JP3282417B2 - 半導体装置とその製法 - Google Patents

半導体装置とその製法

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JP3282417B2 JP31850594A JP31850594A JP3282417B2 JP 3282417 B2 JP3282417 B2 JP 3282417B2 JP 31850594 A JP31850594 A JP 31850594A JP 31850594 A JP31850594 A JP 31850594A JP 3282417 B2 JP3282417 B2 JP 3282417B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置、特に共通
の半導体基板に低電圧トランジスタと、中耐圧トランジ
スタを有する半導体装置とその製法に係わる。
【0002】
【従来の技術】マイクロコントローラは、いわゆるI/
O(インプット/アウトプット)ポートを通して外部機
器例えば液晶表示装置、蛍光表示管あるいはサーボモー
タ等をコントロールしているが、このI/Oポートは、
外部の高電圧が直接掛かっても破壊されないように高耐
圧トランジスタが用いられている。
【0003】ところで、液晶表示装置、サーボモータ等
の外部機器の制御には、12V程度の例えばnチャネル
型の中耐圧絶縁ゲート(MOS)型トランジスタ(以下
中耐圧トランジスタという)が必要となる。これらの中
耐圧トランジスタは、半導体チップ上ではドレイン端子
が未接続となっているため、オープンドレイン型と呼ば
れている。これらの中耐圧トランジスタをCPU(セン
トラル プロセッシング ユニット)やロジックと同一
半導体チップ上に形成することにより、マイクロコント
ローラの付加価値が上がることになる。
【0004】図8は、NOD(nチャネル オフセット
ドレイン)型のオープンドレイン型中耐圧トランジス
タの概略断面図を示し、このトランジスタにおいては、
シリコン半導体基板1の表面のトランジスタ形成部以外
に局部的熱酸化いわゆる LOCOS(Local Oxidation of S
ilicon)による素子分離絶縁層2が形成され、中耐圧ト
ランジスタの形成部に、表面熱酸化によってSiO2
ート絶縁膜3が形成される。また、シリコン半導体基板
1の中耐圧トランジスタの形成部には、イオン注入によ
ってp型のウエル領域4が形成され、例えばこのウエル
領域4のイオン注入と同一マスクによってイオン注入さ
れたチャネルストップ領域5が形成される。
【0005】ゲート絶縁膜3上にはゲート電極6が形成
される。このゲート電極6は、例えば不純物ドープがな
された多結晶シリコン層6A上に高融点金属層6Bが形
成されてなる。このゲート電極6をマスクとしてイオン
注入によってウエル領域4上の基板表面に臨んでソース
およびドレインの各低濃度領域7sおよび7dが形成さ
れる。また、ゲート電極6の形成部を挟んでその両側に
それぞれ低濃度領域7sおよび7dを介して高濃度領域
8sおよび8dが形成されたソース領域およびドレイン
領域が形成される。
【0006】また、ゲート電極6下には、イオン注入に
よる不純物ドープがなされたしきい値電圧Vth調整の領
域(以下V/A領域という)9が形成される。
【0007】図9は、LOD(LOCOS オフセット ドレ
イン)型の中耐圧トランジスタの概略断面図を示し、図
9において、図8と対応する部分には同一符号を付して
重複説明を省略する。
【0008】ところで、従来、この中耐圧トランジスタ
部分の作製は、独自のプロセスで作製するものであっ
て、このためにこの中耐圧トランジスタを含んだマイク
ロコントローラは、その製造工程数が多くなり、コスト
が高くなるという問題がある。すなわち、この中耐圧ト
ランジスタにおいては、そのゲート絶縁膜に、直接高電
圧が掛かっても、このゲート絶縁膜が破壊されることが
ないように、このゲート絶縁膜の膜厚を厚くする必要が
あることから、この中耐圧トランジスタのゲート絶縁膜
を形成するための独自の煩雑な付加工程をとる必要が生
じてくるものである。
【0009】この中耐圧トランジスタを形成するための
付加工程を図10A〜図11Bを参照して説明する。こ
