JP3280337B2 - 端子圧着システム - Google Patents

端子圧着システム

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JP3280337B2
JP3280337B2 JP05445599A JP5445599A JP3280337B2 JP 3280337 B2 JP3280337 B2 JP 3280337B2 JP 05445599 A JP05445599 A JP 05445599A JP 5445599 A JP5445599 A JP 5445599A JP 3280337 B2 JP3280337 B2 JP 3280337B2
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博治 小寺
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株式会社小寺電子製作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、端子圧着システム
に関するものであり、特に、圧着装置本体と、圧着装置
本体に電線を繰出す電線繰出装置と、圧着装置本体で加
工された電線を搬送するコンベアとを具備する端子圧着
システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、圧着装置本体には、圧着機構
として、垂直に立設された支柱部材と、支柱部材の上側
に配設されたガイド部材と、支柱部材の下側に配設され
た基台とを備えている。そして、ガイド部材の下端に、
押圧部材が突出して取付けられ、ガイド部材及び押圧部
材は動力機構により上下運動する。つまり、押圧部材が
下方へ移動したとき、押圧部材の先端と基台に形成され
た凹状のアンビルとの間で圧着端子が圧潰される。
【0003】また、端子圧着装置には、押圧部材の動作
に機械的に連動する端子送り機構が配設されており、圧
着端子が圧潰され押圧部材が下死点側から上死点側に変
位する毎に、新しい圧着端子が基台のアンビルに順次送
り込まれる。そして、アンビルへ送り込まれた圧着端子
は、電線が挿入された後、押圧部材により圧潰される。
【0004】ところで、圧着端子への電線の送り込みや
圧潰動作後の電線の排出を手作業で行うものでは、その
作業に時間がかかり生産性が悪い。また、工場のライン
の一部に組み込むことも困難である。そこで、圧着端子
を圧潰させる際に、電線の先端を圧着端子に自動的に送
り込むとともに、圧着端子の圧潰後、圧着端子が圧着さ
れた電線を所定の位置に自動的に移動させることができ
る送り機構と、電線の切断及び電線の端部の被覆材の除
去を自動的に行う切断機構とを備えた端子圧着装置が知
られている。これによれば、まず、電線の先端側の被覆
材が除去され、基台のアンビル上に載置された圧着端子
に電線の先端が挿入される。そして、動力機構の動作に
より圧着端子が圧潰される。その後、圧着端子が圧着さ
れた電線は電線送り機構により所定長さ分だけ送られ、
切断機構により切断される。このように、圧潰動作が行
われる毎に、圧潰後の電線の移動動作及び切断動作が行
われ、続いて、新しく送り込む電線の被覆材除去動作及
び圧着端子への送り込み動作が順次行われる。なお、加
工される電線の長さは、操作部に設けられた長さ設定手
段により任意の長さに設定することができる。
【0005】また、圧着装置本体の電線送り機構に供給
される電線は、圧着装置本体とは別に配設された電線繰
出装置によって繰出される。電線繰出装置は、所謂プレ
フィーダと呼ばれ、巻線状態の電線を所定の速度で圧着
装置本体側へ繰出すものであり、電線送り機構に負荷を
かけることなく電線を供給することができる。具体的に
は、電線繰出装置は、電動機の動作によって電線を送る
繰出機構と、電線の繰出速度、即ち電動機の回転数を所
定の速度に調節する調節手段とを備えている。繰出機構
は、圧着装置本体と独立して制御され、圧着装置本体の
動作状態にかかわらず、常に所定の速度で電線を繰出
す。つまり、圧着装置本体において、圧着機構の動作中
など、電線送り機構が動作していない場合には、繰出機
構により繰出される電線は使われることがないために余
剰となる。そして、圧着装置本体の電線送り機構により
電線が所定長さ送られる際に、余剰となった電線が使わ
れる。また、調節手段は、繰出機構によって繰出され余
剰となる電線の長さが、圧着装置本体の電線送り機構に
より送られる電線の長さと一致するように、換言すれ
ば、圧着端子の圧着動作を連続して行った場合に、繰出
された電線が過剰に余ったり、また逆に、繰出された電
線が足りなくなることがないように繰出速度を調節する
ものであり、調節つまみの操作によって最適な速度に調
節される。
【0006】また、圧着装置本体に排出機構を備えたも
のがある。排出機構は、加工された電線、すなわち圧着
端子が圧着された電線を所定の位置に排出するものであ
り、例えば電線の先端を挟持し、所定の位置まで移動さ
せるものである。ところで、加工される電線の長さは様
々であり、長い場合には、1mを越える場合もある。そ
して、このような長い電線は、圧着装置本体の上では収
容することができず、また、たとえ収容することができ
たとしても、これらの電線を排出するには、排出機構に
備えられた可動部の移動量が極めて大きくなり、排出機
構が大型化してしまう。
【0007】そこで、最近では、圧着装置本体の排出側
に、必要に応じた長さのベルトコンベアを圧着装置本体
とは独立して配設するようにしたものがある。このベル
トコンベア(以下、単に「コンベア」と称す)は、ベル
トの側方に搬送方向と並行して形成された電線収容部が
備えられている。したがって、加工された電線の先端が
コンベアのベルト上に載置され、電線の後端が排出機構
の挟持部によって挟持された状態で、排出機構の挟持部
をコンベアの電線収容部側に移動させることにより、電
線は、コンベアにより直線状態のまま搬送されながら電
線収容部側に案内される。そして、排出機構の挟持部
が、電線収容部付近まで移動したときに、電線の後端の
放すことにより、電線は、電線収容部の所定位置に直線
状態のまま収容される。
【0008】ところで、コンベアの搬送速度が、排出速
度に対応した最適な速度よりも遅い場合には、電線の先
端側の移動速度よりも電線の後端側の移動速度が速くな
るため、搬送途中で電線が撓んでしまい、撓んだ状態で
電線収容部に収容されてしまう。また、逆に、コンベア
の搬送速度が最適速度よりも速い場合には、電線の撓み
が生じることはないが、コンベアの搬送速度が必要以上
に大きいため、電動機の電力等エネルギーが無駄に消費
されてしまう。そこで、コンベアに速度調節手段を備
え、コンベアの搬送速度を、排出速度に対応した最適速
度になるように、調節できるようにしたものが知られて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、圧着装置本体
に電線を繰出すために電線繰出装置を配設したものにお
いては、電線の繰出速度を、圧着装置本体の処理能力に
応じた速度となるように、調節つまみ等により調節しな
ければならなかった。つまり、圧着装置本体で加工され
る電線の長さ等が変更される毎に調節しなければなら
ず、また、その調整においては、まず作業者の経験等に
基づいて適当に調節し、その後、圧着装置本体及び電線
