JP3279634B2 - 複雑な配管内面のライニング方法 - Google Patents

複雑な配管内面のライニング方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複雑な配管内面のライ
ニング方法に係るもので、例えばビル等の構造物に既設
の水道管、排水管、ガス管等の更生工事に用いられる。
【0002】
【従来の技術】前述したような複雑な配管内面のライニ
ング方法としては、本発明者の開発した特公昭62−8
233号がある。これは、塗料が物体面に沿って流動
し、複雑な配管内ではまず最初に出会う分岐管内に流動
する特性を利用したものであり、複雑な配管中から任意
に選択した始端部側のパイプに塗料(二液性エポキシ樹
脂塗料)を注入してエアを送り込み、最初の分岐管側に
塗料が流出したとき、前記始端部側のエア量を減少させ
るとともにこの分岐管からエアを送って塗料を逆送さ
せ、これを各分岐管ごとに順次反覆して全配管の内面に
塗膜を形成する方法である。このエアライニング方法
は、塗料が管内面を環状に流動して塗膜を形成するので
塗料を管内面に押し付ける力が弱く、内径が1段大きい
例えばエルボ、チーズなどの継ぎ手の内壁面にピンホー
ルが生じ、とくに、塗料の流動方向の上流側における継
ぎ手と直管との接続部の端面に塗膜が確実に形成され
ず、且つ直管の内壁面の塗膜も長軸方向に波状に形成さ
れるため、通水時の管内抵抗値が増大するという問題点
がある。
【0003】また、ボールによるライニング方法として
は、例えば管内に所定量の塗料を注入してボール又はピ
グを挿入し、エアを送ってこれを移動させ、ボール又は
ピグと管の内壁面との隙間により塗膜を形成する方法も
提供されている。しかし、この方法では、ボール又はピ
グの前方にある塗料が減少したときに、このボール又は
ピグが塗料を乗り越えて移動することが多く、施工管の
とくに末端部において塗膜が全く形成されないおそれが
あった。
【0004】上記の諸点を解決するため、本出願人は特
開平3−169号のライニング方法を提供している。こ
れは、前述したエアライニング方法によって全配管の内
面に塗料を塗布したのち、任意に選択した施工管路の管
内に管径よりもやや小径のボールを挿入してエアにより
移動させ、ボールのコテ作用、又はボールと管壁内面の
隙間から前方に噴出するエアのジェット流によって生起
する塗料の環状流動により、全配管の内面に均一で且つ
平滑な塗膜面を形成する方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のボールライニン
グ方法では、施工しようとする1ブロックの配管(例え
ばマンションの1戸分の配管)の全内面に、まず塗料を
エアライニングし、その後、各施工管路に順次にボール
を移動させて塗膜を形成するので、使用塗料のゲル化時
間内に1ブロックの全配管の施工を完了しなければなら
ないという問題点があった。ここで塗料のゲル化とは、
塗料としての作業性が失われた乾燥硬化の初期の状態を
指す。一般に、二液性エポキシ樹脂塗料がゲル化する時
間は、5〜40 ゜Cにおいて20〜60分とされてい
る。したがって、管の内壁面に塗付された塗料が前記時
間の経過によってゲル化すると、ボールが移動してきて
もそのコテ作用、又は塗料の環状流動による塗膜の形成
は生じないから、前記1ブロックの全配管の内面にエア
によって塗料を塗布し、且つ最終工程の管にボールを移
動させて仕上げるまでの作業は、塗料のゲル化時間によ
る制約を受けていた。
【0006】しかし、施工現場の具体的な状況、1ブロ
ックの配管の総延長した長さなどは各現場でそれぞれ異
っており、且つ施工時における具体的な温度、湿度等の
外的条件によってもゲル化時間は影響を受けて変動す
る。このため、塗料のゲル化時間内に作業を完了するこ
とは実際上きわめて困難で、前述した1ブロックの配管
中で最終段階の管路内面の塗料がゲル化した場合には、
ボールによる塗膜の形成が確実に行われず、工事の品質
を低下させるおそれが多い。
【0007】また、このボールライニング方法は、全配
管の内面に塗料を塗布してボールを順次に移動させるた
