JP3275845B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
内燃機関の排気浄化装置Info
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Description
装置に関する。
ようにした内燃機関において、排気通路内に酸化能を有
する触媒を配置した内燃機関が知られている。この内燃
機関では、排気中に含まれる未燃HCおよびCOを酸化
雰囲気の触媒において酸化してこれら未燃HCやCOを
H2 OおよびCO2 に変換するようにしている。ところ
が、触媒に流入する排気中には二酸化硫黄SO2 も含ま
れており、このSO2 が酸化雰囲気の触媒に到るとこの
SO2 から三酸化硫黄SO3 が生成される。このSO3
が次いで触媒内のH2 Oと反応するとH2 SO4 が生成
される。
から排出されるのは好ましくない。そこで、触媒に還元
剤を供給してこの触媒内のSO3 またはH2 SO4 、す
なわちサルフェートをSO2 に還元するようにした内燃
機関の排気浄化装置が公知である(特開昭53−100
314号公報参照)。
を良好に還元するためには触媒に流入する排気中の還元
剤濃度を常時、或る程度高くする必要がある。しかしな
がら、リーン混合気が燃焼せしめられる場合に排気中の
還元剤濃度を高くするためには多量の還元剤が必要とな
り、このような還元剤供給作用が常時行われるとなると
さらに多量の還元剤が必要となるという問題点がある。
に1番目の発明によれば、機関排気通路内に触媒を配置
し、該触媒が常時、酸化雰囲気に維持されている内燃機
関の排気浄化装置において、触媒を白金を含む触媒であ
って、流入する排気中のサルフェートを吸着作用でもっ
て保持し、還元剤が供給されると吸着されているサルフ
ェートの量が減少しかつ該サルフェートが還元されるよ
うになっている触媒から形成し、触媒に還元剤を供給す
ることができる還元剤供給手段を具備し、触媒に吸着さ
れているサルフェート量を求めて該サルフェート量が予
め定められた設定量よりも多くなったときに、触媒に吸
着されているサルフェートの量を減少させかつ該サルフ
ェートを還元するために、還元剤供給手段から触媒に還
元剤を一時的に供給するようにしている。すなわち、触
媒は通常サルフェートの吸着能力を有しており、したが
って触媒内で生成されたサルフェートは触媒内に吸着さ
れる。一方、触媒に還元剤を供給すれば触媒から吸着し
ているサルフェートが脱離して還元される。そこで1番
目の発明では、触媒に吸着されているサルフェート量が
設定量よりも多くなったときに一時的に還元剤供給作用
を行って触媒内のサルフェートを脱離、還元するように
している。すなわち、触媒に還元剤を常時供給すること
なく触媒から排出されるサルフェートの量が低減され
る。
において、排気通路内の或る位置よりも上流の排気通路
内、燃焼室内、および吸気通路内に供給された全燃料量
および全還元剤量に対する全空気量の比をその位置を流
通する排気の空燃比と称すると、前記触媒からサルフェ
ートを脱離、還元すべきときには触媒に流入する排気の
空燃比がリッチになるように触媒に還元剤を供給してい
る。すなわち2番目の発明では、触媒に流入する排気の
空燃比がリッチにされるので触媒に吸着されているサル
フェートが確実に脱離、還元される。
において、前記触媒からサルフェートを脱離、還元すべ
きときに触媒に流入する排気の空燃比がリッチにされて
いる時間であるリッチ時間と、該排気の空燃比のリッチ
度合いとを機関運転状態に応じて変更するようにしてい
る。すなわち3番目の発明では、触媒から排出される還
元剤を低減しつつ触媒に吸着されているサルフェートを
確実に脱離、還元することが可能となる。
適用した場合を示している。しかしながら本発明を火花
点火式機関に適用することもできる。図1を参照する
と、1は機関本体、2は燃焼室、3は吸気ポート、4は
吸気弁、5は排気ポート、6は排気弁、7は燃焼室2内
に燃料を直接噴射する燃料噴射弁をそれぞれ示す。電磁
式の各燃料噴射弁7は共通の燃料用蓄圧室8を介して燃
料ポンプ9に接続される。このようにすると各気筒の1
燃焼サイクルにおいて複数回燃料噴射を行うことができ
る。各気筒の吸気ポート3はそれぞれ対応する吸気枝管
10を介して共通のサージタンク11に接続され、サー
ジタンク11は吸気ダクト12を介してエアクリーナ1
3に接続される。吸気ダクト12内にはアクチュエータ
14aにより駆動される吸気絞り弁14が配置される。
