JP3277665B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

Info

Publication number
JP3277665B2
JP3277665B2 JP35515593A JP35515593A JP3277665B2 JP 3277665 B2 JP3277665 B2 JP 3277665B2 JP 35515593 A JP35515593 A JP 35515593A JP 35515593 A JP35515593 A JP 35515593A JP 3277665 B2 JP3277665 B2 JP 3277665B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
heat exchanger
indoor heat
electric expansion
refrigerant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP35515593A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07198187A (ja
Inventor
秀彦 片岡
武 北川
孝之 杉本
勝則 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP35515593A priority Critical patent/JP3277665B2/ja
Publication of JPH07198187A publication Critical patent/JPH07198187A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3277665B2 publication Critical patent/JP3277665B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/19Refrigerant outlet condenser temperature

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は過熱度や過冷却度を制
御するための電動膨張弁を有する空気調和機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】多室空調機は接続される室内機の数、能
力、形態が多岐にわたるため、信頼性の確保と共に性能
も確保する必要性がある。特に冷媒量に関しては最大台
数、最大能力で接続された場合でも、能力を確保できる
充填量を封入するのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのため最小接続、最
小能力の室内機が接続された場合、冷媒の封入量が過多
になるため、循環冷媒量を調整するための受液器等が必
要であった。そのためコストアップになっていた。
【0004】この発明は上記従来の欠点を解決するため
になされたものであって、その目的は、受液器をなくし
てコストダウンを図り、信頼性を向上させた空気調和機
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の空気調
和機は、圧縮機1、室外熱交換器3を有する室外ユニッ
トXと、それぞれ室内熱交換器5を有する複数の室内ユ
ニットA、Bから成り、上記圧縮機1に室外熱交換器
3、複数の電動膨張弁4、この電動膨張弁4に直列にそ
れぞれ接続される室内熱交換器5を接続して成る空気調
和機において、暖房運転時に、上記圧縮機1の吐出冷媒
温度Toを検出する第1の温度センサ13と、上記室外
熱交換器3の蒸発温度Teを検出する第2の温度センサ
10と、上記各室内熱交換器5の凝縮温度Tcを検出す
る第3の温度センサ11と、上記各室内熱交換器5の液
側の液管温度Tlを検出する第4の温度センサ18とを
それぞれ設け、さらに上記蒸発温度Te、各室内熱交換
器5における凝縮温度Tc、及び各室内熱交換器5にお
ける凝縮温度Tcと上記液管温度Tlとの差から生じる
過冷却度SCとに基づいて圧縮機1からの吐出冷媒の目
標吐出管温度Tmを設定する目標吐出管温度設定手段2
1と、上記吐出冷媒温度Toを目標吐出管温度Tmに近
づけるべく上記各電動膨張弁4の開度をそれぞれ制御す
る開度制御手段22とを備えていることを特徴としてい
る。
【0006】また請求項2の空気調和機は、上記過冷却
度SCに上限、下限を設けたことを特徴としている。
【0007】さらに請求項3の空気調和機は、上記開度
制御手段22が、上記吐出冷媒温度Toを目標吐出管温
度Tmに近づけると共に、各液管温度Tlが等しくなる
ように各電動膨張弁4の開度を制御する機能を備えてい
ることを特徴としている。
【0008】請求項4の空気調和機は、上記開度制御手
段22が、上記吐出冷媒温度Toを目標吐出管温度Tm
に近づけると共に、各室内熱交換器5における冷媒過冷
却度SCが等しくなるように各電動膨張弁4の開度を制
御する機能を備えていることを特徴としている。
【0009】請求項5の空気調和機は、圧縮機1、室外
熱交換器3を有する室外ユニットXと、それぞれ室内熱
交換器5を有する複数の室内ユニットA、Bから成り、
上記圧縮機1に室外熱交換器3、複数の電動膨張弁4、
この電動膨張弁4に直列にそれぞれ接続される室内熱交
換器5を接続して成る空気調和機において、暖房運転時
に、上記圧縮機1の吐出冷媒温度Toを検出する第1の
温度センサ13と、上記室外熱交換器3の蒸発温度Te
を検出する第2の温度センサ10と、上記各室内熱交換
器5の凝縮温度Tcを検出する第3の温度センサ11
と、上記各室内熱交換器5の液側の液管温度Tlを検出
する第4の温度センサ18と、外気温度を検出する第6
の温度センサ20とをそれぞれ設け、さらに上記蒸発温
度Te、各室内熱交換器5における凝縮温度Tc、上記
第6の温度センサ20により検出される外気温度が予め
設定した温度より以下の場合における外気温度、及び各
室内熱交換器5における凝縮温度Tcと上記液管温度T
lとの差から生じる過冷却度SCとに基づいて圧縮機1
からの吐出冷媒の目標吐出管温度Tmを設定する目標吐
出管温度設定手段21と、上記吐出冷媒温度Toを目標
吐出管温度Tmに近づけるべく上記各電動膨張弁4の開
度をそれぞれ制御する開度制御手段22とを備えている
ことを特徴としている。
【0010】請求項6の空気調和機は、圧縮機1、室外
熱交換器3を有する室外ユニットXと、それぞれ室内熱
交換器5を有する複数の室内ユニットA、Bから成り、
上記圧縮機1に室外熱交換器3、複数の電動膨張弁4、
この電動膨張弁4に直列にそれぞれ接続される室内熱交
換器5を接続して成る空気調和機において、冷房運転時
に、上記圧縮機1の吐出冷媒温度Toを検出する第1の
温度センサ13と、上記室外熱交換器3の凝縮温度Tc
を検出する第2の温度センサ10と、上記各室内熱交換
器5の蒸発温度Teを検出する第3の温度センサ11
と、上記各室内熱交換器5のガス側のガス管温度Tgを
検出する第5の温度センサ19とをそれぞれ設け、さら
に上記凝縮温度Tc及び各室内熱交換器5における蒸発
温度Teに基づいて圧縮機1からの吐出冷媒の目標吐出
管温度Tmを設定する目標吐出管温度設定手段21と、
上記吐出冷媒温度Toを目標吐出管温度Tmに近づける
と共に、各ガス管温度Tg又は各室内熱交換器5におけ
る蒸発温度Teと上記ガス管温度Tgとの差から生じる
冷媒過熱度SHが等しくなるように各電動膨張弁4の開
度を制御する開度制御手段22とを備えていることを特