の場合、図10Aに示すように、例えばシリコン半導体
基板1の、低電圧Vccが印加される低電圧トランジスタ
および中耐圧トランジスタ等の互いに分離して形成すべ
き各トランジスタの形成部間に厚い素子分離絶縁層2を
局部的熱酸化いわゆる LOCOS(Local Oxidation of Sil
icon)によって形成する。そして、この素子分離絶縁層
2が形成されていない素子分離絶縁層2よって分離され
たトランジスタ形成部のシリコン半導体基板1の表面を
熱酸化して第1の酸化膜11を形成する。
【0010】図10Bに示すように、中耐圧トランジス
タの形成部上をフォトレジスト10によって覆う。
【0011】図11Aに示すように、フォトレジスト1
0をエッチングマスクとして低電圧トランジスタの形成
部上の第1の酸化膜11をエッチング除去する。
【0012】図11Bに示すように、フォトレジスト1
0を除去し、再びシリコン半導体基板1の表面を熱酸化
して第2の酸化膜12を形成する。このようにすると、
低電圧トランジスタの形成部表面には第2の酸化膜12
のみによる低電圧トランジスタの薄いゲート絶縁膜が形
成され、中耐圧トランジスタのトランジスタには、第1
および第2の酸化膜11および12の重ね合わせによる
厚いゲート絶縁膜が形成される。
【0013】このように、低電圧トランジスタと、中耐
圧トランジスタとを共通の半導体基板1に形成する場
合、各トランジスタの各ゲート絶縁膜を形成するため
に、第2の酸化膜12を選択された位置に形成するため
の所定のパターンのフォトレジスト10を形成する工
程、このフォトレジスト10をマスクとして第1の酸化
膜11をエッチングする工程、更に第2の酸化膜12を
形成する工程が付加されるものであり、そのエッチング
工程および第2の酸化膜の工程が増加することは著しく
作業が煩雑となり、量産性を阻害する。
【0014】また、この方法による場合、図11Aでの
エッチング工程で、素子分離絶縁層2の一部がエッチン
グされることによって、この素子分離絶縁層2の一部2
aが肉薄となることから最終的に形成される低電圧トラ
ンジスタにおける寄生トランジスタのしきい値電圧Vth
が低下し、パンチスルー耐圧の低下を来すという問題が
生じる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、共通の半導
体基板に中耐圧トランジスタと低電圧トランジスタが形
成される半導体装置において、上述した寄生トランジス
タのパンチスルー耐圧の低下の問題の解決をはかる。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1にその一
例の概略断面図を示すように、半導体基板21に低電圧
トランジスタ(図1に示す例ではpチャネルの低電圧ト
ランジスタ47)と、中耐圧トランジスタ22とが形成
され、中耐圧トランジスタ22は、そのゲート電極37
が、両トランジスタ47および22のゲート絶縁膜23
に比し大なる厚さを有し、半導体基板21の表面に形成
された絶縁層26上に跨がって形成され、ドレイン領域
24が絶縁層26下に形成されて成る半導体装置にあっ
て、その低電圧トランジスタ47と、中耐圧トランジス
タ22の各ゲート絶縁膜23を、同一構成による同一厚
さを有するゲート絶縁膜によって構成する。そして、中
耐圧トランジスタ22の、絶縁層26下に形成されたド
レイン領域24のゲート側に、このゲート側の不純物濃
度を所定の濃度に設定する濃度調整領域33を構成する
イオン注入領域が形成された構成とするものである。
【0017】また、本発明による半導体装置の製法は、
上述した半導体基板21に低電圧トランジスタ例えばp
チャネル低電圧トランジスタ47と、中耐圧トランジス
タ22とを形成する半導体装置の製法であって、その中
耐圧トランジスタ22と低電圧トランジスタ47との各
ゲート絶縁膜23を同時に形成する工程を有するもので
ある。
【0018】更に、本発明製法においては、その中耐圧
トランジスタ22のドレイン領域のゲート側の不純物濃
度を所定の濃度に設定するイオン注入工程を有する。
【0019】
【作用】上述の本発明装置によれば、中耐圧トランジス
タ22と、低電圧トランジスタの各ゲート絶縁膜23と
を同一構成による共通の構成、すなわち同一材料、厚さ
としたので、上述の本発明製法におけるように、その各
