JP3274827B2 - バックミラーの角度調整装置 - Google Patents

バックミラーの角度調整装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のドアまた
はフェンダーなどに取り付ける車両用バックミラーにお
けるミラー角度の調整装置に関する。特に、車両の後退
時あるいは幅寄せ時などにおいて、ミラー角度をある特
定の角度に急速に変角させることができるようにしたバ
ックミラーの角度調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のドアやフェンダーなどに取り付
ける車両用バックミラーは、車室内の運転席から遠隔調
整できるようにした電動リモートコントロール方式のバ
ックミラー(以下、明細書において単にリモコンバック
ミラーという)が広く用いられている。このようなリモ
コンバックミラーは、運転者の座席位置や運転者の体格
に合わせて、車両走行時に運転者が安全な後方視界を得
ることができるように、角度調整装置によりバックミラ
ーのミラー角度が調整される。角度調整装置は、ミラー
ボデーと、鏡を保持するミラーホルダと、鏡の反射角を
上下、左右に調節すべく、ミラーボデー内に固着した鏡
反射角調整用アクチュエータユニットと、アクチュエー
タユニットハウジング内に配置された鏡反射角調整用の
第1及び第2の可動ピボットと、該ピボットを先端に設
けた第1及び第2のナット(アジャスト部材)と、該ナ
ットが噛み合う雄ねじを設けた第1及び第2のスクリュ
ロッドと、該ナット(アジャスト部材)を回転させる第
1及び第2の動力伝達ギヤと、前記ハウジング内に配置
されかつ前記ナット(アジャスト部材)を駆動する第1
及び第2の駆動用モータとにより構成されている。角度
調整装置による鏡反射角の調節の範囲は、通常の条件で
道路を走行する際に必要な範囲をカバーしうる角度、例
えば5〜6度程度に設定される。またその操作速度も実
用上必要な程度の精密さで調整できる程度の速さにおさ
えられている。あまり早く傾動するとかえって所望の角
度に調節がしにくいからである。
【0003】ところで、車両の後退時あるいは路肩付近
等で幅寄せ運転操作するなどの特殊な運転条件において
は、ドアミラー、フェンダーミラー等のリモコンバック
ミラー反射像によって車両の後輪付近を目視したい場合
がある。後輪付近の反射像を運転者の視界に入れるに
は、通常走行時のドアミラー角度に比して大きく(例え
ば10度程度)該ドアミラーを下向きに傾ける必要があ
る。
【0004】運転席側の後輪位置の確認は、ドアや窓を
開けることにより行うことができるが、降雨等では上記
の確認操作は行いにくく、従って、ドアミラーの反射角
を通常走行時のおけるドアミラー角度に比してさらに一
定角度だけ、下向きに傾ける必要がある。
【0005】従来のリモコンバックミラーにおいて、前
記の角度調整装置の作動範囲を拡大して車両の後輪付近
を目視し得るようにミラーの傾動角度を拡大することは
不可能ではないが、次のような問題がある。すなわち、 スライド部材の作動範囲を拡大し、ミラーの傾動速度
を変えない場合は、操作所要時間が長くなり不便であ
る。 ミラー角度範囲の拡大に見合って傾動速度を早くする
と、通常走行時にリモートコントロールする際に、精密
操作ができない。 前記いずれの場合においても、通常走行状態から後輪
確認姿勢に操作した後、再び通常走行状態に戻る場合
に、ミラーの角度がずれてしまうので、ミラーの角度を
通常の条件で道路を走行する際に必要な範囲に再調整し
なければならず不便である。
【0006】そこで車両の後退時等おいて、車両の後輪
付近を目視し得る所定の下向きの角度までバックミラー
のミラー角度を瞬時に下げることができると共に、車両
の後退終了後再び通常走行状態に戻る場合に、ミラーの
角度を元の角度に迅速に戻すことができるようにした角
度調整装置が、例えば実開平6−68992号のマイク
ロフィルム等で知られている。この従来例1は、駆動源
にモータを使用し、鏡面角度を調整すると共に、車両後
退時に後方車輪近辺を視認できるようにギヤが回転して
スライド部材を押し上げ、または押し下げて鏡面角度を
