JP3278273B2 - 薬剤徐放性カプセル - Google Patents

薬剤徐放性カプセル

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薬剤カプセルに関し、特
に、外部環境に応じて放出する薬剤を選択することが可
能となる2種類以上の薬剤を含む徐放性カプセルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】薬剤含有カプセルは、基礎医学、診断
学、治療医学、予防医学など医学領域において特にその
応用が期待されている。その目的とするところは薬剤キ
ャリアーとターゲッティング、化学療法的・免疫療法的
な癌や感染症の治療、人工赤血球、X線診断、補体依存
性リポソーム膜損傷反応利用(Liposome Im
mune Lysis Assay:LILA)による
抗体価や抗原量および補体価の測定・診断、遺伝子封入
カプセルによる遺伝子治療などである。このような応用
目的のために、様々な材料を用いて薬剤カプセルが作製
されてきた。カプセル外皮が脂質二分子膜によって構成
されたリポソーム、ポリビニルアルコールやN−イソプ
ロピルアクリルアミド等の含水率の高いハイドロゲルを
用いて作製した微小ゲル粒子はその代表例である。これ
らの材料から調製されたカプセルは薬剤に対して安定性
を付与したり、毒性の強い抗癌剤を標的細胞に到達する
までカプセル内に保持したりすることができる。更に、
材料として機能的なものを使用することによって高度な
機能を付与することもできる。例えば、温度感受性の材
料を用いて調製されるカプセルは、患部の加温によって
局所的に薬剤を放出することが可能であるので、癌の温
熱療法への適用が試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、従
来の薬剤カプセルでは水に対して溶解性の似た2種類以
上の薬剤を互いに混和しないように隔絶された状態で、
ひとつのカプセル内に保持することは不可能であった。
このことは微小環境における複数種類の薬剤の濃度を適
正な値に維持することを困難にしており、薬剤カプセル
の利用分野を制限していた。
【0004】従って、本発明の目的は、ひとつのカプセ
ル内に相異なる2種類以上の薬剤をそれらがお互いに混
和しないように隔絶された状態で保持することを可能に
し、かつ、カプセル外環境の状態・条件に応じて漏出す
る薬剤の種類を変化させることを可能にして、カプセル
外環境で望ましい薬剤濃度・比率を達成させることがで
きるカプセルを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって、達成される。即ち、本発明は少なくとも2種
類以上の薬剤を含む薬剤カプセルであって、前記薬剤を
含む水溶液が親水性高分子物質に担持されたゲル相と、
前記ゲル相を取り囲む脂質二分子膜である隔壁とを、前
記薬剤ごとに有し、前記各隔壁が夫々異なる薬剤透過性
を有することを特徴とする薬剤カプセルである。
【0006】本発明者らは、多重構造のマイクロカプセ
ルの作製方法について鋭意研究した結果、脂質分子の以
下に示す2つの性質を巧みに利用することにより、ひと
つのカプセル内に脂質二分子膜によって水溶液相が互い
に混和しないように多重壁構造を構築でき、又、この時
この膜により互いに隔絶された各々の水溶液相は所望の
水溶性薬剤を含有するように設計することができ、更
に、この脂質二分子膜層も所望の脂質種によって構築す
ることができることを知見した。
【0007】そして、予め用いる薬剤や脂質種を選択し
ておくことにより、カプセル外環境に応じて薬剤を徐放
できるカプセルとすることができることを知見した。
【0008】すなわち第1に脂質分子は1分子内に親水
性の部分と疎水性の部分を合わせ持っているために、水
と油からなる2相系に加えると、親水性の部分を水相側
に、疎水性の部分を油相側に向けて、水・油界面に単分
子膜層を形成することが出来る。第2にリポソームの膜
の実体であるリン脂質の二分子膜は通常低分子化合物に
対する隔壁として機能するが、温度等の外部環境制御因
子によって相転移を起こし、この際低分子の化合物の膜
に対する透過性が変化する。
【0009】第1の性質を利用するとW/Oタイプのエ
マルジョンにおいて予め水相に親水性高分子前駆物質を
添加しておき、乳化後前駆物質の高分子化によって親水
性高分子の微粒子を作製することが出来る。あるいは配
向させる脂質として高分子化が可能なものを使用すれ
