JP3276283B2 - 焼却炉における廃熱発電システム - Google Patents
焼却炉における廃熱発電システムInfo
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E20/00—Combustion technologies with mitigation potential
- Y02E20/12—Heat utilisation in combustion or incineration of waste
Landscapes
- Incineration Of Waste (AREA)
Description
熱発電システムに関し、より詳しくはごみ焼却炉内に天
然ガスのような炭化水素系燃料を吹き込んで低NOX化
を図るとともに、この焼却炉の高温廃ガス中に含まれて
いる熱エネルギーによって高効率発電を行う焼却炉おけ
る廃熱発電システムに関するものである。
加する傾向にある。これらごみの中には再生利用される
ものもあるが、多くはごみ焼却プラントにて焼却処分さ
れているのが実情である。このごみ焼却プラントでの焼
却に際しては、窒素酸化物(NOX),一酸化炭素(C
O),ダイオキシン類等の空気汚染物質が排出され、こ
れら空気汚染物質が都市環境に少なからず影響を及ぼし
ている。
抑制するために、特公平7−62524号公報に開示さ
れているように、天然ガスを用いて排気ガスを再燃焼さ
せる方法(天然ガス再燃焼法)が提案されている。この
天然ガス再燃焼法は、被燃焼物を一次燃焼空気により主
燃焼させる一次燃焼ゾーンの上方の二次燃焼ゾーンに天
然ガスを吹き込み燃焼ガスを還元性雰囲気にしてNOX
を除去するとともに、この天然ガス還元後の残留炭化水
素と燃焼室にて発生した炭化水素およびCOを二次燃焼
空気により完全燃焼させるものである。この天然ガス再
燃焼法によれば、天然ガスを用いない場合と比較してN
OX,COの排出量をそれぞれ最大で60%,50%の
低減率で抑制できることが実証されている。
ある。すなわち、還元雰囲気の二次燃焼ゾーンでは次の
ような反応が進行していると考えられている。 CnHm+O2→Cn'Hm'+CO+H2O NO+Cn'Hm'→ Cn"Hm"+N2+CO+H2O or NO+Cn'Hm'→ Cn"Hm"+NHi+CO+H2
O (但し、'は化学反応初期のラジカルを示し、NHiは
窒素化合物を示す。)
(CnHm)と一次燃焼空気中の酸素(O2)との反応
により生成される炭化水素ラジカル(Cn'Hm')が窒
素酸化物(NO)と反応することによりそのNOが還元
されて結果として除去されることになる。
を用いる際に、被燃焼物の種類等が変わった場合に燃焼
室内に吹き込まれる天然ガスの供給量に過不足を生じる
ことから、特開平6−307619号公報において、二
次燃焼ゾーンにて発生するCOの濃度とその二次燃焼ゾ
ーンから排出されるNOXの濃度とをそれぞれ検出し、
これら濃度が所定値になるように天然ガスおよび一次燃
焼空気の供給量を制御するようにした焼却炉の燃焼制御
装置が提案されている。この燃焼制御装置によれば、常
に安定した低減率でCOおよびNOXのような空気汚染
物質の排出を抑制することが可能となる。
により発生する高温廃ガス中に含まれる熱エネルギー
は、通常、廃ガス通路中に設けられる廃熱ボイラによっ
て蒸気として取り出され、従来の火力発電と同様、蒸気
タービンを用いて発電に利用されている。
よって説明する。この発電システムにおいて、焼却炉5
1からの廃ガスは廃ガスダクト52を通って煙突53か
ら放出される。この廃ガスダクト52中には、高温の廃
ガスから熱を回収するための廃熱ボイラ54が配される
とともに、廃ガス中に含まれているHCl,SOX,ば
いじん等の大気汚染物質を除去するための廃ガス処理設
備(乾式ガス処理装置55および湿式ガス処理装置5
6)および誘引送風機57が配されている。また、この
湿式ガス処理装置56の下流側には脱硝装置58が設け
られ、この脱硝装置58の上流側にはガスの再加熱を行
うガス再加熱器59が設けられている。一方、廃熱ボイ
ラ54からの蒸気は蒸気配管60を経て蒸気タービン6
