JP2567581B2 - 液体試料分析用の電気化学的前処理装置 - Google Patents

液体試料分析用の電気化学的前処理装置

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JP2567581B2 JP6504673A JP50467394A JP2567581B2 JP 2567581 B2 JP2567581 B2 JP 2567581B2 JP 6504673 A JP6504673 A JP 6504673A JP 50467394 A JP50467394 A JP 50467394A JP 2567581 B2 JP2567581 B2 JP 2567581B2
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Description

【発明の詳細な説明】 関連出願に対するクロスリファレンス 本願は1992年2月10日出願のスチラン等の出願中の米
国特許出願第07/833,334号の一部継続出願である。
発明の背景 本発明は(例えば、イオンクロマトグラフィによる)
液体試料の流れの分析のための電気化学的前処理を使用
する方法および装置に関する。
イオンクロマトグラフィは、電解質を含有する溶離液
を使用するクロマトグラフィ分離段階と、代表的には電
気伝導度検出器による検出が後続する溶離液抑制段階と
を含むイオン分析のための公知な技術である。クロマト
グラフィ分離段階においては、注入されたイオンを、溶
離液として電解質を使用した分離カラムに通して溶離す
る。抑制段階では、分離されたイオンが電気伝導度セル
により測定されさるように、電解質の電気伝導度を抑制
するが、分離されたイオンの電気伝導度を抑制しない。
この技術は米国特許第3,897,213号、第3,920,397号、第
3,925,019号および第3,956,559号に記載されている。
電解質の抑制またはストリッピングはイオン交換樹脂
床により場合について上記の従来の引例に述べられてい
る。サプレッサの異なる形態が米国特許第4,474,664号
に記載されて公表されており、この特許では、樹脂床の
代わりに、繊維またはシートの形態の電荷を帯びたイオ
ン交換膜を使用している。試料および溶離液を膜の一方
の側に通し、他方の側には再生液を流し、膜は再生液を
クロマトグラフィの流出液から仕切っている。膜はその
交換可能なイオンと同じ電荷のイオンを通して溶離液の
電解質を弱いイオン化形態に転換し、その後、イオンを
検出する。
サプレッサの他の形態が米国特許第4,999,098号に記
載されている。この装置では、サプレッサはイオン交換
膜シートにより分離された少なくとも1つの再生液区画
室および1つのクロマトグラフィ流出液区画室を有して
いる。シートはその交換可能なイオンと同じ電荷のイオ
ンを膜内通過させる。イオン交換スクリーンを再生液区
画室および流出液区画室内に使用している。流出液区画
室からの流れを分離されたイオン種を検出するための検
出器、例えば、電気伝導度検出器に差し向ける。スクリ
ーンはイオン交換部位を与えており、バルク溶液中のイ
オンの膜への拡散により抑制容量がもはや制限されない
ように、流出液流れチャンネルを横切る部位から部位へ
の移送路をなすように機能する。また、第1膜シートの
反対側に第2膜シートを有し、第2再生液区画室を構成
しているサンドイッチ型サプレッサが開示されている。
サプレッサの長さに沿って両再生液室と連通している間
隔を隔てた電極が開示されている。電極前後に電位を印
加することによって、装置の抑制容量が増大される。こ
の特許は、再生液流れチャンネル中を流れていて、再生
液供給源から供給された代表的な再生液溶液(酸または
塩基)を開示している。代表的な陰イオン分析装置で
は、水酸化ナトリウムが電解質発生試薬であり、硫酸が
再生液である。また、この特許は電気透析モードにおい
て再生液溶液の代わりに水を使用することが可能である
ことを開示している。
イオンクロマトグラフィまたは他の分析測定、例え
ば、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)についての1つ
の問題は高いイオン強度の1つまたはそれ以上の化合物
のマトリックスに含有される検出すべき試料化合物につ
いてである。クロマトグラフィの場合、試料のピークは
試料マトリックスイオンの大きい干渉ピークにより妨げ
られる。また、クロマトグラフィは、試料マトリックス
イオンが主溶離用イオンになって溶離液を一時的に支配
するような高い濃度のものであるので、激しく変化され
る。
(例えば、米国特許第4,999,098号に記載の種類の)
イオンクロマトグラフィに使用される膜サプレッサ装置
も使用されており、この装置はイオンクロマトグラフィ
を使用する後のクロマトグラフィ分離とオンラインの前
処理装置を有している。前処理により酸または塩基マト
リックスの濃度を低下させる。この技術は、試料マトリ
ックスが塩基性または酸性である場合にのみ、陰イオン
および陽イオンの分析に有用である。その理由は、サプ
レッサ装置もまたイオン交換装置、即ち、陰イオン分析
用の陽イオン交換装置、および陽イオン分析用の陰イオ
ン交換装置であるからである。例えば、陰イオンを分析
するための塩基性試料マトリックスの中和はヒドロキシ
ドイオンと共イオン(co-ion)である陽イオンの除去、
および中和反応のための水を形成すべくヒドロニウムイ
オンとの交換を必要とする。これらの除去および交換は
前処理装置のイオン交換膜のイオン交換部位で起こる。
或る幾つかの試料では、連続膜を基本とするサプレッ
サ前処理装置はマトリックスイオンを処理するのに必要
とされる容量を有するのがよい。しかし、この装置は干
渉ブランク(例えば、硫酸を再生液とする陰イオン分析
のためには硫酸塩)を生じる。これは、膜を横切る中和
反応のための連続したヒドロニウムイオン源を供給する
のに使用される酸再生液の漏れに因る。
充填イオン交換樹脂床カラムを同じ目的で前処理装置
として使用した。充填樹脂床サプレッサも後のイオン分
析のための干渉ブランクを有している。そのうえ、これ
らのサプレッサは適切な容量が欠けている。
微量陰イオンの分析を必要とする代表的な試料は市販
されている水酸化ナトリウムである。この試料はカラム
容量と両立できる濃度まで希釈することができるが、元
の溶液中の陰イオンについて必要とされる感度は希釈に
因り許容不可能なレベルまで低下される。
発明の概要 本発明によれば、濃縮されたマトリックス化合物中の
試料の流れを前処理して、従来技術において導入されて
いたブランク汚染物の干渉なしにかかる化合物を実質的
に非イオン化形態へ中和するための装置及び方法が提供
される。この前処理はイオンクロマトグラフィによる後
の分析のために特に効果的である。
この装置は電気化学的膜装置の形態の前処理手段を有
しており、この前処理手段では、試料は、マトリックス
イオンと同じ電荷を選択的に透過可能であって上記電荷
の交換可能なイオンを有するイオン交換膜によりマトリ
ックスイオン受入れ流れチャンネルから分離されている
装置の試料流れチャンネルを通って流れる。前処理装置
は試料流れチャンネルおよびマトリックスイオン受入れ
流れチャンネルと電気的に連通している電極を有してい
る。試料前処理装置中のイオン種を分析装置に差し向け
る。この分析装置はイオン種を分離する手段と、分離さ
れたイオン種を検出する手段とを備えている。
前処理手段の好適な形態は試料流れチャンネルを構成
する2つのイオン交換膜を有している。マトリックスイ
オン受入れチャンネルが1つのイオン交換膜の一方の側
にあり、水流れチャンネルが膜の反対側にある。電極は
これらの外側の流れチャンネルにある。
他の好適な実施例では、装置は、前処理手段の下流に
それと連通して配置された、検出すべきイオン種を濃縮
するためのイオン種濃縮手段を有している。濃縮後、イ
オン種は濃縮手段から溶離され、分析装置へ差し向けら
れる。
他の好適な実施例では、前処理装置が試料にとって不
十分な容量を有するような試料に使用する場合、分析装
置へ流れる前に前処理を達成するのに望まれる多くの回
数、液体試料を試料流れチャンネルへ再循環するための
導管手段が設けられる。
作動中、試料イオン種を電気化学的前処理手段で前処
理してイオン種と反対の電荷のマトリックスイオンを除
去し、ヒドロキシドまたはヒドロニウムイオンと交換し
てマトリックス化合物を実質的に非イオン化形態へ中和
する。試料の流れは、マトリックスイオン受入れ水流が
流れるマトリックスイオン受入れ流れチャンネルからイ
オン交換膜により分離された前処理装置の試料流れチャ
ンネルを通って流れる。マトリックスイオンは、試料流
れチャンネルと、試料の流れに対して横方向のマトリッ
クスイオン受入れ流れチャンネルとの間に電位差をかけ
ている間、イオン交換膜を通してマトリックスイオン受
入れチャンネルの中へ拡散される。その後、イオン種
を、同じ試料の流れに載せて、或いは濃縮後に、イオン
種を分離する手段を有する分析装置、好ましくはクロマ
トグラフィカラムへ通す。その後、分離されたイオン種
を検出する。イオンクロマトグラフィ装置では、クロマ
トグラフィカラムと検出器、好ましくはイオン電気伝導
度検出器との間には、適切には前処理手段と同じ種類の
サプレッサが介在されている。
図面の簡単な説明 第1図は本発明の電気化学的前処理装置を使用したク
ロマトグラフィを行うための装置の概略ブロックフロー
図である。
第2図は本発明に有用な電気化学的前処理装置の分解
図である。
第3図は入口および出口コネクタを示す本発明による
電気化学的前処理装置の側面図である。
第4図はイオン移動を示す2膜型電気化学的前処理装
置の概略分解図である。
第5図および第6図はそれぞれ単一の膜および装置を
示す電気化学的前処理装置の分解図および組み立て横断
面図である。
第7図および第8図は電気化学的前処理装置の2つの
異なる形態の概略横断面図である。
第9a図ないし第9f図は方法に於ける工程に対応した異
なる次々の位置に弁構成した本発明による試料前処理装
置を示している。
第10a図および第10b図は水酸化ナトリウム中の微量陰
イオンの検出を示すクロマトグラフィである。
第11a図および第11b図は硫酸中の微量陽イオンの検出
を示すクロマトグラフィである。
好適な実施例の詳細な説明 本発明の装置は、測定すべき種が陰イオンだけである
か、或いは陽イオンだけであるかぎり、マトリックス化
合物を含有する試料中の多数のイオン種を測定するのに
有用である。適当な試料は、陰イオン測定用の濃縮水酸
化ナトリウム、または陽イオン測定用の濃縮硫酸を含
む。
用語「イオン種」は、ここで使用する場合、イオン形
態の種、および本装置の条件下でイオン化可能である分
子の成分を含む。
ここで使用する場合、用語「マトリックス化合物」と
は、前処理装置のイオン交換膜を通る拡散により反対の
電荷のマトリックスイオンを除去することによって酸性
種または塩基性種に抑制または中和可能である酸または
塩基を意味している。拡散されたマトリックスイオンは
水酸化物、または実質的に非イオン化化合物、水を形成
するヒドロニウムにより置換される。
陰イオン分析については、マトリックス化合物は塩基
(代表的には、NaOH、または他のアルカリ金属水酸化
物)である。他の可能なマトリックス化合物としては、
炭酸ナトリウム、水酸化アンモニウム、アミンまたはテ
トラアルキルアンモニウムヒドロオキシド、例えば、テ
トラメチルまたはテトラブチルアンモニウムヒドロオキ
シドがある。陽イオン分析については、マトリックス化
合物は酸、代表的には一般的な鉱酸または有機酸(例え
ば、硫酸、燐酸またはメタンスルフォン酸)である。
マトリックスイオンがクロマトグラフィによる等の分
離または後の検出に支障を来すのに十分な被検出イオン
種に対する濃度で存在する場合には、前処理技術を使用
する。装置の使用を正当化する代表的な最小濃度は、マ
トリックスイオンがクロマトグラフィ溶離液のモルイオ
ン濃度の少なくとも10倍で存在するときである。
第1図を参照すると、本発明の前処理装置を示す概略
ブロック流れ図がクロマトグラフィ分析装置との組合わ
せで示されている。この場合、分析装置はクロマトグラ
フィ分離媒体が充填されたクロマトグラフィ分離カラム
10を有している。一実施例では、かかる媒体はイオン交
換樹脂の形態である。他の実施例では、分離媒体は永久
結合イオン交換部位が実質的に無い多孔性の疏水性クロ
マトグラフィ樹脂である。この他の装置は米国特許第4,
265,634号に記載のような移動相イオンクロマトグラフ
ィ(MPIC)用に使用される。疏水性部分およびイオン交
換部位を含むイオン交換部位形成化合物をカラムに通
し、樹脂に可逆的に吸収してイオン交換部位を形成す
る。
カラム10からの溶離液の電解質の電気伝導度を抑制
し、分離イオンの電気伝導度を抑制しないように機能す
るサプレッサ手段11がカラム10と直列に配置されてい
る。
サプレッサ手段11からの流出液は分解されたイオン種
すべてを検出するための好ましくは流通電気伝導度セル
12の形態の検出器に差し向けられる。適当な試料が試料
注入装置13(後述の電気化学的検出前処理装置を含む)
を通って流れる。この試料はポンプ15により吸入された
溶離液源すなわち溜め部14からの溶離液溶液で装置を通
って流れる。クロマトグラフィ流出溶液は防護カラム1
6、分離カラム10に通され、次いでサプレッサ手段11に
差し向けられ、そこで溶離液電解質は弱い電気伝導度形
態に転換される。分離されたイオン種を有する抑制され
たクロマトグラフィ流出液は電気伝導度セル12を通る。
サンドイッチ型電気化学的前処理装置 第2図ないし第5図を参照すると、前処理装置が米国
特許出願第07/833,334号に示される種類のサンドイッチ
型サプレッサ装置の形態で示されている。この前処理装
置はイオン交換膜により両側から画成された中央試料流
れチャンネルを有しており、イオン交換膜の外側には、
マトリックスイオン受入れ流れチャンネルおよび水流れ
チャンネルがそれぞれ設けられている。(第9図の詳細
流れ図を説明する前に前処理装置を説明する。) 第2図および第3図を詳細に参照すると、電気化学的
前処理装置17が示されており、この電気化学的前処理装
置17はイオン交換膜により分離された2つの外側流れチ
ャンネルが側方に配置された中央の試料流れチャンネル
を有している。装置17は中央キャビティを構成する試料
ガスケット30により部分的に境界決めされた試料区画室
の形態の試料流れチャンネルを構成する手段を有してい