急変するものであった。
【0007】近年、鏡面角度を調整するのに駆動源にモ
ータを使用せずに形状記憶合金を使用して、左右、上下
方向に傾動させうるようにした試みが、例えば特開昭6
1−44044号公報等により提案されている。この従
来例2はミラーホルダーの背面に4本の形状記憶合金製
コイルスプリングを配置し、各々に直流電圧あるいはパ
ルス電圧を印加して、前記コイルスプリングにジュール
熱を発生させ、この熱により形状記憶合金製コイルスプ
リングを固有長に変態させ、その結果生ずる引張力によ
りにミラーを動かしてミラー角度を調整するものであっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例2は、形状
記憶合金製コイルスプリングを使用しているが、このも
のは熱容量が大きく、応答性が悪いという問題があっ
た。また放熱性も悪いので繰り返し作動特性が悪く、実
用化に問題があった。
【0009】本発明は、急速変角用駆動源にモータを使
用せず、また形状記憶合金製コイルスプリングを使用せ
ずに、形状記憶合金製線材を駆動源として使用して、バ
ックミラーのミラー角度をある特定の角度に変角させる
ことができる角度調整装置を提案せんとするものであ
る。特に本発明は、2組の形状記憶合金製線材とギヤと
を使用し、これらを特許請求範囲に記載したように、特
別な組み合わせとすることにより、例えば車両の後退時
あるいは幅寄せ時などにおいて、ミラー角度をある特定
の角度に急速に傾動させることができるバックミラーの
角度調整装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、鏡と、鏡を保持するミラーホルダと、ミラー
ホルダに設けたピボットと、ピボットを支持する駆動部
ハウジングに設ける球面状のソケットと、このソケット
を支点として駆動部ハウジングに対してミラーホルダを
傾動自在に支承すると共に、該駆動部に設けるアジャス
ト部材の一端をピボットを介して前記ミラーホルダに接
続し、アジャスト部材と螺合して該アジャスト部材を進
退させるスクリュロッドと、アジャスト部材を回転させ
る機構を設けたリモートコントロール方式のバックミラ
ーにおいて、スクリュロッドと一体に構成されているス
ライド部材と、スライド部材を進退させるカム機構付き
駆動ギヤと、駆動ギヤと噛み合う増速ギヤと、増速ギヤ
と噛み合い、正方向または逆方向に角運動するように構
成された作動ギヤと、その作動ギヤまたは作動ギヤと一
体のレバーに設ける支点を挟んで、該支点の両側に対向
的に取り付けた形状記憶合金製線材とより成り、前記対
向的に取り付けた一方の側の形状記憶合金製線材はスラ
イド部材の所定の作動距離分だけ伸ばした長さ状態に初
期設定して支点に取付けられており、他方の側の形状記
憶合金製線材は固有長のまま支点に取付けられており、
前記各支点を挟んで該支点の両側に対向的に取り付けた
形状記憶合金製線材に対して選択的に電流を流してスラ
イド部材を進退させるようにしたことを特徴とするもの
である。
【0011】また本発明は、前記作動ギヤまたは作動ギ
ヤと一体のレバーに設ける支点を挟んで、該支点の両側
にそれぞれ2本づつ形状記憶合金製線材を並列に配置す
ると共に各側の形状記憶合金製線材を電気的に直列接続
し、各直列接続した線材と電源との間に、接続開放の切
り替え手段を設けて成るものである。
【0012】上記のように構成された本発明によれば、
例えば車両の後退時あるいは幅寄せ時などにおいて、車
両の後輪付近を視野に入れたいときには、前記対向的に
取り付けた一方の側の形状記憶合金製線材(急速作動用
形状記憶合金製線材)に電流を流してジュール熱を発生
させると、この熱により前記線材は元の固有長に戻ろう
と収縮して、作動ギヤを正転させ、スライド部材を押し
下げ、図2に示すように鏡面を下向きに傾ける。この鏡
面を元の状態に復帰させる場合は、他方の側の形状記憶
合金製線材(復帰作動用形状記憶合金製線材)に電流を
流してジュール熱を発生させると、この熱により前記線
材は元の固有長に戻ろうと収縮して、作動ギヤを前記と
は逆方向に回転させ、スライド部材を押し上げて鏡面を
元に位置に戻すことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図面に参
照し説明する。図1及び図2は本発明が適用されるバッ
クミラーの角度調整装置の模式的な断面図であって、図
1は通常走行状態での鏡面位置を示し、図2はニュート
ラル位置から一定角度だけ、鏡面を下向きに傾けた状態
を示している。図3は駆動部ハウジングを切断した本角
度調整装置の平面を示している
【0014】図において、符号11は鏡、12は鏡を裏
面より保持するミラーホルダ、13はミラーホルダに設
けるピボット、14はピボットを支持する球面状のソケ
ットである。このソケットは駆動部ハウジング15に一
体的に設けられている。前記駆動部ハウジング15に
は、鏡の反射角を上下、左右に調節すべく、鏡反射角調
整用アクチュエータユニット(ミラー傾動機構)が設け
られる。
【0015】このアクチュエータユニットはハウジング
内に配置された鏡駆動用の第1及び第2の可動ピボット
と、該ピボットを先端に設けた第1及び第2のナット
(アジャスト部材)と、該ナット(アジャスト部材)が
噛み合う雄ねじを設けた第1及び第2のスクリュロッド
と、該ナットを回転させる第1及び第2の動力伝達ギヤ
と、前記ハウジング内に配置されかつ前記ナットを回転
させる第1及び第2の駆動用モータとにより構成されて
いる。これらの構成は従来のものと同様であるのでごく
簡単に説明する。
【0016】なお図1ないし図3においては、ミラー左
右駆動用のピボット及びそのアジャスト部材並びにその
アジャスト部材が螺合するスクリュロッド、該アジャス
ト部材を回転させるギヤ、モータ等は、図示を省略し、
上下駆動用ピボット及びそのアジャスト部材並びにその
アジャスト部材が螺合するスクリュロッドと、アジャス
ト部材を回転させるギヤ、モータのみを開示したが、そ
の部材の位置関係は必ずしも本実施例の実物通りではな
い。
【0017】図において、符号16は上下駆動用のピボ
ット、17はアジャストナット、18はアジャストナッ
トが螺合するスクリュロッド、19はアジャストナット
を回転させる鏡面調整用ギヤ、20は上下方向鏡面調整
用モータである。
【0018】ところで、図3中において符号30で示し
たものは、バックミラー急速変角機構である。この急速
変角機構30は、以下に説明するように形状記憶合金よ
りなる線材を駆動源とするものであり、この線材に電流
を流すことによりジュール熱を発生させて各線材を固有
長に変態させ、その結果生ずる引張力によりにミラーを
動かしてミラー角度を調整するものであって次のように
構成されている。
【0019】すなわち前記急速変角機構30は、対をな
すように設ける形状記憶合金製の線材31、32と、前
記各線材31,32の引張力を駆動源としギヤを正方向
または逆方向に角運動するように構成された作動ギヤ3
3と、その作動ギヤ33とギャ列34を介して噛み合う
駆動ギヤ35と、駆動ギヤ35の内側設けるカム機構3
7により進退するスライド部材36とを含んで構成され
ている。スライド部材36と前記上下駆動用スクリュロ
ッド18とは一体に構成されている。ギヤ列34は増速
ギヤを構成している。
【0020】図3に示すように、対をなす線材31と3
2は、作動ギヤ33に設けた支点(ア)を挟んで2本づ
つ支点の両側に対称に取り付けられている。一方の側の
線材31a、31bは急速作動用として働らき、他方の
側の線材32a、32bは復帰作動用として働らくよう
に取り付けられている。すなわち、或る縮小した状態
(固有長)を記憶した急速作動用形状記憶合金製線材3
1a、31bと、復帰作動用形状記憶合金製線材32
a、32bとを対向する形で、前者を前記スライド部材
36の作動距離分だけ伸ばした状態に設定し、後者を記
憶した長さのままで、作動ギヤ33に設けた支点(ア)
に取り付けられている。
【0021】前記急速作動用線材31と復帰作動用線材
32は並列配置され、また電気的には図5に示すように
各2本の線材31a、31bと32a、32bは、それ
ぞれがスイッチ41を介して直流電源42に直列に接続
されている。すなわちスイッチ41によって各線材の直
列接続のうちの1つに選択的に電流を流すと、急速作動
用線材31と復帰作動用線材32のいずれか一方の側に
電流が流れ、ジュール熱が発生して各線材が固有長に変
態することとなる。
【0022】すなわち、急速作動用形状記憶合金製線材
31a、31bに電流を流してジュール熱を発生させる
と、この熱により線材31a、31bは元の固有長に戻
ろうと収縮して、作動ギヤ33を正転させ、スライド部
材36を押し下げ図2に示すように鏡面11を下向きに
傾ける。この鏡面を元の状態に復帰させる場合は、復帰
作動用形状記憶合金製の線材32a、32bに電流を流
してジュール熱を発生させると、この熱により線材32
a、32bは元の固有長に戻ろうと収縮して、作動ギヤ
33を前記とは逆方向に回転させ、スライド部材36を
押し上げて鏡面を元に位置に戻す。
【0023】上記のように対向的に取り付けられた各線
材は変態温度に達すると記憶された固有長まで縮小する
ものであり、その回復力で対向する他方の縮小した線材
が引っ張られて初期設定された長さまで伸びるようにな
る。前記線材を固有長まで縮小する力(回復力)は、該
線材を元の長さから引っ張り初期設定された長さまで伸
ばす力よりも大きいためである。
【0024】図3において、作動ギヤ33が逆方向に一
定角度回転し、支点(ア)が破線で示した位置に動き、
急速作動用形状記憶合金製線材31a、31bが固有長
さより引っ張られてたわんだ状態を示している。また、
同図において、急速作動用形状記憶合金製線材31a、
31bと、復帰作動用形状記憶合金製線材32a、32
bはそれぞれ2本づつほぼV形をなすように配設されて
いる。これは特に意味があるわけでなく、2本の線材を
ギヤ33に設ける支点(ア)を挟んで該支点の両側に対
称的に取り付けられていれば、V形でなくてもよい。
【0025】線材を1本づつで使用すると、形状記憶合
金製線材の特性により電気抵抗が低いので、線材を通る
電流値が高く線材が焼損する不具合を生ずることがあ
る。線材を3本以上にすると、引っ張られる側の引張荷
重が、線材を2本ずつ使用するときよりも大きくなって
しまうため、その分だけ引っ張る側の負荷が大きくな
り、作動開始してから終了するでの時間が線材を2本使
用するときよりも遅くなってしまう。よって、線材を2
本ずつで使用するのが好ましい。
【0026】本件発明において使用する形状記憶合金
は、Ti−Ni−Cu系合金であり、特性としては線材
の場合、線材を引っ張ってたわませるときの荷重よりも
線材に熱を加えて元の長さに回復するときの荷重のほう
が大きく、コイルスプリングと比較すると、熱を加えて
元の長さに回復しようとする応答性が良い。線材におい
て線径が太いほうが熱を加えて元の長さに回復するとき
の荷重は大きくなるが、線材を引っ張ってたわませるの
に必要な荷重も大きくなる。
【0027】なお、図3に示す実施例においては対をな
すように一方の側の線材31a、31bと、他方の側の
線材32a、32bとは作動ギヤ33に設けた支点
(ア)を挟んで、支点の両側に対称に取り付けられてい
るが、図6に例示するように、扇形作動ギヤ51の後部
に設けられ、該ギャと一体に回動するレバー52に支点
(ア)を設けたうえで該支点の両側に、線材31a、3
1bと線材32a、32bとを対向する形で取り付ける
ことも可能である。
【0028】
【発明の効果】以上に説明した本発明の構成によれば、
急速変角用駆動源にモータを使用せず、また形状記憶合
金製コイルスプリングを使用せずに、形状記憶合金製線
材を駆動源として使用して、バックミラーのミラー角度
をある特定の角度に変角させることができるものであ
る。本発明は、形状記憶合金製線材を使用し、これと増
速ギヤとを特定の関係に組み合わせているので、急速変
角時の作動速度は速くなり、作動時間が短縮する。また
急速作動用線材と復帰作動用線材を2本ずつで使用し、
かつ並列に配置させて電気的にはスイッチを介して電源
に直列に接続して使用しているので、抵抗が増え通電電
流値を低くすることができる利点がある。さらにまた形
状記憶合金製線材を使用するので、形状記憶合金製コイ
ルスプリングを使用するものに較べ応答性が良くなり、
放熱性が向上し、繰り返して使用するときのリードタイ
