JP3282550B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP3282550B2
JP3282550B2 JP22594697A JP22594697A JP3282550B2 JP 3282550 B2 JP3282550 B2 JP 3282550B2 JP 22594697 A JP22594697 A JP 22594697A JP 22594697 A JP22594697 A JP 22594697A JP 3282550 B2 JP3282550 B2 JP 3282550B2
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/02Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/30Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor characterised by physical imperfections; having polished or roughened surface
    • H01L29/32Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor characterised by physical imperfections; having polished or roughened surface the imperfections being within the semiconductor body

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,厚さ方向の電流を
スイッチング制御する半導体装置およびその製造方法に
関する。さらに詳細には,オン抵抗の上昇を抑制しつつ
ターンオフ応答を改善した半導体装置およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から,バイポーラトランジスタと電
界効果トランジスタとを一体化させた,いわゆる絶縁ゲ
ート型バイポーラトランジスタ(以下,「IGBT」と
いう)が,高入力インピーダンスと低出力インピーダン
スとを要求される用途に使用されている。
【0003】IGBTの一般的構造を,図15により説
明する。図15に示す一般的なIGBTは,p+ 型のシ
リコン(Si)基板201上のnエピタキシャル層20
2を有し,このnエピタキシャル層202の表面に,イ
オン注入等により形成されたn+ソース領域206とp
ボディ領域207とp+ボディ領域209とを有してい
る。nエピタキシャル層202のうちpボディ領域20
7等でない部分がnドリフト領域202dである。そし
てnエピタキシャル層202の表面上には,ゲート絶縁
膜203,絶縁膜205および208によりnエピタキ
シャル層202に対して絶縁されたゲート電極204が
設けられている。ゲート電極204は,nエピタキシャ
ル層202の表面のうちnドリフト領域202dの部分
と,pボディ領域207の部分と,n+ ソース領域20
6の一部とを覆っている。また,表面側には,n+ソー
ス領域206およびp+ボディ領域209に対して導通
をとるソース電極210が設けられている。裏面側に
は,p+ 基板201に対して導通をとるドレイン電極2
11が設けられている。
【0004】この構造のIGBTにおいて,ゲート電極
204とn+ ソース領域206とpボディ領域207と
nドリフト領域202dとが電界効果トランジスタを構
成する。すなわち,pボディ領域207がチャネル領域
であり,nドリフト領域202dがドレイン領域であ
る。そして,p+ ボディ領域209とnドリフト領域2
02dとp+ 基板201とがバイポーラトランジスタ
(pnp)を構成する。すなわち,p+ ボディ領域20
9がコレクタであり,電界効果トランジスタのドレイン
領域を兼ねるnドリフト領域202dがベースであり,
+ 基板201がエミッタである。
【0005】この構造のIGBTの動作の大要は,ドレ
イン電極211からソース電極210への電流をゲート
電極204の電圧によりスイッチング制御することであ
る。すなわち,ゲート電極204に電圧が掛かっていな
い状態で,ソース電極210に対しドレイン電極211
が高電位になるように電圧を掛けても,pボディ領域2
07およびp+ ボディ領域209とnドリフト領域20
2dとの間のpn接合が逆方向となるので電流は流れな
い。しかしゲート電極204に正電圧(vsソース電極
210)を印加すると,pボディ領域207の表面にn
チャネルが形成され,電界効果トランジスタがオン状態
となる。このため,n+ ソース領域206からnチャネ
ルを経由してnドリフト領域202dに電子が流れ込
