JP3283011B2 - 耐震補強装置 - Google Patents
耐震補強装置Info
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- JP3283011B2 JP3283011B2 JP12657299A JP12657299A JP3283011B2 JP 3283011 B2 JP3283011 B2 JP 3283011B2 JP 12657299 A JP12657299 A JP 12657299A JP 12657299 A JP12657299 A JP 12657299A JP 3283011 B2 JP3283011 B2 JP 3283011B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物における柱近
傍の壁体に、壁厚方向に貫通するように耐震用スリット
材を埋設して構成される耐震補強装置に係り、特に施工
が容易で壁厚変更にも容易に対応することができる耐震
補強装置に関する。
傍の壁体に、壁厚方向に貫通するように耐震用スリット
材を埋設して構成される耐震補強装置に係り、特に施工
が容易で壁厚変更にも容易に対応することができる耐震
補強装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の耐震補強装置としては、
例えば特開平10−18640号公報に示されているよ
うに、発泡合成樹脂からなる板状の芯材の両端部に、一
対の支持材を配置して構成するようにしたものが一般に
知られている。
例えば特開平10−18640号公報に示されているよ
うに、発泡合成樹脂からなる板状の芯材の両端部に、一
対の支持材を配置して構成するようにしたものが一般に
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の耐震補強装
置においては、一対の支持材の間隔設定を、専ら芯材で
行なっているため、芯材として一定の形状寸法を保持で
きるものしか使用することができず、例えばロックウー
ル等の耐火材のように、小さな外力で簡単に変形してし
まうようなものは、施工上の問題から使用することがで
きないとともに、型枠間に打設される生コンクリートに
より、耐火材等が縮小して薄厚となってスリット幅が変
化してしまうという点からも、使用することができない
という問題がある。
置においては、一対の支持材の間隔設定を、専ら芯材で
行なっているため、芯材として一定の形状寸法を保持で
きるものしか使用することができず、例えばロックウー
ル等の耐火材のように、小さな外力で簡単に変形してし
まうようなものは、施工上の問題から使用することがで
きないとともに、型枠間に打設される生コンクリートに
より、耐火材等が縮小して薄厚となってスリット幅が変
化してしまうという点からも、使用することができない
という問題がある。
【0004】本発明は、かかる現況に鑑みなされたもの
で、クッション部材がロックウール等のように変形し易
いものであっても、簡単に施工できるとともに、壁厚変
更にも容易に対応することができる耐震補強装置を提供
することを目的とする。
で、クッション部材がロックウール等のように変形し易
いものであっても、簡単に施工できるとともに、壁厚変
更にも容易に対応することができる耐震補強装置を提供
することを目的とする。
【0005】本発明の他の目的は、スリット部分の耐火
性を向上させることができ、スリットを設けたことに伴
なう不具合を解消することができる耐震補強装置を提供
するにある。
性を向上させることができ、スリットを設けたことに伴
なう不具合を解消することができる耐震補強装置を提供
するにある。
【0006】本発明の他の目的は、施工性を大幅に向上
させることができる耐震補強装置を提供するにある。
させることができる耐震補強装置を提供するにある。
【0007】本発明の他の目的は、地震等で外力が作用
した際に、枠体を簡単に変形させて枠体の破損を防止す
ることができるとともに、耐震用スリット材としての機
能を充分に発揮させることができる耐震補強装置を提供
するにある。
した際に、枠体を簡単に変形させて枠体の破損を防止す
ることができるとともに、耐震用スリット材としての機
能を充分に発揮させることができる耐震補強装置を提供
するにある。
【0008】本発明の他の目的は、耐震用スリット材と
しての機能を、より安定させることができる耐震補強装
置を提供するにある。
