JP3272045B2 - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板の製造方法

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JP3272045B2
JP3272045B2 JP24547692A JP24547692A JP3272045B2 JP 3272045 B2 JP3272045 B2 JP 3272045B2 JP 24547692 A JP24547692 A JP 24547692A JP 24547692 A JP24547692 A JP 24547692A JP 3272045 B2 JP3272045 B2 JP 3272045B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリント配線板の製造に
関する。更に詳しくは小径スルーホールを有するプリン
ト配線板の製造に適したフォトレジストフイルム用の感
光剤組成物及び該フイルムのラミネート方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小形化、軽量化、薄層
化、多機能化にともない、プリント配線板も配線パター
ンの微細化、高密度化、高集積化が進んでいる。プリン
ト配線板の高密度化において、特に基板のサイズの縮小
化はめざましく、基板のデザインを主に2つの方法で実
現している。ひとつは、導体の線間、線幅を狭くし配線
密度を上げる方法、もうひとつはスルーホールにおける
導通穴を微小化し配線のためのスペースを広げる方法で
ある。ドライフイルムフォトレジストを用いた場合、導
通穴はテンティング法、パターンメッキ法、フルアディ
ティブ法、セミアディティブ法、パートリアディティブ
法等種々の方法で作成されるが、作業性及び短納期化の
点からテンティング法が有利であり、実際に広く行われ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、導通穴
を微小化したスルーホール(小径スルーホール)を有す
る配線板を従来のテンティング法により製造することは
次第に困難となった。即ち、従来のスルーホールに比べ
著しく微小化された(具体的には直径0.3〜0.5m
m以下、ランド幅100μm以下、好ましくは50μm
以下)小径スルーホールを有する配線板のパターンを作
成するにおいて、ドリルの位置精度、基板の寸法変化、
フォトツールの寸法変化等の種々の原因により、マスク
上のランドと基板のスルーホール部の相対的な位置ずれ
が生じ、そのずれ幅がランド幅より大きくなってしまう
ためにスルーホールの周囲の一部にランドの無い部分が
生じその部分で従来のテンティング法ではレジストパタ
ーンが欠落してしまう結果、小径スルーホール内へのエ
ッチング液の滲み込みによる不良が多発し著しく歩留ま
りを低下させてしまうのである。
【0004】そこでかかる欠点を補うべく、フォトレジ
ストフイルムのラミネーション前にインクをスルーホー
ルに充填する穴埋めインク法が開発された。しかしかか
る穴埋めインク法はインク充填作業の管理が困難であ
り、特に小径スルーホールへインクが入りにくいため工
程が煩雑になる欠点を有している。更に、近時、フォト
レジストフイルム用の感光剤の組成を改善して、スルー
ホールエッジ部に感光剤を埋め込ませ、その後露光を行
う方式が提案されている(特開平3−236956号公
報)が、該方法で示される感光剤組成物の構成では紫外
線に対する感度が低く、従って露光量を大きくする必要
があり、プリント配線板の生産効率を低下させる原因と
なっている。従って、小径スルーホールを有するプリン
ト配線板を製造するにあたり、ランドレススルーホール
の存在する基板であってもエッチング工程で小径スルー
ホール内へのエッチング液の滲み込みを防ぎスルーホー
ルエッジ部の高い信頼性を得るとともに生産性及び経済
性が向上する新たな製造方法が当業者間で強く望まれて
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】しかるに本発明者はかか
る課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、スルーホー
ルをもつ金属被覆絶縁基板の両面に、感光剤組成物の層
を設け、該層をスルーホールエッジ部に埋め込ませた
後、両面からパターンマスクを介して露光を行って、感
光剤組成物の層を光硬化させるプリント配線板の製法に
おいて、感光剤組成物として、 (a)カルボキシル基含有ポリマー (b)エチレン性不飽和化合物 (c)N,N’−テトラアルキル−4,4’−ジアミノ
ベンゾフェノン系化合物又はチオキサントン系化合物の
少なくとも一種 (d)N−アリール−α−アミノ酸系化合物 を含んでなる組成物を用いる場合その目的に合致するこ
とを見出し本発明を完成するに至った。
【0006】本発明においては、小径スルーホールの存
在する基板において、内周縁の内側にフォトレジスト樹
脂成分が埋め込まれスルーホールエッジ部が厚くカバー
されることによりスルーホールエッジ部保護性が著しく
向上され、例え位置ずれによりランドが形成されなかっ
た部分においてもエッチング液の滲み込みを完全に防ぐ
ことが可能となり、小径スルーホール型プリント配線板
が極めて高い生産性で製造できるのである。以下、本発
明について詳述する。
【0007】本発明において使用され得る感光剤組成物
は普通、積層構造のフォトレジストフイルムとして用い
られる。該フイルムは、支持体フイルム、感光剤組成物
層及び保護フイルムを順次積層したものである。本発明
に用いられる支持体フイルムは、感光剤組成物層を形成
する際の耐熱性及び耐溶剤性を有するものである。前記
支持体フイルムの具体例としては、例えばポリエステル
フイルム、ポリイミドフイルム、アルミニウム箔などが
挙げられるが、本発明はかかる例示のみに限定されるも
のではない。なお、前記支持体フイルムの厚さは、該フ
イルムの材質によって異なるので一概には決定すること
ができず、通常該フイルムの機械的強度などに応じて適
宜調整されるが通常は3〜50μm程度である。
【0008】本発明においては感光剤組成物として、 (a)カルボキシル基含有ポリマー (b)エチレン性不飽和化合物 (c)N,N’−テトラアルキル−4,4’−ジアミノ
ベンゾフェノン系化合物又はチオキサントン系化合物の
少なくとも一種 (d)N−アリール−α−アミノ酸系化合物 を含んでなる組成物を用いることが特徴である。
【0009】カルボキシル基含有ポリマー(a)として
は、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とし、これに
エチレン性不飽和カルボン酸、さらには必要に応じ他の
共重合可能なモノマーを共重合したアクリル系共重合体
が好適に用いられる。この場合の各成分の含有量は(メ
タ)アクリル酸エステル成分が85〜70重量%、エチ
レン性不飽和カルボン酸成分が15〜30重量%、他の
共重合可能なモノマー成分が0〜15重量%とすること
が多い。
【0010】ここで(メタ)アクリル酸エステルとして
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレートなどが例示される。
【0011】エチレン性不飽和カルボン酸としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボ
ン酸が好適に用いられ、そのほか、マレイン酸、フマー
ル酸、イタコン酸などのジカルボン酸、あるいはそれら
の無水物やハーフエステルも用いることができる。これ
らの中では、アクリル酸とメタクリル酸が特に好まし
い。他の共重合可能なモノマーとしては、(メタ)アク
リルアミド、ジアセトンアクリルアミド、(メタ)アク
リロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン、酢酸ビニル、アルキルビニルエーテルなどが
例示される。
【0012】エチレン性不飽和化合物(b)としては、
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アク
リレート、1,6−ヘキサングリコールジ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペ
ンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−アクリ
ロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−(メタ)アクリロキポリエトキシフェニル)プロ
パン、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキ
シプロピルアクリレート、エチレングリコールジグリシ
ジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリ
コールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、
1,6−ヘキサメチルジグリシジルエーテルジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジル
エーテルトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA
ジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル
酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、グリ
セリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレー
トなどの多官能モノマーがあげられる。
【0013】これらの多官能モノマーと共に単官能モノ
マーを適当量併用することもでき、そのような単官能モ
ノマーの例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2
−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロ
キシプロピルフタレート、3−クロロ−2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メ
タ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエ
チルアシッドホスフェート、フタル酸誘導体のハーフ
(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリ
ルアミドなどがあげられる。
【0014】上記エチレン性不飽和化合物(b)の配合
割合は、カルボキシル基含有ポリマー(a)及びエチレ
ン性不飽和化合物(b)の合計量100重量部に対して
5〜90重量部、特に20〜80重量部の範囲から選ぶ
ことが望ましい。エチレン性不飽和化合物(b)の過少
は、硬化不良、可塑性の低下、現像速度の遅延を招き、
エチレン性不飽和化合物(b)の過多は、粘着性の増
大、コールドフロー、硬化レジストの剥離速度低下が招
く。化合物(c)としてはN,N’−テトラアルキル−
4,4’−ジアミノベンゾフェノン系化合物(c1)ま
たはチオキサントン系化合物(c2)が用いられる。こ
れらは光重合開始剤の一種でもある。なお前者のN,
N’−テトラアルキル−4,4’−ジアミノベンゾフェ
ノン系化合物(c1)の別称は4,4’−ビス(ジアル
キルアミノ)ベンゾフェノンである。
【0015】ここでN,N’−テトラアルキル−4,
4’−ジアミノベンゾフェノン系化合物(c1)の具体
例としては、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジア
ミノベンゾフェノン(つまりミヒラーズケトン)、N,
N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノ
ン、N,N’−テトラプロピル−4,4’−ジアミノベ
ンゾフェノン、N,N’−テトラブチル−4,4’−ジ
アミノベンゾフェノンなどがあげられ、チオキサントン
系化合物(c2)の具体例としては、チオキサントン、
2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサント
ン、2−プロピルチオキサントン、2−イソプロピルチ
オキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,
4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサント
ンなどがあげられる。これらは、2種以上を併用するこ
ともできる。
【0016】上記の化合物(c)の配合割合は、カルボ
キシル基含有ポリマー(a)とエチレン性不飽和化合物
(b)との合計量100重量部に対して0.01〜0.
5重量部に設定され、0.5重量部を越える場合には、
露光、現像後のエッジの姿が悪くなったり、レジストプ
ロフィールが台形となったりする傾向があり、一方0.
01重量部未満の場合には、感度が低下する上、レジス
トプロフィールが逆台形となりがちである。(c1)の
特に好ましい配合量は0.01〜0.1重量部であり、
(c2)の特に好ましい配合量は0.05〜0.5重量
部である。
【0017】更に本発明においては(d)N−アリール
−α−アミノ酸系化合物の併用が必須である。該(d)
成分の存在により紫外線に対する感度が著しく向上し、
(c)成分及び(d)成分の共存による本発明の顕著な
効果である、紫外線の透過率を高度に維持しながら、か
つ紫外線に対する感度も上昇させるという機能が発揮さ
れ、小径スルーホールをもつ基板の製造が生産性良く可
能となるのである。(d)成分の好ましい化合物として
はN−フェニルグリシン、N−メチル−N−フェニルグ
リシン、N−エチル−N−フェニルグリシン、N−(n
−プロピル)−N−フェニルグリシン、N−(n−ブチ
ル)−N−フェニルグリシン、N−(2−メトキシエチ
ル)−N−フェニルグリシン、N−メチル−N−フェニ
ルアラニン、N−エチル−N−フェニルアラニン、N−
(n−プロピル)−N−フェニルアラニン、N−(n−
ブチル)−N−フェニルアラニン、N−メチル−N−フ
ェニルバリン、N−メチル−N−フェニルロイシン、N
−メチル−N−(p−トリル)グリシン、N−エチル−
N−(p−トリル)グリシン、N−(n−プロピル)−
N−(p−トリル)グリシン、N−(n−ブチル)−N
−(p−トリル)グリシン、N−メチル−N−(p−ク
ロロフェニル)グリシン、N−エチル−N−(p−クロ
ロフェニル)グリシン、N−(n−プロピル)−N−
(p−クロロフェニル)グリシン、N−メチル−N−
(p−プロモフェニル)グリシン、N−エチル−N−
(p−プロモフェニル)グリシン、N−(n−ブチル)
−N−(p−プロモフェニル)グリシン、N,N’−ジ
フェニルグリシン、N−メチル−N−(p−ヨードフェ
ニル)グリシン、N−(p−プロモフェニル)グリシ
ン、N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−(o−
クロロフェニル)グリシン等がある。
【0018】(d)成分は(a)と(b)との合計量1
00重量部に対して0.1〜1重量部の範囲で用いられ
る。(d)成分が0.1重量部以下ではレジストの紫外
線に対する感度が低下してプリント配線板の生産効率を
低下させる要因となり、一方1重量部以上では感光剤液
の貯蔵安定性が劣り実用性に乏しい。
【0019】上記の成分からなる本発明の感光剤組成物
には、上記の化合物(c)、(d)以外の光開始剤又は
光開始剤系化合物、例えばベンゾフェノン、ベンジルメ
チルケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエ
チルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベン
ゾインn−ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテ
ル、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン、ベンジルジ
フェニルジスルフィド、ジベンジル、ジアセチル、アン
トラキノン、ナフトキノン、ピバロインエチルエーテ
ル、ベンジルケタール、1,1−ジクロロアセトフェノ
ン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、2,2−
ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−
フェニルアセトフェノン、2,2−ジクロロ−4−フェ
ノキシアセトフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェ
ノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニ
ルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−
4,5−ジ(m−メトキシフェニル)−4,5−(m−
メトキシフェニル)イミダゾール二量体等、ロイコクリ
スタルバイオレット、トリブロモフェニルスルホン、ト
リブロモメチルフェニルスルホン、フクシン、オーラミ
ン塩基、クリスタルバイオレット、ビクトリアピュアブ
ルー、マラカイトグリーン、メチルオレンジ等を配合す
る。
【0020】そのほか、p−メトキシフェノール、ハイ
ドロキノン、ピロガロール、ナフチルアミン、フェノチ
アジン、t−ブチルカテコール等の熱重合抑制剤、ジア
ゾール化合物、トリアゾール化合物、テトラゾール化合
物、チアゾール化合物、チオール化合物、イミダゾール
化合物、テオフィリン、ニトロベンゼン系酸性化合物等
の密着性付与剤、可塑剤、有機ハロゲン化合物などを配
合することもできる。
【0021】前記感光剤組成物層の厚さは、あまりにも
小さい場合には塗工、乾燥する際に、被膜が不均一にな
ったり、ピンホールが生じやすくなり、またあまりにも
大きい場合には、露光感度が低下し、現像速度が遅くな
るため、通常5〜300μm、なかんづく10〜50μ
mであることが好ましい。
【0022】本発明に用いられる保護フイルムは、フォ
トレジストフイルムをロール状にして用いる場合に、粘
着性を有する感光剤組成物層が支持体フイルムに転着し
たり、感光剤組成物層に壁などが付着するのを防止する
目的で感光剤組成物層に積層して用いられる。かかる保
護フイルムとしては、例えばポリエステルフイルム、ポ
リエチレンフイルム、ポリプロピレンフイルム、テフロ
ンフイルムなどが挙げられるが、本発明はかかる例示の
みに限定されるものではない。なお、該保護フイルムの
厚さについてはとくに限定はなく、通常10〜50μ
m、なかんづく30〜40μmであればよい。
【0023】本発明のフォトレジストフイルムの製造法
としては、例えば支持体フイルムに感光剤組成物層を順
次設け、さらにその上に保護フイルムを積層する方法が
あげられるが、本発明はかかる例示のみに限定されるも
のではない。かかるフォトレジストフイルムをプリント
基板の両面にラミネートし、ついで露光、現像、エッチ
ングの工程にかけることによってプリント配線板を製造
する。
【0024】本発明のフォトレジストフイルムのラミネ
ート方法としては、まず保護フイルムを剥離後ホットロ
ールラミネーターを用いて感光剤組成物層をプリント基
板の両側へラミネートする。使用されるホットロールラ
ミネーターは、一般的に、上下一対の加熱ロールが、上
段加熱ロールの両端に1個ずつ設けたエアーシリンダー
により加圧されるようになっており、加熱ロールを所定
の速度で回転させることにより、基板の両面に光硬化性
樹脂積層体を積層することができる。ラミネートの圧力
はエアシリンダーのエア圧力により調整される。ラミネ
ートは一段階で加熱しても差し支えないが、二段階加熱
(二段目を一段目より高温とする)をしたり、又、基板
を予め水に湿らせたスポンジロールを通過させる等して
おくことによって、一層スルーホールの断線率が低下す
る。
【0025】かかるラミネート条件としては、圧力0.
3〜50kg/cm、好ましくは1〜10kg/cm
、ラミネート速度0.1〜10m/min、好ましく
は0.5〜5m/min、ロール温度が70〜200℃
が適当である。ロール温度が低すぎるとスルーホール内
への感光剤組成物の埋め込みが不十分となり、又ロール
温度が高すぎるとスルーホールの孔を覆う感光剤組成物
層の厚みが不均一となり、一部に厚みの薄い部分が生
じ、充分な膜強度を有しないためスルーホール内へのエ
ッチング液の滲み込みを完全に防ぐことができなくな
る。
【0026】かかるスルーホール内への感光剤組成物の
埋め込み深さは、スルーホール内への埋め込み指数
(L)=スルーホールエッジからの埋め込み深さ(μ
m)/金属被覆絶縁基板の金属導体層厚(μm)で示さ
れるLが0.3〜1.5、好ましくは0.5〜1.2が
適当であり、0.3未満の場合はスルーホール内へのエ
ッチング液滲み込みによる不良が多発し、1.5を越え
る場合はレジストの剥離時間が長くなり生産性が低下す
る。前記金属被覆絶縁基板としては、例えば銅板、鉄
板、アルミニウム板、ステンレス鋼板などをはじめ、電
気絶縁性を有する無機または有機基板の表面に銅箔やア
ルミニウム箔などを積層したものなどが挙げられる。か
かる方法によりラミネートが終了した後両面にパターン
マスクを密着させ、パターンマスクを通して両面から紫
外線などの活性光で露光する。
【0027】露光された基板上のフォトレジストフイル
ムに現像液を噴霧または浸漬してフォトレジスト層を現
像することにより画像が形成される。現像液としては、
例えば炭酸ソーダ、苛性ソーダなどのアルカリ水溶液や
1,1,1−トリクロロエタンなどがあげられ、更にト
リエタノールアミン、ブチルセロソルブなどの有機溶剤
を添加することができる。
【0028】現像されたフォトレジストフイルムは、塩
化第二鉄、塩化第二銅、過酸化水素−硫酸、アルカリ性
アンモニアなどのエッチング液で露呈した金属板や金属
箔部分を除去し、ついで苛性ソーダ、苛性カリなどのア
ルカリ水溶液や塩化メチレンなどでレジストを除去す
る。
【0029】
【作 用】本発明は、感光剤組成物中に特定のべンゾ
フェノン系化合物、チオキサントン系化合物とN−アリ
ール−α−アミノ酸系化合物を含有させることによっ
て、スルーホール部が存在する基板において、該スルー
ホール内周縁の内側にフォトレジスト樹脂が埋め込まれ
てスルーホールエッジ部保護性を著しく向上させ非常に
高い信頼性でパターンを作成できる。
【0030】
【実施例】以下、実例を挙げて本発明を更に詳述する。
尚、ことわりのない限り「%」及び「部」は重量基準で
ある。 実施例1 次の組成を有するアルカリ現像可能な感光剤組成物溶液
を調整した。 (a)メタクリル酸/メタクリル酸n−ブチル/アクリル酸2−エチルヘキシル /メタクリル酸(重量比が55/5/15/25)の組成を有し重量平均分子量 が70,000の共重合体の40%メチルエチルケトン/イソプロピルアルコー ル(重量比が50/50)溶液 150部(固形分60部) (b)トリメチロールプロパントリアクリレート 12部 NKエステルBPE−200(新中村化学工業社製のエチレンオキサイド 変性ビスフェノールAジメタクリレート,エチレンオキサイド4モル付加) 20部 フェノキシポリエチレングリコールアクリレート 8部 (その他成分) ベンゾフェノン 5部 トリブロモメチルフェニルスルホン 0.6部 ロイコクリスタルバイオレット 0.8部 P−メトキシフェノール 0.1部 P−ジメチルアミノ安息香酸エチル 3.0部 マラカイトグリーン 0.1部 メチルエチルケトン 25部
【0031】この溶液224.6部[(a)成分60
部、(b)成分40部]に表1に示す(c)、(d)成
分を添加して感光剤液とした。厚み25μmのポリエチ
レンテレフタレートフイルム上に上記組成よりなる溶液
を乾燥後の厚みが50μmとなるように塗工し、90℃
の乾燥機中で10分間溶剤を揮散させた。ついで得られ
たフォトレジスト層の上に35μmのポリエチレンフイ
ルムを重ね合わせてフォトレジストフイルムを得た。
【0032】かかるフォトレジストフイルムからポリエ
チレンフイルムを剥離し、感光剤組成物層を銅張り積層
板にホットロールラミネータ(VAII−700、大成ラ
ミネーター(株)社製)により130℃でラミネートし
た。この時の処理条件は内径が40mmのエアシリンダ
ーを用い加圧し、エアシリンダーにかけたエア圧力は5
kg/cm−ゲージとし、ラミネート速度は0.5m
/minとした。また、ここで用いた銅張り積層板は厚
さ1.6mmでありガラス繊維エポキシ基材の両面に3
5μmの銅箔を張り合わせ、巾200mm、長さ250
mmの基板中に直径0.3mmのスルーホールの孔を1
000個作り、スルーホールメッキにより更に15μm
の電気銅メッキを行った銅張積層板(FR−4,R17
05SX,松下電工(株)社製)であった。
【0033】つぎにポリエチレンテレフタレートフイル
ム面に直径0.4mmの円状の透過部をスルーホールの
位置に合わせてパターンマスク(ストウファー21段ス
テップタブレットネガ)を密着させ、ステップ感度が9
段になるように3kwの超高圧水銀灯を用いて真空下で
露光(60mj/cm)した。この時一方の面はマス
クのずれ巾が50μm(上記したパターンフイルムの円
状透過部とスルーホール開口部(断面円形)との各円周
間のずれ巾を、マスクの非透過部と膜スルーホール開口
部が重なる側において、円状透過部及びスルーホール開
口部の各々の中心を通る直線上において測定した値)と
なるようにずらして露光し、もう一方の面はずれないよ
うに露光した。
【0034】次いで露光された基板に30℃の炭酸ナト
リウム1%水溶液をスプレー圧2kg/cmで50秒
噴霧し、未露光部分を溶解除去して硬化樹脂画像を得
た。この基板を塩化第二銅エッチング液によりエッチン
グした。この時の最小必要エッチング時間は60秒でエ
ッチング時間は80秒とした。次に50℃の3%水酸化
ナトリウム水溶液で120秒噴霧してレジストとして用
いた硬化樹脂膜を剥離してレリーフ像を形成した。得ら
れたレリーフ像を評価した。結果はまとめて表2に示
す。
【0035】但し、スルーホール信頼性はエッチング
後、光学顕微鏡によりスルーホールを観察して破れの有
無を確認し、(破れのないスルーホール数/観察スルー
ホール数)×100(%)によりスルーホール信頼性を
評価した。 実施例2〜4、対照例1〜4 実施例1において表1で示す感光剤組成物を使用した以
外は同例に従って実験を行った。結果はまとめて表2に
示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】実施例5 実施例1において感光剤組成物層を銅張り積層板にラミ
ネートする前にウェットロール(水)で処理した以外は
同じ実験を行った。スルーホール内への埋め込み指数
(L)は0.9、スルーホール信頼性は100%であっ
た。
【0039】実施例6 実施例1において感光剤組成物層を銅張り積層板にラミ
ネートするに際して二段ラミネート法を行った(一段
目:120℃、二段目:150℃、プレス圧5kg/c
、スピード0.5m/分)その結果スルーホール内
への埋め込み指数(L)は1.0、スルーホール信頼性
は100%であった。
【0040】
【発明の効果】本発明は、特定の組成の感光剤を用いた
フォトレジストフイルムを使用することによって、スル
ーホール部が存在するプリント基板において、該スルー
ホール内周縁の内側にフォトレジスト樹脂が埋め込まれ
スルーホールエッジ部保護性を著しく向上させ、例え位
置ずれによりランドの無い部分が生じても小径スルーホ
ール内へのエッチング液の滲み込みを完全に防ぐことが
可能となり小径スルーホール型プリント配線板が極めて
高い生産性で製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05K 3/42 610 H05K 3/42 610Z

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スルーホールをもつ金属被覆絶縁基板の
    両面に、感光剤組成物の層を設け、該層をスルーホール
    エッジ部に埋め込ませた後、両面からパターンマスクを
    介して露光を行って、感光剤組成物の層を光硬化させる
    プリント配線板の製法において、感光剤組成物として、 (a)カルボキシル基含有ポリマー (b)エチレン性不飽和化合物 (c)N,N’−テトラアルキル−4,4’−ジアミノ
    ベンゾフェノン系化合物又はチオキサントン系化合物の
    少なくとも一種 (d)N−アリール−α−アミノ酸系化合物を含んでな
    り、かつ(c)の使用量が(a)と(b)の総量100
    重量部に対し0.01〜0.5重量部、(d)の使用量
    が(a)と(b)の総量100重量部に対し0.1〜1
    重量部である組成物を用いることを特徴とするプリント
    配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 N−アリール−α−アミノ酸系化合物と
    してN−フェニルグリシンを用いることを特徴とする請
    求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 N,N’−テトラアルキル−4,4’−
    ジアミノベンゾフェノン系化合物の使用量が、(a)と
    (b)との総量100重量部に対して、0.01〜0.
    1重量部であることを特徴とする請求項1記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 チオキサントン系化合物の使用量が
    (a)と(b)との総量100重量部に対して、0.0
    5〜0.5重量部であることを特徴とする請求項1記載
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 (d)の使用量が、(a)と(b)との
    総量100重量部に対して0.1〜1重量部であること
    を特徴とする請求項1記載の製造方法。
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