JP3275964B2 - 電界効果トランジスタを含む半導体装置 - Google Patents

電界効果トランジスタを含む半導体装置

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JP3275964B2
JP3275964B2 JP07143499A JP7143499A JP3275964B2 JP 3275964 B2 JP3275964 B2 JP 3275964B2 JP 07143499 A JP07143499 A JP 07143499A JP 7143499 A JP7143499 A JP 7143499A JP 3275964 B2 JP3275964 B2 JP 3275964B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高耐圧化された絶
縁ゲート型電界効果トランジスタを含む半導体装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】本件出願人は、図1に示す複合又は集積
化された半導体装置を製作した。この半導体装置は、絶
縁ゲート型電界効果トランジスタから成る第1の半導体
素子1とこの第1の半導体素子1よりも電力容量の小さ
い第2の半導体素子2とを有する。第1及び第2の半導
体素子1、2を構成するためにシリコン半導体基体3、
第1の半導体素子1のためのドレイン電極4、ソース電
極5、ゲート絶縁膜6、ゲート電極7、グランド電極
8、容量結合形フィールドプレート構成体9、第2の半
導体素子2のための電極10等を有する。
【0003】半導体基体3は、P形(第1導電形)のサ
ブストレート(基層)領域11と、N形(第2導電形)
の第1のドレイン領域12と、第1のドレイン領域12
よりも不純物濃度の高いN+ 形の第2のドレイン領域1
3と、平面的に見て第1のドレイン領域12を包囲して
いるP形のチャネル形成領域14と、N+ 形ソース領域
15と、第2の半導体素子2用の半導体領域16とを有
する。なお、第2の半導体素子2のための半導体領域1
6はコレクタ領域16a、ベース領域、エミッタ領
ら成る。サブストレート領域11は板状の半導体基体3
の裏面(下面)の全部を含むように形成されている。第
1のドレイン領域12はサブストレート領域11上にN
形半導体をエピタキシャル成長させた層に基づくもので
あって、平面的に見て比較的大きな面積を有し、FET
の高耐圧化に寄与している。N+ 形の第2のドレイン領
域13はドレイン電極3を良好にオーミック接触させる
ための領域であって、第1のドレイン領域12の中心に
配置されている。なお、N+ 形の第2のドレイン領域1
3は第1のドレイン領域12にN形不純物を島状に拡散
することによって形成されており、サブストレート領域
11に到達しないように比較的浅く形成されている。P
形のチャネル形成領域14は平面的に見て第1のドレイ
ン領域12を包囲すると共に、半導体基体3の表面(上
面)からP形のサブストレート領域11に達するように
配置されている。従って、チャネル形成領域14はFE
Tのチャネルの形成に寄与しているのみでなく、第1及
び第2の半導体素子1、2の電気的分離にも寄与してい
る。なお、チャネル形成領域14又はこれとサブストレ
ート領域11とを合せてFETのボディ領域と呼ぶこと
もできる。N+形ソース領域15は平面的に見て第1の
ドレイン領域12をチャネル形成領域14を介して囲む
ように環状に配置され、N形不純物をチャネル形成領域
14に島状に拡散することによって形成されている。第
2の半導体素子2のための半導体領域16としてトラン
ジスタのN形コレクタ領域16aは平面的に見てチャネ
ル形成領域14に隣接するようにサブストレート領域1
1の上に配置されている。
【0004】ドレイン電極4はN+ 形の第2のドレイン
領域13に接続されている。ソース電極5はN+ 形ソー
ス領域15に接続されている。ゲート絶縁膜6はソース
領域15と第1のドレイン領域12との間で半導体基体
3の表面に露出しているチャネル形成領域14を覆うよ
うに配置されている。ゲート電極7はゲート絶縁膜6の
上に配置され、ソース領域15と第1のドレイン領域1
2との間のチャネル形成領域14に対向されている。グ
ランド電極又はバックゲート電極8はゲート絶縁膜6か
