JP3285397B2 - 水琴窟 - Google Patents

水琴窟

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JP3285397B2
JP3285397B2 JP31125292A JP31125292A JP3285397B2 JP 3285397 B2 JP3285397 B2 JP 3285397B2 JP 31125292 A JP31125292 A JP 31125292A JP 31125292 A JP31125292 A JP 31125292A JP 3285397 B2 JP3285397 B2 JP 3285397B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水琴窟に関する。
【0002】
【従来の技術】古来、水琴窟として知られているもの
は、地中に壷を転倒して埋設し、この壷の底部より水面
に向かって水滴を落下させ、これによって音を発生させ
ることとしている。発生した音は、壷の内部で反響もし
くは残響音となり、壷の種類によって独特の音色を造り
出す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、古来の水琴窟
は、地中に埋設されている関係上、発生した音響エネル
ギーのかなりの部分が地中に吸収されてしまい、折角発
生した音が完全にクリアには響かないという難点があっ
た。
【0004】したがって、本発明の目的は、発生した音
の音質・エネルギー等を損なうことなく聴取者に伝える
ことのできる水琴窟を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1に記載の本発明は、水受鉢、壷を備える水琴窟で
あって、水受鉢は、壷の胴部を内周にて支持する第1口
部を有し、壷は、底部に水滴を落下させるための通水
孔、水受鉢の第1口部より大なる胴部、水受鉢の口部よ
り小なる第2口部を備えると共に、第2口部が水受鉢内
部に収容されるよう水受鉢上部に設置される水琴窟であ
る。
【0006】上記目的達成のため、請求項2に記載の発
明は、請求項1に記載の水琴窟であって、その鋭利な側
を接触させることによって壷の底部側を支持する割栗石
を備える。
【0007】上記目的達成のため、請求項3に記載の発
明は、請求項1に記載の水琴窟であって、水受鉢、壷を
収容すると共に、その上部に設けられた孔の内周先端縁
にて壷の底部側を支持する外壁用瓶を備える。
【0008】
【作用】請求項1、2に記載の水琴窟によれば、発生し
た音の音質・エネルギー等を損なうことなく聴取者に伝
えることができる。したがって、音が非常にはっきりと
聞こえ、地面に耳を近づけたり、竹筒等を使用する必要
がない。また、表出して来る音が、鉄琴に近くなり、音
楽的要素が強くなる。また、メロデイー感も良くなる。
さらに、各周波数帯域の音が生きるので、絶妙なコンビ
ネーションとなって、古来には全くなかった音響効果が
創出される。
【0009】請求項3に記載の水琴窟によれば、簡易な
構成で優れた音響効果を奏することができる。
【0010】
【実施例】以下に添付図面に示した実施例を参照しなが
ら、本発明にかかる水琴窟を説明する。
【0011】図1は、本発明にかかる水琴窟の一実施例
を説明するものである。
【0012】図において、1は水受鉢、2は壷、3は石
積壁である。石積壁3は、図示のように地中において壷
2の口部側をとりまくように部屋を構成する。この部屋
は反響室4となる。水受鉢1は、反響室4内に設置され
る。壷2は、反響室4の石積壁3と接触せず水受鉢1に
口部5が安定に載置されるとともに、底部6に通水孔7
が設けられている。壷2の上方部(底部6側)は、割栗
石8によって支持されている。なお、この壷2は、他の
壷と入れ換えることによって様々な音色楽しむことがで
きる。
【0013】上記水受鉢1は、口部5と単に接触するも
のであり(線接触)、かつ、割栗石8も、鋭利な側を壷
2と接触させることによって、壷2と最小限の接触を保
つようにしている。また、割栗石8の間には砂等をつめ
ず、発生した音の通路となるようにする。
【0014】割栗石8の層は、下方においては石積壁3
と豆砂利壁9との間に延長されている。この部分を施工
する際は、割栗石8を積み上げながら、モルタル3aで
固めるようにする。ただし、モルタル3aの層は、割栗
石8の層の反響室4側の表面側層にとどめ、割栗石8の
層に深く入り込まないようにする。このモルタル層3a
は同時に石積壁3を保持する役割も果たす。これによっ
て、図示のように、割栗石8の層が、上記豆砂利壁9と
石積壁3との間に介在する。豆砂利壁9は、外部より浸
透する地下水が水琴窟内に流入することを防ぎ、下部へ
透水するためのものである。割栗石8と豆砂利壁9との
間は、杉板10等の板材(材質は特に限定されない。合
成樹脂等でも良い。)で仕切られている。この杉板10
は、土砂の流入を防ぐためのものである。水受鉢1の下
は基台層(ベースコンクリート)11となっており、排
水孔12が設けられている。全体の最下部には底部割栗
石層13が形成され、この層13は豆砂利壁9と連続
し、周囲の土壌層14から泥水等が流入することを防止
する。
【0015】本実施例の複壁構造式水琴窟の地上に現れ
る形態は、古来のものと変わりはない。すなわち、前石
15,水鉢16,上部池17等が適宜設けられている。
【0016】図2は、図1のA部拡大図である。図示の
ように、上部池17は、厚さ2ないし4mmの不織布1
9および厚さ30mmのモルタル層を底部として形成さ
れている。なお、この拡大図においても、割栗石8同士
および周囲の壁面とが最低限の接触を保つことが了解さ
れる。
【0017】上記水受鉢1は、信楽焼を使用して良い結