1に入り、この蒸気タービン61の回転により発電機6
2を駆動する。一方、蒸気タービン61からの復水は復
水管63により復水器64および脱気器65を経て廃熱
ボイラ54用給水として循環利用される。
は、燃料による火力発電と異なり、ごみ中に含まれてい
る塩素成分に起因する塩化水素(HCl)と、同じくご
み中に含まれている多くの金属類をはじめとする種々の
腐蝕性物質とが廃ガス中に含まれているために、これら
によって共合腐蝕が起こる。このために、この共合腐蝕
を防止するための対策として、蒸気温度を、腐蝕の起こ
りにくい温度範囲(実用的には300℃以下)に抑える
ことが慣用されており、このために発電効率が十数%に
止まっているのが実情である。
図るために、廃熱ボイラからの蒸気をクリーンな燃料で
ある天然ガスの燃焼によって過熱する独立の蒸気過熱器
を設け、この蒸気過熱器により過熱した後に蒸気タービ
ンへ送るようにしたシステムが提案されている。
再燃焼法をごみ焼却炉に用いると、NOX低減対策とし
て極めて有効であるだけでなく、使用された天然ガスは
熱エネルギーとして、更には電気エネルギーとして回収
されるため、全くの損失にはならないという利点があ
る。
いて使用される天然ガスの量は、投入ごみの熱量比で約
10%に相当する量であるために、ごみ焼却炉の運転に
際しては、常時、投入ごみの熱量比で約10%に相当す
る量の天然ガスを供給する必要があるとともに、ごみ焼
却炉建設に当たっては、通常のごみ焼却炉に対し約10
%だけ大きな熱エネルギー回収装置が必要になるという
問題点がある。
を発電に利用するごみ発電において、独立の蒸気過熱器
を設けることは発電効率の向上のために極めて有効な手
段であるが、このためにも新たに相当量の天然ガスが必
要となる。
X),一酸化炭素(CO)等の空気汚染物質を抑制する
ための天然ガス再燃焼システムと、天然ガス燃焼加熱に
よる独立蒸気加熱器を用いる発電システムとの2つの天
然ガスを用いるシステムの組み合わせにより、ごみ焼却
炉における無公害化と高効率発電とを達成することが可
能となる。しかしながら、このようなシステムにおいて
は、無公害化および高効率発電のいずれの目的にも、個
々に相当量の天然ガスが必要になるという問題点があ
る。
とを目的として、NOX低減効果を維持しつつ天然ガス
等の炭化水素系燃料の使用量を最小限に抑えることがで
き、併せて発電効率を更に向上させることのできる焼却
炉における廃熱発電システムを提供することにある。
目的を達成するために、本発明による焼却炉における廃
熱発電システムは、被燃焼物を一次燃焼空気により主燃
焼させる一次燃焼ゾーンの上方の二次燃焼ゾーンに炭化
水素系燃料を供給してその二次燃焼ゾーンを還元雰囲気
にし、この二次燃焼ゾーンの上方にて二次燃焼空気によ
り未燃物もしくは不完全燃焼物を完全燃焼させる焼却炉
における廃熱発電システムであって、前記焼却炉からの
廃熱を回収する廃熱ボイラを設けるとともに、この廃熱
ボイラから蒸気タービンに至る蒸気配管中に炭化水素系
燃料の燃焼加熱による独立過熱器を設け、この独立過熱
器からの排ガスを前記二次燃焼ゾーンに供給される炭化
水素系燃料に混合することを特徴とするものである。
において使用される天然ガスは、焼却炉の一次燃焼ガス
を完全な還元雰囲気としてNOXを除去するためのもの
である。したがって、この天然ガスの量は、一次燃焼ガ
ス中に存在する残留酸素等の酸化性物質の量に左右され
る。すなわち、この天然ガスの量を最小限に抑えるため
には、一次燃焼ガス中の酸化性物質の量を最小限にして
おかねばならない。一方、焼却炉においてはごみ等の被
燃焼物を完全燃焼させることが必要であって、この焼却
炉から排出される焼却灰の中に未燃固形物もしくは不完
全燃焼固形物が多量に残存することがあってはならな
い。
に、この天然ガス再燃焼法では、通常、乾燥ストーカ部
分,燃焼ストーカ部分および後燃焼ストーカ部分よりな
る焼却炉において、乾燥ストーカ部分,燃焼ストーカ部
分に供給される一次燃焼用空気が極度に抑えられ、これ
によってそれら各ストーカ部分から発生する一次燃焼ガ
スが、一酸化炭素,炭化水素ガスのような不完全燃焼ガ
スもしくは未燃ガスを多量に含む還元性雰囲気の強いガ
