JP3272439B2 - イオン分析のための装置及び方法 - Google Patents

イオン分析のための装置及び方法

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JP3272439B2
JP3272439B2 JP02094293A JP2094293A JP3272439B2 JP 3272439 B2 JP3272439 B2 JP 3272439B2 JP 02094293 A JP02094293 A JP 02094293A JP 2094293 A JP2094293 A JP 2094293A JP 3272439 B2 JP3272439 B2 JP 3272439B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイオンクロマトグラフィ
ーにおいて陰イオン又は陽イオン分析のために溶離剤の
電気化学的抑制を用いる装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】イオンクロマトグラフィーはイオンの分
析のための周知の技術であり、これは、一般に、電解質
を含んでいる溶離剤を使用するクロマトグラフィー分離
段階、溶離剤抑制段階、及びその次に行なわれる一般に
電気的伝導度検出器による検出段階を有す。クロマトグ
ラフィー分離段階においては、注入された試料のイオン
を、溶離剤として電解質を用いて分離管を通じて溶離す
る。抑制段階においては、電解質の電気的伝導度を抑制
するが、分離されたイオンの電気的伝導度を抑制せず、
このイオンの電気的伝導度を導電性セルによって測定す
る。この技術は、米国特許第3,897,213 号、第3,920,39
7 号、第3,925,019 号及び第3,956,559 号明細書に詳細
に記載されている。
【0003】電解質の抑制又は逆抽出については、イオ
ン交換樹脂床に対して、前記の米国特許明細書に記載さ
れている。別の形態のサプレッサ管が、米国特許第4,47
4,664 号明細書に記載されており、このサプレッサ管に
おいては、樹脂床の代わりに、ファイバ又はシートの形
態の帯電したイオン交換膜を用いる。試料及び溶離剤を
この膜の一方の側に通過させ、再生剤を他方の側に流
し、この膜はクロマトグラフィー分離の流出液から再生
剤を分離する。この膜は、この膜の交換可能イオンと同
じ電荷のイオンを通過させてこの溶離剤の電解質を弱く
イオン化された形態に変換する。これに続いてこのイオ
ンの検出が行なわれる。
【0004】他の膜サプレッサ装置が、米国特許第4,75
1,004 号明細書に開示されている。この装置において
は、中空ファイバサプレッサにポリマービードを充填し
てバンドスプレッドを小さくする。このような充填が他
の形態の膜についても用いられるということが示唆され
ている。また、イオン交換充填ビードを用いることによ
ってファイバサプレッサの機能が改善されるということ
が示唆されている。何故にこのような粒子が改善の機能
をなすかについての理論は記載されていない。
【0005】他の抑制装置が米国特許第4,459,357 号明
細書に記載されている。この装置においては、クロマト
グラフィー管からの流出液を、両側が平坦な膜で形成さ
れている開放流動チャネルを通過させる。両方の膜の反
対側に開放チャネルがあり、これに再生剤溶液を通過さ
せる。ファイバサプレッサにおけると同じように、前記
平坦な膜は、この膜の交換可能イオンと同じ電荷のイオ
ンを通過させる。流出液チャネルの両側にある電極相互
間に電界を形成してイオン交換の移動度を高くする。こ
の電気透析膜式のサプレッサ装置にある一つの問題は、
極めて高い電圧(直流50〜500V)が必要であると
いうことである。液体流が脱イオン化されるにつれ、電
気抵抗が高くなり、その結果、かなりの熱が発生する。
このような熱は、雑音を著しく高くし、そして感度を低
くするので、効果的な検出に有害である。
【0006】米国特許第4,403,039 号明細書には他の形
態の電気透析式サプレッサが開示されており、このサプ
レッサにおいてはイオン交換膜は同心管の形態になって
いる。最も内側の管の中心に一方の電極がある。この形
態のサプレッサにある一つの問題は、交換容量が制限さ
れるということである。電界がイオン移動度を高くする
とはいうものの、この装置は、なお、バルク溶液中のイ
オンの膜への拡散に依存する。
【0007】更に他の形態のサプレッサが米国特許第4,
999,098 号明細書に記載されている。この装置において
は、サプレッサは、少なくとも1つの再生剤室、及びイ
オン交換膜シートによって分離された1つのクロマトグ
ラフィー流出液室を有す。このシートは、その交換可能
イオンと同じ電荷のイオンの膜の通過を可能にする。
オン交換スクリーンが再生剤室及び流出液室において用
いられている。流出液室からの流れを、電気的伝導度検
出器のような検出器へ導き、溶解しているイオン種を検
出する。前記スクリーンは、イオン交換部位を提供し、
及び流出液流動チャネルを横切る部位間移動路を提供す
る作用をなし、これにより、抑制容量がバルク溶液中の
イオンの膜への拡散によって制限されることのないよう
にする。また、サンドイッチ型サプレッサが開示されて
おり、このサプレッサは、第1の膜に対向していて、
2の再生剤室を形成する第2の膜シートを有する。サプ
レッサの長さに沿って両方の再生剤室と連絡する間隔電
極が開示されている。これら電極を横切って電圧を加え
ることにより、この装置の抑制容量が高められる。この
米国特許明細書には、再生剤流動チャネルに流入し、再
生剤供給源から供給される代表的な再生剤溶液(酸又は
塩基)が開示されている。一般的な陰イオン分析装置に
おいては、水酸化ナトリウムが電解質展開剤であり、硫
酸が再生剤である。この米国特許明細書にはまた、電気
透析において再生剤溶液の代わりに水を使用することの
可能性が開示されている。
【0008】抑制についての前述の全ての装置は、膜に
隣接する再生剤流動チャネルに対する流液(再生剤溶液
又は水)の別個の供給源を必要とする。このような装置
は、一般に、別個の再生剤リザーバー及びポンプを必要
とする。このような施設の費用、及び試薬の連続的供給
のための運転費用を削除することが有利である。米国特
許第5,045,204 号明細書には、高純度のクロマトグラフ
ィー溶離剤(例えばNaOH)を生成するため、流通チャネ
ル内に2つの流動溶液を分離するイオン交換膜を用いて
いる電気透析装置が開示されている。水が生成チャネル
内で電解され、膜を横切って拡散するナトリウムに対す
る水酸化物イオンの源を提供する。この特許明細書に
は、生成チャネル内で生成された水素ガスを除去する態
様が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イオ
ンクロマトグラフィーのための運転費用を合理化及び低
減し、及びシステム検出限界を改善するための装置及び
方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明装置は、クロマト
グラフィー分離手段、一般にはイオン交換樹脂を充填し
たクロマトグラフィー管を有し、これを通じて試料が電
解質含有溶離剤溶液内に溶離される。本発明装置は、イ
オン交換膜によって検出器流出液室手段からクロマトグ
ラフィー流出液室手段を分離させてクロマトグラフィー
流出液流動チャネル及び検出器流出液流動チャネルをそ
れぞれ形成しているサプレッサ手段を備えている。電極
手段が前記の2つの流動チャネルと連絡して配置され、
これらを通過する溶液に対して横に電流を流すようにな
っている。検出器流出液は、サプレッサのクロマトグラ
フィー流出液流動チャネルを、及びこれに溶解している
イオン種を検出する検出器手段を通って流れる。検出器
手段からの流出液は、次いで、検出器流出液流動チャネ