徴としている。
【0011】請求項7の空気調和機は、上記吐出冷媒温
度Toを目標吐出管温度Tmに近づけるべく上記各電動
膨張弁4の開度をそれぞれ制御すると共に、検出した上
記各冷媒過熱度SHのうち予め設定した値以上の冷媒過
熱度SHがあるとき、その室内熱交換器5に対応する電
動膨張弁4の開度を他より大きくし、その開度増大分だ
け残りの電動膨張弁4の開度を絞る開度制御手段22と
を備えていることを特徴としている。
【0012】請求項8の空気調和機は、圧縮機1、室外
熱交換器3を有する室外ユニットXと、それぞれ室内熱
交換器5を有する複数の室内ユニットA、Bから成り、
上記圧縮機1に室外熱交換器3、複数の電動膨張弁4、
この電動膨張弁4に直列にそれぞれ接続される室内熱交
換器5を接続して成る空気調和機において、暖房運転時
に、上記圧縮機1の吐出冷媒温度Toを検出する第1の
温度センサ13と、上記室外熱交換器3の蒸発温度Te
を検出する第2の温度センサ10と、上記各室内熱交換
器5の凝縮温度Tcを検出する第3の温度センサ11と
をそれぞれ設け、さらに上記蒸発温度Te及び各室内熱
交換器5における凝縮温度Tcに基づいて圧縮機1から
の吐出冷媒の目標吐出管温度Tmを設定する目標吐出管
温度設定手段21と、運転部屋の電動膨張弁4に対して
は上記吐出冷媒温度Toを目標吐出管温度Tmに近づけ
るべく上記各電動膨張弁4の開度をそれぞれ制御すると
共に、停止部屋の電動膨張弁4に対しては運転部屋の電
動膨張弁4の開度に比例させた開度制御を行う開度制御
手段22とを備えていることを特徴としている。
【0013】請求項9の空気調和機は、上記運転部屋に
おいては、目標吐出管温度Tmに加えて、さらに室温と
凝縮温度Tcとの差を加味した電動膨張弁4の開度制御
を行うことを特徴としている。
【0014】請求項10の空気調和機は、圧縮機1、室
外熱交換器3を有する室外ユニットXと、それぞれ室内
熱交換器5を有する複数の室内ユニットA、Bから成
り、上記圧縮機1に室外熱交換器3、複数の電動膨張弁
4、この電動膨張弁4に直列にそれぞれ接続される室内
熱交換器5を接続して成る空気調和機において、暖房運
転時に、上記圧縮機1の吐出冷媒温度Toを検出する第
1の温度センサ13と、上記室外熱交換器3の蒸発温度
Teを検出する第2の温度センサ10と、上記各室内熱
交換器5の凝縮温度Tcを検出する第3の温度センサ1
1と、上記各室内熱交換器5の液側の液管温度Tlを検
出する第4の温度センサ18とをそれぞれ設け、さらに
上記蒸発温度Te、各室内熱交換器5における凝縮温度
Tc、及び各室内熱交換器5における凝縮温度Tcと上
記液管温度Tlとの差から生じる過冷却度SCとに基づ
いて圧縮機1からの吐出冷媒の目標吐出管温度Tmを設
定する目標吐出管温度設定手段21と、運転部屋に対し
ては上記吐出冷媒温度Toを目標吐出管温度Tmに近づ
けるべく上記各電動膨張弁4の開度をそれぞれ制御する
と共に、停止部屋に対しては運転部屋の凝縮温度Tcと
停止部屋の液管温度Tlとの差で生じる過冷却度SC'
から停止部屋に対応した電動膨張弁4の開度を制御する
開度制御手段22とを備えていることを特徴としてい
る。
【0015】請求項11の空気調和機は、圧縮機1、室
外熱交換器3を有する室外ユニットXと、それぞれ室内
熱交換器5を有する複数の室内ユニットA、Bから成
り、上記圧縮機1に室外熱交換器3、複数の電動膨張弁
4、この電動膨張弁4に直列にそれぞれ接続される室内
熱交換器5を接続して成る空気調和機において、暖房運
転時に、上記圧縮機1の吐出冷媒温度Toを検出する第
1の温度センサ13と、上記室外熱交換器3の蒸発温度
Teを検出する第2の温度センサ10と、上記各室内熱
交換器5の凝縮温度Tcを検出する第3の温度センサ1
1と、上記各室内熱交換器5の液側の液管温度Tlを検
出する第4の温度センサ18とをそれぞれ設け、さらに
上記蒸発温度Te、各室内熱交換器5における凝縮温度
Tc、及び各室内熱交換器5における凝縮温度Tcと上
記液管温度Tlとの差から生じる過冷却度SCとに基づ
いて圧縮機1からの吐出冷媒の目標吐出管温度Tmを設
定する目標吐出管温度設定手段21と、停止部屋に対し
ては上記吐出冷媒温度Toを目標吐出管温度Tmに近づ
けるべく上記電動膨張弁4の開度をそれぞれ制御すると
共に、運転部屋に対しては運転部屋の凝縮温度Tcと液
管温度Tlとの差で生じる過冷却度SCから運転部屋に
対応した電動膨張弁4の開度を制御する開度制 御手段2
2とを備えていることを特徴としている。
【0016】
【作用】上記請求項1の空気調和機では、目標吐出管温
度Tmを算出する場合に室内熱交換器5の過冷却度SC
(サブクール)を考慮していることで、多室用空調機に
特有な高圧の異常上昇を防ぐことができる。また従来用
いていた受液器が不要となり、しかも過熱度検出に伴う
冷媒回路やセンサが不要となるため、コストダウンを図
ることができる。
【0017】また請求項2の空気調和機では、過冷却度
SCに上限、下限を設けることにより、圧縮機1での液
圧縮や吐出管温度の上昇又は過熱度大による性能ダウン
を防止でき、信頼性の向上を図ることができる。また湿
り域の制御が可能となり、圧縮機1の信頼性の確保が可
能となる。
【0018】さらに請求項3の空気調和機では、各液管
温度Tlを等しくなるようにも各電動膨張弁4の開度を
制御することで、各室内熱交換器5のサブクールを略一
定にすることができ、各室内熱交換器5に流れる冷媒分
配量を適正化することができる。そのため各室内熱交換
器5におけるサブクールの過不足という異常な状態を回
避して、各室内熱交換器5を安定に制御することができ
る。
【0019】請求項4の空気調和機では、各室内熱交換
器5における冷媒過冷却度SCを等しくなるようにも各
電動膨張弁4の開度を制御することで、各室内熱交換器
5のサブクールを略一定にすることができ、各室内熱交
換器5に流れる冷媒分配量を適正化することができる。
そのため各室内熱交換器5におけるサブクールの過不足
という異常な状態を回避して、各室内熱交換器5を安定
に制御することができる。
【0020】請求項5の空気調和機では、目標吐出管温
度Tmを算出する場合に外気温度を考慮していること
で、暖房運転時において外気温度が低い場合にデフロス
ト運転に入りにくくしている。それにより室内ユニット
の能力変動を少なくし、室温変化を少なくするため、快
適感を増すことができる。
【0021】請求項6の空気調和機では、各ガス管温度
を等しくなるようにも各電動膨張弁4の開度を制御する
ことで、各室内熱交換器5の過熱度を略一定にすること
ができ、各室内熱交換器5に流れる冷媒分配量を適正化
することができる。そのため各室内熱交換器5における
過熱度の過不足という異常な状態を回避して、各室内熱
交換器5を安定に制御することができる。
【0022】請求項7の空気調和機では、冷媒過熱度S
Hを制御することにより、各室内熱交換器5の冷媒過熱
度SHを略一定にすることができ、各室内熱交換器5に
流れる冷媒分配量を適正化することができる。そのため
各室内熱交換器5を安定に制御することができる。
【0023】請求項8の空気調和機では、停止部屋の電
動膨張弁4に対して運転部屋の電動膨張弁4の開度に比
例させて開度制御を行うことで、システムの安定性が確
保できる。そしてこれにより従来必要であった余剰冷媒
を蓄える受液器が不要となり、適正な過熱度SH、過冷
却度SCを得ることができ、性能をアップすることがで
きる。
【0024】請求項9の空気調和機では、運転部屋にお
いて、暖房負荷に応じた能力分配が行える。
【0025】請求項10の空気調和機では、停止部屋に