ば、界面重合によってカプセルを作成することも可能で
ある。そして内水相に予め所望の薬剤を加えておけばカ
プセル内部に該薬剤を担持させることができる。
【0010】第2の性質は、こうして作成したカプセル
の周りに同心球状に所望の別種薬剤を担持した親水性高
分子からなる水溶液層を構築するために、またその結果
これら親水性高分子層が内側に包み込んだリン脂質二分
子膜を保護することを可能とするために、利用すること
ができる。すなわち親水性高分子前駆物質の高分子化に
必須な低分子化合物を、リン脂質二分子膜の透過性を制
御しながらカプセル内部に浸透・封入し、しかるのちに
外水相の余分な高分子化開始物質を除去し、代わりに高
分子前駆物質を添加することによって、カプセルからの
高分子化試薬の徐放性により、カプセルに対して等方的
な親水性高分子層を構築することができる。このように
して作製した親水性高分子層は内部のリン脂質二分子膜
の保護層として働くので、再び有機溶媒の中でエマルジ
ョンとして分散させることができ、任意の脂質種を用い
て所望の性質のカプセル膜を配向・構築することができ
る。
【0011】W/Oタイプのエマルジョン重合により得
られるカプセルには脂質分子の疎水性の部分が表面に突
き出しているので、このままの状態では水中に安定に分
散させることは出来ないし、分散するために無理な擾乱
を加えると一度配向した脂質分子が剥れてしまう。この
ような不都合を防ぐために、本発明では乳化剤として用
いる脂質の1成分として、その親水性の部分が親水性高
分子前駆物質と架橋された構造のものを用いることが好
ましい。こうすると前駆物質の高分子化にともない配向
していた脂質の一部が親水性高分子微粒子につなぎ留め
られることになる。このように作製したマイクロカプセ
ルを水に分散するとカプセルの表面に突き出した脂質の
疎水性部分の外側に、更にもう1層の脂質分子が配向
し、結果としてリポソームと同じ脂質二分子膜層が形成
される。
【0012】エマルジョン重合によって調製されるカプ
セルの大きさは様々な因子に支配されるが、特にカプセ
ルの大きさと分散密度との兼ね合いから、異なる薬剤を
含有したカプセルを新たにひとつのカプセル内部に、並
列的に包含させて形成することも可能である。したがっ
て同心球状のカプセルにとどまらず更に複雑な構造のカ
プセルの作製が、本発明によって可能となる。
【0013】次に本発明をより詳しく具体的に説明す
る。
【0014】本発明に使用される親水性高分子物質およ
び水溶性高分子前駆物質としては、例えばスチレンスル
ホン酸、アクリル酸、メタクリル酸等の酸性単量体やジ
メチルアミノエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−
3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム
クロライド等の塩基性単量体、さらにはアルギン酸等の
多糖類、フィブリン、コラーゲン等のポリペプチド、更
にはこれらの単量体の混合物を挙げることができる。こ
れらの水溶性高分子前駆物質の重合開始剤は、使用する
高分子前駆体の種類に応じて選ばねばならないが、高分
子前駆体の高分子化反応がラジカル重合である場合に
は、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、
過酸化アセチル、過硫酸塩などを例として挙げることが
できる。また光増感剤(例えばリボフラビンなど)を用
いて光ラジカル重合を行うこともできる。アルギン酸の
ゲル化にはカルシウムイオンによる架橋反応が本質的な
役割を果している。本発明ではマイクロカプセルからの
重合開始剤または光増感剤、あるいは架橋開始剤の漏出
によって、カプセルに対して等方的な高分子ゲル層を形
成するが、所望の厚さでゲル層を形成するためには、高
分子前駆物質の高分子化反応を任意の段階で終結させる
ことが必要である。この目的はカプセル外水相に高分子
化反応の遅延剤あるいは禁止剤を添加したり、光重合の
際には光照射を止めることによって達成される。用いる
ことの出来る高分子化反応禁止剤は高分子前駆物質の種
類に応じて選ばねばならないが、例えば高分子前駆物質
の高分子化反応がラジカル重合である場合は、ヒドロキ
ノンスルホン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウ
ム、2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−1−オ