ルを通って循環させられ、クロマトグラフィー流出液か
ら膜を通過する電解質イオンのための溜りを形成し、且
つ、抑制のため、電解反応生成用の酸(又は塩基)のた
めの水を供給する。
【0011】一つの好ましい態様においては、流通式イ
オン交換手段(例えばイオン交換スクリーン)が一方又
は両方の流動チャネル内に配置され、イオン交換膜と同
じ電荷の交換可能イオンを持つイオン交換部位を有して
いる。この態様においては、前記膜は好ましくは平坦な
シートの形態のものである。独特の好ましい態様におい
ては、サプレッサ手段はサンドイッチ形態のものであ
り、第1のイオン交換膜と同じ電荷の第2のイオン交換
膜を有し、これらの間にクロマトグラフィー流出液流動
チャネルを形成している。第2の検出器流出液室手段が
前記第2のイオン交換膜の反対側に配置され、第2の検
出器流出液流動チャネルを形成する。イオン交換手段が
全ての流動チャネル内に配置されている。電極手段は、
前記2つの検出器流出液流動チャネル内に、互いに反対
に帯電した電極を有す。一方のチャネルにおいて、水
が、流出液流動チャネル内の抑制中和反応のためのヒド
ロニウムイオンに電解される。他方のチャネルにおいて
は、水が電解されて水酸化イオンを形成し、電解質イオ
ンのためのシンクを提供する。
【0012】
【作用】試料のイオン種は、クロマトグラフィー流出液
流動チャネルを通って検出器へ流れ、イオン交換膜によ
って反発される。これに対して、溶液中の電解質は、電
荷の作用の下でイオン交換膜を通過する。例えば、陰イ
オンの分析においては、水酸化ナトリウム溶離剤からの
ナトリウムイオンが、膜を通過し、検出器流出液流動チ
ャネル内の陰極によって誘引される。このチャネルを流
れる溶液は検出器からの循環溶液であり、この流れ内の
水がOH- に電解され、その結果として生じたNaOHは運ば
れて廃棄される。陽極を有している第2の検出器流出液
流動チャネル内に生成したヒドロニウムイオンは、イオ
ン交換膜を通過してクロマトグラフィー流出液流動チャ
ネルに入り、そこで、溶離剤からの水酸化物イオンと結
合して水を形成する。検出器流出液流動チャネルを流通
する溶液の唯一の供給源として検出器流出液を用い、こ
れにより、再生剤溶液リザーバ及びその付属のハードウ
ェアの必要をなくするのが有利である。
【0013】
【実施例】本発明の装置は、測定されるイオン種が陰イ
オンのみであるか又は陽イオンのみである限り、多数の
イオン種を測定するのに有用である。適当試料として
は、表面水、ならびに、工業化学廃水、体液、果実及び
葡萄酒のような飲料、及び飲料水のような他の液体があ
る。本明細書において用いる「イオン種」という語は、
イオンの形態の種、及び本発明装置の条件の下でイオン
化することのできる分子の構成成分を含む。
【0014】サプレッサ段階の目的は、クロマトグラフ
ィーの効率を保持した状態において、分析物の導電率を
増しながら分析流バックグラウンドの導電率及び雑音を
低減する(即ち、信号/雑音比を大きくする)ことであ
る。即ち、下記の(1)及び(2)に示すパラメータは
サプレッサの性能に関係する。即ち、前記パラメータ
は、(1)各装置に対する溶離剤のμEq. /min として
測られる抑制の動的容量、及び(2)装置当たりのμS
/cmとして測られるバックグラウンド導電率である。
【0015】本発明を実施するための装置を図1に略示
する。この装置は、一般にはクロマトグラフィー管10
の形態であるクロマトグラフィー分離手段を含んでお
り、これにはクロマトグラフィー分離媒体が充填されて
いる。本実施例においては、前記媒体はイオン交換樹脂
の形態のものである。他の態様においては、分離媒体は
多孔質の疎水性クロマトグラフィー樹脂であり、これ
は、永久的に付属するイオン交換部位を本質的に有して
いない。前記の他の装置は、米国特許第4,265,634号明
細書に記載されている移動相イオンクロマトグラフィー
(MPIC)に対して用いられる。疎水性部分及びイオ
ン交換部位を含んでいるイオン交換部位形成配合物を、
前記管を通過させ、そして前記樹脂に可逆的に吸収させ
てイオン交換部位を作る。
【0016】管10と直列にサプレッサ手段11が配置
され、管10からの溶離剤の電解質の導電率を抑制する
ようになっているが、分離済みイオンの導電率を抑制し
はしない。分離済みイオンの導電率は、通例、抑制過程
において高められる。サプレッサ手段11からの流出液
は、好ましくは流通式導電性セル12の形態である検出
器へ導かれ、この液に溶離している全てのイオン種が検
出される。適当な試料を試料注入弁13を通じて供給す
る。この試料は、溶離剤供給源即ちリザーバ14からポ
ンプ15によって汲み出される溶離剤溶液の装置を通過
して流入させられ、そして試料注入弁13を通過する。
管10から出てくるクロマトグラフィー流出溶液はサプ
レッサ手段11へ導かれ、その電解質が弱い導電性の形
態に変換される。分離済みイオン種を持っているこのク
ロマトグラフィー流出液は、次いで、サプレッサ手段1
1によって処理され、導電性セル12を通過する。
【0017】導電性セル12においては、イオン種の存
在により、このイオン種の量に比例する電気信号が発生
される。この信号は、一般に、セル12から導電率計
(図示せず)へ導かれ、このようにしてこの分離済みイ
オン種の濃度が検出される。導電性セル12からの流出
液(本明細書においては検出器流出液と呼ぶ)は、イオ
ン交換膜装置17内の少なくとも1つの流通式検出器流
出液チャネルへ導かれる。この膜装置については後で詳
細に説明する。検出器流出液はスプリッタ弁又はトリー
19を通過する。この弁は検出器流出液を2つの導管2
0及び21内へ分離し、これにより、この検出器流出液
をサプレッサの検出器流出液流通路に供給し、次いで導
管22を通じて廃棄する。或いはまた、検出器流出液は
検出器流出液チャンバを順々に通過して廃棄される。ク
ロマトグラフィー流出液は、クロマトグラフィー管10
から導管23を通って膜装置17へ流れ、そしてこの膜
装置から導管24を通って導電率検出器へ流れる。
【0018】次に、本発明装置におけるサンドイッチ型
サプレッサ装置について説明する。図2ないし図5につ
いて説明すると、このサプレッサ装置は、両側にイオン
交換膜によって形成されている中央クロマトグラフィー
流出液流動チャネルを有し、その外側に2つの検出器流
出液流動チャネルが形成されている。図2及び図3につ
いて説明すると、膜装置17は、検出器流出液流動チャ
ネルによって側面が形成されている中央クロマトグラフ
ィー流出液流動チャネルを有す。膜装置17は、クロマ
トグラフィー流出液流動チャネルを、中央空洞を形成す
るクロマトグラフィー流出液ガスケット30によって部
分的に境界付けされているクロマトグラフィー流出液室
の形態に形成する手段を有す。この空洞内のむだの空間
を最小にするため、流動チャネルの両端部を尖頭状又は
V字形に形成することが好ましい。流通式イオン交換手
段、即ち好ましくはクロマトグラフィー流出液スクリー
ン32の形態であるブリッジ手段が前記空洞内に配置さ
れている。膜シート34及び36がクロマトグラフィー
流出液スクリーン32の両面に沿って取付けられ、そし
てガスケット30とともに、クロマトグラフィー流出液
流動チャネルの外部境界を形成している。流出液流動チ
ャネルに対する流出液の入り口及び出口のために穴36
a及び36bが設けられている。
【0019】検出器流出液ガスケット38及び40が、
これに面している膜シート34及び36の面にそれぞれ
取付けられ、検出器流出液流動チャネルを形成してい
る。ブリッジ手段が、この検出器流出液流動チャネル内
にスクリーン41及び43の形態でそれぞれ設けられて
いる。検出器流出液の流れをガスケット40を通って出
入りさせるため、穴40a及び40bが設けられてい
る。外部流動線路との接続を簡単にするため、クロマト