繰出装置状態の動作状態を確認しながら微調節を行わな
ければならないため、調節作業に多くの時間を要してい
た。
【0010】また、圧着装置本体の排出側にコンベアを
配設したものにおいても、コンベアの搬送速度を電線の
排出速度に応じた最適速度になるように調節しなければ
ならず、調節作業が面倒であった。
【0011】そこで、本発明は、電線繰出装置の繰出速
度、または、コンベアの搬送速度を自動的に調節するこ
とにより、作業者による調節作業を省くことができる端
子圧着システムの提供を課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
端子圧着システムは、圧着装置本体と電線繰出装置とを
具備するものである。圧着装置本体は、圧着端子を圧潰
する圧着機構と、電線を切断する切断機構と、電線を所
定の位置に移動させる送り機構と、前記切断機構の動作
により生成される電線の長さを設定する長さ設定手段
と、プログラムに従って前記圧着機構、前記切断機構、
及び前記送り機構を動作させる運転制御手段とを備え
る。電線繰出装置は、該圧着装置本体とは別に配設さ
れ、巻線状態の電線を所定の速度で前記圧着装置本体側
へ繰出す繰出機構を備える。そして、前記送り機構が動
作していない場合には、前記繰出機構から繰出された電
線が余剰となり、前記送り機構の動作により電線が所定
長さ送られる際に余剰となった電線が使われる。また、
圧着装置本体は、前記運転制御手段による一連の加工周
期、及び前記長さ設定手段により設定された電線の長さ
に関する情報を送出する送信手段をさらに備え、前記電
線繰出装置は、前記圧着装置本体の前記送信手段から送
出された情報を受信する受信手段と、該受信手段の出力
に基づいて、単位時間当たりに繰出される電線の長さ
が、前記圧着装置本体において単位時間当たりに使用さ
れる電線の長さに一致するように、前記繰出機構の動作
速度を決定する繰出速度決定手段とをさらに備えるもの
である。
【0013】ここで、「圧着機構」は、圧着端子を押圧
する押圧部材、押圧部材を上下運動させる動力部、圧着
端子が載置される基台等から構成され、動力部の動作に
より圧着端子を圧潰させるものである。「切断機構」
は、刃部及び刃部を運動させるための動力部を備え、動
力部の動作により電線を切断するものである。「送り機
構」は、回転可能なローラ及びローラを回転させる動力
部を備え、動力部を動作させることによりローラによっ
て電線を送るものである。なお、送られる電線の長さ
は、例えばローラの回転数等によって認識することがで
きる。また、「長さ設定手段」は、加工される電線の長
さを設定するためのものであり、テンキー等により数値
で任意の長さに設定するようにしてもよく、予め設定さ
れた複数の設定値の中から選択するようにしてもよい。
「運転制御手段」は、演算及び制御を行う中央情報処理
装置(CPU)を有し、予め入力されたプログラムに従
って各種の制御を行う。また、「送信手段」と「受信手
段」との間の情報伝達は、信号線を介して行ってもよ
く、光等を利用し無線で行うようにしてもよい。
【0014】したがって、請求項1の発明の端子圧着シ
ステムによれば、圧着装置本体では、まず、長さ設定手
段により加工される電線の長さが設定されるとともに、
圧潰時間、電線送り速度、電線排出速度等の調節値が設
定される。送信手段は、長さ設定手段で設定された電線
の長さに関する情報と、運転制御手段による一連の加工
周期に関する情報とを、電線繰出装置に備えられた受信
手段に対して送信する。ここで、一連の加工周期に関す
る情報とは、圧着端子が圧着された電線を1本生成する
のに必要な時間であり、圧潰時間、電線送り時間、電線
排出時間等、それぞれの処理における動作時間の累積値
である。この累積値は、運転制御手段のプログラムと、
設定された調節値とに基づいて算出することができる。
なお、送信手段は、電線の長さに関する情報と、一連の
加工周期に関する情報とを個々の情報として送信するよ
うにしてもよく、この2つの情報から単位時間当たりに
使用される電線の長さ(電線の長さ/加工周期)を求
め、求めた電線の長さのみを送信するようにしてもよ
い。
【0015】電線繰出装置は、受信手段を備え、圧着装
置本体の送信手段から送信された情報を認識する。そし
て、電線繰出装置の繰出速度決定手段は、受信手段を介
して入力された情報に基づいて繰出機構の動作速度を決
定する。具体的には、繰出機構を動作させた際の繰出速
度、すなわち、単位時間当たりに繰出される電線の長さ
が、圧着装置本体において単位時間当たりに使用される
電線の長さ(電線の長さ/加工周期)に一致するよう
に、繰出速度を決定する。繰出機構は、動作の開始が指
示されると、このように決定された繰出速度で動作す
る。なお、繰出機構の動作を開始する前に、電線の先端
を、圧着装置本体の送り機構に予め臨ませておく。この
際、電線繰出装置と圧着装置本体との間の電線は、張設
された状態ではなく、ある程度余裕を持った余剰状態に
させておくことが望ましい。
【0016】圧着装置本体の運転制御手段は、運転の開
始が指示されると、予め入力されたプログラムに従っ
て、圧着機構、送り機構、及び切断機構等を動作させ
る。具体的には、基台の上に載置された圧着端子に、電
線送り機構によって電線の先端が挿入され、動力部の動
作により圧着端子が圧潰される。その後、圧着端子が圧
着された電線は電線送り機構により所定長さ分だけ送ら
れ、切断機構により切断される。なお、運転制御手段に
よる運転と、電線繰出機構の動作とは、略同時に開始さ
れる。具体的には、運転制御手段が運転を開始する際
に、送信手段及び受信手段を介し電線繰出装置に開始信
号を送出するようにしてもよく、あるいは、圧着装置本
体と電線繰出装置とに、それぞれ運転スイッチを備え、
作業者が2つの運転スイッチを同時に投入するようにし
てもよい。
【0017】このように、繰出機構の繰出速度が、圧着
装置本体の加工周期、及び電線の長さに基づいて、自動
的に設定されるため、電線繰出装置により繰出された電
線が過剰に余ったり、繰出された電線が足りなくなるよ
うなことがなく、圧着動作が連続して繰り返される。
【0018】請求項2の発明にかかる端子圧着システム
は、請求項1に記載の端子圧着システムにおいて、電線
を搬送する搬送機構を備えるとともに搬送方向に並行し
て電線収容部が形成されたコンベアを、前記圧着装置本
体の排出側に配設したものである。前記圧着装置本体
は、加工された電線の後端を挟持して前記電線収容部側
へ排出する排出機構と、該排出機構の排出速度に関する
情報を送出する第2送信手段とをさらに備えるものであ
る。また、前記コンベアは、前記圧着装置本体の前記第
2送信手段から送出された情報を受信する第2受信手段
と、該第2受信手段の出力に基づいて、電線が前記搬送
機構の上を直線状態のまま前記電線収容部へ移動するよ
うに、前記搬送機構の動作速度を決定する搬送速度決定
手段とをさらに備えるものである。
【0019】ここで、「コンベア」は、例えばベルトコ
ンベアであり、搬送機構を動作させることにより電線の
搬送が可能となる。コンベアには、搬送機構の搬送方向
と並行して電線収容部が形成されており、圧着装置本体
で加工された多数の電線をまとめて収容することができ
る。「排出機構」は、加工された電線の後端を挟持した
り放したりすることができる機能と、圧着装置本体にお
ける所定の位置と、コンベアの電線収容部付近との間で
移動する機能とを有する。また、「第2送信手段」と