対して運転部屋の凝縮温度Tcと停止部屋の液管温度T
lとの差で生じる過冷却度SC'から停止部屋に対応し
た電動膨張弁4の開度を制御することで、停止部屋にお
ける液冷媒の異常滞留が防止できる。これにより従来必
要であった余剰冷媒を蓄える受液器が不要となり、適正
な過熱度SH、過冷却度SCを得ることができ、性能を
アップすることができる。また収束・安定性が向上す
る。
【0026】請求項11の空気調和機では、停止部屋に
過剰に冷媒が液化することになる異常状態(見かけ上の
ガス欠運転)や、運転部屋に過剰に冷媒が溜まる異常状
態(高圧異常上昇)になるのを防止することができる。
これにより従来必要であった余剰冷媒を蓄える受液器が
不要となる。
【0027】次にこの発明の空気調和機の具体的な実施
例について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0028】まず本発明を説明する前に本発明の前提と
なる基本的事項(特願平4−116624号参照)を図
4〜図6により説明する。図4は冷凍装置である空気調
和機の冷媒回路図を示し、この空気調和機は室外ユニッ
トXと1つの室内ユニットYとで構成されており、圧縮
能力可変形の圧縮機1の吐出配管1aと吸込配管1bと
は四路切換弁2を介して冷媒配管9に接続している。こ
の冷媒配管9には室外熱交換器3、電動膨張弁4、液閉
鎖弁6、室内熱交換器5、ガス閉鎖弁7が順次に介設さ
れている。また上記吸込配管1bにはアキュームレータ
15が介設されている。さらに室外ユニットXには室外
ファン16が設けられ、また室内ユニットYには室内フ
ァン17が設けられている。そして室外熱交換器3、室
内熱交換器5には、それぞれ温度センサ10、11が設
けられており、これら温度センサ10、11の検出信号
Tc、Teが目標吐出管温度設定手段21aに入力され
ている。そして目標吐出管温度設定手段21aは、後述
する手順にて目標吐出管温度Tmを算出するようになさ
れている。一方、上記吐出配管1aには吐出温度センサ
13が付設されており、吐出温度センサ13は冷媒吐出
管温度Toを検出している。冷媒吐出管温度To及び目
標吐出管温度Tmは開度制御手段22へ入力されてお
り、開度制御手段22は上記冷媒吐出管温度Toを目標
吐出管温度Tmに近づけるように、上記電動膨張弁4の
開度を調整する機能を備えている。
【0029】次に上記目標吐出管温度Tmの算出手順に
ついて、図5に基づいて説明する。まず上記の通り凝縮
温度Tcと蒸発温度Teとが把握されているので、モリ
エル線図上において適当な過熱度SHを与えると、圧縮
始めの状態Aを特定し得る。そして圧縮機1の単体のエ
ネルギー効率EER(C.O.P)によって決定される
モリエル線図上の傾きKを予め把握しておき、この傾斜
特性線を上記A点から延長する。そしてこれと上記凝縮
温度Tcとの交差する点Bの温度を目標吐出管温度Tm
とするのである。なおこれらに必要な各データは、目標
吐出管温度設定手段21aに記憶してある。
【0030】図6は制御フローチャートを示し、ステッ
プS1で凝縮温度Tc、ステップS2で蒸発温度Teを
それぞれ検出し、ステップS3で上記Kの値を入力す
る。そしてステップS4で目標吐出管温度Tmを算出
し、一方ステップS5で冷媒吐出管温度Toを検出す
る。そして冷媒吐出管温度Toを目標吐出管温度Tmに
近づけるように、ステップS6で電動膨張弁4の開度を
制御して、ステップS7において必要なパルスを出力
し、これにより空気調和機の冷媒過熱度を制御するよう
になっている。このような制御方法により、少ないパラ
メータでもって正確に目標吐出管温度Tmを算出でき、
しかも上記方式により冷房時と暖房時に別々に目標吐出
管温度を持つ必要も生じない。また圧縮機の機種が異な
る場合には、圧縮機単体のEERによって決定される上
記定数Kを変更するだけでその対処が可能となる。した
がって目標吐出管温度Tmを良好な精度で設定しながら
も必要とするパラメータの数が減少するので、試験に要
する手数が減少し、しかも機種変更に対しても容易に対
処が可能となるのである。
【0031】そしてこの発明は上記吐出管温度制御にお
ける目標吐出管温度算出法に関してさらに改善を行った
ものである。すなわち目標吐出管温度算出法に関し、凝
縮温度、蒸発温度と圧縮機単体のEERから算出する式
に加え、新たにサブクール(過冷却度)SCによるサブ
クール補正項を加えた方式、外気温度により目標とする
過熱度SHを補正する項を加えた方式である。
【0032】ところで多室用空調機において冷媒循環量
の調整用の受液器を取り除くことにより、受液器以外で
冷媒循環量を調整する場所が必要となる。この場合、調
整する場所として、圧縮機前のアキュームレータか、冷
房時は室外熱交換器、暖房時は室内熱交換器にというよ
うに溜める場所が限られてくる。冷房運転時は室外熱交
換器の容積が大きいため、余剰冷媒を室外熱交換器側に
溜めても性能・信頼性の面で不具合はない。しかし暖房
運転時は室内熱交換器の容積が小さいため、室内熱交換
器に余剰冷媒を溜めすぎるとサブクールSCがつきす
ぎ、室内熱交換器の熱交換量が減少するため高圧が上昇
しすぎるという不具合が生じる。なお室内ユニットが2
つある場合のいわゆるペア機の場合は、接続される室内
機が限定されているため冷媒量が限られている。そのた
め室内熱交換器に冷媒が溜まりすぎると、ある時点(過
熱がつきた場合→低圧にガスがない)から低圧が下降
し、低圧の下降に伴い高圧も下降することによって目標
吐出管温度も下降し、電動膨張弁は開方向に作動する。
それにより室内側(高圧側)に溜まった冷媒は低圧側に
移動し、系としては安定する。
【0033】しかしながら多室用空調機の場合は、上述
の通り、最小接続、最小能力の室内機が接続された場合
には、冷媒封入量は過多になる場合があり、低圧が下降
する前に高圧が異常に上昇する場合がでてくる。これは
多室用空調機の特徴的な性質といえる。そこで高圧の異
常上昇を防ぐため、従来からあるサブクール制御を採用
すると、高圧の異常上昇は防げるものの、室内熱交換器
に溜められる冷媒量が限られるため、今度は圧縮機前の
アキュームレータに冷媒が溜まることとなる。この場
合、圧縮機の吸入の液比率が増加するため圧縮機の液圧
縮が発生し、圧縮機の破損に至る可能性があり、信頼性
の面で問題が残る。このため圧縮機の信頼性を確保しな
がら、高圧の異常上昇を防ぐ制御が必要となってくる。
その方法として、従来のペア機に採用されていた目標吐
出管温度の算出式にサブクールによる補正項(サブクー
ル補正項PSC)を加えることにより、上記間題点を解
決することができる。また外気温度により目標とする遇
熱度SHに補正を加えることにより、デフロスト運転に
入りにくくでき、室内ユニットの能力変動を少なくし、
室温変化を少なくするため、快適感を増すことができ
る。
【0034】以下具体的に詳述する。図1はこの実施例
の空気調和機の冷媒回路図を示し、多室用空調機の場合
である。すなわち1台の室外ユニットXに対して複数
の、本実施例では2台の室内ユニットA、Bを有する構
成である。なお上述した図4と同じ機能を発揮する要素
には同一の番号を付して説明を省略し、本実施例の要旨
の部分について詳述する。図1において、液側の閉鎖弁
6側は2つの冷媒配管9に分岐され、それぞれ電動膨張
弁4、4、室内ユニットA、Bの室内熱交換器5、5に
接続されている。またガス側も2つの冷媒配管9に分岐
され、それぞれ室内熱交換器5、5に接続されている。
ここで上記図4の場合と同様に、室外熱交換器3には蒸
発温度Teを検出する温度センサ10が、室内熱交換器
5、5には凝縮温度Tcを検出する温度センサ11、1