果を得たが、これに限らず種々のものを使用することが
できる。壷2も、信楽焼を使用して良い結果を得たが、
これに限らず種々のものを使用することができる。ま
た、石積壁3は、玄昌石を使用して良い結果を得たが、
これに限らず種々のものを使用することができる。
【0018】本実施例の複壁構造式水琴窟では、通水孔
7を通して水滴が落下し、水受鉢1に落下する。水滴の
落下によって発生する音は、壷2に伝達される。壷2
は、載置した状態において上記水受鉢1と上記壷2とが
線接触を保ち、上記壷2の上方部を割栗石8の鋭利な側
と接触させることによって支持しており、この結果、周
囲の構造物と最小限の接触点を保っている。また、上記
割栗石8によって形成される層であって、上記石積壁3
を構成しない層では割栗石8の間に砂等をつめず、発生
した音の通路を形成している。水琴窟の音響は、水滴の
滴下に伴う反響音である。この反響音の固有振動数は、
壷2内に形成される空間の寸法諸元によって規定される
ものである。この反響音について、壷2の外壁は一種の
共鳴板のような機能をはたしていると考察される。本発
明によれば、壷2は、周囲の構造物と最小限の接触をし
ており、このような共鳴作用が妨げられることがない。
さらに、石積壁3とベースコンクリートの基台層11と
で構成される反響室4によって、このような共鳴音が減
衰することなく地表に伝播する。加えて、割栗石8によ
って形成される層では、音の通路が確保されるため、地
中に埋設した場合でも、発生した音が遮音されず、音の
エネルギーが減衰しないまま聴取者の耳に伝播される。
同様に、豆砂利壁9と石積壁3との間に介在する割栗石
8の層を通して音が伝播する。特に、高音領域の周波数
成分は、遮音効果による減衰量が大きい。しかし、遮音
効果が小さいので、豊富な周波数帯域の音が保持され
る。
【0019】図3,4は、上記図1の実施例と異なり、
室内用に適用できるタイプのものである。この実施例で
は、上下の外壁21,22(外壁用瓶)、底板23、フ
タ部24を設け、その内部に水受皿1および壷2を配置
したものである。
【0020】周囲の構造物との間に間隙を設け、図示の
とおり、上記フタ部24に設けた孔25の内周先端縁2
5aによって壷2の上方部を支持し、水受鉢1に壷2の
口部を安定に載置し、この載置した状態において上記水
受鉢1と上記壷2とが線接触を保つようにしている。こ
の結果、周囲の構造物および水受鉢との間において最小
限の接触点が設けられ、効果の点においては、上記図1
の実施例と変わるところはない。
【0021】この図3,4の実施例は、反響室4の効果
が大きく、簡易に優れた音響効果を得ることができる。
【0022】図5,6は、室内設置用の水琴窟におい
て、ポンプ手段31,循環パイプ32を設け、水を循環
使用できるようにした実施例である。このポンプ手段3
1としては、浴槽用超小型の家庭用水中ポンプ(据付
型)を使用することができる。
【0023】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、当業者にとって自明な変更・修飾・付加はすべて
本発明の技術的思想の範囲に含まれる。
【0024】
【発明の効果】上記したところから明らかなように、本
発明によれば、発生した音の音質・エネルギー等を損な
うことなく聴取者に伝えることのできる水琴窟を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる水琴窟の断面図であ
る。
【図2】図1のA部拡大図である。
【図3】本発明の他の実施例にかかる水琴窟の断面図で
ある。
【図4】図3の実施例の分解図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例にかかる水琴窟の斜
視図である。
【図6】図5の実施例の断面図である。
【符号の説明】
1 水受鉢 2 壷 3 石積壁 4 反響室 5 口部 6 底部 7 通水孔 8 割栗石 9 豆砂利壁 10 杉板 11 基台層(ベースコンクリート) 12 排水孔 13 底部割栗石層 14 土壌層 15 前石 16 水鉢 17 上部池 18 モルタル層 19 不織布層 21,22 外壁 23 底板 24 フタ部 31 ポンプ手段 32 循環パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 15/04 301

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水受鉢1、壷2を備える水琴窟であっ
    て、水受鉢1は、壷2の胴部を内周にて支持する第1口
    部を有し、壷2は、底部に水滴を落下させるための通水
    孔7、水受鉢1の第1口部より大なる胴部、水受鉢1の
    口部より小なる第2口部を備えると共に、第2口部が水
    受鉢1内部に収容されるよう水受鉢1上部に設置される
    水琴窟。
  2. 【請求項2】 その鋭利な側を接触させることによって
    壷2の底部側を支持する割栗石8を備える請求項1に記
    載の水琴窟。
  3. 【請求項3】 水受鉢1、壷2を収容すると共に、その
    上部に設けられた孔25の内周先端縁25aにて壷2の
    底部側を支持する外壁用瓶を備える請求項1に記載の水
    琴窟。
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Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
庭 別冊50 特集・庭の水景,日本,建築資料研究社,1986年7月1日,p.118

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