ら離間して配置され、チャネル形成領域14に接続され
ている。なお、エミッタ電極5とグランド電極8とを一
体的に形成することもできる。
【0005】容量結合形フィールドプレート構成体9
は、第1のドレイン領域12の表面に環状に形成された
シリコン酸化膜から成る絶縁膜17と、複数のフィール
ドプレート用環状金属導体層18と、複数の誘電体層1
9と、複数の接続導体層20a、20b、20cとから
成る。図2から明らかなように、環状金属導体層18は
絶縁膜17を介して第1のドレイン領域12に対向して
フィールドプレートを構成する。誘電体層19は各フィ
ールドプレート導体層18を被覆するように配置されて
いる。第1の容量結合手段としての接続導体層20aは
最内周側のフィールドプレート導体層18に誘電体層1
9を介して対向し且つドレイン電極4に接続されてい
る。第2の容量結合手段としての接続導体層20bは最
外周側のフィールドプレート導体層18に誘電体層19
を介して対向し、且つグランド電極8に接続されてい
る。第3の容量結合手段としての接続導体層20cはフ
ィールドプレート導体層18に対向し且つコンデンサ直
列接続部材として機能している。導体層20a、20
b、20cと誘電体19と5個のフィールドプレート導
体層18とは互いに直接に接続された10個のコンデン
サを構成し、この10個のコンデンサの直列回路がドレ
イン電極4とグランド電極8との間に接続されている。
環状の導体層18はフィールドプレートとして作用し、
第1のドレイン領域12の図1の左右方向における電位
変化の均一化に寄与している。
【0006】第1の半導体素子1としてのFETは、ド
レイン電極4の電位をソース電極5の電位よりも高く設
定し、ゲート電極7とソース電極5との間にゲート信号
を印加すると、チャネル形成領域14の表面にN形チャ
ネルが形成され、ドレイン電極4、第2のドレイン領域
13、第1のドレイン領域12、N形チャネル、ソース
領域15、及びソース電極5から成る経路でドレイン電
流が流れる。第1のドレイン領域12は比較的厚く形成
され且つP形サブストレート領域11よりも高い不純物
濃度を有し、またフィールドプレート構成体9が設けら
れているので、ドレイン電極4とソース電極5との間に
比較的高い電圧を印加することが可能になり、高耐圧M
OSFETを提供することができる。
【0007】
【発明が解決しょうとする課題】ところで、ドレイン電
極4の電位がソース電極5の電位よりも高く、ゲ−ト電
極7に電圧を加え、ドレイン−ソ−ス間に電流が流れて
いる状態では、サブストレート領域11と第1のドレイ
ン領域12との間の第1のPN接合21及び第1のドレ
イン領域12とチャネル形成領域14との間の第2のP
N接合22がそれぞれ逆バイアス状態となり、2つの破
線23a、23bで挟まれた領域に空乏層が生じる。第
1のドレイン領域12は抵抗を有するので、第1のドレ
イン領域12における電位はチャネル形成領域14側か
ら第2のドレイン領域13に向って徐々に高くなる。従
って、第2のドレイン領域13の下においてPN接合2
1に加わる電圧が最も高くなり、ここにおいて最も広が
る。この結果、第2のドレイン領域13の近傍で第1の
ドレイン領域12のドレイン電流通路が第1のドレイン
領域12の空乏層23bによって大幅に狭められ、ドレ
イン電流通路の抵抗が増大し、且つ電流密度が大きくな
る。第2のドレイン領域13の近くの抵抗の高い電流通
路に比較的大きな電流が流れると、この領域の電界の強
さが大きくなり、この電界の強さが半導体の最大電界強
度を超えると、N形の第1のドレイン領域12内に高電
界に加速された多数の電子が発生し、これ等が結晶粒子
に衝突して更に電子を生成し、加速度的に多数キヤリア
(電子)が増大する。発生した多数キャリアはP形のサ
ブストレート領域11に吸い込まれる。P形サブストレ
ート領域11は隣接する他の半導体素子2に共用されて
いるため、第2の半導体領域2のN形コレクタ領域16
aとP形のサブストレート領域11及びP形のチャネル
形成領域14とN形の第1のドレイン領域12とによっ
てNPN形の寄生トランジスタが形成され、N形の第1
のドレイン領域12に生じた多数キャリアのP形サブス
トレート領域11への吸い込みが寄生トランジスタのベ
ース電流として作用し、寄生トランジスタがオン状態と
