JP3278958B2 - 焦電体材料 - Google Patents
焦電体材料Info
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- JP3278958B2 JP3278958B2 JP05682193A JP5682193A JP3278958B2 JP 3278958 B2 JP3278958 B2 JP 3278958B2 JP 05682193 A JP05682193 A JP 05682193A JP 5682193 A JP5682193 A JP 5682193A JP 3278958 B2 JP3278958 B2 JP 3278958B2
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- pyroelectric
- pyroelectric material
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- Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
- Radiation Pyrometers (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は焦電型赤外線センサーの
受光素子材料として好適な焦電体材料に関するものであ
る。
受光素子材料として好適な焦電体材料に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】近年、自動ドア、トイレの自動水洗装
置、照明機器、空調機器、セキュリティー機器等の人間
検知センサーとして焦電型赤外線センサーが使用されて
いるが、これらセンサーに使用される受光素子には焦電
体材料が使用される受光素子の性能は焦電体材料の持つ
固有の特性に主に起因し、大きな出力を得るためには焦
電係数が大きく、熱容量の小さな焦電体材料が求めら
れ、また優れたＳ／Ｎ比を得るためには、前記焦電係数
が大きく、熱容量が小さいという特性に加え、ｔａｎδ
の小さな焦電体材料が求められている。
置、照明機器、空調機器、セキュリティー機器等の人間
検知センサーとして焦電型赤外線センサーが使用されて
いるが、これらセンサーに使用される受光素子には焦電
体材料が使用される受光素子の性能は焦電体材料の持つ
固有の特性に主に起因し、大きな出力を得るためには焦
電係数が大きく、熱容量の小さな焦電体材料が求めら
れ、また優れたＳ／Ｎ比を得るためには、前記焦電係数
が大きく、熱容量が小さいという特性に加え、ｔａｎδ
の小さな焦電体材料が求められている。
【０００３】これらの要求特性を充たすものとしてＰｂ
ＴｉＯ3系の焦電体材料が開発されている。これは優れ
た焦電特性を有するが、焼結性が悪く、大型の焼結体を
得ることが困難で、また分極に高温、高電圧が必要とな
るため特性の安定した焦電体を高収率で得ることが困難
であった。
ＴｉＯ3系の焦電体材料が開発されている。これは優れ
た焦電特性を有するが、焼結性が悪く、大型の焼結体を
得ることが困難で、また分極に高温、高電圧が必要とな
るため特性の安定した焦電体を高収率で得ることが困難
であった。
【０００４】そこでＰｂＴｉＯ3の焼結性と、分極条件
の緩和を図った組成として特公昭５８−４１７９０号公
報にＰｂＴｉＯ3−Ｐｂ（Ｃｏ1/2 Ｗ1/2）Ｏ3からなる
二成分組成系の焦電体材料が開示されている。
の緩和を図った組成として特公昭５８−４１７９０号公
報にＰｂＴｉＯ3−Ｐｂ（Ｃｏ1/2 Ｗ1/2）Ｏ3からなる
二成分組成系の焦電体材料が開示されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の二成分組成系の焦電体材料は、焼結が容易で分極も容
易であるが、ｔａｎδが大きく実用上使用しづらいとい
う問題点を有していた。
の二成分組成系の焦電体材料は、焼結が容易で分極も容
易であるが、ｔａｎδが大きく実用上使用しづらいとい
う問題点を有していた。
【０００６】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、焼結性や分極特性に優れかつｔａｎδを著しく低減
化することのできる焦電体材料を提供することを目的と