ゲート絶縁膜23を同一工程で形成できることから、前
述の従来方法におけるように、低電圧トランジスタのゲ
ート絶縁膜と、中耐圧トランジスタのゲート絶縁膜とを
形成するための2回のゲート絶縁膜を形成するための酸
化工程の必要を回避でき、また低電圧トランジスタの形
成部において先のゲート絶縁膜の一部をエッチング除去
する工程を回避できる。
【0020】また、このエッチングのために、素子分離
絶縁層の一部が肉薄となることを回避できる。
【0021】また、本発明においては、中耐圧トランジ
スタ22のドレイン領域のゲート側の濃度の設定をイオ
ン注入工程の付加によって行うものである。つまり、こ
のようにしてドレイン領域のゲート側に濃度調整領域3
3を形成するものであり、このようにしてドレイン領域
のゲート側に濃度調整領域33を形成するものであり、
このようにすることによって、中耐圧トランジスタ22
のゲート絶縁膜23を低電圧トランジスタのゲート絶縁
膜と同一構成、同一形成するにも拘わらず、中耐圧トラ
ンジスタの耐圧を十分保持できるものである。
【0022】
【実施例】本発明による半導体装置の一実施例を得る本
発明製法の一実施例を図2〜図6の工程図を参照して説
明する。
【0023】この例では、共通の半導体基板21に、n
チャネル低電圧トランジスタとpチャネル低電圧トラン
ジスタとオープンドレイン型のnチャネル中耐圧トラン
ジスタとが形成される半導体装置に本発明を適用した場
合である。
【0024】先ず図2Aに示すように、例えばp型の比
抵抗が8〜12Ωcmのシリコン半導体基板21を用意
し、その一主面上の、各回路素子の形成部間(この例で
は、上述の各トランジスタの形成部間)と、更にこの例
においては、そのオープンドレイン型nチャネル中耐圧
トランジスタの形成部におけるそのドレイン形成部の配
線コンタクト部以外の部分とに素子分離絶縁層26を形
成する。この素子分離絶縁層26は、通常のLOCOS によ
って、すなわち、半導体基板21の一主面上に例えばC
VD(化学的気相成長)法によって全面的に熱酸化のマ
スクとなるSiNを形成し、これをフォトリソグラフィ
による選択的エッチングによって素子分離絶縁層26を
形成する部分を除去し、このSiN層を耐酸化マスクと
して半導体基板21を熱酸化することによって形成した
例えば厚さ400〜500nmのSiO2 によって形成
する。すなわち、この素子分離絶縁層26には、各トラ
ンジスタの形成部に開口が形成されると共に、コンタク
ト部に開口26Cが形成されたパターンとされる。その
後、耐酸化マスクを除去し、この除去によって外部に露
出した半導体基板21の表面を更に熱酸化して、例えば
厚さ40nmの、後に行うイオン注入に際しての表面の
ダメージから保護するいわゆる犠牲酸化膜28を形成す
る。
【0025】図2Bに示すように、nチャネル低電圧ト
ランジスタの形成部と、中耐圧トランジスタのソース領
域およびチャネル形成部とにそれぞれp型のウエル領域
29と30とを選択的に、例えばボロンB+ を300〜
400keVで、5×1012〜1×1013cm-2のドーズ
量でのイオン注入によって同時に形成する。また、ウエ
ル領域30の形成マスクと同一マスクによってウエル領
域30上に、チャネルストップ領域31を、例えばボロ
ンB+ を100〜120keVで、5×1011〜2×1
12cm-2のドーズ量でイオン注入して形成する。また中
耐圧トランジスタのチャネル形成部に、中耐圧トランジ
スタのしきい値電圧Vthの調整のV/A領域32を例え
ばボロンB+ を20〜30keVで、1×1012〜4×
1012cm -2のドーズ量でのイオン注入によって形成す
る。
【0026】また、一方pチャネル低電圧トランジスタ
の形成部と、中耐圧トランジスタのドレイン領域形成部
における素子分離絶縁層26下とに、それぞれn型のウ
エル領域34とドレイン領域24とを選択的に、例えば
りんP+ を300〜500keVで、8×1012〜1×
1013cm-2のドーズ量でイオン注入して形成する。
【0027】その後、800〜900℃の窒素雰囲気中
で充分アニールを行って、各イオン注入不純物の活性化
を行う。
【0028】図3Aに示すように、犠牲酸化膜28の除
去を行ってこの除去部、すなわちnチャネルおよびpチ
ャネル各低電圧トランジスタの形成部と、中耐圧トラン
