JP3283065B2 - 癌の免疫検査法とそれに使用される検査用内視鏡 - Google Patents

癌の免疫検査法とそれに使用される検査用内視鏡

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛍光免疫測定法による
癌の免疫検査法とそれに使用される内視鏡に関し、さら
に詳しくは内視鏡検査時にポイントセンシング的に検査
することを可能とした癌の免疫検査法に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】従来より
癌の診断は、一般に血清中の癌マーカを血清学的検査に
より検出し診断する方法や、内視鏡を用いて癌を直接観
察し診断する方法等が用いられている。後者による場
合、色素によりコントラストを強くして、凹凸(ポリー
プ)を発見し、あるいはあらかじめ癌細胞と親和性のあ
る標識剤を吸収させて、組織を採取し組織検査により癌
の診断が行われているのが実情である。
【0003】しかしながら、血清学的検査による方法の
場合、血清中に癌マーカが発見されるのは、病状が既に
進行癌であることが普通であり、この場合治癒は難し
い。従って、早期癌の検査法には適しない。また、内視
鏡を用いて癌を直接観察する方法では、たとえ色素によ
りコントラストを強くしても早期癌のポリープの発見
は、決して容易ではなく診断に経験的要素が要求され
る。一方、組織を採取しての組織検査は有効な診断方法
ではあるが、組織検査には、通常2〜3日を要するた
め、組織検査結果次第で、詳細な再検査を行なうことが
しばしば必要となる。しかし、小腸などの検査では特
に、検査部位の位置再現は容易ではない。また、検査に
おける組織採取部位の選択は施術者の経験に左右され客
観的な検査は必ずしも容易ではない。とくに、癌細胞
が、組織表面にない場合、情報提供能力が低下するため
癌の検査において誤った検査結果を示す可能性がある。
【0004】ところで、従来より、抗原、抗体の濃度の
測定方法としてはラジオアイソトープや酵素で抗原抗体
を標識する方法が用いられてきたが、これらの方法は感
度、安全性などの面で問題があり、これらの方法に代わ
って蛍光色素で抗原抗体を標識し、これを用いて抗原抗
体の濃度を簡易に測定する方法が種々研究されている。
しかし、癌抗原に着目した癌の検査法においては、前記
のように迅速に且つ確実に行う必要があり、例えば内視
鏡検査時にポイントセンシング的に検査し、短時間の内
に得られる検査結果に基づきさらに詳細な検査を続け得
ることが要請されるが、いまだ実用化される検査方法は
見出されていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは内視鏡検査
時にポイントセンシング的に検査し、迅速に且つ確実に
検査結果の提供できる装置を鋭意研究した結果、癌マー
カに対する特異的結合性を有する抗体を光ファイバーの
励起光出射端面に結合した光ファイバーを内視鏡に担持
せしめ、内視鏡下に免疫検査を行うことにより、前記課
題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】即ち、本発明の要旨は、光ファイバーの
の伝搬方向と交差する励起光出射端面に癌マーカに対す
る特異的結合性を有する抗体の結合した光ファイバーを
内視鏡に担持せしめ、内視鏡下に検査対象となる癌マー
カと該抗体を反応させて該端面上に免疫複合体を形成さ
せ、さらに該免疫複合体を癌マーカに対する特異的結合
性を有する抗体であって蛍光標識された2次抗体と反応
させてサンドイッチ状の蛍光標識免疫複合体を形成さ
せ、次いで励起光により発する蛍光を測定することを特
徴とする癌の免疫検査法、および該光ファイバーを担持
してなる検査用内視鏡に関する。
【0007】本発明において使用する蛍光免疫測定装置
は、励起光源、蛍光検出器、癌マーカに対する特異的結
合性を有する抗体が結合した光ファイバー、および分光
器を備えた蛍光免疫測定装置であって、該抗体が光ファ
イバーの励起光出射端面に結合し、該分光器が該励起光
源から発せられた励起光を該光ファイバーの励起光入射
端面に導くと共に、該抗体と癌マーカを介してサンドイ
ッチ状に免疫複合体を形成する蛍光標識された癌マーカ
に対する特異的結合性を有する抗体から発する蛍光を該
蛍光検出器へ導くよう構成され、該光ファイバーの励起
光出射端面が該励起光源からの励起光に対して透過性を
有する装置である。