しての機能を、より安定させることができる耐震補強装
置を提供するにある。
【0009】本発明の他の目的は、フラット仕上げ用の
目地部材等を用いる際に、施工が容易で目地部材の設置
状態を安定させることができる耐震補強装置を提供する
にある。
目地部材等を用いる際に、施工が容易で目地部材の設置
状態を安定させることができる耐震補強装置を提供する
にある。
【0010】本発明のさらに他の目的は、両枠体を共通
部材で構成してコストダウンを図ることができる耐震補
強装置を提供するにある。
部材で構成してコストダウンを図ることができる耐震補
強装置を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、建物における柱近傍の壁体に、壁厚方向に貫
通するように耐震用スリット材を埋設して構成される耐
震補強装置において、前記耐震用スリット材を、型枠間
に装着される一対の枠体と、一対の枠体間に配置される
クッション部材とで構成し、前記各枠体を、他方の枠体
側に開口する溝状をなし先端部が相互に重合されてクッ
ション部材の配置空間を形成する本体部と、本体部の外
側に設けられ型枠内面に取付けた目地棒に装着される溝
状の位置固定部とで構成するようにしたことを特徴とす
る。そして、一対の枠体で外殻を構成し、外殻内にクッ
ション部材を配置するようにしているので、軟質のクッ
ション部材であっても、容易に施工することが可能とな
り、また壁厚変更にも容易に対応することが可能とな
る。
本発明は、建物における柱近傍の壁体に、壁厚方向に貫
通するように耐震用スリット材を埋設して構成される耐
震補強装置において、前記耐震用スリット材を、型枠間
に装着される一対の枠体と、一対の枠体間に配置される
クッション部材とで構成し、前記各枠体を、他方の枠体
側に開口する溝状をなし先端部が相互に重合されてクッ
ション部材の配置空間を形成する本体部と、本体部の外
側に設けられ型枠内面に取付けた目地棒に装着される溝
状の位置固定部とで構成するようにしたことを特徴とす
る。そして、一対の枠体で外殻を構成し、外殻内にクッ
ション部材を配置するようにしているので、軟質のクッ
ション部材であっても、容易に施工することが可能とな
り、また壁厚変更にも容易に対応することが可能とな
る。
【0012】本発明はまた、クッション部材の少なくと
も一部を、耐火材で構成するようにしたことを特徴とす
る。そしてこれにより、スリット部分の耐火性を向上さ
せることが可能となり、スリットを設けたことに伴なう
不具合,例えばスリット部分の耐火性が低下して火災の
際の延焼防止効果が極端に低下する等の問題を解消する
ことが可能となる。
も一部を、耐火材で構成するようにしたことを特徴とす
る。そしてこれにより、スリット部分の耐火性を向上さ
せることが可能となり、スリットを設けたことに伴なう
不具合,例えばスリット部分の耐火性が低下して火災の
際の延焼防止効果が極端に低下する等の問題を解消する
ことが可能となる。
【0013】本発明はまた、各本体部を、壁厚に合わせ
重合量を調節した状態で相互に連結するようにしたこと
を特徴とする。そしてこれにより、一対の枠体が外殻と
して完全に一体化され、施工性を大幅に向上させること
が可能となる。
重合量を調節した状態で相互に連結するようにしたこと
を特徴とする。そしてこれにより、一対の枠体が外殻と
して完全に一体化され、施工性を大幅に向上させること
が可能となる。
【0014】本発明はまた、各本体部の底壁に、外力に
対し弾性変形して溝幅を変化させる変形部を設けるよう
にしたことを特徴とする。そしてこれにより、地震等で
外力が作用した際に、枠体が簡単に変形して枠体の破損
を防止することが可能となるとともに、耐震用スリット
材としての機能を充分に発揮させることが可能となる。
対し弾性変形して溝幅を変化させる変形部を設けるよう
にしたことを特徴とする。そしてこれにより、地震等で
外力が作用した際に、枠体が簡単に変形して枠体の破損
を防止することが可能となるとともに、耐震用スリット
材としての機能を充分に発揮させることが可能となる。
【0015】本発明はまた、各本体部の他方の本体部と
の重合部に、両本体部の外面をほぼ面一にするための切
欠き部を設けるようにしたことを特徴とする。そしてこ
れにより、耐震用スリット材としての機能を、より安定
させることが可能となる。
の重合部に、両本体部の外面をほぼ面一にするための切
欠き部を設けるようにしたことを特徴とする。そしてこ
