JP3279246B2 - 半導体装置のテスト用プローブ針とその製造方法、このプローブ針を用いたプローブ装置、このプローブ針による半導体装置のテスト方法、およびこのプローブ針によりテストされた半導体装置 - Google Patents

半導体装置のテスト用プローブ針とその製造方法、このプローブ針を用いたプローブ装置、このプローブ針による半導体装置のテスト方法、およびこのプローブ針によりテストされた半導体装置

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JP3279246B2 JP03843098A JP3843098A JP3279246B2 JP 3279246 B2 JP3279246 B2 JP 3279246B2 JP 03843098 A JP03843098 A JP 03843098A JP 3843098 A JP3843098 A JP 3843098A JP 3279246 B2 JP3279246 B2 JP 3279246B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体集積
回路のウエハ、成膜法で作られた半導体製品等の半導体
装置の動作テストを行うためのプローブ針とその製造方
法およびこのプローブ針を用いたプローブ装置に関する
ものである。また、このプローブ針を用いた半導体装置
のテスト方法およびこのテスト方法によりテストされた
半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のプローブ針は、図13(a)に示
すように、先端が鈎型に曲げられたプローブ針202を
上下動するプローブ装置(通称:プローブカード)20
1に取り付け、半導体集積回路のテストパッド(以下パ
ッドと称する)に押しあてる際にパッド表面の酸化膜を
破ってパッド新生面に真接触(電気的接触)をさせてテ
スト(プロービング)を行っていた。このプロービング
の際のプローブ針先端の様子を図13(b)に示す。説
明をわかりやすくするため、大きさなどをモデル化して
いる。図13(b)に示すように、従来のプローブ針の
先端200はもともとその先端がフラットに仕上がって
いるか、また意図的に球状の曲面に加工していてもその
曲面を球と近似したときの曲率半径Rが20〜30μm
以上と大きいため、例えば、プロービング時にはまず、
先端フラット部全体が接触し、パッド203の表面の酸
化膜204や表面の汚染物質が介在したままのプロービ
ングとなる。プローブがパッドに押し当てられるにつ
れ、パッド表面の酸化膜204の一部が破れて電気的真
接触する導通部分206ができ、導通テストがおこなわ
れる。しかし、プロービングを繰り返すことで、最も応
力が大きくなるプローブ「かかと」部分205に酸化膜
204が堆積していくため、パッドとの真接触面積が少
なくなり、導通が不安定になる。そこで、例えば特開平
6−18560号公報に示されているように、針先に振
動を与えることにより、電気的な接触が確実に得られる
ようにしている。
【0003】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のプローブ針は以
上のように構成されており、図13に示すように、電気
特性テスト時にプローブ針先端とパッドとの真接触面積
(電気的導通部分206)が極端に小さく、十分な導通
が得られない場合があった。
【0005】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、プローブ針先端とパッドとの真接
触面積を大きくして、確実な電気的接触が得られるプロ
ーブ針とその製造方法およびこのプローブ針を用いたプ
ローブ装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成に係
る半導体装置のテスト用プローブ針は、その先端部を半
導体装置のパッドに押圧させ、上記先端部を上記パッド
上に滑らせて、上記先端部と上記パッドとの電気的導通
を確保して上記半導体装置の動作をテストする半導体装
置のテスト用プローブ針であって、上記プローブ針の先
端部は、上記パッドに押圧させ上記パッド上に滑らせた
状態で、パッド表面の酸化膜を破って内部に接触できる
球状曲面を備え、上記球状曲面は、上記押圧方向および
上記滑り方向を含む面と、上記滑り方向前方のパッド表
面とが交差する点において、その接線が、上記パッド表
面と15°以上の角度をもつような曲率半径を備え、か
つ、上記接触によりせん断が発生する球状曲面形状であ
ものである。
【0007】
【0008】本発明の第の構成に係る半導体装置のテ
スト用プローブ針は、第の構成のプローブ針におい
て、プローブ先端形状が球状の曲面であり、かつプロー
ブ先端に平坦部を設けたものである。
【0009】
【0010】本発明の第1の方法に係る半導体装置のテ
スト用プローブ針の製造方法は、上記第2の構成に係る
半導体装置のテスト用プローブ針の製造方法であって、
樹脂材料で研磨砥粒を固めた研磨板にプローブ針を突き
刺し、プローブ針の先端部を球状の曲面に加工する工
程、上記プローブ針先端部を上記プローブ針よりも剛性