なり、大きな電流が流れ続けて半導体装置が熱破壊する
おそれがある。この熱破壊は、ドレイン・ソース間の計
算上(理論上)の電圧(耐圧)よりも低いドレイン・ソ
ース間電圧で発生するため、図1に示すように高耐圧構
造にしたにも拘らず、耐圧をあまり高い状態で動作させ
ることができなかった。この様な問題は第2のドレイン
領域13を中心に同心円状に第1のドレイン領域12及
びソース領域15を環状に配置する場合に特に第2のド
レイン領域13の近くで電流密度が高くなり、顕著に生
じる。
【0008】そこで、本発明の目的は第2のドレイン領
域の近傍での電流密度の増大を抑制することができる半
導体装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、上記
目的を達成するための本発明は、実施例を示す図面の符
号を参照して説明すると、共通の半導体基体3に基づい
て形成された第1の半導体素子1と第2の半導体素子2
とを含み、前記第1の半導体素子1は絶縁ゲート型電界
効果トランジスタである半導体装置であって、前記半導
体基体3は、第1導電形のサブストレート領域11と、
第1導電形と反対の第2導電形の第1及び第2のドレイ
ン領域12′、13と、第1導電形のチャネル形成領域
14と、第2導電形のソース領域15と、前記第2の半
導体素子2のための半導体領域16とを有し、前記サブ
ストレート領域11は前記第1及び第2の半導体素子
1、2の共通のサブストレートであり、前記第1のドレ
イン領域12′は前記サブストレート領域11の不純物
濃度よりも高い不純物濃度を有し且つ前記半導体基体3
の一方の主面に露出する部分を有し且つ前記サブストレ
ート領域11に隣接する部分を有するように配置され、
前記第1のドレイン領域12′の不純物濃度は前記第2
のドレイン領域13から前記チャネル形成領域14に向
かって段階的又は連続的に低下するように設定され、前
記第2のドレイン領域13は前記第1のドレイン領域1
2′の不純物濃度よりも高い不純物濃度を有し且つ前記
半導体基体3の一方の主面に露出するように配置され且
つ前記第1のドレイン領域12′の中に島状に配置され
且つ平面的に見て前記第1のドレイン領域12′の中央
に配置され、、前記チャネル形成領域14は前記半導体
基体3の一方の主面に露出する部分を有し且つ前記第2
のドレイン領域13から離間して前記第1のドレイン領
域12′に隣接するように配置され、前記ソース領域1
5は前記チャネル形成領域14の中に島状に配置され
つ平面的に見て前記チャネル形成領域14を介して前記
第1のドレイン領域12′を囲むように配置され前記
第2の半導体素子2のための半導体領域16は第2導電
形を有し且つ前記サブストレート領域11及び前記チャ
ネル形成領域14に隣接している領域16aを含み、
記第2のドレイン領域13にドレイン電極4が接続さ
れ、前記ソース領域15にソース電極5が接続され、前
記半導体基体3の一方の主面の前記ソース領域15と前
記第1のドレイン領域12′との間を覆うようにゲート
絶縁膜6が設けられ、前記ゲート絶縁膜6の上にゲート
電極7が配置されていることを特徴とする半導体装置に
係わるものである。
【0010】なお、請求項2に示すように第1のドレイ
ン領域12′の上に絶縁層17を介して複数のフィール
ドプレート導体層18を設けることが望ましい。また、
請求項に示すように埋め込み領域50を設けることが
できる。
【0011】
【発明の効果】各請求項の発明によれば、第1のドレイ
ン領域12′の不純物濃度が第2のドレイン領域13か
らチャネル形成領域14に向かって段階的又は連続的に
低下しているので、第2のドレイン領域13の近傍では
空乏層抑制効果が大きくなる。これにより、第1のドレ
イン領域12′におけるドレイン電流の通路の均一化が
達成され、第2のドレイン領域13の近くの電流密度の
増大、電界強度の増大及び電力損失の増大を抑制するこ
とができる。この結果、半導体装置の熱破壊を防止する
ことができる。また、前記第2のドレイン領域13を平
面的に見て第1のドレイン領域12′の中央に配置した
構造による電流密度の増大による熱破壊を容易に防ぐこ
とができる。即ち、第1のドレイン領域12′の第2の
ドレイン領域13近傍部分においてドレイン電流密度が
異常に高くならず、多数キャリアのサブストレート領域