れにより、耐震用スリット材としての機能を、より安定
させることが可能となる。
【0016】本発明はまた、各位置固定部に、目地部材
をスナップ係止するための係止部を設けるようにしたこ
とを特徴とする。そしてこれにより、フラット仕上げ用
の目地部材等を用いる際に、施工が容易で目地部材の設
置状態を安定させることが可能となる。
をスナップ係止するための係止部を設けるようにしたこ
とを特徴とする。そしてこれにより、フラット仕上げ用
の目地部材等を用いる際に、施工が容易で目地部材の設
置状態を安定させることが可能となる。
【0017】本発明はさらに、両枠体を対称形状とする
ようにしたことを特徴とする。そしてこれにより、両枠
体を共通部品で構成してコストダウンを図ることが可能
となる。
ようにしたことを特徴とする。そしてこれにより、両枠
体を共通部品で構成してコストダウンを図ることが可能
となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して説
明する。図1およびは、本発明の第1の実施の形態に係
る耐震補強装置を示すもので、この耐震補強装置1は、
建物における柱近傍の壁体2に、壁厚方向に貫通するよ
うに耐震用スリット材3を埋設して構成されている。
明する。図1およびは、本発明の第1の実施の形態に係
る耐震補強装置を示すもので、この耐震補強装置1は、
建物における柱近傍の壁体2に、壁厚方向に貫通するよ
うに耐震用スリット材3を埋設して構成されている。
【0019】前記耐震用スリット材3は、図1に示すよ
うに、壁体2を形成するための型枠4a,4b間に装着
される例えばプラスチック製の一対の枠体5a,5b
と、これら両枠体5a,5b間に配置されるクッション
部材6とを備えており、前記両枠体5a,5bにより、
クッション部材6を包む外殻が構成されている。
うに、壁体2を形成するための型枠4a,4b間に装着
される例えばプラスチック製の一対の枠体5a,5b
と、これら両枠体5a,5b間に配置されるクッション
部材6とを備えており、前記両枠体5a,5bにより、
クッション部材6を包む外殻が構成されている。
【0020】前記各枠体5a,5bは、図3に示すよう
に、他方の枠体5b,5a側に開口する角溝状をなす本
体部7と、本体部7の底壁外側に一体に設けられた溝状
の位置固定部8とで構成されており、前記両本体部7
は、図1および図2に示すように、その先端部が相互に
重合され、内部にクッション部材6の配置空間Sが形成
されるようになっている。そして、これら両本体部7の
重合部分は、壁体2の壁厚に合わせ重合量を調節した後
に、ビス9等を用いて外側から相互に連結されるように
なっており、この連結により、一対の枠体5a,5bが
一体となって単一部品化されるようになっている。ま
た、両枠体5a,5bは完全な対称形状をなしており、
共通部材で構成することができるようになっている。
に、他方の枠体5b,5a側に開口する角溝状をなす本
体部7と、本体部7の底壁外側に一体に設けられた溝状
の位置固定部8とで構成されており、前記両本体部7
は、図1および図2に示すように、その先端部が相互に
重合され、内部にクッション部材6の配置空間Sが形成
されるようになっている。そして、これら両本体部7の
重合部分は、壁体2の壁厚に合わせ重合量を調節した後
に、ビス9等を用いて外側から相互に連結されるように
なっており、この連結により、一対の枠体5a,5bが
一体となって単一部品化されるようになっている。ま
た、両枠体5a,5bは完全な対称形状をなしており、
共通部材で構成することができるようになっている。
【0021】また、前記各枠体5a,5bの底壁には、
図1ないし図3に示すように、本体部7側に凸に湾曲す
る変形部10がそれぞれ設けられており、これら各変形
部10は、地震等の際に壁体2側から作用する外力によ
って弾性変形し、各本体部7の溝幅を変化させることが
できるようになっている。そしてこれにより、地震等の
際に枠体5a,5bの破損を防止することができるとと
もに、耐震用スリット材3としての機能を充分に発揮さ
せることができるようになっている。
図1ないし図3に示すように、本体部7側に凸に湾曲す
る変形部10がそれぞれ設けられており、これら各変形
部10は、地震等の際に壁体2側から作用する外力によ
って弾性変形し、各本体部7の溝幅を変化させることが
できるようになっている。そしてこれにより、地震等の
際に枠体5a,5bの破損を防止することができるとと