「第2受信手段」との間の情報伝達は、信号線を介して
行ってもよく、光等を利用し無線で行うようにしてもよ
い。
【0020】したがって、請求項2の発明の端子圧着シ
ステムによれば、請求項1の発明の端子圧着システムの
作用に加え、圧着装置本体の第2送信手段は、排出機構
の排出速度に関する情報を、コンベアに備えられた第2
受信手段に送信する。
【0021】コンベアは、第2受信手段を備え、圧着装
置本体の第2送信手段から送信された情報を認識する。
そして、コンベアの搬送速度決定手段は、第2受信手段
を介して入力された情報に基づいて搬送機構の動作速度
を決定する。搬送機構は、動作の開始が指示されると、
このように決定された搬送速度で動作する。なお、この
コンベアの動作は、少なくとも、圧着装置本体における
圧着動作が開始される時に開始されていればよく、運転
制御手段の動作が開始する前に予め搬送動作を始めるよ
うにしてもよく、運転制御手段の動作の開始と略同時に
搬送動作を開始するようにしてもよい。なお、略同時に
開始させるには、第2送信手段及び第2受信手段を介し
て、圧着装置本体からコンベアに開始信号を送信し、こ
の信号に基づいて搬送動作を開始するようにすればよ
い。
【0022】圧着装置本体の運転制御手段は、運転の開
始が指示されると、前述した圧着機構、送り機構、及び
切断機構に加え、排出機構も動作させる。具体的には、
先端に圧着端子が圧着された電線を、切断機構の動作に
より切断すると、長さ設定手段で設定された長さの電線
が生成される。このとき、電線の先端側はコンベアの搬
送機構上に位置している。排出機構は、電線の後端側を
挟持するとともに、電線が切断された後、コンベアの電
線収容部側まで移動する。すなわち、電線の先端側は、
コンベアの搬送機構によって搬送方向に搬送されようと
するが、電線の後端側は、排出機構によってコンベアの
電線収容部の方向に移動するため、排出機構の排出速度
と、コンベアの搬送速度との関係が適度の関係であれ
ば、電線は、コンベアの搬送機構の上を直線状態のま
ま、搬送方向に対して斜め方向に移動(摺動)し、搬送
方向と並行に形成された電線収容部に収容される。つま
り、直線状態の複数の電線が、それぞれの後端を合わせ
た状態で、電線収容部に収容される。なお、圧着機構が
2つ備えられ、電線の両端に圧着端子を圧着させる機能
を有するものにおいては、切断機構により電線が切断さ
れた後、電線の後端に圧着端子が圧着されてから、排出
機構により排出される。
【0023】このように、コンベアの搬送機構の搬送速
度が、圧着装置本体の排出機構の排出速度に基づいて、
自動的に設定されるため、搬送機構は最適な速度で動作
し、加工された電線を、直線状態のまま電線収容部へ移
動する。
【0024】請求項3の発明にかかる端子圧着システム
は、請求項1または請求項2のいずれかに記載の端子圧
着システムにおいて、前記圧着装置本体の前記送信手段
と前記電線繰出装置の受信手段とは、互いに送受信が可
能な双方向の通信手段であり、前記電線繰出装置は、自
己の運転状態を前記通信手段を介して前記圧着装置本体
に送信する状態検出手段を備え、前記圧着装置本体の前
記運転制御手段は、前記電線繰出装置から異常状態を示
す信号が送信された場合、前記圧着機構、前記切断機
構、及び前記送り機構の動作を停止させる異常処理制御
部を備えるものである。
【0025】ここで、「双方向の通信手段」は、情報伝
達を信号線を介して行ってもよく、光等を利用し無線で
行うようにしてもよい。また、「異常状態」には、電線
繰出装置の故障や、電線の捩じれ、断線、電線切れ等が
挙げられる。
【0026】したがって、請求項3の発明の端子圧着シ
ステムによれば、請求項1または請求項2の発明の端子
圧着システムの作用に加え、電線繰出装置は、運転状態
を検出する状態検出手段を備え、電線繰出装置が故障し
た場合等、異常状態が検出されたとき、通信手段を介し
て圧着装置本体に異常状態を示す信号を送出する。圧着
装置本体の異常処理制御部は、電線繰出装置から異常信
号が送信された場合、圧着機構、切断機構、及び送り機
構等の運転動作を停止させる。これにより、電線繰出装
置に異常が発生し、電線を正常に繰出すことができない
場合は、圧着装置本体の圧着動作が速やかに停止する。
【0027】請求項4の発明にかかる端子圧着システム
は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の端子
圧着システムにおいて、前記送信手段は、電気信号を光
信号に変換する発光素子を備え、前記受信手段は、前記
発光素子から送信される光信号を電気信号に変換する感
光素子を備えるものである。ここで、「発光素子」とし
ては、発光ダイオードやレーザダイオード等が挙げら
れ、「感光素子」としては、フォトダイオード等が挙げ
られる。
【0028】したがって、請求項4の発明の端子圧着シ
ステムによれば、請求項1乃至請求項3の発明の端子圧
着システムの作用に加え、送信手段では、情報に応じた
電気信号が発光素子により光信号(近赤外光による信
号)に変換され発信される。一方、受信手段では、感光
素子によって光信号が電気信号に変換され情報として認
識される。したがって、無線で情報の伝達が行われる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態である
端子圧着システムについて図1乃至図8に基づき説明す
る。図1は本発明の一実施形態である端子圧着システム
を示す斜視図、図2は図1の端子圧着システムを示す平
面図、図3はその端子圧着システムにおける圧着装置本
体の主要部を示す斜視図、図4及び図5は圧着装置本体
の動作を説明するための説明図、図6は圧着装置本体の
制御手段を示すブロック図、図7は端子圧着システムの
通信について説明するための説明図、図8は図6の制御
手段の動作を示すフローチャートである。本実施形態の
端子圧着システム1は、図1及び図2に示すように、圧
着装置本体2と、電線供給装置3と、電線繰出装置4
と、コンベア5とから構成されている。
【0030】圧着装置本体2は、電線Lの送り込み、被
覆材の除去、圧着端子の圧潰、電線Lの切断、及び電線
Lの排出を一連の動作として行い、両端に圧着端子が圧
着された所定長さの電線Lを連続して生成するものであ
る。このため、圧着装置本体2は、電線Lの先端側に圧
着端子を圧着させるための第1圧着機構7と、電線Lの
後端側に圧着端子を圧着させるための第2圧着機構8
と、電線Lを切断するとともに電線Lの端部の被覆材を
除去する切断機構9と、電線Lの先端側を第1圧着機構
7に送り込む電線送り機構10と、切断後の電線Lを保
持し電線Lの後端側を第2圧着機構8に送り込むチャッ
ク機構11と、加工後の電線の後端を挟持しコンベア5
に排出する排出機構12とを備えている。ここで、電線
送り機構10は本発明の送り機構に相当する。
【0031】第1圧着機構7と第2圧着機構8とは基本
的な構成が等しいため、以下、第1圧着機構7について
説明し、第2圧着機構8についての詳細な説明は省略す
る。第1圧着機構7は、長手方向が垂直に立設する支柱
部材13と、支柱部材13の上側に配設され、動力部1
4(図3参照)の動作により上下運動するガイド部材1
5と、支柱部材13の下側に位置する基台16とを備え
ている。支柱部材13は、金属で形成され、腕部13
a、柱部13b、及び根部13cにより断面略コ字状の