ジスタの形成部とに同時にすなわち同一材料,厚さによ
る同一構成のゲート絶縁膜23を形成する。このゲート
絶縁膜23の形成は、ウエット雰囲気中での加熱酸化に
よって基板21の表面を熱酸化して形成した酸化シリコ
ンSiO2 膜によって形成することができる。
【0029】図3Bに示すように、nチャネルおよびp
チャネル各低電圧トランジスタの形成部と、中耐圧トラ
ンジスタの形成部とのゲート絶縁膜23上に、それぞれ
各トランジスタのゲート電極35、36、37を形成す
る。これらゲート電極35、36および37は、多結晶
シリコンによる多結晶半導体層38と、WSi等による
高融点金属層39を順次形成し、これらをフォトリソグ
ラフィによってパターン化することによって同時に形成
したいわゆるポリサイド構造として低比抵抗化をはかる
ことができる。
【0030】次に、図示しないが、先ず例えばpチャネ
ルトランジスタの形成部をフォトレジスト等によって覆
って、nチャネル低電圧トランジスタの形成部と、中耐
圧トランジスタの形成部に、各ゲート電極35および3
7と、素子分離絶縁層26をマスクに、不純物のイオン
注入を行って、図4に示すように最終的に得るnチャネ
ル低電圧トランジスタのソースおよびドレイン領域(以
下S/D領域という)の低濃度領域40aを形成すると
共に、中耐圧トランジスタのソース領域の低濃度領域2
7aを形成する。次に例えばnチャネル低電圧トランジ
スタの形成部と、中耐圧トランジスタの形成部とを例え
ばフォトレジスト等によって覆って、pチャネル低電圧
トランジスタの形成部に、そのゲート電極36と素子分
離絶縁層26とをマスクに、不純物のイオン注入を行っ
て最終的に得るpチャネル低電圧トランジスタのS/D
領域の低濃度領域41aを形成する。
【0031】その後、中耐圧トランジスタのドレイン領
域24のゲート側に、この例ではこのドレイン領域24
上の素子分離絶縁層26を通じて選択的に例えばりんP
+ を100〜150keVで、5×1012〜8×1012
cm-2のドーズ量で、イオン注入してドレイン領域の濃度
調整領域33を形成する。
【0032】また、同様に図4に示すように、各ゲート
電極35、36および37の両側面にそれぞれサイドウ
オール42を形成する。このサイドウオール42の形成
は、周知の方法すなわち例えばSiO2 をCVD法によ
って形成し、基板面と直交する方向に異方性エッチング
を示すドライエッチングによって各ゲート電極35、3
6および37の両側面の実質的厚さが大なる部分を残
し、他部を除去することによって形成することができ
る。
【0033】次に、図示しないが、例えばpチャネルト
ランジスタの形成部をフォトレジスト等によって覆っ
て、nチャネル低電圧トランジスタの形成部と、中耐圧
トランジスタの形成部に、各ゲート電極35および37
とそのサイドウオール42と、素子分離絶縁層26をマ
スクに、不純物のイオン注入を行って、図4に示すよう
に最終的に得るnチャネル低電圧トランジスタの高濃度
のS/D領域40を形成すると共に、中耐圧トランジス
タの高濃度のソース領域27を形成する。次に例えばn
チャネル低電圧トランジスタの形成部と、中耐圧トラン
ジスタの形成部とを例えばフォトレジスト等によって覆
って、pチャネル低電圧トランジスタの形成部に、その
ゲート電極36とそのサイドウオール42と素子分離絶
縁層26とをマスクに、不純物のイオン注入を行って、
図4に示すように、最終的に得るnチャネル中耐圧トラ
ンジスタの高濃度のソース領域27と更にそのドレイン
領域24の外側の開口26C下に高不純物濃度領域によ
る配線コンタクト部25を形成する。
【0034】その後、図5に示すように、全面的にCV
D法等によって例えばSiO2 による層間絶縁層43を
形成し、この層間絶縁層43に各トランジスタの配線
(電極)の導出部にコンタクト窓をフォトリソグラフィ
によるエッチングによって穿設し、このコンタクト窓を
通じて配線44を各トランジスタの所定部にオーミック
にコンタクトする。この配線44は、例えばAlによる
金属層を全面的に蒸着、スパッタリング等によって形成
し、フォトリソグラフィによるパターンエッチングによ
って同時に所定のパターンに形成する。
【0035】図6に示すように、全面的に保護絶縁層4
5を被覆する。このようにして、共通の半導体基板21
