JP3278523B2 - 自動化学分析装置 - Google Patents

自動化学分析装置

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JP3278523B2
JP3278523B2 JP1425894A JP1425894A JP3278523B2 JP 3278523 B2 JP3278523 B2 JP 3278523B2 JP 1425894 A JP1425894 A JP 1425894A JP 1425894 A JP1425894 A JP 1425894A JP 3278523 B2 JP3278523 B2 JP 3278523B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、検体試料(以下「検
体」と称する。)と試薬との反応の結果に基づいて化学
分析を自動的に行なう自動化学分析装置に係り、特に多
項目及び多検体の分析に適した自動化学分析装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から反応管へ検体(サンプル)を分
取し、この反応管へ試薬分注機構により試薬を分注し、
この試薬との反応によって化学分析を自動的に行なうた
めの自動化学分析装置が用いられている。このような自
動化学分析装置は処理能力、すなわち、単位時間で処理
可能な項目の数により、1000テスト/1時間の処理
能力以下の小型の自動化学分析装置と、3000テスト
/1時間の大型の自動化学分析装置とに分けられてい
る。また、一般的には小型の自動化学分析装置は小、中
病院へ、大型の自動化学分析装置は大病院に納入されて
いる。なお、小型の自動化学分析装置に用いられる試薬
分注機構は、ノズルの先端が必要な量の試薬をそれぞれ
の試薬ボトルから吸引し、反応セルに吐出するピペティ
ング機構であり、大型の自動化学分析装置では、試薬庫
からチューブを通してノズル先端まで試薬を供給し、必
要に応じて試薬を反応セルに吐出するディスペンシング
機構である。
【0003】小型の自動化学分析装置は通常、図3に示
すように構成されている。図3は自動化学分析装置の要
部を示す平面図である。すなわち、図中1は反応ディス
ク、2は反応ライン、2a 〜2k は反応セル、3はサン
プル搬送器、3a 〜3l はサンプルが保持されているサ
ンプルカップ、4は第1回転試薬庫、5(5a 〜5m
は第1試薬ボトル、6は第2回転試薬庫、7(7a 〜7
n )は第2試薬ボトル、8はサンプルノズル、9は第1
試薬ノズル、10は第2試薬ノズルを示している。な
お、反応ディスク1は矢印R1 方向へ一定のサイクルで
間欠回転する。1サイクルは、任意の停止位置から例え
ば1回転+1ピッチだけ回転した位置で停止するように
反応セル2a 〜2k を回転移送する。また、第1回転試
薬庫4及び第2回転試薬庫6はそれぞれ矢印R2 ,R3
方向に正逆回転自在に回転し、それぞれ第1試薬ボトル
a 〜5m 及び第2回転試薬ボトル7a 〜7n を回転移
送する。さらに、サンプルノズル8、第1試薬ノズル
9、第2試薬ノズル10はそれぞれ支持軸8a,9a,
10aを中心に図中矢印X1 ,X2 ,X3 方向へ揺動可
能である。さらにまた、サンプル搬送器3は図中矢印Y
方向にサンプルカップ3a 〜3l を直線的に移動可能に
構成されている。
【0004】このような自動化学分析装置では、次のよ
うにして検体の分析が行われる。サンプル分取位置Cに
位置しているサンプルカップ3a からサンプリングノズ
ル8によってサンプル分注位置A1 にきたときに、反応
セル2a に検体が分注される。次に所定サイクル経過後
に反応ディスク1により反応セル2a が回転移送され
て、第1試薬分注位置A2 に到達する。同時に、第1回
転試薬庫4によって所定の分析項目に対応する第1試薬
ボトル5a が所定位置B1 に回転移送される。第1試薬
ノズル9によって第1試薬ボトル5a から必要量の試薬
が吸引され、反応セル2a に分注される。同様にして反
応ディスク1の回転により反応セル2a が回転移送され
て、所定サイクル経過後に第2試薬分注位置A3 に到達