形状を呈している。また、支柱部材13は、柱部13b
の長手方向が地面に対して垂直になるように設置され、
腕部13aの側面には、ガイド部材15が上下方向に摺
動可能な状態で取付けられている。また、根部13cの
上面であり、且つガイド部材15の下方には、基台16
が取付けられている。
【0032】ガイド部材15は、図3に示すように、支
柱部材13の腕部13aに固定された支持部材17に横
幅方向両側を支持され、上下方向にのみ摺動可能となっ
ている。このガイド部材15は、動力部14により上下
運動する。
【0033】動力部14は、電動機18でクランク軸1
9を回転させることにより、ガイド部材15を摺動させ
るものである。ガイド部材15の略中央には、横幅方向
に向かって延びる長孔状のガイド孔15aが穿設されて
いる。ガイド孔15aには、縦幅がガイド孔15aに略
等しい砲金からなる摺動部材20が嵌め込まれており、
摺動部材20はガイド孔15a内を長手方向に向かって
平行移動可能になっている。摺動部材20は、略中央を
電動機18の駆動軸に連結されたクランク軸19の端部
に回動可能に軸支されている。
【0034】クランク軸19は、電動機18の駆動軸に
一端が連結された主軸19aと、主軸19aの他端に一
端が垂設された直交軸19bと、直交軸19bの他端に
垂設され主軸19aに略平行な作用軸19cとからな
り、全体がクランク状になっている。そのため、主軸1
9aが回転すると作用軸19cの端部が円運動し、作用
軸19cの端部に軸支されている摺動部材20が、電動
機18の駆動軸の回転により円運動する。摺動部材20
の円運動のうち、垂直方向成分によりガイド部材15は
上下運動し、摺動部材20の円運動のうち、水平方向成
分により摺動部材20自身がガイド孔15a内を長手方
向に円運動する。なお、電動機18の回転軸には、エン
コーダ21(図6に示す)が取付けられており、電動機
18の回転角度、すなわちガイド部材15の位置がエン
コーダ21を介して検出される。
【0035】ガイド部材15には、調節機構(図示しな
い)と圧力センサ22とを介して押圧部材23が取付け
られている。押圧部材23は、ガイド部材15の下端か
ら突出して配設されており、調節機構により下方への突
出長さを調節できるようになっている。押圧部材23
は、ガイド部材15と一体となって上下運動する。
【0036】基台16には、その上面のうち押圧部材2
3の下方に対応する部分に、凹状のアンビル(図示しな
い)が形成されている。したがって、基台16のアンビ
ルに圧着端子が供給された状態で、電動機18を駆動さ
せると、押圧部材23がガイド部材15とともに下方に
移動し、押圧部材23の先端と基台16に形成されたア
ンビルとが噛み合って、圧着端子を圧潰する。
【0037】また、第1圧着機構7は、圧着端子を基台
16のアンビルに順次供給する端子搬送手段(図示しな
い)を備えている。端子搬送手段は、一連に繋がれた圧
着端子を案内部材に沿って移動させるものであり、押圧
部材23の動作に連動している。具体的には、端子搬送
手段は、応動部材(図示しない)を介して押圧部材23
と機械的に連結されており、押圧部材23が圧着端子を
圧潰した後、下死点側から上方へ移動するとき動作す
る。つまり、端子搬送手段は、圧着端子の圧潰が終了し
た後、押圧部材23を初期の位置に戻すという動作に応
じて、一連に繋がれた圧着端子を移動させる。圧着端子
は接続部材を介して一連に繋がれているが、押圧部材2
3とアンビルとの間で圧潰されるとき、圧潰される圧着
端子と隣接する圧着端子を繋ぐ接続部材は、図示しない
切断部材により切断されて切り離される。
【0038】切断機構9は、電線Lの切断や、電線Lの
端部の被覆材を除去するものであり、上下方向に配設さ
れた2つ刃(上刃・下刃)と、上刃を下刃に対して上下
に移動させる動力部(図示しない)とを備えている。つ
まり、上刃と下刃との間に電線Lを挿入した状態で、上
刃が下刃に当接するように動力部を動作させることによ
り電線Lが切断される。また、電線Lの端部が所定長さ
突出するように、上刃と下刃との間に電線Lを挿入した
状態で、上刃と下刃との間隔が電線Lの芯線の大きさに
対応した距離となるように動力部を動作させ、続いて、
電線送り機構10あるいはチャック機構11により電線
Lを引っ張ることにより、電線Lの端部の被覆材が除去
される。なお、被覆材を除去する際の上刃と下刃との間
隔は、電線Lの種類等に応じて適宜設定される。
【0039】電線送り機構10は、図4及び図5に示す
ように、電線取込みガイド24、ローラ25、及びガイ
ドパイプ26が、円形板27の上に配設されている。な
お、ローラ25は、ローラ駆動手段28(図6参照)に
より駆動され、回転方向と回転数を制御することにより
電線Lを任意の長さだけ送ることができる。電線取込み
ガイド24を介して取込まれた電線Lは、ローラ25に
より、ガイドパイプ26内に送り込まれ、更にガイドパ
イプ26の先端へと導かれる。ガイドパイプ26の先方
向には、前述した切断機構9が配設されており、ローラ
25により電線Lを送り込むと、電線Lの先端が切断機
構9の上刃と下刃の間に挿入される。
【0040】また、電線送り機構10の円形板27は、
モータ等を有する回転手段29(図6参照)により所定
角度内で回転する。つまり、回転手段29により円状板
27が回転すると、ガイドパイプ26の先端位置が変位
し、所定角度の回転によりガイドパイプ26の先端が第
1圧着機構7のアンビルに臨む。この状態で、ローラ2
5により電線Lを送り込むと、電線Lの先端がアンビル
上に載置された圧着端子の所定部位に挿入される。
【0041】チャック機構11は、切断機構9の後方側
に配設され、保持手段30、移動手段31、及び送込手
段32を備えている。保持手段30は、送込手段32の
先端に取付けられており、電線Lを挟んだ状態で保持す
るものである。また、移動手段31は、保持手段30が
弧を描くように、保持手段30及び送込手段32を所定
範囲内で移動させるものであり、保持手段30により電
線Lが保持された状態で、電線Lの後端側を切断機構9
側から第2圧着機構8側に移動させることができる。ま
た、送込手段32は、保持手段30を前後方向に移動さ
せるものであり、第2圧着機構8のアンビル上に載置さ
れた圧着端子の所定部位に、電線Lの後端側を送り込む
とともに、圧着端子の圧潰後、圧着端子が圧着された電
線Lをアンビルから排出する。なお、これらの保持手段
30、移動手段31、及び送込手段32は圧縮空気の供
給により駆動される。
【0042】排出機構12は、支柱部材33、案内部材
34、可動部材35、及び挟持部材37を備えている。
支柱部材33は、上下方向の断面が略コ字状の形状を呈
しており、長手方向が地面に対して垂直になるように立
設されている。支柱部材33の上部には、案内部材34
が固定状態に支持されている。案内部材34は、長手方
向が地面に対して並行となるように配設され、その長手
方向の一端がチャック機構11の上方に位置し、他端が
コンベア5の電線収納部82の上方に位置している。案
内部材34の内部には可動部材35が配設され、可動部
材35は案内部材34の長手方向に可動可能な状態で支
持されている。また、案内部材34の一方の側面には、
長手方向に連続した溝部(図示しない)が形成されてお
り、可動部材35の先端がその溝部を介して外部に突出
している。また、可動部材35の先端には、電線の後端
側を挟持可能とする挟持部材37が取付けられている。