もに、耐震用スリット材3としての機能を充分に発揮さ
せることができるようになっている。
【0022】また、前記各位置固定部8は、図1ないし
図3に示すように、その両側壁内面が、開口端側に向か
って次第に溝幅が拡がるテーパ面となっており、この位
置固定部8は、図1に示すように、耐震用スリット材3
を型枠4a,4b間に配設した際に、各型枠4a,4b
の内面に固設した目地棒11a,11bに装着され、外
端が各型枠4a,4bの内面に接触するようになってい
る。
図3に示すように、その両側壁内面が、開口端側に向か
って次第に溝幅が拡がるテーパ面となっており、この位
置固定部8は、図1に示すように、耐震用スリット材3
を型枠4a,4b間に配設した際に、各型枠4a,4b
の内面に固設した目地棒11a,11bに装着され、外
端が各型枠4a,4bの内面に接触するようになってい
る。
【0023】また、これら各位置固定部8には、図2に
示すように、壁体2形成後にフラット仕上げ用の溝形を
なす目地部材12が挿入されるようになっており、各位
置固定部8両側壁の底壁側の端部には、目地部材12の
開口両端部に設けた係止突部12aをスナップ係止する
ための係止凹部13が設けられている。そして、この係
止凹部13への係止突部12aのスナップ係止により、
目地部材12を安定に保持できるようになっている。
示すように、壁体2形成後にフラット仕上げ用の溝形を
なす目地部材12が挿入されるようになっており、各位
置固定部8両側壁の底壁側の端部には、目地部材12の
開口両端部に設けた係止突部12aをスナップ係止する
ための係止凹部13が設けられている。そして、この係
止凹部13への係止突部12aのスナップ係止により、
目地部材12を安定に保持できるようになっている。
【0024】一方、前記クッション部材6は、セラミッ
クス繊維,ロックウール,グラスウールあるいはアスベ
スト等の無機質繊維を集束または積層して弾性を持たせ
た芯材をプラスチックフィルムで被覆して形成される耐
火材、あるいはポリエチレン等の合成樹脂を発泡させて
形成される合成樹脂発泡体で構成されており、このクッ
ション部材6は、両枠体5a,5bの重合量を調節する
際に、これに合わせてある程度伸縮できるようになって
いる。
クス繊維,ロックウール,グラスウールあるいはアスベ
スト等の無機質繊維を集束または積層して弾性を持たせ
た芯材をプラスチックフィルムで被覆して形成される耐
火材、あるいはポリエチレン等の合成樹脂を発泡させて
形成される合成樹脂発泡体で構成されており、このクッ
ション部材6は、両枠体5a,5bの重合量を調節する
際に、これに合わせてある程度伸縮できるようになって
いる。
【0025】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。施工に際しては、まず各型枠4a,4bの内面に予
め目地棒11a,11bを取付けておいた状態で、いず
れか一方の型枠4a,4bを壁体2の形成位置に設置す
る。
る。施工に際しては、まず各型枠4a,4bの内面に予
め目地棒11a,11bを取付けておいた状態で、いず
れか一方の型枠4a,4bを壁体2の形成位置に設置す
る。
【0026】これと同時あるいは相前後して、一対の枠
体5a,5b間にクッション部材6を内包した状態で、
両枠体5a,5bの重合量を調節し、壁体2の厚さに見
合った重合量とする。そしてこの状態で、両枠体5a,
5bをビス9を用い連結し、一体型の耐震用スリット材
3を構成する。なおこの際、クッション部材6は充分な
弾力性を有しているので、両枠体5a,5bの重合量の
調節に応じて伸縮し、どのような重合量であっても、配
置空間S内にクッション部材6を密着させた状態で配置
することができ、配置空間S内面とクッション部材6と
の間に隙間が生じることはない。
体5a,5b間にクッション部材6を内包した状態で、
両枠体5a,5bの重合量を調節し、壁体2の厚さに見
合った重合量とする。そしてこの状態で、両枠体5a,
5bをビス9を用い連結し、一体型の耐震用スリット材
3を構成する。なおこの際、クッション部材6は充分な
弾力性を有しているので、両枠体5a,5bの重合量の
調節に応じて伸縮し、どのような重合量であっても、配
置空間S内にクッション部材6を密着させた状態で配置
することができ、配置空間S内面とクッション部材6と
の間に隙間が生じることはない。
【0027】次いで、この一体型の耐震用スリット材3
を、既に設置されている一方の型枠4a,4bの内面に