の高い研磨板にこすり付け、上記球状の曲面に平坦部を
加工する工程、および上記プローブ針よりも剛性の低い
研磨板で上記プローブ針を研磨することにより、上記球
状の曲面と上記平坦部を滑らかに連続した形状とする工
程を施すものである。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】本発明の第の構成に係る半導体装置のテ
スト用プローブ針は、上記第の構成による半導体装置
のテスト用プローブ針において、プローブ針の先端をプ
ラチナ(Pt)、イリジウム(Ir)、ロジウム(R
h)、金(Au)、カドミウム(Cd)、またはこれら
のいずれかの合金よりなる材料で被覆したものである。
【0015】本発明に係るプローブ装置は、上記第1
至2、4のいずれかの構成による半導体装置のテスト用
プローブ針を備え、上記プローブ針の先端部を上記半導
体装置のパッドに押圧させる手段と、上記先端部を上記
パッド上に滑らせて上記先端部と上記パッドとの電気的
導通を確保させる手段と、上記半導体装置の電気信号を
用いて上記半導体装置の動作をテストする手段とを備え
ものである。
【0016】本発明に係る第1の半導体装置のテスト方
法は、テスト用プローブ針の先端部を半導体装置のパッ
ドに押圧させ、上記先端部と上記パッドとを電気的に接
触させて、上記半導体装置の動作をテストする半導体装
置のテスト方法であって、先端部を曲率半径Rの球状曲
面とした上記プローブ針を、厚さtの上記パッドに押圧
したとき、上記先端部は、上記パッド表面の酸化膜を破
って上記球状曲面がパッド内部に接触され、上記押圧方
向および上記押圧によるプローブ針の滑り方向を含む面
と、上記滑り方向前方のパッド表面とが交差する点にお
ける上記球状曲面の接線が上記パッド表面となす角度θ
との関係が、 θ=cos-1(1−t/R)≧15° を満たすものである。 また、本発明に係る第2の半導体
装置のテスト方法は、上記第1の構成による半導体装置
のテスト方法であって、 プローブ針を半導体装置のパッ
ドに押圧し、上記パッドと上記プローブ針を相対滑りさ
せることで、上記パッドの構成材料を層状に積み上げて
排斥し、動作テストを行うものである。
【0017】本発明に係る第3のテスト方法は、上記第
1の構成による半導体装置のテスト方法であって、プロ
ーブ針を半導体装置のパッドに押圧し、上記パッドと上
記プローブ針を相対滑りさせて、動作テストを行い、上
記プローブ針と上記パッドの接触により形成されるプロ
ーブ痕の幅値に基づいて、上記プローブ針の先端形状を
管理するものである。
【0018】本発明に係る半導体装置は、上記第2構成
による半導体装置のテスト方法によりテストされた半導
体装置であって、パッドの構成材料を層状に積み上げて
排斥したプローブ痕を備えたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.本発明の実施の形態を図を用いて説明す
る。図1は本発明の実施の形態1によるプローブ針とパ
ッドの状態を示す説明図である。図において、1はプロ
ーブ針、2はパッド、3はパッドの結晶配向、4、5、
6は滑り面、7は針先の接線方向ベクトル、8はパッド
表面酸化膜、9は酸化膜凝着部分、10は電気的導通部
分、11はせん断である。図1(b)に示すように、プ
ローブ針1とパッド2の電気的導通は、プロービングの
際、パッド2をせん断変形して表面の酸化膜8を破り、
パッド新生面と接触することで得られる。せん断変形の
起こりうる角度は、スパッタ時の配向で決まっている。
例えば、アルミパッドの場合は、図1(a)に示すよう
に、スパッタ時のパッド2の結晶配向3が(111)に
そろったいわゆるC軸配向になっていることが知られて
いる。この(111)の滑り面4がパッド表面となす角
度は0度である。また、他の滑り面のなかで、パッド表
面となす角度が最も小さな滑り面5は(110)及び
(101)及び(011)であり、その角度は35.3
度である。滑り面の角度でしかせん断が起こり得ないと
すれば0度もしくは35.3度、といった、飛び飛びの
値でしか、せん断しない筈である。しかし、実験結果か
らは、飛び飛びの値ではなく、様々な角度でせん断して
いることがわかった。これは、上記滑り面4と上記滑り
面5に沿ったせん断が組み合わさり、図1(b)に示す
ようなせん断11が起こっているためである。実験から
明らかになったせん断が起こりうる最小の滑り面6の角
度は15度であり、安定してせん断が起こる滑り面の角
度は17度である。よって、針先の接線方向ベクトル7
がパッド表面となす角度が15度以上、望ましくは17
度以上になるような針先形状であれば、パッド表面の酸
化膜8を破り、パッド新生面と接触することができ、十
分な電気的導通が得られるようになる。
【0020】実施の形態2.上記実施の形態1に示す先
端形状のプローブ針において、図2に示すように、針先
端形状を半径Rの球状の曲面にしたとき、パッド2の膜
厚をt、パッド表面で針先端曲面の接線方向とパッド表
面がなす角度をθとすると、Rとθとtには、 R−Rcosθ=t なる関係がある。よって、 θ=cos-1(1−t/R)≧15° を満たすような球状の曲面形状に針先端形状を設計すれ