に、nチャネル低電圧トランジスタ46と、pチャネル
低電圧トランジスタ47と、nチャネルオープンドレイ
ン型の中耐圧トランジスタ22が形成された半導体装置
を得る。
【0036】この本発明によるオープンドレイン型の中
耐圧トランジスタ22は、そのゲート絶縁膜23が、他
の低電圧トランジスタ46および47と同一のゲート絶
縁膜23によって同時に形成された同一構成による。
【0037】このように、本発明においては、その中耐
圧トランジスタ22のゲート絶縁膜23を、低電圧トラ
ンジスタにおけると同様のすなわち薄いゲート絶縁膜に
よって構成するものであるが、この場合中耐圧トランジ
スタで要求される程度の耐圧を充分はかることができ
る。
【0038】すなわち、このオープンドレイン型中耐圧
トランジスタにおいては、そのゲート部のドレイン側の
耐圧を保持するには、5MV/cm以下の電界強度に保持
する構成とする。このために、そのドレイン側の濃度す
なわちドレイン領域のゲート側の最終的不純物濃度、す
なわちこの部分にかけて基板濃度、イオン注入される例
えばV/A領域32、チャネルストップ領域31、ウエ
ル領域30、ドレイン領域24の重ね合せを含めた実質
的n型濃度が、1×1017〜5×1017atoms/cm3 にな
るように、濃度調整領域33を形成するイオン注入条件
を選定する。
【0039】下記表1は上述の本発明による中耐圧トラ
ンジスタにおいて、ドレイン電圧Vd=15Vとしてゲ
ート電圧Vgを変化させた場合のゲート絶縁膜(酸化
膜)のドレイン側におけるゲート絶縁膜近傍のポテンシ
ャルと、同様のゲート絶縁膜(酸化膜)中の最大電界と
同様の酸化膜中の電界がピークとなる位置を示す。これ
より明らかなように、ゲート絶縁膜に掛かる電界は、V
d=15V,Vg=0Vの場合で最大0.54MV/cm
であり、Vd=15V,Vg=5Vの場合で最大2.9
MV/cmであり、耐圧破壊の生じる電界5MV/cmより
充分低くできることになる。
【0040】
【表1】
【0041】上述したように、本発明装置とその製法に
よれば、低電圧トランジスタと中耐圧トランジスタの各
ゲート絶縁膜を同一構成すなわち同一膜厚に同時に形成
することができることから、従来におけるように、中耐
圧トランジスタのゲート絶縁膜を特段に形成する場合に
おける煩雑な作業を回避でき、特に図11Bで示される
ような低電圧トランジスタ形成部における素子分離絶縁
層2の肉薄部2aの発生を回避できる。
【0042】尚、上述した例では、中耐圧トランジスタ
が、nチャネルのLOD型構成とした場合であるが、p
チャネル構成とすることもでき、この場合にはこのトラ
ンジスタの各部の導電型を上述の例とは逆導電型に選定
するものであり、またこの場合には、そのウエル領域3
0は、pチャネル低電圧トランジスタのウエル領域34
の形成と同時に形成し、ソース領域のチャネル形成側す
なわち低濃度領域27aを、pチャネル低電圧トランジ
スタのソース領域と同時に形成する。
【0043】また、中耐圧トランジスタは、上述したL
OD型構成に限らず、図7に示すように、図1に対応す
る構成とすることもできる。この場合においても、ドレ
イン領域24の濃度調整領域33は、例えば低濃度S/
D領域22の形成後に、イオン注入を行って形成でき
る。この例ではこのイオン注入は素子分離絶縁層26を
通じて行うものではないので、そのイオン注入は、例え
ばP+ を50keV〜70keVで5×1012/cm2
8×1012/cm2 のドーズ量で行う。
【0044】尚、図7において、図1と対応する部分に
は同一符号を付して重複説明を省略する。
【0045】また、上述の実施例においては、濃度調整
領域33のイオン注入を、ゲート電極の形成の後に行っ
た場合であるが、このイオン注入は、例えば素子分離絶
縁層26の形成に先立って行うこともできるし、ドレイ
ン領域24と濃度調整領域33とは結果的に同一領域と
することもできるなど、本発明は上述の例に限られるも
のではなく、本発明の精神を逸脱することなく、種々の
変更を行うことができる。
【0046】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、半導
体基板に低電圧トランジスタと、中耐圧トランジスタと
が形成された半導体装置にあって、その中耐圧トランジ