め、チーズなどの継ぎ手部分では、図8に示すように、
ボール22が直管20から分岐管21に移動する際に、
ボール22によって押し出された塗料(m)の少量が分
岐管21よりも前方の直管20の内壁面に付着すること
が多い。この付着塗料は、前述したゲル化時間内にボー
ルの移動によって除去されない限りゲル化して管内に盛
り上るから、通水時の管内抵抗を増大させるおそれがあ
った。
【0008】本発明は上記の問題点を解決しようとする
もので、二液性エポシキ樹脂塗料のゲル化時間による制
約を受けずに施工することができ、エルボ、チーズなど
の継ぎ手部分を含めた全配管の内面に確実に塗膜を形成
し、且つ継ぎ手部分では前方の直管の内壁面に付着塗料
が生じる余地のない複雑な配管内面のライニング方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達する本発
明の方法は、複数の分岐管が接続された複雑な配管に対
して、任意に選択した始端部の管に塗料を注入してエア
により最初の分岐管内面まで塗付し、次いで塗料未塗付
の管側から管の内径よりやや小径のボールを前記管内に
移動させて塗膜を形成し、以下、各管路について順次に
これを反覆し、最終段階の管路は、塗料の塗付後にその
開口端から前記ボールを移動させて塗膜を形成すること
を特徴としている。また、複数の分岐管が接続され管路
の内径が異なる複雑な配管に対して、請求項1の方法に
より塗膜を形成して硬化させ、その後、任意に選択した
始端部の管から塗料を注入してエアにより最初の分岐管
の内面まで塗付し、次いで塗料未塗付の管側から直管の
内径よりも大きく継ぎ手の内径よりもやや小径の伸縮ボ
ールを前記管内に移動させて塗膜を形成し、以下、各管
路について順次にこれを反覆し、最終段階の管路は、塗
料の塗付後にその開口端から前記ボールを移動させて塗
膜を形成することを特徴とする。上記の複雑な配管に異
径管が接続された場合は、その内面に塗料を塗付したの
ち、異径管の内径よりもやや小径の伸縮ボールをその開
口端から接続部まで移動させ、その後これを逆移動させ
て塗膜を形成することも含まれる。
【0010】
【作 用】任意の始端部の管に塗料を注入しエアにより
最初の分岐管の内面まで塗付し、次いで塗料未塗付の管
側から管の口径よりも小径のボールを前記管内に移動さ
せて塗膜を形成し、以下、各管路について順次にこれを
反覆して1施工ブロックの配管に塗膜を形成するので、
1施工ブロックの配管の総延長した長さが大でも、塗料
のゲル化時間による時間的制約を受けることなく作業を
行うことが可能である。また、このボールは塗料未塗付
の管側から塗料を塗付した管側に移動させるので、ボー
ルで押し出された塗料の少量が他の分岐管の接続開口部
に付着することもない。内径が異なる継ぎ手等で接続さ
れた複雑な配管の場合には、直管の内壁面に相当する塗
膜を各管路について順次に形成し、その硬化後、さらに
各管路について塗料をエアにより塗布し、直管の内径よ
りも大きく継ぎ手の内径よりも少し小径の伸縮ボールを
移動させるので、内径の一段大きい継ぎ手の内壁面には
第1の塗膜の上に第2の塗膜が形成され、しかも第2の
塗膜は伸縮ボールの移動により塗料がその内壁面に押し
付けられて形成されるため、直管又は分岐管の接続部端
面まで確実に塗膜で被覆されてピンホールは全く発生し
ない。この場合でも、各管路について順次に塗膜を形成
するので、塗料のゲル化時間による制約はない。
【0011】
【実施例】図1ないし図3は、本発明のライニング方法
の基本的な実施例を示す概念図である。この図面に示し
た実施例では、1施工ブロックの配管は、共通の直管1
に分岐管2,3,4,5が接続され、且つこれら各管の
内径がすべて同一である配管例として示してある。
【0012】本方法では、この1施工ブロックの配管に
ついて、図1に示すように、まず、分岐管2の開口端か
ら塗料(m)を注入してエアを送り込む。この塗料は、
すでに公知の物体面に沿って流動する流動特性により、
直管1内を通って最初に出会う分岐管3から流出し、こ
のルートの管壁内面に塗料が塗付される。この場合、分
岐部分の内壁面には曲がり方向側の内面に塗料が塗布さ
