JP3279930B2 - ロータリ耕耘装置 - Google Patents

ロータリ耕耘装置

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JP3279930B2
JP3279930B2 JP18234296A JP18234296A JP3279930B2 JP 3279930 B2 JP3279930 B2 JP 3279930B2 JP 18234296 A JP18234296 A JP 18234296A JP 18234296 A JP18234296 A JP 18234296A JP 3279930 B2 JP3279930 B2 JP 3279930B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同軸状に第1及び
第2のロータリ軸を配置し、各軸にそれぞれに耕耘爪を
装着して同時に耕耘爪を正・逆転方向に駆動するロータ
リ耕耘装置に係り、特に前記ロータリ軸を支持する伝動
ケースをミッションケースに一体に設けた耕耘機に用い
て好適なロータリ耕耘装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開昭62−239901号公報
に示されるように、走行用チェーンケース及び耕耘用チ
ェーンケースをミッションケースに一体に形成し、1本
の操作レバーにてミッションケース内のギヤを操作する
ことにより、走行を低速、高速及び後進に切換えると共
に、耕耘爪を正転及び逆転に切換える耕耘機が存在す
る。
【0003】また、特公平7−114561号公報に示
されるように、耕耘用ミッションケースの左右両側に、
同軸状に第1及び第2のロータリ軸を配置し、同時に、
耕耘爪を正転及び逆転して耕耘する耕耘機も案出されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特公平7−114
561号公報に示されるものは、センターチェーンケー
ス後端部を幅広に構成し、該幅広・膨大部に、同軸に支
持された左右一対の正転軸と、これら左右正転軸を相対
回転自在に貫通する1本の逆転軸と、更に第1中間軸及
び第2中間軸が支持されており、チェーンを介して第1
中間軸に伝達された回転は、ギヤを介して左右正転軸に
伝達され、また第2中間軸に固着されたギヤを介して逆
転軸に伝達される。
【0005】このため、センターチェーンケース後端部
は、幅広・膨大部とする必要があり、該正逆転軸を有さ
ない前記特開昭62−239901号公報に示す耕耘機
のチェーンケースと共通化することができず、該チェー
ンケースがミッションケース及び走行用チェーンケース
と一体構造からなることと相俟って、大幅なコストアッ
プになってしまうと共に、該膨大化したチェーンケース
の下部上面に耕耘爪で跳ね上げた土が抱きかかえられケ
ース前方にスタックして機体の前進が阻害される虞れが
ある。
【0006】そこで、本出願人は、耕耘機用チェーン
(伝動)ケースの後端部に、3個のベベルギヤを組合せ
て構成した逆転機構を配設し、もって第1中間軸及び第
2中間軸を設けることなく、同軸状の第1及び第2のロ
ータリ軸に正転及び逆転の伝達を行い、耕耘用チェーン
ケース後端部をコンパクトに構成したロータリ耕耘装置
を案出した(特願平8−43900号)。
【0007】本発明は、伝動ケースに取付けるホルダー
を交換することにより、逆転機構を有さないものと同じ
伝動ケースを用いて、逆転機構を有するロータリ耕耘装
置を支持することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明
は、2つ割ケースからなる伝動ケース(10)の下部
(10a)に、該ケース内の回転伝達手段(23)から
の回転が伝達されるロータリ軸(11,12,111)
を左右に突出して支持してなるロータリ装置(6,
6’)において、前記伝動ケースの下部に取付座(1
9)を設け、該取付座(19)ネジ孔(19b)と切