1が、また吐出配管1aには冷媒吐出管温度Toを検出
する吐出温度センサ13がそれぞれ設けられている。そ
して本実施例では、室内熱交換器5、5の出口側での液
管温度Tlを検出する温度センサ18、18がそれぞれ
設けられており、閉鎖弁7側の冷媒配管9にはガス管温
度Tgを検出する温度センサ19、19がそれぞれ設け
られている。なお上記温度センサは例えばサーミスタで
構成されている。上記温度センサ10、11、18、1
9の検出信号は目標吐出管温度設定手段21に入力さ
れ、また吐出温度センサ13は開度制御手段22に入力
されている。
【0035】ここで従来の目標吐出管温度Tmの算出式
は次式のである。 Tm=aTc+bTe・・・ 上記式でa、bは定数である。
【0036】そして本実施例の目標吐出管温度Tmの算
出式は以下に示す式としている。 (暖房時) Tm=aTc+bTe+sh+PSC・・・ (冷房時) Tm=aTc+bTe+sh つまりに示す従来の目標吐出管温度Tmの算出式に、
サブクール補正項PSCを加えたものである。なお式
のshは外気温度補正項であり、この外気温度補正項s
hを従来の式に加えずに、式にサブクール補正項P
SCのみを加えて目標吐出管温度Tmの算出するように
してもよい。なお上記外気温度補正項shを加えること
で、上述したように外気温度により目標とする過熱度S
Hに補正を加えることによりデフロスト運転に入りにく
くでき、室内ユニットの能力変動を少なくし、室温変化
を少なくするため、快適感を増すことができる。
【0037】目標吐出管温度Tmを算出するための式
における上記サブクール補正項PSCの算出は、次式の
、式に示すように、凝縮温度Tcと液管温度Tlの
差にある係数Kを乗じた結果を積算することにより求め
られる。 PSC1=−K(Tc−Tl−SC1)・・・ PSC=PSC+PSC1・・・ ただし、式における(Tc−Tl)は両室内熱交換器
5での実際のサブクールSCであり、SClは目標とす
るサブクールである。ここで凝縮温度Tcは温度センサ
11で検出し、液管温度Tlは温度センサ18で検出し
ている。
【0038】目標吐出管温度Tmを算出するための式
におけるサブクール補正項PSCには上限、下限を持た
せたことを特徴としている。また式に示すように、上
記サブクール補正項PSCを所定時間毎にサンプリング
してサブクール補正項PSCの値を変化させている。そ
して目標とするサブクールになるようにサブクール補正
項PSCが増減することになる。実際のサブクールが目
標のサブクールSC1より小さい(サブクールがついて
いない)場合は、上記式のPSC1は正である。この
PSC1が正となると式に示すサブクール補正項PS
Cが正となり、したがって式に示すように目標吐出管
温度Tmが上がる。そのためアキュームレータ15の液
が減少する。そしてサブクールがついてくる。また実際
のサブクールが目標のサブクールSC1より大きい(サ
ブクールがつきすぎている)場合、PSC1が負とな
り、目標吐出管温度Tmが下がり、アキュームレータ1
5の液が増加し、サブクールが小さくなる。
【0039】上記サブクール補正項PSCに上限、下限
を設けることにより、液圧縮かつ吐出管温度の異常上昇
に至らないエリアでのサブクール値を反映した制御とな
り、圧縮機1の信頼性を確保しながらサブクール値を反
映した制御が可能となる。ここで図3において、破線の
領域で示す範囲がサブクール値を反映した制御を行う範
囲であり、室内熱交換器5におけるサブクールがそれ以
上又はそれ以下の場合には、サブクール補正項PSC
は、上限・下限値に固定されるため、目標吐出管温度T
mはサブクールの値に影響されなくなる。つまり図3の
X点より左の領域では圧縮機1での液圧縮の可能性が高
くなり、またY点より右の領域では吐出管温度の上昇又
は過熱度大による性能ダウンが生じるので、上述のよう
にサブクール値を反映した制御はせず、基本発明におけ
る吐出管温度制御へと移行するようにしている。また図
3において、TcAがA室における室内熱交換器5の凝
縮温度であり、Tlが冷媒配管での液管温度である。
【0040】制御フローを図2で説明すると、まずステ
ップS1において各室(A室、B室)における凝縮温度
Tc、液管温度Tl、蒸発温度Teをそれぞれ温度セン
サ11、18、10で検出する。そしてステップS2に
示すように各室の凝縮温度Tcと液管温度Tlから実際
のサブクールを算出し、ステップS3に移行して上記サ
ブクールを用いて上記式よりサブクール補正項PSC
を算出する。なおこのサブクール補正項PSCを算出す
るのは暖房運転時のみである。ここでステップS3に示
すように、冷房運転時では目標吐出管温度Tmを算出す
るのにサブクール補正項PSCは考慮しない。これは冷
房運転時では冷媒を室外熱交換器3に溜めても不具合が
生じないからである。そして冷房運転時では上記基本方
式の目標吐出管温度Tmの算出式に外気温度による補正
項(外気温度補正項sh)を加えて目標吐出管温度Tm
を算出する。また暖房運転時では目標吐出管温度Tmを
算出する式に外気温度補正項shとサブクール補正項P
SCとを加えて目標吐出管温度Tmを算出する。そして
ステップS4に示すように目標吐出管温度Tmと吐出管
温度Toとの偏差を算出し、また吐出管温度Toの変化
量を算出する。これにより目標吐出管温度Tmと吐出管
温度Toが一致するように、各室の電動膨張弁4の開度
を同一パルス分開閉を行う。ここでステップS3に示す
算出式により目標吐出管温度Tmになるように各室内熱
交換器5に対応した電動膨張弁4の開度制御を行った場
合、室内熱交換器5が複数存在するために各室内熱交換
器5の冷媒分配量が異なるためにサブクールが変わって
くる。そのため各室の室内熱交換器5におけるサブクー
ルを一定となるように制御する必要がある。
【0041】そこで本実施例ではステップS5に示すよ
うな種々の方法を採っている。すなわち暖房運転時にお
いて、各室の液管温度Tlを比較し、この液管温度Tl
が等しくなるように上記の目標吐出管温度Tmによる電
動膨張弁4の開度制御と共に、該電動膨張弁4の開度を
ステップS6に示すように決定する。これは上記液管温
度Tlが等しくなるように制御することで、各室内熱交
換器5のサブクールが略一定となるからである。また上
記同様に各室のサブクールを比較し(ステップS2から
算出したサブクールにより比較)、このサブクールが等
しくなるようにステップS6で目標吐出管温度Tmの制
御と共に、電動膨張弁4の開度を決定するようにしても
よい。
【0042】さらに冷房運転時の場合においては、各室
のガス管温度Tgを比較し、このガス管温度Tgを等し
くなるように目標吐出管温度Tmの制御と共に各室の電
動膨張弁4の開度を決定するようにしている(ステップ
S6参照)。これによりステップS3における冷房運転
時の目標吐出管温度Tmの制御においても、各室の室内
熱交換器5の過熱度SHを略一定にすることができる。
また冷房運転時に各室の過熱度SHを比較し、この過熱
度SHが等しくなるように、目標吐出管温度Tmの制御
と共に各室の電動膨張弁4の開度を決定するようにして
もよい。この場合にも各室の過熱度SHを等しくなるよ
うに制御することで、各室の室内熱交換器5の冷媒分配
量を略一定にすることができる。なお過熱度SHを等し
く制御する場合、各冷媒過熱度のうち予め設定した値以
上の冷媒過熱度があるとき、その室内熱交換器5に対応
する電動膨張弁4の開度を他より大きく制御し、その開
度増大分だけ残りの電動膨張弁4の開度を絞るようにし
ている。
【0043】このように各室の冷媒分配は、暖房運転時
において等液管温度制御でも等サブクール制御でも可能