キシル−3−カルボン酸ナトリウム、2,2,5,5−
テトラメチルピロリン−1−オキシル−3−カルボン酸
ナトリウム、2,2,5,5−テトラメチルピロリン−
N−オキシド−3−カルボン酸ナトリウム、チオニン、
塩化鉄、塩化銅、塩化亜鉛、フェロシアン化カリウム等
で代表されるラジカル反応禁止作用を持つ水溶性物質を
用いることが出来る。
【0015】またマイクロカプセルからの重合開始剤ま
たは光増感剤、あるいはカルシウムイオンのような低分
子量物質の漏出の開始の契機としては、マイクロカプセ
ル最外層の脂質二分子膜層の相転移現象を利用すること
ができる。使用される膜剤としては、脂質が互いの分子
間力と疎水性相互作用により会合して2次元構造体形成
するものであり、両親媒性物質として公知のものはいず
れも使用出来るが、具体例を挙げれるならば、ホスファ
チジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジル
エタノールアミン、N−メチルホスファチジルエタノー
ルアミン、N,N−ジメチルホスファチジルエタノール
アミン、ホスファチジン酸、ホスファチジルイノシトー
ル、ホスファチジルグリセロール等のリン脂質、および
それらの対応するリゾリン脂質、さらには各種脂肪酸等
である。ただし、マイクロカプセル最外層の脂質二分子
膜層の相転移現象を利用して低分子物質の漏出を起こさ
せる際には、脂質二分子膜の相転移温度において、水溶
液層の高分子物質が相転移を起こさないように、双方の
組成を組合わせなければならない。
【0016】脂質二分子膜の相転移温度は本発明の徐放
性カプセルに要求される機能によって、任意に設定する
ことができる。温度感受的な選択徐放を担わせるだけな
ら所望の性質を有する脂質を膜剤として用いればよい。
より高度な物質認識によって機能させるために、複数の
機能分子を担持させ、膜平面内での拡散衝突によって機
能を発揮することを期待する場合には、脂質二分子膜は
流動的であるべきで、したがってそのゲル/液晶相転移
温度は使用温度より低めに設定されることになる。
【0017】水溶性高分子前駆体と両親媒性化合物との
架橋反応としては、蛋白質の化学修飾の分野で用いられ
る公知の反応をそのまま用いることができる。たとえば
カルボジイミドはカルボキシル基とアミノ基または水酸
基との間で脱水縮合反応を行わせる試薬であるが、これ
を用いてアクリル酸やメタクリル酸のようなカルボキシ
ル基をもつ水溶性高分子前駆物質とホスファチジルエタ
ノールアミンのようなアミノ基を有する両親媒性化合物
との間を架橋することが可能である。同じ試薬を用い
て、アクリルアミドと脂肪酸、アクリルアミドとホスフ
ァチジルセリンを架橋することが可能である。またN−
スクシニイミジル−3−(2−ピリジルジチオ)プロピ
オネートはアミノ基とチオール基との間で架橋反応を起
こすことができる。したがってこの試薬を用いれば、チ
オール基を有するペプチド性高分子とアミノ基を有する
両親媒性化合物を架橋することができる。
【0018】特公平5−4963号公報に開示されてい
る塩化アクリロイルと脂肪族アミンとの反応を利用すれ
ば、ホスファチジルエタノールアミンとアクリルアミド
が架橋されたようなモノマーを合成することができる。
【0019】本発明で使用される有機溶媒は水に難溶性
のもので、例えば石油系溶剤(灯油など)、芳香族系溶
剤(ベンゼン、キシレン、トルエンなど)、エステル系
溶剤などが挙げられるが、水との液液界面に上記両親媒
性物質が単分子膜を形成するように配向するものであれ
ば、これらに限定されるものではない。
【0020】次に上記の材料を用いて徐放性カプセルを
作成する手順について説明する。
【0021】油水界面に両親媒性化合物がその親水性部
分を水相に、疎水性部分を油相に向けて配向することは
よく知られている。従って水溶性高分子前駆物質を含む
水溶液と、脂質を含む有機溶媒から調製した油中水型の
エマルジョン状態では、水溶性高分子前駆物質を含む水
小粒の表面に脂質の単分子膜が、その親水性部分を水相
に配向させて形成される。ここであらかじめ水溶性高分
子前駆物質を架橋した脂質を所定の割合で混合しておけ
ば、水溶性高分子前駆物質の高分子化に伴い表面の脂質
単分子膜は部分的に親水性高分子物質に固定され、架橋
度に反比例して流動性を保った脂質単分子膜で被覆され
たマイクロカプセルが調製される。このマイクロカプセ
ルは表面に脂質の疎水性部分が突き出しているために、