【0008】該装置に用いる癌マーカに対する特異的結
合性を有する抗体の結合した光ファイバーは、蛍光免疫
測定装置本体とは分離されて内視鏡に担持せしめられ、
内視鏡下に検査対象となる癌マーカの存在すると思われ
る組織と該抗体を接触させることができるよう構成され
ている。即ち、具体的には例えば、内視鏡内の組織片を
採取する凹凸不整な隆起部の近傍に癌マーカに対する特
異的結合性を有する抗体の結合した光ファイバーを固定
し、内視鏡下に操作して組織片を採取する要領と同様の
方法で該光ファイバーに結合した抗体を患部の組織と接
触させ、直ちに該光ファイバーを内視鏡より分離して、
本発明における蛍光免疫測定装置を用いて検査する。無
論、光ファイバーは、蛍光免疫測定装置に予め接続して
おき、必要に応じて、抗体が結合した部分のみを交換し
てもよい。ここで、検査対象となる癌マーカが組織内に
存在している場合は、該癌マーカと該抗体を反応させて
該光ファイバーの端面上に免疫複合体を形成させること
ができる。光ファイバーの担持方法としては、例えば、
内視鏡についている組織採取用孔に該光ファイバーを導
入担持する方法がある(図4参照)。
【0009】本発明における励起光源は、通常、半導体
レーザ、LED、Xeランプ、気体レーザ等が挙げられ
特に限定されるものではないが、中でも半導体レーザ、
LEDが小型化、低廉化しやすいことから好ましく使用
される。
【0010】本発明における蛍光検出器は、通常、光電
子増倍管、フォトダイオード等が挙げられ、特に限定さ
れるものではないが、中でもフォトダイオードが小型化
しやすく強度が大きく実用的であることから好ましく使
用される。
【0011】本発明における癌マーカに対する特異的結
合性を有する抗体が結合した光ファイバーは、光ファイ
バーとしてガラス製、樹脂製など種々の材質を使用でき
るが、特に価格の観点から樹脂製が望ましい。光ファイ
バーに該抗体を結合させる方法としては、公知の方法を
種々利用できる。例えば、ガラス製の光ファイバーの表
面に3、4−アミノプロピルトリメトキシシラーネなど
のシリル化合物を反応させ、光ファイバーの表面にアミ
ノ基を導入し、これに該抗体のカルボキシル基を結合さ
せることができる。
【0012】また、樹脂製光ファイバーに該抗体を結合
させる場合は、光ファイバーとして、アクリル酸エステ
ルポリマーなどのエステル構造を持つものが好ましく、
このエステル基に>CH−CHO構造をもつ化合物を反
応させ、ホルミル基を導入し、このホルミル基に該抗体
のアミノ基を結合させる。
【0013】本発明における癌マーカに対する特異的結
合性を有する抗体を光ファイバーに結合させる部位は、
光ファイバーの励起光出射端面に結合させることが励起
効率が高くなるので望ましい。
【0014】本発明における癌マーカとしては、一般に
癌マーカとして知られているものであれば特に限定され
るものではない。例えば、AFP(α−フェトプロテイ
ン、α-Fetoprotein)、BFP(塩基性フェトプロテイ
ン)、BMG(β2 −マイクログロブリン、β2 -Micro
globulin、β2 -MG)、CA125 (Carbohydrate Anti
gen 125)、CA19−9(Carbohydrate Antigen 19-9)
、CA50(Carbohydrate Antigen 50) 、CEA(癌
胎児性抗原、Carcinoembryonic Antigen) 、DuPan-2 、
フェリチン(Ferritin)、IAP(免疫抑制酸性蛋白、Im
munosuppressiveAcid Protein) などが挙げられる。本
発明における癌マーカに対する特異的結合性を有する抗
体としては、これらの抗原を用いて公知の方法により得
られるモノクローナル抗体あるいはポリクローナル抗体
が使用される。
【0015】本発明における分光器は、光源から発せら
れた光を抗体が結合した光ファイバーの励起光入射端面
に導くと共に、該抗体と癌マーカを介してサンドイッチ
状に免疫複合体を形成する蛍光標識された抗体から発す
る蛍光を蛍光検出器へ導くよう構成されていることが必
要である。この理由は、分光器を備えることにより、検
出部である光ファイバーへの入出射を単一の光学系で実
現でき、小型化に適するからである。本発明における分
光器は、このような作用を有するものであれば特に限定
されるものではない。例えば、1対のプリズムを組み合
わせたものが挙げられる。この場合、図3に示すように
1対のプリズムの間に、励起光を全反射し、蛍光を全透
