JP3281860B2 - ディジタル放送受信機 - Google Patents

ディジタル放送受信機

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はディジタル放送受信機
に関し、特にたとえばディジタル放送信号に含まれる所
望の番組の映像信号をたとえばVTRに出力する、ディ
ジタル放送受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のディジタル放送受信機と
しては、所望の番組の放送開始と同時にVTRを起動
し、その番組内容の映像信号および音声信号をVTRに
出力するものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、録画番組を視
聴する場合、番組をリアルタイムで視聴する場合と違っ
て番組内容を把握することが容易ではない。つまり、デ
ィジタル放送信号にはEPG(Erectronic Program Gid
e)データや番組の具体的な内容を示す番組情報データが
含まれているため、リアルタイムで視聴するときはこれ
らのデータをオンスクリーン表示することによって番組
内容を知ることができる。しかし、VTRからの再生信
号には番組の映像信号および音声信号しか含まれないた
め、番組をある程度再生しなければ内容を把握すること
ができなかった。
【0004】それゆえに、この発明の主たる目的は、録
画番組の内容を容易に把握することができる、ディジタ
ル放送受信機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、ディジタル
放送信号に含まれる所望の番組の映像信号および所望の
番組の番組情報信号を録画/再生装置に出力するディジ
タル放送受信機において、所望の番組の番組情報信号を
テキストデータに変換する変換手段、変換手段によって
変換されたテキストデータを映像信号の所定ラインに重
畳した重畳信号を生成する重畳手段、および重畳信号を
文字多重フォーマットで録画装置に出力する出力手段を
備える、ディジタル放送受信機である。
【0006】
【作用】所望の番組の番組情報信号はディジタル放送信
号から検出され、この所望の番組をたとえばVTRによ
って録画する場合には、番組情報信号は符号化手段によ
って符号化され、符号化信号がNTSCエンコーダに与
えられる。この符号化信号は、NTSCエンコーダ(重
畳手段)で映像信号の垂直帰線消去期間のたとえば21
H(284H)期間に重畳され、VTRに出力される。
したがって、磁気テープには、所望の番組の映像信号お
よび符号化信号が記録される。
【0007】映像信号に符号化信号が重畳された重畳信
号をVTRによって再生し、たとえば番組説明ボタンが
押されると、デコーダ(復号手段)が能動化され、番組
情報データがデコードされる。したがって、モニタには
番組情報が表示される。
【0008】
【発明の効果】この発明によれば、番組情報信号が重畳
された映像信号がVTRに出力されるので、番組情報を
再生することによって、録画された番組の内容を容易に
把握することができる。この発明の上述の目的,その他
の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の
実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0009】
【実施例】図1を参照して、この実施例のディジタル放
送受信機10はディジタル放送受信用のアンテナ12を
含み、このアンテナ12によって受信されたディジタル
放送信号がCSチューナに与えられる。CSチューナ1
4は、所望のトランスポンダから出力された4ないし8
チャネル分の放送データを選択する。選択された放送デ
ータは、QPSK復調回路16で復調されることによっ
て、複数のトランスポートパケットからなるトランスポ
ートストリームとなる。デスクランブラ18は、受信者
が契約しているチャネルのトランスポートパケットのみ
をデマルチプレクサ(DEMUX)20に与え、デマル
チプレクサ20は所望のチャネルのパケットのみを検出
し、MPEGデコーダ22に与える。したがって、その
パケットに基づいて所望のチャネルの映像データが生成
され、さらにその映像データがNTSCエンコーダ24
でエンコードされる。これによってモニタ26にNTS
Cフォーマットのコンポジット映像信号が与えられ、所
望の映像が表示される。また、コンポジット映像信号は
VTR28に与えられ、VTR28によって所望の映像
が磁気テープ(図示せず)に記録される。
【0010】トランスポートパケットの一部にはPSI
(Puroggram Secific Information)が割り当てられてお
り、PSIにはEIT(Event Information Table)が含
まれている。CPU30は、このEITからEPGデー
タおよび番組詳細情報(番組情報)データを検出し、D
RAM32に格納する。DRAM32はメモリエリア3
2aおよび32bを有し、メモリエリア32aにはEP
Gデータが格納され、メモリエリア32bには番組情報
データが格納される。リモコン送信機34に設けられた
番組ガイドボタン34aが押されると、CPU30はメ
モリエリア32aからEPGデータを取り出し、ビット
