JP3271953B2 - 車両の路面摩擦係数推定装置 - Google Patents

車両の路面摩擦係数推定装置

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JP3271953B2
JP3271953B2 JP24202199A JP24202199A JP3271953B2 JP 3271953 B2 JP3271953 B2 JP 3271953B2 JP 24202199 A JP24202199 A JP 24202199A JP 24202199 A JP24202199 A JP 24202199A JP 3271953 B2 JP3271953 B2 JP 3271953B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、幅広い車両運動領
域で精度良く路面摩擦係数を推定する車両の路面摩擦係
数推定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両においてはトラクション制
御,制動力制御,或いはトルク配分制御等について様々
な制御技術が提案され、実用化されている。これらの技
術では、必要な制御パラメータの演算、或いは、補正に
路面摩擦係数を用いるものも多く、その制御を確実に実
行するためには、正確な路面摩擦係数を推定する必要が
ある。
【0003】この路面摩擦係数の推定には、車両の運動
方程式に基づいて予め設定された車両運動モデルに車両
の運転状態を入力して得られた所定パラメータの基準値
に対して、実際値(センサ値やオブザーバによる推定
値)を比較して路面摩擦係数を推定する技術が種々提案
されている。例えば、本出願人も、特願平10−242
030号において、オブザーバにより推定した車体すべ
り角を車両運動モデルに基づいた高μ路および低μ路で
の車体すべり角基準値と比較して路面摩擦係数を推定す
る技術等を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、舵角入力等
のドライバ操作に対して車両運動は時間的な遅れをもっ
て生じるが、この遅れの大きさは路面状態やドライバ操
作により複雑に変化する。
【0005】従って、車両運動モデルから出力される車
両運動状態の基準値と、実際値(センサ値あるいはオブ
ザーバ推定値)との間にも遅れの差が生じる場合があ
る。
【0006】そして、この遅れの差がある状態で、両値
を比較して路面摩擦係数を推定すると、実際の路面摩擦
係数の値とは大きく異なってしまう虞がある。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、時間的な遅れの影響が小さく、且つ遅れが生じたと
してもその影響が少ない際に路面摩擦係数を推定するよ
うにして、精度良く路面摩擦係数の推定を行うことがで
きる車両の路面摩擦係数推定装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の本発明による車両の路面摩擦係数推定装
置は、車両運動状態の実際値を、所定摩擦係数を有する
路面における上記車両運動状態の基準値と比較すること
により現在の路面摩擦係数を推定する車両の路面摩擦係
数推定装置において、車両運動を示すパラメータ値と上
記パラメータ値の微分値との積により判定した該パラメ
ータ値の立ち上がり時にのみ路面摩擦係数の推定を実行
することを特徴とする。
【0009】上記請求項1記載の車両の路面摩擦係数推
定装置は、車両運動を示すパラメータ値と上記パラメー
タ値の微分値との積により判定した該パラメータ値の立
ち上がり時にのみ、車両運動状態の実際値を、所定摩擦
係数を有する路面における車両運動状態の基準値と比較
することにより現在の路面摩擦係数を推定する。
【0010】この際、例えば、パラメータ値がプラス方
向に発生した場合、収束側に移行するまでの間は、パラ
メータ値は増加するためパラメータ値の微分値は正の値