であり、各制御により各室の冷媒分配量を決定し、各室
の電動膨張弁4の開度を補正している。また冷房運転時
は、等ガス管温度制御又は等過熱度SH制御を行うこと
により、各室の冷媒分配量を決定し、電動膨張弁4の開
度を補正している。また暖房運転時において外気温度が
低い場合、運転停止部屋、運転部屋に冷媒が滞留するこ
とにより低圧が低くなり、着霜を早めることがある。そ
こで室外温度センサ20(図1参照)により、目標吐出
管温度Tmを算出する式(式)の過熱度SHの補正項
である外気温度補正項shを補正することで、デフロス
トに入りにくくしている。すなわち外気温度が予め設定
した温度より低くなった場合、過熱度SHを小さくする
(負にする)と、目標吐出管温度Tmが下がり、アキュ
ームレータの液が増加する。そうすると低圧が上昇し、
デフロストに入りにくくなるのである。
【0044】(実施例2) ところで多室用空調機(多室冷暖房装置)における停止
部屋が存在する暖房運転において、停止部屋の電動膨張
弁は、過度の液溜りを防止するため一定の開度に保持す
る制御を行っていたため、停止部屋の放熱ロスが大きく
性能ダウンとなっていた。室内機の形態変化に対応する
ため、最大接続・容量の室内機で冷媒量が選定されてい
る。その中で最小の室内機が運転された場合、余剰冷媒
を蓄えるために高圧側に受液器が必要になる。また受液
器を取り除いた場合には、アキュームレータにしか余剰
冷媒を蓄える場所がなく性能ダウンにつながる。つまり
運転部屋に過冷却がつきすぎることにより高圧上昇し、
成績係数(COP)がダウンする。またアキュームレー
タに蓄えた場合にも湿り運転となり、成績係数(CO
P)のダウンとなるばかりでなく、液圧縮の危険性もで
てくる。このように多室用空調機の暖房運転時に停止部
屋が存在する場合、停止部屋の電動膨張弁制御としては
能力に合った一定開度で維持されていたため、実際の使
用状態において過剰に停止部屋に冷媒が液化することに
よる異常状態や運転部屋に過剰な冷媒が溜まる異常状態
になる。
【0045】そこで本実施例では、停止部屋の電動膨張
弁の開度を運転部屋の電動膨張弁の開度に比例するよう
に開閉を行うことにより、システムの安定性が確保する
と共に、性能(信頼性)の向上を図るようにしたもので
ある。すなわち本実施例では、運転部屋の電動膨張弁の
制御は吐出管温度制御を行い、停止部屋の電動膨張弁の
制御は、上記運転部屋の電動膨張弁の開度に比例させて
決定するようにしたものである。
【0046】図7の制御フローチャートに基づいて動作
を説明する。またここでは図1に示すA室を運転部屋と
し、B室を停止部屋とする。もちろんこの逆の場合も同
様である。まず図7のステップS11に示すように、運
転部屋(A室)の室内熱交換器5の凝縮温度TcAと室
外熱交換器3の蒸発温度Teを検出し、ステップS12
に示すように目標吐出管温度Tmの算出式により目標吐
出管温度Tmを算出する。なおここでは基本発明におけ
る算出式に過熱度SHの補正項shを加えた式を用いて
いるが、先の実施例のように式の算出式を用いて目標
吐出管温度Tmを算出するようにしてもよい。次にステ
ップS13で目標吐出管温度Tmと吐出管温度Toとの
偏差を算出し、一定時間毎に吐出管温度Toの変化量を
算出する。そしてステップS14に示すように、運転部
屋の電動膨張弁4の開度を決定する。さらにステップS
15において、停止部屋の電動膨張弁4の変化量を決定
する。すなわち運転部屋の電動膨張弁4の開度に、ある
係数dを乗じて停止部屋の電動膨張弁4の開度を決定す
るものである。ここで上記係数dは、運転部屋数、運転
部屋の室内機の総合能力、運転周波数、停止部屋の室内
温度から求めるようにしている。また運転部屋の電動膨
張弁4の開度を決定する手段として、PID制御でもフ
ァジー制御でも可能である。
【0047】このように停止部屋の電動膨張弁の開度を
運転部屋の電動膨張弁の開度に係数dをかけて比例させ
るように制御することで、停止部屋に余剰冷媒が流れ
ず、凝縮液化を防止できる。また運転部屋にも過剰に冷
媒が溜まることもない。これにより従来必要であった余
剰冷媒を蓄える受液器が必要でなくなるばかりか、適正
な過熱度、過冷却度を得ることができ、性能(信頼性)
のアップにつながるものである。
【0048】(実施例3) 次に多室用空調機における暖房運転において、運転部屋
の室温が異なる場合、室内機の凝縮能力が異なるため暖
房負荷に応じた能力分配ができない場合に対処した実施
例について説明する。本実施例では、暖房運転時に運転
部屋の室内熱交換器5の凝縮温度Tcと室内温度との差
を検知して運転部屋の電動膨張弁の開度を決定すると共
に、停止部屋においても停止部屋の室内熱交換器5の凝
縮温度Tcと室内温度との差を検知し、停止部屋の電動
膨張弁の開度を決定するときに、上記運転部屋の開度に
係数dを乗じて決定するようにしたものである。
【0049】図8に示す制御フローチャートで説明する
と、先の実施例と同様のステップS21〜S23の次の
ステップS25で運転部屋の電動膨張弁4の開度を決定
する前に、ステップS24に示すように、各運転部屋の
室内熱交換器5の凝縮温度Tcとその室内の温度との差
を算出する。これにより各運転部屋の電動膨張弁4の開
度を決定する。一方、ステップS26に示すように、各
停止部屋の室内熱交換器5の凝縮温度Tcとその室内の
温度との差を算出してステップS27に移行する。ステ
ップS27では、ステップS25で決定した運転部屋の
電動膨張弁4の開度に係数dを乗じて停止部屋の電動膨
張弁4の開度を決定するものである。ここで上記係数d
は、先の実施例と同様に、運転部屋数、運転部屋の室内
機の総合能力、運転周波数、停止部屋の室内温度から求
めるようにしている。また運転部屋の電動膨張弁4の開
度を決定する手段として、PID制御でもファジー制御
でも可能である。これにより従来必要であった余剰冷媒
を蓄える受液器が必要でなくなるばかりか、適正な過熱
度、過冷却度を得ることができ、性能(信頼性)のアッ
プにつながるものである。また本機能を追加することに
より暖房負荷に応じた能力分配が可能になり、快適性の
アップにもつながる。
【0050】(実施例4) 次に先の実施例と同様に、停止部屋に過剰に冷媒が液化
することになる異常状態(見かけ上のガス欠運転)や、
運転部屋に過剰に冷媒が溜まる異常状態(高圧異常上
昇)になるのを防止するようにした実施例について説明
する。本実施例では、運転部屋は吐出管温度制御にサブ
クール制御を加えた制御を行い、停止部屋は吐出管温度
制御を行うようにしたものである。なお本実施例におい
ても図1に示すA室を運転部屋、B室を停止部屋として
説明する。
【0051】図9のステップS31において、まず運転
部屋(A室)の室内熱交換器5の凝縮温度TcA、液管
温度TlA、室外熱交換器3の蒸発温度Teを検出し、
この検出した凝縮温度TcA、液管温度TlAから、ス
テップS32に示すようにサブクール補正項PSCを算
出する。そして算出したサブクール補正項PSCをステ
ップS33に示す目標吐出管温度Tmを算出する式に加
えて、目標吐出管温度Tmを算出する。そしてステップ
S34に示すように、目標吐出管温度Tmと吐出管温度
Toとの偏差を求め、また所定時間毎に吐出管温度To
の変化量を算出し、ステップS35で停止部屋の電動膨
張弁4の変化量を決定する。これにより停止部屋は吐出
管制御となる。なお停止部屋が複数ある場合には、停止
部屋の液管温度Tlが等しくなるように停止部屋の電動
膨張弁4の開度を調節する。また運転部屋においては、
ステップS32で算出したサブクール(TcA−Tl
A)の制御と、ステップS34における吐出管温度制御