そして、可動部材35及び挟持部材37は、動力部(図
示しない)により駆動され、電線Lの両端に圧着端子が
圧着された後、この動力部を動作させると、電線Lの後
端側を挟持したまま、チャック機構11側からコンベア
5側へ移動させることができる。
【0043】この圧着装置本体2は、制御手段38を備
えており、制御手段38によって図4及び図5に示す一
連の動作が行われる。すなわち、まず、電線送り機構1
0は、電線取込ガイド24を介して電線Lが供給される
と、ローラ駆動手段28によってローラ25を回転さ
せ、図3に示す矢印Aの方向に電線Lを送る。このと
き、電線Lはガイドパイプ26によって案内され、電線
Lの先端が切断機構9の上刃と下刃の間に送り込まれ
る。そして、電線Lの端部側が切断機構9の刃を所定長
さだけ越えた時点でローラ25の回転を一旦停止すると
ともに、移動手段(図示しない)により上刃が下刃側に
移動し、上刃と下刃との間隙が所定長さとなる。なお、
この所定長さは予め作業者により設定された値であり、
電線Lの芯線の大きさに相当する。その後、ローラ駆動
手段28によってローラ25が逆回転し、電線Lは図4
に示す矢印Bの方向に移動する。これにより、電線Lの
先端の被覆材が除去される。
【0044】電線Lの先端の被覆材が除去された後、回
転手段29の動作により円形板27が反時計方向(矢印
Cの方向)に所定角度回転する。これにより、電線送り
機構10の円形板27上に配設されたガイドパイプ26
の先端が、第1圧着機構7のアンビル側を向く。そし
て、アンビルには、圧着端子が端子搬送手段(図示しな
い)によって供給されているため、ローラ駆動手段28
によってローラ25を回転(正回転)させると、電線L
の先端が圧着端子の所定部位に挿入される。
【0045】圧着端子に電線Lが挿入された後、圧着端
子の圧潰動作が行われる。つまり、動力部14の電動機
18が駆動し、押圧部材23がガイド部材15とともに
下方に移動し、押圧部材15の先端と基台16に形成さ
れたアンビルとが噛み合って、圧着端子を圧潰する。
【0046】続いて、回転手段29の動作により、円形
板27が時計方向(矢印Dの方向)に所定角度回転す
る。これにより、ガイドパイプ26が、元の位置に戻
り、ガイドパイプ26の先端は切断機構9を向く。この
状態で、ローラ駆動手段28によってローラ25が回転
し、電線Lが図4に示す矢印Aの方向に所定長さ分送ら
れる。この所定長さとは、必要な電線Lの長さであり、
作業者によって設定された値である。電線が所定長さ分
送られた後、切断機構9の移動手段により、上刃が下刃
側に当接し、上刃と下刃との間で電線Lを切断する。
【0047】その後、チャック機構11の保持手段30
が動作し、電線Lを挟んだ状態で保持する。そして、送
込手段32により電線Lの後端側を所定距離だけ図5に
示す矢印Eの方向へ移動させるとともに、所定距離戻し
た状態で、切断機構9の移動手段により上刃と下刃との
間隔を、電線Lの芯線の大きさに相当する距離とする。
この状態で、送込手段32により電線Lを図5に示す矢
印Fの方向に引っ張ると、電線Lの後端側の被覆材が除
去される。
【0048】さらに、チャック機構11は、移動手段3
1により、保持手段30及び送込手段32を、切断機構
9側から図5に示す矢印Gの方向へ移動させる。そし
て、第2圧着機構8側まで移動すると、送込手段32に
より電線Lを図4に示す矢印Hの方向へ移動させ、第2
圧着機構8のアンビルに電線を送り込む。第2圧着機構
8においても、第1圧着機構7と同様、アンビルには圧
潰動作毎に、圧着端子が順次供給されるため、送込手段
32により送り込まれた電線Lは、圧着端子の所定部位
に挿入される。
【0049】電線Lの後端側が圧着端子に送り込まれた
後、圧着端子の圧潰動作が行われる。つまり、第1圧着
機構7と同様、動力機構の電動機が駆動し、押圧部材が
ガイド部材とともに下方に移動し、押圧部材の先端と基
台に形成されたアンビルとが噛み合って、圧着端子を圧
潰する。これにより、両端に圧着端子が圧潰された電線
Lが生成される。
【0050】このように生成された電線Lは、排出機構
12によりコンベア5の電線収納部82へ送られる。つ
まり、排出機構12は、生成された電線の後端側を挟持
部材37によって挟むとともに、可動部材35によって
図5に示す矢印Iの方向へ移動させる。
【0051】なお、電線送り機構10は、切断機構9に
より電線Lが切断された後、新しく供給される電線Lに
対して同じ処理を繰り返す。つまり、電線Lの先端側に
圧着端子を圧着するための第1圧着機構7の動作と、電
線Lの後端側に圧着端子を圧着するための第2圧着機構
8の動作とが並行して行われる。
【0052】図6は、制御手段38の構成を示すブロッ
ク図である。制御手段38は、一連の動作を行う運転制
御手段39を有する。運転制御手段39は、演算及び制
御を行う中央情報処理装置(CPU)と、読み出し専用
メモリ(ROM)及びランダムアクセスメモリ(RA
M)からなる補助記憶装置とを備えており、予め入力さ
れたプログラムに従って圧着端子の圧潰動作を連続して
行う。運転制御手段39の入力ポートには、操作装置4
0(図1に示す)に配設された調整値設定部41、電線
長さ設定部42、圧着個数設定部43、及び運転スイッ
チ44と、エンコーダ21の出力が入力される位置検出
部45とが接続されている。ここで、電線長さ設定部4
2が、本発明の長さ設定手段に相当する。
【0053】調整値設定部41は、第1圧着機構7また
は第2圧着機構8における圧潰時間や、切断機構9にお
ける刃の間隔や、排出機構12における排出速度等の調
整値を設定するものである。電線長さ設定部42は、電
線Lの必要な長さを設定するものであり、ここで設定さ
れた長さの電線Lが、電線送り機構10及び切断機構9
の動作により生成される。また、圧着個数設定部43
は、圧着端子が圧着される電線Lの生産本数を設定する
ものであり、ここで設定された本数の電線Lが生産され
るまで、上述した一連の動作が繰り返される。運転スイ
ッチ44は、一連の動作の開始を指示するためのもので
ある。また、位置検出部45は、エンコーダ21の出力
に基づき、電動機18の回転角度、換言すれば、ガイド
部材15の位置を認識するものである。
【0054】運転制御手段39の出力ポートには、動力
機構制御部46、電線搬送制御部47、電線切断制御部
48、電線移動制御部49、及び電線排出制御部50が
接続されている。動力機構制御部46は、第1圧着機構
7及び第2圧着機構8の動力部14を制御するものであ
り、運転制御手段39の出力に基づいて、第1圧着機構
7の電動機18(第1電動機)と、第2圧着機構8の電
動機18(第2電動機)を駆動する。電線搬送制御部4
7は、電線送り機構10を制御するものであり、運転制
御手段39の出力に基づいて、ローラ駆動手段28及び
回転手段29を駆動する。また、電線切断制御部48
は、運転制御手段39の出力に基づいて切断機構9を制
御し、電線Lの切断、または被覆材の除去を行う。ま
た、電線移動制御部49は、運転制御手段39の出力に
基づいてチャック機構11を制御し、電線Lを保持して
移動させる。電線排出制御部50は、運転制御手段39
の出力に基づいて排出機構12の可動部材35と挟持部
材37とを制御し、電線Lを挟持してコンベア5側に排
出させる。
【0055】また、運転制御手段39には、第1通信制
御部51と第2通信制御部52とが接続されている。第