グラフィー流出液流動チャネルを側面形成用の検出器流
出液流動チャネルよりも若干長くすることが好ましい。
【0020】図示のように、平板状電極42及び44の
形態の間隔電極手段がガスケット38及び40の外面に
それぞれ配置され、ガスケット内のチャンバの長さ及び
幅を実質的に横切って延びている。この電極手段を横切
って電圧が印加される。電極42は、ガスケット38内
の検出器流出液流動チャネルに対して検出器流出溶液を
流入及び流出させるため、穴42a及び42bを有す。
同様に、電極44は、検出器流出液流に対し、ならびに
検出器流出液流動チャネル及びガスケット40に対し、
流入穴44a及び流出穴44bをそれぞれ有し、そして
また、ガスケット30によって形成されるクロマトグラ
フィー流出液流動チャネルに対する流入穴44c及び流
出穴44dを形成している。
【0021】外部支持ブロック46及び48が、ポリメ
チルメタクリレート又はポリエーテル・エーテルケトン
(PEEK)のような堅い非導電性材料で形成され、膜
装置17の残部に対する構造的支持を提供している。図
3について説明すると、管継手50及び52が検出器流
出液の流入線路54及び流出線路56に対してそれぞれ
設けられている。同様に、管継手58及び60が検出器
流出液の流入線路62及び流出線路64に対してそれぞ
れ設けられている。管継手66及び68がクロマトグラ
フィー流出液の流入線路70及び流出線路69に対して
それぞれ設けられている。これら管継手は、はめあいね
じ山のような任意の通例の手段によって支持ブロックに
取付けられる。
【0022】前記の組み立て済みのシート及びガスケッ
トは、ボルト71によって与えられる圧力の下で取付け
られて液密シールを形成する。また、この圧力を、流動
チャネルの寸法と比べて適切な大きさのスクリーン(又
は後述するブリッジ手段)と組み合わせて用いることに
より、前記スクリーンは流動チャネルを横切る全距離に
わたって実質的に延びて膜と接触し、これにより、イオ
ンの輸送及び効率が格段に改善される。膜伝達効率を最
大にするためには、クロマトグラフィー流出液流動チャ
ネル及び検出器流出液流動チャネルに線路を接続して向
流とするのが好ましい。
【0023】検出器流出液ガスケットは、これによって
形成されるクロマトグラフィー流出液流動チャネルに対
して液体シールを提供する任意の適当する材料で形成す
ることができる。このガスケットの適当材料として
は、ジェネラル・エレクトリック社(General Electric
Co.)からRTVなる名称で市販されているもののよう
な可撓性液状シリコーン基材ゴム、又はアメリカン・キ
ャン社(American Can Co.)から「パラフィルム」(Pa
rafilm)なる名称で市販されているもののようなプラス
チックシートがある。類似の材料を検出器流出液ガスケ
ット38及び40に対して用いることができる。
【0024】イオン交換膜シート34及び36は、例え
ば、米国特許第4,486,312 号明細書に開示されているも
ののような形式のものである。詳述すると、このような
膜は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン・
ビニルアセテート基材の基体を有する陽イオン交換又は
陰イオン交換の膜である。他の適当材料としては、ポ
リ塩化ビニル又はポリフルオロカーボン基材の材料があ
る。この基体ポリマーは溶剤及び酸又は塩基に対して耐
性がある。かかる基体を、先ず適当モノマーでグラフ
トし、その後、機能化する。適用可能なモノマーとして
は、4−メチルスチレン、塩化ビニルベンジル又はビニ
ルスルホネート、ビニルピリジン及びアルキルビニルピ
リジンのようなスチレン及びアルキルスチレンがある。
一例を挙げると、陽イオン交換膜を形成するには、スチ
レンモノマーでグラフトしたシートを、クロロスルホン
酸、硫酸、又は他のSO2もしくはSO3源で適当に機能化す
る。陰イオン交換膜を形成するには、塩化ビニルベンジ
ルモノマーでグラフトしたシートを、トリメチルアミン
のようなアルキル第三アミン、又はジメチルエタノール
アミンのような第三アルカノールアミンで機能化する。
特に効果的な膜は、湿潤状態で厚さが0.254mm(10
ミル)以下、好ましくは約0.051〜0.102mm(2〜
4ミル)以下のものである。前述した形式の適当するポ
リエチレン基体膜が、ニューヨーク州、ハウパウジ(Ha
uppauge)市のRAI リサーチ社(RAI Research cor
p.)から市販されている(陽イオン交換膜はR4010
なる呼称で(厚さ約0.203mm(0.008インチ)、及
び陰イオン交換膜はR5015なる呼称で(厚さ約0.1
02mm(0.004インチ))。同社から市販されている
他のフルオロカーボン基材の陽イオン交換膜としては、
R1010(厚さ約0.051mm(0.002インチ)及び
R4010(厚さ約0.102mm(0.004インチ)なる
呼称のものがある。
【0025】クロマトグラフィー流出液スクリーン32
は、クロマトグラフィー流出液ガスケット30と一体に
形成することができ、又は流出液流動チャネル内に独立
に挿入することもできる。取り巻いているガスケット材
料と一体のスクリーンは、プラスチックシートから、所
望の流路を含むようにガスケットを切断し、そして、こ
のガスケットを、前記流路だけがガスケット材料で覆わ
れないように、スクリーンの矩形片にプレス加工するこ
とによって形成することができる。
【0026】検出器流出液スクリーン41及び43を、
クロマトグラフィー流出液スクリーン32について前述
したと同じ方法で形成することができる。好ましくはブ
リッジ手段の形態である流通式イオン交換手段は、流れ
と横のクロマトグラフィー流出液流動チャネルを横切る
全距離にわたって実質的に延びる連続部分を有す。図2
及び図3の実施例においては、この距離は膜シート34
と36との間に延びている。後述する図6の他の実施例
においては、1つの膜だけが1つの再生剤流動チャネル
を流出液流動チャネルから分離している。ここでは、ブ
リッジ手段によってまたがれている横断距離は、クロマ
トグラフィー流出液流動チャネルを形成している膜から
反対側の壁までである。このブリッジ手段は、クロマト
グラフィー流出液流動チャネル内に、膜の全長に実質的
に沿って連続回旋状流通通路を形成する。これにより、
乱流が生じ、後述するように、膜を横切るイオンの混合
及び移動の効率が高められる。スクリーンの機械的形状
は、そのブリッジ機能及び乱流機能が得られる限り、変
化可能である。即ち、スクリーンに、流れの方向と垂直
又は斜めの織りパターンを設けることができる。また、
ファイバは、滑らかであっても、又はこぶ状の突起を有
していてもよい。
【0027】流通式イオン交換手段の主な機能は、後で
詳述するように、イオン交換膜を横切るイオン輸送の効
率を高くするため、クロマトグラフィー流出液流動チャ
ネルを横切る方向にイオンのための部位から部位までの
通路を提供することである。スクリーンの形態のブリッ
ジ手段は、この目的のため、前述したイオン交換膜の機
能化と同様の方法で機能化される。適当スクリーン
を、膜に対して前述したと同じ機能化モノマーでグラフ
トされた同じ基材ポリマーで形成することができる。
【0028】流通式イオン交換手段のスクリーンの一例
についての最大のクロマトグラフィー効率は、比較的細
いファイバ、例えば直径約0.102mm(0.004ミル)
程度のファイバを有する比較的小さなメッシュ(機能化
後に測って)を用いて、例えば110μ程度のメッシュ
サイズを用いて、得ることができる。5%ないし70%
程度(好ましくは8%程度)流動チャネル内の孔面積に
より、優れた効率が得られる。グラフトポリマー基体に
対するグラフトモノマーの適当する比率は5%〜50%
程度(好ましくは25%ないし35%)である。最大の
効率を得るためには、流出液流動チャネルは十分に狭