する。
で、焼結性や分極特性に優れかつｔａｎδを著しく低減
化することのできる焦電体材料を提供することを目的と
する。
【０００７】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項１の焦電体材料は、一般式がＰｂ
x［Ｔｉy（ＣｏzＷ1-z）1-y］1-xＯn（nは任意の数）で
表され、かつｘ，ｙ，ｚが各々０．４８０≦ｘ≦０．４
９８，０．８０≦ｙ≦０．９７，０．４６≦ｚ≦０．４
９の範囲にある構成を有している。
に本発明の請求項１の焦電体材料は、一般式がＰｂ
x［Ｔｉy（ＣｏzＷ1-z）1-y］1-xＯn（nは任意の数）で
表され、かつｘ，ｙ，ｚが各々０．４８０≦ｘ≦０．４
９８，０．８０≦ｙ≦０．９７，０．４６≦ｚ≦０．４
９の範囲にある構成を有している。
【０００８】請求項２の焦電体材料は、請求項１におい
て、Ｐｂ原子の一部をＣａ原子で２０〜３０原子％置換
された構成を有している。
て、Ｐｂ原子の一部をＣａ原子で２０〜３０原子％置換
された構成を有している。
【０００９】
【作用】この構成によって、焼結性を向上させ分極を容
易にしかつ焦電係数を大きくするとともにｔａｎδを小
さくすることができる。また、Ｐｂの一部をＣａで置換
しているためこれが鉱化剤的に寄与し更に焼結性を向上
させることができるとともに更に分極を容易にすること
ができる。また焼結性を向上させた分だけ組成の一部を
成すＰｂＯの蒸散防止ができるので緻密な焦電体材料を
得ることができる。
易にしかつ焦電係数を大きくするとともにｔａｎδを小
さくすることができる。また、Ｐｂの一部をＣａで置換
しているためこれが鉱化剤的に寄与し更に焼結性を向上
させることができるとともに更に分極を容易にすること
ができる。また焼結性を向上させた分だけ組成の一部を
成すＰｂＯの蒸散防止ができるので緻密な焦電体材料を
得ることができる。
【００１０】
（実施例１）以下、本発明の一実施例について説明す
る。
る。
【００１１】原料として、化学的に高純度なＰｂＴｉＯ
3，ＴｉＯ2，ＣｏＯ，ＷＯ3を準備し、これを（表１）
に示された所定の組成に秤量を行い、次いでボールミル
を用いて湿式混合処理する。
3，ＴｉＯ2，ＣｏＯ，ＷＯ3を準備し、これを（表１）
に示された所定の組成に秤量を行い、次いでボールミル
を用いて湿式混合処理する。
【００１２】
【表１】
【００１３】この混合物を乾燥し、８００℃で２時間仮
焼成を行った後、この仮焼成粉を更にボールミルで粉砕
し、脱水乾燥後に粘結材としてポリビニルアルコールを
適当量加え、１ｔｏｎ／cm2の圧力を加えて、直径１０m
m、厚み３mmの円板に成形する。この成形体を１１００
〜１１５０℃で４時間本焼成を行い（表１）のNo．１〜
No．２３の一般式がＰｂx［Ｔｉy（ＣｏzＷ1-z）1-y］
1-xＯnで表される焦電体材料を得た。なお、焼成は成分
の蒸発を考慮して、同一組成の仮焼成粉体で十分に充填
された白金容器中に成形体試料を入れた状態で行った。
焼成を行った後、この仮焼成粉を更にボールミルで粉砕
し、脱水乾燥後に粘結材としてポリビニルアルコールを
適当量加え、１ｔｏｎ／cm2の圧力を加えて、直径１０m
m、厚み３mmの円板に成形する。この成形体を１１００
〜１１５０℃で４時間本焼成を行い（表１）のNo．１〜
No．２３の一般式がＰｂx［Ｔｉy（ＣｏzＷ1-z）1-y］
1-xＯnで表される焦電体材料を得た。なお、焼成は成分
の蒸発を考慮して、同一組成の仮焼成粉体で十分に充填
された白金容器中に成形体試料を入れた状態で行った。
【００１４】得られた各焦電体材料にＡｇペーストを塗
布後７００℃で焼き付け、シリコンオイル中、３ｋＶ／
mmの条件で１０分間分極処理を行った。次いでこの焦電
体材料を平面研削機にて７０μｍの厚さに加工し、両面
にニクロム電極を蒸着し、供試試料とした。得られた各
試料について、２５℃における焦電係数：λ（Ｃｃｍ -2
℃-1×１０-8）及びｔａｎδ（％）を測定した。その結
果を（表１）に示す。
布後７００℃で焼き付け、シリコンオイル中、３ｋＶ／
mmの条件で１０分間分極処理を行った。次いでこの焦電
体材料を平面研削機にて７０μｍの厚さに加工し、両面
にニクロム電極を蒸着し、供試試料とした。得られた各
試料について、２５℃における焦電係数：λ（Ｃｃｍ -2