マップROM36を用いて番組ガイドのビットマップデ
ータを生成する。この実施例では現チャネルを含む3チ
ャネル×3時間分のEPGデータが取り出され、番組ガ
イドビットマップデータはVRAM38に展開される。
そして、オンスクリーン表示用のIC40が、垂直同期
信号(Vsync)に応答してVRAM38から番組ガ
イドビットマップデータを読み出す。番組ガイドビット
マップデータは加算器42でMPEGデコーダ22から
出力された映像信号に加算され、NTSCエンコーダ2
4に与えられる。したがって、モニタ26には番組ガイ
ドが表示される。
【0011】また、リモコン送信機34の番組説明ボタ
ン34bが押されると、CPU30はメモリエリア32
bから番組情報データを読み出し、EPGデータと同様
の処理を施す。したがって、モニタ26には、図2に示
すような番組情報が表示される。ディジタル放送受信機
10はさらに文字データ変換ROM44を含み、CPU
30は文字データ変換ROM44を用いて番組情報デー
タをテキストデータ(文字データ)に変換(符号化)す
る。文字データに変換された番組情報データは、NTS
Cエンコーダ24に与えられる。NTSCエンコーダ2
4は、文字データを映像信号に重畳し、重畳信号(文字
多重信号)をVTR28に出力する。したがって、文字
多重信号がVTR28によって磁気テープに記録され
る。
【0012】図3を用いて詳しく説明すると、文字デー
タは垂直帰線消去期間に含まれる文字データ重畳可能期
間に1文字ずつ重畳される。この実施例では、文字デー
タは奇数フィールドの21H期間および偶数フィールド
の284H期間に重畳される。ディジタル放送の番組の
録画中には、このような動作が繰り返し実行され、番組
情報データが繰り返し記録される。
【0013】磁気テープをVTR28によって再生する
と、番組の映像信号が、文字多重デコーダ46を介して
モニタ26にディジタル放送の番組が出力される。すな
わち、文字多重デコーダ46は通常不能動化されてお
り、番組情報は出力されない。再生時に番組情報を視聴
したい場合には、リモコン送信機34に設けられた番組
説明ボタン34bを押せばよい。すると、番組情報表示
の指示がCPU30に与えられ、CPU30はこの指示
に従って文字多重デコーダ46を能動化する。したがっ
て、VTR28から出力される文字多重信号に含まれる
文字データが、文字多重デコーダ46でデコード(復
調)され、モニタ26において、図4に示すような番組
情報が映像の一部にオンスクリーン表示される。すなわ
ち、番組情報はモニタ26の所定位置に1行で表示さ
れ、スクロールを繰り返すことによって、すべての番組
情報が表示される。再び番組説明ボタン34bが押され
ると、文字多重デコーダ46はCPU30によって不能
動化される。すなわち、番組情報の表示は中止され、映
像のみがモニタ26に表示される。
【0014】このように、ディジタル放送の所望の番組
の映像信号をVTR28によって磁気テープに記録する
とともに、番組情報データ(文字データ)を記録するの
で、VTR28で再生するときに番組情報を視聴するこ
とができる。したがって、再生時に容易に番組内容を把
握することができる。なお、この実施例の文字多重デコ
ーダ46としては、三洋電気株式会社製のデコーダ“M
CA−HI”を用いることができる。
【0015】CPU30は、上述のような動作を、図5
および図6に示すフロー図に従って処理する。すなわ
ち、CPU30は、VTR28で録画が開始されると同
時に図5に示すフロー図の処理を開始し、まずステップ
S1で録画番組の番組情報データをメモリエリア32b
から読み出す。次に、ステップS3で番組情報データを
文字データに変換し、変換した文字データをDRAM3
2のメモリエリア32cに保持する。続いて、ステップ
S5で文字データを1フィールド毎に所定量ずつNTS
Cエンコーダ24に出力する。ステップS7では、すべ
ての文字データが出力されたかどうかを判断する。ここ
で、“NO”であれば、ステップS5に戻るが、“YE
S”であれば、ステップS9で始めから文字データを出
力して、ステップS7に戻る。このようにして、録画番
組の放送が終了するまで、番組情報が映像信号に繰り返
し重畳される。
【0016】CPU30は、VTR28で再生が実行さ
れると図6に示すフロー図の処理を開始し、ステップS
21で番組説明ボタン34bが押されたかどうかを判断
する。ここで、“NO”であればステップS21に戻る
が、“YES”であれば、ステップS23で文字多重デ
コーダ46を能動化する。これによって、図4に示すよ
うに番組情報がモニタ26に表示される。続くステップ
S25では、番組説明ボタン34bが押されたかどうか
を判断する。ここで、“NO”であれば、ステップS2
5に戻るが、“YES”であれば、ステップS27で文
字多重デコーダ46を不能動化して、ステップS21に
戻る。したがって、番組情報の表示が中止される。
【0017】図7に示す他の実施例のディジタル放送受
信機10は、上述の実施例の方法で記録された重畳信号
をVTRで再生した再生信号をモニタ26に出力するも
のである。このディジタル放送受信機10は、番組情報
の表示方法が異なる以外は上述の実施例と同じであるた
め、重複した説明は省略する。このディジタル放送受信
機10では、図示しないVTRによって再生されかつビ
デオ端子50から入力された文字多重信号はスイッチS
W1および文字データ抽出回路54に与えられる。文字
データ抽出回路54では、文字多重信号から文字データ
が取り出される。取り出され文字データは、CPU30
によって番組情報データに変換され、すべての番組情報
データがDRAM32のメモリエリア32cに格納され
る。ここで、リモコン送信機34の番組説明ボタン34
bが押されると、CPU30はビットマップROM36
を用いて、メモリエリア32cに格納された番組情報デ
ータをビットマップデータに変換して、VRAM38に
展開する。そして、CPU30はビットマップデータ読
出の指示をIC40に与える。これによって、VRAM
38に展開された番組情報のビットマップデータは、加
算器42を介してNTSCエンコーダ24に与えられ、
番組情報のみを有するコンポジット映像信号に変換され
る。すなわち、図2に示すような番組情報がモニタ26
に表示される。番組情報が表示されているときに、番組
説明ボタン34bが押されるとIC40は不能動化さ
れ、モニタ26には番組映像のみが表示される。
【0018】このように、VTR再生中にディジタル放
送の番組ガイドを視聴できるので、再生時に容易に番組
内容を把握することができる。なお、この実施例のディ
ジタル放送受信機10の場合には、番組情報データは一
度メモリエリア32cに書き込まれてから、VRAM3
6に展開されるので、文字データは上述の実施例のよう
に終始磁気テープに記録する必要はない。
【0019】上述のような再生動作を、CPU30は図
8に示すフロー図に従って処理する。すなわち、CPU
30はVTRが再生されると処理を開始し、ステップS
31で文字データを取り出し、ステップS33で文字デ
ータを番組情報データに変換する。ステップS35で
は、番組情報データをメモリエリア32cに書き込み、
ステップS37ではすべての番組情報データが書き込ま
れたかどうかを判断する。ここで、“NO”であれば、
ステップS35に戻るが、“YES”であれば、ステッ
プS39で番組説明ボタン34bが押されたかどうかを
判断する。ここで、“NO”であれば、ステップS39
に戻るが、“YES”であれば、ステップS41で番組
情報データをビットマップROM36を用いてVRAM
38に展開する。そして、ステップS43でIC38に
番組情報データの出力を指示する。ステップS45で
は、番組説明ボタン34bが押されたかどうかを判断す
る。ここで、“NO”であれば、ステップS43に戻る
が、“YES”であれば、ステップS47で番組情報デ
ータの出力停止をIC38に指示し、ステップS31に
戻る。
【0020】なお、これらの実施例では録画/再生装置
としてVTRを用いて説明したが、CD,LDなどの記
録媒体を用いた装置を適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1実施例のモニタに表示された番組情報を示
す図解図である。
【図3】映像信号と映像信号に重畳された番組情報の文
字データとを示す図解図である。
【図4】図1実施例のVTR再生時の番組情報および映
像を示す図解図である。
【図5】図1実施例のCPUの処理の一部を示すフロー
図である。
【図6】図1実施例のCPUの処理の一部を示すフロー
図である。
【図7】この発明の他の実施例を示すブロック図であ
る。
【図8】他の実施例のCPUの処理の一部を示すフロー
図である。
【符号の説明】
10 …ディジタル放送受信機 14 …CSチューナ 20 …デマルチプレクサ 22 …MPEGデコーダ 24 …NTSCエンコーダ 28 …VTR 30 …CPU 32 …DRAM 34 …リモコン送信機 36 …ビットマップROM 38 …VRAM 40 …IC 44 …文字データ変換ROM 46 …文字多重デコーダ 54 …文字データ抽出回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディジタル放送信号に含まれる所望の番組
    の映像信号および前記所望の番組の番組情報信号を録画
    /再生装置に出力するディジタル放送受信機において、 前記所望の番組の番組情報信号をテキストデータに変換
    する変換手段、 前記変換手段によって変換されたテキストデータを前記
    映像信号の所定ラインに重畳した重畳信号を生成する重
    畳手段、および 前記重畳信号を文字多重フォーマットで
    前記録画装置に出力する出力手段を備える 、ディジタル
    放送受信機。
  2. 【請求項2】前記再生装置によって再生された前記重畳
    信号から前記テキストデータを復調する復調手段を能動
    化する能動化手段をさらに備える、請求項1記載のディ
    ジタル放送受信機。
  3. 【請求項3】前記再生装置の再生信号から前記テキスト
    データを抽出する抽出手段、および前記抽出手段によっ
    て抽出された前記テキストデータに基づいて番組情報の
    オンスクリーン表示信号を生成する生成手段をさらに備
    える、請求項記載のディジタル放送受信機。
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