く、例えば0.5cm程度であって、その織りパターンは流
れの方向に対して斜めになっていることが必要である。
露出している膜表面積が増すにつれ、抑制容量が増加す
る。しかし、実際上の限界は、クロマトグラフィーにつ
いての周知の原理によって定まる。例えば、バンドスプ
レッドを最小にするには、容積を最小にするのが望まし
い。
【0029】動的容量を最大にするには、再生剤スクリ
ーンを、比較的高いイオン交換容量、例えば2 meg/g
に機能化する。また、クロマトグラフィー効率について
と同じように、スクリーンのファイバを流れの方向に対
して斜めにするのが好ましい。スクリーンの機能に関す
るパラメータは米国特許第4,999,098 号明細書に記載さ
れている。
【0030】図2及び図3の実施例においては、適当な
直流電源(図示せず)からの電圧の電極42と44との
間に印加する。この電極は、膜サプレッサを通過する溶
剤に対して不活性であって高い導電性を有する材料で形
成されている。白金はこの目的のための電極を作るのに
好ましいものである。サプレッサ装置11の一つの動作
モードにおいては、クロマトグラフィー管10からの流
出液は、検出器流出液をクロマトグラフィー流出液から
仕切っているイオン交換膜34及び36によって両側が
境界付けされているクロマトグラフィー流出液流動チャ
ネルを通って導かれる。検出器流出液は導電性セルから
検出器流出液チャネルを通って流れる。前記膜は、この
膜の交換可能イオンと同じ電荷のイオンに対して優先的
に透過可能であり、反対電荷のイオンの透過を妨げる。
この膜の交換可能イオンは、溶離剤の展開剤を弱くイ
オン化された形態に変換するのに必要なイオン形態にな
っている。容量を最大にするため、検出器流出液の流れ
クロマトグラフィー流出液の流れに対向した流になっ
ている。クロマトグラフィー管10からのクロマトグラ
フィー流出液はクロマトグラフィー流出液流動チャネル
を通過させられて両方の膜と接触する。これら膜は、そ
の外側が、検出器流出液流動チャネルを通って反対方向
に流れる検出器流出液と同時に接触させられ、このよう
にして、これら膜は、検出器流出液とクロマトグラフィ
ー流出液との間の選択的透過性隔膜を形成する。膜の活
性イオン交換部位においてクロマトグラフィー流出液か
ら抽出されたイオンは、膜を通って拡散されて検出器流
出液のイオンと交換され、このようにして最終的に検出
器流出液内に拡散される。電極を横切って電圧を加える
と、膜を横切るイオンの移動度が増大する。サプレッサ
装置からでてくる流出液内に溶解したイオン種は、導電
率検出器を用いる場合と同じようにして、検出される。
【0031】図4は、クロマトグラフィー流出液チャネ
ル及び検出器流出液チャネル内にそれぞれスクリーンを
有しているサンドイッチ型サプレッサを用い、間隔電極
間に電圧を印加して行なう、或る特定の装置に対する本
発明における電気化学的作用を説明するためのものであ
る。図示の装置は陰イオン分析のためのものであり、サ
プレッサ内で弱くイオン化された形態(H2O)に変換され
るべき流出液の電解質として水酸化ナトリウム含んでい
る。変換の後、この溶液は導電性セルを通過し、そして
検出器流出液流動チャネルへ循環させられる。イオン交
換膜シートは、正に帯電したナトリウム及びヒドロニウ
ムのイオンをこの膜を透過させる。
【0032】この目的に適するイオン交換膜はスルホン
化ポリエチレンのシートである。水酸化物イオンは、ド
ナンの排斥力のため、この膜を透過しようとしない。従
って、水酸化ナトリウム流はクロマトグラフィー流出液
流動チャネル内で脱イオン水に変換され、ナトリウムイ
オンは膜シートを透過し、そして負に帯電した検出器流
出液流動チャネル内にNaOHとして分散され、このように
して最終的に検出器流出液流出線路を通って廃棄され
る。電極42及び44を横切って電圧を印加すると、膜
を横切るイオン流の運動が増し、これにより、サプレッ
サ装置の容量が、従ってまた抑制効率が高くなる。
【0033】図示の実施例においては、クロマトグラフ
ィー流出液チャネル内の電解質のナトリウムイオンが、
負電極の作用の下で、負に帯電した膜を横切って検出器
流出液チャネル内に拡散する。水の電解によって陽極に
おいて発生したヒドロニウムイオンは、正極に隣接して
いる正に帯電した検出器流出液流動チャネルから膜36
を通ってクロマトグラフィー流出液流動チャネル内に流
れ、このチャネル内で水酸化物イオンとともに水を形成
する。負電極へ引き付けられるナトリウムイオンはこの
流出液チャネルからもっと速く除去され、その結果、膜
装置の容量がかなり増す。
【0034】図4の装置の作動においては、正に帯電し
た検出器流出液流動チャネル内において、次式に従って
ヒドロニウムイオンが発生されて膜36を通過する。 6 H2O → 4 H3O + + O2 + 4e- (1) クロマトグラフィー流出液流動チャネル内において、ナ
トリウムイオンは陰極の作用の下で膜34を通過する。
水酸化物は次式に従って水に変換される。
【0035】 OH- + H3O+ → 2 H2O (2) 負に帯電した検出器流出液流動チャネル内において、ナ
トリウムイオンは、次式によって発生した水酸化物イオ
ンでNaOHに変換される。 4e- + 4 H2O → 4 OH- + 2 H2 (3) スクリーン32、41及び43はサプレッサ装置の容量
をかなり増加させてクロマトグラフィー流出液流からイ
オンを除去する。このスクリーンの繊条は、好ましく
は、流れを横断するクロマトグラフィー流出液流動チャ
ネルを実質的に横切って延びて両方の膜と接触する。図
示の装置においては、クロマトグラフィー流出液スクリ
ーンは膜34と36との間の距離にわたって延びてい
る。
【0036】機能化されたスクリーンは、膜の電荷と同
じ電荷の交換可能イオンを含んでいる。このようにし
て、このスクリーンは、膜の壁相互間で部位と部位とを
直接接触させ、イオンを膜を通じて拡散させる。流出液
流動チャネル内にこのような機能化済みスクリーンを用
いることにより、この装置の容量が格段に増大させられ
るということが認められた。再生剤流動チャネル内に前
記と同じ型のスクリーンを用いることにより、前記容量
は更に増大させられる。
【0037】再び図3について説明すると、検出器流出
液流動チャネルは、機能化済みスクリーンではなしに中
性スクリーンを有しておってもよい。ただし、この場合
には、この装置は、機能化済みスクリーンの場合と同じ
ような動的抑制容量を有しなくなる。このような非機能
化スクリーンの利点は、検出器流出液流動チャネル内に
乱流が生じ、混合効率が向上するということである。し
かし、要すれば、このようなスクリーンを省いてもよ
い。
【0038】前記装置内の電極に印加すべき電圧は、流
出液チャネル内に機能化済みブリッジ手段が存在してい
るので、比較的低いものであってよい。即ち、容量は、
直流約1〜20V、好ましくは直流約2〜6Vの電圧で
かなり改善される。前記実施例のサンドイッチ型サプレ
ッサは中央クロマトグラフィー流出液流動チャネルを有
し、この中央クロマトグラフィー流出液流動チャネル
は、2つの膜により、2つの同延検出器流出液流動チャ
ネルから分離されているが、この装置はまた、単一の膜
によってクロマトグラフィー流出液流動チャネルから分
離されている単一の検出器流出液流動チャネルの使用に
も適用可能である。単一の再生剤流動チャネルを用いて
いる他の実施例のサプレッサ手段70を図5及び図6に
示す。サプレッサ手段70は、クロマトグラフィー流出
液流動チャネル壁73を有する上部の堅い支持ブロック
72、及び前述の型のイオン交換膜76によって分離さ
れている検出器流出液流動チャネル壁75を有する下部
の支持ブロック74を有している。
【0039】クロマトグラフィー流出液は、流出液流入
口78及び管継手80を通ってサプレッサ装置に流入
し、そして、壁73によって形成されたクロマトグラフ
ィー流出液流動チャネルに沿い、スクリーン94を通
り、次いで管継手82を通ってクロマトグラフィー流出
液流出線路84へ流出する。同様に、検出器流出溶液
は、流入線路86から管継手88を通って流入し、壁7
5によって形成された検出器流出液流動チャネルを横切
り、管継手90及び検出器流出液流出口92を通って流
出して廃棄される。図5及び図6の装置は、図1の全体
的装置において図2ないし図5の装置の代わりに用いら
れる。
【0040】前記の液体は、突起間の間隔によって形成
されたチャネルを通って流れる。この突起及び間隔の寸
法は、流れているイオンとの所望の接触頻度を提供し、
膜を横切るイオンの移動度を増加させ、及び混合効率を
上げるのに十分な乱流を生じさせるように選択される。
陰イオンクロマトグラフィーに適する流出溶液として
は、水酸化ナトリウムのようなアルカリ性水酸化物、炭
酸ナトリウムのようなアルカリ性炭酸塩及び重炭酸塩、
ほう酸ナトリウムのようなアルカリ性ほう酸塩、これら
の組合わせ体、及び前掲の諸特許明細書に記載されてい
る系統の流出液がある。
【0041】本発明における循環装置もまた陽イオン
(例えばリチウム、ナトリウム、アンモニア、カリウ
ム、マグネシウム及びカルシウム)の分析に適用可能で
ある。この場合、流出液の電解質は、一般に、膜を損傷
することのない酸である。メタンスルホン酸が、電解条
件の下で膜に対して不活性であることが認められた。硫
酸及び塩酸のような他の酸は、膜を損傷する可能性のあ
る副産物を生ずる可能性があり、従って一般的膜に対し
ては一般に好ましくない。
【0042】陽イオン分析においては、電解質イオンの
流れは、陰イオン分析の場合とは逆に、陰極から陽極へ
向かい、イオン交換スクリーン及び膜はアミン化されて
陰イオンに対して透過性となる。即ち、負に帯電した検
出器流出液流動チャネルにおいて、水が水酸化物イオン
及び水素ガスに変換される。この水酸化物イオンは、隣
接の膜を通過してクロマトグラフィー流出液流動チャネ
ルに入り、水素イオン(又はアミン又は他の塩基性有機
分子群)と結合し、弱くイオン化された電解質を形成す
る。負に帯電した、膜を通過するイオンは第2の膜を通
過し、正に帯電した検出器流出液流動チャネルに入って
酸を形成し、この酸は廃棄される。要約すると、陽イオ
ン分析に対しては、分析物、溶離剤試薬及び膜の電荷
は、陽イオン分析及び陰イオン分析に対するのと逆にな
る。
【0043】単一検出器流出液流動チャネルにおいて
は、クロマトグラフィー流出液内にガスが発生し、伝導
性セルにおける検出の妨げとなる可能性がある。例え
ば、イオン分析に対し、検出器流出液流動チャネル内に
酸素が発生する。この酸素を除去するための一つの方法
は、クロマトグラフィー流出液流動チャネルからの流出
液を、伝導性セルに到達する前に、ガス拡散膜を用いる
ガス拡散除去装置を通過させることである。このような
一つの装置が、米国特許第5,045,204 号明細書に開示さ
れている。他の態様においては、ガス拡散膜が、クロマ
トグラフィー流出液流動チャネルのイオン交換膜から反
対側を形成している壁を形成する。窒素のような不活性
ガスを、ガス拡散膜によって一方の側が境界付けされて
いる、好ましくはクロマトグラフィー流出液の流れに対
して向流になっているチャネルに流入させる。このよう
にして、クロマトグラフィー流出液流動チャネルから出
てくる溶液は、伝導性セルに到達する前にガス抜きされ
る。いずれの場合も、適当するガス拡散膜は、「アクラ
ル」(Accural)又は「セルガード」(Celgard)なる登録
商標で市販されているもののようなガス拡散膜である。
【0044】前述の装置は、好ましい流通式イオン交換
手段としてイオン交換スクリーンを示している。しか
し、サンドイッチ型サプレッサ又は他の比較的平坦なサ
プレッサに対して他のイオン交換手段を用いることもで
きる。例えば、イオン交換粒子をこの目的のための流動
チャネルに充填する。ここに、使用する樹脂よりも小さ
い孔を有する多孔性ポリマー支持体、例えばジェネラル
・ポリメリック(General Polymeric)社から市販の焼結
ポリエチレンのような支持体を用いることによって装置
内にイオン交換粒子を保持するのが好ましいであろう。
【0045】図7は本発明における管状の電気透析サプ
レッサの横断面図である。本例において、クロマトグラ
フィー流出液チャネルは最も内側の管の内腔であるとす
る。この装置は、陽極122(例えば白金、金、炭素又
はステンレススチールで形成したロッド又はワイヤの形
状の)、陽イオン交換膜124、及び陰極として働く導
電性材料で形成した外壁126を有す。好ましくは、イ
オン交換樹脂の形態の流通式イオン交換手段を、クロマ
トグラフィー流出液流動チャネル内、又は検出器流出液
流動チャネル内、又はこれら両方のチャネル内に配置す
る。この装置は、一般的機能が、図4に示す装置に匹敵
する。或いはまた、検出器流出液流動チャネルは内管の
内腔であってもよい。この場合、電極の極性を逆にす
る。膜124は、伸張又は非伸張の管状のイオン交換
膜、例えばニュージャージー州のパーマピュア・プロダ
クツ(Perma-Pure Products)から市販のナフイオン81
1X(Nafion 811X)であってもよい。外壁126は、例
えば、18GA.ステンレススチール(SS)製の管状
ケースである。
【0046】前記のサンドイッチ型膜サプレッサと類似
の機能を有する管型の二重膜サプレッサを図8に示す。
この二重膜サプレッサは、一般に、所定長の適当に不活
性であるワイヤ型内部電極128を所定長の管状内部膜
130内に挿入し、この管状内部膜を所定長の若干径大
の管状外部膜132内に挿入し、これら部材を組み立て
た組立体全体を適当する寸法のステンレススチール管1
34で取り囲むことによって構成される。この外側の管
自体は電極として働くものであり、前記の内部電極と内
部膜との間、前記の2つの膜(環帯)の間、及び前記の
外部膜とステンレススチールのケース即ち管との間のチ
ャネルに出入りすることのできるように端部において接
続がなされている。
【0047】前述の本発明装置の主な利点は、再生剤リ
ザーバ及び付属のポンプ装置が必要でなくなるというこ
とである。即ち、検出器流出液流動チャネル内の溶液の
唯一の源が検出器からの流出液であることが好ましいの
である。本実施例においては、検出器流出液流動チャネ
ルを通る流量及びクロマトグラフィー流動チャネルを通
る流量は一対一の同等流量である。要すれば、或る装置
においては、この流量を、流出液流動チャネルを通る溶
液流量を増量することによって増加することができる。
【0048】この装置に対する所用電力は、或る程度、
この装置を通る流量及び電解液の濃度によって定まる。
この目的に対し、適当する流量又はクロマトグラフィー
流出液は約0.01〜10ml/min 、好ましくは0.25〜
2ml/min である。このような流量に対し、適当する電
力は0.050〜2Aにおいて2〜12Vである。これ
は、平坦膜サプレッサ及び管状膜組立体の両方に適合す
る。
【0049】本発明においては他の構成のサプレッサ
(図示せず)を用いることもできる。例えば、図2ない
し図4のサプレッサを参照して説明すると、スクリーン
41及び43の位置を電極42及び44の位置とそれぞ
れ入れ替える。詳述すると、このような他の構成におい
ては、電極42及び44はイオン交換膜34及び36に
それぞれ沿って延び、これとじかに接触している。これ
ら電極は外側の検出器流出液流動チャネルを通って流れ
る溶液と接触している。この例において、電極は、外側
の検出器流出液流動チャネルとクロマトグラフィー流出
液流動チャネルとの間のイオン交換膜を横切るイオン輸
送を許すために穴を有す。このような穴は、種々の周知
の方法で、例えば、間隔穴(一般に直径0.254〜0.6