過する膜層19および蛍光の反射防止膜層21を付ける
ことができ、これにより検出器2の前に励起光除去フィ
ルターを付ける必要がなくなるからである。蛍光を全透
過する膜あるいは蛍光の反射防止膜は、MgF2 、Mg
O、ZnO、SiO2 、CaF2 などを用いて調製する
ことができる。膜の形成方法としては、蒸着法等の公知
の方法を使用することができる。
【0016】また、このようなプリズムの代わりに、励
起光を全て透過させるが、蛍光は全て反射させる性質を
有するミラーを適宜調製して用いてもよい。このような
ミラーとしては、例えば誘電体多層膜ミラーが挙げら
れ、これを調製するには、例えば、ガラス基板の両面に
MgF2 とSiO2 などを蒸着法により交互に多層に積
層することにより容易に得ることができる。
【0017】本発明においては、励起光源と分光器の光
学的接続、分光器と蛍光検出器の光学的接続は、光ファ
イバーにて行うことができるが、光ファイバーを介さ
ず、直接光源からの光を分光器に照射、発生した蛍光を
直接蛍光検出器に照射する方が小型化の観点から望まし
い。
【0018】励起光源からの励起光を抗体が結合した光
ファイバーに導入する場合は、レンズなどの光学系を使
用することができるが、本発明では、高感度の測定が可
能であるため、レーザ等で励起光の集光を省略でき、従
来必要であった光軸合わせの工程が不要で装置が簡便な
ものとなる。
【0019】本発明においては、抗体が結合した光ファ
イバーの励起光出射端面は、励起光源からの励起光に対
して透過性を有することが必要である。この理由は、励
起光を透過させることにより、従来技術で見られるよう
な励起光の反射を防止でき、また、励起光源の出力を大
きくしてもバックグラウンドを低くすることができ、高
感度化が可能なためである。
【0020】本発明において、励起光出射端面が励起光
源からの励起光に対して透過性を有するとは、出射端面
で生じ得る反射光が蛍光検出において実質的に影響を与
えない程度に励起光の反射を防止し、励起光を透過させ
る性質をいう。即ち、具体的には光ファイバーの励起光
の出射端面は、励起光が実質的に反射することなく透過
性をもたせるため、通常Rmaxが5μm以下の面粗度
となるように加工され、好ましくはRmaxが0.00
5〜5μm、さらに好ましくは0.01〜0.5μmで
ある。この理由は、Rmaxが5μmを超える場合は、
励起光が出射端面で乱反射を起こして反射光が蛍光検出
器に混入しやすくなったり、出射端面から透過して出射
される光の出射率が低下する。またRmaxが0.00
5μmより低面粗度の場合は、加工に手間がかかり、ま
た表面積が小さくなるため、結合できる抗体の量が減少
するため感度が低下するからである。本発明において面
粗度を表示するRmaxはJIS B0601に準拠し
たものである。
【0021】光ファイバーの出射端面を上記のような面
粗度となるよう加工する方法としては、特に限定される
ものではなく、常法により容易に行うことができる。例
えば、V溝加工した治具のV溝部分に光ファイバーを導
入して固定し、各種の粗さの耐水研磨紙(例えば、80
0番、1500番、2000番など)及びラッピングフ
ィルムを用いて順次研磨することにより所望の面粗度に
調整することができる。面粗度の測定は、光ファイバー
を前記の治具に固定した状態で触針式表面粗さ計(東京
精密社製)により測定することができる。
【0022】さらに、励起光の出射端面は、光の伝搬方
向に対して角度θを有してなることが望ましい。所望の
角度としては、θが出来るだけ小さい方が光ファイバー
先端の出射端面の表面積が大きくなるため、光ファイバ
ーへ結合できる抗原、抗体の量を増やすことができるた
め好ましいが、反面小さくなり過ぎると励起光が反射し
やすくなり、バックグラウンドが大きくなってしまうの
で好ましくない。従って、前記励起光の出射端面の光の
伝搬方向に対する角度θは、少なくとも下記の数式
(1)を満たすことが望ましい。
【0023】 θ>(π/2)−sin-1(n2/n1) ・・・(1) (式中、θは出射端面と光の伝搬方向のなす角度を、n
1は光ファイバーのコア部の屈折率を、n2は光ファイ
バーに接している媒質の屈折率を表わす。)
【0024】本発明における蛍光標識免疫複合体とは、
前記のよう免疫複合体を癌マーカに対する特異的結合性
を有する抗体であって蛍光標識された2次抗体と反応さ
せて得られるサンドイッチ状の複合体を意味する。即