する。同時に、第2回転試薬庫6によって所定の分析項
目に対応する第2試薬ボトル7a が所定位置B2 に回転
移送される。このとき、第2試薬ボトル7a の試薬と第
1試薬ボトル5a の試薬とは異なる試薬であってもよ
い。第2試薬ノズル10によって第2試薬ボトル7a
ら必要量の試薬が吸引され、反応セル2a に分注され
る。そして、反応の結果が図示しない測光系で測定さ
れ、化学分析の結果がオペレータに報告される。反応セ
ル2b 以降も同様にしてサンプル分注、第1試薬分注、
第2試薬分注が行われ、所定の分析結果がオペレータに
報告される。
【0005】なお、分析項目に応じて第1回転試薬庫4
に異なる第1試薬を収容した第1試薬ボトル及び第2回
転試薬庫6に異なる第2試薬を収容した第2試薬ボトル
を配置することにより、適宜第1回転試薬庫4及び第2
回転試薬庫6を回転させて試薬の分取を行うことによ
り、反応セル毎に別々の試薬を分注することが可能であ
る。
【0006】一方、大型の自動化学分析装置は通常、図
4に示すように構成されている。すなわち、図中11は
反応ディスク、12,13,14は反応ライン、12a
〜12k ,13a 〜13k ,14a 〜14k は反応セ
ル、15はサンプル搬送器、15a 〜15l はサンプル
が保持されているサンプルカップ、16は第1試薬ノズ
ル、17は第2試薬ノズル、18は3つのノズルを備え
たサンプルノズルを示している。なお、反応ディスク1
1は矢印S方向へ一定のサイクルで間欠回転する。1サ
イクルは、任意の停止位置から例えば1回転+1ピッチ
だけ回転した位置で停止するように反応セル12a 〜1
k ,13a 〜13k ,14a 〜14k を回転移送す
る。さらに、第1試薬ノズル16及び第2試薬ノズル1
7はそれぞれ6つのノズル口16a 〜16f ,17a
17f が設けられており、それぞれ流体チューブ19a
〜19f ,20a 〜20f の一端が接続されている。流
体チューブ19a 〜19c ,19d 〜19f ,20a
20c ,20d 〜20f の他端はそれぞれ図示しない試
薬庫に接続され、所定の試薬が送られている。また、第
1試薬ノズル16及び第2試薬ノズル17は矢印T1
2 方向、すなわち反応ディスク11の径方向にスライ
ド移動自在に設けられている。さらに、サンプル搬送器
15は図中矢印U方向にサンプル15a 〜15l を直線
移動可能に構成されている。さらにまた、サンプルノズ
ル18は支持軸18aを中心に図中矢印V方向に揺動可
能に構成されている。
【0007】このような自動化学分析装置では、次のよ
うにして検体の分析が行われる。サンプル分取位置Eに
位置しているサンプルカップ15e からサンプルノズル
18によってサンプル分注位置D1 に来たときに、反応
セル12a ,13a ,14aにそれぞれサンプルが分注
される。次に反応ディスク11の回転により反応セル1
a ,13a ,14a が所定サイクル経過後に、第1試
薬分注位置D2 に到達する。同時に第1試薬ノズル16
がスライド移動し、ノズル口16a 〜16c がそれぞれ
反応セル12a ,13a ,14a 上に位置する。続い
て、流体チューブ19a 〜19c を介して所定の試薬が
反応セル12a ,13a ,14a に分注される。同様に
して反応ディスク11の回転により反応セル12a が回
転移送されて、所定時間経過後に第2試薬分注位置D3
に到達する。同時に第2試薬ノズル17がスライド移動
し、ノズル口17a 〜17c がそれぞれ反応セル12
a ,13a ,14a 上に位置する。続いて、流体チュー
ブ20a 〜20c を介して所定の試薬が反応セル12
a ,13a ,14a に分注される。そして、反応の結果
が図示しない測光系で測定され、化学分析の結果がオペ
レータに報告される。反応セル12b ,13b ,14b
以降も同様にしてサンプル分注、第1試薬分注、第2試
薬分注が行われ、所定の分析結果がオペレータに報告さ
れる。
【0008】なお、分析項目に応じて第1試薬ノズル1
6及び第2試薬ノズル17をスライド移動させ、ノズル
口16d 〜16f ,17d 〜17f を第1試薬分注位置
2及び第2試薬分注位置D3 上に位置させ、試薬庫内