一方、各気筒の排気ポート5は共通の排気マニホルド1
5および排気管16を介して排気浄化触媒17を収容し
た触媒コンバータ18に接続され、触媒コンバータ18
は排気管19に接続される。なお、各燃料噴射弁7およ
びアクチュエータ14aは電子制御ユニット30からの
出力信号に基づいてそれぞれ制御される。
ルコンピュータからなり、双方向性バス31を介して相
互に接続されたROM(リードオンリメモリ)32、R
AM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイク
ロプロセッサ)34、常時電源に接続されているB−R
AM(バックアップRAM)35、入力ポート36、お
よび出力ポート37を具備する。機関本体1には機関冷
却水温に比例した出力電圧を発生する水温センサ38が
取り付けられ、サージタンク11にはサージタンク11
内の圧力に比例した出力電圧を発生する圧力センサ39
が取り付けられ、排気浄化触媒17の排気下流端に隣接
する排気管19内には排気浄化触媒17から流出した排
気の温度に比例した出力電圧を発生する温度センサ40
が取り付けられる。この排気の温度は触媒温度TCAT
を表している。また、踏み込み量センサ41はアクセル
ペダル42の踏み込み量DEPに比例した出力電圧を発
生する。これらセンサ38,39,40,41の出力電
圧はそれぞれ対応するAD変換器43を介して入力ポー
ト36に入力される。また、入力ポート36にはクラン
クシャフトが例えば30度回転する毎に出力パルスを発
生するクランク角センサ44が接続される。CPU34
ではこの出力パルスに基づいて機関回転数Nが算出され
る。一方、出力ポート37はそれぞれ対応する駆動回路
45を介して各燃料噴射弁7およびアクチュエータ14
aにそれぞれ接続される。
7はゼオライト、フェリエライト、モルデナイト、アル
ミナAl2O3のような多孔質担体上に担持された白金
Ptを具備する。ゼオライトとして例えばZSM−5型
などの高シリカ含有ゼオライトを用いることができる。
この排気浄化触媒17は例えば炭化水素HC、一酸化炭
素COのような還元剤を含む酸素雰囲気においてNOX
をこれらHC,COと選択的に反応せしめ、それによっ
てNOXを窒素N2に還元することができる。すなわ
ち、排気浄化触媒17は流入する排気が還元剤を含んで
いると、たとえ酸素雰囲気であっても流入する排気中の
NOXを還元する。さらに言い換えると、排気浄化触媒
17は排気浄化触媒17内のHC,COを酸化してH2
OまたはCO2を生成する酸化能を有する。
排出されるスモークやパティキュレートを低減するため
に常時、酸素過剰燃焼が行われており、したがって排気
浄化触媒17に流入する排気は通常、酸素雰囲気に維持
されている。その結果、排気浄化触媒17においてNO
X が良好に還元される。この場合、機関から排出される
未燃HCやCOなどがNOX の還元剤として作用しう
る。しかしながら、ディーゼル機関から排出される未燃
HC量などに比べて浄化すべきNOX 量は圧倒的に多
く、すなわちNOX を良好に浄化するための還元剤が不
足する。そこで、図1の内燃機関では排気浄化触媒17
に還元剤を2次的に供給し、それによって還元剤がNO
X に対し不足しないようにしている。
するために、排気浄化触媒17上流の排気通路内に還元
剤を供給する還元剤供給装置を設けてもよい。また、還
元剤として例えばガソリン、イソオクタン、ヘキサン、
ヘプタン、軽油、灯油のような炭化水素、或いは液体の
状態で保存しうるブタン、プロパンのような炭化水素な
どを用いることができる。しかしながら、図1の内燃機
関では還元剤として機関の燃料(炭化水素)を用い、燃
料噴射弁7から機関膨張行程または排気行程に燃料噴射
することにより排気浄化触媒17に還元剤を供給するよ
うにしている。このように膨張行程または排気行程に行
われる燃料噴射、すなわち副燃料噴射は例えば圧縮上死
点周りにおいて行われる通常の機関出力のための燃料噴
射、すなわち主燃料噴射とは異なるものであり、副燃料
噴射による燃料は機関出力にほとんど寄与しない。この
ようにすると別個の還元剤供給装置および還元剤タンク
を必要としない。なお、このようにNOX を還元するた
めの副燃料噴射をNOX 還元用副燃料噴射と称する。
射時間TAUNOX は例えば排気浄化触媒17に供給さ
れる還元剤量が排気浄化触媒17に流入する全NOX を
還元するのに必要な量となるようにする燃料噴射時間で
ある。このTAUNOXは例えば吸入空気量Qおよび機
関回転数Nの関数として図2に示されるマップの形で予
めROM32内に記憶されている。
媒17に流入する排気中にはSO2も含まれており、こ
のSO2 が酸化雰囲気の排気浄化触媒17に到るとこの
SO 2 が酸化されてSO3 が生成される。このSO3 が
次いで排気浄化触媒17内のH2 Oと反応するとH2 S
O4 が生成される。このH2 SO4 が硫酸ミストとなっ
て排気管19内を流通するのは好ましくない。
トの吸着能力を有している。排気浄化触媒17のサルフ
ェート吸着作用は十分に解明されていない。しかしなが
らこのサルフェート吸着作用は図3(A)に示すような
メカニズムで行われているものと考えられる。すなわ
ち、排気浄化触媒17内に存在する還元剤の量が少ない
ときには図3(A)に示されるように、排気浄化触媒1
7内の酸素O2 が排気浄化触媒17の触媒金属Mの表面
上にO2 - またはO2-の形で付着する。一方、排気浄化
触媒17内のSO2 は触媒金属Mの表面上でO2 - また
はO2-と反応してSO3 となる(2SO2 +O2 →2S
O3 )。次いで生成されたSO3 の一部は排気浄化触媒
17内のH2 Oと反応してH2 SO4 となり、H2 SO
4 の形で触媒担体の細孔内に吸着せしめられる。或い
は、SO3 の一部はさらに酸化されてMSO4 の形で触
媒担体の細孔内に吸着せしめられる。
いか、排気浄化触媒17内の圧力が高いか、或いは排気
浄化触媒17の温度が低いときに排気浄化触媒17がサ
ルフェートを吸着するとも考えられている。また、排気
浄化触媒17に還元剤を供給すると排気浄化触媒17内
に吸着されているサルフェート量が減少する。これは排
気浄化触媒17に還元剤を供給すると排気浄化触媒17
に吸着されているサルフェートが脱離するためであると
考えられる。
分に解明されていない。しかしながら、このサルフェー
ト還元作用は図3(B)に示すようなメカニズムで行わ
れているものと考えられる。すなわち、排気浄化触媒1
7内の還元剤量が多くなると排気浄化触媒17に吸着さ
れていたH2 SO4 がH2 SO4 の形で脱離、放出され
る。或いは、排気浄化触媒17に吸着されていたMSO
4 が排気浄化触媒17内のH2 Oと反応してH2 SO4
を生成しつつ排気浄化触媒17から脱離、放出される。
次いで、排気浄化触媒17から脱離、放出されたH2 S
O4 は還元剤(HC)と反応し、それによりサルフェー
トが還元される。或いは、還元剤(HC)が排気浄化触
媒17に吸着され、次いで排気浄化触媒17に吸着され
ているH 2 SO4 またはMSO4 と反応し、斯くしてサ
ルフェートを還元する。さらに、このとき排気浄化触媒
17内のSO3 も還元剤により還元されうる。
くなるか、排気浄化触媒17内の圧力が低くなるか、或
いは排気浄化触媒17の温度が高くなると排気浄化触媒
17内に吸着されているサルフェートが脱離、放出さ
れ、このとき排気浄化触媒17内に還元剤が存在すると
この還元剤によりサルフェートが脱離、還元されるとも
考えられている。
通常、酸素過剰燃焼が行われており、したがって排気浄
化触媒17に流入する排気中の還元剤濃度は低く維持さ
れている。したがって、このとき排気浄化触媒17内で
生成されたサルフェートは排気浄化触媒17内に吸着さ
れ、排気浄化触媒17から排出されるサルフェート量が
低減される。ところが、排気浄化触媒17のサルフェー
ト吸着能力には限界があるので排気浄化触媒17のサル
フェート吸着能力が飽和する前に排気浄化触媒17から
サルフェートを脱離させる必要がある。
内に吸着されているサルフェート量をを求め、この吸着
サルフェート量が予め定められた設定量よりも多くなっ
たときには副燃料噴射を一時的に行うことにより排気浄
化触媒17に還元剤を供給して排気浄化触媒17からサ
ルフェートを脱離させると共に還元するようにしてい
る。なお、このように排気浄化触媒17内のサルフェー
トを脱離、還元するための副燃料噴射をサルフェート還
元用副燃料噴射と称する。
直接求めるのは困難である。そこで本実施態様では機関
運転状態に基づいて吸着サルフェート量を推定するよう
にしている。すなわち、排気浄化触媒17に流入するサ
ルフェート量は機関運転状態に基づいて求めることがで
きる。図4は単位時間単位燃料噴射時間当たりに排気浄
化触媒17に流入する流入サルフェート量QSULを示
している。図4(A)に示されるように、アクセルペダ
ルの踏み込み量DEPが大きくなるにつれてQSULが
大きくなり、DEPがかなり大きいときにはDEPが大
きくなるにつれてQSULが小さくなる。また、図4
(B)に示されるように、機関回転数Nが高くなるにつ
れてQSULが大きくなり、機関回転数Nかなり高いと
きにはNが高くなるにつれてQSULが小さくなる。な
お、流入サルフェート量QSULは図4(C)に示すマ
ップの形で予めROM32内に記憶されている。
射時間およびNOX還元用副燃料噴射時間の積算値をそ
れぞれSTAUM、STAUS、これらSTAUMとS
TAUSとの和をSTAU、吸着サルフェート量の推定
時間間隔をDLTで表すと、推定吸着サルフェート量S
QSULは次式のように表される。 SQSUL=SQSUL+QSUL・STAU・DLT この推定吸着サルフェート量SQSULが設定値SQ1
よりも大きくなるとサルフェート還元用副燃料噴射が開
始される。サルフェート還元用副燃料噴射が行われてい
る間はNOX 還元用副燃料噴射は停止される。
燃料噴射時間TAUSはTAUSULとされ、このTA
USULは例えば次式により算出される。 TAUSUL=TAUSB・KSUL ここでTAUSBは基本副燃料噴射時間、KSULは補
正係数を表している。基本副燃料噴射時間TAUSBは
排気浄化触媒17に流入する排気の空燃比を理論空燃比
にするために必要な副燃料噴射時間である。この基本副
燃料噴射時間TAUSBは吸入空気量Qおよび機関回転
数Nの関数として図5に示されるマップの形で予めRO
M32内に記憶されている。
燃料噴射が行われたときに排気浄化触媒17に流入する
排気の空燃比を制御するためのものである。KSUL=
1.0であれば排気浄化触媒17に流入する排気の空燃
比は理論空燃比となる。これに対してKSUL<1.0
になれば排気浄化触媒17に流入する排気の空燃比は理
論空燃比よりも大きくなり、すなわちリーンとなり、K
SUL>1.0になれば排気浄化触媒17に流入する排
気の空燃比は理論空燃比よりも小さくなる、すなわちリ
ッチとなる。
すなわちサルフェート還元用副燃料噴射が行われたとき
に排気浄化触媒17に流入する排気の空燃比はリッチと
される。このようにすると排気浄化触媒17内のサルフ
ェートを速やかに脱離、還元することができる。ところ
が、排気浄化触媒17の温度TCATが低くなるとサル
フェートの脱離速度および還元速度が低くなるためにこ
のとき排気浄化触媒17に多量の還元剤を供給しても大
部分の還元剤は排気浄化触媒17から排出されてしま
い、燃料消費率も悪化する。そこで本実施態様では、図
6(A)に示されるように触媒温度TCATが低くなる
につれて補正係数KSULを小さくし、それにより触媒
温度TCATが低くなるにつれて排気浄化触媒17に流
入する排気の空燃比のリッチ度合いが低くなるようにし
ている。
燃料噴射と同期して行われるので機関回転数Nが高くな
ると単位時間当たり排気浄化触媒17に供給される還元
剤量が過剰となり、その結果排気浄化触媒17から多量
の還元剤が流出する恐れがある。そこで本実施態様で
は、図6(B)に示されるように機関回転数Nが高くな
るにつれて補正係数KSULを小さくし、それにより機
関回転数Nが高くなるにつれて排気浄化触媒17に流入
する排気の空燃比のリッチ度合いが低くなるようにして
いる。なお、補正係数KSULは触媒温度TCATおよ
び機関回転数Nの関数として図6(C)に示されるマッ
プの形で予めROM32内に記憶されている。したがっ
て、サルフェートの脱離、還元のために還元剤を有効に
利用することができる。
はリッチ時間だけ行われる。この場合、触媒温度TCA
Tが高くなるとサルフェートの脱離速度および還元速度
が高くなるのでサルフェートの脱離、還元作用が短時間
のうちに完了する。サルフェートの脱離、還元作用が完
了したにも関わらずサルフェート還元用副燃料噴射を継
続すると排気浄化触媒17から還元剤が流出するだけで
なく、燃料消費率が悪化する。そこで本実施態様では、
図7(A)に示されるように触媒温度TCATが高くな
るにつれて小さくなるように、リッチ時間を表すリッチ
時間係数CSULを定めている。
なると排気浄化触媒17から多量の還元剤が流出する恐
れがあるので機関回転数Nが高いときにサルフェート還
元用副燃料噴射を長時間行うのは好ましくない。そこで
本実施態様では、図7(B)に示されるように機関回転
数Nが高くなるにつれて小さくなるようにリッチ時間係
数CSULを定めている。なお、リッチ時間係数CSU
Lは触媒温度TCATおよび機関回転数Nの関数として
図7(C)に示されるマップの形で予めROM32内に
記憶されている。したがって、サルフェートの脱離、還