ち、測定試料である癌マーカを、光ファイバーの励起光
出射端面に結合した癌マーカに対する特異的結合性を有
する抗体と蛍光色素により標識された抗体とによりサン
ドイッチ状に結合したものいう。
【0025】また、蛍光標識に用いる蛍光色素として
は、特に限定されるものではなく例えばシアニン系色
素、フルオレセイン等が使用される。また、蛍光色素量
を増加させる目的で、例えば抗体にビオチン−アビジン
を介して蛍光色素を結合させたもの(抗体−ビオチン−
アビジン−蛍光色素)、キトサン−ビオチン−アビジン
を介して蛍光色素を結合させたもの(抗体−キトサン−
ビオチン−アビジン−蛍光色素)等の公知の方法(WO
90/13029号公報)により調製された蛍光標識体
を用いてもよい。
【0026】本発明においては、励起光を導入する光フ
ァイバーと検出部である抗体が結合した光ファイバーが
分離可能であることが望ましい。この理由は、検出部で
ある抗体が結合した光ファイバーは内視鏡に担持せしめ
られ、内視鏡下の検査に供され使い捨てとして使用され
るのが好ましいためであり、測定終了後、新しい検出部
を付け替えることがたやすくできるからである。
【0027】本発明においては、検出器の前に励起光を
除去するフィルターを設置することが可能であるが、従
来技術の装置と異なり励起光の混入がないため、フィル
ターを設置しない方が、フィルターでの損失を改善でき
るため好ましい。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定
されるものではない。
【0029】実施例 (1)20mMホウ酸緩衝液(pH=7.5)1ml中
に、癌胎児性抗原(以下CEAと略す)に対する抗体で
ある抗CEA抗体2mgと、7−ヒドロキシクマリン−
3−カルボン酸4mgを溶解した。 (2)この溶液に水溶性カルボジイミド10mgを添加
し、遮光下室温に一晩放置後、カラムクロマトグラフ法
を用いて分離精製を行い、7−ヒドロキシクマリン−3
−カルボン酸で標識された抗CEA抗体(以下F−CE
A抗体と略す)溶液を得た。
【0030】(3)水0.5mlにNiSO4 10mg
を溶解し、次いでエタノール2.5mlを加えた。生成
した白色沈澱を3000rpmで遠心分離除去し、得た
上清をNi−エタノール溶液とした。 (4)50mMのKOHエタノール溶液0.4mlに、
前記Ni−エタノール溶液0.1mlを加え、さらに5
0%グルタルアルデヒド50μlを添加し、反応液とし
た。 (5)ポリメタクリル酸メチルを主成分とする直径1m
mの樹脂製光ファイバー(三菱レイヨン製、商品名:エ
スカ)の先端を酢酸エチルに浸して拭きとり、クラッド
層を1cm剥離し、水洗した。さらにその端面を光の伝
搬方向に対して30°の角度になるようにカッティング
し、そのカッティング面を研磨紙でポリッシングし、面
粗度をRmaxが0.10μmになるように調整した。
なお、本実施例で用いる光ファイバーについて、前記の
数式(1)におけるnlは1.495であり、n2は
1.330である。この光ファイバーの断面を前記
(4)の反応液に浸漬し、50℃で10分間処理するこ
とにより、光ファイバーの表面にホルミル基を導入し
た。これを20mM塩酸および水で洗浄した。
【0031】(6)抗CEA抗体2mgをリン酸緩衝生
理食塩水(以下PBSと略す)1mlに溶解し、得た溶
液に前記(5)の光ファイバーを浸漬した。 (7)4℃で一晩放置した後、光ファイバーを洗浄し、
1%NaBH4 水溶液に15分間浸漬、水およびPBS
で洗浄することにより、抗CEA抗体固定化ファイバー
を作製した(図2参照)。この抗CEA抗体固定化ファ
イバーを内視鏡についている組織採取用孔に挿入し(図
4参照)、検査用内視鏡とした。 (8)大腸癌診断時の内視鏡検査中、大腸癌と推測され
る部位に、内視鏡観察しながら順次前記抗CEA抗体固
定化ファイバーをポイントセンシング的に接触させた。 (9)接触させた表面を乾燥させることなく、室温で5
分間放置した後、前記(2)で得たF−CEA抗体溶液
に5分間浸漬、PBSで洗浄した。
【0032】(10)前記(9)の光ファイバーを図1
に示す蛍光測定装置に接続、1%炭酸ナトリウム溶液に
浸漬し測定したところ、いくつかの光ファイバーについ
て蛍光、即ち陽性反応が見られた。 (11)前記(10)で得られた情報をもとに、組織を
採取し、組織検査を行ったところ、癌細胞と判定された
組織の採取部位は、光ファイバーを用いた場合の陽性部