ば、パッドを小さな力で滑らかにせん断変形させること
ができ、プローブ針先端が新生面と接触し、十分な電気
的導通が得られるようになる。なお、パッド材料のせん
断変形が起こる滑り面の角度とプローブ先端形状の関係
を分かりやすく説明するためプローブ針先端面の形状を
球面として図示、説明したが、実際には完全な球面であ
る必要はなく、球面に近い曲面形状であれば効果を得る
ことができる。
【0021】上記先端形状は、図6(a)に示すよう
に、研磨砥粒61を合成樹脂62で固めた研磨板63に
プローブ針1を繰り返し突き刺すことにより得ることが
できる。例えばタングステンプローブ針先端がフラット
な状態から始めて、シリコンゴムと#3000番手のダ
イヤモンド砥粒をおよそ1:3の重量比で構成した上記
研磨板に3000〜4000回突き刺すことで、R15
μm程度の球面状曲面となる。さらに上記研磨材料のダ
イヤモンド砥粒を#6000〜10000としたものに
数百回突き刺すことで、プローブ針先端の面粗さがおよ
そ1μm以下に向上する。
【0022】このプローブ針1を使って、アルミパッド
2につけたプローブ痕を図3に示す。プローブ先端で排
出されたアルミ31が層状(ラメラ)構造になっている
ことから、プローブ先端がテストパッド材料に連続して
せん断変形を起こしているのがわかる。上記層状構造は
アルミパッドの厚さ0.8μmを越えて積層されてお
り、アルミパッド上に突起を形成するような排斥形態と
なっている。上記アルミパッドの突起部分は、上記アル
ミパッドに外部からのワイヤボンディングをする際に、
アルミパッドとワイヤの接触・接合の起点となる効果が
あり、ボンディング時間やボンディング強度の向上が期
待できる。また、プローブ針先端とアルミパッドの接触
部に延性破壊の証拠となるディンプル32が観察される
ことから、プローブ針先端とアルミパッド材料間で新生
面同士が接触していることが分かる。この針を用いて導
通試験した結果、20000回を越えるコンタクトにお
いて、導通不良はほとんど起こっていない。なお、本実
施の形態ではテストパッド材料としてアルミを例にあげ
たが、パッド材料がアルミと同様の滑り変形(せん断変
形)をする材料であれば同様の効果を得ることができ
る。
【0023】実施の形態3.図4に示すように、先端形
状が球状の曲面であるテスト用プローブ針において、上
記プローブ針とパッドとの接触により形成されるプロー
ブ痕の幅をWとしたとき、プローブ針先端の曲率半径R
との関係は (W/2)2=R2−(R−t)2 であり、従って、 R=(W2+4t2)/8t で示される。つまり、プローブ痕の幅を監視することに
より針先端の曲率半径Rが求められ、針形状を管理でき
る。例えば、今パッドの厚さが0.8ミクロンである場
合、テストパッドにつけられたプローブ痕の幅を光学顕
微鏡で観察した結果、その幅が9ミクロンなら、プロー
ブ先端の曲率半径はおよそ13ミクロンであることがわ
かる。このようにプローブ痕を光学顕微鏡で観察し、そ
の幅を測定することで、プローブ先端形状の管理が容易
にできるようになり、従来、プローブ装置(プローブカ
ード)をいちいち取り外してオフラインでプローブ先端
を検査していた工程が省略できるようになる。
【0024】実施の形態4.図5は本発明の実施の形態
4によるプローブ針を示す図である。プローブ針をテス
トパッドに接触させる動作を実行するためにプローバと
いった装置を使用するが、プローブ針の位置決めのため
に、上記プローバの機種によってはプローブ先端を光学
的に認識して位置決めするタイプのものがある。実施の
形態1に示したプローブ針の先端の曲率半径が数ミクロ
ン程度になった場合、針先端が球状の曲面であり、針先
端を観測している光学系の焦点進度が浅いため、画像認
識ができず、自動位置合わせができない場合がある。そ
こで、本実施の形態では、図5に示すように、針先端に
平坦部51を設けた。これにより針先端の画像認識が良
好となり、自動位置合わせの時間が短縮できる。また、
この平坦部51は完全な平面でなくとも、焦点深度3〜
6μm程度の光学系が認識できる程度の平坦度を有する
平面、または大きな曲率半径を有する球状の曲面であれ
ば良い。
【0025】実施の形態5.上記実施の形態4の先端形
状のプローブ針において、図5(a)(b)に示すよう
に、プローブ先端球面部52の曲率半径をR、プローブ
先端平坦部51の半径をr、テストパッドの膜厚をt、
パッド表面でプローブ先端球面部52の接線方向とパッ
ド表面がなす角度をθとしたとき、 (R2−r21/2−Rcosθ=t なる関係があることから、 θ=cos-1[{(R2−r21/2−t}/R]≧15
° なる関係を満たす曲率半径Rの球状の曲面に加工するこ
とにより、パッドがせん断変形してパッド表面の酸化膜
を破り、プローブ先端がパッド新生面と接触することが
でき、十分な電気的導通が得られるようになる。ここ
で、実施の形態3と同様な針先端形状の管理を行うため
には、 (W/2)2=R2−{(R2−r21/2−t}2 なる関係に基づいて同様な管理を行えばよい。
【0026】実施の形態6.上記実施の形態4の先端形
状のプローブ針において、図5(a)に示すように、平
坦部51と球面部52を滑らかにつなぐ曲面53を設け
る。先端球面部52に平坦部51があり、曲面53によ
り球面部52と連続形状となったプローブ針は、まず、
図6(a)に示すように、研磨砥粒61を合成樹脂62
で固めた研磨板63にプローブ針1を繰り返し突き刺し
て針先端の曲率半径Rを整え、球状の曲面部52を形成
する。次に図6(b)に示すように、プローブ針1より
も剛性の高いセラミック板64にこすり付けることによ
り、平坦部51を設ける。その後、さらにプローブ針1
に比べて剛性の低い研磨板(ポリッシャ)65で研磨す
ることにより、平坦部51と球状の曲面部52をなめら
かな曲面53でつなぐ。このことにより、パッドへの応
力集中が減少し、パッドやパッドの下の層へのダメージ
を軽減できる。図7(a)(b)はパッドにかかる応力
分布を示す図であり、図7(a)(b)は各々研磨板6
5による研磨前後の状態を示す。
【0027】図3に示したように、上記実施の形態1〜
6のプローブ針を使用するとテストパッド材料が特徴的
な変形形態を示す。プローブ先端部分で連続した材料の
せん断変形が発生し、パッド材料の排斥痕は層状に積み
上げられた構造(ラメラ構造)31となる。このラメラ
構造が形成されて、テストパッド材料が排斥されるとき
は、テストパッド材料の変形抵抗も小さく、この結果、
テストパッド層の下の層への応力負荷も軽減される。ま
た、このようにパッド上に層状に積み上げられた突起部
分ができることで、パッドに対するワイヤボンディング
時の接合核形成が促進される。この結果、ボンディング
時の超音波加振時間が短くて済んだり、ボンディング強
度の向上が望める。
【0028】実施の形態7.図8は本発明の実施の形態
7によるプローブ針と一般的なプローブ針との違いを示
すため、各タングステン針の断面にエッチングを施した
後にSEM撮影したものである。図8(a)は一般的な
タングステンプローブ針の組織であり、図8(b)は上
記タングステン針を熱処理した後の組織である。タング
ステンプローブ針は焼結体であるため、焼結後の材料に
は空孔が含まれる。この空孔を潰すため、焼結後の材料
を機械加工で圧延し、さらに線引き加工して、針状結晶
組織としているが、それでも1〜2%の空孔(空隙)が
ある。そこで、この空孔を潰すための熱処理を施したい
が、タングステン材料が再結晶する温度領域での熱処理
を加えると上記タングステン材料の針状結晶組織がくず
れ、タングステン本来の材料強度が失われてしまう。そ
こで、本実施の形態では、比較的低温度で外部から高圧
力を加え、温度と圧力の相乗効果で、タングステン材料
内部の空孔を潰すようにしている。プローブ針のように
線引き加工された金属材料は材料内部にかなりの加工歪
(残留応力)が残っている。この加工歪みによって、特
に結晶粒界付近のランダムに配列した金属原子は化学的
ポテンシャルエネルギが高くなっていると考えられ、比
較的低い温度でも上記金属原子の移動が起こると考えら
れる。そこで、この加工歪大きな金属材料を比較的低温
にさらして金属原子が移動する際、さらに外部から静水
圧をかけて上記金属材料内部の結晶粒界付近にある空孔
をつぶすことを狙う。従って、熱処理条件としては材料
の再結晶温度以下、圧力は上記金属材料が堆積収縮する
圧力以上、その処理時間は処理される金属材料の体積収
縮がおよそ停止するまでとなるが、具体的には、処理温
度が300℃〜600℃、処理圧力が200〜2000
気圧、処理時間は0.5〜5時間で熱処理することで、
空孔が激減する。上記熱処理条件範囲でも特に、処理温
度500℃、処理圧力1000気圧以上、処理時間1時
間以上のときに空孔が激減することが実験から明かとな
った。なお、圧力条件については高い方が処理時間が短
くて済むが、2000気圧が圧力装置の限界であった。
通常、材料内部の空孔欠陥をつぶすためには、材料の再
結晶温度(通常はその材料の融点の4〜5割の温度)付
近以上の温度で、高圧をかけて熱処理(HIP処理とよ
ばれる)されるが、本実施の形態の場合は、例えばタン
グステンの融点3400℃に比べて、およそ1桁低い温
度で熱処理し空孔をつぶすことができる。
【0029】この熱処理によって、プローブ材料を線引
きした方向に著しく結晶配向が揃うことが見いだされ、
この効果によって、プローブ先端を加工する際のエッチ
ングや研磨レートが均一となり、針先端を非常になめら
かな平滑面とできることが分かった。その結果、プロー
ブ針先端に酸化物が付着しにくくなり、電気的導通の良
いプロービングが可能となった。また、表1に示すよう
に機械的性質も均一(ヤング率のばらつきが処理前には
18.8〜25.2×103kgf/mm2 であったの
に対し、処理後には22.3〜26.3×103kgf
/mm2 )になるため、上記プローブ針を取り付けたプ
ローブ装置を用いてプロービングすることで、プローブ
針のばらつきを考慮した余分なオーバードライブ・荷重
を減らすことができるようになる。
【0030】
【表1】
【0031】また、プローブ先端面が平滑に加工できる
ようになったため、プローブが接触するテストパッド材
料との摩擦係数を小さくすることができ、従来のプロー
ブ先端形状で球状の曲面の曲率半径が20〜30ミクロ
ン以上のものでも、パッド材料がプローブ先端で滑って
パッド材料がプローブ前方に押し出されるようになり、
電気的接触抵抗が小さく安定する効果が得られることが
分かった。従って、このプローブ針を熱処理した材料を
使って、実施の形態4、5のプローブ針先端形状を構成
することで安定した電気接触抵抗によるプロービングと
プローブ先端位置の自動認識が可能となるため、テスト
時間とテストコストが大幅に低減できるようになった。
さらに、このプローブ針を熱処理したことで、従来から
あるプローブ先端形状のものでも接触抵抗の安定化が図
れる。例えば図9はプローブ先端部がパッドに接触する
場合のプロービングの様子をモデル化して示したもので
ある。プローブ針1は、先端形状が球状の曲面で、その
曲率半径がR、球状の曲面とつながる梁部分の直径がD
であり、上記プローブ針が、倒れ角度αで、厚さtのテ
ストパッドに接触する際に、上記プローブ針の梁部分と
球状の曲面が交わる交線と、上記テストパッドの底面と
の最も離れた距離をHとして、 H=R−Rsin(β−α)≧t (ただし、β=co
-1(D/2R)) なる接触条件を満たしてプローブ針が接触するようなプ
ロービング条件で、形状の効果でパッド材料をせん断変
形させるためには実施の形態1に示したような条件が必
須であった。しかし、上記プローブ針を非酸化性雰囲気
中において、処理温度を上記金属材料の再結晶温度以下
とし、上記非酸化性ガスの圧力を上げ上記金属材料の体
積が時間経過とともに収縮する条件で加圧し、材料欠陥
を無くすことで、プローブ先端表面を非常に滑らかに仕
上げることができる。この結果、パッド材料とプローブ
先端面の摩擦係数が小さくなり、図9に示すような接触
状態であれば、パッド材料が前方に押し出され、プロー
ブ先端面でパッド材料の新生面と接触できるようにな
る。この熱処理効果によって、従来のプローブ先端形状
でも安定してコンタクトできるようになることが分かっ
た。
【0032】実施の形態8.図10は本発明の実施の形
態8によるプローブ針を示す図である。プロービング時
のプローブ針90の先端とパッド2の接触面はせん断変
形によって、1000℃以上の高温となる場合がある。
タングステンは高温で非常に酸化しやすいため、酸化を
防止するため、実施の形態7に示された熱処理を行った
プローブ針90の先端部分に膜厚0.01〜0.1μm
のPt、Ir、Rh、Au、Cdおよびそれら合金から
なる表面コーティング層91をメッキ、蒸着する。この
プローブ針を取り付けたプローブ装置を用いてプロービ
ングすることで、プローブ針先に酸化物が付着しにくく
なり、電気的導通の良いプロービングができる。
【0033】実施の形態9.図11は本発明の実施の形
態9によるプローブ装置を示す断面構成図である。カン
チレバー方式プローブ針100を有し、プローブ針のつ
けられていない側の面からプローブ針100の先端部が
見えるような開口部を有するプローブ装置において、プ
ローブ基板101の、針の取り付けられていない側の面
に、プローブ先端位置に対応して、プローブ先端にガス
を吹き付けられるように構成したノズル105を有する
プレート104をかぶせ、さらに上記プレート104を
覆い、プレート104との間に空間ができるようなカバ
ー103を取り付ける。上記カバー103にはガスを注
入するためのチューブ102を取り付けており、上記カ
バー103とプレート104との間の空間にアルゴン、
窒素といった非酸化性ガスを5〜10リットル/分の割
合で注入する。注入された非酸化性ガスはノズル105
からプローブ針100の先端に直接吹き付けられるた
め、プローブ針先端付近の非酸化性ガス濃度が高くな
り、プローブ針100の酸化を防止することができるよ
うになる。また、勢いよくガスが噴出するため、ウエハ
上のゴミを除去できるようになる。さらに、このような
構造をしたプローブ装置に、実施の形態7に示された熱
処理を施したカンチレバー方式プローブ針を取り付ける
ことで、電気的導通性が良くなり、かつ、プローブ針の
酸化を防止することができる。
【0034】実施の形態10.図12は本発明の実施の
形態10によるプローブ装置を示す断面構成図である。
垂直式もしくはそれに類するプローブ針110を有し、
プローブ固定板111、およびプローブ針110のガイ
ド穴115を設けたプレート113など多層の構造から
なるプローブ装置であり、上記プローブ固定板111お
よびガイド穴を設けたプレート113の間に空間を設け
て、シール112により上記空間が密閉されるような機
密シール構造とする。またガイド穴115はプローブ針
径より1.2〜1.5倍の径をしている。そのため、上
記密閉された空間に非酸化性ガスを送り込むことで上記
ガイド穴115から非酸化性ガスを2〜5リットル/分
の割合で噴出させることにより、プローブ先端近傍を非
酸化性の雰囲気にでき、プローブ針の酸化を防止するこ
とができる。また、勢いよくガスが噴出するため、ウエ
ハ上のゴミを除去できるようになる。さらに、このよう
な構造をしたプローブ装置に、実施の形態7に示された
熱処理を施した垂直式もしくはそれに類するプローブ針
を取り付けることで、電気的導通性が良くなり、かつ、
プローブ針の酸化を防止することができる。
【0035】なお、上述した各実施の形態では、主とし
て半導体集積回路のウエハテストをするためのプローブ
針およびプローブ装置について述べたが、本発明による
コンタクトの方法によれば、例えば、成膜法等、他の製
造プロセスによる半導体製品のテストに使うプローブ針
にも適用ができ、電気的導通の良いプローフビングがで
きる。さらには、42アロイ等の素材上に柔らかい半田
メッキをした半導体装置のリードフレームにコンタクト
する場合にも本発明のプローブ針が適用可能であり、電
気的導通の良いファイナルテストができる。また、半導
体装置を実装した電子回路基板の動作テストにも適用が
でき、電気的導通の良いプロービングができる。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の構成によ
る半導体装置のテスト用プローブ針によれば、その先端
部は、パッドに押圧させパッド上に滑らせた状態で、パ
ッド表面の酸化膜を破って内部に接触できる球状曲面を
備え、上記球状曲面は、上記押圧方向および上記滑り方
向を含む面と、上記滑り方向前方のパッド表面とが交差
する点において、その接線が、上記パッド表面と15°
以上の角度をもつような曲率半径を備え、かつ、上記接
触によりせん断が発生する球状曲面形状であるようにし
たので、プロービング時にプローブ針先端が効率よくパ
ッドをせん断変形でき、プローブ先端とパッドとが十分
な電気的導通を得る接触面をもつことができるようにな
る。
【0037】
【0038】また、本願発明の第の構成による半導体
装置のテスト用プローブ針によれば、上記第1の構成の
プローブ針において、プローブ針先端に平坦部を設けた
ので、プロービング時に針の高さ合わせをする際、測定
時の位置合わせの時間が短縮でき、測定のばらつきがな
くなる。
【0039】
【0040】また、本発明の第1の方法に係る半導体装
置のテスト用プローブ針の製造方法によれば、樹脂材料
で研磨砥粒を固めた研磨板にプローブ針を突き刺し、プ
ローブ針の先端部を球状の曲面に加工する工程、上記プ
ローブ針先端部を上記プローブ針よりも剛性の高い研磨
板にこすり付け、上記球状の曲面部に平坦部を有する形
状に加工する工程、および上記プローブ針よりも剛性の
低い研磨板で上記プローブ針を研磨することにより、上
記球状の曲面部と上記平坦部を滑らかな連続形状とする
工程を施すので、プローブ針先端に平坦部を設け、その
平坦部と針先球状曲面とを滑らかな曲面でつなぐような
針先形状にでき、電気的導通性がよく、かつ、針位置合
わせが容易にできるプローブ針が製造できる。また、パ
ッドへの応力の集中が軽減され、パッドや、パッド下の
層へのダメージが軽減できるようになる。
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】本発明の第の構成に係る半導体装置のテ
スト用プローブ針によれば、上記第の構成による半導
体装置のテスト用プローブ針において、プローブ針の先
端をプラチナ(Pt)、イリジウム(Ir)、ロジウム
(Rh)、金(Au)、カドミウム(Cd)、またはこ
れらのいずれかの合金よりなる材料で被覆したので、プ
ロービング時のせん断変形によりパッドが高温となって
も、プローブ針を構成する金属材料の酸化を防止するこ
とができ、電気的導通性のよい針を提供することができ
るようになる。
【0045】本発明に係るプローブ装置によれば、上記
第1乃至2、4のいずれかの構成による半導体装置のテ
スト用プローブ針を備え、上記プローブ針の先端部を上
記半導体装置のパッドに押圧させる手段と、上記先端部
を上記パッド上に滑らせて上記先端部と上記パッドとの
電気的導通を確保させる手段と、上記半導体装置の電気
信号を用いて上記半導体装置の動作をテストする手段と
を備えたので、プローブ先端とパッドとの電気的導通性
が良好なプローブ装置を得ることができる。
【0046】本発明に係る第1の半導体装置のテスト方
法によれば、テスト用プローブ針の先端部を半導体装置
のパッドに押圧させ、上記先端部と上記パッドとを電気
的に接触させて、上記半導体装置の動作をテストする半
導体装置のテスト方法であって、先端部を曲率半径Rの
球状曲面とした上記プローブ針を、厚さtの上記パッド
に押圧したとき、上記先端部は、上記パッド表面の酸化
膜を破って上記球状曲面がパッド内部に接触され、上記
押圧方向および上記押圧によるプローブ針の滑り方向を
含む面と、上記滑り方向前方のパッド表面とが交差する
点における上記球状曲面の接線が上記パッド表面となす
角度θとの関係が、 θ=cos-1(1−t/R)≧15° を満たすようにしたので、プローブ先端で常にパッド内
部の新生面が接触し十分な導通がとれるようになり、良
好なテストを行うことができる。 また、 本発明に係る
2の半導体装置のテスト方法によれば、上記第1の半導
体装置のテスト方法であって、プローブ針を半導体装置
のテストパッドに押圧し、テストパッド材料と上記プロ
ーブ針を相対滑りさせることで、テストパッド材料を層
状に積み上げて排斥し、動作テストを行うようにしたの
で、テストパッド材料の新生面を安定してプローブ針の
先端面に接触させることができ、電気的導通の良いプロ
ービングができるようになる。
【0047】本発明に係る第3の半導体装置のテスト方
法によれば、上記第1の半導体装置のテスト方法であっ
て、プローブ針を上記半導体装置のテストパッドに押圧
し、テストパッド材料と上記プローブ針を相対滑りさせ
て、動作テストを行い、上記プローブ針と上記パッドの
接触により形成されるプローブ痕の幅値に基づいて、
記プローブ針の先端形状を管理するので、プローブ先端
形状の管理が容易にできるようになる。
【0048】本発明に係る半導体装置によれば、上記第
2の構成による半導体装置のテスト方法によりテストさ
れた半導体装置であって、パッドの構成材料を層状に積
み上げて排斥したプローブ痕を備えたので、テストパッ
ド上に突起が形成される。上記突起を利用して、例え
ば、上記テストパッドにワイヤボンディングを施す際、
ボンディング時間を短くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1によるプローブ針とパ
ッドの状態を示す説明図である。
【図2】 本発明の実施の形態2によるプローブ針とパ
ッドの関係を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態2によるプローブ針によ
りアルミパッドにつけたプローブ痕を示す図である。
【図4】 本発明の実施の形態3によるプローブ針とパ
ッドの関係を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態4と5によるプローブ
針、およびプローブ針とパッドの関係を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態6によるプローブ針の製
造方法を説明する説明図である。
【図7】 本発明の実施の形態6によるプローブ針のパ
ッドにかかる応力を示す説明図である。
【図8】 本発明の実施の形態7によるプローブ針と一
般的なプローブ針の組織をSEMにより撮影した図であ
る。
【図9】 本発明の実施の形態7によるプローブ針とパ
ッドの関係を示す図である。
【図10】 本発明の実施の形態8によるプローブ針を
示す図である。
【図11】 本発明の実施の形態9によるプローブ装置
を示す断面構成図である。
【図12】 本発明の実施の形態10によるプローブ装
置を示す断面構成図である。
【図13】 従来のプローブ装置およびプローブ針とパ
ッドの状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 プローブ針、2 パッド、3 パッドの結晶配向、
4 (111)の滑り面、5 (110),(10
1),(011)の滑り面、6 最小の滑り面、7針先
の接線方向ベクトル、8 パッド表面酸化膜、9 酸化
膜凝着部分、10電気的導通部分、11 せん断、31
プローブ先端で排出されたアルミ、32 ディンプル
51 プローブ先端平坦部、52 プローブ先端球面
部、53曲面、61 研磨砥粒、62 合成樹脂、63
研磨板、64 セラミック板、65 ポリッシャ、9
0 プローブ針、91 表面コーティング層、100カ
ンチレバー方式プローブ針、101 プローブ基板、1
02 チューブ、103 カバー、104 プレート、
105 ノズル、110 垂直式プローブ針、111
プローブ固定板、112 チューブ、113 プレー
ト、114 気密シール、115 ガイド穴、200
プローブ針の先端、201 プローブカード、202
プローブ針、203 パッド、204 パッド表面酸化
膜、205プローブ針「かかと」部分、206 電気的
導通部分。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加納 睦 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 長田 隆弘 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−166407(JP,A) 特開 平6−291167(JP,A) 特開 昭63−10536(JP,A) 特開 昭63−128264(JP,A) 特開 平2−253167(JP,A) 特開 平5−175295(JP,A) 特開 平6−61316(JP,A) 特開 平6−289056(JP,A) 特開 平8−50144(JP,A) 特開 平8−292209(JP,A) 特開 平5−273237(JP,A) 特開 平7−244074(JP,A) 特開 平6−18560(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 1/067,31/28 (54)【発明の名称】 半導体装置のテスト用プローブ針とその製造方法、このプローブ針を用いたプローブ装置、この プローブ針による半導体装置のテスト方法、およびこのプローブ針によりテストされた半導体装 置

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部を半導体装置のパッドに押圧さ