元のために還元剤をさらに有効に利用することができ
る。
剤を供給すれば排気浄化触媒17でサルフェートの生成
が抑制されるので排気浄化触媒17からサルフェートが
排出されるのが阻止される。しかしながら、排気浄化触
媒17に流入する還元剤のうち実際にサルフェートを還
元するのに消費される還元剤の割合は比較的低く、した
がって排気浄化触媒17内のサルフェートを良好に還元
させるためには排気浄化触媒17に流入する排気中の還
元剤濃度を高くする必要がある。ところが、排気浄化触
媒17に流入する排気中の還元剤濃度を高くすると排気
浄化触媒17から多量の還元剤が排出されることにな
る。また、燃料消費率も悪化する。
還元用副燃料噴射を一時的に行うようにしており、した
がって排気浄化触媒17から多量の還元剤が排出される
のを阻止しかつ燃料消費率が悪化するのを阻止しつつ、
排気浄化触媒17から排出されるサルフェート量を良好
に低減することができる。図8はサルフェート還元用副
燃料噴射を制御するためのルーチンである。このルーチ
ンは予め定められた設定時間毎の割り込みによって実行
される。
サルフェートフラグXSUL1がセットされているか否
かが判別される。このサルフェートフラグXSUL1は
サルフェート還元用副燃料噴射を行うべきときにセット
され(XSUL1=“1”)、サルフェート還元用副燃
料噴射を停止すべきときにリセットされる(XSUL1
=“0”)。サルフェートフラグXSUL1がリセット
されているときにはステップ51に進み、主燃料噴射時
間の積算値STAUMとNOX 還元用副燃料噴射時間の
積算値STAUSとの和STAUが算出される。なお、
主燃料噴射時間の積算値STAUMおよびNOX 還元用
副燃料噴射時間の積算値STAUSは後述するルーチン
で算出される。続くステップ52ではSTAUMおよび
STAUSがクリアされる。続くステップ53では図4
(C)に示すマップに基づいて流入サルフェート量QS
ULが算出される。続くステップ54では推定吸着サル
フェート量SQSULが次式に基づいて算出される。
の時間間隔である。続くステップ55では推定吸着サル
フェート量SQSULが設定値SQ1よりも大きいか否
かが判別される。SQSUL≦SQ1のときには処理サ
イクルを終了する。これに対し、SQSUL>SQ1の
ときにはステップ56に進んでサルフェートフラグXS
UL1がセット(XSUL1=“1”)される。続くス
テップ57では図7(C)のマップからリッチ時間係数
CSULが算出される。次いで処理サイクルを終了す
る。
れたときにはステップ50からステップ58に進み、サ
ルフェート還元用副燃料噴射が行われている時間を表す
カウント値Cが1だけインクリメントされる。続くステ
ップ59ではカウント値Cがリッチ時間係数CSULよ
りも大きいか否かが判別される。C≦CSULのときに
は処理サイクルを終了する。これに対し、C>CSUL
のときにはステップ60に進んでサルフェートフラグX
SUL1をリセットする。続くステップ61ではカウン
ト値Cおよび推定吸着サルフェート量SQSULがクリ
アされる。
ためのルーチンである。このルーチンは予め定められた
クランク角度毎の割り込みによって実行される。図9を
参照すると、まずステップ70では基本主燃料噴射時間
TAUMBが算出される。この基本主燃料噴射時間TA
UMBは例えば要求出力トルクを得るのに必要な燃料噴
射時間であり、アクセルペダルの踏み込み量DEPおよ
び機関回転数Nの関数として図10に示すマップの形で
予めROM32内に記憶されている。続くステップ71
では補正係数Kが算出され、続くステップ72では基本
主燃料噴射時間TAUMBに補正係数Kを乗算すること
により主燃料噴射時間TAUMが算出される。この補正
係数Kは例えば加速増量補正係数、暖機増量補正係数な
どを一まとめにして表したものである。続くステップ7
3では主燃料噴射時間TAUMの積算値STAUMが算
出される。
るためのルーチンである。このルーチンは予め定められ
た設定時間毎の割り込みによって実行される。図11を
参照すると、まずステップ80では図8のルーチンでセ
ットまたはリセットされるサルフェートフラグXSUL
1がセット(XSUL1=“1”)されているか否かが
判別される。サルフェートフラグXSUL1がリセット
(XSUL1=“0”)されているときには次いでステ
ップ81に進み、図2のマップからNOX 還元用副燃料
噴射時間TAUNOXが算出される。続くステップ82
ではこのTAUNOXが副燃料噴射時間TAUSとされ