11への注入による熱破壊が制限される。従って、ドレ
イン電極4とソース電極5との間の最高電圧を高めるこ
とができる。また、請求項2の発明によれば、フィール
ドプレートの効果を伴なって耐圧向上を良好に達成する
ことができる。また、請求項の発明によれば空乏層の
広りが更に良好に抑制できる。
【0012】
【実施形態及び実施例】次に、図3〜図5を参照して本
発明の実施形態及び実施例を説明する。但し、図3〜図
5において図1と実質的に同一の部分には同一の符号を
付してその説明を省略する。
【0013】
【第1の実施例】図3は第1の実施例の半導体装置の半
導体基体3の表面を示し、図4は半導体装置の図3のA
−A線に相当する部分の断面図を示す。図3には第1の
半導体素子1よりも電力容量の小さい第2の半導体素子
2のための半導体領域16としてN形コレクタ領域16
aとP形ベース領域16bとN形エミッタ領域16cが
示されている。図4に示す第1の実施例の半導体装置
は、N形の第1のドレイン領域12′の他は図1と同一
に構成したものである。図4の第1のドレイン領域1
2′は全体として図1の第1のドレイン領域12と同一
パタ−ンを有し、サブストレ−ト領域11よりも高い不
純物濃度を有する。この第1のドレイン領域12′は、
図4で破線で概略的に区画して示すように不純物濃度の
異なる第1、第2、第3及び第4の部分2a、12b、
12c、12dを有する。第1の部分は不純物濃度が高
い領域であって、平面的に見て第2のドレイン領域13
を含むように第1ドレイン領域12′の中央に配置され
ている。第2の部分12bは第1の部分12aよりも不
純物濃度が低い領域であって、第1の部分12aを環状
に囲むように配置されている。第3の部分12cは第2
の部分12bよりも不純物濃度の低い領域であって、第
2の部分12bを環状に囲むように配置されている。第
4の部分12dは第3の部分12cよりも不純物濃度の
低い領域であって、第3の部分12cを環状に囲むよう
に配置されている。なお、第4の領域12dはサブスト
レ−ト領域11の上にエピタキシャル成長された層の非
不純物拡散領域である。
【0014】第1のドレイン領域12′における互いに
不純物濃度の異なる第1、第2、第3及び第4の部分1
2a、12b、12c、12dは図5(A)に示すよう
にP形サブストレ−ト領域11のN形エピタキシャル成
長層30に第1の不純物拡散層12a′を形成し、次に
図5(B)に示すように第1の不純物拡散層12a′に
重複する部分とこれを囲む部分とを有するように第2の
不純物拡散層12b′を形成し、更に第1及び第2の不
純物拡散領域12a′、12b′に重複する部分とこれ
を囲む部分とを有するように第3の不純物拡散層12
c′を形成し、しかる後、第1、第2及び第3の不純物
拡散層12a′、12b′、12c′を図5(C)に示
すように深く拡散させることによって得る。なお、第
1、第2及び第3の部分12a、12b、12cの拡散
の深さは必ずしも一致しないが、図4及び図5では一致
した状態に示されている。
【0015】N形不純物の拡散が3回重複して行われた
第1の部分12aの不純物濃度は約2.5×1015cm
-3であり、第2の部分12bの不純物濃度は約2.0×
10 15cm-3であり、第3の部分12cの不純物濃度は
約1.6×1015cm-3であり、第4の部分12dの不
純物濃度は約1.2×1015cm-3である。従って、第
1のドレイン領域12′の不純物濃度は第2のドレイン
領域13からチヤネル形成領域14に向って不純物濃度
が段階的に徐々に低下している。
【0016】本発明に従って第1のドレイン領域12′
の不純物濃度の分布を不均一にしたのは、第1のドレイ
ン領域12′への空乏層の広がりの均一化を図るためで
ある。
【0017】図4の第1の半導体素子1としてのFET
のドレイン電極4とソース電極5との間にドレイン電極
4の電位がソース電極5の電位よりも高くなるようにド
レイン・ソース間電圧を印加し、チャネル形成領域14
にNチャネルが形成されるようにゲート電極7とソース
電極5との間にゲート・ソース間電圧を印加すると、ド
レイン電流がドレイン電極4、第2のドレイン領域1
3、第1のドレイン領域12′、N形チャネル、ソース
領域15及びソース電極5の経路で流れる。この時、サ
ブストレート領域11と第1のドレイン領域12′との