ムを短縮することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明が適用されるバックミラーの角度
調整装置の模式的な断面図であって、通常走行状態での
鏡面位置を示している。
【図2】図2は本発明が適用されるバックミラーの角度
調整装置の模式的な断面図であって、ニュートラル位置
から一定角度だけ、鏡面を下向きに傾けた状態を示して
いる。
【図3】図3は駆動部ハウジングを切断した本角度調整
装置の平面を示している。
【図4】図4は鏡面をニュートラル位置から一定角度だ
け下向きに傾けた状態における本角度調整装置の側面を
示している。
【図5】図5は急速作動用線材と復帰作動用線材の電気
的配線図である。
【図6】図6は作動ギヤと、急速作動用線材及び復帰作
動用線材の取付関係を示す説明図である。
【符号の説明】
11 鏡 12 ミラーホルダ 13 ピボット 14 ソケット 15 駆動部ハウジング 16 上下駆動用ピボット 17 アジャスト部材 18 スクリュロッド 19 鏡面調整用ギヤ 20 モータ 30 急速変角機構 31a、31b 急速作動用形状記憶合金製線材 32a、32b 復帰作動用形状記憶合金製線材 33 作動ギヤ 34 増速ギヤ 35 駆動ギヤ 36 スライド部材 37 カム機構 41 スイッチ 42 直流電源 43 電線 51 扇形ギヤ 52 レバー (ア) 支点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−44044(JP,A) 特開 平9−11794(JP,A) 特開 昭64−54390(JP,A) 実開 平6−68992(JP,U) 実開 平6−50989(JP,U) 実開 平1−145658(JP,U) 実開 昭62−79638(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 1/072

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡と、鏡を保持するミラーホルダと、ミ
    ラーホルダに設けたピボットと、ピボットを支持する駆
    動部ハウジングに設ける球面状のソケットと、このソケ
    ットを支点として駆動部ハウジングに対してミラーホル
    ダを傾動自在に支承すると共に、該駆動部に設けるアジ
    ャスト部材の一端をピボットを介して前記ミラーホルダ
    に接続し、アジャスト部材と螺合して該アジャスト部材
    を進退させるスクリュロッドと、アジャスト部材を回転
    させる機構を設けたリモートコントロール方式のバック
    ミラーにおいて、 スクリュロッドと一体に構成されているスライド部材
    と、 スライド部材を進退させるカム機構付き駆動ギヤと、 駆動ギヤと噛み合う増速ギヤと、 増速ギヤと噛み合い、正方向または逆方向に角運動する
    ように構成された作動ギヤと、 その作動ギヤまたは作動ギヤと一体のレバーに設けた支
    点を挟んで、該支点の両側に対向的に取り付けた形状記
    憶合金製線材とより成り、 前記対向的に取り付けた一方の側の形状記憶合金製線材
    はスライド部材の所定の作動距離分だけ伸ばした長さ状
    態に初期設定して支点に取付けられており、 他方の側の形状記憶合金製線材は固有長のまま支点に取
    付けられており、 前記各支点を挟んで該支点の両側に対向的に取り付けた
    形状記憶合金製線材に対して選択的に電流を流し、スラ
    イド部材を進退させるようにしたことを特徴とするバッ
    クミラーの角度調整装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の装置において、前記作
    動ギヤまたは作動ギヤと一体のレバーに設ける支点を挟
    んで、該支点の両側にそれぞれ2本づつ形状記憶合金製
    線材を並列に配置すると共に各側の形状記憶合金製線材
    を電気的に直列接続し、各直列接続した線材と電源との
    間に、接続開放の切り替え手段を設けて成ることを特徴
    とするバックミラーの角度調整装置。
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