水中に安定に分散させるためには更にもう1層の脂質膜
を配向させる必要がある。この手続きは、極性の低い溶
媒または界面活性剤を含む水溶液に一旦分散した後に、
外水相に新たに脂質分子を添加し、溶媒の極性を高くす
るかまたは界面活性剤の濃度を下げていくことによっ
て、達成される。後から加えた脂質分子がマイクロカプ
セルの表面に積層し、最終的に脂質二分子膜によってマ
イクロカプセルが被覆されることになる。
【0022】溶媒の極性を高くしていく手段としては、
逆相蒸発法、界面活性剤の濃度を下げていく手段として
は、希釈法または透析法もしくはゲルろ過法等を用いる
ことができる。後から加える脂質の量は少なすぎてはな
らないが、過剰な添加は目的としないリポソームの混入
や脂質膜の多層化を招くことになる。目的外のリポソー
ムの除去は、例えば密度勾配遠心分画法やゲルろ過法に
よって達成することができる。
【0023】また別の二分子化の手続きとして遠心分離
法を挙げることもできる。エマルジョン重合によるマイ
クロカプセル形成の後、新たに比重の小さい有機溶媒を
添加し、有機溶媒層の比重を減少させるとカプセルは沈
もうとする。遠沈管に水を入れ、その上に該マイクロカ
プセルを分散している有機溶媒層を静かに重層する。こ
のさい下層の水と上層の有機溶媒との界面にはカプセル
形成に関与しなかった余分の脂質分子が、その親水性の
部分を下に疎水性の部分を上に向けて配向し、該界面に
単分子膜層が形成される。この部分に配向する脂質が足
りない時や脂質二分子膜の表裏の脂質成分比を変化させ
たい場合には新たに有機溶媒層に脂質を添加してもよ
い。カプセルの粒径によって決まる加速度に応じて遠心
分離操作を行いカプセルを水層側に移行させると、脂質
膜が二分子化される。
【0024】脂質膜の二分子層目の積層の際に膜結合性
の機能性分子を共存させることによって、機能性分子を
脂質膜に担持させることができる。
【0025】次にこのように調製された脂質二分子膜で
被覆されたマイクロカプセルの外側に等方的なゲル層を
形成していく。このために、まず高分子前駆物質の高分
子化の契機を与える低分子量試薬を含む水溶液にマイク
ロカプセルを分散させる。低分子物質の脂質二分子膜に
対する透過性は、膜の相転移温度付近で最大になること
が知られている。相転移温度にマイクロカプセルをおく
ことによって外水相の高分子化試薬を内水相に浸透させ
ることができる。然る後に透過性の低い相状態をとる温
度に系を移行することによって、高分子化試薬が内水相
に封入されたマイクロカプセルを調製することができ
る。このマイクロカプセルを回収し、水溶性高分子前駆
物質を含む水溶液に分散し、再び系の温度を相転移点に
もっていくと、封入されていた高分子化試薬が漏出し始
め、カプセル外に等方的な親水性高分子の層が形成され
る。適当な時点で高分子化反応を終止させることによっ
て、高分子層で被覆されたマイクロカプセルを調製する
ことができる。また高分子化の際に外水相に水溶性の機
能分子を共存させることにより、この層に機能分子を担
持させることができる。このように調製したマイクロカ
プセルに、更に脂質二分子層と高分子物質を含む水溶液
層を積層していくことは、始めの手順に戻って以上の操
作を繰り返すことによって達成される。各積層段階で組
成を変化させることが可能である。
【0026】図1および図2は本発明の徐放性カプセル
の構成例を説明するものである。図中1および2は必要
に応じて異なる組成の脂質種によって構成された脂質二
分子膜である。それぞれの脂質二分子膜によって隔絶さ
れた内水相は親水性高分子3および4によってゲル化さ
れておりカプセル全体の物理的強度が増された状態にあ
る。それぞれのゲル層は相異なる低分子量の水溶性薬剤
5および6を含有している。そして脂質二分子膜1およ
び2の低分子化合物に対する透過性を制御することによ
って、放出する薬剤の種類を変化させることが可能とな
る。脂質二分子膜の透過性を制御する因子については、
温度、湿度、光強度、水素イオン濃度、塩濃度、溶存気
体濃度、電磁場の印加、有機化合物の有無、イオノフォ
アの有無等、目的に応じて様々な手段が適用される。ま
た脂質二分子膜に機能的な第3の分子、例えば膜結合性
蛋白質、糖蛋白質、酵素、糖脂質、補酵素、などを担持
することによって抗原・抗体物質の有無、細胞間情報伝
達物質の有無、活性化酵素の有無等によって脂質二分子
膜の透過性を変化させることも可能である。
【0027】図1に示したように脂質二分子膜を並列的
に配置するか、図2に示したように一方を他方に内包さ