間の第1のPN接合21及びチャネル形成領域14と第
1のドレイン領域12′との間の第2のPN接合22が
逆バイアス状態となり、図4で破線23a、23b
すように空乏層が生じる。図4で破線23a、23b′
で示す空乏層は図1で破線23a、23bで示した空乏
層と同様にドレイン電極4とソ−ス電極5との間に定格
電圧を印加した時に第1及び第2のPN接合21、22
に基づいて生じるものである。空乏層は既に説明したよ
うに不純物濃度及び電界の強さに依存して変化する。図
1の従来のFETでは、ソース領域15と第1のドレイ
ン領域12とが対向している部分の長さが第2のドレイ
ン領域13の外周長よりも大きいためにドレイン電流の
密度が第2のドレイン領域13の近傍で高くなり、この
近傍に高電界が生じる。これに対して、本実施例の図4
のFETにおいては、第2のドレイン領域13の近傍の
第1のドレイン領域12′の第1の部分12aの不純物
濃度が高いので、ここへの空乏層の広がりが制限され
る。また、第1のドレイン領域12′の不純物濃度が第
2のドレイン領域13からチャネル形成領域14に向か
って徐々に低下しているので、電界に基づく空乏層の広
がりの片寄りを補償する作用が生じ、第1のドレイン領
域12′側への空乏層の広がりは破線23b′に示すよ
うにPN接合21に対してほぼ平行になり、ドレイン電
流の通路を十分に得ることができ、FETを熱破壊から
妨ぐことができる。即ち、第1のドレイン領域12′の
第2のドレイン領域13近傍部分においてドレイン電流
密度が異常に高くならず、多数キャリア(電子)のサブ
ストレート領域11への注入による熱破壊が制限され
る。従って、ドレイン電極4とソース電極5との間の最
高電圧を高めることができる。また、同心円状に配置さ
れたフィールドプレート構成体9が設けられているの
で、第1のドレイン領域12における電位変化の均一化
を図ることができ、耐圧特性が向上する。
【0018】
【第2の実施例】第2の実施例は第1のドレイン領域1
2′の所定の不純物分布を得るための方法において第1
の実施例と相違し、この他は第1の実施例と同一であ
る。第2の実施例では図6に示すようにP形サブストレ
−ト領域11上のN形エピタキシャル成長層30の上に
第1、第2、第3及び第4の膜41、42、43、44
を有するマスク45を配置し、厚さの異なる第1、第2
及び第3の膜41、42、43を介して周知のイオン注
入法で不純物イオンを注入し、N形不純物注入領域46
の不純物を更に深く拡散させることによって第1の実施
例の第1、第2、第3及び第4の部分12a、12b、
12c、12dに相当する領域を得る。なお、マスク4
5の膜厚の差によって不純物注入量が変化する。この第
2の実施例によっても第1の実施例と同一の効果を有す
る半導体装置を容易に形成することができる。
【0019】
【第3の実施例】次に、図7及び図8を参照して本発明
の第3の実施例を説明する。但し、図7及び図8におい
て図1〜図6と実質的に同一の部分には同一の符号を付
してその説明を省略する。図7及び図8に示す第3の実
施例の半導体装置は、図4の第1の実施例の半導体装置
にN形の埋め込み領域50を付加した他は図4と同一に
構成したものである。埋め込み領域50は図7から明ら
かなように第1のドレイン領域12′とサブストレート
領域11との間に配置され且つ平面的に見てその中央に
第2のドレイン領域13の全部を含むように配置されて
いる。更に詳細には、この埋め込み領域50は平面的に
見て第1及び第2のドレイン領域12′、13、ソース
領域15に対して同心円状に配置され、この外周縁は第
2のドレイン領域13とチャネル形成領域14との間に
位置している。埋め込み領域50はサブストレート領域
11と第1のドレイン領域12′とに食い込んだように
配置されている。この様な配置はサブストレート領域1
1の主面の所定領域にN形不純物を拡散し、この上に第
1のドレイン領域12′を得るためのN形シリコンをエ
ピタキシャル成長させることによって必然的に生じる。
【0020】埋め込み領域50は、第1のドレイン領域
12′におけるドレイン電流の通路が空乏層によって狭
まることを防ぐために設けられている。従って、ドレイ
ン電極4とソース電極5との間に定格電圧を印加した時
にP形サブストレート領域11とN形埋め込み領域50
との間のPN接合53の逆バイアスによって生じるN形
埋め込み領域50側の破線23cで示す空乏層の広がり
の範囲が第1のドレイン領域12′と埋め込み領域50
との境界近傍となるようにN形埋め込み領域50の不純
物濃度及び厚さ(深さ)が決定されている。もし、埋め
込み領域50の不純物濃度が低過ぎると、PN接合53
に基づく空乏層が埋め込み領域50を埋めつくし、更に
第1のドレイン領域12′にも大幅に広がり、第1のド
レイン領域12′におけるドレイン電流の通路が狭めら
れる。また、埋め込み領域50の厚さ(深さ)が薄過ぎ
ると、この不純物濃度が比較的高くても空乏層によって
埋めつくされ、空乏層が第1のドレイン領域12′に大
幅に広がるために第1のドレイン領域12′におけるド
レイン電流の通路が狭められる。そこで、本実施例で
は、サブストレート領域11の不純物濃度が約2.5×
1014cm-3、第1のドレイン領域12′の不純物濃度
が約1.0〜2.5×1015cm-3、埋め込み領域50
の不純物濃度が約1.2×1015〜2.5×1015cm
-3に設定されている。
【0021】N形埋め込み領域50は図8に示すように
第1及び第2の不純物濃度領域51、52を有する。埋
め込み領域50の中央の第1の不純物濃度領域51は第
2のドレイン領域13に対向するように配置され、平面
形状が円形である。第2の不純物濃度領域52は第1の
不純物濃度領域51を環状に囲むように配置され、第1
の不純物濃度領域34よりも低い不純物濃度を有する。
なお、第1の不純物濃度領域51の不純物濃度は約2.
5×1015cm-3であり、第2の不純物濃度領域51の
不純物濃度は約1.2×1015cm-3である。この実施
例では埋め込み領域50の不純物濃度を2段階に変えた
が、3段階以上又は連続的に変えてもよい。
【0022】第3の実施例ではN形埋め込み領域50と
N形第1のドレイン領域12′との両方が空乏層の広が
りを制限する不純物濃度分布を有するので、PN接合5
3によって生じる空乏層の破線23cで示すように良好
に制限され、第1の実施例と同様な効果を得ることがで
きる。
【0023】
【変形例】本発明は上述の実施例に限定されるものでは
なく、例えば次の変形が可能なものである。 (1) 埋め込み領域50を複数の領域の組み合わせで
構成することができる。 (2) 第3の実施例では埋め込み領域50が第2のド
レイン領域13に対向する中央部で不純物濃度が最も高
く、ここから離れるに従って不純物濃度が低くなってい
るが、中心から外周方向に均一不純物濃度分布とするこ
とができる。 (3) 各実施例のようにシリンドリカル構造にするこ
とによって顕著な効果が得られるが、第2のドレイン領
域13の左側半分又は右側半分を取り除いたような構造
にすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の半導体装置の断面図である。
【図2】図1のフィールドプレート構成体の一部を拡大
して示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例の半導体装置の半導体基
体の表面の一部を示す平面図である。
【図4】本発明の第1の実施例の半導体装置の図3のA
−A線に相当する部分を拡大して示す断面図である。
【図5】第1のドレイン領域の形成方法を説明するため
の断面図である。
【図6】第2の実施例の第1のドレイン領域形成方法を
説明するための断面図である。
【図7】第3の実施例の半導体装置を図4と同様な方法
で示す断面図である。
【図8】図7の埋め込み領域及びこの近傍を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 第1の半導体素子 2 第2の半導体素子 3 半導体基体 11 サブストレート領域 12′ 第1のドレイン領域 13 第2のドレイン領域 14 チャネル形成領域 15 ソース領域 50 埋め込み領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/8234 H01L 27/08 H01L 27/088 H01L 29/78

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通の半導体基体(3)に基づいて形成
    された第1の半導体素子(1)と第2の半導体素子
    (2)とを含み、前記第1の半導体素子(1)は絶縁ゲ
    ート型電界効果トランジスタである半導体装置であっ
    て、 前記半導体基体(3)は、第1導電形のサブストレート
    領域(11)と、第1導電形と反対の第2導電形の第1
    及び第2のドレイン領域(12′、13)と、第1導電
    形のチャネル形成領域(14)と、第2導電形のソース
    領域(15)と、前記第2の半導体素子(2)のための
    半導体領域(16)とを有し、 前記サブストレート領域(11)は前記第1及び第2の
    半導体素子(1、2)の共通のサブストレートであり、 前記第1のドレイン領域(12′)は前記サブストレー
    ト領域(11)の不純物濃度よりも高い不純物濃度を有
    し且つ前記半導体基体(3)の一方の主面に露出する部
    分を有し且つ前記サブストレート領域(11)に隣接す
    る部分を有するように配置され、 前記第1のドレイン領域(12′)の不純物濃度は前記
    第2のドレイン領域(13)から前記チャネル形成領域
    (14)に向かって段階的又は連続的に低下するように
    設定され、 前記第2のドレイン領域(13)は前記第1のドレイン
    領域(12′)の不純物濃度よりも高い不純物濃度を有
    し且つ前記半導体基体(3)の一方の主面に露出するよ
    うに配置され且つ前記第1のドレイン領域(12′)の
    中に島状に配置され且つ平面的に見て前記第1のドレイ
    ン領域(12′)の中央に配置され、、 前記チャネル形成領域(14)は前記半導体基体(3)
    の一方の主面に露出する部分を有し且つ前記第2のドレ
    イン領域(13)から離間して前記第1のドレイン領域
    (12′)に隣接するように配置され、 前記ソース領域(15)は前記チャネル形成領域(1
    4)の中に島状に配置され且つ平面的に見て前記チャネ
    ル形成領域(14)を介して前記第1のドレイン領域
    (12′)を囲むように配置され、 前記第2の半導体素子(2)のための半導体領域(1
    6)は第2導電形を有し且つ前記サブストレート領域
    (11)及び前記チャネル形成領域(14)に隣接 して
    いる領域(16a)を含み、 前記第2のドレイン領域(13)にドレイン電極(4)
    が接続され、前記ソース領域(15)にソース電極
    (5)が接続され、前記半導体基体(3)の一方の主面
    の前記ソース領域(15)と前記第1のドレイン領域
    (12′)との間を覆うようにゲート絶縁膜(6)が設
    けられ、前記ゲート絶縁膜(6)の上にゲート電極
    (7)が配置されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 更に、前記チャネル形成領域(14)の
    前記ゲート絶縁膜(6)が配置された部分から離れた部
    分に接続されたグランド電極(8)と、前記半導体基体
    (3)の前記第2のドレイン領域(13)と前記チャネ
    ル形成領域(14)との間の表面上に形成された絶縁膜
    (17)と、前記絶縁膜(17)の上に配置された複数
    のフィールドプレート導体層(18)と、前記複数のフ
    ィールドプレート導体層(18)の内で前記ドレイン電
    極(4)に最も近いものを前記ドレイン電極(4)に容
    量結合させるための第1の結合手段と、前記複数のフィ
    ールドプレート導体層(18)の内で前記ドレイン電極
    (4)から最も遠いものを前記グランド電極(8)に容
    量結合させるための第2の結合手段と、前記複数のフィ
    ールドプレート導体層(18)を順次に容量結合させる
    第3の結合手段とを備えていることを特徴とする請求項
    1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 更に、前記第1のドレイン領域(1
    2′)と前記サブストレ−ト領域(11)との間に前記
    第1のドレイン領域(12′)と同一導電形の埋め込み
    領域(50)を有する請求項1又は2記載の半導体装
    置。
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