となり、収束側に移行するに従ってパラメータ値の微分
値は0に近づく。逆に、パラメータ値がマイナス方向に
発生した場合、収束側に移行するまでの間は、パラメー
タ値は減少するためパラメータ値の微分値は負の値とな
り、収束側に移行するに従ってパラメータ値の微分値は
0に近づく。このことから、パラメータ値とパラメータ
値の微分値との積により、パラメータ値の立ち上がり時
を判定できる。
【0011】更に、請求項記載の本発明による車両の
路面摩擦係数推定装置は、請求項1記載の車両の路面摩
擦係数推定装置において、上記パラメータ値はヨーレー
トであることを特徴とする。これにより、ヨーレートを
比較して路面摩擦係数を推定する装置の推定精度を向上
させる。
【0012】また、請求項記載の本発明による車両の
路面摩擦係数推定装置は、オブザーバによりヨーレート
の実際値を演算する実際値推定部と、車両運動モデルに
より所定の高μ路におけるヨーレートの基準値を演算す
る高μ路基準値推定部と、車両運動モデルにより所定の
低μ路におけるヨーレートの基準値を演算する低μ路基
準値推定部と、車両運動を示すパラメータ値と上記パラ
メータ値の微分値との積により判定した該パラメータ値
の立ち上がり時にのみ、上記ヨーレートの実際値を上記
高μ路基準値および上記低μ路基準値と比較して現在の
路面摩擦係数を推定する路面μ推定部と、を備えたこと
を特徴とする。
【0013】すなわち、実際値推定部で、オブザーバに
よりヨーレートの実際値を演算し、高μ路基準値推定部
で、車両運動モデルにより所定の高μ路におけるヨーレ
ートの基準値を演算し、低μ路基準値推定部で、車両運
動モデルにより所定の低μ路におけるヨーレートの基準
値を演算する。そして、路面μ推定部は、車両運動を示
パラメータ値と上記パラメータ値の微分値との積によ
り判定した該パラメータ値の立ち上がり時にのみ、ヨー
レートの実際値を高μ路基準値および低μ路基準値と比
較して現在の路面摩擦係数を推定する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1〜図6は本発明の実施の形態
を示し、図1は路面摩擦係数推定装置の構成を示す機能
ブロック図、図2は4輪車の等価的な2輪車モデルを示
す説明図、図3はオブザーバの構成を示す説明図、図4
は各ヨーレートの遅れが路面摩擦係数推定に及ぼす影響
の説明図、図5は路面摩擦係数推定のフローチャート、
図6は図5の続きのフローチャートである。
【0015】図1において、符号1は車両に搭載され、
路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定装置を示し、
この路面摩擦係数推定装置1の制御部2には、前輪舵角
センサ3、車速センサ4、横加速度センサ5およびヨー
レートセンサ6が接続され、それぞれ、前輪舵角δfs,
車速Vs ,横加速度(d2 y/dt2 )s ,ヨーレート
(ヨー角速度)(dψ/dt)s が入力されるようにな
っている。尚、各パラメータの添字sは、センサ値であ
ることを区別するためのものである。
【0016】上記制御部2は、高μ路基準値推定部1
1、低μ路基準値推定部12、実際値推定部13、ヨー
レート比較路面μ推定部14から主要に構成されてお
り、路面摩擦係数μを推定して出力する。
【0017】上記高μ路基準値推定部11は、車速Vs
と前輪舵角δfsが入力され、予め設定しておいた高μ路
における車両の運動方程式に基づく車両運動モデルによ
り、検出した車速Vs 、前輪舵角δfsに対応するヨーレ
ートを高μ路基準ヨーレート(dψ/dt)H として推
定演算し、ヨーレート比較路面μ推定部14に出力す
る。
【0018】また、高μ路基準値推定部11からは、上
記高μ路基準ヨーレート(dψ/dt)H に加え、高μ
路基準のヨー角加速度(d2 ψ/dt2 )H と横加速度
(d2 y/dt2 )H が、ヨーレート比較路面μ推定部
14に出力される。尚、上記高μ路基準値推定部11か
ら出力される各パラメータの添字Hは、高μ路基準のパ