スにされている。こうして、これら乾燥ストーカ部分お
よび燃焼ストーカ部分にて残存する酸素の量は少なく
(2%以下)なっている。一方、後燃焼ストーカ部分で
は、焼却灰中に未燃固形物もしくは不完全燃焼固形物が
残存することがないように、他の部分よりも大きな空燃
比になるように燃焼用空気が供給される。したがって、
この後燃焼ストーカ部分の直上の燃焼ガスは酸素を多く
(17〜19%程度)含む酸化性雰囲気のガスとなって
いる。
燃焼ストーカ部分にて生成される還元性雰囲気の強い一
次燃焼ガスと、後燃焼ストーカ部分にて生成される酸化
性雰囲気の燃焼ガスとは合体し、全体として一次燃焼ゾ
ーンを形成し、なお還元性雰囲気を保っている。この一
次燃焼ゾーン上部に天然ガスが導入されて完全な還元性
雰囲気とされ、前述の化学反応式に示される反応によっ
てNOXが除去されることとなる。この場合、一次燃焼
ガスと天然ガスとを迅速かつ完全に混合し、一様で完全
な還元性雰囲気をつくり出すことが必要となる。このた
めに、通常は、焼却炉下流の煙道ガスの一部を再循環し
て天然ガスと混合し、この混合ガスを炉内の一次燃焼ゾ
ーン上に送入して十分なガス攪乱を与えて完全混合を図
っている。
て完全燃焼した排ガスであって、このガス中には多く
(8〜12%)の酸素を含有しているために、新たな酸
素供給源となって、燃焼室内に完全な還元性雰囲気を醸
成するために必要な天然ガスの消費量を増大させる一因
となってしまう。
を一次燃焼ガスに吹き込み完全混合させて一様で完全な
還元性雰囲気を醸成してNOXを除去するための炭化水
素系燃料の混合用媒体として、酸素量の比較的多い煙道
ガスに代え、独立過熱器の排ガスが用いられている。こ
の独立過熱器の排ガスは、後述のようにガス中の酸素濃
度が低く(1〜2%程度)、炭化水素系燃料の混合用媒
体としては煙道ガスからの再循環ガス同様に有効である
が、新たな酸素供給源になることは少なく、完全な還元
性雰囲気を醸成するために必要な炭化水素系燃料の消費
量の増大に寄与することが少ない。
燃焼法を適用することによるNOX低減効果と、独立蒸
気過熱器を適用することによる高い発電効率の確保とい
う各単独システムによる効果を維持しつつ、これらシス
テムを組み合わせて、独立過熱器からの排ガスを天然ガ
ス等の炭化水素系燃料の一次燃焼ガスへの吹き込みのた
めの混合媒体として利用することにより、この炭化水素
系燃料の使用量の大幅な節減と利用率の向上とを図るこ
とができる。
の燃焼ガスを新鮮な空気とともに二次燃焼空気として、
前記二次燃焼ゾーンの上方のバーンアウトゾーンに供給
するのが好ましい。このようにすれば、一次燃焼によっ
て燃焼ガス中に生成される炭化水素ガス、COガスある
いは余剰の炭化水素ガスなどを、前記バーンアウトゾー
ンにおいて完全燃焼させることができる。
る廃熱発電システムの具体的実施例について、図面を参
照しつつ説明する。
構成図が図1に示されている。本実施例のごみ焼却炉1
においては、被燃焼物としてのごみ2が投入されるホッ
パー3と、このホッパー3から投入されたごみ2を燃焼
させるストーカ4と、このストーカ4の上方に設けられ
炉壁5により画定される燃焼室6と、このストーカ4を
通して燃焼室6内に一次燃焼空気を供給する一次燃焼空
気供給装置7と、燃焼後の焼却灰を取り出す灰排出口8
とが設けられている。
焼ストーカ4bおよび後燃焼ストーカ4cよりなり、各
ストーカ4a,4b,4cに対応して一次燃焼空気供給
装置7の各空気導管7a,7b,7cがそれぞれ設けら
れている。なお、これら空気導管7a,7b,7cには
押込送風機7dから一次燃焼空気が供給される。こうし
て、ホッパー3から投入されるごみ2は、乾燥ストーカ
4a,燃焼ストーカ4bおよび後燃焼ストーカ4cの順
に前進しながら各空気導管7a,7b,7cを介して各
ストーカ4a,4b,4cに供給される一次燃焼空気に
よって一次燃焼される。この際、乾燥ストーカ4aおよ
び燃焼ストーカ4bに供給される一次燃焼用空気は、一
次燃焼ガス中の酸化性物質の量を最小限にするために少
量に抑制される。
トーカ4b,後燃焼ストーカ4cでの燃焼により生じる
高温燃焼ガスによって主としてごみの乾燥が行われ、一
部燃焼が始まる。しかし、前述のように空気導管7aか
ら供給される一次燃焼空気が抑制されているために、こ
の乾燥ストーカ4aの部分から燃焼室6内へ出るガス
は、水分の蒸発による水蒸気,乾留によって生じる炭化
水素ガス,不完全燃焼によって生じるCOなどである。
bから供給される一次燃焼空気により主たる燃焼が行わ
れるが、この一次燃焼空気もやはり抑制されているため
に、この燃焼ストーカ4bの部分から燃焼室6内へ出る
ガスには、炭化水素およびCOが多量に含まれており、
またそのガス中の未反応の酸素は2%未満に抑えられ
る。こうして、これら乾燥ストーカ4aおよび燃焼スト
ーカ4bの上方の一次燃焼ゾーン6aにおける燃焼ガス
は、1000〜1300℃の高温に達してはいるが、還
元性雰囲気が強く、発生するNOXも比較的低く抑えら
れている。
に多量の未燃固形物もしくは不完全燃焼固形物が残存す
ることのないよう、乾燥ストーカ4a部分および燃焼ス
トーカ4b部分に比べて比較的大きな空燃比になるよう
に一次燃焼空気が供給される。したがって、この後燃焼
ストーカ4cの上方の一次燃焼ゾーン6bにおける燃焼
ガスは、温度500〜600℃付近で、かつ17〜19
%程度の酸素が残存しており酸化性雰囲気を有してい
る。但し、この燃焼ガスは比較的低温であることと、ご
み中の窒素成分がほぼなくなってしまっているために、
この後燃焼ストーカ4cの部分で発生するNOXは少な
く抑えられた状態にある。
ーン6a,6bにおける燃焼ガスは混合されることによ
り還元性雰囲気を保っている。この還元性雰囲気の一次
燃焼ゾーン6a,6bの上方には炉壁5に供給口5aが
設けられ、この供給口5aから燃焼室6内に供給管9を
通して炭化水素系燃料(天然ガス)が供給されるように
なっている。これにより、一次燃焼ゾーン6a,6bの
上方の二次燃焼ゾーン(リバーンゾーン)6cの付近に
完全な還元性雰囲気が形成され、一次燃焼中に発生した
NOXもその二次燃焼ゾーン6cで還元されて最大60
%以上の低減率で低減される。
次燃焼ゾーン6b付近の燃焼ガスには、酸素がなお多量
に残存している。そこで、この一次燃焼ゾーン6b付近
の燃焼ガスが炉壁5の排出口5bからブースター10に
よって供給管11aを介して吸引され、この供給管11
aに接続される別の供給管11bからの新鮮な空気とと
もに、二次燃焼空気として二次燃焼ゾーン6cの上方の
ゾーン(バーンアウトゾーン)6dに供給口5cを介し
て供給される。
生成される炭化水素ガス,COガスあるいは余剰の炭化
水素ガスなどが、このバーンアウトゾーン6dにおいて
二次燃焼空気によって完全燃焼される。なお、前記バー
ンアウトゾーン6dにおいては天然ガスの吹き込みによ
って既にNOXは低減されている上に、900〜100
0℃の比較的低温で燃焼が行われるために、新たなNO
Xの発生はほとんどなく、排ガス中のNOXは50PP
M以下に抑えられる。
の燃焼室6頂部より排出される廃ガスは、廃ガスダクト
21によって煙突22から大気へ放出される。この廃ガ
スダクト21中には、高温の廃ガスから熱を回収するた
めの廃熱ボイラ23と、廃ガス中に含まれているHC
l,ばいじん等の大気汚染物質を除去するための一連の
廃ガス処理設備24とが設けられている。ここで、この
廃ガス処理設備24は、脱硝設備がないか、あるいは著
しく簡略化されている点に特徴がある。また、廃熱ボイ
ラ23は、廃ガス中に含まれているHClとばいじん中
に含まれている種々の腐蝕性物質との烈しい共合腐蝕の
発生を避けるために、蒸気温度を腐蝕の起こり難い温度
である300℃以下、望ましくは280℃に抑えるよう
に設計されている。この300℃以下の温度の蒸気は蒸
気配管25を経て蒸気タービン26に入り、この蒸気タ
ービン26の回転により発電機27が駆動されて発電が
行われる。
に至るまでの蒸気配管25中には、クリーンな天然ガス
燃焼方式による独立過熱器28が設けられ、この独立過
熱器28によって廃熱ボイラ23からの300℃以下の
低温蒸気が420℃のレベルまで過熱されるようにされ
ている。このような独立過熱器28を設けることで、発
電効率を21〜24%に上げることができる。
の典型的組成は表1に示されるとおりである。
燃焼による排ガス中にはHClもしくはその他の腐蝕性
物質は含まれていない。したがって、この独立過熱器2
8において蒸気を420℃まで過熱しても伝熱面が腐蝕
することはない。この独立過熱器28からの排ガスは、
蒸気を過熱した後もなお400℃程度の高温であるの
で、排気管29を経て煙突22により大気に放出するま
でに、低圧ボイラ30によって更に熱回収され、これに
よって得られる蒸気は蒸気配管31を介してごみ焼却場
内の加熱,加温,空調等の熱源として使用される。一
方、蒸気タービン26からの復水は復水管32により復
水器33および脱気器34を経て廃熱ボイラ23用給水
として、また一部は低圧ボイラ30用給水として循環利
用される。
低圧ボイラ30にて伝熱した後の天然ガス燃焼の排ガス
は、排気管29から分岐される導入配管35を介して燃
焼室6内に天然ガスを供給する供給管9に導入される。
こうして、燃焼室6の一次燃焼ガス内へ供給される天然
ガスが前記排ガスを混合促進媒体としてその一次燃焼ガ
スと迅速かつ完全に混合される。この天然ガス燃焼の排
ガスは、表1に示されるように酸素含有量が1.1%で
あり、通常の天然ガス再循環法で天然ガスの混合促進媒
体用に用いられるごみ焼却炉廃ガスの再循環ガス(図3
の一点鎖線)の酸素含有量(8〜12%)に比べて著し
く少なく、燃焼室6内の二次燃焼ゾーン(リバーンゾー
ン)6c内で完全な還元性雰囲気を醸成するために不利
な酸素を減らすことができ、これによって天然ガスの使
用量を減らすことができる。ここで、図3は、天然ガス
再燃焼法と独立蒸気過熱器の両者を適用したものにおい
て、煙道ガスの一部を天然ガスと混合して燃焼室に再循
環させるようにしたシステムの例である。この図3にお
いて図2のシステムと共通する部分には同一符号が付さ
れている。なお、符号36で示されるのは給水加熱器で
ある。
具体例によって説明する。
0t/24h)の大型の連続式ごみ焼却炉について、表
2に示される4つのケースについて比較を行った。
のみで独立過熱器(独立SH)を設けず、また天然ガス
再燃焼法を採用しない古典的なごみ焼却炉の場合であ
る。この場合、廃熱ボイラ54の圧力および温度はそれ
ぞれ28ata,300℃であり、蒸気タービン61の
入口の蒸気の圧力および温度はそれぞれ27ata,3
00℃である。 ケースB(比較例2) このケースは、廃熱ボイラと独立過熱器とを設けている
が、天然ガス再燃焼法を採用しない場合である(図示せ
ず)。この場合、廃熱ボイラの圧力および温度はそれぞ
れ65ata,279℃であり、この蒸気を独立過熱器
で過熱し、蒸気タービンに入る蒸気の圧力および温度は
それぞれ62ata,420℃である。なお、ケースA
およびケースBにおいてはいずれも天然ガス再燃焼法を
採用していないので、ごみ焼却炉の燃焼室内のNOx値
は高く、したがって一連の廃ガス処理設備の中で脱硝装
置の設置を必要とする。 ケースC(比較例3) このケースは、図3に示されるように、廃熱ボイラ23
と独立過熱器28とを設け、天然ガス再燃焼法を採用し
た場合である。ただし、独立過熱器28および低圧ボイ
ラ30にて伝熱後の天然ガス燃焼の排ガスは煙突22よ
り大気に放出される。この場合、廃熱ボイラの圧力およ
び温度はそれぞれ65ata,279℃であり、この蒸
気を独立過熱器で過熱し、蒸気タービンに入る蒸気の圧
力および温度はそれぞれ62ata,420℃である。 ケースD(本実施例) このケースは、図2に示されるように、廃熱ボイラ23
と独立過熱器28とを設け、天然ガス再燃焼法を採用
し、独立過熱器28および低圧ボイラ30にて伝熱後の
天然ガス燃焼の排ガスの一部を天然ガス再燃焼法におけ
る天然ガス吹き込み時の混合媒体として利用する場合で
ある。この場合、廃熱ボイラの圧力および温度はそれぞ
れ65ata,279℃であり、この蒸気を独立過熱器
で過熱し、蒸気タービンに入る蒸気の圧力および温度は
それぞれ62ata,420℃である。
結果が表3に示されている。
テムのケースAでは、発電効率が16.2%に止まるの
に対して、独立過熱器を付加したもの(ケースB,C,
D)では21.5〜24.3%まで上昇し、特に独立過
熱器と天然ガス再燃焼法とを併用したもの(ケースC,
D)では、ケースBよりも発電効率が2.5〜2.8%
高くなった。また、投入した天然ガスは、ケースB,
C,Dを通じ47〜51%と高い効率で利用された。特
に、本実施例(ケースD)のように独立過熱器の排ガス
を天然ガス再循環法における混合媒体として利用したも
のでは、ごみ焼却炉廃ガスの再循環ガスを利用するもの
(ケースC)に比べて、天然ガス量を720Nm3/h
から430Nm3/hに減らすことができ、天然ガスの
発電への利用率は50.8%という高い値を得ることが
できた。なお、独立過熱器出口の天然ガス燃焼の排ガス
量は17,000Nm3/hであり、天然ガス再燃焼法
にて必要とする混合用媒体ガス量13,600Nm3/
hを十分にまかなうことができるので、ごみ焼却炉廃ガ
スは全く使う必要はない。
について説明したが、本発明は、流動床炉に対しても適
用することができる。
概略構成図である。
電システムの構成図である。
ムの構成図である。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 被燃焼物を一次燃焼空気により主燃焼さ
せる一次燃焼ゾーンの上方の二次燃焼ゾーンに炭化水素
系燃料を供給してその二次燃焼ゾーンを還元雰囲気に
し、この二次燃焼ゾーンの上方にて二次燃焼空気により
未燃物もしくは不完全燃焼物を完全燃焼させる焼却炉に
おける廃熱発電システムであって、 前記焼却炉からの廃熱を回収する廃熱ボイラを設けると
ともに、この廃熱ボイラから蒸気タービンに至る蒸気配
管中に炭化水素系燃料の燃焼加熱による独立過熱器を設
け、この独立過熱器からの排ガスを前記二次燃焼ゾーン
に供給される炭化水素系燃料に混合することを特徴とす
る焼却炉における廃熱発電システム。 - 【請求項2】 前記一次燃焼ゾーン付近の燃焼ガスを新
鮮な空気とともに二次燃焼空気として、前記二次燃焼ゾ
ーンの上方のバーンアウトゾーンに供給することを特徴
とする請求項1に記載の焼却炉における廃熱発電システ
ム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00035696A JP3276283B2 (ja) | 1996-01-05 | 1996-01-05 | 焼却炉における廃熱発電システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00035696A JP3276283B2 (ja) | 1996-01-05 | 1996-01-05 | 焼却炉における廃熱発電システム |
Publications (2)
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JPH09184609A JPH09184609A (ja) | 1997-07-15 |
JP3276283B2 true JP3276283B2 (ja) | 2002-04-22 |
Family
ID=11471547
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JP00035696A Expired - Lifetime JP3276283B2 (ja) | 1996-01-05 | 1996-01-05 | 焼却炉における廃熱発電システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3276283B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7036622B2 (ja) * | 2018-02-27 | 2022-03-15 | 三菱重工業株式会社 | 既設ボイラ活用高蒸気条件ボイラプラント |
-
1996
- 1996-01-05 JP JP00035696A patent/JP3276283B2/ja not_active Expired - Lifetime
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