れるように配置するか、あるいは両者を組合わせる等に
よって様々な徐放様式を達成することができる。例えば
図2中の水溶性薬剤5は脂質二分子膜1および2が順番
に透過性を増すことによってのみ一過的に徐放される。
【0028】
【実施例】以下、具体的実施例により本発明の徐放性カ
プセルを説明する。
【0029】(実施例1) 1)ジミリストルフォスファチジルエタノールアクリル
アミドの合成 特公平5−4963号公報に開示されているN−(n−
オクチルアクリルアミド)の製造法を改良し行った。L
−α−ジミリストイルフォスファチジルエタノールアミ
ン(日油リポソーム(株)社製、ME−4040)
(0.10モル)およびトリエチルアミン(0.40モ
ル)をフラスコに取りテトラヒドロフラン(THF)
(50ml)に溶解させた。ここへ同じ体積のTHFに
溶解させた塩化アクリロイル(0.10モル)を滴下し
た。反応は発熱性であるので氷浴中で温度を40℃以下
になるように滴下速度を調製した。生成したスラリーを
更に1時間撹拌してからトリエチルアミン塩酸塩を濾別
した。エヴァポレーターで濾液を蒸発処理(THFを除
去)した。得られた油状物をアセトン中に加え、ドライ
アイス浴中に冷却した。モノマー結晶をN2 雰囲気下に
濾過し回収した。室温下に1日間真空乾燥した。1H-NM
R、IRおよび元素分析により構造を確認した。
【0030】2)ジパルミトイルフォスファチジルエタ
ノールアクリルアミドの合成 L−α−ジパルミトイルフォスファチジルエタノールア
ミン(日油リポソーム(株)社製、ME−6060)
(0.10モル)をL−α−ジミリストイルフォスファ
チジルエタノールアミンの代わりに用いる以下は1)と
同じ操作を行った。
【0031】3)FITC含有ゲル:脂質マイクロカプ
セルの調製 次の溶液を用意した。 水溶液A:10%アクリルアミド、0.25%メチレン
ビスアクリルアミド、および2.5mg//ml過硫酸
アンモニウムを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH
8.0)。 脂質溶液B:100mg/mlクロロホルム溶液。ただ
し脂質成分として、L−α−ジミリストイルフォスファ
チジルコリン(日油リポソーム(株)社製、MC−40
40)、1)で合成したジミリストイルフォスファチジ
ルエタノールアクリルアミドを重量比4:1で混合し
た。
【0032】容量300mlの四頭丸底フラスコにN2
送給口、温度計、滴下用セプタム栓、および羽根式撹拌
機を装備した。N2 を送流しながら108mlのトルエ
ン・クロロホルム混合溶媒(体積比7:3)を入れた。
水溶液A12mlに蛍光色素Fluorescein
isothiocyanate(FITC)を1.2m
g加え、フラスコに入れた。セプタムで密栓後氷浴上、
1,000rpmで撹拌した。脂質溶液Bを1.5ml
注入管に取りセプタム栓からゆっくり注入した。脂質の
注入により乳化が起こり白濁した。N,N,N′,N′
−テトラメチルエチレンジアミン300μlをマイクロ
シリンジに取りセプタム栓からフラスコに注入した。1
0分以内に発熱があり、その後1時間撹拌した。トルエ
ンを50ml加え有機溶媒層の比重を下げた。
【0033】ガラス製遠沈管に水を容積の1/2だけ取
り、有機溶媒層を重層した。3,000rpmで10分
間遠心分離した。有機溶媒層は透明になりゲル:脂質マ
イクロカプセルは水相に沈降した。光学顕微鏡による観
察の結果、平均15μmの粒径であることがわかった。
【0034】4)PI含有ゲル:脂質マイクロカプセル
の調製 3)で用いた脂質溶液Bの代わりに次の脂質溶液Cを用
意した。 脂質溶液C:100mg/mlクロロホルム溶液。ただ
し脂質成分として、L−α−ジパルミトイルフォスファ
チジルコリン(日油リポソーム(株)社製、MC−60
60)、2)で合成したジパルミトイルフォスファチジ
ルエタノールアクリルアミドを重量比4:1で混合し
た。
【0035】水溶液A12mlに蛍光色素Propid
ium iodide(PI)を1.2mg加えたもの
を用い3)と同様にしてPIを含有するゲル:脂質マイ
クロカプセルを調製した。光学顕微鏡による観察の結
果、平均15μmの粒径であることがわかった。
【0036】5)複合マイクロカプセルの調製 3)および4)で調製した2種類のマイクロカプセルを
それぞれ遠心沈降によって回収し、同じ湿重量づつ別の
遠沈管に計り取った。同じ体積の水溶液Aを添加するこ
とによって懸濁し、再び遠心沈降させた。この操作を3
回繰り返すことによってカプセルの外水層を水溶液Aに
置換した。水溶液Aに懸濁された状態のカプセルを用い
て、3)と同様の操作で複合化マイクロカプセルを調製
した。ただし脂質容液Bの代わりに次の脂質溶液Dを用
意した。 脂質溶液D:100mg/mlクロロホルム溶液。ただ
し脂質成分としてL−α−フォスファチジルコリン(シ
グマ社製 Type IV−S )を用いた。
【0037】遠心沈降によって回収した複合マイクロカ
プセルを50%メタノールで洗浄し、最外層の脂質二分
子膜を除去した。光学顕微鏡観察によって所望の形態で
あることを確認した。
【0038】この複合マイクロカプセルは冷蔵庫内4℃
で保存した。
【0039】6)選択徐放性の評価 蛍光分光光度計(日立 F−4010)を用いてFIT
CとPIの濃度を測定し、カプセルからの放出速度とカ
プセル外環境温度との相関を調べた。蛍光測定用セルを
26μmのメッシュで仕切り上下二室に分けた。下室に
微小撹拌子、上室に(5)の徐放性カプセルを入れ、下
室の蛍光を測定した(放出された薬剤は撹拌され、メッ
シュを通り下室まで拡散してくる)。励起波長は488
nm、蛍光波長はFITCが530nm、PIが630
nmとした。試料の温度は循環水式恒温装置を用いて制
御した。
【0040】図4に示すように、ジミリストイルフォス
ファチジルコリンの相転移温度である23℃付近でFI
TCが、ジパルミトイルフォスファチジルコリンの相転
移温度である42℃付近でPIがそれぞれ選択的に放出
されることが確認出来た。
【0041】(実施例2)実施例1と同様にして複合マ
イクロカプセルを作製した。ただしFITC含有ゲルを
ジパルミトイルフォスファチジルコリンで、PI含有ゲ
ルをジミリストイルフォスファチジルコリンでそれぞれ
被覆されるようにした。
【0042】蛍光分光光度計で選択徐放性を評価した。
【0043】図5に示すように、ジミリストイルフォス
ファチジルコリンの相転移温度である23℃付近でPI
が、ジパルミトイルフォスファチジルコリンの相転移温
度である42℃付近でFITCがそれぞれ選択的に放出
されることが確認出来た。
【0044】(実施例3)実施例1と同様にしてジミリ
ストイルフォスファチジルエタノールアクリルアミドお
よびジパルミトイルフォスファチジルエタノールアクリ
ルアミドを合成した。
【0045】1)FITC含有ゲル:脂質マイクロカプ
セルの調製 次の溶液を用意した。 水溶液A:10%アクリルアミド、0.25%メチレン
ビスアクリルアミド、および2.5mg/ml過硫酸ア
ンモニウムを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH8.
0)。 脂質溶液B:100mg/mlクロロホルム溶液。ただ
し脂質成分として、L−α−ジミリストイルフォスファ
チジルコリン(日油リポソーム(株)社製、MC−40
40)およびジミリストイルフォスファチジルエタノー
ルアクリルアミドを重量比4:1で混合した。
【0046】容量300mlの四頭丸底フラスコにN2
送給口、温度計、滴下用セプタム栓、および羽根式撹拌
機を装備した。N2 を送流しながら108mlのトルエ
ン・クロロホルム混合溶媒(体積比7:3)を入れた。
水溶液A12mlに蛍光色素Fluorescein
isothiocyanate(FITC)を1.2m
g加え、フラスコに入れた。セプタムで密栓後氷浴上、
1,000rpmで撹拌した。脂質溶液Bを1.5ml注入管に
取りセプタム栓からゆっくり注入した。脂質の注入によ
り乳化が起こり白濁した。N,N,N′,N′−テトラ
メチルエチレンジアミン300μlをマイクロシリンジ
に取りセプタム栓からフラスコに注入した。10分以内
に発熱があり、その後1時間撹拌した。トルエンを50
ml加え有機溶媒層の比重を下げた。
【0047】ガラス製遠沈管に水を容積の1/2だけ取
り、有機溶媒層を重層した。3,000rpmで10分
間遠心分離した。有機溶媒層は透明になりゲル:脂質マ
イクロカプセルは水相に沈降した。光学顕微鏡による観
察の結果、平均15μmの粒径であることがわかった。
【0048】2)PIゲルによるマイクロカプセルの被
覆と多重層化 1)で作製したFITC含有ゲル:脂質マイクロカプセ
ルを遠心沈降によって回収し水溶液Aを加えて懸濁し
た。再度遠心沈降によってカプセルを回収する操作を3
回繰り返すことによって、カプセル外水層を水溶液Aに
置換した。同体積の水溶液Aに懸濁したカプセルを42