欠き部(19c)とを形成し、これらネジ孔(19b)
と切欠き部(19c)とにより、それぞれベベルギヤか
らなり、前記回転伝達手段(23)に係合する第1のサ
イドギヤ(16)と、第2のロータリ軸(12)に係合
する第2のサイドギヤ(18)と、これら両サイドギヤ
に噛合するセンターギヤ(17)とを有し、同軸状に配
置された前記第1及び第2のロータリ軸に互に逆方向の
回転を伝達する逆転機構(15)を支持する第1のホル
ダー(20)と、前記回転伝達手段(23)に係合する
ロータリ軸(111)を支持する第2のホルダー(12
0)と、を択一的に取付け得るように構成したことを特
徴とする。
【0009】請求項2に係る本発明は、前記取付座(1
9)は、前記ネジ孔(19b)と切欠き部(19c)と
を有するリングからなり、前記ネジ孔(19b)によ
り、前記第1又は第2のホルダー(20)(120)を
固定すると共に、前記切欠き部(19c)に、前記第1
のホルダー(20)に設けられ、前記センターギヤ(1
7)を支持するセンターピン(21)を嵌合して回転止
めするU字状溝(20d)を有するラグ(20c)を挿
入するようにした
【0010】[作用] 以上構成に基づき、伝動ケース(10)の取付座(1
9)に形成したネジ孔(19b)と切欠き部(19c)
とにより、第1のホルダー(20)を取付けることによ
り、逆転機構(15)を有するロータリ装置(6)を装
着し得る(図4参照)。この場合、伝動ケース(10)
内の回転伝達手段(23)の回転は、例えばスプライン
(11a)を介して直接第1のロータリ軸(11)に伝
達され、耕耘爪(13)を所定一方向に回転する。一
方、前記回転伝達手段(23)の回転は、第1のサイド
ギヤ(16)を介してセンターギヤ(17)に伝達さ
れ、更に第2のサイドギヤ(18)を介して第2のロー
タリ軸(12)を逆方向に回転して、耕耘爪(14)を
他方向に回転する。
【0011】また、前記伝動ケース(10)の取付座
(19)に第2のホルダー(120)を取付けることに
より、逆転機構を有さないロータリ装置(6’)を装着
し得る(図7参照)。この場合、回転伝達手段(23)
の回転は、直接ロータリ軸(111)に伝達され、すべ
ての耕耘爪(112)を同方向に回転する。
【0012】なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照
するためのものであるが、本発明の構成を何等限定する
ものではない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、本発明の実
施の形態を説明する。
【0014】図1は、本発明が適用される耕耘機1の外
観を示すもので、この耕耘機1は、機体フレームを構成
するトランスミッションケース2、エンジン3、走行車
輪5、トランスミッションケース2の後方下部に設けら
れたロータリ耕耘装置6、ハンドル7、ロータリ耕深規
制装置9等を備えている。また、エンジン3の出力プー
リ(図示しない)からトランスミッションケース2の入
力軸29(図3参照)に固定されたプーリ4(図3参
照)にわたって緊張・弛緩ベルトが巻掛けられており、
これらベルト及びプーリ4はケース30にて覆われてい
る。
【0015】更に、トランスミッションケース2の上部
からハンドル7の上方に沿って変速レバー31が延びて
おり、かつ該変速レバー31は、エンジン3上部の燃料
タンク32及びトランスミッションケース2にわたって
取付けられているガイド板33のガイド溝35に案内さ
れる。
【0016】該ガイド溝35は、図2に示すように、横
方向(図の左右方向)が前進1速位置F1 、前進2速位
置F2 、中立位置N、後進位置R及び作業中立位置N′
を有する走行変速段からなり、また縦方向(上下方向)
が第1のロータリ軸が正転、第2のロータリ軸が逆転の
位置SCS、中立位置NR 及び第1のロータリ軸が逆
転、第2のロータリ軸が正転位置CSCを有するロータ
リ回転方向切換段からなる。なお、前記変速レバー31
は、その基端部がコ字状になっており、上下方向回動自
在かつ左右方向に一体に連動するようにシフトフォーク
(図示せず)に連結されている。
【0017】また、図3に示すように、前記トランスミ
ッションケース2は、走行用チェーンケース2a(図1
参照)及び耕耘用チェーンケース10を含めて一体に構
成された2つ割ケースからなり、該ミッションケース2
内には、その両側面にわたって変速シフト軸41が配設
され、該シフト軸41には、図示しないシフトフォーク
がクリック機構により摺動自在に嵌挿されている。該シ
フトフォークは、入力軸29に摺動のみ自在にスプライ
ン結合している走行用シフタ歯車46に係合されてい
る。
【0018】また、前記変速シフト軸41に隣接して、
トランスミッションケース2の両側面にわたってロータ
リ用シフト軸26が配設され、該シフト軸26には、図
示しないシフトフォークがクリック機構により摺動自在
に嵌挿されている。該シフトフォークは、入力軸29に
摺動自在にスプライン結合しているロータリ用シフタ歯
車63に係合されている。
【0019】なお、図3に示すように、変速用シフト歯
車46が、出力軸36の歯車65に係合して前進1速F
1 、また、シフト歯車46が、出力軸36の歯車67に
常時係合している歯車47に係合して前進2速F2 、更
に、シフト歯車46が、出力軸36の歯車69に常時噛
合している中間軸34の歯車70に係合して後進Rが得
られる。
【0020】一方、図3に示すように、ロータリー用シ
フタ歯車63が、中間軸34の歯車71に係合して出力
軸36からSCS回転が得られ、また、シフタ歯車63
が、中間軸34の歯車72に常時噛合している出力軸3
6の歯車73に直接係合してCSC回転が得られる。
【0021】そして、走行伝動系の回転は、出力軸36
からチェーン及び差動歯車を介して前述した走行車輪5
に伝達され、またロータリ伝動系の回転は、トランスミ
ッションケース2の後方に連設された耕耘用チェーンケ
ース(伝動ケース)10内のチェーン52を介してその
下部に設けられたロータリ耕耘装置6に伝達される。
【0022】該ロータリ耕耘装置6は、図3に示すよう
に、機体進行方向と略々直交する方向の左右に突出され
た第1のロータリ軸11と、該第1のロータリ軸11と
逆方向に回転する第2のロータリ軸12とを有し、これ
らが同軸上に配置されていて、更にこれら両ロータリ軸
11,12に夫々第1の耕耘爪13と第2の耕耘爪1
4,14’が取付けられている。
【0023】前記両ロータリ軸11,12に逆回転を伝
達するため、前記耕耘用チェーンケース(該チェーンケ
ースは中央駆動方式のため以下センターケースと称す)
10の下部に左右1対の逆転機構15,15が設けられ
ている。該逆転機構15,15は本発明の主要部であっ
て、それぞれ3個のベベルギヤ16,17,18を有し
ている。なお、該逆転機構15は左右対称になってお
り、以下一方のみについて説明する。
【0024】図4に詳示するように、センターケース1
0の下端部は僅かに膨大化して幅広部10aとなってお
り、該幅広部に貫通孔が形成されて、ケース10内側に
おける該孔の周囲にリング(ナットプレート;取付座)
19が溶着されていると共に、該ケース10の孔部分に
ホルダー20が前記リング19との間でボルトBにより
固定されている。該ホルダー20は、ケース10の外側
に突出する円筒部20a、ボルトB用のフランジ部20
b及びケース10内方に延びるU字状溝20dを形成す
るラグ20c(図5参照)を有しており、また前記リン
グ19は、図6に示すように、ケース10にスポット溶
接するための薄肉部19a、ネジ孔19b及び前記U字
状ラグ20cを嵌合すると共に後述するセンターピン2
1の外径端を抑える切欠き部19cを有している。な
お、該リング19の中央孔19dはセンターケース10
の貫通孔より僅かに大きく形成されており、正確には、
該ケース10の貫通孔に前記ラグ20cが嵌合すること
によりホルダー20が位置決めされ、またセンターピン
21の外径端一部が該貫通孔に当接して位置決めされ
る。
【0025】前記逆転機構15を構成する3個のベベル
ギヤ16,17,18の内の中央のギヤ(センターギ
ヤ)17はロータリ軸に直交するセンターピン21にニ
ードルベアリングを介して回転自在に支持されており、
該センターピン21はその外径(先端)側が面取られて
前記ホルダー20のU字状ラグ20cのU字状溝20d
内に嵌合すると共にその外径側端をリング19の切欠き
部19c底面にて抑えられて抜止めされている。また、
該センターピン21の内径側(基)端部は、前記第1の
ロータリ軸11の回転自在に嵌挿している支持ボス22
に立設されており、該支持ボス22は外周面がアール状
になって略々球面状(タイコ胴状)に構成されている。
該支持ボス22は円筒孔22aを有しており、該円筒孔
22aに第1のロータリ軸11が貫通して回転自在に支
持されており、かつ該第1のロータリ軸11は該支持ボ
ス22の支持部分が小径部11cとなっており、該小径
部11cは上記支持ボス22との摩擦を小さくすると共
に油溜りを構成している。なお図4では、上部にのみセ
ンターピン22及びセンターギヤ17が図示されている
が、実際には、180度隔てた位置にも設けており、合
わせて直径上に2個設けられている。
【0026】また、前記3個のベベルギヤ16,17,
18の内のセンターケース10中央側のギヤ(第1のサ
イドギヤ)16は、第1のロータリ軸11の中央部に形
成されたスプライン11aに係合しており、その歯部が
前記センターギヤ17と噛合しており、その背部に、即
ち左右の第1のサイドギヤ16,16に挟持されてスプ
ロケット23が配置されている。該スプロケット(回転
伝達手段)23は前記チェーン52に噛合すると共に、
前記第1のロータリ軸11のスプライン11aに噛合し
ている。
【0027】また、前記3個のベベルギヤ16,17,
18の内のセンターケース10から離れた側のギヤ(第
2のサイドギヤ)18は前記センターギヤ17と噛合す
ると共にボス部18aを有しており、該ボス部18aは
その孔部に形成された凹部に配置されるニードルベアリ
ング24により第1のロータリ軸11に回転自在に支持
されている。更に、該ボス部18aの歯部背面の外周に
はボールベアリング25が装着され、該ベアリング25
を介して前記センターケース10に固定されたホルダー
20に回転自在に支持されている。また、前記ボス部1
8aの先端側外周面にはスプライン18bが形成されて
おり、該スプライン18bは前記第2のロータリ軸12
に係合されている。
【0028】該第2のロータリ軸12はスリーブ状から
なり、その外周部には前記第2の耕耘爪14,14を固
定する爪取付板12aが形成されて、またその内周面に
ボールベアリング26及びオイルシール27が装着され
ており、更にセンターケース10側に突出する小径部1
2cにはその外周面にオイルシール28が装着され、か
つその内周面に前記スプライン18bに係合するスプラ
インが形成されている。また、該小径部12cはその先
端が前記ボールベアリング25に当接していると共にそ
の基端がボールベアリング26に当接しており、またセ
ンターケース10側に環状の凹部12dが形成されて、
該凹部12dに前記ホルダー20の先端が入り込み、ラ
ビリンスを構成している。
【0029】そして、前記第1のロータリ軸11の先端
部分にはネジ11bが形成されており、該ネジ11bに
螺合してカラー(規制部材)29が該ロータリ軸11に
取付けられる。該カラー29は、第1のロータリ軸11
に嵌合しかつボールベアリング26のインナーレース2
6aに当接する円筒部29bと、内周孔に雌ネジが形成
されると共に外周に六角部又は係合凹部等の回転操作手
段が形成されている調整ナット部29cと、前記第1の
ロータリ軸11のネジ部11bに形成された縦溝に係合
し得るカシメ部29aとを有しており、該カラーの円筒
部29b外周には前記オイルシール27が装着される。
【0030】なお、上記カラー29は、円筒部29bと
一体に調整ナット部29cを構成しているが、図8に示
すように、カシメ部29a’を有する円筒部材29b’
と調整ナット部材29c’とを別部材により構成しても
よい。この場合、該別体の円筒部材29b’に装着され
たオイルシール27が摩擦により該円筒部材29b’を
連れ回りして、第1のロータリ軸11との間で相対回転
を生ずる虞れがある。
【0031】また、前記第1のロータリ軸11は、内側
中央の内側ロータリ軸11’と、該内側ロータリ軸1
1’の左右外側に一体的に連結された外側ロータリ軸1
1”からなる。該外側ロータリ軸11”はパイプ状をな
していて、内側ロータリ軸11’に嵌入され、更にピン
81が挿入されて連結されている。前記外側ロータリ軸
11”の外周部には、爪取付板82が固定され、この爪
取付板82に前記第1の耕耘爪13が取り付けられてい
る。また、第2のロータリ軸12の爪取付板12aには
第2の耕耘爪14及び泥落し爪83が取付けられてい
る。この泥落し爪83は、第2の耕耘爪14の回転円周
よりも小さな円周上を移動するような大きさにされてお
り、耕耘することなく専らセンターケース10に付着し
た泥土を落とす役目をなしている。前記第1および第2
の耕耘爪13,14は、回転方向前後に刃を有する側面
視ハート形の板状体をなすと共に、先端側を一側面に湾
曲させている。なお、外側ロータリ軸11”の基端側に
はカップ状のカバー85が固着されており、該カバー8
5が第2のロータリ軸12の先端部分を覆っている。
【0032】前記逆転機構15は、以下のようにして組
立てられる。まず、2つ割のセンターケース(ミッショ
ンケース2)10を開いた状態で、その中にスプロケッ
ト23を入れてケースの孔部に第2のロータリ軸11を
挿入する。ついで、該スプロケット23に隣接して第1
のサイドギヤ16をロータリ軸11に挿入し、スプロケ
ット23と共にスプライン11aに係合する。ついで、
球面状支持ボス22、センターピン21及びセンターギ
ヤ17がユニットになっているサブアッシーを、ボス部
22をロータリ軸11に挿入し、更に第2のサイドギヤ
18をロータリ軸11に挿入して装着する。
【0033】この状態で、前記センターケース10が閉
じられて固着され、そしてボールベアリング25及びオ
イルシール28と共にホルダー20をギヤボス部18a
上に嵌挿して、該ホルダー20が、センターケース10
に固着されているリング19にボルトBを螺合すること
により取付られる。この際、該ホルダー20のU字状ラ
グ20cにセンターピン21が嵌合して位置決めされ
る。
【0034】なお、支持ボス22、センターギヤ17、
第2のサイドギヤ18、ボールベアリング25及びオイ
ルシール28をホルダー20に組付けてサブアッシーと
して、ホルダー20をリング19に固定することにより
組立ててもよい。
【0035】ついで、スリーブ状の第2のロータリ軸1
2を、ギヤボス部18aのスプライン18bに係合する
ように挿入し、更にボールベアリング26が装着され
る。この際、ギヤボス部18aを第1のロータリ軸11
に回転自在に支持するニードルベアリング24は、支持
ボス22の端面により抜止めされて保持される。
【0036】そして、この状態で、ロータリ軸11のネ
ジ11bにカラー29を螺入する。該カラー29の締付
けにより、軸方向力がベアリング26のインナーレース
26a、そのアウターレース26b、第2のロータリ軸
12、ボールベアリング25のインナーレース25a、
第2のサイドギヤ18の歯部背面を介してセンターギヤ
17に作用し、該センターギヤ17は、左右のカラー2
9からの軸方向力に基づき、第1及び第2のサイドギヤ
16,18に挟持されて半径方向外側に移動し、該ギヤ
17の外側端面が球面状からなる前記ホルダー20の内
周面及びそのラグ20cの内周面にて形成される支持面
20eに当接して支持される。そして、カラー29がベ
ベルギヤのバックラッシュを除去した状態で、そのカシ
メ部29aがカシメられてネジ11b部分の縦溝に係合
して、廻り止めされる。そしてこの状態で、カラー29
の円筒部29bにオイルシール27が装着される。な
お、上記カラー29の調整ナット部29cによるバック
ラッシュ除去は、該調整ナット部29cを一杯に締付け
た状態から所定量緩めることにより容易かつ正確に行な
われる。
【0037】この際、センターピン21は、U字状溝2
0dの底面から僅かに離れた位置にあり、上記軸方向力
はベベルギヤの歯面にて受ける。また、センターギヤ1
7と第2のサイドギヤ18との噛合面aがフランジ部2
0bとセンターケース10との接合面bよりケース外方
に位置しており、該接合面bから延びるラグ20cのつ
け根部分、即ちU字状溝20dの底面近傍にてセンター
ピン21を当接・支持して、回転力が作用するセンター
ピンを、ホルダー20の強い構造部分にて支持する。な
お、該センターピン21には、センターギヤ17とサイ
ドギヤ16,18との噛合による大きな回転反力が作用
する。更に、第2のサイドギヤボス部18aの先端はボ
ールベアリング26のインナーレース26aと僅かに離
れていると共に、該ボス部18aの内周面は第2のロー
タリ軸11と僅かに離れており、該ギヤボス部18aと
第2のロータリ軸11との相対(逆)回転が滑らかに許
容される。
【0038】本実施例は、以上のような構成よりなるの
で、エンジン3の回転はケース30内のベルトを介して
トランスミッションケース2内の入力軸に伝達される。
そして、オペレータが変速レバー31をガイド板33の
ガイド溝35に沿って横(左右)方向に移動すると、該
変速レバー31の左右動は図示しないシフトフォークに
伝えられ、該シフトフォークを変速シフト軸41に沿っ
て摺動し、ガイド板33の表示に対応した適宜位置にて
位置決めされる。例えば、変速レバー31を中立位置N
から前進2速位置F2 に移動すると、フォークは走行変
速用シフタ歯車46を歯車47に係合して耕耘機1を非
作業走行に適応すべく高速走行し、また後進位置Rに移
動すると、シフタ歯車46は歯車70に係合して後進す
る。なおこの際、変速レバー31の左右動によっては、
ロータリ耕耘装置6は影響を受けず、ロータリ停止位置
R に保たれている。
【0039】そして、変速レバー31をガイド板33に
おける作業中立位置N′に位置した状態で、該レバー3
1をガイド溝35に沿って縦(上下)方向に操作する
と、図示しないシフトフォークをシフト軸26に沿って
摺動し、かつガイド板33の表示に対応した適宜位置に
て位置決めされる。例えば、変速レバー31を中立位置
R から第1のロータリ軸が正転、第2のロータリ軸が
逆転位置SCSに移動すると、シフトフォークはシフタ
歯車63を歯車71に係合して前進方向と同方向の回転
をロータリ耕耘装置6に伝達する。また、変速レバー3
1を第1のロータリ軸が逆転、第2のロータリ軸が正転
位置CSCに移動すると、シフタ歯車63が歯車73に
係合して前進方向と逆方向の回転をロータリ耕耘装置6
に伝達する。
【0040】そして、変速レバー31を上又は下に移動
した状態で、該レバー31をガイド溝35に沿って前進
1速位置F1 になるように横方向に移動する。
【0041】すると、前述と同様に、シフトフォークを
介してシフタ歯車46を歯車65に係合するようにシフ
トし、作業に適した低速回転を車輪5に伝達する。これ
により、ロータリ耕耘装置6が第1のロータリ軸が逆
転、第2のロータリ軸が正転、又は、第1のロータリ軸
が正転、第2のロータリ軸が逆転にて回転した状態で耕
耘機1が前進し、耕耘作業が行われる。
【0042】ところで、耕耘を行う圃場としては、硬い
圃場や柔らかい圃場等、その圃場条件が種々異なってい
るが、オペレータが変速レバー31を操作することで、
第1の耕耘爪13の回転方向を正逆切換えれば、これに
応じて第2の耕耘爪14が逆転、正転するので、オペレ
ータの選択により一定の耕耘性能を確保することが可能
となる。また、この場合、前記第1と第2の耕耘爪1
3,14は、回転方向前後に刃を有する側面視ハート形
をしているので、耕耘爪13,14の回転方向を正逆切
換えたとしても耕耘性能に変化が生じることはない。
【0043】前記チェーン52を介してスプロケット2
3に伝達された回転(正転又は逆転)は、スプロケット
23を介して第1のロータリ軸11に伝達される。該第
1のロータリ軸11は、センターケース10に固定され
たホルダー20に、ボールベアリング26、第2のサイ
ドギヤボス部18a及びニードルベアリング24を介し
て回転自在に支持されており、該ロータリ軸11の回転
により第1の耕耘爪13を所定一方向(例えば車輪と同
方向)に回転する。
【0044】一方、前記スプロケット23の回転は、左
右1対の第1のサイドギヤ16に伝達され、更にホルダ
ー20に支持されているセンターギヤ17を介して第2
のサイドギヤ18に逆回転として伝達され、そしてスプ
ライン18bを介して第2のロータリ軸12に伝達され
る。該第2のロータリ軸12は、ボールベアリング26
を介して第1のロータリ軸11に回転自在に支持されて
おり、第2の耕耘爪14は、他方向(例えば車輪と反対
方向)に回転する。
【0045】この際、3個のベベルギヤ16,17,1
8の噛合いによるトルク伝達に基づき、第1及び第2の
サイドギヤ16,18が互に離れる方向の軸方向力が作
用する。左右1対の第1のサイドギヤ16,16に作用
する軸方向力は、これらサイドギヤ16,16をスプロ
ケット23の左右面に押付けられる力として作用して互
に打消される。左右1対の第2のサイドギヤ18,18
に作用する軸方向力は、該ギヤ18,18の背面、ボー
ルベアリング25のインナーレース25a、第2のロー
タリ軸12、ボールベアリング26、そのインナーレー
ス26a及びカラー29を介して第1のロータリ軸11
に作用する。即ち、左方の第2のサイドギヤ18,18
からの軸方向力は第1のロータリ軸11を左方に引張る
ように作用(矢印W1 )し、また右方の第2のサイドギ
ヤ18からの軸方向力は第1のロータリ軸11を右方に
引張るように作用し(矢印W2 )、これらが第1のロー
タリ軸11内にて打消されて、軸方向力がホルダー20
及びセンターケース10に作用することはない。
【0046】図7は、前記逆転機構15を有さないロー
タリ耕耘装置6’を示す図であり、センターケース10
の幅広部10aに、先の(第1の)ホルダー20とは異
なる(第2の)ホルダー120をボルトBにて取付け
る。即ち、該幅広部10aの貫通孔周囲内側には、前記
リング(取付座)19が溶着されており、該リング19
のネジ孔19b(図6参照)にボルトBを螺合すること
により、チェーンケース10の外側にホルダー120が
取付けられる。該ホルダー120はボールベアリング1
22及びオイルシール123を装着・支持しており、該
ボールベアリング122を介してロータリ軸111が回
転自在に支持されている。従って、チェーン52からの
回転は、スプロケット23を介してロータリ111に伝
達され、耕耘爪112を所定一方向に回転する。
【0047】該一方向回転タイプの耕耘装置6’にあっ
ても、ホルダーを代えるだけで、センターケース10
は、先の逆転機構を有するものと同一のものが用いられ
る。換言すれば、該通常タイプのロータリ耕耘装置6’
に用いられるミッションケース2を代えることなく、逆
転機構15を有するロータリ耕耘装置6を適用すること
が可能となる。
【0048】なお、上記支持ボス22は、表面を略々球
面状(タイコ胴状)に形成したが、同一肉厚からなる円
筒状にて形成してもよく(図8の22’参照)、またカ
ラー29を、第1のロータリ軸11に形成したネジ11
bに螺合して固定したが、ロータリ軸11にCピンを係
合して抜止め・固定してもよい。また、前記センター
(伝動)ケース10は、鋼板(板金)製の2つ割ケース
にて構成したが、アルミ合金からなるアルミダイキャス
ト製の2つ割ケースにて構成してもよい。
【0049】
【発明の効果】請求項1に係る本発明によると、ホルダ
ーを付け換えることにより、同じ伝動ケースに、逆転機
構を有するロータリ耕耘装置又は逆転機構を有さないロ
ータリ耕耘装置を装着することができるので、伝動ケー
スの共通化が可能となり、大きなコストアップを伴うこ
となく、市場要望に沿ってロータリ装置の仕様変更が可
能となる。
【0050】請求項2に係る本発明によると、取付座の
切欠き部に第1のホルダーのラグを挿入するので、セン
ターピンの支持を確実に行うことができ、更に伝動ケー
スの貫通孔と相俟って、第1のホルダー及びセンターピ
ンの位置決めを正確に行うことができると共に、該貫通
孔部分の伝動ケースを補強することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された耕耘機の側面図である。
【図2】ガイド板のガイド溝を示す正面図である。
【図3】トランスミッションとこれに連設されたロータ
リ耕耘装置の展開状態の断面図である。
【図4】ロータリ耕耘装置の拡大断面図である。
【図5】 逆転機構を示す図である。
【図6】リングの側面図である。
【図7】逆転機構を有さないロータリ耕耘装置の断面図
である。
【図8】調整ナット部材と円筒部材とを別部材にて構成
した実施例を示す拡大部分断面図である。
【符号の説明】
1 耕耘機 2 トランスミッションケース 3 エンジン 5 走行車輪 6,6’ ロータリ耕耘装置 10 伝動(センター)ケース 10a 幅広部 11 第1のロータリ軸 11a スプライン 12 第2のロータリ軸 13 第1の耕耘爪 14 第2の耕耘爪 15 逆転機構 16 第1のサイドギヤ 17 センターギヤ 18 第2のサイドギヤ 19 取付座(リング) 19a 薄肉部 19b ネジ孔 19c 切欠き部 19d 孔部 20 第1のホルダー 20c ラグ 20d U字状溝 21 センターピン 22 支持ボス 23 回転伝達手段(スプロケット) 111 ロータリ軸 120 第2のホルダー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇都宮 豊和 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番 地1 三菱農機株式会社内 (72)発明者 上田 裕司 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番 地1 三菱農機株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01B 33/00 - 33/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つ割ケースからなる伝動ケースの下部
    に、該ケース内の回転伝達手段からの回転が伝達される
    ロータリ軸を左右に突出して支持してなるロータリ装置
    において、 前記伝動ケースの下部に取付座を設け、該取付座にネジ
    孔と切欠き部とを形成し、これらネジ孔と切欠き部とに
    より、 それぞれベベルギヤからなり、前記回転伝達手段に係合
    する第1のサイドギヤと、第2のロータリ軸に係合する
    第2のサイドギヤと、これら両サイドギヤに噛合するセ
    ンターギヤとを有し、同軸状に配置された前記第1及び
    第2のロータリ軸に互に逆方向の回転を伝達する逆転機
    構を支持する第1のホルダーと、 前記回転伝達手段に係合するロータリ軸を支持する第2
    のホルダーと、 を択一的に取付け得るように構成したことを特徴とする
    ロータリ耕耘装置。
  2. 【請求項2】 前記取付座は、前記ネジ孔と切欠き部と
    を有するリングからなり、前記ネジ孔により、前記第1
    又は第2のホルダーを固定すると共に、前記切欠き部
    に、前記第1のホルダーに設けられ、前記センターギヤ
    を支持するセンターピンを嵌合して回転止めするU字状
    溝を有するラグを挿入するようにした、 請求項1記載のロータリ耕耘装置。
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