スタと低電圧トランジスタの各ゲート絶縁膜を同一構成
とするので、本発明製法におけるように、低電圧トラン
ジスタと中耐圧トランジスタの各ゲート絶縁膜の形成を
それぞれ独別に構成する従来の場合に比し、濃度調整領
域33の形成のためのイオン注入工程が一工程増加する
のみであるので、従来におけるような、中耐圧トランジ
スタと低電圧トランジスタの各ゲート絶縁膜をそれぞれ
異なる厚さに形成する場合における煩雑なエッチング作
業、2回に渡るゲート絶縁膜形成のための酸化工程を1
回にとどめることができることから、その製造工程が簡
単となると共に、図11Bで示した素子分離絶縁層が肉
薄となる不都合を回避でき、これによる低電圧トランジ
スタの寄生トランジスタによるパンチスルー耐圧の低下
を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体装置の一実施例の概略断面
図である。
【図2】Aは、本発明による半導体装置の製法の一実施
例の工程図である。Bは、本発明による半導体装置の製
法の一実施例の工程図である。
【図3】Aは、本発明による半導体装置の製法の一実施
例の工程図である。Bは、本発明による半導体装置の製
法の一実施例の工程図である。
【図4】本発明による半導体装置の製法の一実施例の工
程図である。
【図5】本発明による半導体装置の製法の一実施例の工
程図である。
【図6】本発明による半導体装置の製法の一実施例の工
程図である。
【図7】本発明による半導体装置の他の一例の断面図で
ある。
【図8】従来のオープンドレイン型中耐圧トランジスタ
の一例の断面図である。
【図9】従来のオフセットオープンドレイン型中耐圧ト
ランジスタの他の一例の断面図である。
【図10】Aは、従来のオープンドレイン型中耐圧トラ
ンジスタの製法の工程図である。Bは、従来のオープン
ドレイン型中耐圧トランジスタの製法の工程図である。
【図11】Aは、従来のオープンドレイン型中耐圧トラ
ンジスタの製法の工程図である。Bは、従来のオープン
ドレイン型中耐圧トランジスタの製法の工程図である。
【符号の説明】
21 半導体基板 22 中耐圧トランジスタ 23 ゲート絶縁膜 24 ドレイン領域 24a ドレイン領域のチャネル形成領域側の領域 25 配線コンタクト部 26 素子分離絶縁層 27 ソース領域 27a ソース領域のチャネル形成領域側の領域

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通の半導体基板に、低電圧トランジス
    タと、中耐圧トランジスタとが形成され、 上記中耐圧トランジスタは、そのゲート電極が、上記両
    トランジスタのゲート絶縁膜に比し大なる厚さを有し上
    記半導体基板表面に形成された絶縁層上に跨がって形成
    され、ドレイン領域が上記絶縁層下に形成されて成る半
    導体装置にあって、 上記低電圧トランジスタと、上記中耐圧トランジスタの
    各ゲート絶縁膜が、同一構成による同一厚さを有するゲ
    ート絶縁膜によって構成され、 上記中耐圧トランジスタの上記絶縁層下に形成されたド
    レイン領域の、ゲート側に、該ゲート側の不純物濃度を
    所定の濃度に設定する濃度調整領域を構成するイオン注
    入領域が形成されて成ることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 共通の半導体基板に、低電圧トランジス
    タと、中耐圧トランジスタとが形成され、 上記中耐圧トランジスタは、そのゲート電極が、上記両
    トランジスタのゲート絶縁膜に比し大なる厚さを有し上
    記半導体基板表面に形成された絶縁層上に跨がって形成
    され、ドレイン領域が上記絶縁層下に形成されて成る半
    導体装置の製法にあって、 上記中耐圧トランジスタと上記低電圧トランジスタの各
    ゲート絶縁膜を同時に形成する工程と、 上記素子分離絶縁層下に形成されたドレイン領域の、ゲ
    ート側に、該ゲート側の不純物濃度を所定の濃度に設定
    する濃度調整領域を構成するイオン注入工程とを有する
    ことを特徴とする半導体装置の製法。
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