℃水浴上で10分間放置した。遠心沈降によりカプセル
を回収し、水に懸濁する操作を3回繰り返してカプセル
外水層を水溶液Aから水に置換した。同体積の水にカプ
セルを懸濁した後、N,N,N′,N′−テトラメチル
エチレンジアミンを25μl/mlの割合で添加し42
℃水浴上で10分間放置した。遠心沈降によって、ゲル
被覆マイクロカプセルを回収し、外水層を再び同体積の
水溶液Aに置換した。
【0049】水溶液Aで懸濁されたゲル層被覆−FIT
C含有ゲル:脂質マイクロカプセルに、その容積12m
lに対して蛍光色素Propidium iodide
(PI)を1.2mg加えた。これを用い1)と同様に
して多重構造のゲル:脂質マイクロカプセルを調製し
た。ただし脂質溶液Bの代わりに次の脂質溶液Cを使用
した。 脂質溶液C:100mg/mlクロロホルム溶液。ただ
し脂質成分として、L−α−ジパルミトイルフォスファ
チジルコリン(日油リポソーム(株)社製、MC−60
60)ジパルミトイルフォスファチジルエタノールアク
リルアミドを重量比4:1で混合した。
【0050】光学顕微鏡による観察の結果、平均60μ
mの平均粒径で所望の形態をとっていることがわかっ
た。図3に光学顕微鏡による観察像の一例を掲げる。
【0051】3)選択徐放性の評価 蛍光分光光度計(日立 F−4010)を用いてFIT
CとPIの濃度を測定し、カプセルからの放出速度とカ
プセル外環境温度との相関を調べた。蛍光測定用セルを
26μmのメッシュで仕切り上下二室に分けた。下室に
微小撹拌子、上室に徐放性カプセルを入れ、下室の蛍光
を測定した。励起波長は488nm、蛍光波長はFIT
Cが530nm、PIが630nmとした。試料の温度
は循環水式恒温装置を用いて制御した。
【0052】図6に示すように、ジミリストイルフォス
ファチジルコリンの相転移温度である23℃とジパルミ
トイルフォスファチジルコリンの相転移温度である42
℃においてそれぞれFITCとPIの透過速度が変化す
るが、FITCの方が多重カプセルの内側に存在するた
め温度履歴によって放出を多様に制御できることが確認
できた。
【0053】(実施例4)実施例1と同様にしてジミリ
ストイルフォスファチジルエタノールアクリルアミドお
よびジパルミトイルフォスファチジルエタノールアクリ
ルアミドを合成した。
【0054】1)グルコース含有ゲル:脂質マイクロカ
プセルの調製 次の溶液を用意した。 水溶液A:10%アクリルアミド、0.25%メチレン
ビスアクリルアミド、および2.5mg/ml過硫酸ア
ンモニウムを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH8.
0)。 脂質溶液B:100mg/mlクロロホルム溶液。ただ
し脂質成分として、L−α−ジミリストイルフォスファ
チジルコリン(日油リポソーム(株)社製、MC−40
40)、ジミリストイルフォスファチジルエタノールア
クリルアミドを重量比4:1で混合した。
【0055】容量300mlの四頭丸底フラスコにN2
送給口、温度計、滴下用セプタム栓、および羽根式撹拌
機を装備した。N2 を送流しながら108mlのトルエ
ン・クロロホルム混合溶媒(体積比7:3)を入れた。
水溶液A12mlにグルコースを1.2g加え、フラス
コに入れた。セプタムで密栓後氷浴上、1,000rp
mで撹拌した。脂質溶液Bを1.5ml注入管に取りセ
プタム栓からゆっくり注入した。脂質の注入により乳化
が起こり白濁した。N,N,N′,N′−テトラメチル
エチレンジアミン300μlをマイクロシリンジに取り
セプタム栓からフラスコに注入した。10分以内に発熱
があり、その後1時間撹拌した。トルエンを50ml加
え有機溶媒層の比重を下げた。ガラス製遠沈管に水を容
積の1/2だけ取り、有機溶媒層を重層した。3,00
0rpmで10分間遠心分離した。有機溶媒層は透明に
なりゲル:脂質マイクロカプセルは水相に移行し沈降し
た。光学顕微鏡による観察の結果、平均15μmの粒径
であることがわかった。
【0056】4)乳酸含有ゲル:脂質マイクロカプセル
の調製 3)で用いた脂質溶液Bの代わりに次の脂質溶液Cを用
意した。 脂質溶液C:100mg/mlクロロホルム溶液。ただ
し脂質成分として、L−α−ジパルミトイルフォスファ
チジルコリン(日油リポソーム(株)社製、MC−60
60)、ジパルミトイルフォスファチジルエタノールア
クリルアミドを重量比4:1で混合した。
【0057】水溶液A12mlに乳酸ナトリウムを1.