    せ、上記先端部を上記パッド上に滑らせて、上記先端部
    と上記パッドとの電気的導通を確保して上記半導体装置
    の動作をテストする半導体装置のテスト用プローブ針
    あって、 上記プローブ針の先端部は、上記パッドに押圧させ上記
    パッド上に滑らせた状態で、パッド表面の酸化膜を破っ
    て内部に接触できる球状曲面を備え、 上記球状曲面は、上記押圧方向および上記滑り方向を含
    む面と、上記滑り方向前方のパッド表面とが交差する点
    において、その接線が、上記パッド表面と15°以上の
    角度をもつような曲率半径を備え、かつ、 上記接触によりせん断が発生する球状曲面形状である
    とを特徴とする半導体装置のテスト用プローブ針。
  2. 【請求項2】 請求項記載の半導体装置のテスト用プ
    ローブ針において、プローブ先端形状が球状の曲面であ
    り、かつプローブ先端に平坦部を設けたことを特徴とす
    る半導体装置のテスト用プローブ針。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の半導体装置のテスト用
    プローブ針の製造方法であって、樹脂材料で研磨砥粒を
    固めた研磨板にプローブ針を突き刺し、プローブ針の先
    端部を球状の曲面に加工する工程、上記プローブ針先端
    部を上記プローブ針よりも剛性の高い研磨板にこすり付
    け、上記球状の曲面に平坦部を加工する工程、および上
    記プローブ針よりも剛性の低い研磨板で上記プローブ針
    を研磨することにより、上記球状の曲面と上記平坦部を
    滑らかに連続した形状とする工程を施すことを特徴とす
    る半導体装置のテスト用プローブ針の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項に記載の半導体装置のテスト用
    プローブ針において、上記プローブ針の先端をプラチナ
    (Pt)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、金
    (Au)、カドミウム(Cd)、またはこれらのいずれ
    かの合金よりなる材料で被覆したことを特徴とする半導
    体装置のテスト用プローブ針。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至2、4のいずれかに記載の
    半導体装置のテスト用プローブ針を備え、上記プローブ
    針の先端部を上記半導体装置のパッドに押圧させる手段
    と、上記先端部を上記パッド上に滑らせて上記先端部と
    上記パッドとの電気的導通を確保させる手段と、上記半
    導体装置の電気信号を用いて上記半導 体装置の動作をテ
    ストする手段とを備えたことを特徴とする半導体装置の
    テスト用プローブ装置。
  6. 【請求項6】 テスト用プローブ針の先端部を半導体装
    置のパッドに押圧させ、上記先端部と上記パッドとを電
    気的に接触させて、上記半導体装置の動作をテストする
    半導体装置のテスト方法であって、先端部を曲率半径R
    の球状曲面とした上記プローブ針を、厚さtの上記パッ
    ドに押圧したとき、 上記先端部は、上記パッド表面の酸化膜を破って上記球
    状曲面がパッド内部に接触され、 上記押圧方向および上記押圧によるプローブ針の滑り方
    向を含む面と、上記滑り方向前方のパッド表面とが交差
    する点における上記球状曲面の接線が上記パッド表面と
    なす角度θとの関係が、 θ=cos-1(1−t/R)≧15° を満たすことを特徴とする半導体装置のテスト方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の半導体装置のテスト方
    法であって、プローブ針を半導体装置のパッドに押圧
    し、上記パッドと上記プローブ針を相対滑りさせること
    で、上記パッドの構成材料を層状に積み上げて排斥し、
    動作テストを行うことを特徴とする半導体装置のテスト
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の半導体装置のテスト方
    法であって、プローブ針を半導体装置のパッドに押圧
    し、上記パッドと上記プローブ針を相対滑りさせて、動
    作テストを行い、上記プローブ針と上記パッドの接触に
    より形成されるプローブ痕の幅値に基づいて、上記プロ
    ーブ針の先端形状を管理することを特徴とする半導体装
    置のテスト方法。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の半導体装置のテスト方
    法によりテストされた半導体装置であって、パッドの構
    成材料を層状に積み上げて排斥したプローブ痕を備えた
    ことを特徴とする半導体装置。
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