とを合わせた制御により運転部屋の電動膨張弁4の開度
を決定する(ステップS36参照)。これにより運転部
屋においては、サブクール制御と吐出管温度制御とを合
わせた制御になる。ここで両制御を合わせた制御は、サ
ブクール制御と吐出管温度制御を交互に行うことにより
達成される。
【0052】(実施例5) 次に運転部屋、停止部屋共に、サブクール制御と吐出管
温度制御とを加えた制御を行うようにした実施例につい
て説明する。図10はその場合の制御フローを示すが、
ステップS41〜S44は、図9のステップS31〜S
34と同じ制御なので、それ以降のステップS44・・
について説明する。ステップS44で目標吐出管温度T
mと吐出管温度Toとの求めた後、ステップS45でA
室の室内熱交換器5の凝縮温度TcAと、B室の液管温
度TlBとの偏差を求めてサブクールPSC'を算出す
る。そしてステップS46において目標吐出管温度Tm
になるように、かつステップS45で求めたサブクール
PSC'から目標のサブクールSC'になるように、停止
部屋の電動膨張弁4の変化量を決定する。ここで目標吐
出管温度Tmになるようにする制御と目標のサブクール
SC'になるようにする制御は、例えば吐出管温度制御
とサブクール制御を交互に行うことにより達成される。
なお停止部屋が複数ある場合には、停止部屋の目標のサ
ブクールSC'になるように停止部屋の電動膨張弁4の
開度を調節する。また運転部屋は、ステップS47に示
すように、目標吐出管温度Tmになるようにサブクール
制御と吐出管温度制御とを合わせた制御により運転部屋
の電動膨張弁4の開度を決定する。なおこの運転部屋の
制御は図9の場合と同じである。
【0053】上記のように制御を行うことで、従来必要
であった余剰冷媒を蓄える受液器が不要となり、適正な
過熱度、過冷却度を得ることができ、性能をアップでき
る。また収束・安定性が向上する。
【0054】
【発明の効果】上記請求項1の空気調和機では、目標吐
出管温度を算出する場合に室内熱交換器の過冷却度(サ
ブクール)を考慮していることで、多室用空調機に特有
な高圧の異常上昇を防ぐことができる。また従来用いて
いた受液器が不要となり、しかも過熱度検出に伴う冷媒
回路やセンサが不要となるため、コストダウンを図るこ
とができる。
【0055】また請求項2の空気調和機では、過冷却度
に上限、下限を設けることにより、圧縮機での液圧縮や
吐出管温度の上昇又は過熱度大による性能ダウンを防止
でき、信頼性の向上を図ることができる。また湿り域の
制御が可能となり、圧縮機の信頼性の確保が可能とな
る。
【0056】さらに請求項3の空気調和機では、各液管
温度を等しくなるようにも各電動膨張弁の開度を制御す
ることで、各室内熱交換器のサブクールを略一定にする
ことができ、各室内熱交換器に流れる冷媒分配量を適正
化することができる。そのため各室内熱交換器における
サブクールの過不足という異常な状態を回避して、各室
内熱交換器を安定に制御することができる。
【0057】請求項4の空気調和機では、各室内熱交換
器における冷媒過冷却度を等しくなるようにも各電動膨
張弁の開度を制御することで、各室内熱交換器のサブク
ールを略一定にすることができ、各室内熱交換器に流れ
る冷媒分配量を適正化することができる。そのため各室
内熱交換器におけるサブクールの過不足という異常な状
態を回避して、各室内熱交換器を安定に制御することが
できる。
【0058】請求項5の空気調和機では、目標吐出管温
度を算出する場合に外気温度を考慮していることで、暖
房運転時において外気温度が低い場合にデフロスト運転
に入りにくくしている。それにより室内ユニットの能力
変動を少なくし、室温変化を少なくするため、快適感を
増すことができる。
【0059】請求項6の空気調和機では、各ガス管温度
を等しくなるようにも各電動膨張弁の開度を制御するこ
とで、各室内熱交換器の過熱度を略一定にすることがで
き、各室内熱交換器に流れる冷媒分配量を適正化するこ
とができる。そのため各室内熱交換器における過熱度の
過不足という異常な状態を回避して、各室内熱交換器を
安定に制御することができる。
【0060】請求項7の空気調和機では、冷媒過熱度を
制御することにより、各室内熱交換器の冷媒過熱度を略
一定にすることができ、各室内熱交換器に流れる冷媒分
配量を適正化することができる。そのため各室内熱交換
器を安定に制御することができる。
【0061】請求項8の空気調和機では、停止部屋の電
動膨張弁に対して運転部屋の電動膨張弁の開度に比例さ
せて開度制御を行うことで、システムの安定性が確保で
きる。そしてこれにより従来必要であった余剰冷媒を蓄
える受液器が不要となり、適正な過熱度、過冷却度を得
ることができ、性能をアップすることができる。
【0062】請求項9の空気調和機では、運転部屋にお
いて、暖房負荷に応じた能力分配が行える。
【0063】請求項10の空気調和機では、停止部屋に
対して運転部屋の凝縮温度と停止部屋の液管温度との差
で生じる過冷却度から停止部屋に対応した電動膨張弁の
開度を制御することで、停止部屋における液冷媒の異常
滞留が防止できる。これにより従来必要であった余剰冷
媒を蓄える受液器が不要となり、適正な過熱度、過冷却
度を得ることができ、性能をアップすることができる。
また収束・安定性が向上する。
【0064】請求項11の空気調和機では、停止部屋に
過剰に冷媒が液化することになる異常状態(見かけ上の
ガス欠運転)や、運転部屋に過剰に冷媒が溜まる異常状
態(高圧異常上昇)になるのを防止することができる。
これにより従来必要であった余剰冷媒を蓄える受液器が
不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の冷媒回路図である。
【図2】この発明の実施例の吐出管温度制御の動作を示
すフローチャート図である。
【図3】この発明の実施例の目標吐出管温度の算出手順
を説明するための説明図である。
【図4】この発明の実施例の前提となる基本発明におけ
る冷媒回路図である。
【図5】この発明の実施例の前提となる基本発明におけ
る目標吐出管温度の算出手順を説明するための説明図で
ある。
【図6】この発明の実施例の前提となる基本発明におけ
る制御手順を示すフローチャート図である。
【図7】この発明の実施例2の制御手順を示すフローチ
ャート図である。
【図8】この発明の実施例3の制御手順を示すフローチ
ャート図である。
【図9】この発明の実施例4の制御手順を示すフローチ
ャート図である。
【図10】この発明の実施例5の制御手順を示すフロー
チャート図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 3 室外熱交換器 4 電動膨張弁 5 室内熱交換器 10 第2の温度センサ 11 第3の温度センサ 13 第1の温度センサ 18 第4の温度センサ 19 第5の温度センサ 20 第6の温度センサ 21 目標吐出管温度設定手段 22 開度制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 勝則 滋賀県草津市岡本町字大谷1000番地の2 ダイキン工業株式会社 滋賀製作所内 (56)参考文献 特開 平1−217164(JP,A) 特開 平3−217767(JP,A) 特開 平5−10626(JP,A) 特開 昭63−233260(JP,A) 特開 平4−316964(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02 102 F25B 1/00 304 F25B 13/00 F25B 13/00 371

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(1)、室外熱交換器(3)を有
    する室外ユニット(X)と、それぞれ室内熱交換器
    (5)を有する複数の室内ユニット(A)(B)から成
    り、上記圧縮機(1)に室外熱交換器(3)、複数の電
    動膨張弁(4)、この電動膨張弁(4)に直列にそれぞ
    れ接続される室内熱交換器(5)を接続して成る空気調
    和機において、暖房運転時に、上記圧縮機(1)の吐出
    冷媒温度(To)を検出する第1の温度センサ(13)
    と、上記室外熱交換器(3)の蒸発温度(Te)を検出
    する第2の温度センサ(10)と、上記各室内熱交換器
    (5)の凝縮温度(Tc)を検出する第3の温度センサ
    (11)と、上記各室内熱交換器(5)の液側の液管温
    度(Tl)を検出する第4の温度センサ(18)とをそ
    れぞれ設け、さらに上記蒸発温度(Te)、各室内熱交
    換器(5)における凝縮温度(Tc)、及び各室内熱交
    換器(5)における凝縮温度(Tc)と上記液管温度
    (Tl)との差から生じる過冷却度(SC)とに基づい
    て圧縮機(1)からの吐出冷媒の目標吐出管温度(T
    m)を設定する目標吐出管温度設定手段(21)と、上
    記吐出冷媒温度(To)を目標吐出管温度(Tm)に近
    づけるべく上記各電動膨張弁(4)の開度をそれぞれ制
    御する開度制御手段(22)とを備えていることを特徴
    とする空気調和機。
  2. 【請求項2】 上記過冷却度(SC)に上限、下限を設
    けたことを特徴とする請求項1の空気調和機。
  3. 【請求項3】 上記開度制御手段(22)が、上記吐出
    冷媒温度(To)を目標吐出管温度(Tm)に近づける
    と共に、各液管温度(Tl)が等しくなるように各電動
    膨張弁(4)の開度を制御する機能を備えていることを
    特徴とする請求項1の空気調和機。
  4. 【請求項4】 上記開度制御手段(22)が、上記吐出
    冷媒温度(To)を目標吐出管温度(Tm)に近づける
    と共に、各室内熱交換器(5)における冷媒過冷却度
    (SC)が等しくなるように各電動膨張弁(4)の開度
    を制御する機能を備えていることを特徴とする請求項1
    の空気調和機。
  5. 【請求項5】 圧縮機(1)、室外熱交換器(3)を有
    する室外ユニット(X)と、それぞれ室内熱交換器
    (5)を有する複数の室内ユニット(A)(B)から成
    り、上記圧縮機(1)に室外熱交換器(3)、複数の電
    動膨張弁(4)、この電動膨張弁(4)に直列にそれぞ
    れ接続される室内熱交換器(5)を接続して成る空気調
    和機において、暖房運転時に、上記圧縮機(1)の吐出
    冷媒温度(To)を検出する第1の温度センサ(13)
    と、上記室外熱交換器(3)の蒸発温度(Te)を検出
    する第2の温度センサ(10)と、上記各室内熱交換器
    (5)の凝縮温度(Tc)を検出する第3の温度センサ
    (11)と、上記各室内熱交換器(5)の液側の液管温
    度(Tl)を検出する第4の温度センサ(18)と、外
    気温度を検出する第6の温度センサ(20)とをそれぞ
    れ設け、さらに上記蒸発温度(Te)、各室内熱交換器
    (5)における凝縮温度(Tc)、上記第6の温度セン
    サ(20)により検出される外気温度が予め設定した温
    度より以下の場合における外気温度、及び各室内熱交換
    器(5)における凝縮温度(Tc)と上記液管温度(T
    l)との差から生じる冷却度(SC)とに基づいて圧
    縮機(1)からの吐出冷媒の目標吐出管温度(Tm)を
    設定する目標吐出管温度設定手段(21)と、上記吐出
    冷媒温度(To)を目標吐出管温度(Tm)に近づける
    べく上記各電動膨張弁(4)の開度をそれぞれ制御する
    開度制御手段(22)とを備えていることを特徴とする
    空気調和機。
  6. 【請求項6】 圧縮機(1)、室外熱交換器(3)を有
    する室外ユニット(X)と、それぞれ室内熱交換器
    (5)を有する複数の室内ユニット(A)(B)から成
    り、上記圧縮機(1)に室外熱交換器(3)、複数の電
    動膨張弁(4)、この電動膨張弁(4)に直列にそれぞ
    れ接続される室内熱交換器(5)を接続して成る空気調
    和機において、冷房運転時に、上記圧縮機(1)の吐出
    冷媒温度(To)を検出する第1の温度センサ(13)
    と、上記室外熱交換器(3)の凝縮温度(Tc)を検出
    する第2の温度センサ(10)と、上記各室内熱交換器
    (5)の蒸発温度(Te)を検出する第3の温度センサ
    (11)と、上記各室内熱交換器(5)のガス側のガス
    管温度(Tg)を検出する第5の温度センサ(19)と
    をそれぞれ設け、さらに上記凝縮温度(Tc)及び各室
    内熱交換器(5)における蒸発温度(Te)に基づいて
    圧縮機(1)からの吐出冷媒の目標吐出管温度(Tm)
    を設定する目標吐出管温度設定手段(21)と、上記吐
    出冷媒温度(To)を目標吐出管温度(Tm)に近づけ
    ると共に、各ガス管温度(Tg)又は各室内熱交換器
    (5)における蒸発温度(Te)と上記ガス管温度(T
    g)との差から生じる冷媒過熱度(SH)が等しくなる
    ように各電動膨張弁(4)の開度を制御する開度制御手
    段(22)とを備えていることを特徴とする空気調和
    機。
  7. 【請求項7】 上記吐出冷媒温度(To)を目標吐出管
    温度(Tm)に近づけるべく上記各電動膨張弁(4)の
    開度をそれぞれ制御すると共に、検出した上記各冷媒過
    熱度(SH)のうち予め設定した値以上の冷媒過熱度
    (SH)があるとき、その室内熱交換器(5)に対応す
    る電動膨張弁(4)の開度を他より大きくし、その開度
    増大分だけ残りの電動膨張弁(4)の開度を絞る開度制
    御手段(22)とを備えていることを特徴とする請求項
    6の空気調和機。
  8. 【請求項8】 圧縮機(1)、室外熱交換器(3)を有
    する室外ユニット(X)と、それぞれ室内熱交換器
    (5)を有する複数の室内ユニット(A)(B)から成
    り、上記圧縮機(1)に室外熱交換器(3)、複数の電
    動膨張弁(4)、この電動膨張弁(4)に直列にそれぞ
    れ接続される室内熱交換器(5)を接続して成る空気調
    和機において、暖房運転時に、上記圧縮機(1)の吐出
    冷媒温度(To)を検出する第1の温度センサ(13)
    と、上記室外熱交換器(3)の蒸発温度(Te)を検出
    する第2の温度センサ(10)と、上記各室内熱交換器
    (5)の凝縮温度(Tc)を検出する第3の温度センサ
    (11)とをそれぞれ設け、さらに上記蒸発温度(T
    e)及び各室内熱交換器(5)における凝縮温度(T
    c)に基づいて圧縮機(1)からの吐出冷媒の目標吐出
    管温度(Tm)を設定する目標吐出管温度設定手段(2
    1)と、運転部屋の電動膨張弁(4)に対しては上記吐
    出冷媒温度(To)を目標吐出管温度(Tm)に近づけ
    るべく上記各電動膨張弁(4)の開度をそれぞれ制御す
    ると共に、停止部屋の電動膨張弁(4)に対しては運転
    部屋の電動膨張弁(4)の開度に比例させた開度制御を
    行う開度制御手段(22)とを備えていることを特徴と
    する空気調和機。
  9. 【請求項9】 上記運転部屋においては、目標吐出管温
    度(Tm)に加えて、さらに室温と凝縮温度(Tc)と
    の差を加味した電動膨張弁(4)の開度制御を行うこと
    を特徴とする請求項8の空気調和機。
  10. 【請求項10】 圧縮機(1)、室外熱交換器(3)を
    有する室外ユニット(X)と、それぞれ室内熱交換器
    (5)を有する複数の室内ユニット(A)(B)から成
    り、上記圧縮機(1)に室外熱交換器(3)、複数の電
    動膨張弁(4)、この電動膨張弁(4)に直列にそれぞ
    れ接続される室内熱交換器(5)を接続して成る空気調
    和機において、暖房運転時に、上記圧縮機(1)の吐出
    冷媒温度(To)を検出する第1の温度センサ(13)
    と、上記室外熱交換器(3)の蒸発温度(Te)を検出
    する第2の温度センサ(10)と、上記各室内熱交換器
    (5)の凝縮温度(Tc)を検出する第3の温度センサ
    (11)と、上記各室内熱交換器(5)の液側の液管温
    度(Tl)を検出する第4の温度センサ(18)とをそ
    れぞれ設け、さらに上記蒸発温度(Te)、各室内熱交
    換器(5)における凝縮温度(Tc)、及び各室内熱交
    換器(5)における凝縮温度(Tc)と上記液管温度
    (Tl)との差から生じる過冷却度(SC)とに基づい
    て圧縮機(1)からの吐出冷媒の目標吐出管温度(T
    m)を設定する目標吐出管温度設定手段(21)と、運
    転部屋に対しては上記吐出冷媒温度(To)を目標吐出
    管温度(Tm)に近づけるべく上記各電動膨張弁(4)
    の開度をそれぞれ制御すると共に、停止部屋に対しては
    運転部屋の凝縮温度(Tc)と停止部屋の液管温度(T
    l)との差で生じる過冷却度(SC')から停止部屋に
    対応した電動膨張弁(4)の開度を制御する開度制御手
    段(22)とを備えていることを特徴とする空気調和
    機。
  11. 【請求項11】 圧縮機(1)、室外熱交換器(3)を
    有する室外ユニット(X)と、それぞれ室内熱交換器
    (5)を有する複数の室内ユニット(A)(B)から成
    り、上記圧縮機(1)に室外熱交換器(3)、複数の電
    動膨張弁(4)、この電動膨張弁(4)に直列にそれぞ
    れ接続される室内熱交換器(5)を接続して成る空気調
    和機において、暖房運転時に、上記圧縮機(1)の吐出
    冷媒温度(To)を検出する第1の温度センサ(13)
    と、上記室外熱交換器(3)の蒸発温度(Te)を検出
    する第2の温度センサ(10)と、上記各室内熱交換器
    (5)の凝縮温度(Tc)を検出する第3の温度センサ
    (11)と、上記各室内熱交換器(5)の液側の液管温
    度(Tl)を検出する第4の温度センサ(18)とをそ
    れぞれ設け、さらに上記蒸発温度(Te)、各室内熱交
    換器(5)における 凝縮温度(Tc)、及び各室内熱交
    換器(5)における凝縮温度(Tc)と上記液管温度
    (Tl)との差から生じる過冷却度(SC)とに基づい
    て圧縮機(1)からの吐出冷媒の目標吐出管温度(T
    m)を設定する目標吐出管温度設定手段(21)と、停
    止部屋に対しては上記吐出冷媒温度(To)を目標吐出
    管温度(Tm)に近づけるべく上記電動膨張弁(4)の
    開度をそれぞれ制御すると共に、運転部屋に対しては運
    転部屋の凝縮温度(Tc)と液管温度(Tl)との差で
    生じる過冷却度(SC)から運転部屋に対応した電動膨
    張弁(4)の開度を制御する開度制御手段(22)とを
    備えていることを特徴とする空気調和機。
JP35515593A 1993-12-29 1993-12-29 空気調和機 Expired - Lifetime JP3277665B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35515593A JP3277665B2 (ja) 1993-12-29 1993-12-29 空気調和機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35515593A JP3277665B2 (ja) 1993-12-29 1993-12-29 空気調和機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07198187A JPH07198187A (ja) 1995-08-01
JP3277665B2 true JP3277665B2 (ja) 2002-04-22

Family

ID=18442269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35515593A Expired - Lifetime JP3277665B2 (ja) 1993-12-29 1993-12-29 空気調和機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3277665B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100434386B1 (ko) * 1996-06-28 2004-07-19 엘지전자 주식회사 냉매누설감지를통한에어콘의운전제어방법
JP4071388B2 (ja) * 1999-03-17 2008-04-02 三菱電機株式会社 マルチ形冷凍サイクル装置の制御方法および制御装置
JP2002295915A (ja) * 2001-03-30 2002-10-09 Mitsubishi Electric Corp 空気調和機
JP5618801B2 (ja) * 2010-12-09 2014-11-05 三菱電機株式会社 空気調和機
CN103238034B (zh) * 2011-01-31 2015-04-01 三菱电机株式会社 空调装置
EP2672202B1 (en) * 2011-01-31 2021-04-14 Mitsubishi Electric Corporation Air-conditioning device
WO2014061134A1 (ja) * 2012-10-18 2014-04-24 ダイキン工業株式会社 空気調和装置
JP6110187B2 (ja) * 2013-04-02 2017-04-05 三菱電機株式会社 冷凍サイクル装置
JP6080739B2 (ja) * 2013-11-05 2017-02-15 ヤンマー株式会社 空調システム
WO2017064755A1 (ja) * 2015-10-13 2017-04-20 三菱電機株式会社 空気調和機および空気調和機の制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07198187A (ja) 1995-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0692683B1 (en) Air conditioning apparatus having an outdoor unit to which a plurality of indoor units are connected
US5263333A (en) Multi-type air conditioner system with optimum control for gaseous flow adjustment valve and liquid expansion valve
JP5855129B2 (ja) 室外機及び空気調和装置
JP4215022B2 (ja) 空気調和装置
US6109533A (en) Air conditioner and refrigerant heater outlet temperature control method
EP2532992B1 (en) Multi-type air conditioner and control method therefor
EP2587193B1 (en) Air conditioner
WO2009157191A1 (ja) 空気調和装置および空気調和装置の冷媒量判定方法
JP4718904B2 (ja) 空気調和装置およびその制御方法
KR20050099799A (ko) 냉동 사이클 장치의 전자 팽창밸브 제어 방법
JP3277665B2 (ja) 空気調和機
JP2936961B2 (ja) 空気調和装置
JPH08254376A (ja) 空気調和装置
JP2006292214A (ja) 空気調和装置の冷媒量判定機能追加方法、及び、空気調和装置
JP5404229B2 (ja) 空気調和装置
CN110671799B (zh) 一种空调系统及制冷剂流量控制方法
JP3555575B2 (ja) 冷凍装置
JP3028008B2 (ja) 空気調和装置
JP5245576B2 (ja) 空気調和装置の冷媒量判定方法および空気調和装置
US20220186993A1 (en) Air-conditioning apparatus
JPH0833245B2 (ja) 冷凍装置の運転制御装置
JPH03251661A (ja) ヒートポンプシステム
JP2500524B2 (ja) 冷凍装置の運転制御装置
CN114857664B (zh) 多联机系统
EP4310416A1 (en) Hybrid multi-air conditioning system

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080215

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090215

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090215

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100215

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110215

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110215

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120215

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120215

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130215

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130215

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140215

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term