に複数の試薬容器を配置することにより16a 〜16
c ,17a 〜17c が分注する試薬とは異なる試薬を分
注することが可能である。
【0009】上述したように図3に示したピペティング
機構は、試薬庫から直接吸引が可能であるため、必要な
試薬量が最小限で済み、高価な試薬の使用に適してい
る。また、多種類の試薬庫を配置できるため、分析の多
項目化が容易である。また、図4に示したディスペンシ
ング機構は、試薬庫の配置の自由度が高いため、大容量
の試薬庫を用いることができ、試薬の頻繁な補充をする
ことなく多数の検体試料の分析が可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の自動化
学分析装置を用いて多数の処理項目・検体の分析を行う
場合にあっては次のような問題があった。すなわち、ピ
ペティング機構を用いている自動化学分析装置では、配
置できる試薬の総量に制限があり、多検体に対応するた
め1項目の試薬庫の容量を大きくしようとすると、配置
できる試薬の種類、すなわち処理項目数が減少するとい
う問題があった。このため、項目数を増やす場合には頻
繁に試薬の補充を行う必要が生じ、効率の良い処理を行
うことができなかった。
【0011】一方、ディスペンシング機構を用いている
自動化学分析装置では、試薬庫とノズルとを接続するチ
ューブ内を試薬で満たす必要があり、試薬のデッドボリ
ュームが大きいという問題があった。このため、最近の
疾病の特徴を反映した免疫分析項目(ウィルス、特殊蛋
白、薬物、ホルモン)等の特殊項目のように試薬が高価
な場合には検査コストが高くなるという問題があった。
【0012】そこで本発明は、多項目及び多検体の化学
分析に対応できるとともに、高価な試薬の必要量を最小
限に抑えることができ、効率の良い処理を行うことが可
能な自動化学分析装置を提供することを目的としてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の反応セ
ルを配置する反応ディスクと、前記反応セルに検体試料
を分注する試料分注手段と、前記検体試料に対する一般
項目の測定に用いる試薬を収容する試薬容器と、前記試
薬容器を配置する固定試薬庫を備え、前記固定試薬庫
は、前記反応ディスクの略垂直上方に設けられることを
特徴とする。本発明は、複数の反応セルを配置する反応
ディスクと、前記反応セルに検体試料を分注する試料分
注手段と、前記検体試料に対する測定に用いる試薬を収
容する試薬容器と、前記試薬容器からチューブを介して
導かれた試薬を前記反応セルに分注する試薬分注手段
と、前記試薬容器を配置する固定試薬庫を備え、前記固
定試薬庫は、前記反応ディスクの略垂直上方に設けられ
ることを特徴とする。本発明は、複数の反応セルを配置
する反応ディスクと、試薬を収容する第1試薬容器から
チューブを介して導かれた試薬を反応セルに分注する第
1試薬分注手段と、前記第1試薬容器を配置する第1試
薬庫と、試薬を収容する第2試薬容器から試薬を所定量
吸引し、反応セルに吐出する第2試薬分注手段と、前記
第2試薬容器を配置する第2試薬庫とを備え、前記第1
試薬庫は、前記第2試薬庫の垂直上方に設けられている
ことを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明によれば、固定試薬庫を反応ディスクの
略垂直上方に設けたことにより、装置の上方スベースを
有効に使うことができ、装置の小型化を図れるととも
に、試薬庫の大容量化をも図ることができる。したがっ
て、装置上に配置できる試薬の総量(種類数)を増加さ
せるこができ、頻繁に試薬の補充を行う必要なく、効率
の良い分析処理を行うことができる。
【0015】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係る自動化学分析
装置の要部を示す平面図であり、図2は同装置の外観を
示す斜視図である。図1中30は、後述するテーブル7
0上に配置された反応ディスク、40はサンプル分注装
置、50は第1試薬分注装置、60は第2試薬分注装置
を示している。
【0016】反応ディスク30は同心円上に配置された
2重の反応ライン31,32を備えており、図中P1