ラメータであることを示す。
【0019】上記低μ路基準値推定部12は、車速Vs
と前輪舵角δfsが入力され、予め設定しておいた低μ路
における車両の運動方程式に基づく車両運動モデルによ
り、検出した車速Vs 、前輪舵角δfsに対応するヨーレ
ートを低μ路基準ヨーレート(dψ/dt)L として推
定演算し、ヨーレート比較路面μ推定部14に出力す
る。
【0020】また、低μ路基準値推定部12からは、上
記低μ路基準ヨーレート(dψ/dt)L に加え、低μ
路基準のヨー角加速度(d2 ψ/dt2 )L が、ヨーレ
ート比較路面μ推定部14に出力される。尚、上記低μ
路基準値推定部12から出力される各パラメータの添字
Lは、低μ路基準のパラメータであることを示す。
【0021】上記高μ路基準値推定部11及び低μ路基
準値推定部12で用いる車両運動モデルと、各パラメー
タの演算について、図2を基に説明する。すなわち、図
2の車両運動モデルについて車両横方向の並進運動に関
する運動方程式は、前後輪のコーナリングフォース(1
輪)をFf,Fr、車体質量をM、横加速度を(d2
/dt2 )として、 M・(d2 y/dt2 )=2・Ff+2・Fr …(1) で与えられる。
【0022】一方、重心点まわりの回転運動に関する運
動方程式は、重心から前後輪軸までの距離をLf,L
r、車体のヨーイング慣性モーメントをIz、ヨー角加
速度を(d2 ψ/dt2 )として、 Iz・(d2 ψ/dt2 )=2・Ff・Lf−2・Fr・Lr …(2) で示される。
【0023】また、車体すべり角をβ、車体すべり角速
度(dβ/dt)とすると、横加速度(d2 y/dt
2 )は、 (d2 y/dt2 )=V・((dβ/dt)+(dψ/dt)) …(3) で表される。
【0024】コーナリングフォースはタイヤの横すべり
角に対して1次遅れに近い応答をするが、この応答遅れ
を無視し、更に、サスペンションの特性をタイヤ特性に
取り込んだ等価コーナリングパワーを用いて線形化する
と以下となる。 Ff=−Kf・βf …(4) Fr=−Kr・βr …(5) ここで、Kf,Krは前後輪の等価コーナリングパワ
ー、βf,βrは前後輪の横すべり角である。
【0025】等価コーナリングパワーKf,Krの中で
ロールやサスペンションの影響を考慮するものとして、
この等価コーナリングパワーKf,Krを用いて、前後
輪の横すべり角βf,βrは、前輪舵角をδfとして以
下のように簡略化できる。 βf=β+Lf・(dψ/dt)/V−δf …(6) βr=β−Lr・(dψ/dt)/V …(7) 以上の運動方程式をまとめると、以下の状態方程式が得
られる。 (dx(t) /dt)=A・x(t) +B・u(t) …(8) x(t) =[β (dψ/dt)]T u(t) =[δf 0]T a11=−2・(Kf+Kr)/(M・V) a12=−1−2・(Lf・Kf−Lr・Kr)/(M・
2 ) a21=−2・(Lf・Kf−Lr・Kr)/Iz a22=−2・(Lf2 ・Kf+Lr2 ・Kr)/(Iz
・V) b11=2・Kf/(M・V) b21=2・Lf・Kf/Iz b12=b22=0
【0026】上記高μ路基準値推定部11では、上記
(8)式に、例えば路面μが1.0における等価コーナ
リングパワーKf,Krを予め設定しておき、そのとき
どきの車両運動状態(車速Vs 、前輪舵角δfs)におけ
る(dx(t) /dt)=[(dβ/dt) (d2 ψ/
dt2 )]T を計算することで、高μ路基準の車体すべ
り角速度(dβ/dt)H とヨー角加速度(d2 ψ/d
2 )H を演算する。そして、演算した高μ路基準の車
体すべり角速度(dβ/dt)H とヨー角加速度(d2
ψ/dt2 )H を積分することにより、高μ路基準の車
体すべり角βH とヨーレート(dψ/dt)H が得られ
る。また、高μ路基準の車体すべり角βHとヨーレート
(dψ/dt)H を前記(6)式に代入することによ
り、高μ路基準前輪すべり角βfHが算出される。更に、
高μ路基準の車体すべり角速度(dβ/dt)H とヨー
レート(dψ/dt)H を前記(3)式に代入すること
により、高μ路基準横加速度(d2 y/dt2 )H が算
出される。
【0027】同様に、上記低μ路基準値推定部12で
は、上記(8)式に、例えば路面μが0.3における等
価コーナリングパワーKf,Krを予め設定しておき、
そのときどきの車両運動状態(車速Vs 、前輪舵角δf
s)における(dx(t) /dt)=[(dβ/dt)
(d2 ψ/dt2 )]T を計算することで、低μ路基準
の車体すべり角速度(dβ/dt)L とヨー角加速度
(d2 ψ/dt2 )L を演算する。そして、演算した低
μ路基準の車体すべり角速度(dβ/dt)L とヨー角
加速度(d2 ψ/dt2 )L を積分することにより、低
μ路基準の車体すべり角βL とヨーレート(dψ/d
t)L が得られる。また、低μ路基準の車体すべり角β
L とヨーレート(dψ/dt)L を前記(6)式に代入
することにより、低μ路基準前輪すべり角βfLが算出さ
れる。
【0028】上記実際値推定部13は、車速Vs 、前輪
舵角δfs、横加速度(d2 y/dt2 )s 及びヨーレー
ト(dψ/dt)s が入力され、実際の車両の挙動をフ
ィードバックしつつ、実際のヨーレート(dψ/dt)
O を推定演算する、車両運動モデルにより形成したオブ
ザーバである。実際値推定部13で推定演算されたヨー
レート(dψ/dt)O は、ヨーレート比較路面μ推定
部14に対して出力される。また、実際値推定部13か
らは、上記ヨーレート(dψ/dt)O に加え、ヨー角
加速度(d2 ψ/dt2 )O がヨーレート比較路面μ推
定部14に対して出力される。尚、上記実際値推定部1
3から出力される各パラメータの添字Oは、オブザーバ
からのパラメータであることを示す。
【0029】ここで、本実施の形態によるオブザーバの
構成を図3により説明する。測定できる(センサで検出
できる)出力が、以下で示されるとき、 y(t) =C・x(t) …(9) オブザーバの構成は次のようになる。 (dx'(t)/dt)=(A−K・C)・x'(t)+K・y(t) +B・u(t) …(10)
【0030】ここで、このオブザーバを車両運動モデル
に適用すると、x(t) は状態変数ベクトル(x'(t)
の「’」は推定値であることを示す)、u(t) は入力ベ
クトル、A、Bは状態方程式の係数行列であり、これら
は前述したものに対応する。また、y(t) は観測可能な
センサ出力ベクトルで、 y(t) =[βs (dψ/dt)s ]T であり、センサによる車体すべり角βs は、前記(3)
式の関係から、センサによる横加速度(d2 y/dt
2 )s 及びヨーレート(dψ/dt)s を基に得られる
センサによる車体すべり角速度(dβ/dt)s を積分
することにより求められる。さらに、Cはセンサ出力と
状態変数の関係を示す行列(本実施形態では単位行
列)、Kは任意に設定可能なフィードバックゲイン行列
であり、以下のように示される。
【0031】これらの関係から、オブザーバによりヨー
角加速度(d2 ψ/dt2 )O と車体すべり角速度(d
β/dt)O が以下の(11)、(12)式で推定演算
される。 (d2 ψ/dt2 )O =a11・(dψ/dt)O +a12・βO +b11・δfs +k11・((dψ/dt)s −(dψ/dt)O ) +k12・(βs −βO ) …(11) (dβ/dt)O =a21・(dψ/dt)O +a22・βO +k21・((dψ/dt)s −(dψ/dt)O ) +k22・(βs −βO ) …(12)
【0032】そして、これらにより演算されるヨー角加
速度(d2 ψ/dt2 )O と車体すべり角速度(dβ/
dt)O を積分することにより、ヨーレート(dψ/d
t)O と車体すべり角βO を演算する。さらに、車体す
べり角βO とヨーレート(dψ/dt)O を前記(6)
式に代入することにより、前輪すべり角βfOが算出され
る。
【0033】尚、上記高μ路基準値推定部11、低μ路
基準値推定部12、実際値推定部13での演算は、車速
Vs =0では、0による除算となり演算が行えない。こ
のため、極低速(例えば、10km/hに達しない速度)で
は、ヨーレート及び横加速度はセンサ値とする。すなわ
ち、 (dψ/dt)H =(dψ/dt)L =(dψ/dt)O =(dψ/dt)s (d2 y/dt2 )O =(d2 y/dt2 )s とする。また、車体すべり角については、定常円旋回の
幾何学的関係から、 βH =βL =βO =δfs・Lr/(Lf+Lr) とする。このとき、コーナリングフォースは発生してい
ないので、前輪すべり角は全て0となる。
【0034】βfH=βfL=βfO=0
【0035】上記ヨーレート比較路面μ推定部14に
は、車速Vs 、前輪舵角δfsのセンサ値と、高μ路基準
のヨーレート(dψ/dt)H 、ヨー角加速度(d2 ψ
/dt2 )H 、横加速度(d2 y/dt2 )H と、低μ
路基準のヨーレート(dψ/dt)L 、ヨー角加速度
(d2 ψ/dt2 )L と、実際値として推定されたヨー
レート(dψ/dt)O 及びヨー角加速度(d2 ψ/d
2 )O が入力される。そして、後述する実行条件が満
たされる場合に、高μ路基準ヨーレート(dψ/dt)
H と低μ路基準ヨーレート(dψ/dt)L とヨーレー
ト(dψ/dt)Oとにより、以下(13)式に基づき
新たな路面摩擦係数μγnを演算する。
【0036】ここで、μH は、高μ路基準値推定部11
において予め想定した路面摩擦係数(例えば1.0)
を、μL は、低μ路基準値推定部12において予め想定
した路面摩擦係数(例えば0.3)をそれぞれ示してい
る。 μγn=((μH −μL )・(dψ/dt)O +μL ・(dψ/dt)H −μH ・(dψ/dt)L )/((dψ/dt)H −(dψ/dt)L ) …(13)
【0037】すなわち、この(13)式では、高μ路基
準ヨーレート(dψ/dt)H と低μ路基準ヨーレート
(dψ/dt)L から一次関数を形成し、この一次関数
にヨーレート(dψ/dt)O を代入することにより路
面摩擦係数を求め、新たな路面摩擦係数μγnとする。
尚、この新たな路面摩擦係数μγnは、所定の上限値
(例えば、1.0)と下限値(例えば、特に低μ路にお
いて精度良く求めた他の路面摩擦係数値)の間で制限す
るものとする。
【0038】そして、前回推定した路面摩擦係数μn-1
に、今回の路面摩擦係数μγnと前回の路面摩擦係数μ
n-1 とで得られる所定の増分を加える(加重平均する)
ことでヨーレート比較による路面摩擦係数μγを演算し
て、このヨーレート比較による路面摩擦係数μγを、最
終的に推定した路面摩擦係数μとして出力するようにな
っている。
【0039】 μγ=μn-1 +κ1 ・(μγn−μn-1 ) …(14) ここで、κ1 は、高μ路基準ヨーレート(dψ/dt)
H と低μ路基準ヨーレート(dψ/dt)L との差が大
きいほど信頼性が高い推定値と考え、予め以下のように
定めた。 κ1 =0.3・|(dψ/dt)H −(dψ/dt)L | /|(dψ/dt)H | …(15)
【0040】また、上記ヨーレート比較路面μ推定部1
4で、ヨーレート比較による路面摩擦係数μγを演算す
る条件として次の条件を予め設定しておく。
【0041】(1−1)本来、多自由度系である車両
を、横移動+鉛直軸周りの2自由度で近似し、且つ2輪
モデルとしているため、実車両との挙動差が大きくな
る、低速走行、大転舵時には演算を行わない。例えば、
車速Vs が10km/hに達しない場合、前輪舵角δfsの絶
対値が500deg より大きい場合には演算を行わない。
【0042】(1−2)センサ入力値の電気ノイズや、
モデル化の段階で考慮されていない外乱等の影響を考慮
し、ノイズや外乱等の影響の割合が相対的に大きくなる
ヨーレートの絶対値が小さい場合には演算を行わない。
例えば、ヨーレート(dψ/dt)O の絶対値が1.5
deg/s に達しない場合には演算を行わない。
【0043】(1−3)路面摩擦係数によってコーナリ
ングフォースに差が現れることを利用した路面摩擦係数
推定であるため、路面摩擦係数の影響に対してノイズや
外乱等の影響の割合が相対的に大きくなるコーナリング
フォースが小さい場合、すなわち、コーナリングフォー
スに比例する横加速度の絶対値が小さい場合には演算を
行わない。例えば、高μ路基準横加速度(d2 y/dt
2 )H の絶対値が0.15Gに達しない場合には演算を
行わない。
【0044】(1−4)舵角入力に対するヨーレート応
答は、路面摩擦係数により変化し遅れを生じる場合があ
る。この遅れが生じている時に路面摩擦係数の推定を行
うと誤差が大きくなる。従って、遅れが大きい場合や、
遅れによる誤差が大きくなると判断できる場合には演算
を行わない。例えば、ヨーレートの立ち上がり(ヨーレ
ートが発生し始めてから収束側に移行する間の設定範
囲)時以外の遅れによる誤差が大きくなると判断できる
場合には演算を行わない。ここで、ヨーレートの立ち上
がりは、(ヨーレート)・(ヨー角加速度)で判定す
る。
【0045】(1−5)高μ路基準ヨーレートと低μ路
基準ヨーレートとの差の絶対値がノイズや外乱等の影響
に対して十分な大きさを有しない場合は演算を行わな
い。例えば、高μ路基準ヨーレート(dψ/dt)H と
低μ路基準ヨーレート(dψ/dt)L との差の絶対値
が1deg/s に達しない場合は演算を行わない。
【0046】(1−6)前記(15)式で0除算を避け
るため、例えば、高μ路基準ヨーレート(dψ/dt)
H の絶対値が1deg/s に達しない場合は演算を行わな
い。
【0047】ここで、上記(1−4)の条件で、ヨーレ
ートの立ち上がりを実行条件とすることについて、さら
に詳述する。車両運動は、舵角入力に対して時間的な遅
れをもって生じるが、この遅れの大きさは路面状態やド
ライバ操作により複雑に変化する。
【0048】例えば、図4(a)に示すように、舵角入
力に対して、車両運動を示すヨーレートは一次遅れに近
い応答となり、遅れは路面μにより相違する。このた
め、ヨーレートの大きさで各ヨーレートの推移を観察し
てみると、ヨーレートの立ち上がりでは、高μ路基準ヨ
ーレートの方が低μ路基準ヨーレートよりも大きくなっ
て現れるが、ヨーレートの収束側では、低μ路基準ヨー
レートの方が高μ路基準ヨーレートよりも大きくなって
現れる。さらに、実際のヨーレート(観測ヨーレート)
が高μ路基準ヨーレートと低μ路基準ヨーレートの間で
あった場合を仮定すると、ヨーレートの収束側ではこれ
ら3値の大小関係は複雑に変化する。
【0049】従って、これら3値の遅れの差を無視し
て、単純に各ヨーレートを比較して、路面μの推定を行
うと、図4(b)に示すように、路面μ推定値は、ヨー
レートの収束側で大きく変動し、正確な推定が行えな
い。このため、ヨーレートの立ち上がり時以外の遅れの
差による誤差が大きくなると判断できる範囲では演算を
行わないようにするのである。
【0050】ここで、ヨーレートの立ち上がりの判定
は、(ヨーレート)・(ヨー角加速度)で判定できる。
すなわち、ヨーレートがプラス方向に発生した場合であ
っても、マイナス方向に発生した場合であっても、ヨー
レートが収束に転じるまでの立ち上がり時には(ヨーレ
ート)・(ヨー角加速度)が正の値となることを利用す
ることにより、ヨーレートの立ち上がりが判定できる。
具体的には、(ヨーレート)・(ヨー角加速度)が設定
値(例えば、余裕分を考慮して−0.15deg2/s2 )以
上のときにヨーレート立ち上がりと判断し、この設定範
囲に入らない場合は、遅れによる誤差が大きくなると判
断して路面μの推定を行わないようにする。
【0051】尚、高μ路基準ヨーレート、低μ路基準ヨ
ーレート、実際のヨーレートの全てが立ち上がりにある
ときに路面μの推定を行うようにすることが好ましい。
このように本実施の形態では、車両運動パラメータ(ヨ
ーレート)の立ち上がり時にのみ路面μの推定を行うの
で、各ヨーレート間の時間的な遅れの相違による影響が
小さく、精度の良い路面μ推定値が得られる。
【0052】尚、本実施の形態のように、車両運動の立
ち上がりで路面μの推定を行うことは、車体すべり角、
横加速度、前・後輪すべり角等、他の比較パラメータを
用いて路面摩擦係数を推定する装置でも適用できること
は言うまでもない。また、本実施の形態では、車両運動
の立ち上がりの判断のためにヨーレートを用いるように
なっているが、他の車両運動パラメータにより代用可能
である。更に、本実施の形態では、オブザーバによりヨ
ーレートの実際値を演算し、このヨーレートの実際値を
高μ路基準ヨーレート及び低μ路基準ヨーレートと比較
して現在の路面摩擦係数を推定する装置を例に説明した
が、他に、オブザーバでなく単にセンサ値を高μ路基準
ヨーレート及び低μ路基準ヨーレートと比較して現在の
路面摩擦係数を推定する装置等に対しても適用できる。
【0053】次に、上記構成による路面摩擦係数推定装
置での処理を、図5,図6のフローチャートで説明す
る。このプログラムは所定時間(例えば、10ms)毎に
実行される。まず、ステップ(以下、「S」と略称)1
01で、前輪舵角センサ3から前輪舵角δfs、車速セン
サ4から車速Vs 、横加速度センサ5から横加速度(d
2 y/dt2 )s 、ヨーレートセンサ6からヨーレート
(dψ/dt)s を読み込む。
【0054】次いで、S102に進み、車速Vs が設定
値(例えば、10km/h)以上か否か判定し、設定値以上
であり0による除算の可能性がない場合には、S10
3、S104、S105の処理へと進む。
【0055】S103では、高μ路基準値推定部11
で、高μ路における車両運動モデルにより、高μ路基準
ヨーレート(dψ/dt)H 、高μ路基準のヨー角加速
度(d2 ψ/dt2 )H 、前輪すべり角βfH、車体すべ
り角速度(dβ/dt)H 、横加速度(d2 y/dt
2 )H が演算される。
【0056】S104では、低μ路基準値推定部12
で、低μ路における車両運動モデルにより、低μ路基準
のヨーレート(dψ/dt)L 、ヨー角加速度(d2 ψ
/dt2 )L 、前輪すべり角βfLが演算される。
【0057】S105では、実際値推定部13で、車両
運動モデルにより形成したオブザーバにより、実際値と
してヨーレート(dψ/dt)O 、ヨー角加速度(d2
ψ/dt2 )O 、前輪すべり角βfOが演算される。
【0058】一方、上記S102で、車速Vs が設定値
より小さい場合には、S106へと進み、各パラメータ
(各車体すべり角βH ,βL ,βO 、各ヨーレート(d
ψ/dt)H ,(dψ/dt)L ,(dψ/dt)O 、
横加速度(d2 y/dt2 )O )をセンサ値、或いは幾
何学的演算により求められる極低速時の値とする。
【0059】S103、S104、S105の処理、或
いは、S106の処理の後は、S107以降へと進む。
S107〜S113の判定処理は、それぞれ、ヨーレー
ト比較路面μ推定部14でのヨーレート比較による路面
摩擦係数μγを演算する条件が成立しているか否か判定
するものである。
【0060】即ち、前記(1−1)の条件で説明したよ
うに、S107では車速Vs が設定値(例えば、10km
/h)以上であるか、S108では前輪舵角δfsの絶対値
が設定値(例えば、500deg )以下か判定する。
【0061】また、前記(1−2)の条件で説明したよ
うに、S109ではヨーレート(dψ/dt)O の絶対
値が設定値(例えば、1.5deg/s )以上か判定する。
【0062】更に、前記(1−3)の条件で説明したよ
うに、S110では高μ路基準横加速度(d2 y/dt
2 )H の絶対値が設定値(例えば、0.15G)以上か
判定する。
【0063】また、前記(1−4)の条件で説明したよ
うに、S111では各(ヨーレート)・(ヨー角加速
度)が設定値(例えば、−0.15deg2/s3 )以上か判
定する。
【0064】また、前記(1−5)の条件で説明したよ
うに、S112では高μ路基準ヨーレート(dψ/d
t)H と低μ路基準ヨーレート(dψ/dt)L との差
の絶対値が設定値(例えば、1deg/s )以上か判定す
る。
【0065】更に、前記(1−6)の条件で説明したよ
うに、S113では高μ路基準ヨーレート(dψ/d
t)H の絶対値が設定値(例えば、1deg/s )以上か判
定する。
【0066】そして、これらS107〜S113の全て
の判定が成立する、ヨーレート比較による路面摩擦係数
μγの演算条件成立の場合はS114へと進み、ヨーレ
ート比較路面μ推定部14でヨーレート比較による路面
摩擦係数μγを推定演算し、この路面摩擦係数μγを、
最終的に推定した路面摩擦係数μとして出力し、ルーチ
ンを抜ける。一方、S107〜S113の判定の一つで
も成立しない場合は、S114での処理は行わずにルー
チンを抜ける。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
車両運動状態の実際値を、所定摩擦係数を有する路面に
おける上記車両運動状態の基準値と比較することにより
現在の路面摩擦係数を推定する車両の路面摩擦係数推定
装置において、車両運動を示すパラメータ値の立ち上が
り時にのみ路面摩擦係数の推定を実行するようにしたの
で、ドライバ操作に対する車両運動状態の実際値と基準
値の変化の時間遅れの差の影響を受けずに精度の良い路
面μ推定値を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】路面摩擦係数推定装置の構成を示す機能ブロッ
ク図
【図2】4輪車の等価的な2輪車モデルを示す説明図
【図3】オブザーバの構成を示す説明図
【図4】各ヨーレートの遅れが路面摩擦係数推定に及ぼ
す影響の説明図
【図5】路面摩擦係数推定のフローチャート
【図6】図5の続きのフローチャート
【符号の説明】
1 路面摩擦係数推定装置 3 前輪舵角センサ 4 車速センサ 5 横加速度センサ 6 ヨーレートセンサ 11 高μ路基準値推定部 12 低μ路基準値推定部 13 実際値推定部 14 ヨーレート比較路面μ推定部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/00 B62D 6/00 B60K 17/348 B60G 23/00 G01N 19/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両運動状態の実際値を、所定摩擦係数
    を有する路面における上記車両運動状態の基準値と比較
    することにより現在の路面摩擦係数を推定する車両の路
    面摩擦係数推定装置において、 車両運動を示すパラメータ値と上記パラメータ値の微分
    値との積により判定した該パラメータ値の立ち上がり時
    にのみ路面摩擦係数の推定を実行することを特徴とする
    車両の路面摩擦係数推定装置。
  2. 【請求項2】 上記パラメータ値はヨーレートであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の車両の路面摩擦係数推定
    装置。
  3. 【請求項3】 オブザーバによりヨーレートの実際値を
    演算する実際値推定部と、 車両運動モデルにより所定の高μ路におけるヨーレート
    の基準値を演算する高μ路基準値推定部と、 車両運動モデルにより所定の低μ路におけるヨーレート
    の基準値を演算する低μ路基準値推定部と、 車両運動を示すパラメータ値と上記パラメータ値の微分
    値との積により判定した該パラメータ値の立ち上がり時
    にのみ、上記ヨーレートの実際値を上記高μ路基準値お
    よび上記低μ路基準値と比較して現在の路面摩擦係数を
    推定する路面μ推定部と、を備えたことを特徴とする車
    両の路面摩擦係数推定装置。
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