れるのみで、これに接続された直管の他方の開口部内面
には塗料は塗布されない。この部分の塗膜は、次の管路
の施工によって形成されるもので、これは以下の説明に
おいて同様である。なお、このエアライニングには前述
した従来法が用いられ、塗料を圧送するエア圧力として
は、1.5〜4kg/cm 2が適当である。次いで、分
岐管3よりも前方でまだ塗料が塗付されていない分岐管
5の開口端に、管の口径よりもやや小径で且つ軽量な合
成樹脂製のボール6を挿入し、分岐管3,4の開口部を
閉じ、約0.3〜1.0kg/cm 2の圧力でエアを送
り、ボール6を直管1から分岐管2に通し、その開口端
から離脱させる。このボール6は、ボール表面と管の内
壁面との間を通って前方に吹き抜けるエアにより内壁面
に接触せずに浮揚された状態で移動し、すでに公知のコ
テ作用、又はボールの前方において生ずる塗料の環状流
動により、直管の塗料を塗付した部分1aと分岐管2の
内面に塗膜(P)を形成する。この場合、ボール6は塗
料未塗付の管側から塗料を塗付した管側に移動させるの
で、ボール6で押し出された塗料の少量が他の分岐管側
(この場合は分岐管3)に付着することはない。なお、
ボール6がコテ作用を行うか、又はその前方で塗料の環
状流動を生起させるかは使用塗料の粘性で定まり、且つ
その作用も従来公知であるからその詳細な説明は省略す
る。
【0013】次いで、図2に示すように、分岐管3の開
口端から同様にして塗料(m)とエアを送り、分岐管4
の開口端から流出させてこのルートの管壁内面に塗料を
塗付する。この場合には、分岐管5の開口端は閉塞する
が、他の分岐管2の開口端からは約0.5kg/cm 2
程度のエアを送り込む。その後、分岐管2,4の開口端
を閉塞し、まだ塗料が塗付されない分岐管5の開口端か
ら同様なボール6を挿入し、エアを送って前記ボール6
を直管1から分岐管3内に移動させる。この場合、ボー
ルによって押し出された塗料の少量が他の分岐管4に付
着しないのは同様であり、塗料塗付部分の直管1bと分
岐管3の内面には同様に塗膜(P)が形成される。
【0014】最後に、図3に示すように、分岐管4の開
口端から塗料(m)を注入してエアを送り、直管1の残
りの部分1cと分岐管5の内面に塗料を塗付する。この
場合に、分岐管2、3の開口端から約0.5kg/cm
2のエアを送り込むのは前記と同様である。この塗料の
塗付が終了したら、分岐管2,3の開口端を閉じ、分岐
管5の開口端からボール6を挿入し、エアにより分岐管
4内に移動させてその開口端から離脱させ、分岐管5、
直管1の残余部分1c、分岐管4の内面に塗膜(P)を
形成する。
【0015】この最終工程の終了後に、望ましくは各分
岐管2,3,4,5の間で任意に管路を選択し、ボール
6を相互に移動させる。これにより、各管の内面及び管
の分岐部分の内面に付着残存した少量の塗料が完全に除
去され、平滑な塗膜面が形成される。
【0016】このように、まず、始端部の分岐管2に塗
料を注入してエアにより最初の分岐管3の内面まで塗付
し、次いで塗料未塗付の管5側から管の口径よりも小径
のボール6を前記管内に移動させてこの管路の内面に塗
膜(P)を形成し、以下、各管路について順次にこれを
反覆し各管路ごとに塗膜を形成するので、塗料のゲル化
時間による時間的制約を受けることなく、1施工ブロッ
クの配管について施工することができる。
【0017】図4は、1施工ブロックの配管が内径の一
段大きいエルボ、チーズなどの継ぎ手、異径管等で接続
され、施工管路の内径が異なっている場合の実施例の概
念図である。この図面の実施例では、共通の直管1にエ
ルボ10で直管1と同じ口径の分岐管2が、チーズ1
1,12で同じく分岐管3,4がそれぞれ接続され、さ
らに異径エルボ13によって異径管14が接続された配
管例を示してある。
【0018】この実施例では、異径管14を除く全配管
の内壁面に、前記実施例と同様にして、まず直管1の内
壁面に相当する塗膜(P)を形成する。具体的には、分
岐管2の開口端から塗料(m)を注入してエアで送り、
エルボ10、直管1a、チーズ11及び分岐管3の管路
の内壁面に塗料を塗付する。次いで塗料未塗付の異径管
14から直管1の口径よりも小径のボール6をエアで送
り、チーズ11、直管1a、エルボ10を通して分岐管
2の開口端から離脱させる。このボールの移動によっ
て、直管1a、分岐管2の内壁面には前述したようにし
て塗膜(P)が形成され、エルボ10の内壁面にもやや
厚目に塗膜が形成されるが、チーズ11の内壁面には、
すでに述べたように曲がり方向側の内面に塗膜が形成さ
れるのみで、これに接続された他の管1bの開口部内面
には塗膜は形成されない。この部分の塗膜は、次の管路
の施工によって形成されるのである。
【0019】以下、前記実施例と同様にして順次に各施
工管路について塗膜(P)を形成するが、最終の異径管
14に前記ボール6を移動させると内径が縮少するの
で、異径管14には、その内径よりも少し小径の伸縮ボ
ール16を開口端から異径エルボ13まで移動させ、次
に前方の分岐管4からエアを送ってこれを逆送させ、そ
の内径を保つようにする。こうして形成された塗膜
(P)は、これを乾燥して硬化させる。
【0020】上記の塗膜が硬化した後、再び分岐管2の
開口端から塗料(m)を注入してエアで送り、エルボ1
0、直管1a、チーズ11、分岐管3の管路の内壁面に
塗料を塗付する。次いで、直管1の内径よりも大きく、
エルボ10、チーズ11の内径よりもやや小径の例えば
ウレタンなどで形成された伸縮ボール15を、前記と同
様に移動させる。このボール15は、これよりも小径の
直管1を通過するときは縮少して移動するが、直管の内
壁面に形成された塗膜(P)はすでに乾燥硬化している
から、この塗膜が剥離されることはない。こうして内径
の大きいチーズ11(又はエルボ10)内に入ると少し
膨満し、すでに述べたコテ作用又はボール前方に生ずる
塗料の環状流動によってその内壁面の塗膜(P)の上に
塗料を押し付けながらさらに塗膜(P 1)を形成し(図
5参照)、余分な塗料を押し出しつつ再び縮少して直管
1(又は分岐管2)に進入し離脱する。
【0021】上記の伸縮ボール15によるライニング
は、各施工管路について順次に行われること、及び最終
の異径管14には、その内径よりやや小径のボール16
を開口端に挿入して異径エルボ13まで移動させ、次に
前方からエアを送ってこれを逆送させ塗膜(P 1)を形
成することも前記と同様である。なお、この実施例の場
合でも、付着残存した少量の塗料を完全に除去して平滑
な塗膜面を形成するために、各分岐管2,3,4,異径
管14の間で任意に管路を選択し、ボール6又は伸縮ボ
ール15を相互に移動させるのが好ましい。
【0022】本実施例では、異径管14を除く全配管の
内面に、直管1の内壁面に相当する塗膜(P)を各管路
について順次に形成してこれを硬化させた後、さらに塗
料をエアによって塗布し、直管の内径よりも大きく継ぎ
手の内径よりも少し小径の伸縮ボール15を移動させる
ので、内径の一段大きいエルボ10、各チーズ11,1
2の内壁面には、第1の塗膜(P)と第2の塗膜(P
1)が少なくとも2回にわたって形成され、しかも第2
回目の塗膜(P 1)は伸縮ボール15の移動により塗料
が第1の塗膜(P)の上面に押し付けられて形成される
ため、直管又は分岐管の接続部端面まで確実に塗膜で被
覆されてピンホールは全く発生しない。なお、この場合
でも、すでに述べたように各管路について順次に塗膜を
形成するので、塗料のゲル化時間による制約を受けない
ことは勿論である。
【0023】図6は、従来のエアライニング法により塗
膜を形成した継ぎ手と、本方法により塗膜を形成した継
ぎ手との性能確認試験の結果を示すグラフである。この
性能確認試験は、図7のような配管構成の2本の錆管を
用い、これを研磨し、従来法と本方法によりそれぞれに
塗膜を形成、その硬化後、それぞれ直管部28カ所、継
ぎ手部28カ所を軸方向に切断し、ホリデーディテクタ
ー1200Vで継ぎ手部のピンホールの有無を測定し、
電磁膜厚計で塗膜を測定したものである。このグラフに
よれば、本方法(実線)の塗膜厚が従来法(鎖線)より
もきわめて厚く形成され、且つピンホールの発生(×
印)は従来法が100%であるのに対し、本方法では全
くないことがわかる。
【0024】
【発明の効果】上記のごとく、本発明の方法によれば、
任意な始端部の管に注入した塗料をエアにより最初の分
岐管内面にまで塗布し、次いで塗料未塗布の管側から管
の口径よりやや小径のボールを前記管内に移動させてこ
の施工管路に塗膜を形成し、以下これを順次に各施工管
路に反覆して各施工管路ごとに塗膜を形成するので、1
施工ブロックの複雑な配管の総延長した長さが大であっ
ても、塗料のゲル化時間による制約を受けることなく、
複雑な配管内面に確実に施工できるという大きな効果が
達成される。また、ボールは塗料未塗布の管側から移動
させ、最終工程の管にのみ塗料を塗付した開口端から移
動させるので、ボールの移動で押し出された塗料の少量
が分岐管部分の他の管内に付着せず、この付着塗料のゲ
ル化による通水時の管内抵抗の増大を完全に防止できる
効果がある。請求項2の方法によれば、直管の内壁面に
相当する塗膜を形成してその乾燥硬化後、さらに塗料を
塗布して直管の内径よりも大きく継ぎ手の内径よりやや
小径の伸縮ボールを移動させ、継ぎ手内面に塗料を押し
付けてこの施工管路に塗膜を形成し、以下各施工管路に
ついて順次にこれを反復するので、塗料のゲル化時間に
よる制約を受けずに施工できるとともに、各継ぎ手の内
壁面を少なくとも2回塗りしてピンホールを皆無にし、
且つ直管又は分岐管の接続部端面を含めてその内壁面に
確実に塗膜を形成できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における最初の工程の概
念図である。
【図2】同じく第2以降の工程を示す概念図である。
【図3】同じく最終の工程を示す概念図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示す概念図である。
【図5】この実施例における継ぎ手部の塗膜形成の説明
図である。
【図6】本方法と従来法による継ぎ手部の性能確認試験
結果を示すグラフである。
【図7】この性能試験を実施した配管図である。
【図8】従来法の分岐管接続部におけるボールの作用説
明図である。
【符号の説明】
1…直管 2,3,4,5…分岐管 6…直管の内径よりやや小径のボール 10…エルボ 11,12…チーズ 13…異径チーズ 14…異径管 15…継ぎ手の内径よりやや小径の伸縮ボール 16…異径管の内径よりやや小径の伸縮ボール m…塗料 P…塗膜 P 1…2回目の塗膜

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の分岐管が接続された複雑な配管に
    対して、任意に選択した始端部の管に塗料を注入してエ
    アにより最初の分岐管内面まで塗付し、次いで塗料未塗
    付の管側から管の内径よりやや小径のボールを前記管内
    に移動させて塗膜を形成し、以下、各管路について順次
    にこれを反覆し、最終段階の管路は、塗料の塗付後にそ
    の開口端から前記ボールを移動させて塗膜を形成するこ
    とを特徴とする複雑な配管内面のライニング方法。
  2. 【請求項2】 複数の分岐管が接続され管路の内径が異
    なる複雑な配管に対して、請求項1の方法により塗膜を
    形成して硬化させ、その後、任意に選択した始端部の管
    から塗料を注入してエアにより最初の分岐管の内面まで
    塗付し、次いで塗料未塗付の管側から直管の内径よりも
    大きく継ぎ手の内径よりもやや小径の伸縮ボールを前記
    管内に移動させて塗膜を形成し、以下、各管路について
    順次にこれを反覆し、最終段階の管路は、塗料の塗付後
    にその開口端から前記ボールを移動させて塗膜を形成す
    ることを特徴とする複雑な配管内面のライニング方法。
  3. 【請求項3】 管路に接続された異径管の内面に塗料を
    塗付後、その内径よりもやや小径の伸縮ボールを異径管
    の開口端から接続部まで移動させ、その後これを逆移動
    させて塗膜を形成する請求項1又は請求項2の複雑な配
    管内面のライニング方法。
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