る。続くステップ83では副燃料噴射時間TAUSの積
算値STAUSが算出される。
フラグXSUL1がセットされているときには次いでス
テップ84に進み、図5のマップから基本副燃料噴射T
AUSBが算出される。続くステップ85では図6
(C)のマップから補正係数KSULが算出される。続
くステップ86ではサルフェート還元用副燃料噴射時間
TAUSULが算出される(TAUSUL=TAUSB
・KSUL)。続くステップ87ではこのTAUSUL
が副燃料噴射時間TAUSとされる。
元剤量を少なく維持しつつ、酸化能を有する触媒から排
出されるサルフェート量を低減することができる。
す線図である。
説明する概略図、(B)排気浄化触媒のサルフェート脱
離、還元作用を説明する概略図である。
に流入するサルフェート量を示す線図である。
る。
のフローチャートである。
トである。
ートである。
Claims (3)
- 【請求項1】 機関排気通路内に触媒を配置し、該触媒
が常時、酸化雰囲気に維持されている内燃機関の排気浄
化装置において、触媒を白金を含む触媒であって、流入
する排気中のサルフェートを吸着作用でもって保持し、
還元剤が供給されると吸着されているサルフェートの量
が減少しかつ該サルフェートが還元されるようになって
いる触媒から形成し、触媒に還元剤を供給することがで
きる還元剤供給手段を具備し、触媒に吸着されているサ
ルフェート量を求めて該サルフェート量が予め定められ
た設定量よりも多くなったときに、触媒に吸着されてい
るサルフェートの量を減少させかつ該サルフェートを還
元するために、還元剤供給手段から触媒に還元剤を一時
的に供給するようにした内燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項2】 前記触媒からサルフェートを脱離、還元
すべきときには触媒に流入する排気の空燃比がリッチに
なるように触媒に還元剤を供給する請求項1に記載の内
燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項3】 前記触媒からサルフェートを脱離、還元
すべきときに触媒に流入する排気の空燃比がリッチにさ
れている時間であるリッチ時間と、該排気の空燃比のリ
ッチ度合いとを機関運転状態に応じて変更するようにし
た請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25833998A JP3275845B2 (ja) | 1998-09-11 | 1998-09-11 | 内燃機関の排気浄化装置 |
US09/174,409 US6199374B1 (en) | 1997-10-22 | 1998-10-19 | Exhaust gas purifying device for engine |
DE69838085T DE69838085T2 (de) | 1997-10-22 | 1998-10-21 | Abgasreinigungseinrichtung für einen Motor |
EP98119936A EP0911499B1 (en) | 1997-10-22 | 1998-10-21 | Exhaust gas purifying device for engine |
Applications Claiming Priority (1)
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JP25833998A JP3275845B2 (ja) | 1998-09-11 | 1998-09-11 | 内燃機関の排気浄化装置 |
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JP3275845B2 true JP3275845B2 (ja) | 2002-04-22 |
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Family Applications (1)
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-
1998
- 1998-09-11 JP JP25833998A patent/JP3275845B2/ja not_active Expired - Fee Related
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