む。これによりnドリフト領域202dのキャリア(電
子)濃度が上昇して抵抗が下がるので,nドリフト領域
202dとp+ 基板201とからなるダイオードが導通
してp+ 基板201からnドリフト領域202dにホー
ル(正孔)が注入される。このためバイポーラトランジ
スタがオンしてドレイン電極211からソース電極21
0へ厚さ方向の電流が流れるのである。
【0006】ここで,ゲート電極204の正電圧を切る
とIGBTはオフ状態に戻るのであるが,オン状態での
nドリフト領域202dには電子とホールとがともに高
濃度に充満しており,ゲート電圧のオフによりn+ ソー
ス領域206からの電子の注入が断たれてもnドリフト
領域202dのキャリア濃度は直ちには減少しない。こ
のためIGBTのスイッチオフ時の過渡特性は,図17
のグラフに破線で示すようにスイッチオフ後直ちには電
流が立ち下がらないものとなる。したがってターンオフ
時間が長いという問題があり,この点を改善しようとす
る技術が従来から提案されている。
【0007】提案されているターンオフ時間短縮手段は
基本的には,重金属原子や格子欠陥等の再結合中心を高
濃度に分布させた領域をIGBT内に設け,キャリアを
対消滅させることにより問題のキャリア濃度を早期に減
少させようとするものである。例えば特開昭64−19
771号公報に記載されたものでは,IGBTの裏面側
(図15ではp+ 基板201側)からプロトン照射を行
うことにより,nドリフト領域202d内であってp+
基板201近傍の狭い範囲内に格子欠陥を分布させてい
る(図16参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,前記公
報のように狭い範囲内に格子欠陥を分布させたIGBT
では,ターンオフ時間の短縮は著しく不十分である。な
ぜなら,当該範囲以外の領域ではやはりキャリア濃度の
減少が遅いからである。このため,図17のグラフに実
線で示すように,ターンオフの最終部分で電流の収束が
遅れてしまう。また,格子欠陥分布領域が狭いため,製
造工程のばらつき等によりその形成位置がずれると素子
特性にも大きく影響してしまうという問題もある。格子
欠陥分布領域をp+ 基板201内に設けても同様であ
る。なお,プロトンのようなイオンを照射する代わりに
電子線照射を用いると,半導体全体にわたって広く格子
欠陥を分布させることができターンオフ時間の短縮は十
分となるが(特開平3−272184号公報),電界効
果トランジスタの部分にも格子欠陥が分布することから
オン抵抗が上昇してしまう。
【0009】本発明は,従来の半導体装置が有する前記
のような問題点を解決するためになされたものである。
すなわち,オン抵抗の上昇を伴うことなくターンオフ時
間を十分に短縮した半導体装置を,その製造方法ととも
に提供することを技術的課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題の解決を目的と
してなされた請求項1の発明は,半導体層の表面側にス
イッチング素子を設け,このスイッチング素子のオンオ
フにより前記半導体層の厚さ方向の電流をスイッチング
制御する半導体装置であって,前記半導体層の一部に
けられ前記スイッチング素子を含まず,他の部分より
も高い格子欠陥濃度を有する欠陥領域スイッチオフ
後に空乏化せず,前記欠陥領域に包含される非空乏化層
とを有し,前記欠陥領域における格子欠陥濃度の半値幅
が前記非空乏化層の厚さより大きく,前記非空乏化
キャリアのライフタイムを短縮しターンオフ時間を
縮めるのに十分な格子欠陥濃度を有することを特徴とし
て特定される。
【0011】この半導体装置では,スイッチング素子が
オンして半導体層の厚さ方向の電流が流れている状態か
らスイッチング素子をオフしたときに空乏化しない部分
全体に,他の部分よりも高い濃度で格子欠陥が分布して
いる。このためこの部分でのキャリアのライフタイムが
短い。したがって,オフ後にこの部分のキャリア濃度が
速やかに減少し,電流が早期に0に収束する。その一方
で,スイッチング素子の部分における格子欠陥濃度は他
の部分よりも特に高くないので,オン抵抗が低くオン動
作時の特性に優れている。ここで,半導体層における格
子欠陥の濃度分布は,実際にはガウス分布やローレンツ
分布等の濃度が連続的に変化するものであるので,濃度
の半値幅をなす範囲が非空乏化層より広いようにすれば
よい。
【0012】また,請求項2の発明は,請求項1に記載
する半導体装置であって,前記半導体層の厚さ方向にエ
ミッタ,ベース,コレクタが配置されたバイポーラトラ
ンジスタを有し,前記スイッチング素子は,オンするこ
とにより前記バイポーラトランジスタのベースにキャリ
アを注入する電界効果トランジスタであり,前記欠陥領
域は,前記ベースのうち前記エミッタ近傍のスイッチオ
フ後に空乏化しない部分全体を包含することを特徴とす