35mm(0.010〜0.250インチ))を打ちぬくこと
により、又は織スクリーンの電極を形成することによ
り、又は不活性の箔電極に刻み目をつけて電極がチャネ
ルの長さに沿ってジグザグ形又は曲がりくねった形のパ
ターンを形成するようにすることによって形成される。
例えば、ジグザグ形に曲げた白金ワイヤを用いることが
できるが、過度の抵抗加熱を防止するためには白金の又
は白金メッキした箔が好ましい。
【0050】更に他の態様(図示せず)においては、
「ハイブリッド」サプレッサが形成されており、このサ
プレッサにおいては、外側流動チャネルの一方に対して
は、電極及びスクリーンが図2ないし図4に示す構成に
なっており、反対の外側流動チャネルにおいては、電極
及びスクリーンが前述の他の構成において説明した仕方
で置き替わっている。イオン分析のための効果的なハイ
ブリッド構成が形成されており、この構成においては、
間隔穴を有する陽極がイオン交換膜とじかに接触してお
り、陰極(図3の左の区画)は図2ないし図4に示す構
成になっている。同じ構成が陽イオン分析に対して好ま
しい。
【0051】次に、本発明を実施した例について説明す
る。 例1 本例においては、陰イオン分析に好適する図2ないし図
4に示すようなサンドイッチ型サプレッサを作り、図1
の装置において用いる。陽イオン交換スクリーンを下記
のように作る。即ち、下部スクリーンは、テトコ社(Te
tko, Inc.)から市販のポリエチレン単繊条型のものであ
る。このスクリーンを、塩化メチレン溶剤に30%スチ
レンをw/w溶解したの溶液に浸漬する。窒素雰囲気の
下で、温度26.7〜32.3℃(80〜90°F )におい
て、約48〜120時間にわたって、10,000 rad/h の
線量のガンマ線を照射すると、グラフトが生ずる。次
に、このスクリーンを、塩化メチレンに10%w/wク
ロロスルホン酸を溶解した溶液に、温度約40℃におい
て、4時間にわたって浸漬する。次に、このスクリーン
を、1M KOH 中に、温度55℃において、30分間にわ
たって浸漬する。
【0052】イオン交換膜34及び36のための基体は
PTEE(テフロン)製のフィルム又はシート型のもの
である。基体ポリマーは溶剤及び酸又は塩基に対して耐
性のあるものである。このフィルムを、先ず、スチレン
モノマーでグラフトし、次いで機能化して陽イオン交換
膜を形成する。膜の機能化、スルホン化を、前述のスク
リーンの機能化と同じ方法で行なう。
【0053】ガスケットを、これが形成する流動チャネ
ルに対して液体シールを提供するのに適する不活性の耐
薬品性材料で形成する。全体的ハードウェアは、スクリ
ーン、膜及び電極を格納するための堅い非導電性材料
(PEEK)で作った外部支持ブロックを有す。これは
またサプレッサのための構造的支持体を提供する。上部
ブロックは4つの管継手を有す(一つの対は溶離剤流入
口及び溶離剤流出口であり、他の対は再生剤流入口及び
再生剤流出口である)。これらブロックを、ねじのよう
な通例の手段で、互いに圧搾して液密シールを得る。
【0054】半組成物を下記のようにして形成する。即
ち、所望の流路を含んでいるプラスチックフィルムから
ガスケットを切り出し、このガスケットを、前記流路だ
けがガスケット材料で覆われないように、スクリーンに
プレス加工することにより、まわりをガスケット材料が
取り巻いているスクリーンを形成する。各ガスケットに
対し、超低分子量ポリエチレン(アメリカン・ナショナ
ル・キャン社(American National Can Company)製のパ
ラフィルム(Parafilm) 「M」)から2つの矩形体を裁
断し、これに、適当する寸法の流動チャネルを切り出
す。スクリーンを前記のパラフィルムのガスケットの間
に挟み、このようにして作った積重ね体を、室温におい
て、約703〜1406kg/cm2 (10,000〜20,000 ps
i)まで圧縮する。サプレッサ1つ当たり、スルホン化
スクリーン及びパラフィルムで作った1つの溶離剤スク
リーン/ガスケット組立体及び2つの再生剤スクリーン
/ガスケット組立体が必要である。中央のスクリーン3
2に対するスクリーンメッシュ(スクリーン穴のサイ
ズ)は140μm であり、外側のスクリーン41及び4
3に対しては410μm である。
【0055】2つの陽イオン交換膜の矩形体を、流路の
形状及びスクリーンの全体的寸法に適合するように裁断
する。厚さ0.0726mm(3ミル)のポリテトラフルオ
ロエチレン(テフロン)基材の膜を用いる。1.0×12.
0cmの広さを有する、厚さ0.025mmの導電性の化学的
白金箔(ジョンソン・マシイ・エレクトロニクス(John
son Matthey Electronics)社製) で作った陽極及び陰極
を用いた。
【0056】装置は、サプレッサと直列に配置されたク
ロマトグラフィー管の形態のものである。この管から出
てくる溶液をサプレッサへ導き、そこで、電解質を弱い
導電性の形態に変換する。次に、流出液を、流通式導電
性セルの形態の検出器へ導き、溶解している全てのイオ
ン種を検出した。この導電性セルの通過した後の流出液
を外側のチャネルの流入口へ再び導き、そこで、検出器
セル流出液を電解して中和反応のためのヒドロニウムイ
オン(H+ ) を供給する。このサプレッサを働かせるの
に必要な電圧を直流電源(直流0〜10V)によって発
生させた。
【0057】幅1.0cm、長さ14.3cmの中央ガスケット
30を有する前述の形態のサプレッサは、溶離剤として
100mMのNaOHの水溶液(クロマトグラフィー流出液を
模擬する)を1.0及び2.0ml/min の流量で用いて下記
の結果を与えた。 クロマトグラフィー流出液流量:1.0ml/min 通電電流:200mA 電圧:3.60V 抑制されたバックグラウンド導電率:3.07μS クロマトグラフィー流出液流量:2.0ml/min 通電電流:400mA 電圧:4.07V 抑制されたバックグラウンド導電率:3.20μS 例2 例1のサプレッサを下記の別のパラメータで用いた。幅
0.25cm、長さ14.3cmの中央ガスケット30を有する
サプレッサは、溶離剤として150mMのNaOH(クロマト
グラフィー流出液を模擬する)を0.25及び0.50ml/
min の流量で用いて下記の結果を与えた。
【0058】クロマトグラフィー流出液流量:0.25ml
/min 通電電流:100mA 電圧:3.70V 抑制されたバックグラウンド導電率:4.42μS クロマトグラフィー流出液流量:0.50ml/min 通電電流:200mA 電圧:4.35V 抑制されたバックグラウンド導電率:3.88μS 例3 本例においては、陽イオン分析における使用のために構
成したものを除き、例1の装置を用いる。
【0059】陰イオン交換スクリーンを下記のようにし
て形成する。即ち、例1と同じ型のポリエチレンスクリ
ーンを、塩化メチレン溶剤に30%塩化ビニルベンジル
w/wを溶解した溶液に浸漬する。窒素雰囲気の下で、
温度26.7〜32.2℃(80〜90°F )で、約100
〜200時間にわたって、線量10,000 rad/h のガンマ
線を照射することにより、グラフトが生ずる。このスク
リーンを、塩化メチレンに20%w/wトリメチルアミ
ンを溶解した溶液における還流の下で、24〜56時間
にわたって加熱する。
【0060】膜のための基体は、PTFE(テフロン)
で作ったフィルム又はシート型のものである。この基体
ポリマーは溶剤及び酸又は塩基に対して耐性を有す。こ
のフィルムを、先ず、塩化ビニルベンジルモノマーでグ
ラフトし、次いで機能化して陰イオン交換膜を形成す
る。この膜の機能化、アミン化を、塩化メチレンに20
%トリメチルアミンw/wを溶解した溶液における還流
の下で、24〜56時間にわたって加熱することによっ
て行なう。
【0061】ガスケット、電極、ハードウェアは、図1
におけると実質的に同じ半組立体である。幅0.7cm、長
さ14.3cmの溶離剤ガスケットを有するサプレッサは、
溶離剤として50mMメタンスルホン酸(MSA)を1.0
ml/min の流量で用いて下記の結果を与えた。
【0062】溶離剤流量:1.0ml/min 通電電流:200mA 電圧:4.5V 抑制されたバックグラウンド導電率:0.58μS 例4 例3のサプレッサを下記の違いをもって用いた。即ち、
幅0.25cm、長さ14.3cmの溶離剤ガスケットを有する
サプレッサは、溶離剤として100mM MSAを0.25
ml/min の流量で用いて下記の結果を与えた。
【0063】溶離剤流量:0.25ml/min 通電電流:150mA 電圧:6.1V 抑制されたバックグラウンド導電率:1/28μS 例5 電極の形態及び位置が異なっていることを除き、例1の
陰イオン分析装置を用いる。詳述すると、電極を、実際
の流動チャネルを形成する膜の外側に押しつけてじかに
接触させる。この電極は、外側通路内の溶液の膜との接
触のための穴を有す。外側通路内の溶液は、電極とサプ
レッサの外側壁との間に流れる。
【0064】サプレッサを、2mm管とともに用いるよう
な大きさに作った。その中央流動チャネルは、長さ88
mm、幅5mmであった。その2つの電極を、長さ63mm、
幅8mm、厚さ0.025mmの白金箔で作った。直径3mm、
間隔3.5mmの穴を、且つ電極の中心線の下に打ち抜い
た。白金ワイヤを各電極に取付けて電源に接続した。各
電極をスクリーン/ガスケット半組立体に取付けた。膜
半組立体を、厚さ約0.152mm(0.006インチ)の強
化スルホン化陽イオン交換膜(日本のアサヒガラス社製
のセレミオン(Selemion))セレミオン(Selemion)C
MVで作った。
【0065】この陰イオンサプレッサは、電圧3.97
V、電流62.5mAで、0.35ml/minの100mN NaOH
を、6.1μS に抑制した。 例6 本例においては、例5の電極装置を、例3の構成部材を
用いる陰イオン分析に対して用いた。この装置は、1.0
ml/min の20mNメタンスルホン酸を、電圧4.3V、電
流100mAで、約1.5μS に抑制した。 例7 これはハイブリッド陰イオンサプレッサである。その陽
極は、直径0.508mm(0.020インチ)の穴を有し、
正方形織パターンに織られた直径約0.102mm(0.00
4インチ)のPtワイヤ(ジョンソン・マシイ(Johnson
Matthey)社製)によって形成され、隣接の膜にじかに接
触しており(例6におけるように)、陰極は、他の膜か
ら間隔を置き、外側壁に対向している(例1におけるよ
うに)。
【0066】この陰イオンサプレッサは、電圧3.76
V、電流500mAで、1.0ml/min の100mN NaOH
を、2.5μS に抑制した。 例8 例7の装置を陽イオンサプレッサとして形成した。この
装置は、電圧4.5V、電流250mAで、1.0ml/min の
100mNメタンスルホン酸を、5.1μS に抑制した。 例9 本例においては、例7の陰イオンサプレッサを、白金メ
ッキしたチタン製の陽極及び陰極を用いて作った。陽極
には、化学エッチング処理により、0.508×0.508
mm(0.020×0.020インチ)の間隔正方形穴を約0.
102mm(0.004インチ)の間隔で形成し、次いで白
金メッキした。このサプレッサは、電圧3.8V、電流3
00mAで、2.3μS のバックグラウンドを持つ1.0ml/
min の100mN水酸化ナトリウムを抑制した。
【図面の簡単な説明】
【図1】サプレッサに対して循環式検出器流出液を用い
てクロマトグラフィーを行なうための本発明装置を示す
略図である。
【図2】本発明において用いるサンドイッチ型サプレッ
サ装置の分解図である。
【図3】クロマトグラフィー流出液流動チャネル及び検
出器流出液流動チャネルを破線で示してある膜サプレッ
サの側面図である。
【図4】電気化学式サプレッサ内のイオン輸送の状態を
示すための膜及びスクリーンの拡大断面図である。
【図5】単一型検出器流出液流動チャネルを示すサプレ
ッサ装置の分解斜視図である。
【図6】単一型検出器流出液流動チャネルを示す組立済
みサプレッサ装置の縦断面図である。
【図7】円筒形の電気透析式サプレッサの横断面図であ
る。
【図8】円筒形の電気透析式サプレッサの他の実施例の
横断面図である。
【符号の説明】
1 クロマトグラフィー管 11 サプレッサ手段 12 検出器 14 溶離剤供給源 17 イオン交換膜装置 30 クロマトグラフィー流出液ガスケット 32 クロマトグラフィー流出液スクリーン 34、36 イオン交換膜シート 38、40 検出器流出液ガスケット 41 検出器流出液スクリーン 42、44 電極手段 54、62 検出器流出液流入線路 56、64 検出器流出液流出線路 69 クロマトグラフィー流出液流出線路 70 クロマトグラフィー流出液流入線路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キース エイ フリードマン アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95051 サンタ クララ 134 ハルフォ ード アベニュー 1902 (72)発明者 スティーヴン ビー レイビン アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95051 サンタ クララ 91 プルーネ リッジ アベニュー 3655 (72)発明者 マームード トゥーファン アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95620 ディクソン ホリー コート 335 (56)参考文献 特開 昭61−172057(JP,A) 米国特許5045204(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 30/02 G01N 27/08 G01N 27/26 G01N 30/64 G01N 30/84

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 溶離剤供給源、 (b) 前記溶離剤供給源から溶離剤を受け入れるため、前
    記溶離剤供給源と連通しているクロマトグラフィー分離
    手段、前記クロマトグラフィー分離手段は、これを通じ
    て溶離された試料のイオン種を前記イオン種と反対の電
    荷の膜を通過する電解質イオンを含む電解質を包含する
    溶離剤溶液を用いて分離するのに適合したクロマトグラ
    フィー分離媒体を具備しており、 (c) 前記クロマトグラフィー分離手段から溶離された流
    出液を処理するためのサプレッサ手段、前記サプレッサ
    手段は、 (1) 流入端部及び流出端部を有する少なくとも1つのク
    ロマトグラフィー流出液室手段と、 (2) 流入端部及び流出端部を有する少なくとも1つの検
    出器流出液室手段と、 (3) 前記クロマトグラフィー流出液室手段及び前記検出
    器流出液室手段を区画し、これによりクロマトグラフィ
    ー流出液流動チャネル及び少なくとも1つの検出器流出
    液流動チャネルをそれぞれ形成する少なくとも1つのイ
    オン交換膜とを有し、前記イオン交換膜は、前記膜を通
    過する電解質イオンと同じ電荷の正又は負の一方の電荷
    のイオンに対してのみ優先的に透過性であり、且つ前記
    一方の電荷の交換可能イオンを含んでおり、 (d) 流入端部及び流出端部を有する、分離されたイオン
    種を検出するのに適した検出器手段、前記検出器手段の
    流入端部は前記クロマトグラフィー流出液室手段の流出
    端部と連通していて、処理されたクロマトグラフィー流
    出液を前記クロマトグラフィー流出液室手段から受け入
    れるようになっており、且つ前記検出器手段の流出端部
    は前記検出器流出液室手段の流入端部と連通していて、
    検出後の処理された流出液が前記検出器流出液室手段へ
    流れるようになっており、及び、 (e) 前記クロマトグラフィー流出液流動チャネル及び前
    少なくとも1つの検出器流出液流動チャネルとそれぞ
    れ電気的連絡している第1及び第2の電極手段を備え
    て成るイオン分析装置。
  2. 【請求項2】 イオン交換膜は平坦なシートの形態にな
    っており、第1の電極手段は前記イオン交換膜に沿って
    延びて、前記イオン交換膜に接触しており、前記第1の
    電極はクロマトグラフィー流出液流動チャネル内の溶液
    を隣接のイオン交換膜と接触させるための離間した開口
    を形成している請求項1に記載のイオン分析装置。
  3. 【請求項3】 サプレッサ手段は、更に、 (4) 前記少なくとも1つの検出器流出液室手段内に配置
    され、前記少なくとも1つのイオン交換膜の交換可能
    イオンと同じ電荷の交換可能イオンを持つイオン交換
    部位を有している流通式イオン交換手段を具備している
    請求項1に記載のイオン分析装置。
  4. 【請求項4】 サプレッサ手段は、更に、 (4) 前記クロマトグラフィー流出液室手段内に配置さ
    れ、前記少なくとも1つのイオン交換膜の交換可能
    オン同じ電荷の交換可能イオンを持つイオン交換部
    位を有している流通式イオン交換手段を具備している請
    求項1に記載のイオン分析装置。
  5. 【請求項5】 前記流通式イオン交換手段はスクリーン
    を具備している請求項3又は請求項4に記載のイオン分
    析装置。
  6. 【請求項6】 前記流通式イオン交換手段はイオン交換
    粒子を具備している請求項3又は請求項4に記載のイオ
    ン分析装置。
  7. 【請求項7】 サプレッサ手段は、更に、 (4) 前記少なくとも1つのイオン交換膜と同じ形式及び
    電荷の第2のイオン交換膜を具備しており、前記少なく
    とも1つのイオン交換膜及び第2のイオン交換膜はこれ
    らの間にクロマトグラフィー流出液流動チャネルを形成
    しており、且つ、 (5) 前記第2のイオン交換膜に対向して前記第2のイオ
    ン交換膜と同じ広がりで延び、前記第2のイオン交換膜
    とともに、前記クロマトグラフィー流出液流動チャネル
    から前記2のイオン交換膜の反対側に配置された第2の
    検出器流出液流動チャネルを形成している壁を含む第2
    の検出器流出液室手段を具備しており、前記第1の電極
    手段は少なくとも1つの検出器流出液流動チャネル内に
    配置され、且つ前記第2の電極は前記第2の検出器流出
    液流動チャネル内に配置されている請求項1に記載のイ
    オン分析装置。
  8. 【請求項8】 前記イオン交換膜は円筒形状であり、且
    つ前記検出器流出液流動チャネル及びクロマトグラフィ
    ー流出液流動チャネルは横断面が円形又は環状のいずれ
    かである請求項1、請求項3又は請求項4に記載のイオ
    ン分析装置。
  9. 【請求項9】 (a) イオン種が分離させられるクロマト
    グラフィー分離手段を介して、イオン種と反対電荷の膜
    を通過する電解質イオンを含み、電解質を有する水含有
    溶離剤溶液中の、検出されるべきイオン種を含むサンプ
    ルを溶離する段階を有し、 (b) 前記クロマトグラフィー分離手段からのクロマトグ
    ラフィー流出液をサプレッサ手段のクロマトグラフィー
    流出液流動チャネルを通じて流す段階を有し、前記サプ
    レッサ手段において、前記クロマトグラフィー流出液流
    動チャネルは前記膜を通過する電解質イオンと同じ電荷
    の交換可能イオンを持つ少なくとも1つのイオン交換
    膜によって少なくとも1つの検出器流出液流動チャネル
    から分離されており、 (c) 前記クロマトグラフィー流出液流動チャネルからの
    処理された流出液を、前記分離したイオン種が検出され
    る検出手段を通じて流す段階を有し、 (d) 前記検出手段からの検出器流出液の少なくとも一部
    を前記少なくとも1つの検出器流出液流動チャネルを通
    じて導く段階を有し、それにより、前記クロマトグラフ
    ィー流出液流動チャネルからの膜を通過する電解質イオ
    ンは、前記イオン交換膜を通じて前記検出器流出液流動
    チャネル内に拡散させられ、及び前記クロマトグラフィ
    ー流出液流動チャネル内の前記電解質を弱く解離した形
    態に変換し、及び (e) 前記少なくとも1つのイオン交換膜を通る前記電解
    質イオンの拡散を助けるため、前記クロマトグラフィー
    流出液流動チャネルと前記少なくとも1つの検出器流出
    液流動チャネルとの間に前記クロマトグラフィー流出液
    流動チャネルを通る液体流を横切って電圧を印加する段
    階を有し、前記少なくとも1つの検出器流出液流動チャ
    ネルは前記膜を通過する電解質イオンと反対の電荷のも
    のであることを特徴とする陰イオン又は陽イオン分析方
    法。
  10. 【請求項10】 前記流通式イオン交換手段は前記少な
    くとも1つの検出器流出液室手段内に配置されており、
    前記イオン交換手段はイオン交換膜の交換可能イオン
    と同じ電荷の交換可能イオンを持つイオン交換部位を
    有している請求項9に記載のイオン分析方法。
  11. 【請求項11】 前記流通式イオン交換手段は前記少な
    くとも1つのクロマトグラフィー流出液室手段内に配置
    されており、前記イオン交換手段はイオン交換膜の交換
    可能イオンと同じ電荷の交換可能イオンを持つイオ
    ン交換部位を有している請求項9に記載のイオン分析方
    法。
  12. 【請求項12】 前記検出器流出液は前記検出器流出液
    流動チャネルを通って流れる液体の唯一の供給源である
    請求項9に記載のイオン分析方法。
  13. 【請求項13】 前記イオン種は陰イオンであり、段階
    (e) において前記クロマトグラフィー流出液流動チャネ
    ル内の水が電解されて抑制を助けるヒドロニウムイオン
    を発生する請求項9に記載のイオン分析方法。
  14. 【請求項14】 前記イオン種は陽イオンであり、段階
    (e) において前記クロマトグラフィー流出液流動チャネ
    ル内の水が電解されて抑制を助けるヒドロニウムイオン
    を発生する請求項9に記載のイオン分析方法。
  15. 【請求項15】 前記クロマトグラフィー流出液流動チ
    ャネルは膜を通過する電解質イオンと同じ電荷の交換可
    イオンを持つ第2のイオン交換膜によって第2の検
    出器流出流動チャネルから分離され、これにより、前記
    少なくとも1つの、及び前記第2のイオン交換膜は前記
    クロマトグラフィー流出液流動チャネルを形成してお
    り、更に、前記検出手段からの検出器流出液の他の部分
    を前記第2の検出器流出液流動チャネルを通じて導く段
    階を有し、及び前記電圧は、前記クロマトグラフィー流
    出液流動チャネルを介して前記少なくとも1つの検出器
    流出液流動チャネルと前記第2の検出器流出液流動チャ
    ネルとの間に印加されて前記第2の検出器流出液流動チ
    ャネル内の水を電解し、陰イオン分析のためのヒドロニ
    ウムイオン又は陽イオン分析のための水酸化物イオンを
    発生することによって抑制を助ける請求項9に記載のイ
    オン分析方法。
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