拡散符
号〜第Mの拡散符号で当該受信装置において再び拡散を
行い、これらそれぞれの再拡散信号に対して、最終段の
上記局干渉除去手段からの上記除去誤差信号を加えて上
記第1の推定信号〜第Mの推定信号を修正して出力する
構成を有することを特徴とした受信装置。 - 【請求項5】 請求項3に記載の受信装置において、 上記局信号推定手段の各干渉除去段の上記第1の局干渉
除去手段〜第Mの局干渉除去手段に、上記第1の推定信
号〜第Mの推定信号に対してレベル調整を行い、更に補
正すると共に、この補正結果を所定以下に制限する補正
手段を備え、第1の推定信号〜第Mの推定信号に対する
上記制限結果を出力すると共に、上記制限された第1の
推定信号〜第Mの推定信号を局間干渉量の推定のために
与えることを特徴とした受信装置。 - 【請求項6】 請求項1、3〜5のいずれかに記載の受
信装置において、 上記受信手段に受信信号のパワーを調整する自動ゲイン
制御手段を備えることを特徴とした受信装置。 - 【請求項7】 請求項1、3〜6のいずれかに記載の受
信装置において、 上記局信号推定手段の出力信号に対して差動符号化復号
処理を行って信号を出力する第1の処理手段、又は、上
記局信号推定手段の出力信号に対して相関処理と差動符
号化復号処理とを行って信号を出力する第2の処理手段
を備えたことを特徴とした受信装置。 - 【請求項8】 請求項1、3〜7のいずれかに記載の受
信装置において、 上記局信号推定手段の出力信号、上記第1の処理手段の
出力信号、又は、上記第2の処理手段の出力信号、のい
ずれかの出力信号から符号判定を行い、各送信局からの
信号に対する各符号を出力する符号判定手段を備えるこ
とを特徴とした受信装置。 - 【請求項9】 請求項1、3〜8のいずれかに記載の受
信装置において、 電波信号を捕捉し電気信号を受信出力する電波捕捉手
段、電気信号の有線伝送路から電気信号を取り込む伝送
路信号取込手段、光信号を電気信号に変換する光/電変
換手段、又は音響信号を電気信号に変換する音響/電気
変換手段のいずれかを備え、 これらのいずれかの手段から出力される上記電気信号を
上記受信手段に与えることを特徴とした受信装置。 - 【請求項10】 請求項1、3〜9のいずれかに記載の
受信装置において、 上記局信号推定手段は、パスダイバーシティに係るパス
数をL(Lは2以上)とした場合、各送信局からの各パ
スに対応した数M×L(Lは2以上)の局干渉除去手段
を直列に接続しており、各送信局の各パスをそれぞれ1
個の送信局として見なして、局信号推定処理を行うこと
を特徴とした受信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34995A JP3285725B2 (ja) | 1994-03-10 | 1995-01-05 | 受信装置 |
Applications Claiming Priority (3)
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