る。
【0013】この半導体装置は,いわゆる絶縁ゲート型
バイポーラトランジスタ(IGBT)である。このIG
BTでは,オン状態では電界効果トランジスタからバイ
ポーラトランジスタのベースにキャリアが注入され,こ
れによりベースのキャリア濃度が上昇してバイポーラト
ランジスタが導通し,電流が流れている。電界効果トラ
ンジスタがスイッチオフされると,バイポーラトランジ
スタのベース,コレクタ間のpn接合から空乏層が広が
ってゆくが,ベースの中のエミッタ近傍の部分に空乏化
しない領域が欠陥領域に含まれており,この部分のキャ
リアは速やかに消滅する。このため電流が早期に0に収
束し,ターンオフ応答に優れる。その一方で,電界効果
トランジスタの部分における格子欠陥濃度は他の部分よ
りも特に高くないので,オン抵抗が低くオン動作時の特
性に優れている。
【0014】また,請求項3の発明は,表面側にスイッ
チング素子を設けた半導体層に,他の部分よりも格子欠
陥濃度が高い欠陥領域を,スイッチオフしたときに空乏
化しない部分全体を包含し,かつ,前記スイッチング素
子を含まないように形成した構造の半導体装置を製造す
る方法であって,前記半導体層に対し照射マスクを介し
てイオン照射を行うことにより前記欠陥領域を形成し,
前記照射マスクとして,2水準以上の吸収能を有すると
ともに,吸収能が異なる場所が交互に設けられ,照射さ
れたイオンの半導体内での分布の半値幅が前記電流をオ
フしたときに空乏化しない部分の厚さ以上となるように
されているものを用いることを特徴として特定される。
【0015】この製造方法では,表面側にスイッチング
素子を設けた半導体層に対し,照射マスクを介してイオ
ン照射を行うことにより欠陥領域を形成する。その際の
照射マスクとしては,場所により2水準以上の吸収能
(例えば厚さの違いによる)を有し,吸収能が異なる場
所が交互に設けられたものを使用する。照射マスクの吸
収能に場所による相違があることにより,半導体層中に
おけるイオンの到達位置の分布の半値幅が広がるので,
1回のイオン照射で,また極端な高エネルギーを要さ
ず,スイッチオフしたときに空乏化しない部分全体を包
含する欠陥領域を形成することができる。なお,欠陥領
域の形成は,半導体層にスイッチング素子を形成する前
に行ってもよい。
【0016】このときの照射のエネルギーを,スイッチ
ング素子が欠陥領域に含まれないように調整して照射す
れば,請求項1に記載する半導体装置が製造される。当
該半導体層が,厚さ方向にエミッタ,ベース,コレクタ
が配置されたバイポーラトランジスタを有し,スイッチ
ング素子が電界効果トランジスタであるものであれば,
請求項2に記載する半導体装置が製造される。なおイオ
ン照射は,半導体層の表面側と裏面側とのいずれから行
ってもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下,本発明を,図面に示す実施
の形態に基づいて詳細に説明する。本実施の形態は,プ
レーナ型のnチャネルIGBTにおいて本発明を具体化
したものである。
【0018】[構造] (半導体層)本実施の形態に係るIGBT1は,図1に
示す基本構造を有している。すなわち,高濃度p型シリ
コンのp+ 基板101とその上に形成されたnエピタキ
シャル層102とが半導体層10をなす。この半導体層
10において,nエピタキシャル層102の側(図1で
は上方)を表面側といい,p+ 基板101の側(図1で
は下方)を裏面側というものとする。そして,半導体層
10の表面側には,n+ソース領域106とpボディ領
域107とp+ボディ領域109とが形成されている。
これらは,nエピタキシャル層102の一部にイオン注
入等により形成された拡散層である。nエピタキシャル
層102のうちこれら拡散層以外の部分をnドリフト領
域102dという。
【0019】また,nドリフト領域102dとp+ 基板
101との界面付近には,格子欠陥を高濃度に分布させ
た欠陥領域112が形成されている。欠陥領域112
は,その大部分がnドリフト領域102dであるが,一
部はp+ 基板101に及んでいる。ただしpボディ領域
107等の拡散層には及んでいない。また,nドリフト
領域102dは,空乏化領域102aと非空乏化領域1
02bとに分けて考えることができる。これらは製造上
区別されているわけではないが,動作上の違いがあるか
らである。すなわち,詳細は後述するが,IGBT1を
スイッチオフした後にnドリフト領域102dとpボデ
ィ領域107およびp+ ボディ領域109との間のpn
接合から空乏層が広がってくる範囲が空乏化領域102
aであり,残りが非空乏化領域102bである。そし
て,非空乏化領域102bは,欠陥領域112に含まれ
ている。
【0020】上記の構造の半導体層10の,図1中X−
X線上における不純物濃度(細い実線)および格子欠陥