装着する。この装着は、位置固定部8を目地棒11a,
11bに装着することにより行なわれるので、耐震用ス
リット材3を安定に設置することができる。
を、既に設置されている一方の型枠4a,4bの内面に
装着する。この装着は、位置固定部8を目地棒11a,
11bに装着することにより行なわれるので、耐震用ス
リット材3を安定に設置することができる。
【0028】このようにして、耐震用スリット材3を設
置したならば、必要な配筋やセパレータ等を設置した
後、他方の型枠4b,4aを設置する。これにより、耐
震用スリット材3は、両型枠4a,4bの目地棒11
a,11bにより両側から支持されることになり、耐震
用スリット材3は、両型枠4a,4b間に強固に固定さ
れる。そこでその後、両型枠4a,4b間に生コンクリ
ートを打設し、コンクリートの養生後、型枠4a,4b
を撤去する。すると、図2に示すように、耐震用スリッ
ト材3が壁体2に、その壁厚方向に貫通するように埋設
された状態となる。
置したならば、必要な配筋やセパレータ等を設置した
後、他方の型枠4b,4aを設置する。これにより、耐
震用スリット材3は、両型枠4a,4bの目地棒11
a,11bにより両側から支持されることになり、耐震
用スリット材3は、両型枠4a,4b間に強固に固定さ
れる。そこでその後、両型枠4a,4b間に生コンクリ
ートを打設し、コンクリートの養生後、型枠4a,4b
を撤去する。すると、図2に示すように、耐震用スリッ
ト材3が壁体2に、その壁厚方向に貫通するように埋設
された状態となる。
【0029】次いで、各位置固定部8の外側に、フラッ
ト仕上げ用の目地部材12を装着する。この装着によ
り、目地部材12の係止突部12aが各位置固定部8の
係止凹部13にスナップ係止されることになるので、目
地部材12の装着状態を安定させることができる。
ト仕上げ用の目地部材12を装着する。この装着によ
り、目地部材12の係止突部12aが各位置固定部8の
係止凹部13にスナップ係止されることになるので、目
地部材12の装着状態を安定させることができる。
【0030】しかして、一対の枠体5a,5b間に形成
される配置空間S内にクッション部材6を配置するよう
にしているので、両枠体5a,5bが外殻として機能
し、クション部材6が小さな外力で簡単に変形してしま
うようなものであっても、生コンクリート打設時にクッ
ショ部材6が変形し、耐震用スリット材3のスリット幅
が極端に狭くなってしまうといった不具合が全くない。
また、外殻が一対の枠体5a,5bで構成されているの
で、壁体2の厚さが変更になった場合であっても、その
重合量の調節のみで対応することができる。
される配置空間S内にクッション部材6を配置するよう
にしているので、両枠体5a,5bが外殻として機能
し、クション部材6が小さな外力で簡単に変形してしま
うようなものであっても、生コンクリート打設時にクッ
ショ部材6が変形し、耐震用スリット材3のスリット幅
が極端に狭くなってしまうといった不具合が全くない。
また、外殻が一対の枠体5a,5bで構成されているの
で、壁体2の厚さが変更になった場合であっても、その
重合量の調節のみで対応することができる。
【0031】図4および図5は、本発明の第2の実施の
形態を示すもので、前記第1の実施の形態における一対
の枠体5a,5bに代え、一対の枠体15a,15bを
用いるようにしたものである。
形態を示すもので、前記第1の実施の形態における一対
の枠体5a,5bに代え、一対の枠体15a,15bを
用いるようにしたものである。
【0032】すなわち、これら各枠体15a,15b
は、図4および図5に示すように、他方の枠体15b,
15a側に開口する角溝状をなす本体部17と、本体部
の底壁外側に一体に設けられた溝状の位置固定部18と
で構成されており、前記両本体部17は、その先端部が
相互に重合され、内部にクッション部材6の配置空間S
が形成されるようになっている。そして、これら両本体
部17の重合部分は、壁体2の壁厚に合わせ重合量を調
節した後に、ビス9等を用いて外側から相互に連結され
るようになっており、この連結により、一対の枠体15
a,15bが一体となって単一部品化されるようになっ
ている。
は、図4および図5に示すように、他方の枠体15b,
15a側に開口する角溝状をなす本体部17と、本体部
の底壁外側に一体に設けられた溝状の位置固定部18と
で構成されており、前記両本体部17は、その先端部が