向に一定のサイクルで間欠回転する。1サイクルは、任
意の停止位置から例えば1回転+1ピッチだけ回転した
位置で停止するように後述する反応セル31a 〜31
k ,32a 〜32k を反応ライン31,32に沿って回
転移送する。したがって、サイクル経過後に後述する反
応セルは1ピッチ分だけ進むこととなる。反応ライン3
1,32にはそれぞれ透光性の容器で形成された反応セ
ル31a 〜31k ,32a 〜32k がそれぞれ等ピッチ
に保持されている。また、反応セル31a ,32a 及び
反応ディスク30の中心点は一直線上に配置されてお
り、同様に31b ,32b 、31c ,32c 、…につい
ても同様に配置されている。
【0017】サンプル分注装置40は、図中N方向、す
なわち反応ディスク30の円周の接線に平行な方向にス
ライド移動自在に設けられたサンプル搬送器41と、こ
のサンプル搬送器41上に保持されたサンプルカップ4
a 〜41l からサンプルを所定量だけ吸引するサンプ
ルノズル42を備えている。サンプルノズル42は反応
ライン31用の第1ノズル43と反応ライン32用の第
2ノズル44とを備えており、支持軸42a を中心に図
中Z1 方向に揺動可能に設けられている。
【0018】第1試薬分注装置50は、第1回転試薬庫
51と、この第1回転試薬庫51に保持された試薬ボト
ル52a 〜52m と、第1ピペティングノズル53と、
第1ディスペンシングノズル54を備えている。なお、
試薬ボトル52a 〜52m に収容された試薬は1種類で
もm種類でもよい。
【0019】第1ピペティングノズル53は支持軸53
a を中心に図中Z2 方向に揺動可能に設けられている。
第1ディスペンシングノズル54は、図中矢印Q1 方向
にスライド移動可能に構成されている。また、8つのノ
ズル口54a 〜54h が設けられており、それぞれ液体
輸送用チューブ55a 〜55h の一端が接続されてい
る。液体輸送用チューブ55a 〜55h の他端は図2に
示す保冷された試薬庫71に接続されている。試薬庫7
1内には複数の試薬容器(不図示)が配置されており、
それぞれ液体輸送用チューブ55a 〜55h に接続され
ている。これらの試薬容器内には同じ種類の試薬を入れ
てもよく、検査項目に応じて複数の種類の試薬を入れる
ようにしてもよい。なお、液体輸送用チューブ55a
55h はチューブ内の試薬が温度で劣化しないように断
熱若しくは保冷パイプ内に配管されている。なお、第1
ピペティングノズル53及び第1ディスペンシングノズ
ル54はそれぞれ反応ライン31,32のいずれにも試
薬を分注することが可能である。
【0020】第2試薬分注機構60は、第2回転試薬庫
61と、この第2回転試薬庫61に保持された試薬ボト
ル62a 〜62n と、第2ピペティングノズル63と、
第2ディスペンシングノズル64を備えている。
【0021】第2ピペティングノズル63は支持軸63
a を中心に図中Z3 方向に揺動可能に設けられている。
第2ディスペンシングノズル64は、図中矢印Q1 方向
にスライド移動可能に構成されている。また、7つのノ
ズル口64a 〜64g が設けられており、それぞれ液体
輸送用チューブ65a 〜65g の一端が接続されてい
る。液体輸送用チューブ65a 〜65g の他端は図2に
示す保冷された試薬庫71に接続されている。なお、液
体輸送用チューブ55a 〜55g はチューブ内の試薬が
温度で劣化しないように断熱若しくは保冷パイプ内に配
管されている。なお、第2ピペティングノズル63及び
第2ディスペンシングノズル64はそれぞれ反応ライン
31,32のいずれにも試薬を分注することが可能であ
る。
【0022】一方、図2に示すように自動化学分析装置
は、反応ディスク30、第1回転試薬庫51、第2回転
試薬庫61を支持するテーブル70と、テーブル70上
方に設けられた試薬庫71を備えている。
【0023】なお、試薬ボトル52a 〜52m ,62a
〜62n には特殊な分析項目に用いられる高価な試薬が
入れられており、試薬庫71には一般的な分析項目に用
いられる通常の試薬が入れられている。
【0024】このように構成された自動化学分析装置は