濃度(太い実線)を図2に示す。図2に示されるよう
に,格子欠陥濃度は連続的に変化しており,明確なステ
ップはない。図1に示した欠陥領域112の範囲は,格
子欠陥濃度が半値幅をなす範囲である。
【0021】(電極,絶縁膜)次に,半導体層10の表
面と裏面とに設けられている電極や絶縁膜等について説
明する。まず表面側には,電極としてゲート電極104
とソース電極110とが設けられ,そしてゲート電極1
04を半導体層10等から絶縁するためのゲート絶縁膜
103や絶縁膜105,108が設けられている。ゲー
ト電極104は,nエピタキシャル層102の表面う
ち,nドリフト領域102dの部分とpボディ領域10
7の部分との上方に存在し,さらにn+ ソース領域10
6の一部の上方に及んでいる。このゲート電極104
は,ゲート絶縁膜103により半導体層10から絶縁さ
れている。一方,ソース電極110は,n+ ソース領域
106およびp+ ボディ領域109に接触し,これらに
電気的に導通するように設けられている。ゲート電極1
04とソース電極110との間は,絶縁膜105,10
8により絶縁されている。そして,ゲート電極104に
はゲート端子Gが,ソース電極110にはソース端子S
Cが,それぞれ設けられている。
【0022】一方裏面側には,p+ 基板101に接触し
てこれと電気的に導通するドレイン電極111が設けら
れている。そしてドレイン電極111には,ドレイン端
子DEが設けられている。
【0023】(素子構成)上記の構造を有するIGBT
1において,p+ ボディ領域109とnドリフト領域1
02dとp+ 基板101とがpnpバイポーラトランジ
スタを構成する。すなわち,p+ ボディ領域109がコ
レクタであり,nドリフト領域102dがベースであ
り,p+基板101がエミッタである。また,n+ソース
領域106とpボディ領域107とnドリフト領域10
2dとゲート電極104とがnチャネル電界効果トラン
ジスタを構成する。すなわち,pボディ領域107がチ
ャネル形成領域であり,nドリフト領域102dがドレ
インである。もちろん,n+ ソース領域106がソース
であり,ゲート電極104がゲートである。したがって
nドリフト領域102dは,バイポーラトランジスタの
ベースと電界効果トランジスタのドレインを兼ねている
ことになる。
【0024】[動作]次に,IGBT1の動作を説明す
る。IGBT1の基本的な動作は,絶縁ゲートであるゲ
ート電極104の電圧により,ドレイン電極111から
ソース電極110への電流,すなわち半導体層10の厚
さ方向の電流をスイッチング制御することである。
【0025】(オフ状態)まず,ゲート電極104に何
ら電圧が掛けられていない状態を考える。この状態で
は,電界効果トランジスタがオンしておらず,ドレイン
電極111とソース電極110との間の電流の流れ方に
対し影響を及ぼさない。したがって,ドレイン端子DE
とソース端子SCとの間に,ドレイン端子DEがより高
電位となる向きに電圧を印加して,ドレイン電極111
からソース電極110へ向けて電流を流そうとしても,
nドリフト領域102dとpボディ領域107およびp
+ ボディ領域109との間のpn接合が逆方向となるた
め,電流はほとんど流れない。すなわちバイポーラトラ
ンジスタがオフなのである。
【0026】(オン状態)ここで,ゲート端子Gを用い
てゲート電極104に正電圧(vsソース電極110)
を印加する(以下,ゲート電圧という)と,次のような
ことが起こる。まず,ゲート絶縁膜103を挟んでゲー
ト電極104と対面しているpボディ領域107の表面
に,ゲート電圧の電界効果によるnチャネルが生成され
る。このため,n+ ソース領域106のキャリアである
電子がこのnチャネルを通って,より電位の高いnドリ
フト領域102dに流れ込む。すなわち電界効果トラン
ジスタがオンとなる。
【0027】これによりnドリフト領域102d(空乏
化領域102a,非空乏化領域102bとも)の電子濃
度が上昇する。このため,nドリフト領域102dの抵
抗が小さくなるとともにその電位が下がるので,p+
板101のキャリアであるホールが,nドリフト領域1
02dに引き込まれる。すなわちnドリフト領域102
dとp+ 基板101とにより構成されるダイオードが導
通する。これによりnドリフト領域102dは,電子濃
度ばかりでなくホール濃度も高い状態となる。nドリフ
ト領域102dに進入したホールは,一部が電子と対消
滅するほか,さらに電位が低いp+ ボディ領域109に
流れ込む。すなわちバイポーラトランジスタがオンする
のである。したがってドレイン電極111からソース電
極110へ厚さ方向の電流が流れる。
【0028】すなわちIGBT1においては,オン動作
に電子とホールとの双方が関与するバイポーラトランジ
スタ的な作用を基本としつつ,絶縁されているゲート電