相互に重合され、内部にクッション部材6の配置空間S
が形成されるようになっている。そして、これら両本体
部17の重合部分は、壁体2の壁厚に合わせ重合量を調
節した後に、ビス9等を用いて外側から相互に連結され
るようになっており、この連結により、一対の枠体15
a,15bが一体となって単一部品化されるようになっ
ている。
【0033】また、前記各枠体15a,15bの底壁に
は、図4および図5に示すように、本体部17側に凸に
湾曲する変形部20がそれぞれ設けられており、これら
各変形部20は、前記第1の実施の形態における変形部
10と同一の機能を有している。
は、図4および図5に示すように、本体部17側に凸に
湾曲する変形部20がそれぞれ設けられており、これら
各変形部20は、前記第1の実施の形態における変形部
10と同一の機能を有している。
【0034】また、前記各枠体15a,15bの重合部
分には、図4および図5に示すように、外面切欠き部2
1および内面切欠き部22がそれぞれ設けられており、
これら両枠体15a,15bは、一方の枠体15a,1
5bの外面切欠き部21と他方の枠体15b,15aの
内面切欠き部22とを対応させるとともに、一方の枠体
15a,15bの内面切欠き部22と他方の枠体15
b,15aの外面切欠き部21とを対応させた状態で、
相互に重合されるようになっている。そしてこれによ
り、一体化された両本体部17の外面をほぼ面一にする
ことができるようになっている。
分には、図4および図5に示すように、外面切欠き部2
1および内面切欠き部22がそれぞれ設けられており、
これら両枠体15a,15bは、一方の枠体15a,1
5bの外面切欠き部21と他方の枠体15b,15aの
内面切欠き部22とを対応させるとともに、一方の枠体
15a,15bの内面切欠き部22と他方の枠体15
b,15aの外面切欠き部21とを対応させた状態で、
相互に重合されるようになっている。そしてこれによ
り、一体化された両本体部17の外面をほぼ面一にする
ことができるようになっている。
【0035】一方、前記各位置固定部18は、図4およ
び図5に示すように、前記第1の実施の形態における位
置固定部8と同一の構成を有しており、その両側壁の底
壁側の端部には、目地部材12(図2参照)をスナップ
係止するための係止凹部23が設けられている。なお、
その他の点については、前記第1の実施の形態と同一構
成となっており、作用も同一である。
び図5に示すように、前記第1の実施の形態における位
置固定部8と同一の構成を有しており、その両側壁の底
壁側の端部には、目地部材12(図2参照)をスナップ
係止するための係止凹部23が設けられている。なお、
その他の点については、前記第1の実施の形態と同一構
成となっており、作用も同一である。
【0036】しかして、本実施の形態においては、本体
部17に設けられた両切欠き部21,22により、一体
化された両本体部17の外面がほぼ面一となるので、壁
体2を構成するコンクリートとの接触状態が両枠体15
a,15bにおいて同一となり、耐震用スリット材3と
しての機能を、より安定させることができる。
部17に設けられた両切欠き部21,22により、一体
化された両本体部17の外面がほぼ面一となるので、壁
体2を構成するコンクリートとの接触状態が両枠体15
a,15bにおいて同一となり、耐震用スリット材3と
しての機能を、より安定させることができる。
【0037】なお、前記両実施の形態においては、両枠
体5a,5b,15a,15bをビス9等を用いて一体
に連結する場合について説明したが、必要に応じ両枠体
5a,5b,15a,15bを連結しないようにしても
よい。
体5a,5b,15a,15bをビス9等を用いて一体
に連結する場合について説明したが、必要に応じ両枠体
5a,5b,15a,15bを連結しないようにしても
よい。
【0038】また、前記両実施の形態においては、各位
置固定部8,18に目地部材12を装着する場合につい
て説明したが、コーキング材等を各位置固定部8,18
内に充填するようにしてもよい。
置固定部8,18に目地部材12を装着する場合につい
て説明したが、コーキング材等を各位置固定部8,18
内に充填するようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、建物にお
ける柱近傍の壁体に、壁厚方向に貫通するように耐震用
スリット材を埋設して構成される耐震補強装置におい
て、前記耐震用スリット材を、型枠間に装着される一対
の枠体と、一対の枠体間に配置されるクッション部材と
で構成し、前記各枠体を、他方の枠体側に開口する溝状
をなし先端部が相互に重合されてクッション部材の配置
空間を形成する本体部と、本体部の外側に設けられ型枠
内面に取付けた目地棒に装着される溝状の位置固定部と
で構成するようにしているので、一対の枠体で外殻が構
成され、この外殻内にクッション部材が配置されること
になり、軟質のクッション部材であっても、容易に施工
することができ、また壁厚変更にも容易に対応すること
ができる。
ける柱近傍の壁体に、壁厚方向に貫通するように耐震用
スリット材を埋設して構成される耐震補強装置におい
て、前記耐震用スリット材を、型枠間に装着される一対
の枠体と、一対の枠体間に配置されるクッション部材と
で構成し、前記各枠体を、他方の枠体側に開口する溝状
をなし先端部が相互に重合されてクッション部材の配置
空間を形成する本体部と、本体部の外側に設けられ型枠
内面に取付けた目地棒に装着される溝状の位置固定部と
で構成するようにしているので、一対の枠体で外殻が構
成され、この外殻内にクッション部材が配置されること
になり、軟質のクッション部材であっても、容易に施工
することができ、また壁厚変更にも容易に対応すること
ができる。
【0040】本発明はまた、クッション部材の少なくと
も一部を、耐火材で構成するようにしているので、スリ
ット部分の耐火性を向上させることができ、スリットを
設けたことに伴なう不具合,例えばスリット部分の耐火
性が低下して火災の際の延焼防止効果が極端に低下する
等の問題を解消することができる。
も一部を、耐火材で構成するようにしているので、スリ
ット部分の耐火性を向上させることができ、スリットを
設けたことに伴なう不具合,例えばスリット部分の耐火
性が低下して火災の際の延焼防止効果が極端に低下する
等の問題を解消することができる。
【0041】本発明はまた、各本体部を、壁厚に合わせ
重合量を調節した状態で相互に連結するようにしている
ので、一対の枠体が外殻として完全に一体化され、施工
性を大幅に向上させることができる。
重合量を調節した状態で相互に連結するようにしている
ので、一対の枠体が外殻として完全に一体化され、施工
性を大幅に向上させることができる。
【0042】本発明はまた、各本体部の底壁に、外力に
対し弾性変形して溝幅を変化させる変形部を設けるよう
にしているので、地震等で外力が作用した際に、枠体が
簡単に変形して枠体の破損を防止することができるとと
もに、耐震用スリット材としての機能を充分に発揮させ
ることができる。
対し弾性変形して溝幅を変化させる変形部を設けるよう
にしているので、地震等で外力が作用した際に、枠体が
簡単に変形して枠体の破損を防止することができるとと
もに、耐震用スリット材としての機能を充分に発揮させ
ることができる。
【0043】本発明はまた、各本体部の他方の本体部と
の重合部に、両本体部の外面をほぼ面一にするための切
欠き部を設けるようにしているので、耐震用スリット材
としての機能を、より安定させることができる。
の重合部に、両本体部の外面をほぼ面一にするための切
欠き部を設けるようにしているので、耐震用スリット材
としての機能を、より安定させることができる。
【0044】本発明はまた、各位置固定部に、目地部材
をスナップ係止するための係止部を設けるようにしてい
るので、フラット仕上げ用の目地部材等を用いる際に、
施工が容易で目地部材の設置状態を安定させることがで
きる。
をスナップ係止するための係止部を設けるようにしてい
るので、フラット仕上げ用の目地部材等を用いる際に、
施工が容易で目地部材の設置状態を安定させることがで
きる。
【0045】本発明はさらに、両枠体を対称形状とする
ようにしているので、両枠体を共通部品で構成してコス
トダウンを図ることができる。
ようにしているので、両枠体を共通部品で構成してコス
トダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る耐震補強装置
を示す構成図である。
を示す構成図である。
【図2】耐震用スリット材が壁体に埋設された状態を示
す図1相当図である。
す図1相当図である。
【図3】耐震用スリット材の外殻を構成する一対の枠体
の詳細を示す拡大図である。
の詳細を示す拡大図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す図1相当図で
ある。
ある。
【図5】図4の一対の枠体の詳細を示す拡大図である。
1 耐震補強装置 2 壁体 3 耐震用スリット材 4a,4b 型枠 5a,5b,15a,15b 枠体 6 クッション部材 7,17 本体部 8,18 位置固定部 9 ビス 10,20 変形部 11a,11b 目地棒 12 目地部材 12a 係止突部 13,23 係止凹部 21 外面切欠き部 22 内面切欠き部 S 配置空間
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 9/02 321 E04B 2/56 643 E04B 1/98
Claims (6)
- 【請求項1】 建物における柱近傍の壁体に、壁厚方向
に貫通するように耐震用スリット材を埋設して構成され
る耐震補強装置において、前記耐震用スリット材は、型
枠間に装着される一対の枠体と、一対の枠体間に配置さ
れるクッション部材とを備え、前記各枠体は、他方の枠
体側に開口する溝状をなし先端部が相互に重合されてク
ッション部材の配置空間を形成する本体部と、本体部の
外側に設けられ型枠内面に取付けた目地棒に装着される
溝状の位置固定部とを有しているとともに、前記各本体
部は、壁厚に合わせ重合量を調節した状態で相互に連結
されることを特徴とする耐震補強装置。 - 【請求項2】 クッション部材は、少なくともその一部
に耐火材を有していることを特徴とする請求項1記載の
耐震補強装置。 - 【請求項3】 各本体部は、その底壁に外力に対し弾性
変形して溝幅を変化させる変形部を有していることを特
徴とする請求項1または2記載の耐震補強装置。 - 【請求項4】 各本体部は、他方の本体部との重合部
に、両本体部の外面をほぼ面一にするための切欠き部を
有していることを特徴とする請求項1,2または3記載
の耐震補強装置。 - 【請求項5】 各位置固定部は、目地部材をスナップ係
止するための係止部を有していることを特徴とする請求
項1,2,3または4記載の耐震補強装置。 - 【請求項6】 両枠体は、対称形状をなしていることを
特徴とする請求項1,2,3,4または5記載の耐震補
強装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12657299A JP3283011B2 (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | 耐震補強装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12657299A JP3283011B2 (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | 耐震補強装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000320180A JP2000320180A (ja) | 2000-11-21 |
JP3283011B2 true JP3283011B2 (ja) | 2002-05-20 |
Family
ID=14938494
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12657299A Expired - Fee Related JP3283011B2 (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | 耐震補強装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3283011B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4674834B2 (ja) * | 2000-12-22 | 2011-04-20 | 岡部株式会社 | 耐震スリット材 |
JP4695427B2 (ja) * | 2005-04-04 | 2011-06-08 | 株式会社長谷工コーポレーション | コンクリート手摺壁の構造 |
-
1999
- 1999-05-07 JP JP12657299A patent/JP3283011B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000320180A (ja) | 2000-11-21 |
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