JP3274278B2 - 保護継電器集中管理装置 - Google Patents

保護継電器集中管理装置

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JP3274278B2 JP10728794A JP10728794A JP3274278B2 JP 3274278 B2 JP3274278 B2 JP 3274278B2 JP 10728794 A JP10728794 A JP 10728794A JP 10728794 A JP10728794 A JP 10728794A JP 3274278 B2 JP3274278 B2 JP 3274278B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は送配電系統に配設され
た多数の保護継電器の点検を制御する保護継電器集中管
理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は一般的な受配電系統を示す単線図
であり、Fは送電線を介して発電所(図示せず)に接続
した1次変電所、Sはその1次変電所Fに接続した2次
変電所、1aは保護継電器、2は1次,2次変電所F,
S内の線路Wに設けた遮断器、3は線路(送配電系統)
Wに配設した変流器であり、この各変流器3の出力は保
護継電器1aに供給する。4は1次変電所Fの線路Wに
設けた特高圧トランス、5は2次変電所Sの線路Wに設
けた高圧トランス、6は2次変電所Fから給電を受ける
モータである。
【0003】図6は上記保護継電器1aの構成を示すブ
ロック図であり、変流器3からの出力を入力する補助変
流器11、この補助変流器11の出力を増幅してA/D
変換回路13に供給する増幅器12、A/D変換回路1
3と設定回路14および記憶回路15からの入力を論理
するCPUなどの論理演算回路16、この論理演算回路
16の出力を受けて遮断器2にトリップ指令を出力する
出力装置17、上記論理演算回路16の出力内容を表示
する表示装置18、点検時に上記増幅器12に模擬入力
を供給する模擬入力回路19とを有している。
【0004】次に動作について説明する。母線Wに短絡
事故などが生じて、大電流が流れると、この電流を検知
した変流器3の出力が、補助変流器11、増幅器12を
介してA/D変換回路13に入力される。論理演算回路
16はA/D変換回路13でデジタル信号に変換された
変流器3の出力および設定回路14、記憶回路15から
読出されたデータに基づいて論理演算を行い、その演算
結果を表示装置18に表示すると共に出力装置17に供
給する。出力装置17は入力信号が遮断器2を開成すべ
き信号であるときは、トリップ指令を出力して遮断器2
を開成して、健全な母線領域を事故点から切離すもので
ある。
【0005】このような動作を行う保護継電器1aの点
検を行う場合は、変流器3からの検出入力に相当する点
検入力を模擬入力回路19から増幅器12に入力し、保
護継電器1aを上記のように動作させて点検を行う。こ
の場合、模擬入力回路19からの出力は固定値であり、
例えば過電流リレーのように保守点検時には整定値×3
00,500,1000%の電流値を流すことが規定さ
れているのに関係なく、動作域の電流相当分を増幅器1
2に入力させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の保護継電器は以
上のように構成されているので、各保護継電器で実施し
た点検結果を一括して管理することができない。また、
各保護継電器に入力すべき点検入力は一定であり、限時
特性を点検することができないなどの問題点があった。
【0007】請求項1記載の発明は上記のような問題点
を解消するためになされたもので、各保護継電器の点検
実施,点検結果を集中管理可能とするとともに、限時特
性を点検可能とすることを目的とする。
【0008】 請求項記載の発明は集中管理する各保護
継電器の点検状況を表示可能とすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る保護継電器集中管理装置は、送配電系統に配設され、
外部からの点検指令を受信して自己点検を行う保護継電
器の送受信部と、前記保護継電器に選択的に点検指令を
出力する集中制御装置の送受信部とを伝送路を介して接
続し、前記保護継電器は、受信した点検指令に基いて異
なる点検電流を出力する電流発生源を備えたものであ
る。
【0010】 請求項記載の発明に係る保護継電器集中
管理装置は、集中制御装置に、前記保護継電器の点検結