極104の電圧によりオンオフが制御される。ここにお
いて,ゲート電圧により直接にオンオフされる電界効果
トランジスタが,バイポーラトランジスタの導通,不通
をスイッチングするスイッチング素子としての役割を果
たしている。また,半導体層10のうち格子欠陥を高濃
度に分布させた欠陥領域112が,非空乏化領域102
bの付近に限られており,pボディ領域107等の拡散
層には及んでいないので,オン抵抗が高いということは
ない。
【0029】(スイッチオフ)前記のようなオン状態か
らゲート電極104への正電圧の印加を断つと,pボデ
ィ領域107の表面のnチャネルが消滅して,nドリフ
ト領域102dへの電子の注入が断たれるので,IGB
T1はオフに戻る。その際の過渡動作を説明する。
【0030】まずオン状態におけるnドリフト領域10
2dは,電子とホールとの双方が高濃度に充満している
状態にある。スイッチオフされると,電子の注入が断た
れることと,ホールがp+ボディ領域109に流出する
こととにより,p+ボディ領域109およびpボディ領
域107との界面のpn接合から,キャリア濃度が非常
に低い空乏層が広がる。この空乏層の広がりは,nドリ
フト領域102dの中でも空乏化領域102aには及ぶ
が非空乏化領域102bには及ばない。しかしながら非
空乏化領域102bは,前記のように欠陥領域112に
含まれており,格子欠陥濃度が高い。このためキャリア
のライフタイムが短く,電子とホールとは早期に対消滅
する。そして,電子の注入が断たれるとともにp+ 基板
101からのホールの流入も断たれているので,キャリ
ア濃度は対消滅により早期に低下する。
【0031】したがってnドリフト領域102d全体に
おいて,スイッチオフ後早期にキャリア濃度が低下す
る。このため図3に示すように,ドレイン電極111か
らソース電極110への電流はスイッチオフ後早期に0
に収束する。すなわちターンオフ時間が短く,スイッチ
オフの応答性に優れている。
【0032】[製造方法]次に,IGBT1の製造方法
を説明する。
【0033】(エピタキシャル成長)IGBT1の製造
においては,シリコン基板として高濃度p型の基板を使
用する。まず,よく洗浄したp+ 基板101上にエピタ
キシャル成長により,低濃度n型シリコンの層を形成す
る。これにより図4に示すように,p+ 基板101とn
エピタキシャル層102との積層体である半導体層10
が形成される。このp+ 基板101は,IGBT1にお
いてバイポーラトランジスタのエミッタ領域となるもの
である。またnエピタキシャル層102は,nドリフト
領域102dや拡散層となる部分である。
【0034】(ゲート電極の形成)続いて,nエピタキ
シャル層102の表面に熱酸化膜を形成した後,CVD
法により,多結晶シリコン膜,酸化シリコン膜を順次積
層する。多結晶シリコン膜には,導電性付与のためリン
(P)のような不純物を含有させておく。そして,熱酸
化膜を残しつつ,多結晶シリコン膜と酸化シリコン膜と
を所定形状にエッチングすると,図5に示すように,ゲ
ート電極104(多結晶シリコン膜)が形成される。ゲ
ート電極104は,ゲート絶縁膜103(熱酸化膜)に
よりnエピタキシャル層102から絶縁されている。な
お絶縁膜105(酸化シリコン膜)は,ゲート電極10
4と後に形成されるソース電極110との絶縁のための
ものである。
【0035】(拡散層の形成)次に,nエピタキシャル
層102の一部に拡散層を形成する。最初に形成する拡
散層は,n+ ソース領域106である。このため,ゲー
ト電極104の形成を行った半導体層10に対し,上方
からヒ素(As)等のドナー性の元素をイオン注入する
(図6参照)。すると,注入されたイオンが分布する範
囲は高濃度n型となり,n+ ソース領域106が形成さ
れる。ここで,絶縁膜105がマスクとなってイオンを
阻止しているので,ゲート電極104の下部には,縁辺
部を除いてn+ ソース領域106は,形成されない。縁
辺部には,nエピタキシャル層102内でのイオンの回
り込みにより,n+ソース領域106が形成される。n+
ソース領域106は,IGBT1において電界効果トラ
ンジスタのソースとなる部分である。
【0036】次に形成する拡散層は,pボディ領域10
7である。このため,n+ ソース領域106の形成を行
った半導体層10に対し,斜め上方からホウ素(B)等
のアクセプタ性の元素をイオン注入する(図7参照)。
このとき,注入されたイオンのnエピタキシャル層10
2内での飛程が,n+ ソース領域106の形成のための
イオン注入の場合より大きく、例えば3〜5倍程度にな
るようにする。この飛程は大きければ大きいほどよい
が、大きくするためにはより大きなエネルギーを必要と
するため、実際的には3〜5倍程度が好ましい。そして
注入のドーズ量は,n+ソース領域106の導電型を反
転させず,かつ,n+ソース領域106以外のnエピタ
キシャル層102の導電型をp型に反転させる程度とす
る。すると,注入されたイオンが分布する範囲であって
+ ソース領域106以外の範囲はp型となり,pボデ
ィ領域107が形成される。
【0037】形成されたpボディ領域107は,イオン
注入を斜め方向から行っているため,また,注入された
イオンの飛程がより大きいため,n+ ソース領域106
の周囲全体を覆っている。このため,n+ ソース領域1
06とnドリフト領域102d(nエピタキシャル層1
02のうち拡散層でない部分)とは直接接してはいな
い。また,pボディ領域107は,n+ ソース領域10
6の下部以外ではnエピタキシャル層102の表面に臨
んでおり,その部分ではゲート絶縁膜103を挟んでゲ
ート電極104と対面している。この部分が,IGBT
1の電界効果トランジスタにおいてチャネルが形成され
る箇所である。
【0038】続いて,p+ ボディ領域109の形成が行
われる。このためまず,pボディ領域107の形成を行
った半導体層10に対し,CVD法により酸化シリコン
膜を堆積する。この堆積は等方的に行われるので,酸化
シリコンは,ゲート電極104および絶縁膜105の側
壁(図7中にWで示す)にも付着する。このため,堆積
される酸化シリコン膜108は図8に示すような形状と
なる。そして,ゲート電極104から離れた箇所におい
てnエピタキシャル層102(n+ ソース領域106)
が露出するまで酸化シリコンを上方から異方性エッチン
グによりエッチバックすると,図9に示すような形状と
なる。
【0039】そして,ホウ素等のアクセプタ性の元素を
イオン注入する(図10参照)。このとき,注入された
イオンのnエピタキシャル層102内での飛程が,pボ
ディ領域107の形成のためのイオン注入の場合と同程
度になるようにする。また注入のドーズ量は,n+ ソー
ス領域106の部分の導電型をも反転させる程度とす
る。これによりpボディ領域107の一部およびn+
ース領域106の一部が,より不純物濃度の高いp+
ディ領域109となる。形成されたp+ボディ領域10
9は,nエピタキシャル層102の表面に臨んでいる。
また下部においてはpボディ領域107を介さず直接に
nドリフト領域102dに接している。この部分が,I
GBT1のバイポーラトランジスタにおいてコレクタ領
域となる部分である。
【0040】(ソース電極の形成)次に,絶縁膜10
5,108を部分的にエッチングする。このエッチング
の目的は,図11に示すように,n+ ソース領域106
の一部を露出させることである。また同時に,絶縁膜1
05の膜厚調整もなされている。したがってこのエッチ
ングは,ウェットエッチングのような等方的エッチング
法を用いて行われる。そして,アルミニウム(Al)等
の金属をスパッタ法により堆積すると,図12に示すよ
うに,p+ボディ領域109とn+ソース領域106との
双方に接触するソース電極110が形成される。なお,
図12の状態におけるゲート電極104は,絶縁膜10
3,105,108により他の部分から絶縁されてい
る。
【0041】(欠陥領域の形成)次に,イオン照射によ
り欠陥領域112を形成する。このイオン照射は,図1
3に示すように,あらかじめ用意したアブソーバ40を
介在させつつ半導体層10の裏面側(p+ 基板101の
側)から行う。なお図13における半導体層10は,図
12等とは上下逆さであることに注意されたい。照射す
るイオン種として使用できるのは,ヘリウムイオン(H
2+),水素イオン(H+ )等である。アブソーバ40
は,アルミニウム等の材質の箔であって,交互に形成さ
れた溝部41と凸部42とを有している。溝部41およ
び凸部42の幅はいずれも,イオンの照射により半導体
層10内に分布する格子欠陥の半値幅と同程度とされて
いる。また,溝部41と凸部42との厚さの差も同様の
値とされている。
【0042】このようなアブソーバ40を介してイオン
照射を行うと,半導体層10内に形成される格子欠陥
は,図13中に線分S群,線分T群,およびこれらの各
線分を囲む四辺形Uで示されるような分布をとる。すな
わち線分S群がアブソーバ40の凸部42に対応する分
布ピーク位置を示し,線分T群が溝部41に対応する分
布ピーク位置を示している。両者は,溝部41と凸部4
2との厚さの差の分,深さ方向の位置が異なる。各線分
を囲む四辺形Uは,格子欠陥の分布濃度がピーク値の半
値以上である領域である。半導体層10における実際の
分布はこれらの各分布の重畳であり,図13のグラフに
示すように,単独の分布の半値幅(He2+を24MeV
程度のエネルギーで照射した場合で約10μm)の2倍
程度の半値幅Vの深さ方向分布となる。横方向の欠陥分
布は,ほぼ一様となる。
【0043】その後,200〜470℃程度の温度でア
ニールして欠陥を安定化する。こうして,nドリフト領
域102dの中の非空乏化領域102bを包含する欠陥