2g加えたものを用い3)と同様にして乳酸を含有する
ゲル:脂質マイクロカプセルを調製した。光学顕微鏡に
よる観察の結果、平均15μmの粒径であることがわか
った。
【0058】5)複合マイクロカプセルの調製 3)および4)で調製した2種類のマイクロカプセルを
それぞれ遠心沈降によって回収し、同じ湿重量づつ別の
遠沈管に計り取った。同じ体積の水溶液Aを添加するこ
とによって懸濁し、再び遠心沈降させた。この操作を3
回繰り返すことによってカプセルの外水層を水溶液Aに
置換した。水溶液Aに懸濁された状態のカプセルを用い
て、3)と同様の操作で複合化マイクロカプセルを調製
した。ただし脂質容液Bの代わりに次の脂質溶液Dを用
意した。 脂質溶液D:100mg/mlクロロホルム溶液。ただ
し脂質成分としてL−α−フォスファチジルコリン(シ
グマ社製 Type IV−S )を用いた。
【0059】遠心沈降によって回収した複合マイクロカ
プセルを50%メタノールで洗浄し、最外層の脂質二分
子膜を除去した。光学顕微鏡観察によって所望の形態で
あることを確認した。
【0060】複合マイクロカプセルは冷蔵庫内4℃で保
存した。
【0061】6) 選択徐放性の評価 グルコースオキダーゼ−ペルオキシダーゼ(GOT−P
OD)法によってグルコースを、また乳酸オキダーゼ−
ペルオキシダーゼ(LOD−POD)法によって乳酸を
それぞれ分別定量し、カプセルからの放出速度とカプセ
ル外環境温度との相関を調べた。温度制御が可能な恒温
槽内に反応容器を配置した。反応容器を26μmのメッ
シュで仕切り二室に分けた。一方に微小撹拌子、他方に
徐放性カプセルを入れ、適宜カプセル外水層を採取し、
グルコースと乳酸の濃度を測定した。
【0062】図7に示すように、ジミリストイルフォス
ファチジルコリンの相転移温度である23℃付近でグル
コースが、ジパルミトイルフォスファチジルコリンの相
転移温度である42℃付近で乳酸がそれぞれ選択的に放
出されることが確認出来た。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、カプセル
内を多層的に区画分けし、各々の区画に任意の薬剤等の
水溶性化合物を封入することができ、必要に応じて所望
の化合物を徐放する選択徐放性カプセルを構築すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成の一例を示す図。
【図2】本発明の別の構成例を示す図。
【図3】本発明の徐放性カプセルの光学顕微鏡による観
察像の一例を示す図である。
【図4】実施例1の徐放性の測定結果を示す図。
【図5】実施例2の徐放性の測定結果を示す図。
【図6】実施例3の徐放性の測定結果を示す図。
【図7】実施例4の徐放性の測定結果を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−189031(JP,A) 国際公開91/14445(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 9/127 A61K 9/52

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2種類以上の薬剤を含む薬剤
    カプセルであって、前記薬剤を含む水溶液が親水性高分
    子物質に担持されたゲル相と、前記ゲル相を取り囲む脂
    質二分子膜である隔壁とを、前記薬剤ごとに有し、前記
    各隔壁が夫々異なる薬剤透過性を有することを特徴とす
    る薬剤カプセル。
  2. 【請求項2】 前記薬剤透過性が温度の変化に応じて変
    化することを特徴とする請求項1記載の薬剤カプセル。
  3. 【請求項3】 前記脂質二分子膜は夫々異なる相転移温
    度を有することを特徴とする請求項2記載の薬剤カプセ
    ル。
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