果を表示する表示装置を備えたものである。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明における集中制御装置は、
伝送路を介して保護継電器に点検指令を出力し、この保
護継電器の点検結果を伝送路を介して入力して一括して
管理することができるとともに、保護継電器は異なる点
検電流を出力する電流発生源を備えているので、限時特
性を有する保護継電器であっても動作時間を含めた点検
を実施できる。
【0012】 請求項記載の発明における集中制御装置
は、保護継電器の点検結果を表示する表示装置を備えた
ことにより、点検時における遮断器の動作,保護継電器
の異常有無を簡単、かつ迅速に確認することができる。
【0013】
【実施例】実施例1. 以下、この発明の一実施例を図面について説明する。図
1はこの発明の保護継電器集中管理装置を適用した、一
般的な受配電系統を示す単線図であり、前記図5に示す
単線図と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略
する。図1において、7は親局としての集中制御装置7
であり、この集中制御装置7は子局としての各保護継電
器1と伝送路8を介して接続されている。
【0014】 図2は保護継電器1と集中制御装置7の構
成を示すブロック図であり、保護継電器1は前記図6に
示す従来の保護継電器1aの模擬入力回路19の代りに
D/A変換回路(電流発生源)20を設けている。この
D/A変換回路20は論理演算回路16からの指令信号
に従って、保守点検時に流すことが規定されている整定
値×300%,500%,1000%の電流を作り増幅
器12に供給する電流発生源として機能する。
【0015】 集中制御装置7はマイコンなどからなる制
御部71、制御部71に必要なデータを入力するキーボ
ード部72、制御部71からの処理結果を記憶し、かつ
記憶データを制御部71に出力する記憶回路73、制御
部71からの処理結果を表示する表示装置74を有して
いる。そして、上記保護継電器1と集中制御装置7はそ
れぞれ送受信部21と75とを備えており、この送受信
部21,75を介して伝送路8で互いに接続されてい
る。
【0016】 次に上記実施例の動作について説明する。
まず、集中制御装置7はキーボード部72から入力され
たデータに基づき、制御部71において、点検したい保
護継電器を選択し、選択した保護継電器で何の要素につ
いて点検を実施するかを選択し、点検実施指令を送信部
75aより伝送路8を介して保護継電器1に送る。
【0017】 保護継電器1は上記点検実施指令を受信部
21bで受信すると、図3のフローチャートに示す一連
の点検動作を実施する。まず、点検動作がスタートする
と、ステップST3−1で自己に対する点検実施指令で
あるかを判断し、NOであれば点検動作は行なわない。
YESであればステップST3−2に移行して、D/A
変換回路20より整定値×300%,500%,100
0%の動作域データを増幅器12に出力する。この動作
域データは選択スイッチである設定回路14で300
%,500%,1000%を設定し、この設定データを
あらかじめ記憶されている記憶回路15から論理演算回
路16に読出し、この読出した設定データに基づく論理
演算回路16の出力により、上記D/A変換回路20で
作られるものである。
【0018】 論理演算回路16は上記動作域データによ
る増幅器12の出力をA/D変換回路13を介して入力
すると、その入力値が設定値≦入力値か、上記D/A変
換回路20に出力してからA/D変換回路13からの出
力を受けるまでの入力時間があらかじめ設定された動作
時間≦入力時間かをそれぞれステップST3−3,ST
3−4で判断し、NOの場合はステップST3−2に戻
り、YESのステップST3−5に移行する。
【0019】 このステップST3−5では、遮断器2に
出力装置17からトリップ指令を出力し、しかる後、ス
テップST3−6で遮断器2からトリップ完了指令あり
かを判断する。YESの場合はステップST3−3から
ステップST3−6までの動作時間を算出して表示装置
18に表示し(ステップST3−7)、NOの場合は遮
断器2の異常を出力する(ステップST3−8)。そし
て、ステップST3−9において、上記ステップST3
−7からの動作時間データ、ステップST3−8からの
遮断器2の異常データを送信部21aより伝送路8を介
して集中制御装置7に伝送して点検動作を終了する。な
お、上記動作時間の算出は、例えば論理演算回路16に
設けられているカウンタ(図示せず)で、動作開始時か
らのクロックパルスをカウントすることにより行う。
【0020】 この結果、集中制御装置7では、保護継電
器1から伝送されてきたデータを受信部75bを通して
制御部71に入力し、必要なデータを記憶回路73に記
憶するとともに表示装置74に表示し、保護継電器1で
実施した点検結果を一括して管理する。
【0021】 実施例2. 図4は通常運転中に故障が発生した場合の動作を示すフ
ローチャートである。いま、線路Wなどに短絡事故が発
生し、変流器3、補助変流器11を介して入力がある
と、この入力値が設定値≦入力値、動作時間≦入力時間
かをステップST4−1,4−2で判断し、いずれもY
ESの場合はステップST4−3に移行して、遮断器2
に出力装置17からトリップ指令を出力する。なお、上
記動作時間は保護継電器が入力信号を受けてからトリッ
プ信号を出すまでの時間,入力時間はあらかじめ保護継
電器に設定された入力信号を受けてからトリップ信号を
出すまでの時間である。しかる後、ステップST4−4
で遮断器2からトリップ完了指令ありかを判断し、YE
Sの場合はステップST4−1からステップST4−4
までの動作時間を算出して表示装置18に表示し(ステ
ップST4−5)、NOの場合は遮断器2の異常を出力
する(ステップST4−6)。そして、ステップST4
−7において、上記ステップST4−5からの動作時間
データ、ステップST4−6からの遮断器2の異常デー
タを送信部21aより伝送路8を介して集中制御装置7
に伝送して動作を終了する。
【0022】 この結果、集中制御装置7では、前記図3
に示す点検時と同様に保護継電器1から送られてきたデ
ータを記憶回路73に記憶するとともに表示装置74に
表示し、保護継電器1の動作状況を知ることができる。
【0023】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、送配電系統に配設された子局としての保護継電器
の送受信部と親局としての集中制御装置の送受信部とを
伝送路によって接続し、保護継電器は異なる点検電流を
出力する電流発生源を有するように構成したので、集中
制御装置は保護継電器に点検指令を出力することができ
るとともに該保護継電器からの点検結果などを受けるこ
とができ、複数の保護継電器の動作状況を一括して管理
することができるとともに、限時特性を有する保護継電
器であっても動作時間を含めた点検を実施できる効果が
ある。
【0024】 請求項記載の発明によれば、集中制御装
置に表示装置を設けるように構成したので、集中制御装
置からの指令による点検時における遮断器の動作,保護
継電器の異常有無を簡単、かつ迅速に確認できる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例による保護継電器集中管
理装置を適用した受配電系統を示す単線図である。
【図2】 保護継電器と集中制御装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図3】 点検における動作を説明するフローチャート
である。
【図4】 故障発生時における動作を説明するフローチ
ャートである。
【図5】 従来の一般的な受配電系統を示す単線図であ
る。
【図6】 従来の保護継電器の構成を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1 保護継電器、 中制御装置、8 伝送路、20
D/A変換回路(電流発生源)、21 送受信部、74
表示装置、75 送受信部、W 線路(送配電系
統)。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送配電系統に配設され、外部からの点検
    指令を受信して自己点検を行う多数の保護継電器と、前
    記各保護継電器に選択的に点検指令を出力する集中制御
    装置と、前記各保護継電器の送受信部と前記集中制御装
    置の送受信部とを接続する伝送路とを備え、前記保護継
    電器は、受信した点検指令に基いて異なる点検電流を出
    力する電流発生源を備えた保護継電器集中管理装置。
  2. 【請求項2】 前記集中制御装置は、前記保護継電器の
    点検結果を表示する表示装置を備えたことを特徴とする
    請求項1記載の保護継電器集中管理装置。
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JP2000209771A (ja) 1999-01-08 2000-07-28 Mitsubishi Electric Corp 配電設備の保護継電装置
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