次のように動作する。サンプル分注位置F1 において、
サンプル分取位置Hに位置しているサンプルカップ41
c からサンプリングノズル42の第1ノズル43及び第
2ノズル44によって、サンプルが吸引され、反応ライ
ン31,32のそれぞれの反応セル31a ,32a に分
注される。なお、第1ノズル43及び第2ノズル44は
同一の構造に形成されており、両者同時にサンプルを分
取し、反応セル31a 〜31k ,32a 〜 32k に別
々に同時に分注している。このため、1本のサンプリン
グノズルによってサンプル交互に分注することによるサ
ンプル間の差が排除されている。
【0025】サンプル分注が終了すると、反応ディスク
30は図中矢印P方向へ回転し、1サイクルすなわち、
1回転+1ピッチ回転後に停止する。このとき、反応セ
ル31a ,32a がサンプル分注位置F1 に停止し、次
のサンプルが分注される。
【0026】数サイクル経過後に反応セル31a ,32
a は第1試薬分注位置F2 に停止する。同時に第1回転
試薬庫51によって所定の分析項目に対応する第1試薬
ボトル52a が所定位置G1 に回転移送される。第1試
薬ピペティングノズル53によって第1試薬ボトル52
a から必要量の試薬が吸引され、反応セル31a に分注
される。分注された後、図示しない洗浄プルールで第1
試薬ピペティングノズル53内外が純水で洗浄され、次
の試薬分注が行われるまで待機状態となる。
【0027】一方、反応セル32a 上方には分析項目に
応じた第1ピペティングノズル54のノズル口54a
スライド移動し、試薬庫71から所定の試薬が送られ、
所定量が分注される。
【0028】分注が終了すると、再び反応ディスク30
が回転し、反応セル31a ,32a内の第1試薬による
化学反応は、図示しない測光系で観測される。さらに、
数サイクル経過後に反応セル31a ,32a は第2試薬
分注位置F3に停止する。同時に第2回転試薬庫61に
よって所定の分析項目に対応する第2試薬ボトル62a
が所定位置G2 に回転移送される。第2試薬ピペティン
グノズル63によって第2試薬ボトル62a から必要量
の試薬が吸引され、反応セル31a に分注される。分注
された後、図示しない洗浄プルールで第2試薬ピペティ
ングノズル63内外が純水で洗浄され、次の試薬分注が
行われるまで待機状態となる。
【0029】一方、反応セル32a 上方には分析項目に
応じた第2ピペティングノズル64のノズル口64a
スライド移動し、試薬庫71から試薬が送られ、所定量
が分注される。したがって、反応セル31a ,32a
それぞれ2種類の試薬が分注されたことになる。
【0030】第2試薬による反応セル31a ,32a
の化学反応は、図示しない測光系で反応ディスク30が
回転移送する間に連続的に反応が観測される。反応測定
が終了したそれぞれの反応セル31a ,32a は図示し
ない洗浄、乾燥位置で洗浄・乾燥され、次のサンプル分
析に待機する。
【0031】上述したように本実施例によれば、少数の
検体に対してのみ分析を行う特殊項目で用いる高価な試
薬はピペティング機構により試薬分注を行っているた
め、試薬の必要量を最小限に抑えることができ、配置で
きる試薬庫の数を増やすことができる。一方、多数の検
体の分析を行う一般項目で用いる試薬はディスペンシン
グ機構により試薬分注を行うようにしているため、試薬
庫の配置の自由度が高くなり、試薬庫の容量を大きくす
ることにより試薬の補充回数を抑えることができる。し
たがって、多項目及び多検体の化学分析に対応できると
ともに、高価な試薬の必要量を最小限に抑えることがで
きるので、処理効率の向上及び分析コストの低減を図る
ことができる。
【0032】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。すなわち上記実施例では、反応ライン
を2つにしているが、2つに限られない。1つの反応ラ
インにおいてピペティング機構及びディスペンシング機
構による試薬分注を行うようにしてもよい。このほか本
発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である