℃-1×１０-8）及びｔａｎδ（％）を測定した。その結
果を（表１）に示す。
【００１５】この（表１）から明らかなようにｘ，ｙ，
ｚが各々ｘ＞０．４９９、ｙ＜０．７９、ｚ＜０．４
５、ｚ＞０．５０の組成ではｔａｎδが大きくなること
がわかる。また、ｘ＜０．４７９の組成では焦電係数が
小さくなり、ｙ＞０．９８の組成では焼結性が悪くなる
ため実用的でないことがわかった。また、本発明の組成
範囲では、いずれも緻密な焼結体が得られ、３ｋＶ／mm
という十分量産可能な分極条件にて、焦電係数が１．８
（Ｃｃｍ-2℃-1×１０-8）以上でかつ、ｔａｎδが０．
２５（％）以下と非常に良好な電気的特性を有している
ことがわかった。
ｚが各々ｘ＞０．４９９、ｙ＜０．７９、ｚ＜０．４
５、ｚ＞０．５０の組成ではｔａｎδが大きくなること
がわかる。また、ｘ＜０．４７９の組成では焦電係数が
小さくなり、ｙ＞０．９８の組成では焼結性が悪くなる
ため実用的でないことがわかった。また、本発明の組成
範囲では、いずれも緻密な焼結体が得られ、３ｋＶ／mm
という十分量産可能な分極条件にて、焦電係数が１．８
（Ｃｃｍ-2℃-1×１０-8）以上でかつ、ｔａｎδが０．
２５（％）以下と非常に良好な電気的特性を有している
ことがわかった。
【００１６】（実施例２）以下本発明の第２実施例につ
いて説明する。
いて説明する。
【００１７】原料として、実施例１の原料の他に、Ｃａ
ＣＯ3を準備し、これを（表２）（表３）に示された所
定の組成に秤量を行い、次いでボールミルを用いて湿式
混合処理する。
ＣＯ3を準備し、これを（表２）（表３）に示された所
定の組成に秤量を行い、次いでボールミルを用いて湿式
混合処理する。
【００１８】
【表２】
【００１９】
【表３】
【００２０】以下実施例１と同様の方法で処理して供試
試料を得た。得られた試料について、２５℃における焦
電係数：λ（Ｃｃｍ-2℃-1×１０-8）及びｔａｎδ
（％）を測定した。その結果を（表２）（表３）に示
す。
試料を得た。得られた試料について、２５℃における焦
電係数：λ（Ｃｃｍ-2℃-1×１０-8）及びｔａｎδ
（％）を測定した。その結果を（表２）（表３）に示
す。
【００２１】この（表２）（表３）から明らかなよう
に、Ｃａで所定量のＰｂを置換しても実施例１と同様に
ｘ，ｙ，ｚがｘ＞０．４９９、ｙ＜０．７９、ｚ＜０．
４５、ｚ＞０．４５、ｚ＞０．５０の組成ではｔａｎδ
が大きくなることがわかる。また、ｘ＜０．４７９の組
成では焦電係数が小さくなり、ｙ＞０．９８の組成では
焼結性が悪くなることがわかった。また、０．４８０≦
ｘ≦０．４９８、０．８０≦ｙ≦０．９７、０．４６≦
ｚ≦０．４９の範囲においてＰｂをＣａで２０〜３０原
子％置換することにより焦電係数が更に大きくなり、か
つｔａｎδも低下する傾向にあることがわかった。な
お、置換量が上記範囲に対し少なすぎても、多すぎても
焦電係数及び、ｔａｎδに与える効果は認められなかっ
た。また、本発明による組成範囲では、いずれの組成で
も焦電係数が３．１（Ｃｃｍ-2℃-1×１０-8）以上でか
つ、ｔａｎδが０．１９（％）以下と非常に良好な電気
的特性を有していることがわかった。
に、Ｃａで所定量のＰｂを置換しても実施例１と同様に
ｘ，ｙ，ｚがｘ＞０．４９９、ｙ＜０．７９、ｚ＜０．
４５、ｚ＞０．４５、ｚ＞０．５０の組成ではｔａｎδ
が大きくなることがわかる。また、ｘ＜０．４７９の組
成では焦電係数が小さくなり、ｙ＞０．９８の組成では
焼結性が悪くなることがわかった。また、０．４８０≦
ｘ≦０．４９８、０．８０≦ｙ≦０．９７、０．４６≦
ｚ≦０．４９の範囲においてＰｂをＣａで２０〜３０原
子％置換することにより焦電係数が更に大きくなり、か
つｔａｎδも低下する傾向にあることがわかった。な
お、置換量が上記範囲に対し少なすぎても、多すぎても
焦電係数及び、ｔａｎδに与える効果は認められなかっ
た。また、本発明による組成範囲では、いずれの組成で
も焦電係数が３．１（Ｃｃｍ-2℃-1×１０-8）以上でか
つ、ｔａｎδが０．１９（％）以下と非常に良好な電気
的特性を有していることがわかった。
【００２２】
【発明の効果】以上のように本発明は、一般式Ｐｂ
x［Ｔｉy（ＣｏzＷ1-z）1-y］1-xＯn（nは任意の数）で
表され、ｘ，ｙ，ｚが０．４８０≦ｘ≦０．４９８、
０．８０≦ｙ≦０．９７、０．４６≦ｚ≦０．４９の範
囲にあるすなわち複合ペロブスカイト構造のＡサイトイ
オンとＢサイトイオンの比を１：１から微妙にずらすこ
とにより容易な分極条件及び大きな焦電係数を有し、か
つｔａｎδの小さい焦電体材料を実現できることがわか
った。
x［Ｔｉy（ＣｏzＷ1-z）1-y］1-xＯn（nは任意の数）で
表され、ｘ，ｙ，ｚが０．４８０≦ｘ≦０．４９８、
０．８０≦ｙ≦０．９７、０．４６≦ｚ≦０．４９の範
囲にあるすなわち複合ペロブスカイト構造のＡサイトイ
オンとＢサイトイオンの比を１：１から微妙にずらすこ
とにより容易な分極条件及び大きな焦電係数を有し、か
つｔａｎδの小さい焦電体材料を実現できることがわか
った。
【００２３】また、Ｐｂ原子の一部をＣａ原子で２０〜
３０原子％置換することにより更に焦電係数の大きな焦
電体材料を実現できることがわかった。
３０原子％置換することにより更に焦電係数の大きな焦
電体材料を実現できることがわかった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ Ｇ０１Ｊ 5/02 Ｃ０４Ｂ 35/00 Ｊ (72)発明者 多木 宏光 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−91799（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−43802（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−180951（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−249206（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01B 3/00 C01G 51/00 C04B 35/495 G01J 1/02 G01J 5/02 H01B 3/12 302
Claims (2)
- 【請求項１】 一般式がＰｂx［Ｔｉy（ＣｏzＷ1-z）
1-y］1-xＯn（nは任意の数）で表され、かつｘ，ｙ，ｚ
が各々０．４８０≦ｘ≦０．４９８，０．８０≦ｙ≦
０．９７，０．４６≦ｚ≦０．４９の範囲にあることを
特徴とする焦電体材料。 - 【請求項２】 請求項１に記載の焦電体材料であって、
Ｐｂ原子の一部をＣａ原子で２０〜３０原子％置換した
ことを特徴とする焦電体材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05682193A JP3278958B2 (ja) | 1993-03-17 | 1993-03-17 | 焦電体材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05682193A JP3278958B2 (ja) | 1993-03-17 | 1993-03-17 | 焦電体材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06267330A JPH06267330A (ja) | 1994-09-22 |
| JP3278958B2 true JP3278958B2 (ja) | 2002-04-30 |
Family
ID=13038043
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP05682193A Expired - Fee Related JP3278958B2 (ja) | 1993-03-17 | 1993-03-17 | 焦電体材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3278958B2 (ja) |
-
1993
- 1993-03-17 JP JP05682193A patent/JP3278958B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06267330A (ja) | 1994-09-22 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |