JP3276974B2 - 画像形成装置およびその製造方法 - Google Patents
画像形成装置およびその製造方法Info
- Publication number
- JP3276974B2 JP3276974B2 JP6042792A JP6042792A JP3276974B2 JP 3276974 B2 JP3276974 B2 JP 3276974B2 JP 6042792 A JP6042792 A JP 6042792A JP 6042792 A JP6042792 A JP 6042792A JP 3276974 B2 JP3276974 B2 JP 3276974B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- nozzle
- forming apparatus
- image forming
- image
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Dot-Matrix Printers And Others (AREA)
- Printers Or Recording Devices Using Electromagnetic And Radiation Means (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録媒体に画像を形成
する材料としてのトナーである粉体を飛翔させる画像形
成装置およびその製造方向に関する。
する材料としてのトナーである粉体を飛翔させる画像形
成装置およびその製造方向に関する。
【0002】
【従来の技術】紙やプラスチックフイルムなどの記録媒
体上に、画像を形成する材料を所望の画像の形状に従っ
て付着させ、当該記録媒体上に画像を形成する技術とし
て以下の技術が用いられている。
体上に、画像を形成する材料を所望の画像の形状に従っ
て付着させ、当該記録媒体上に画像を形成する技術とし
て以下の技術が用いられている。
【0003】(1)電子写真技術 回転ドラム状あるいはベルト状の光導電体上に均一に電
荷を分布させ、光導電体上に所望の画像に対応する光学
像を照射して電荷を選択的に除去し、電気的潜像を形成
する。この電気的潜像に対して着色された荷電粒子(ト
ナー)を付着させて顕像化し、このトナー像を記録紙に
転写した後に熱定着を行うことにより、記録紙上に固定
画像を得る。
荷を分布させ、光導電体上に所望の画像に対応する光学
像を照射して電荷を選択的に除去し、電気的潜像を形成
する。この電気的潜像に対して着色された荷電粒子(ト
ナー)を付着させて顕像化し、このトナー像を記録紙に
転写した後に熱定着を行うことにより、記録紙上に固定
画像を得る。
【0004】(2)インクジェット技術 ポンプなどの手段によってインクの荷電液滴を作り、こ
の荷電液滴に対して電界を印加し、電界の方向および強
度を制御することによって液滴の飛翔状態を制御して、
記録紙などの記録媒体上にインクを付着させる。あるい
はインクを噴出させるノズル内に発熱体を設け、ノズル
内のインクに熱パルスを加え、インク中に気泡を作るこ
とによって、インクをノズルより飛翔させる。このよう
な気泡によりインクを飛翔させる技術はバブルジェット
方式と称されている。
の荷電液滴に対して電界を印加し、電界の方向および強
度を制御することによって液滴の飛翔状態を制御して、
記録紙などの記録媒体上にインクを付着させる。あるい
はインクを噴出させるノズル内に発熱体を設け、ノズル
内のインクに熱パルスを加え、インク中に気泡を作るこ
とによって、インクをノズルより飛翔させる。このよう
な気泡によりインクを飛翔させる技術はバブルジェット
方式と称されている。
【0005】(3)インクリボン(シート)技術 インクが含浸されたリボンやシートに対し、物理的衝撃
あるいは熱パルスを印加し、インクリボン(シート)上
のインクを記録媒体に付着させる技術である。インクを
前記リボンやシートから記録媒体上に移す技術中で、物
理的衝撃によるものとしてはワイヤドットプリンタがあ
り、また熱パルスを用いるのもとしては熱転写方式があ
る。
あるいは熱パルスを印加し、インクリボン(シート)上
のインクを記録媒体に付着させる技術である。インクを
前記リボンやシートから記録媒体上に移す技術中で、物
理的衝撃によるものとしてはワイヤドットプリンタがあ
り、また熱パルスを用いるのもとしては熱転写方式があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記電子写真技術で
は、トナーが記録媒体に付着するまでに、光導電体への
電荷の均一な分布と、トナーによる現像処理と、光導電
体上のトナー像の記録媒体への転写処理とが必要であ
り、このような各処理工程を実現するための構成が複雑
であり、このためコストダウンも困難である。また、光
導電体への電荷の付与や前記転写処理などではコロナ放
電が多く用いられており、このようなコロナ放電ではオ
ゾンが発生するため何等から対策が必要となる。このた
め構成が複雑になるという課題を有している。また、電
子写真技術に用いられるトナーは、直径が約6〜13μ
m程度など極めて微細であり、トナーの補給などの保守
作業の際に、トナーが飛散して、操作者の手指や周囲を
汚損してしまうという課題を有している。
は、トナーが記録媒体に付着するまでに、光導電体への
電荷の均一な分布と、トナーによる現像処理と、光導電
体上のトナー像の記録媒体への転写処理とが必要であ
り、このような各処理工程を実現するための構成が複雑
であり、このためコストダウンも困難である。また、光
導電体への電荷の付与や前記転写処理などではコロナ放
電が多く用いられており、このようなコロナ放電ではオ
ゾンが発生するため何等から対策が必要となる。このた
め構成が複雑になるという課題を有している。また、電
子写真技術に用いられるトナーは、直径が約6〜13μ
m程度など極めて微細であり、トナーの補給などの保守
作業の際に、トナーが飛散して、操作者の手指や周囲を
汚損してしまうという課題を有している。
【0007】前記インクジェット方式では、液体状のイ
ンクを用いているため、長期間使用しないときにはノズ
ル内のインクが乾燥して目詰まりを生じ、動作不良を招
くという課題を有している。また、記録媒体上に付着し
たインクが乾燥するまでに時間を要するためにインクの
滲みや相互拡散が生じ、解像度を向上することが困難で
あり、また形成される画像の品質が低いという課題を有
している。さらに、プラスチックフィルムなどから構成
されるOHP(オーバヘッドプロジェクタ)フィルムな
どの非浸透性のシート体には、インクが乾燥して固定画
像となるまでに比較的に長い時間を要するため、取り扱
いが不便であるという課題を有している。
ンクを用いているため、長期間使用しないときにはノズ
ル内のインクが乾燥して目詰まりを生じ、動作不良を招
くという課題を有している。また、記録媒体上に付着し
たインクが乾燥するまでに時間を要するためにインクの
滲みや相互拡散が生じ、解像度を向上することが困難で
あり、また形成される画像の品質が低いという課題を有
している。さらに、プラスチックフィルムなどから構成
されるOHP(オーバヘッドプロジェクタ)フィルムな
どの非浸透性のシート体には、インクが乾燥して固定画
像となるまでに比較的に長い時間を要するため、取り扱
いが不便であるという課題を有している。
【0008】インクリボン(シート)方式では、インク
シートなどに物理的衝撃あるいは熱パルスを加える手段
の大きさによって最小画素の大きさが規定され、しかも
このような手段はインクを転写するに十分な物理的衝撃
あるいは熱量を発生させるために微細化には限界があ
り、このため解像度の向上が困難であるという課題を有
している。
シートなどに物理的衝撃あるいは熱パルスを加える手段
の大きさによって最小画素の大きさが規定され、しかも
このような手段はインクを転写するに十分な物理的衝撃
あるいは熱量を発生させるために微細化には限界があ
り、このため解像度の向上が困難であるという課題を有
している。
【0009】本発明の目的は、上述の技術的課題を解消
し、構成を簡略化することができると共に使用性が向上
され、さらに形成される画像品質を格段に向上すること
ができる画像形成装置を提供するとともに、このような
新規な画像形成装置を実現できる画像形成装置の製造方
法を提供することである。
し、構成を簡略化することができると共に使用性が向上
され、さらに形成される画像品質を格段に向上すること
ができる画像形成装置を提供するとともに、このような
新規な画像形成装置を実現できる画像形成装置の製造方
法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、予め定める粒
径の真球状トナーを帯電し供給するトナー供給装置と、
供給されたトナーに電気的に運動量を与え通過させるノ
ズルと、外周に記録対象物を有し、ノズルからトナーを
飛翔させる電位を付与されたプラテンロールと、ノズル
とプラテンロールの間でトナーの飛翔付着位置を制御す
るシールド板とからなる画像形成装置において、ノズル
が、トナー1個が通過できる程度の断面矩形の貫通孔に
形成されている通過孔を有し、この通過孔に臨む1面に
軸線方向に一定間隔で複数の電極を配し、各電極に予め
決められた順序で交番電位を与える配電装置を備え、通
過孔にトナーを転がらせて通過させて帯電量を増やすこ
とを特徴とする画像形成装置である。
径の真球状トナーを帯電し供給するトナー供給装置と、
供給されたトナーに電気的に運動量を与え通過させるノ
ズルと、外周に記録対象物を有し、ノズルからトナーを
飛翔させる電位を付与されたプラテンロールと、ノズル
とプラテンロールの間でトナーの飛翔付着位置を制御す
るシールド板とからなる画像形成装置において、ノズル
が、トナー1個が通過できる程度の断面矩形の貫通孔に
形成されている通過孔を有し、この通過孔に臨む1面に
軸線方向に一定間隔で複数の電極を配し、各電極に予め
決められた順序で交番電位を与える配電装置を備え、通
過孔にトナーを転がらせて通過させて帯電量を増やすこ
とを特徴とする画像形成装置である。
【0011】また本発明は、予め定める粒径の真球状で
あって電荷を有する粉体を対象物上に飛翔させて画像を
形成する画像形成装置を製造する方法であって、電気絶
縁性を有し、表面が平滑な絶縁基板上に複数の帯状電極
を形成し、絶縁基板上に絶縁膜を形成して、予め定める
除去領域を選択的に除去して絶縁膜に凹所を形成し、前
記除去領域を含む範囲の絶縁膜上に電気絶縁性を有する
被覆部材を固着して、帯状電極および絶縁膜の前記除去
された範囲を粉体が通過する通過孔として構成したこと
を特徴とする画像形成装置の製造方法である。
あって電荷を有する粉体を対象物上に飛翔させて画像を
形成する画像形成装置を製造する方法であって、電気絶
縁性を有し、表面が平滑な絶縁基板上に複数の帯状電極
を形成し、絶縁基板上に絶縁膜を形成して、予め定める
除去領域を選択的に除去して絶縁膜に凹所を形成し、前
記除去領域を含む範囲の絶縁膜上に電気絶縁性を有する
被覆部材を固着して、帯状電極および絶縁膜の前記除去
された範囲を粉体が通過する通過孔として構成したこと
を特徴とする画像形成装置の製造方法である。
【0012】
【作用】本発明の画像形成装置を製造するには、電気絶
縁性を有し、表面が平滑な絶縁基板上に複数の帯状電極
を形成する。絶縁基板上に絶縁膜を形成して、予め定め
る除去領域を選択的に除去して絶縁膜に凹所を形成す
る。次に、前記絶縁膜上に電気絶縁性を有する被覆部材
を固着して、帯状電極および絶縁膜の前記除去された範
囲を、トナーが通過する通過孔として構成する。これに
より、予め定める粒径の真球状であって電荷を有するト
ナーを対象物上に飛翔させて画像を形成する画像形成装
置を製造することができる。
縁性を有し、表面が平滑な絶縁基板上に複数の帯状電極
を形成する。絶縁基板上に絶縁膜を形成して、予め定め
る除去領域を選択的に除去して絶縁膜に凹所を形成す
る。次に、前記絶縁膜上に電気絶縁性を有する被覆部材
を固着して、帯状電極および絶縁膜の前記除去された範
囲を、トナーが通過する通過孔として構成する。これに
より、予め定める粒径の真球状であって電荷を有するト
ナーを対象物上に飛翔させて画像を形成する画像形成装
置を製造することができる。
【0013】本発明の画像形成装置のノズル2には、ト
ナーが通過する断面矩形の通過孔4が形成され、前記通
過孔に臨む1面に通過孔の軸線方向に沿って複数の電極
16が一定間隔で配される。各電極に予め定める順序で
交番電位(H,L,G)を配電装置によって与えると、
前記通過孔内のトナーは電荷を有しているので、この電
荷と電極の各電位との間で電気的力が作用し、電極と基
体とはトナーに対してリニアモータを構成することにな
る。したがって、トナーは通過孔内を移動する運動量が
与えられ、シールド板によって対象物であるプラテンロ
ールに向って飛翔付着位置が制御されて飛翔する。特に
本発明のノズルに形成された通過孔は、トナー1個が通
過できる程度の断面矩形の貫通孔に形成されており、こ
の通過孔にトナーを転がらせて通過させて帯電量を増や
す。
ナーが通過する断面矩形の通過孔4が形成され、前記通
過孔に臨む1面に通過孔の軸線方向に沿って複数の電極
16が一定間隔で配される。各電極に予め定める順序で
交番電位(H,L,G)を配電装置によって与えると、
前記通過孔内のトナーは電荷を有しているので、この電
荷と電極の各電位との間で電気的力が作用し、電極と基
体とはトナーに対してリニアモータを構成することにな
る。したがって、トナーは通過孔内を移動する運動量が
与えられ、シールド板によって対象物であるプラテンロ
ールに向って飛翔付着位置が制御されて飛翔する。特に
本発明のノズルに形成された通過孔は、トナー1個が通
過できる程度の断面矩形の貫通孔に形成されており、こ
の通過孔にトナーを転がらせて通過させて帯電量を増や
す。
【0014】したがって本発明では、電子写真装置にお
ける帯電装置や現像装置および転写装置などが不要とな
り、構成の簡略化を図ることができる。また、画像を形
成する材料としてトナーを用いており、したがって長時
間使用しない場合でも、液体インクを用いる場合と比較
し、目詰まりなどが防止され、使用性が格段に向上され
る。また、トナーを用いて画像の形成を行うため、形成
される画像の分解能をトナーの粒径程度にすることがで
き、画像品質を格段に向上することができる。また、前
述の製造方法は、このような新規な画像形成装置を実現
しうるものである。
ける帯電装置や現像装置および転写装置などが不要とな
り、構成の簡略化を図ることができる。また、画像を形
成する材料としてトナーを用いており、したがって長時
間使用しない場合でも、液体インクを用いる場合と比較
し、目詰まりなどが防止され、使用性が格段に向上され
る。また、トナーを用いて画像の形成を行うため、形成
される画像の分解能をトナーの粒径程度にすることがで
き、画像品質を格段に向上することができる。また、前
述の製造方法は、このような新規な画像形成装置を実現
しうるものである。
【0015】
【実施例】図1は本発明の一実施例の画像形成装置1の
系統図であり、図2は本実施例の構成例を示す系統図で
ある。本実施例の画像形成装置1は、後述するような構
成を有するノズル2を有し、重合法で形成される粒径3
5〜42μm程度の範囲の真球状のトナー3が通過する
ノズル孔4が形成される。このノズル2には、内部にト
ナーを収納したトナー供給装置5が接続され、内部に備
えられる撹拌部材6の撹拌動作により、トナー3を予め
定める極性に帯電させる。
系統図であり、図2は本実施例の構成例を示す系統図で
ある。本実施例の画像形成装置1は、後述するような構
成を有するノズル2を有し、重合法で形成される粒径3
5〜42μm程度の範囲の真球状のトナー3が通過する
ノズル孔4が形成される。このノズル2には、内部にト
ナーを収納したトナー供給装置5が接続され、内部に備
えられる撹拌部材6の撹拌動作により、トナー3を予め
定める極性に帯電させる。
【0016】本実施例は、トナー3をノズル2のノズル
孔4内を移動させてプラテンローラ7側に飛翔させて画
像を形成しようとするものであり、固体であるトナー3
をあたかも液体インクのように見做す点に特徴がある。
したがって本実施例で用いるトナーは可及的に流動性が
高いことが望ましい。本件発明者の実験によれば、通常
の粉砕法により得られるトナーの形状は均一な真球形状
ではなく、その粒径は6〜13μm程度であり、このよ
うなトナーの安息角は25°〜40°であった。一方、
重合法では均一な真球トナーが得られ、真球状トナーの
粒径が6〜13μmのときの安息角は4°〜7°であ
り、粒径35〜43μmのときの安息角は1°〜3°程
度であった。したがって本実施例では、粒径35〜43
μm程度のトナーを用い、他の粒径のトナーは分級機に
よって除去する。
孔4内を移動させてプラテンローラ7側に飛翔させて画
像を形成しようとするものであり、固体であるトナー3
をあたかも液体インクのように見做す点に特徴がある。
したがって本実施例で用いるトナーは可及的に流動性が
高いことが望ましい。本件発明者の実験によれば、通常
の粉砕法により得られるトナーの形状は均一な真球形状
ではなく、その粒径は6〜13μm程度であり、このよ
うなトナーの安息角は25°〜40°であった。一方、
重合法では均一な真球トナーが得られ、真球状トナーの
粒径が6〜13μmのときの安息角は4°〜7°であ
り、粒径35〜43μmのときの安息角は1°〜3°程
度であった。したがって本実施例では、粒径35〜43
μm程度のトナーを用い、他の粒径のトナーは分級機に
よって除去する。
【0017】前記ノズル2の先端から予め定める距離d
1(例として3mm)を隔て、金属製の筒体などとして
構成されるプラテンローラ7が配置され、プラテンロー
ラ7の表面に沿って記録紙8などの記録媒体が移動す
る。本実施例では、記録紙8上の画像はトナー像として
構成されるため、トナー像形成後の記録紙8は加熱ロー
ラ9および加圧ローラ10からなる定着装置11に搬送
されて挟圧され定着される。
1(例として3mm)を隔て、金属製の筒体などとして
構成されるプラテンローラ7が配置され、プラテンロー
ラ7の表面に沿って記録紙8などの記録媒体が移動す
る。本実施例では、記録紙8上の画像はトナー像として
構成されるため、トナー像形成後の記録紙8は加熱ロー
ラ9および加圧ローラ10からなる定着装置11に搬送
されて挟圧され定着される。
【0018】本実施例では、トナー3は負極に帯電され
る場合を想定する。この場合には、ノズル2とプラテン
ローラ7との間にはプラテンローラ7側を正極とする電
圧V0(例として400V)が印加され、これらの間に
電界↑E(以下、記号↑Eをベクトル量と定義する)が
定められる。すなわち、負極に帯電したトナー3は、こ
の電界↑Eによって加速され、プラテンローラ7側へ向
かう。ノズル2とプラテンローラ7との間には、トナー
3が通過できる程度の口径の透孔13が形成されたシー
ルド板12が設けられる。このシールド板12は、ノズ
ル2とプラテンローラ7との間の空間において、トナー
3を飛翔させる電界↑Eが、ノズル2の軸線の延長線と
プラテンローラ7との交点であるトナー3の付着位置1
4とノズル2とを結ぶ比較的細い空間において形成さ
れ、この電界↑Eによってトナー3がプラテンローラ7
上の予め定められる前記付着位置14に向かい、周辺に
散乱しないように制御する。
る場合を想定する。この場合には、ノズル2とプラテン
ローラ7との間にはプラテンローラ7側を正極とする電
圧V0(例として400V)が印加され、これらの間に
電界↑E(以下、記号↑Eをベクトル量と定義する)が
定められる。すなわち、負極に帯電したトナー3は、こ
の電界↑Eによって加速され、プラテンローラ7側へ向
かう。ノズル2とプラテンローラ7との間には、トナー
3が通過できる程度の口径の透孔13が形成されたシー
ルド板12が設けられる。このシールド板12は、ノズ
ル2とプラテンローラ7との間の空間において、トナー
3を飛翔させる電界↑Eが、ノズル2の軸線の延長線と
プラテンローラ7との交点であるトナー3の付着位置1
4とノズル2とを結ぶ比較的細い空間において形成さ
れ、この電界↑Eによってトナー3がプラテンローラ7
上の予め定められる前記付着位置14に向かい、周辺に
散乱しないように制御する。
【0019】図3はノズル2の縦断面図であり、図4は
図3の切断面線X4−X4から見た断面図である。本実
施例のノズル2は、例としてポリカーボネート樹脂ある
いはポリイミド樹脂などからなる板状の部材、あるいは
板状のフェノール樹脂の表面を鏡面研磨してなる板状の
部材などからなる絶縁基板15上に、等幅で帯状をなす
複数の電極16が、幅方向に沿って配列ピッチd3(例
として25μm)で多数配列される。この幅方向が後述
するトナーの通過方向A1となる。絶縁基板15上で、
前記通過方向A1と直交する方向に予め定める距離d2
(例として約50μm)を隔て、高さh1(例として約
50μm)の高粘度のレジスト材料からなる案内部材1
7,18をそれぞれ形成する。
図3の切断面線X4−X4から見た断面図である。本実
施例のノズル2は、例としてポリカーボネート樹脂ある
いはポリイミド樹脂などからなる板状の部材、あるいは
板状のフェノール樹脂の表面を鏡面研磨してなる板状の
部材などからなる絶縁基板15上に、等幅で帯状をなす
複数の電極16が、幅方向に沿って配列ピッチd3(例
として25μm)で多数配列される。この幅方向が後述
するトナーの通過方向A1となる。絶縁基板15上で、
前記通過方向A1と直交する方向に予め定める距離d2
(例として約50μm)を隔て、高さh1(例として約
50μm)の高粘度のレジスト材料からなる案内部材1
7,18をそれぞれ形成する。
【0020】この案内部材17,18の間に亘り、例と
してポリエチレンテレフタレートなどからなり、被覆部
材である樹脂フィルム19が例として熱圧着により固定
される。このようにして、絶縁基板15、案内部材1
7,18、および樹脂フィルム19からなる基体である
ノズル本体20と、前記電極16とを含んでノズル2が
構成される。前記絶縁基板15、案内部材17,18お
よび樹脂フィルム19で囲まれる空間が前記ノズル孔4
を構成する。すなわち、ノズル孔4は軸方向と直交する
断面(d2×h1)が50μm×50μmの矩形状をな
す。
してポリエチレンテレフタレートなどからなり、被覆部
材である樹脂フィルム19が例として熱圧着により固定
される。このようにして、絶縁基板15、案内部材1
7,18、および樹脂フィルム19からなる基体である
ノズル本体20と、前記電極16とを含んでノズル2が
構成される。前記絶縁基板15、案内部材17,18お
よび樹脂フィルム19で囲まれる空間が前記ノズル孔4
を構成する。すなわち、ノズル孔4は軸方向と直交する
断面(d2×h1)が50μm×50μmの矩形状をな
す。
【0021】図5は、画像形成装置1の基本的な電気的
構成を示すブロック図であり、図6は電気的構成例を示
すブロック図である。本実施例の画像形成装置1は例と
して12個の前記電極16を有し、この電極16に図2
に示すトナー供給装置50側の基端部側からプラテンロ
ーラ7に臨む先端側にかけて参照符号E1〜E12をそ
れぞれ付して以下に用いる。なお、電極16は4の倍数
であれば12個に限定されるものではない。各電極E1
〜E12のうち、電極E(4k+1)(k=0,1,
2)はそれぞれライン21に共通に接続され、電極E
(4k+2)(k=0,1,2)はそれぞれライン22
に共通に接続され、電極E(4k+3)(k=0,1,
2)はそれぞれライン23に共通に接続され、電極E
(4k+4)(k=0,1,2)はそれぞれライン24
に共通に接続される。
構成を示すブロック図であり、図6は電気的構成例を示
すブロック図である。本実施例の画像形成装置1は例と
して12個の前記電極16を有し、この電極16に図2
に示すトナー供給装置50側の基端部側からプラテンロ
ーラ7に臨む先端側にかけて参照符号E1〜E12をそ
れぞれ付して以下に用いる。なお、電極16は4の倍数
であれば12個に限定されるものではない。各電極E1
〜E12のうち、電極E(4k+1)(k=0,1,
2)はそれぞれライン21に共通に接続され、電極E
(4k+2)(k=0,1,2)はそれぞれライン22
に共通に接続され、電極E(4k+3)(k=0,1,
2)はそれぞれライン23に共通に接続され、電極E
(4k+4)(k=0,1,2)はそれぞれライン24
に共通に接続される。
【0022】各ライン21〜24はスイッチSW1の個
別接点a1,a2,a3,a4にそれぞれ接続され、ス
イッチSW1の共通接点a0は電位+V(例として+1
00V)に接続される。ライン21〜24はさらに並列
にスイッチSW2の個別接点b1,b2,b3,b4に
それぞれ接続され、スイッチSW2の共通接点b0は電
位ーV(例としてー100V)に接続される。ライン2
1〜24はさらに並列にスイッチSW3の個別接点c
1,c2,c3,c4にそれぞれ接続され、スイッチS
W3の共通接点c0は接地電位に接続される。
別接点a1,a2,a3,a4にそれぞれ接続され、ス
イッチSW1の共通接点a0は電位+V(例として+1
00V)に接続される。ライン21〜24はさらに並列
にスイッチSW2の個別接点b1,b2,b3,b4に
それぞれ接続され、スイッチSW2の共通接点b0は電
位ーV(例としてー100V)に接続される。ライン2
1〜24はさらに並列にスイッチSW3の個別接点c
1,c2,c3,c4にそれぞれ接続され、スイッチS
W3の共通接点c0は接地電位に接続される。
【0023】これらの各スイッチSW1,SW2,SW
3の切換え動作を制御する制御部25が設けられる。制
御部25は、例としてスイッチSW1が個別接点a1に
接続され、ライン21に電位+Vが接続されていると
き、スイッチSW2は個別接点b3に接続され、ライン
23に電位ーVを接続し、スイッチSW3は個別接点c
2,c4に接続されてライン22,24を接地電位に接
続するなどの動作を行う。
3の切換え動作を制御する制御部25が設けられる。制
御部25は、例としてスイッチSW1が個別接点a1に
接続され、ライン21に電位+Vが接続されていると
き、スイッチSW2は個別接点b3に接続され、ライン
23に電位ーVを接続し、スイッチSW3は個別接点c
2,c4に接続されてライン22,24を接地電位に接
続するなどの動作を行う。
【0024】前述したようなスイッチSW1〜SW3の
構成例は図6に示されている。制御部25は、後述する
ように1パルスが順次的に遅延したタイミングの駆動パ
ルスP1,P2,P3,P4を並列に発生し、各駆動パ
ルスP1〜P4はスイッチSW1を構成するトランジス
タ27〜30に並列に入力される。各トランジスタ27
〜30の各出力端が前記個別接点a1〜a4にそれぞれ
対応する。各トランジスタ27〜30は、各駆動パルス
P1〜P4(以下、総称する場合には符号Pで示す)が
入力されると、電位+Vをライン21〜24にそれぞれ
導出する。スイッチSW2はトランジスタ31〜34か
ら構成され、各トランジスタ31〜34の出力端は前記
個別接点b4,b3,b2,b1にそれぞれ対応する。
前記駆動パルスP1〜P4はトランジスタ32,31,
34,33にそれぞれ入力される。各トランジスタ31
〜34は、駆動パルスPの入力時に電位ーVをライン2
1〜24にそれぞれ導出する。
構成例は図6に示されている。制御部25は、後述する
ように1パルスが順次的に遅延したタイミングの駆動パ
ルスP1,P2,P3,P4を並列に発生し、各駆動パ
ルスP1〜P4はスイッチSW1を構成するトランジス
タ27〜30に並列に入力される。各トランジスタ27
〜30の各出力端が前記個別接点a1〜a4にそれぞれ
対応する。各トランジスタ27〜30は、各駆動パルス
P1〜P4(以下、総称する場合には符号Pで示す)が
入力されると、電位+Vをライン21〜24にそれぞれ
導出する。スイッチSW2はトランジスタ31〜34か
ら構成され、各トランジスタ31〜34の出力端は前記
個別接点b4,b3,b2,b1にそれぞれ対応する。
前記駆動パルスP1〜P4はトランジスタ32,31,
34,33にそれぞれ入力される。各トランジスタ31
〜34は、駆動パルスPの入力時に電位ーVをライン2
1〜24にそれぞれ導出する。
【0025】スイッチSW3はトランジスタ35〜38
から構成され、各トランジスタ35〜38には駆動パル
スP1〜P4がそれぞれ対応して入力される。トランジ
スタ35の出力はライン22,24に共通に入力され、
トランジスタ36の出力はライン21,23に共通に入
力される。トランジスタ37の出力はライン22,24
に共通に入力され、トランジスタ38の出力はライン2
1,23に共通に入力される。
から構成され、各トランジスタ35〜38には駆動パル
スP1〜P4がそれぞれ対応して入力される。トランジ
スタ35の出力はライン22,24に共通に入力され、
トランジスタ36の出力はライン21,23に共通に入
力される。トランジスタ37の出力はライン22,24
に共通に入力され、トランジスタ38の出力はライン2
1,23に共通に入力される。
【0026】図7は前記ノズル2の製造工程を説明する
工程図であり、図8はこの製造工程を説明する斜視図で
あり、図9は図8の切断面線X1−X1,X2−X2,
X3−X3からそれぞれ見た断面図である。工程n1で
は、図8(1)および図9(1)に示されるように、図
3および図4を参照して説明した絶縁基板15上にアル
ミニウムなどの金属材料を蒸着し、周知のエッチング技
術でエッチングして、前記等幅で帯状をなす複数の電極
16を配列ピッチd3でパターン形成する。工程n2で
は、この製造段階の絶縁基板15上に、図8(2)およ
び図9(2)に示されるように粘性の比較的高いレジス
ト膜を膜厚h1で塗布し、エッチングして前記間隔d2
を隔てる案内部材17,18を形成し、案内部材17,
18に挟まれる溝39を構成する。工程n3では、図8
(3)および図9(3)に示されるように前記樹脂フィ
ルム19を案内部材17,18上に熱圧着して、前記溝
39を被覆し、前記ノズル孔4を構成する。
工程図であり、図8はこの製造工程を説明する斜視図で
あり、図9は図8の切断面線X1−X1,X2−X2,
X3−X3からそれぞれ見た断面図である。工程n1で
は、図8(1)および図9(1)に示されるように、図
3および図4を参照して説明した絶縁基板15上にアル
ミニウムなどの金属材料を蒸着し、周知のエッチング技
術でエッチングして、前記等幅で帯状をなす複数の電極
16を配列ピッチd3でパターン形成する。工程n2で
は、この製造段階の絶縁基板15上に、図8(2)およ
び図9(2)に示されるように粘性の比較的高いレジス
ト膜を膜厚h1で塗布し、エッチングして前記間隔d2
を隔てる案内部材17,18を形成し、案内部材17,
18に挟まれる溝39を構成する。工程n3では、図8
(3)および図9(3)に示されるように前記樹脂フィ
ルム19を案内部材17,18上に熱圧着して、前記溝
39を被覆し、前記ノズル孔4を構成する。
【0027】図10は前記駆動パルスP1〜P4のタイ
ミングチャートであり、図11は本実施例の動作を説明
する図である。図6に示す回路に図10に示す駆動パル
スP1〜P4を入力すると、各電極E1〜E12の極性
は下記第1表のようになる。
ミングチャートであり、図11は本実施例の動作を説明
する図である。図6に示す回路に図10に示す駆動パル
スP1〜P4を入力すると、各電極E1〜E12の極性
は下記第1表のようになる。
【0028】
【表1】
【0029】以下、図11を参照して動作例を説明す
る。図11(1)は図6において駆動パルスP3が入力
されている状態であり、電極E1,E5,E9が電位−
Vに接続され、電極E2,E4,E6,E8,E10,
E12が接地電位に接続され、電極E3,E7,E11
が電位+Vに接続されている。図11(2)は駆動パル
スP4が入力されている状態であり、電位+V,−Vお
よび接地電位の電極Eは1つずつノズル2の先端側に移
動した状態である。図11(3)は駆動パルスP1が入
力されている状態であり、電位+V,−Vおよび接地電
位の電極Eは、図11(2)の場合よりもノズル2の先
端側に向けてさらに1つずつ移動した状態を示してい
る。
る。図11(1)は図6において駆動パルスP3が入力
されている状態であり、電極E1,E5,E9が電位−
Vに接続され、電極E2,E4,E6,E8,E10,
E12が接地電位に接続され、電極E3,E7,E11
が電位+Vに接続されている。図11(2)は駆動パル
スP4が入力されている状態であり、電位+V,−Vお
よび接地電位の電極Eは1つずつノズル2の先端側に移
動した状態である。図11(3)は駆動パルスP1が入
力されている状態であり、電位+V,−Vおよび接地電
位の電極Eは、図11(2)の場合よりもノズル2の先
端側に向けてさらに1つずつ移動した状態を示してい
る。
【0030】すなわち、ノズル2はトナー3に対してリ
ニアモータとしての作用を及ぼし、トナー3を通過方向
A1下流側に向かって進行させる。ノズル2の先端から
外部に出たトナー3は、図1に示されるようにノズル2
とプラテンローラ7との間に印加されている加速用の電
界↑Eによって加速され、シールド板12の透孔13を
通過してプラテンローラ7側に向かい、記録紙8に付着
する。このようにして、記録紙8上に所望の画像が形成
された後、記録紙8は定着装置11に搬送され定着され
る。
ニアモータとしての作用を及ぼし、トナー3を通過方向
A1下流側に向かって進行させる。ノズル2の先端から
外部に出たトナー3は、図1に示されるようにノズル2
とプラテンローラ7との間に印加されている加速用の電
界↑Eによって加速され、シールド板12の透孔13を
通過してプラテンローラ7側に向かい、記録紙8に付着
する。このようにして、記録紙8上に所望の画像が形成
された後、記録紙8は定着装置11に搬送され定着され
る。
【0031】前記ノズル2におけるトナー3の移動速度
は、本件の発明者の実験によれば、100000個/秒
を超えると記録紙8上における画像の点の脱落が生じる
ことが確認された。これにより、前記トナー3の移動速
度は、100000個/秒以下の速度に定められる。す
なわち、前記駆動パルスP1〜P4の周波数は前記トナ
ー3の移動速度を満たす範囲に選ばれる。
は、本件の発明者の実験によれば、100000個/秒
を超えると記録紙8上における画像の点の脱落が生じる
ことが確認された。これにより、前記トナー3の移動速
度は、100000個/秒以下の速度に定められる。す
なわち、前記駆動パルスP1〜P4の周波数は前記トナ
ー3の移動速度を満たす範囲に選ばれる。
【0032】以上のように、本実施例ではトナー3を用
いて記録紙8上に画像を形成するようにしたので、従来
技術の項で述べた電子写真技術に対し、トナーが記録媒
体に付着するまでの光導電体への電荷の均一な分布と、
トナーによる現像処理と光導電体上のトナー像の記録媒
体への転写処理などの複雑な処理工程が不必要となり、
このような各処理工程を実現するための構成を簡略化す
ることができ、このためコストダウンを図ることができ
る。また、従来技術では、光導電体への電荷の付与や前
記転写処理などではコロナ放電が多く用いられており、
このようなコロナ放電ではオゾンが発生するため何等か
ら対策が必要となるが、本実施例ではコロナ放電は用い
ていないため、前記対策が不必要になり、構成の簡略化
を図ることができる。
いて記録紙8上に画像を形成するようにしたので、従来
技術の項で述べた電子写真技術に対し、トナーが記録媒
体に付着するまでの光導電体への電荷の均一な分布と、
トナーによる現像処理と光導電体上のトナー像の記録媒
体への転写処理などの複雑な処理工程が不必要となり、
このような各処理工程を実現するための構成を簡略化す
ることができ、このためコストダウンを図ることができ
る。また、従来技術では、光導電体への電荷の付与や前
記転写処理などではコロナ放電が多く用いられており、
このようなコロナ放電ではオゾンが発生するため何等か
ら対策が必要となるが、本実施例ではコロナ放電は用い
ていないため、前記対策が不必要になり、構成の簡略化
を図ることができる。