領域112が,1回のイオン照射により得られる。な
お,このイオン照射におけるアブソーバ40は,図13
に示すものの他に図14のような,ピーク深さ調整用ア
ブソーバ43と半値幅調整用アブソーバ44とを別々に
した分割式のものを用いてもよい。分割式にすると,ピ
ーク深さと半値幅との多様な組合せに,より少ない総種
類数のアブソーバで対応することができる。
【0044】(ドレイン電極の形成)最後に,半導体層
10の裏面(p+ 基板101)にアルミニウム等の金属
をスパッタ法または蒸着法により堆積してドレイン電極
111を形成し,各電極(110,104,111)に
必要な端子(SC,G,DE)を取り付けると,図1に
示すIGBT1が完成する。
【0045】[まとめ]以上詳細に説明したように,本
実施の形態に係るIGBT1では,nドリフト領域10
2d(nエピタキシャル層102)とp+ 基板101と
の界面付近に,格子欠陥を高濃度に分布させるとともに
その分布の半値幅を大きくして,nドリフト領域102
dのうちスイッチオフ後に空乏化しない非空乏化領域1
02bが欠陥領域112内に包含されるようにしたの
で,ゲート電圧をスイッチオフするとnドリフト領域1
02dの全域において速やかにキャリアが減少する。こ
のため,スイッチオフ後にドレイン電極111からソー
ス電極110への電流が短時間で0に収束する。すなわ
ちターンオフ時間が短くオフ応答に優れている。
【0046】また,格子欠陥分布の半値幅が大きく欠陥
領域112が非空乏化領域102bを包含しているが,
欠陥領域112はpボディ領域107等の拡散層にまで
は及んでいないので,オン抵抗は特に高くない。すなわ
ち,欠陥領域112の位置および幅を,非空乏化領域1
02bを包含しかつ拡散層にまでは及ばない程度とした
ことにより,ターンオフ時間の短縮とオン抵抗の上昇防
止とが高レベルで両立されているのである。
【0047】さらに,格子欠陥分布の半値幅が十分大き
いことから,製造プロセスの要因により欠陥領域112
の形成深さ位置に多少のばらつきがあっても,非空乏化
領域102bが欠陥領域112の外部にはみ出すことは
ほとんどない。したがって,ターンオフ時間の短縮効果
が安定して得られる利点がある。
【0048】そして,このIGBT1の製造において,
溝部41と凸部42とを有し場所により厚さに差がある
アブソーバ40を介してイオン照射を行うことにより欠
陥領域112を形成することとしたので,1回のイオン
照射で所望のピーク深さおよび幅を有する欠陥領域11
2を形成できる。したがって,イオンのエネルギーやア
ブソーバの種類等を変えて何度もイオン照射する必要は
なく,プロセスが簡単で製造コストもさほどかからな
い。また,溝部41と凸部42との厚さの差の分,欠陥
分布の半値幅が広がっているので,過度に高い加速エネ
ルギーをかけなくても必要な幅の欠陥領域112が得ら
れる。
【0049】なお,本発明は前記実施の形態に何ら限定
されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲内で種
々の改良,変形が可能であることはもちろんである。
【0050】例えば前記実施の形態で示したIGBT1
では,nドリフト領域102d内に特に不純物濃度の差
を設けていないが,何らかの濃度分布を設けることも考
えられる。通常行われる例としては,nドリフト領域1
02d内でも特に非空乏化領域102b内に,高濃度の
バッファ層を設けることが挙げられる。場合によっては
非空乏化領域102bの全部がバッファ層であってもよ
い。またIGBT1は,いわゆるプレーナ型のものであ
るが,これ以外にもトレンチゲート型等,特殊なゲート
構造を持ったものにも適用できる。また,絶縁ゲートを
持つことも必須ではなく,絶縁ゲートのない伝導度変調
型の半導体素子にも適用可能である。そしてこれらのp
n極性を逆にしたものであってもよい。
【0051】また製造方法においても変形が考えられ
る。例えば前記実施の形態では,欠陥領域112の形成
を,pボディ領域107等の拡散層の形成後に行った
が,拡散層の形成前に行ってもよい。また,欠陥領域1
12の形成のためのイオン照射は,半導体層10の裏面
側から行う代わりに表面側から行ってもよい。なお表面
側から行う場合,拡散層等となる部分を照射イオンが通
過することによる影響が心配されるが,通常,照射後に
安定化のためのアニールが行われ,この際にイオン通過
の影響が除去される。したがって,拡散層等となる部分
に照射イオンが停止しない条件で照射を行えば問題はな
い。更に、スイッチ素子であれば、上記以外の新規な構
造のものでも適用可能である。
【0052】また,イオン照射の際,あらかじめ用意し
たアブソーバ40の代わりに,アブソーバと同じ材質の
薄膜を成膜しエッチングにより凹凸形状を形成すること
としてもよい。その場合にはその膜をその後電極として
使用することも考えられる。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば,半導体層内における格子欠陥分布の適切なピー
ク深さおよび幅が実現され,オン抵抗の上昇を伴うこと
なくターンオフ時間を十分に短縮した半導体装置が,そ
の製造方法とともに提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る半導体装置の構造を示す図で
ある。
【図2】図1の半導体装置における格子欠陥および不純
物の濃度分布を説明する図である。
【図3】図1の半導体装置のスイッチオフ後の過渡特性
を示すグラフである。
【図4】エピタキシャル成長を行った半導体層を示す図
である。
【図5】ゲート電極の形成および加工を行った状態を示
す図である。
【図6】ソース領域の形成を示す図である。
【図7】ボディ領域(電界効果トランジスタのチャネル
形成領域)の形成を示す図である。
【図8】絶縁膜を形成した状態を示す図である。
【図9】図8で形成した絶縁膜の一部をエッチングした
状態を示す図である。
【図10】高濃度ボディ領域(バイポーラトランジスタ
のコレクタ領域)の形成を示す図である。
【図11】絶縁膜の一部をエッチングした状態を示す図
である。
【図12】ソース電極を形成した状態を示す図である。
【図13】欠陥領域の形成のためのイオン照射を説明す
る図である。
【図14】アブソーバの形状の他の例を示す図である。
【図15】IGBTの基本を説明する図である。
【図16】従来の半導体装置における格子欠陥および不
純物の濃度分布を説明する図である。
【図17】従来の半導体装置のスイッチオフ後の過渡特
性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 半導体装置 10 半導体層 101 基板(エミッタ) 102b 非空乏化領域 102d ドリフト(ドレイン,ベース)領域 104 ゲート電極 106 ソース領域 107 ボディ(チャネル)領域 109 ボディ(コレクタ)領域 112 欠陥領域 40 アブソーバ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/334 - 21/336 H01L 29/78 H01L 29/74 - 29/747 H01L 29/86 - 29/96

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体層の表面側にスイッチング素子を
    設け,このスイッチング素子のオンオフにより前記半導
    体層の厚さ方向の電流をスイッチング制御する半導体装
    置において, 前記半導体層の一部に設けられ前記スイッチング素子
    を含まず,他の部分よりも高い格子欠陥濃度を有する欠
    陥領域スイッチオフ後に空乏化せず,前記欠陥領域に包含され
    る非空乏化層とを有し, 前記欠陥領域における格子欠陥濃度の半値幅が前記非空
    乏化層の厚さより大きく, 前記非空乏化キャリアのライフタイムを短縮しタ
    ーンオフ時間を縮めるのに十分な格子欠陥濃度を有する
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する半導体装置におい
    て,前記半導体層の厚さ方向にエミッタ,ベース,コレ
    クタが配置されたバイポーラトランジスタを有し,前記
    スイッチング素子は,オンすることにより前記バイポー
    ラトランジスタのベースにキャリアを注入する電界効果
    トランジスタであり,前記欠陥領域は,前記ベースのう
    ち前記エミッタ近傍のスイッチオフ後に空乏化しない部
    分全体を包含することを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 表面側にスイッチング素子を設けた半導
    体層に,他の部分よりも格子欠陥濃度が高い欠陥領域
    を,スイッチオフしたときに空乏化しない部分全体を包
    含し,かつ,前記スイッチング素子を含まないように形
    成した構造の半導体装置を製造する方法において, 前記半導体層に対し照射マスクを介してイオン照射を行
    うことにより前記欠陥領域を形成し, 前記照射マスクとして,場所により2水準以上の吸収能
    を有するとともに,吸収能が異なる場所が交互に設けら
    ,照射されたイオンの半導体内での分布の半値幅が前
    記電流をオフしたときに空乏化しない部分の厚さ以上と
    なるようにされているものを用いることを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
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