のは勿論である。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、固定試薬庫を反応ディ
スクの略垂直上方に設けたことにより、装置の上方スベ
ースを有効に使うことができ、装置の小型化を図れると
ともに、試薬庫の大容量化をも図ることができる。した
がって、装置上に配置できる試薬の総量(種類数)を増
加させるこができ、頻繁に試薬の補充を行う必要なく、
効率の良い分析処理を行うことができる。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る自動化学分析装置の要
部を示す平面図。
【図2】同装置を示す斜視図。
【図3】従来の小型の自動化学分析装置の要部を示す平
面図。
【図4】従来の大型の自動化学分析装置の要部を示す平
面図。
【符号の説明】
30…反応ディスク 31,32…反応
ライン 31a 〜31k ,32a 〜32k …反応セル 40…サンプル分注装置 41…サンプル搬
送器 41a 〜41l …サンプルカップ 42…サンプルノ
ズル 43…第1ノズル 44…第2ノズル 50…第1試薬分注装置 51…第1回転試
薬庫 52a 〜52m ,62a 〜62n …試薬ボトル 53…第1ピペティングノズル 54…第1ディス
ペンシングノズル 54a 〜54h ,64a 〜64g …ノズル口 55a 〜55h ,65a 〜65g …液体輸送用チューブ 60…第2試薬分注機構 61…第2回転試
薬庫 63…第2ピペティングノズル 64…第2ディス
ペンシングノズル 70…テーブル 71…試薬庫
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 35/00 - 35/10 G01N 1/00 - 1/44 JICSTファイル(JOIS)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の反応セルを配置する反応ディスク
    と、 前記反応セルに検体試料を分注する試料分注手段と、 前記検体試料に対する一般項目の測定に用いる試薬を収
    容する試薬容器と、 前記試薬容器を配置する固定試薬庫を備え、 前記固定試薬庫は、前記反応ディスクの略垂直上方に設
    けられることを特徴とする自動分析装置。
  2. 【請求項2】 複数の反応セルを配置する反応ディスク
    と、 前記反応セルに検体試料を分注する試料分注手段と、 前記検体試料に対する測定に用いる試薬を収容する試薬
    容器と、 前記試薬容器からチューブを介して導かれた試薬を前記
    反応セルに分注する試薬分注手段と、 前記試薬容器を配置する固定試薬庫を備え、 前記固定試薬庫は、前記反応ディスクの略垂直上方に設
    けられることを特徴とする自動分析装置。
  3. 【請求項3】 複数の反応セルを配置する反応ディスク
    と、 試薬を収容する第1試薬容器からチューブを介して導か
    れた試薬を反応セルに分注する第1試薬分注手段と、 前記第1試薬容器を配置する第1試薬庫と、 試薬を収容する第2試薬容器から試薬を所定量吸引し、
    反応セルに吐出する第2試薬分注手段と、 前記第2試薬容器を配置する第2試薬庫とを備え、 前記第1試薬容器に収容される試薬は、一般項目の測定
    に用いる試薬であり、前記第2試薬容器に収容される試
    薬は、特殊項目の測定に用いる試薬であると共に、 前記第1試薬庫は、反応ディスクの略垂直上方に設けら
    れていることを特徴とする自動分析装置。
  4. 【請求項4】 前記第1試薬庫は、前記第2試薬庫の略
    垂直上方あるいは略垂直下方に設けられていることを特
    徴とする請求項3記載の自動分析装置。
  5. 【請求項5】 前記第2試薬庫は、反応ディスクと略同
    一平面上に設けられていることを特徴とする請求項3記
    載の自動分析装置。
  6. 【請求項6】 前記第1試薬庫は固定試薬庫、前記第2
    試薬庫は回転試薬庫であることを特徴とする請求項3乃
    至5のいずれか一項記載の自動分析装置。
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