位と明らかに相関関係が見出された。 (12)したがって、光ファイバーを用いた検査が、組
織採取部位の決定となる情報を短時間で供与できること
が明らかとなった。
【0033】
【発明の効果】本発明の方法によれば、従来の組織検査
におけるような、あらかじめ標識剤を導入、吸収させる
必要がないので簡易検査、時間の短縮が可能である。ま
た内視鏡検査中に、癌の存在と領域の情報が得られるの
で迅速な診断が可能となる。即ち、1度のみの内視鏡検
査で詳細な組織採取が可能となるので、患者に苦痛を与
える回数も減り、位置の再現性の問題もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明における蛍光免疫測定装置の概略
構成を示す図である。
【図2】図2は本発明における装置の検出部の概略構成
を示す図である。
【図3】図3は分光器の概略構成を示す図である。
【図4】図4は本発明の内視鏡の先端部の概略構成を示
す図である。
【符号の説明】
1 光源 2 検出器 3 光ファイバーコネクター 4 光ファイバー 5 接続ガイド 6 検出部(センシングチップ) 7 分光器 8 1次抗体 9 抗原 10 蛍光標識2次抗体 11 分光ユニット 12 蛍光物質 13 ミラー 14 ハーフミラー 15 プリズム 16 参照光検出器 17 比率増幅計 18 記録計 19 励起光を全反射し、蛍光を全透過する膜 20 光学接着剤 21 蛍光の反射防止膜 22 励起光 23 蛍光 24 光ファイバー担持口(組織採取用孔) 25 照明窓 26 観察窓 27 送気口 28 送水洗浄口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大江 一江 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1−1 イビ デン株式会社内 (72)発明者 矢野 秀樹 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1−1 イビ デン株式会社内

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバーの光の伝搬方向と交差する
    励起光出射端面に癌マーカに対する特異的結合性を有す
    る抗体の結合した光ファイバーを内視鏡に担持せしめ、
    内視鏡下に検査対象となる癌マーカと該抗体を反応させ
    て該端面上に免疫複合体を形成させ、さらに該免疫複合
    体を癌マーカに対する特異的結合性を有する抗体であっ
    て蛍光標識された2次抗体と反応させてサンドイッチ状
    の蛍光標識免疫複合体を形成させ、次いで励起光により
    発する蛍光を測定することを特徴とする癌の免疫検査
    法。
  2. 【請求項2】 光ファイバーの励起光出射端面が励起光
    源からの励起光に対して透過性を有するものである請求
    項1記載の免疫検査法。
  3. 【請求項3】 光ファイバーの励起光出射端面が、Rm
    axが5μm以下の面粗度を有するものである請求項1
    記載の免疫検査法。
  4. 【請求項4】 光ファイバーの励起光出射端面が、光の
    伝搬方向に対して数式(1)で表される角度θを有する
    ものである請求項1記載の免疫検査法。 θ>(π/2)−sin-1(n2/n1) ・・・(1) (式中、θは出射端面と光の伝搬方向のなす角度を、n
    1は光ファイバーのコア部の屈折率を、n2は光ファイ
    バーに接している媒質の屈折率を表わす。)
  5. 【請求項5】 光ファイバーの光の伝搬方向と交差する
    励起光出射端面に癌マーカに対する特異的結合性を有す
    る抗体を結合させてなる光ファイバーを担持してなる検
    査用内視鏡。
  6. 【請求項6】 励起光出射端面が、Rmaxが5μm以
    下の面粗度を有する請求項5記載の検査用内視鏡。
  7. 【請求項7】 励起光出射端面が、光の伝搬方向に対し
    て数式(1)で表される角度θを有するものである請求
    項5記載の検査用内視鏡。 θ>(π/2)−sin-1(n2/n1) ・・・(1) (式中、θは出射端面と光の伝搬方向のなす角度を、n
    1は光ファイバーのコア部の屈折率を、n2は光ファイ
    バーに接している媒質の屈折率を表わす。)
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