る。キャビティ内のデッドスペースを最小にするには、
流れチャンネルの両端部を尖頭形またはV字形で形成す
ることが好ましい。流れ通過イオン交換手段、好ましく
はイオン交換スクリーン32の形態の橋絡手段がキャビテ
ィに配置されている。イオン交換膜シート34、36がイオ
ン交換スクリーン32の両側に沿って延びるように設けら
れており、これらのイオン交換膜シート34、36はガスケ
ット30と共に試料流れチャンネルの外周を構成してい
る。流出液流れチャンネルの流出液入口および出口用の
開口部36a、36bが設けられている。
イオン交換膜シート34、36の向かい合い表面には、ガ
スケット38、40がそれぞれ取付けられており、これらの
ガスケット38、40はマトリックスイオン受入れ流れチャ
ンネルを構成している。橋絡手段はそれぞれイオン交換
スクリーン41、43の形態でこれらの流れチャンネルに設
けられるのがよい。ガスケット40の通る流入流れおよび
流出流れ用の開口部40a、40bが設けられている。外側の
流れ管路との連結を簡単化するためには、側面配置流れ
チャンネルよりわずかに長い試料流れチャンネルを形成
するのが好ましい。
図示のように、実質的にガスケット38、40内の室の長
さおよび幅を横切って延びているガスケット38、40の外
側表面には、平板電極42、44の形態の間隔を隔てられた
電極手段がそれぞれ設けられている。電極手段の間に
は、電位が作られる。電極42はガスケット38の検出器流
出液流れチャンネルに対して水を流入させたり流出させ
たりするために開口部42a、42bを有している。同様に、
電極44は、水を水流れチャンネルおよびガスケット40に
対して流すための入口および出口開口部44a、44bを有し
ており、またガスケット30により構成されたクロマトグ
ラフィ流出液流れチャンネル用の入口および出口開口部
44c、44dを構成している。
外部支持ブロック46、48はポリメチルメタクリレート
またはポリエーテル−エーテルケトン(PEEK)のような
剛性な非導電性材料で形成されており、膜装置17の残部
用の構造支持体をなすように機能する。第3図を参照し
て説明すると、それぞれ検出器流出液入口および出口管
路54、56用の取付け具50、52が設けられている。同様
に、それぞれ水およびマトリックスイオン受入れ入口お
よび出口管路62、64用の取付け具58、60が設けられてい
る。それぞれ入口および出口管路70、69用の取付け具6
6、68が設けられている。これらの取付け具は螺合ねじ
のような任意の在来の手段により支持ブロックに取付け
られるのがよい。
上記の組付けシート/ガスケットは液密シールをなす
ようにボルト71により付与される圧力下で取付けられ
る。また、流れチャンネルの寸法と比較してスクリーン
(または下記の他の橋絡手段)の適切なサイジングとの
組み合わせでかかる圧力を使用することにより、スクリ
ーンは流れチャンネルを横切って実質的に全距離にわた
って延び、膜に接触し、その結果、イオン輸送および効
率が著しく向上される。
ガスケット30はこれが構成するクロマトグラフィ流出
液流れチャンネルに液体シールをなす任意の適当な材料
で形成される。ガスケット用の適当な材料はゼネラル・
エレクトリック社によりRTVの名で販売されているよう
な可撓性液状シリコーン系ゴム、またはアメリカン・カ
ン社により販売されている「パラフィルム(Parafil
m)」のようなプラスチックシートである。検出器流出
液ガスケット38、40用に、同様な材料を使用し得る。
イオン交換膜シート34、36は米国特許第4,486,312号
に開示されているような種類のものでよい。詳細には、
かかるシートは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エチレン−ビニルアセテート系基質を有する陽イオン交
換膜または陰イオン交換膜であればよい。他の適当な基
質としては、ポリ塩化ビニルまたはポリフルオロカーボ
ン系物質がある。基質ポリマーは耐溶媒性および耐酸ま
たは塩基性である。まず、かかる基質を後の機能化のた
めに適当なモノマーでグラフト化する。適用可能なモノ
マーとしては、スチレン、および4−メチルスチレン、
ビニルベンジルクロリドまたはビニルスルフォネート、
ビニルピリジンおよびアルキルビニルピリジンのような
アルキルスチレン類がある。例として、陽イオン交換膜
を形成するには、スチレンモノマーでグラフト化された
シートをクロロスルフォン酸、硫酸または他のSO2また
はSO3源で適当に機能化する。陰イオン交換膜を形成す
るには、ビニルベンジルクロリドモノマーでグラフト化
されたシートをトリメチルアミンまたは第3アルキルア
ミン、例えば、ヂメチルエタノールアミンのようなアル
キル第3アミンで機能化する。特に効果的な膜は湿潤状
態で厚さが2〜4ミルに過ぎず、好ましくは2〜4ミル
に過ぎない。上記種類の適当な基質膜はRAIリサーチ社
(ハウパージ、ニューヨーク)により販売されている
(R5010の名で販売されている陽イオン交換膜(厚さ0.0
203cm(0.008インチ)およびR4015の名の陰イオン交換
膜(厚さ0.0102cm(0.004インチ))。フルオロカーボ
ン系である同会社による販売されている他の陽イオン交
換膜としては、R1010(厚さ0.00508cm(0.002インチ)
およびR4010(厚さ0.0102cm(0.004インチ)がある。
スクリーン32をガスケット30と一体に形成してもよい
し、或いは流れチャンネルに独立して挿入してもよい。
所望の流路を有するようにプラスチックシートからガス
ケットを切取り、流路のみがガスケット材料により覆わ
れないようにこのガスケットをスクリーンの矩形部片に
押し入れることによって、周囲のガスケット材料と一体
のスクリーンを形成し得る。
スクリーン32について上記したのと同じ方法でスクリ
ーン41、43を形成し得る。
好ましくは橋絡手段(bridging means)の形態である
流れ通過イオン交換手段は流れに対して横方向である試
料流れチャンネルを横切って実質的に全距離にわたって
延びる連続部分を有する。第2および第3図の実施例で
は、この距離はイオン交換膜シート34、36間に延びてい
る。下記の第6図の変更実施例では、たった1つの膜が
試料流れチャンネルを膜イオン受入れ流れチャンネルか
ら分離している。そこで、橋絡手段がかかる横方向の距
離は膜から試料流れチャンネルを構成する反対側の壁部
までである。橋絡手段は実質的に膜の全長に沿って流れ
チャンネルに連続した入り組んだ流れ通過通路を構成し
ている。これにより乱流を生じ、かくして後述のように
膜を横切るイオンの混合および移送の効率を高める。ス
クリーンの物理的形状は、その橋絡機能および乱流発生
機能を達成するかぎり、変化してもよい。かくして、ス
クリーンは流れ方向に対して直角または斜めの織りパタ
ーンで設けられる。また、繊維は滑らかでもよいし、隆
起のような突出部を有してもよい。
流れ通過イオン交換手段の主機能は以下により十分に
説明するようにイオン交換膜を横切るイオンの移送効率
を高めるために試料流れチャンネルに対して横方向であ
る方向にイオンの部位から部位への経路を設けることで
ある。この目的で、スクリーンの形態の橋絡手段は上記
イオン交換膜の機能化と類似の方法で機能化されるのが
よい。適当なスクリーンは膜について上記したものと同
じ機能化モノマーでグラフト化された同じ塩基ポリマー
で形成されるのがよい。
流れ通過イオン交換手段のスクリーン具体例の1つの
好適な形態は、比較的小さいメッシュ(機能化後に測
定)、例えば、比較的細い繊維、例えば、直径0.0102cm
(0.004インチ)程度の繊維では、110μメッシュまたは
それ以下の程度の大きさを使用して達成させ得る。
スクリーンの機能に関連したパラメータが米国特許第
4,999,098号に記載されており、この特許は参照により
ここに組み入れられる。
第2図および第3図の実施例では、直流源(図示せ
ず)からの電位が任意の適当な源から電極42、44間にか
けられる。これらの電極は膜サプレッサを通過される溶
液に対して不活性である高導電性材料で形成されてい
る。白金がこの目的で電極の好適な形態である。
前処理装置17の1つの作動モードでは、マトリックス
化合物を含む液体試料が、試料流れチャンネル45をそれ
ぞれマトリックスイオン受入れ流れチャンネル47および
水流れチャンネル49から仕切るイオン交換膜シート34、
36により両側が境界決めされた試料流れチャンネルを通
して差し向けられる。(かかる流れを供給するための弁
構造体を第9図を参照して後で説明する)。これらの膜
はその交換可能なイオンと同じ電荷のイオンを選択的に
透過可能であり、反対電荷のイオンの透過を阻止する。
膜の交換可能なイオンはマトリックス化合物を弱いイオ
ン化形態に転換するのに必要なイオン形態である。最大
の容量の場合では、チャンネル47、49における流れがチ
ャンネル45における流れと向流である。
膜は、これらが水性液と試料の流れとの間に選択的透
過性仕切りを形成するように、それらの外側面が反対方
向に流れている水溶液と接触される。マトリックスイオ
ン受入れ流れチャンネルとの膜の仕切りの活性イオン交
換部位で試料から抽出されたマトリックスイオンは膜を
通して拡散される。かかるマトリックスイオンは、水流
れチャンネルに電解発生され、橋絡手段および他の膜を
通り試料流れチャンネルに入るイオンと交換される。電
極間の電位の印加により、膜を横切るイオンの移動度を
高め、ならびに試料の中和に必要とされるイオンを発生
させる。
分析装置への導入前にマトリックス化合物試料を完全
に中和することは必要ではなく、マトリックス酸または
塩基濃度により引き起こされる支障を、後の濃縮工程ま
たはクロマトグラフィに著しくは支障を来さない程度ま
で減じることが重要なだけである。代表的には、溶離液
の全モルイオン濃度の10倍を下回るかかる支障の低減で
十分である。
第4図はすべての流れチャンネルにイオン交換スクリ
ーンを有するサンドイッチ装置を使用し、間隔を隔てら
れた電極間に電位差を作る特定のシステム用の本発明の
前処理装置の電気化学的作動を概略的に示している。図
示の装置は陰イオン分析用であり、弱いイオン化形態
(水)へ転換すべきマトリックス化合物としての水酸化
ナトリウムを含んでいる。その後、溶液は検出装置へ進
む。イオン交換膜シートにより、正の電荷を帯びたナト
リウムイオンおよびヒドロニウムイオンのみが共に膜を
透過する。
この目的では、適当なイオン交換膜はスチレングラフ
ト化、スルホン化ポリテトラフルオロエチレンまたはポ
リエチレンシートである。ヒドロキシドイオンはドナン
排除力のために膜シートを透過しない傾向がある。かく
して、水酸化ナトリウムは脱イオン化水に転換され、Na
OHマトリックス化合物のナトリウムイオンは膜シートを
透過し、最終的に廃棄されるNaOHとして負電荷マトリッ
クスイオン受入れ流れチャンネルに拡散される。電極4
2、44間にポテンシャルを付与することにより、膜を横
切るイオンの流れの運動速度を高め、それによりイオン
交換膜の容量、従って試料前処理装置の中和効率を高め
る。
図示の実施例では、試料チャンネル45における電解質
のナトリウムイオンは負の電極の影響下で電荷を帯びた
膜を横切って流れチャンネル47へ拡散する。水の電解に
より陽極で発生されたヒドロニウムイオンは陽極に隣接
して正に帯電した水流れチャンネル49から膜36の横切っ
て試料流れチャンネルに流入してそこのヒドロキシドイ
オンと水を形成する。陰極に引きつけられるナトリウム
イオンは流出液チャンネルからより速く除去され、それ
により膜装置の容量が大幅に高められる。
第4図の装置の作動では、正荷電水流れチャンネル49
において、下記の式に従って膜を通過するヒドロニウム
イオンが発生される。
6H2O→4H3O++O2+4e- (1) 試料流れチャンネルにおいて、ナトリウムイオンは陰
極の影響下で膜を通過する。ヒドロキシドは下記式に従
って水に転換される。
OH-+H3O+→2H2O (2) 負電荷試料マトリックスイオン受入れ流れチャンネル
において、ナトリウムイオンは下記式により生成された
ヒドロキシドイオンと共にNaOHに転換される。
4e-+4H2O→4OH-+2H2 (3) 非電解膜サプレッサとは対照的に、上記電気化学的前
処理装置を使用した場合の主な利点は系ブランク(例え
ば、陰イオン分析用のスルフェートイオン)が除去され
ることである。汚染物からの障害を回避するには、水流
れチャンネルおよびマトリックスイオン受入れチャンネ
ル内を流れている水溶液の源として純水(例えば、18メ
ガオーム/cm)を使用することが好ましい。しかしなが
ら、かかる汚染物は、分析に支障を来さないかぎり、い
ずれの溶液にも存在し得る。
イオン交換スクリーン32、41、43は試料の流れからイ
オンを除去すべく前処理装置の容量を大幅に高める。ス
クリーンの糸は好ましくは両膜に接触すべく流れに対し
て横方向の試料流れチャンネルを実質的に横切って延び
る。図示の装置では、試料スクリーンは膜34、36間の距
離にわたって延びている。
イオン交換スクリーンは膜の電荷と同じ電荷の交換可
能なイオンを含んでいる。このようにして、スクリーン
は膜を通して拡散すべきイオンのために膜壁部間の直接
的な部位と部位との接触を行う。装置の容量はすべての
流れチャンネルにこのようなイオン交換スクリーンを使
用することにより著しく高められる。
再び第3図を参照して説明すると、流れチャンネルの
いずれもイオン交換スクリーンではなく中性スクリーン
を有しているが、この装置はちょうどそれだけの容量を
有していない。かかる中性スクリーンの利点は混合効率
を高めるために検出器流出液流れチャンネルに乱流を生
じることである。しかしながら、望むならば、掛かるス
クリーンを除去してもよい。
上記サンドイッチ型前処理装置は2つの膜により2つ
の同一広がりの流れチャンネルから分離された中央の試
料流れチャンネルを有するが、この装置は1つの膜によ
り試料流れチャンネルから分離された単一のマトリック
スイオン受入れ流れチャンネルを使用することにも適用
できる。
第5図および第6図を参照すると、単一のマトリック
スイオン受入れ流れチャンネルを使用した前処理装置の
他の実施例が示されている。この前処理装置70は試料チ
ャンネル壁部73を持つ剛性の上側支持ブロック72と、マ
トリックスイオン受入れ流れチャンネル壁部75を持つ下
側支持ブロック74とを有しており、これらのブロック7
2、74は上記種類のイオン交換膜76によって分離されて
いる。
試料は入口78および取付け具80を通って前処理装置に
流入し、また壁部73により構成された試料流れチャンネ
ルに沿って流れ、スクリーン94を通り、次いで取付け具
82を通って試料出口管路84に流出する。同様に、水は入
口管路86から取付け具88を採って壁部75により構成され
たマトリックスイオン受入れ流れチャンネル壁部75を横
切って取付け具90に出、検出器流出物出口92を通って廃
棄される。第5図および第6図の装置は第2図および第
5図の装置の代わりに第1図の全装置に使用される。
液体は突起間の間隔により形成されたチャンネルを通
って流れる。突起および間隔の寸法は流れるイオンとの
所望の接触効率を与えて膜を横切るイオンの移動度を高
め、且つ高い混合効率のために十分な乱流を生じるよう
に選択される。
クロマトグラフィにより陰イオンを分析するために除
去すべき典型的に高い濃度のマトリックス化合物として
は、水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属水酸化物、
および他の塩基(例えば、水酸化アンモニウム、炭酸ナ
トリウム、およびテトラメチルまたはテトラブチルアン
モニウムヒドロキシドのようなテトラアルキルアンモニ
ウムヒドロキシド)がある。好適には、除去すべき金属
濃度は約0.1モルから15モルまで変化してもよい。試料
の流れの中のマトリックス化合物濃度が非常に高くて前
処理中、十分な程度までは低減できない場合、後述のよ
うに、前処理前または前処理装置へ再循環する前に希釈
するのがよい。本発明の装置はまた陽イオン(例えば、
リチウム、ナトリウム、アンモニウム、カリウム、マグ
ネシウムおよびカルシウム)にも適用できる。例えば、
マトリックス化合物は代表的には、膜を損傷しないかぎ
り、硫酸のような鉱酸である。イオン交換膜およびスク
リーンを比較的不活性であるように選択するかぎり、硝
酸および塩酸のような他の酸を中和し得る。
陽イオンを分析するために、それにより酸性マトリッ
クス化合物を中和するためには、マトリックスイオンの
流れは陰極から陽極へであり(陰イオン分析におけるよ
うに逆ではない)、イオン交換スクリーンおよび膜はア
ミン化されて陰イオン透過性である。かくして、負に帯
電した流れチャンネル47においては、水はヒドロキシド
イオンおよび水素ガスに転換される。ヒドロキシドイオ
ンは隣接膜を通過して試料流れチャンネル45に入り、水
素イオン(またはアミンまたは他の塩基性有機分子基)
と化合して弱いイオン化電解質を形成する。負電荷マト
リックスイオンは陽極の影響下で第2膜を通って正に帯
電したマトリックスイオン受入れ流れチャンネル49の中
へ移動して酸を形成し、この酸は廃棄される。
上記装置は好適な流れ通過イオン交換手段としてイオ
ン交換スクリーンを示している。しかしながら、サンド
イッチ型前処理装置または他の比較的平らの前処理装置
には、他のイオン交換手段を用いてもよいことは理解す
べきである。例えば、この目的でイオン交換粒子を流れ
チャンネルに充填してもよい。ここで、ゼネラルポリマ
ーリック社から入手できる焼結ポリエチレンのような使
用樹脂より小さい孔を有する多孔性ポリマー支持体を使
用することによってイオン交換粒子を装置に保持するた
めに或るモードを含むのが好ましい。
第7図を参照すると、本発明の電気化学的前処理装置
の管状形態の概略横断面図が示されている。この場合、
試料チャンネルが最も内側の管の内腔であると仮定す
る。この装置は、(例えば白金、金、炭素またはステン
レス鋼で形成されたロッドまたはワイヤの形態の)陽極
122と、陽イオン交換膜124と、陰極として機能するよう
に導電性材料で形成されるのがよい外壁部126とを有し
ている。好ましくは、クロマトグラフィ流出液流れチャ
ンネル、検出器流出液流れチャンネルまたはその両方に
イオン交換樹脂の形態の流れ通過イオン交換手段が配置
されている。この装置は一般機能が第4図に示すものに
匹敵できる。変更例として、マトリックスイオン受入れ
流れチャンネルが内管の内腔であってもよい。この場
合、電極の極性が逆になる。膜124は延伸または未延伸
の管状イオン交換膜、例えば、パーマピュアプロダク
ト,N.J.からのナフィオン(Nafion)811Xで形成される
のがよい。外壁部126は18GAのステンレス鋼(SS)製管
状ケースで形成されるのがよい。
第8図はサンドイッチ型前処理装置と同様な機能の管
状型または双膜前処理装置を示している。この装置は一
般に、或る長さの適当に不活性なワイヤ内側電極128
を、或る長さの直径のいくらか大きい管状外側膜132の
内側に挿入された或る長さの管状内側膜130に挿入し、
適切な寸法のステンレス鋼管134に全組立体を包囲する
ことにより構成されている。外管自身は電極として機能
し、内側電極と内側膜との間、2つの膜(環)間および
外側膜とステンレス鋼ケースとの間の連結は流れチャン
ネルに接近し得るように端部で行われる。
この装置の電力必要量は、或る程度まで、装置を通る
流量およびマトリックス化合物の濃度に依存している。
この目的で、試料溶液の適当な流量は約0.01〜10ml/
分、好ましくは0.25〜2ml/分である。このような流量の
場合、適当な電力必要量は0.010Aと2.0Aとの間(好まし
くは約0.30A〜1.0A)の電流で2V〜20V(好ましくは、3V
〜5V)である。これは平らな膜組立体および環状膜組立
体の両方に当てはまる。
本発明によれば、前処理装置の他の変更例の構成を使
用することができる。例えば、第2図ないし第4図の装
置については、スクリーン41、43の位置をそれぞれ電極
42、44と逆にしてもよい。詳細には、このような変更例
の構成では、電極42、44はそれぞれイオン交換膜シート
34、36に沿って延び、イオン交換膜シート34、36に面一
に押付けられている。これらの電極は外側流れチャンネ
ルを通って流れている溶液と接触している。この場合、
電極はイオンを外側流れチャンネルと中央の試料流れチ
ャンネルとの間でイオン交換膜を横切って移送するため
に開口部を有している。かかる開口部は、多くの方法、
例えば、間隔を隔てた穴(代表的には0.0254cm(0.010
インチ)〜0.635cm(0.250インチ))を打抜きことによ
り、或いは織布スクリーンの電極を形成することによ
り、或いは電極が質の長さに沿ってジグザグまたは曲が
りくねったパターンを形成するように不活性なフォイル
電極に切欠きを形成することにより形成し得る。例え
ば、ジグザグパターンに曲げられた白金ワイヤを使用す
ることができるが、過剰の抵抗加熱を防ぐために中実の
白金または白金メッキフォイルが好ましい。
他の実施例(図示せず)では、「ハイブリッド」前処
理装置を構成し得、この「ハイブリッド」前処理装置で
は、外側流れチャンネルの一方については、電極および
スクリーンが第2図ないし第4図に示す構成であり、反
対の外側流れチャンネルでは、電極およびスクリーンが
先の文章で述べたように逆になっている。イオン分析の
ための効果的なハイブリッド構成が形成されており、こ
の構成では、間隔を隔てた開口部を持つ陽極がイオン交
換膜に対して面一であり、陰極(第3図の左側の区画
室)が第2図ないし第4図に示す構成である。陽イオン
分析のためには、同じ構成が好ましい。
上記前処理装置をイオンクロマトグラフィ分析装置と
組合わせて説明する。しかしながら、この前処理装置は
試料マトリックス中の興味あるイオンを検出することが
可能な他の検出設備および方法にも適用できる。例え
ば、前処理装置は紫外(UV)または可視検出、間接UVま
たは可視検出、電流測定検出(これらのどれもサプレッ
サの使用を必要としない)の場合に使用することができ
る。
試料が前処理装置で十分に処理されたかどうかを決め
るには、電気伝導度セルを装置の出口に設置して試料の
電気伝導度を監視すればよい。試料マトリックス化合物
の濃度を許容レベルまで下げたら、試料スラッグを収集
ループへ差し向ける。
図示の装置では、濃縮試料をまず装填ループに装填
し、次いで機械ポンプを使用して水の流れにより前処理
装置を通して進める。試料スラッグの導入前に前処理装
置を水にさらしただけであるので、前処理装置は十分に
充電され、試料の流れを連続的に中和するのと比較して
中和のためのより高い容量を有している。変更実施例で
は、前処理装置の容量がマトリックス化合物の濃度に連
続的に対処するのに十分である場合、注入ループが不要
になり、前処理試料の流れを前処理装置にオンラインで
連続的に供給すればよい。
試料中のマトリックス化合物の濃度が前処理装置にと
っては高すぎる場合、適切な弁装置では、多くの時間、
注入された試料の量を試料調製装置を通して再循環して
その濃度を下流の分析(代表的にはクロマトグラフィ)
に適用できる濃度まで下げる。この装置では、試料を第
9a図ないし第9f図に示すような試料装填ループに装填
し、試料前処理装置に通す。次いで、試料の濃度が許容
可能なレベルまで下げられるまで、試料を装置を再循環
させる。これを定めるには、電気伝導度セルを装置の出
口に設置して試料の電気伝導度を監視すればよい。試料
マトリックスの濃度が許容可能なレベルまで下げられた
ら、試料スラッグを収集ループへ差し向ける。この場
合、収集ループは装置を通る試料中の分散を考慮して試
料装填ループより十分に大きい。例えば、試料装填ルー
プが10μL〜50μLであれば、収集ループは3mL程度で
あるのがよい。次いで、試料スラッグを濃縮カラムに差
し向けて分析装置への注入前に興味ある希釈イオン種を
再濃縮する。この装置を使用して、分析に必要とされる
試料の希釈をしないで濃縮マトリックス(例えば、50%
W/W水酸化ナトリウム)中の陰イオンを分析することが
可能である。
他の変更例では、測定すべきイオンの濃度がループ注
入による検出限度を下回り、主マトリックスイオンが試
料処理装置により連続的に除去することができるような
濃度であれば、機械ポンプの代わりに、試料調製装置を
介して濃縮カラムを使用することができ、この濃縮カラ
ムを横切って中和試料を通す。例えば、(試料の流れの
流量を監視することによって測定された)既知の容量
(例えば、2〜50mL)の中和試料を濃縮カラムを横切っ
て通した後、濃縮カラムが連結された注入弁を作動して
濃縮カラムを分析流に設置し、そこで興味ある分析物を
分離し、検出する。
第9a図ないし第9f図を参照すると、および前処理装置
の下流に収集コイルおよび濃縮カラムを備えた在来の試
料ループの端部との組み合わせで本発明の前処理装置を
使用している次々の工程のための適切な弁装置を有する
装置がしめされている。
第9a図は試料導入用の弁装置を示している。自動試料
導入装置150により試料を4方弁156を通して試料注入ル
ープ154の中へ差し向け、4方弁156を通して矢印158で
示す廃棄へ送る。代表的にはコイル状ポリマー配管の形
態の試料ループは分析すべき所定量の試料を貯える。装
置によっては、試料ループの容量は変化し得る。代表的
な試料のための適当な容量は0.01ml〜0.5ml、より代表
的には0.05ml〜0.2ml程度である。
第9b図を参照すると、試料前処理の第1段階が示され
ている。この場合、ポンプ160、適切には、単一のピス
トンポンプを作動して純度の高い水を源(図示せず)か
ら図示のように他の位置にある弁152を通して試料ルー
プ154、他の位置にある弁156、4方弁162、再循環ルー
プ164、4方弁166を通して上記種類の電解質試料前処理
装置168に送る。そこから、試料を適当な検出器、電気
伝導度セル170、弁162および第2再循環ループ174、弁1
66、4方弁176、184を通して矢印180で示す廃棄に差し
向ける。再循環ループ164、174、適切には、ポリマーコ
イル状配管部分を使用して、前処理中、試料を貯える。
これらのループは代表的には3.0ml〜5.0mlの容積を有す
る。
前処理装置168を通る一通過で十分であるように試料
が比較的低い濃度のマトリックスイオンを含有する場
合、再循環ループ164、174は機能を果たさない。次い
で、第9d図に示すように、試料を一旦試料前処理装置16
8を通して収集ループ182に差し向けるだけである。
試料が高い濃度のマトリックスイオン(例えば、25%
の水酸化ナトリウムまたは48%の硫酸)を含有する場
合、第9c図に示すように、前処理装置168を通る多数回
の循環を使用する。方法全体におけるこの追加の工程の
必要を電気伝導度セル170により監視することができ
る。
第9c図を参照すると、弁162、168の位置が逆になって
いる。弁162からの試料を再循環ループ174、試料前処理
装置168、電気伝導度セル170、再循環ループ164、弁16
6、弁176を通して廃棄180へ差し向ける。ポンプ160によ
り送り出された高純度の水が試料を再循環ループ164か
ら前処理装置168へ流し戻す。次いで、試料バンドを再
循環ループ174に収集する。第9b図および第9c図の工程
を組み合わせることによって、試料を前処理装置168に
2回循環させる。3回目の再循環を必要とする場合、収
集ループ182における収集前に3回目の循環用に弁設定
を第9d図に示す弁設定に変える。
第9d図を参照して説明すると、試料を収集コイル182
に搬送する。ここで、第9d図または第9c図no工程の直
後、循環回数によって異なるが、再循環ループのうちの
1つ164または174に位置決めされた処理済み試料の回収
用に第9d図のように弁を設定する。ポンプ160から送り
出された高純度の水が試料を弁168からの選択された再
循環ループから収集コイル182へ流入させる。収集コイ
ル182は代表的にはループにおける5.0〜10.0mlの容量の
コイル状ポリマー配管部分である。収集コイル182は低
圧前処理装置168を後述の高圧濃縮カラム186から分離す
るように機能している。試料を再循環ループから収集コ
イル182へ完全に搬送した後、弁を再び第9e図に示すよ
うに変える。
第9e図を参照して説明すると、試料を収集コイル182
から適切にはイオン交換濃縮カラム186の形態の濃縮手
段を搬送する。代表的な容量は2.0〜100ミクロ当量/カ
ラム、好ましくは5〜50ミクロ当量/カラムである。
ポンプ186(代表的には、単ピストンポンプ)を作動
して高純度の水を源(図示せず)から送り出して試料を
収集ループ182から弁176、弁181を通して濃縮カラム186
へ流し、弁188を通して矢印で示す廃棄へ流す。
この工程の終わりに、処理試料中のイオン種を濃縮カ
ラム186に緊密バンド状態に収集する。
第9e図に示す前処理装置の段階では、濃縮カラム186
の試料は所望の分離/検出装置へ搬送する準備が整って
いる。
第9f図を参照すると、本発明の前処理装置がイオンク
ロマトグラフィ装置と共に使用するように示されてい
る。しかしながら、分離および検出を組み合わせること
により他のセパレータ装置を用いることもできる。源
(図示せず)からの分離用溶離液をポンプ192(適切に
は、標準分析ポンプ)により弁188、濃縮カラム186、弁
181を通して分析装置へ圧送する。図示のように、この
分析装置は流出液サプレッサ装置196に通じる分離カラ
ム(例えば、ディオネックス(Dionex)社によりイオン
パック(IonPac)AS4ASC(Dionex PN43126)の名で販売
されているクロマトグラフィカラム)を備えている。そ
こからは、データプロセッサ200を使用して流出液を電
気伝導度セル198により検出する。この一般型の適当な
分析装置が米国特許第4,999,098号に示されている。
前処理装置へ進む元の液体試料の流れが分析のために
供給された試料と同じであってもよいし、或いはかなり
異なってもよいことは明らかである。例えば、興味ある
イオンを前記処理装置へ差し向ける前に濃縮カラムで濃
縮する場合、イオン種用の液体キャリアの流れはかかる
イオン種を濃縮カラムから除去する溶離液である。かく
して、ここで使用する場合、用語「液体試料流れ」は、
検出すべきイオン種と、後の分析中、支障を防ぐのに十
分な程度まで中和すべきであるアマトリックス化合物と
を含有する前処理装置へ差し向けられるいずれの流れを
も含む。同様に、分析装置へ差し向けられる用語「前処
理された試料流れ」は前処理装置からの流出液と、この
流出液から得られる任意の液体の流れとの両方を含む。
例えば、かかる前処理済み試料の流れは前処理装置の下
流の濃縮装置から溶離されたイオン種を含む。
第9a図ないし第9f図の実施例以外の他の実施例では、
収集コイルおよび濃縮カラムを設けないで、装置を利用
することができる。興味ある分析物がループ注入を使用
して検出可能である場合に、収集コイルおよび濃縮カラ
ムの省略が有用である。この場合、試料の流れを手動で
或いは機械ポンプを使用して、代表的には0.010〜0.250
μLの注入ループを介して試料調製装置に通す。ループ
が処理済み試料で満たされると、ループを連結した注入
弁を作動し、試料を分析(代表的にはクロマトグラフ
ィ)用の流れに注入する。
本発明を示すために、下記のその実施例を示す。
実施例1 この例では、濃縮れた水酸化ナトリウム中の微量陰イ
オンを測定した。前処理装置168を通る3回の循環を使
用して微量陰イオンのスパイキングを伴って或いは伴わ
ずに48%水酸化ナトリウム試料を第9a図ないし第9f図の
装置に流した。スパイキングされた陰イオンおよび濃度
は以下のごとくである。
陰イオン 濃度(ppm) 1.塩化物 0.6 2.亜硝酸塩 2.0 3.臭化物 3.0 4.硝酸塩 3.0 5.燐酸塩 3.0 6.硫酸塩 3.0 下記条件および成分を使用した。条件 試料: 48%(W/W)NaOH 試料の大きさ: 50ミクロリットル 再循環ループ: 3.0mL 溶離液: 1.8mM 炭酸ナトリウム 1.7mM 重炭酸ナトリウム 溶離液流量: 0.5mL/分 ポンプ160の流量: 1.0mL/分 ポンプ186の流量: 1.0mL/分 ポンプ192の流量: 0.5mL/分成分 再循環ループ: 3.0mL 陰イオン前処理装置168: ASRS(P/N 43189) 収集コイル182: 8.0mL 濃縮カラム186: IonPax AC10(Dionex P/N 4
3134) 分離カラム194: IonPax AS4ASC(Dionex P/N
43126) 電気伝導度セル: ADM(P/N 04157) サプレッサ196: AMMS(P/N 43106) 水酸化ナトリウム試料の分析を、スパイキングを伴わ
ない場合に第10a図のクロマトグラフィに、スパイキン
グを伴う場合に第10b図のクロマトグラフィに示してあ
る。上記表中の陰イオン数はクロマトグラフィのピーク
数表示に相当する。
実施例2 この例では、濃硫酸中の微量陽イオンを測定した。前
処理装置168を通る3回の循環を使用して微量陽イオン
のスパイキングを伴って或いは伴わずに48%硫酸試料を
第9a図ないし第9f図の装置に流した。スパイキングされ
た陽イオンおよび濃度は下記の如くである。
陽イオン 濃度(ppm) 1.Li 0.5 2.Na 2.0 3.NH4 4.0 4.K 2.0 5.Mg 2.0 6.Ca 10.0 下記条件および成分を使用した。条件 試料: 48%(W/W)硫酸 試料の大きさ: 50ミクロリットル 溶離液: 22mM メタンスルホン酸 溶離液流量: 1.0mL/分 ポンプ160の流量: 1.0mL/分 ポンプ186の流量: 2.0mL/分 ポンプ192の流量: 1.9mL/分成分 再循環ループ: 3.0mL 陽子イオン前処理装置168:CSRS(P/N 43190) 収集コイル182: 8.0mL 濃縮カラム186: (1)MetPax CC-1(Dione
x P/N 42156) (2)TCC-1(Dionex P/N
44001) 電気伝導度セル: CDM(P/N 40157) サプレッサ196: CMMS(P/N 43021) 硫酸試料の分析を、スパイキングを伴わない場合に第
11a図のクロマトグラフィに、またスパイキングを伴う
場合に第11b図のクロマトグラフィに示してある。

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオンを分析する分析方法において、 (a)検出すべき複数のイオン種と、少なくとも1つの
    マトリックス化合物とを含有する液体試料の流れを、上
    記イオン種とは反対の電荷を有する上記マトリックス化
    合物のマトリックスイオンのうちの少なくとも一部を除
    去するための電気化学的前処理手段に流通させ、上記試
    料の流れを、少なくとも1つのイオン交換膜により少な
    くとも1つのマトリックスイオン受入れ流れチャンネル
    から分離された、上記前処理手段の上記イオン交換膜の
    交換可能なイオンと同じ電荷の交換可能なイオンを持つ
    イオン交換部位を有する流れ通過イオン交換手段を含む
    試料流れチャンネルを通して流し、上記マトリックスイ
    オンをヒドロキシドイオンまたはヒドロニウムイオンと
    交換してマトリックス化合物を実質的に非イオン化合物
    へ中和することによって上記液体試料の流れを前処理
    し、 (b)試料流れチャンネルからのマトリックスイオンが
    上記1つのイオン交換膜を通して上記マトリックスイオ
    ン受入れチャンネルの中へ拡散されるように、マトリッ
    クスイオン受入れ水性流れを上記1つのマトリックスイ
    オン受入れチャンネルに流通させ、 (c)上記試料流れチャンネルと、上記マトリックスイ
    オンとは反対の電荷を有する上記マトリックスイオン受
    入れチャンネルとの間に、試料流れチャンネルを通る上
    記試料の流れに対して横方向に電位を作って、水を電解
    して、(i)上記イオン交換膜の試料流れチャンネルの
    側でヒドロキシドイオンを発生させ、かつ、上記マトリ
    ックスイオン受入れチャンネルでヒドロニウムイオンを
    発生させ、または(ii)上記イオン交換膜の試料流れチ
    ャンネルの側でヒドロニウムイオンを発生させ、かつ、
    上記マトリックスイオン受入れチャンネルでヒドロキシ
    ドイオンを発生させ、上記1つのイオン交換膜を通る上
    記マトリックスイオンの拡散を助け、 (d)前記試料流れチャンネルを通して上記前処理済み
    試料の流れを再循環し、 (e)上記前処理された試料の流れの中のイオン種を分
    離し、 (f)上記分離されたイオン種を検出する ことを特徴とする分析方法。
  2. 【請求項2】上記マトリックスイオン受入れ流れチャン
    ネルに流れ通過イオン効果手段を配置し、該流れ通過イ
    オン交換手段は上記1つのイオン交換膜の交換可能なイ
    オンと同じ電荷の交換可能なイオンを持つイオン交換部
    位を有していることを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】上記試料流れチャンネルは、上記マトリッ
    クスイオンと同じ電荷の交換可能なイオンを持つ第2イ
    オン交換膜により水流れチャンネルから分離されてお
    り、それにより上記1つのイオン交換膜および第2イオ
    ン交換膜は上記試料流れチャンネルを構成しており、方
    法は更に酸性でも塩基性でもない水を上記水流れチャン
    ネルを通して差し向けることを含み、上記電位を上記試
    料流れチャンネルを介して上記水流れチャンネルと上記
    マトリックスイオン受入れ流れチャンネルとの間に作っ
    て上記水流れチャンネルおよびマトリックスイオン受入
    れチャンネルで水を電解してヒドロニウムイオンとヒド
    ロキシドイオンを発生させ、上記第1イオン交換膜を通
    る上記マトリックスイオンの拡散を助けることを特徴と
    する請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】(g)上記イオン種を収集して保持する濃
    縮手段へ前処理済み試料の流れを送る工程、 (h)工程(e)の分離を行うための分離手段へ送られ
    る上記イオン種を溶離するための条件下で溶離液を上記
    濃縮手段に通す工程と、 を工程(d)と工程(e)との間に有することを特徴と
    する請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】工程(e)の分離をクロマトグラフィ法で
    行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】イオンを分析する分析装置において、 (a)検出すべき複数のイオン種と、少なくとも1つの
    マトリックス化合物とを含む液体試料流れの源と、 (b)上記イオン種とは反対の電荷の上記マトリックス
    化合物のマトリックスイオンのうちの少なくとも一部を
    除去し、上記マトリックスイオンをヒドロキシドイオン
    またはヒドロニウムイオンと交換してマトリックス化合
    物を実質的に非イオン化合物へ中和するために上記水性
    試料流れを前処理するための電気化学的手段とを備え、
    該水性試料流れを前処理するための電気化学的手段は、 (1)入口端部および出口端部を有する試料区画室手段
    と、 (2)入口端部および出口端部を有するマトリックスイ
    オン受入れ区画室手段と、 (3)上記試料区画室手段と上記マトリックスイオン受
    入れ区画室手段とを仕切り、且つこれらの区画室手段と
    共に、試料流れチャンネルおよびマトリックスイオン受
    入れ流れチャンネルをそれぞれ構成している少なくとも
    1つのイオン交換膜と、を有しており、上記1つのイオ
    ン交換膜は、上記マトリックスイオンと同じ電荷の正又
    は負の1つの電荷のみのイオンを選択的に透過可能であ
    り、かつ、上記1つの電荷の交換可能なイオンを有して
    おり、 (4)上記1つの試料流れチャンネルに配置され、上記
    1つのイオン交換膜の交換可能なイオンと同じ電荷の交
    換可能イオンを持つイオン交換部位を有する流れ通過イ
    オン交換手段を更に有しており、 (c)上記試料流れチャンネルおよび上記マトリックス
    イオン受入れ流れチャンネルとそれぞれ電気的に連通し
    ている第1および第2電極手段と、 (d)上記前処理済み試料の流れの中のイオン種を分離
    する手段と、 (e)上記分離されたイオン種を検出するための検出器
    と、 (f)上記液体試料の流れを上記試料流れチャンネルを
    通って流れるように上記試料区画室手段の出口からその
    入口へ再循環させるための導管手段と、を更に備えたこ
    とを特徴とする分析装置。
  7. 【請求項7】上記1つのイオン交換膜は平らなシートの
    形態であることを特徴とする請求項6に記載の分析装
    置。
  8. 【請求項8】上記水性試料流れを前処理するための電気
    化学的手段は更に、 (5)上記1つのマトリックスイオン受入れ流れチャン
    ネル手段に配置され、上記1つのイオン交換膜の交換可
    能なイオンと同じ電荷の交換可能イオンを持つイオン交
    換部位を有する流れ通過イオン交換手段を備えているこ
    とを特徴とする請求項6に記載の分析装置。
  9. 【請求項9】上記流れ通過イオン交換手段はスクリーン
    よりなることを特徴とする請求項8に記載の分析装置。
  10. 【請求項10】上記流れ通過イオン交換手段はイオン交
    換粒子よりなることを特徴とする請求項8に記載の分析
    装置。
  11. 【請求項11】上記水性試料流れを前処理するための電
    気化学的手段は更に、 (5)上記1つのイオン交換膜と同じ種類且つ同じ電荷
    の第2イオン交換膜を備えており、上記1つのイオン交
    換膜および第2イオン交換膜は両者間に上記試料流れチ
    ャンネルを構成しており、 (6)上記イオン交換膜に対向されてこれと同一広がり
    で延びていて、上記イオン交換膜の上記試料流れチャン
    ネルとは反対側に配置された水流れチャンネルを間に形
    成している壁部を有する水区画室手段を備えており、上
    記第1電極手段は上記マトリックスイオン受入れ流れチ
    ャンネルに配置されており、上記第2電極は上記水流れ
    チャンネルに配置されていることを特徴とする請求項6
    に記載の装置。
  12. 【請求項12】上記水性試料流れを前処理するための電
    気化学的手段の下流にこれと連通して配置され、上記イ
    オン種を収集して濃縮するためのイオン種濃縮手段を更
    に備えており、該イオン種濃縮手段は上記分離手段とも
    連通していることを特徴とする請求項6に記載の装置。
  13. 【請求項13】上記イオン交換膜は円筒体の形態であ
    り、試料流れチャンネルおよびマトリックスイオン受入
    れ流れチャンネルは横断面が円形または環状のものであ
    ることを特徴とする請求項6に記載の装置。
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