1通信制御部51は、電線繰出装置4に配設された第3
通信制御部53と双方向の通信を行うものであり、第2
通信制御部52は、コンベア5に配設された第4通信制
御部54と双方向の通信を行うものである(図7参
照)。これらの通信制御部には、電気信号を光信号に変
換して発信する発光素子Hと、発光素子Hから送信され
る光信号を電気信号に変換する感光素子Kとがそれぞれ
備えられており、光を媒体として情報伝達を行ってい
る。ここで、第1通信制御部51が本発明の送信手段に
相当し、第2通信制御部52が本発明の第2送信手段に
相当し、第3通信制御部53が本発明の受信手段に相当
し、第4通信制御部54が本発明の第2受信手段に相当
する。なお、これらの通信制御部についての詳細な説明
は後述する。
【0056】電線供給装置3は、図1に示すように、圧
着装置本体2で加工される電線Lを供給するためのもの
であり、巻線収容部55を備えている。巻線収容部55
は巻かれた状態の電線が収容される容器であり、中央に
は電線Lを絡らむことなく供給させることができるよう
に、案内棒56が立設されている。この電線供給装置3
の巻線収容部55に収容される電線Lは、電線繰出装置
4によって所定の速度で繰出される。
【0057】電線繰出装置4は、電線供給装置3と圧着
装置本体2との間に配設され、動作させることにより、
電線供給装置3に収容された巻電線を、圧着装置本体2
側に連続して繰出すことができる。電線繰出装置4は、
図1に示すように、板状の台座57と、台座57の長手
方向に対し前後の位置に立設された2本の脚部材58
a,58bと、この2本の脚部材58a,58b上に橋
架された基部材59と、基部材59の一端上に配設され
た繰出機構60とを備えている。
【0058】脚部材58a,58bは、ともに幅、高さ
が等しい直方体であるが、一方の脚部材58aには、幅
方向に貫通する長方形の開口61が長手方向に連続して
穿設されている。また、基部材59にも幅方向(上下方
向)に貫通する長方形の開口62が長手方向に連続して
穿設されている。
【0059】繰出機構60は、略直方体の外観を呈して
おり、正面には電線のくせを取るための複数の小ローラ
63と、電線Lを繰出すための大ローラ64が配設され
ている。繰出機構59の内部には、大ローラ64に回転
軸を接続したモータ等の電動機65と、電動機65の制
御等を行う繰出制御手段66とが配設されている。な
お、電動機65の回転数は繰出制御手段66によって可
変することができる。つまり、電動機65の回転によっ
て大ローラ64が回転することから、繰出制御手段66
によって決定された任意の繰出速度で電線を繰出すこと
ができる。
【0060】また、繰出機構60の上面には、取付部材
67を介して第1ガイドローラ68及び第2ガイドロー
ラ69が備えられており、基部材59の他端(繰出機構
60が配設されている側の反対側)には、取付部材70
を介して第3ガイドローラ71が備えられている。これ
らのガイドローラ68,69,71は、電線Lを案内す
るものである。つまり、繰出機構60の大ローラ64が
回転すると、電線供給装置3の電線Lは、電線繰出装置
4の第1ガイドローラ68、第2ガイドローラ69、及
び繰出機構60の小ローラ63を介して、大ローラ64
に送られる。電線Lは、その後、基部材59の開口6
2、脚部材58aの開口61、及び第3ガイドローラ7
1を介して圧着装置本体2の電線送り機構10へと繋が
っている。すなわち、繰出機構60によって繰出された
電線は、圧着装置本体2の電線送り機構10の動作によ
って圧着装置本体2へと供給される。
【0061】繰出機構60の繰出制御手段66は、図7
に示すように、圧着装置本体2の第1通信制御部51と
双方向の通信を行う第3通信制御部53と、第3通信制
御部53を介して入力された情報に基づいて繰出機構6
0による電線Lの繰出速度を決定する繰出速度決定手段
72と、繰出速度決定手段72で決定された繰出速度で
電線Lが繰出されるように繰出機構60の電動機65の
回転数を制御する電動機駆動部73と、電線Lの断線や
捩じれの有無、あるいは電線繰出装置4の運転状態を検
出し、異常状態のときに異常信号を第3通信制御部53
を介して送信する状態検出手段74とを備えている。
【0062】一方、圧着装置本体2の制御手段38に
は、繰出制御手段66に対応して、第1通信制御部51
と、圧着装置本体2の加工周期を算出しその情報を第1
通信制御部51に送る加工周期算出部75と、電線長さ
設定部42で設定された電線の長さに関する情報を第1
通信制御部51に送る長さ情報認識部76と、第1通信
制御部51を介して電線繰出装置4から異常信号が入力
された際、圧着装置本体2の運転を停止させる異常停止
手段77とを備える。ここで、加工周期とは、圧着装置
本体2において、一連の動作により1本の電線が加工さ
れるのに要する時間であり、電線送り機構10、第1圧
着機構7、切断機構9等の各動作時間の累積値である。
ただし、上述したように、圧着装置本体2では、電線L
の先端側に圧着端子を圧着させる動作と、電線Lの後端
側に圧着端子を圧着させる動作とが並行して行われるた
め、上記累積値とは、全ての機構の動作時間を合計した
ものではない。このように、第1通信制御部51は、加
工周期に関する情報と、電線の長さに関する情報を送信
する。なお、この2つの情報を第3通信制御部53に送
信する際、個々の情報として送信してもよいが、加工さ
れる電線Lの長さと加工周期とから単位時間当たりに使
用される電線の長さを求め(電線長さ/加工周期)、求
めた電線の長さを情報として送信してもよい。
【0063】電線繰出装置4の繰出制御手段66では、
このようにして送られてきた情報に基づいて電線繰出速
度を決定する。したがって、圧着装置本体2で生成され
る電線Lの長さと、その電線Lが1本加工される間に電
線繰出装置4によって繰出される電線Lの長さとを略一
致させることができる。つまり、第1圧着機構7の動作
中等、電線送り機構10の動作が停止している場合に
は、圧着装置本体2では電線Lが使用されないため、電
線繰出装置4によって繰出される電線Lは余剰となり、
電線長さ設定部42によって設定された長さ分の電線L
が、電線送り機構10により送られる際に、余剰となっ
た電線Lが供給される。そして、複数の電線Lを連続し
て加工する際、電線Lの余剰と、電線Lの使用が繰り返
されるが、本実施形態では、電線Lの繰出速度を圧着装
置本体2から送られてきた情報に基づいて決定している
ため、繰出された電線Lが過剰に余ったり、逆に、繰出
された電線Lが足りずに圧着装置本体2の動作が停止す
るようなことがない。
【0064】コンベア5は、ベルト80上に載置された
電線を搬送するベルトコンベアであり、図1及び図2に
示すように、圧着装置本体2の排出側に配設されてい
る。コンベア5は、回転軸が一定方向に回転する電動機
81(図7参照)と、電動機81によって回転しベルト
80を搬送方向に回転させるプーリ(図示しない)とを
備えている。なお、電動機80は、搬送制御手段83
(図7参照)によって制御される。また、コンベア5の
側方には、搬送方向と並行して電線収容部82が形成さ
れている。電線収容部82は、コンベア5の側壁を断面
略U字型に折曲げて形成したものであり、ベルト80の
上面より低い位置に形成されている。
【0065】このコンベア5と、前述した圧着装置本体
2の排出機構12との協動により、圧着装置本体2で加
工された電線Lは直線状態のままの電線収容部82に搬
送される。つまり、圧着装置本体2において電線Lの両
端側に圧着端子が圧着された状態では、電線Lの先端側
はコンベア5のベルト80上に位置し、電線Lの後端側
は排出機構12の挟持部材37に挟持されている。この
状態で、排出機構12の可動部材35をコンベア5の電
線収容部82側に移動させると、電線Lの先端側は、コ
ンベア5のベルト80によって搬送方向に搬送されよう
とするが、電線Lの後端側は、排出機構12によってコ
ンベア5の電線収容部82の方向に移動するため、排出
機構12の排出速度と、コンベア5の搬送速度との関係
が適度の関係であれば、電線Lは、コンベア5のベルト
80上を直線状態のまま、搬送方向に対して斜め方向に
移動(摺動)し、搬送方向と並行に形成された電線収容
部82に収容される。これにより、電線Lを連続して加
工した際には、複数の電線Lは、直線状態で、電線収容
部82の同じ位置に収容される。ここで、ベルト80、
プーリ、及び電動機81が本発明の搬送機構に相当す
る。
【0066】コンベア5の搬送制御手段83は、図7に
示すように、圧着装置本体2の第2通信制御部52との
間で双方向の通信を行う第4通信制御部54と、第4通
信制御部54を介して入力された情報に基づいてコンベ
ア5のベルト80による電線Lの搬送速度を決定する搬
送速度決定手段84と、搬送速度決定手段84で決定さ
れた搬送速度でベルト80が回転するように電動機81
の回転数を制御する電動機駆動部85と、コンベア5の
運転状態を検出し異常状態のときに異常信号を第4通信
制御部54を介して送信する状態検出手段86とを備え
ている。
【0067】一方、圧着装置本体2の制御手段38に
は、搬送制御手段83に対応して、第2通信制御部52
と、調整値設定部41で設定された排出機構12の排出
速度に関する情報を第2通信制御部52に送る排出速度
認識部87と、前述した異常停止手段77とを備える。
このように、第2通信制御部52は、排出速度に関する
情報を第4通信制御部54に送信する。
【0068】コンベア5の搬送制御手段83では、この
ようにして送られてきた情報に基づいてコンベア5の搬
送速度を決定する。具体的には、排出機構12の排出速
度と、それに対応するコンベア5の搬送速度の最適値と
の関係が予め試験等により認識されており、コンベア5
の搬送速度決定手段84にデータテーブルとして記憶さ
れている。搬送速度決定手段84は、コンベア5の搬送
速度の最適値を、記憶されたデータテーブルと、送られ
てきた情報とに基づいて決定する。このように、コンベ
ア5の搬送速度が自動的に設定されるため、ベルト80
は最適な速度で動作し、加工された電線を、直線状態の
まま電線収容部82へ移動させることができる。
【0069】次に、圧着装置本体2における制御手段3
8の制御、特に、通信に関する制御について説明する。
電線長さ設定部42により電線Lの長さが設定され、調
節値設定部41により圧着時間や排出時間等、各機構に
おける動作時間の調整値が設定されると、第1通信制御
部51から第3通信制御部53へ、圧着装置本体2の加
工周期に関する情報と、電線の長さに関する情報とが送
信される(ステップS1)。また、第2通信制御部52
から第4通信制御部54へ、電線排出速度に関する情報
が送信される(ステップS2)。これにより、電線繰出
装置4の繰出制御手段66、及びコンベア5の搬送制御
手段83では、圧着装置本体2から送られてくる情報に
基づいて、繰出機構60による電線の繰出速度、及びベ
ルト80の搬送速度をそれぞれ決定し、駆動し始める。
【0070】運転中(電線の加工中)、電線繰出装置4
またはコンベア5で異常状態が発生した場合、第3通信
制御部53または第4通信制御部54から異常信号が送
信される。そこで、圧着装置本体2では、第3通信制御
部53から異常信号が送信された場合(ステップS3に
おいてNO)、または第4通信制御部54から異常信号
が送信された場合(ステップS4においてNO)、圧着
装置本体2の運転動作を停止させる。第3通信制御部5
3からも第4通信制御部54からも異常信号が送信され
ていない場合は、ステップS6に進む。ステップS6で
は、圧着装置本体2の加工周期、電線Lの長さ、または
電線Lの排出速度等が変更されたか否かを判断し、変更
された場合には(ステップS6においてYES)、ステ
ップS1に戻り、電線繰出装置4及びコンベア5に対し
て情報を再度送信する。なお、変更されていない場合に
は(ステップS6においてNO)、ステップS3に戻
り、電線繰出装置4またはコンベア5から異常信号が送
信されないか継続して監視する。
【0071】このように、上記の端子圧着システム1で
は、電線繰出装置4は、圧着装置本体2から送信された
圧着装置本体2の加工周期に関する情報と、加工される
電線の長さに関する情報とに基づいて、繰出機構60の
繰出速度を決定するため、繰出される電線の速度、換言
すれば、単位時間当たりに繰出される電線の長さが、最
適な値となるように、自動的に設定される。したがっ
て、繰出速度の調節作業を行うことなく、速やかに連続
運転を開始することができる。また、最適な値に設定さ
れるため、電線繰出装置4と圧着装置本体との間で、電
線が過剰に余ったり、繰出される電線が足りずに圧着装
置本体2の運転が停止してしまうことがない。
【0072】また、上記の端子圧着システム1では、コ
ンベア5は、圧着装置本体2から送信された排出機構1
2の排出速度に基づいて、コンベア5の搬送速度が決定
され、自動的に調節される。このため、作業者は搬送速
度の調節を行うことなく、圧着装置本体2の運転を開始
することができる。また、コンベア5の搬送速度が最適
な速度に設定されるため、加工された電線を撓ませるこ
となく電線収容部82へ排出することができるととも
に、電動機81を必要以上の速度で回転させることがな
いため、電力の消費を可能な限り抑えることができる。
【0073】しかも、上記の端子圧着システム1では、
圧着装置本体2と電線繰出装置4との間、または圧着装
置本体2とコンベア5との間で、双方向の通信を行い、
電線繰出装置4またはコンベア5において異常状態が生
じた場合、圧着装置本体2の運転を速やかに停止するた
め、安全性が向上するとともに、不良品の発生を最小限
に抑えることができる。
【0074】さらに、上記の端子圧着システム1では、
情報伝達の手段として光を用い、無線で通信を行うた
め、信号線が作業の障害になることがなく、また、作業
者が信号線に引っ掛かり信号線を断線させることもな
い。したがって、安全性が高い。
【0075】ところで、上記実施形態の端子圧着システ
ム1では、光を情報伝達手段として、無線によって通信
を行うものを示したが、信号線を介して情報の伝達を行
うようにしてもよい。また、上記実施形態の端子圧着シ
ステム1では、双方向の通信を行うものを示したが、圧
着装置本体2から電線繰出装置4へ、または圧着装置本
体2からコンベア5へ情報を伝達するだけであっても構
わない。
【0076】上記実施形態の端子圧着システム1では、
圧着装置本体2の排出側にコンベア5を配設するものを
示したが、加工された電線が圧着装置本体2上で収容で
きるものであれば、コンベア5を備えなくても良い。ま
た、上記実施形態の端子圧着システム1では、電線Lの
両端に圧着端子を圧潰するものを示したが、電線Lの先
端にのみ圧着端子を圧着させるものであっても構わな
い。
【0077】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明の端子圧
着システムは、圧着装置本体から送信される圧着装置本
体の加工周期に関する情報と、電線の長さに関する情報
とに基づいて、電線繰出装置の繰出速度を自動的に調節
するため、単位時間当たりに繰出される電線の長さが、
圧着装置本体の運転状態に応じた最適な長さとなる。し
たがって、繰出速度の調節作業が不要となり、運転開始
前の調節作業時間を大幅に削減することができる。ま
た、最適な値に設定されるため、過不足なく連続して電
線を繰出すことができる。
【0078】請求項2の発明の端子圧着システムは、請
求項1の発明の端子圧着システムの効果に加えて、圧着
装置本体から送信される排出機構の排出速度に基づい
て、コンベアの搬送速度を自動的に調節するため、搬送
速度が排出機構の排出速度に対応した最適な速度とな
る。したがって、搬送速度の調節作業が不要となり、運
転開始前の調節作業時間をさらに削減することができ
る。また、コンベアの搬送速度が最適な速度に設定され
るため、加工された電線を撓ませることなく直線状態の
まま電線収容部へ排出することができるとともに、搬送
機構を必要以上の速度で駆動させることがないため、エ
ネルギーの消費を可能な限り抑えることができる。
【0079】請求項3の発明の端子圧着システムは、請
求項1または請求項2の発明の端子圧着システムの効果
に加えて、電線繰出装置で異常状態が生じた場合、圧着
装置本体の運転を速やかに停止させるため、安全性が向
上するとともに、不良品の発生を最小限に抑えることが
できる。
【0080】請求項4の発明の端子圧着システムは、請
求項1乃至請求項3のいずれかの発明の端子圧着システ
ムの効果に加えて、無線で情報の伝達を行うため、信号
線が作業の障害になることがなく、また、作業者が信号
線に引っ掛かり信号線を断線させることもない。したが
って、安全性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である端子圧着システムを
示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態である端子圧着システムを
示す平面図である。
【図3】本発明の一実施形態である端子圧着システムに
おける圧着装置本体の主要部を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態である端子圧着システムに
おける圧着装置本体の動作を説明するための説明図であ
る。
【図5】本発明の一実施形態である端子圧着システムに
おける圧着装置本体の動作を説明するための説明図であ
る。
【図6】本発明の一実施形態である端子圧着システムに
おける圧着装置本体の制御手段を示すブロック図であ
る。
【図7】本発明の一実施形態である端子圧着システムの
通信について説明するための説明図である。
【図8】図6の制御手段の動作を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1 端子圧着システム 2 圧着装置本体 4 電線繰出装置 5 コンベア 7 第1圧着機構 8 第2圧着機構 9 切断機構 10 電線送り機構(送り機構) 12 排出手段 39 運転制御手段 42 電線長さ設定部(長さ設定手段) 51 第1通信制御部(送信手段) 52 第2通信制御部(第2送信手段) 53 第3通信制御部(受信手段) 54 第4通信制御部(第2受信手段) 60 繰出機構 72 繰出速度決定手段 74 状態検出手段 77 異常停止手段(異常処理制御部) 80 ベルト(搬送機構) 81 電動機(搬送機構) 82 電線収容部 84 搬送速度決定手段 H 発光素子 K 感光素子 L 電線

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧着端子を圧潰する圧着機構と、電線を
    切断する切断機構と、電線を所定の位置に移動させる送
    り機構と、前記切断機構の動作により生成される電線の
    長さを設定する長さ設定手段と、プログラムに従って前
    記圧着機構、前記切断機構、及び前記送り機構を動作さ
    せる運転制御手段とを備える圧着装置本体と、該圧着装置本体とは別に配設され、巻線状態の電線を所
    定の速度で前記圧着装置本体側へ繰出す繰出機構を備え
    る電線繰出装置とを具備し、前記送り機構が動作してい
    ない場合には、前記繰出機構から繰出された電線が余剰
    となり、前記送り機構の動作により電線が所定長さ送ら
    れる際に余剰となった電線が使われる端子圧着システム
    において、 前記圧着装置本体は、前記運転制御手段による一連の加
    工周期、及び前記長さ設定手段により設定された電線の
    長さに関する情報を送出する送信手段をさらに備え、 前記電線繰出装置は、前記圧着装置本体の前記送信手段
    から送出された情報を受信する受信手段と、該受信手段
    の出力に基づいて、単位時間当たりに繰出される電線の
    長さが、前記圧着装置本体において単位時間当たりに使
    用される電線の長さに一致するように、前記繰出機構の
    動作速度を決定する繰出速度決定手段とをさらに備える
    ことを特徴とする端子圧着システム。
  2. 【請求項2】 電線を搬送する搬送機構を備えるととも
    に搬送方向に並行して電線収容部が形成されたコンベア
    を、前記圧着装置本体の排出側に配設した端子圧着シス
    テムであって、 前記圧着装置本体は、加工された電線の後端を挟持して
    前記電線収容部側へ排出する排出機構と、該排出機構の
    排出速度に関する情報を送出する第2送信手段とをさら
    備え、 前記コンベアは、前記圧着装置本体の前記第2送信手段
    から送出された情報を受信する第2受信手段と、該第2
    受信手段の出力に基づいて、電線が前記搬送機構の上を
    直線状態のまま前記電線収容部へ移動するように、前記
    搬送機構の動作速度を決定する搬送速度決定手段とを
    らに備えることを特徴とする請求項1に記載の端子圧着
    システム。
  3. 【請求項3】 前記圧着装置本体の前記送信手段と前記
    電線繰出装置の受信手段とは、互いに送受信が可能な双
    方向の通信手段であり、 前記電線繰出装置は、自己の運転状態を前記通信手段を
    介して前記圧着装置本体に送信する状態検出手段を備
    え、 前記圧着装置本体の前記運転制御手段は、前記電線繰出
    装置から異常状態を示す信号が送信された場合、前記圧
    着機構、前記切断機構、及び前記送り機構の動作を停止
    させる異常処理制御部を備えることを特徴とする請求項
    1または請求項2のいずれかに記載の端子圧着システ
    ム。
  4. 【請求項4】 前記送信手段は、電気信号を光信号に変
    換する発光素子を備え、 前記受信手段は、前記発光素子から送信される光信号を
    電気信号に変換する感光素子を備えることを特徴とする
    請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の端子圧着
    システム。
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