【0033】また、従来技術のインクジェット方式で
は、液体状のインクを用いているため、長期間使用しな
いときにはノズル内のインクが乾燥して目詰まりを生
じ、動作不良を招くという課題を有しているが、本実施
例では粉体のトナーを用いているため、長期間の不使用
でも動作不良を生じる事態が防止される。トナーを記録
媒体上に付着させる構成のため、従来技術のように、記
録媒体上に付着したインクが乾燥するまでに時間を要す
る点に起因するインクの滲みや相互拡散を防止でき、こ
れにより解像度を格段に向上することができる。さら
に、プラスチックフィルムなどから構成されるOHP
(オーバヘッドプロジェクタ)フィルムなどの非浸透性
のシート体に対しても、液体インクを用いる場合と比較
し、インクが乾燥して固定画像となるまでの比較的に長
い時間が不必要となり、使用性が格段に向上される。ま
た、本実施例ではトナーの1個を1画素とするので、従
来技術のインクリボン(シート)方式と比較し、解像度
を格段に向上することができる。
は、液体状のインクを用いているため、長期間使用しな
いときにはノズル内のインクが乾燥して目詰まりを生
じ、動作不良を招くという課題を有しているが、本実施
例では粉体のトナーを用いているため、長期間の不使用
でも動作不良を生じる事態が防止される。トナーを記録
媒体上に付着させる構成のため、従来技術のように、記
録媒体上に付着したインクが乾燥するまでに時間を要す
る点に起因するインクの滲みや相互拡散を防止でき、こ
れにより解像度を格段に向上することができる。さら
に、プラスチックフィルムなどから構成されるOHP
(オーバヘッドプロジェクタ)フィルムなどの非浸透性
のシート体に対しても、液体インクを用いる場合と比較
し、インクが乾燥して固定画像となるまでの比較的に長
い時間が不必要となり、使用性が格段に向上される。ま
た、本実施例ではトナーの1個を1画素とするので、従
来技術のインクリボン(シート)方式と比較し、解像度
を格段に向上することができる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明に従えば、画像形成
装置は、トナーが通過する通過孔が形成された基体を備
え、この基体の前記通過孔に臨んで通過孔の軸線方向に
沿って配列された複数の電極を備えている。各電極に予
め定める順序で電位を接続すると、前記通過孔内のトナ
ーは電荷を有しており、この電荷と電極の電位との間で
電気的力が作用し、電極と基体とはリニアモータを構成
することになる。したがって、トナーは通過孔内を移動
する運動量が与えられ、対象物に飛翔する。特に本発明
によれば、ノズルの通過孔は、トナー1個が通過できる
程度の断面矩形の貫通孔に形成されており、通過孔にト
ナーを転がらせて通過させて帯電量を増やす。
装置は、トナーが通過する通過孔が形成された基体を備
え、この基体の前記通過孔に臨んで通過孔の軸線方向に
沿って配列された複数の電極を備えている。各電極に予
め定める順序で電位を接続すると、前記通過孔内のトナ
ーは電荷を有しており、この電荷と電極の電位との間で
電気的力が作用し、電極と基体とはリニアモータを構成
することになる。したがって、トナーは通過孔内を移動
する運動量が与えられ、対象物に飛翔する。特に本発明
によれば、ノズルの通過孔は、トナー1個が通過できる
程度の断面矩形の貫通孔に形成されており、通過孔にト
ナーを転がらせて通過させて帯電量を増やす。
【0035】したがって本発明では、電子写真装置にお
ける帯電装置や現像装置および転写装置などが不要とな
り、構成の簡略化を図ることができる。また、画像を形
成する材料としてトナーを用いており、したがって長時
間使用しない場合でも、液体インクを用いる場合と比較
し、目詰まりなどが防止され、使用性が格段に向上され
る。また、トナーを用いて画像の形成を行うため、形成
される画像の分解能をトナーの粒径程度にすることがで
き、画像品質を格段に向上することができる。また、前
述の製造方法は、このような新規な画像形成装置を実現
しうるものである。
ける帯電装置や現像装置および転写装置などが不要とな
り、構成の簡略化を図ることができる。また、画像を形
成する材料としてトナーを用いており、したがって長時
間使用しない場合でも、液体インクを用いる場合と比較
し、目詰まりなどが防止され、使用性が格段に向上され
る。また、トナーを用いて画像の形成を行うため、形成
される画像の分解能をトナーの粒径程度にすることがで
き、画像品質を格段に向上することができる。また、前
述の製造方法は、このような新規な画像形成装置を実現
しうるものである。
【図1】本発明の一実施例の構成例を示す系統図であ
る。
る。
【図2】本実施例の画像形成装置1の系統図である。
【図3】ノズル2の断面図である。
【図4】図3の切断面線X4−X4から見た断面図であ
る。
る。
【図5】画像形成装置1の基本的な電気的構成例を示す
ブロック図である。
ブロック図である。
【図6】画像形成装置1の電気的構成例を示す回路図で
ある。
ある。
【図7】ノズル2の製造工程を示す工程図である。
【図8】本実施例の製造工程を示す斜視図である。
【図9】本実施例の製造工程を示す断面図である。
【図10】駆動パルスP1〜P4のタイミングチャート
である。
である。
【図11】トナー3の移動動作を説明する断面図であ
る。
る。
1 画像形成装置 2 ノズル 3 トナー 4 ノズル孔 7 プラテンローラ 8 記録紙 11 定着装置 12 シールド板 15 絶縁基板 16 電極 19 樹脂フィルム
Claims (2)
- 【請求項1】 予め定める粒径の真球状トナーを帯電し
供給するトナー供給装置と、供給されたトナーに電気的
に運動量を与え通過させるノズルと、外周に記録対象物
を有し、ノズルからトナーを飛翔させる電位を付与され
たプラテンロールと、ノズルとプラテンロールの間でト
ナーの飛翔付着位置を制御するシールド板とからなる画
像形成装置において、 ノズルが、トナー1個が通過できる程度の断面矩形の貫
通孔に形成されている通過孔を有し、この通過孔に臨む
1面に軸線方向に一定間隔で複数の電極を配し、各電極
に予め決められた順序で交番電位を与える配電装置を備
え、通過孔にトナーを転がらせて通過させて帯電量を増
やすことを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項2】 予め定める粒径の真球状であって電荷を
有する粉体を対象物上に飛翔させて画像を形成する画像
形成装置を製造する方法であって、 電気絶縁性を有し、表面が平滑な絶縁基板上に複数の帯
状電極を形成し、 絶縁基板上に絶縁膜を形成して、予め定める除去領域を
選択的に除去して絶縁膜に凹所を形成し、 前記除去領域を含む範囲の絶縁膜上に電気絶縁性を有す
る被覆部材を固着して、帯状電極および絶縁膜の前記除
去された範囲を粉体が通過する通過孔として構成したこ
とを特徴とする画像形成装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6042792A JP3276974B2 (ja) | 1992-03-17 | 1992-03-17 | 画像形成装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6042792A JP3276974B2 (ja) | 1992-03-17 | 1992-03-17 | 画像形成装置およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05261965A JPH05261965A (ja) | 1993-10-12 |
JP3276974B2 true JP3276974B2 (ja) | 2002-04-22 |
Family
ID=13141923
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6042792A Expired - Fee Related JP3276974B2 (ja) | 1992-03-17 | 1992-03-17 | 画像形成装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3276974B2 (ja) |
-
1992
- 1992-03-17 JP JP6042792A patent/JP3276974B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05261965A (ja) | 1993-10-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4733256A (en) | Electrostatic color printer | |
US4777500A (en) | Electrostatic color printer | |
EP1193071B1 (en) | Image forming apparatus | |
US6309049B1 (en) | Printing apparatus and method for imaging charged toner particles using direct writing methods | |
JP2783226B2 (ja) | インクジェット式ヘッド装置 | |
JP3276974B2 (ja) | 画像形成装置およびその製造方法 | |
JPH09118036A (ja) | 画像形成装置 | |
EP1193070B1 (en) | Image forming apparatus | |
EP1348563B1 (en) | Writing head and image forming apparatus using the same | |
JP4307753B2 (ja) | 静電搬送装置、現像装置及び画像形成装置 | |
JP3623305B2 (ja) | 画像記録方法及び装置 | |
JP2010164912A (ja) | 画像形成装置 | |
US6084614A (en) | Method and apparatus for forming an image using flying developing particles | |
JP4092103B2 (ja) | 画像形成方法及び画像形成装置 | |
US6097410A (en) | Method and apparatus for forming an image on a recording medium wherein ink emission is accurately controlled by varying the surface level of chargeable developer ink | |
JP2000122429A (ja) | 画像形成装置および画像形成方法 | |
JP3749339B2 (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP2000066518A (ja) | 画像形成装置 | |
US6227655B1 (en) | DEP (direct electrostatic printing) device maintaining a constant distance between printhead structure and toner delivery means | |
JPH09254430A (ja) | 粉体画像形成装置 | |
JPS59827B2 (ja) | セイデンキロクソウチ | |
JPH10217531A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2006168361A (ja) | 材料分布方法 | |
JP2000062193A (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP2000066523A (ja) | 画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |