JP3271318B2 - 脱硝装置 - Google Patents

脱硝装置

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JP3271318B2
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  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脱硝装置に係り、特に、
硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを含有する原水か
ら、硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを容易かつ効率
的に、連続処理にて除去することができる脱硝装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】飲用水中に硝酸イオンが含有されている
と、乳幼児が酸素欠乏症(メトヘモグロビン血症)を引
き起こすため、水道水規準では硝酸イオン濃度は10m
g−N/l以下(1リットル中に窒素換算で10mg以
下)に規制されている。
【0003】従来、浄水処理において、硝酸イオンの除
去方法としては、「水道施設設計指針・解説」に記載さ
れるようにイオン交換樹脂(塩基性アニオン交換樹脂)
を用いる方法が一般的である。
【0004】また、一般排水では、脱窒菌による活性汚
泥(生物)処理が多く実施されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の硝酸イオン
の除去方法では、次のような問題点がある。
【0006】即ち、イオン交換樹脂による方法では、 再生廃液中に高濃度の硝酸イオンが含まれるため、
再生廃液をそのまま系外に排出することができず、廃液
処理が必要となる。 再生廃液にはまた、高濃度の食塩などの塩が含まれ
るため、塩害の問題もある。 再生のための食塩使用量が多く、再生コストが高く
つく。 回分処理であるため、再生処理のための給水用の水
槽として大容量の水槽が必要となり、また、予備塔が必
要であるなど、設備費がかさむ。 といった問題がある。
【0007】また、生物処理では、 低濃度硝酸イオン含有水の処理では、水素供与体
(BOD源)の投入を過剰に行なう必要がある。例え
ば、井水には、硝酸イオンを処理するに十分な水素供与
体が含有されていないため、その補充が必要となるが、
飲料水にはできるだけ添加薬剤を使用しないことが重要
である。 一般に浄水処理では生育しない菌(脱窒菌)を培養
する必要があり、これらの菌の流出の問題が懸念され
る。 大量の水を処理するためには、生物反応槽、沈殿池
などの設備が非常に大きなものとなる。 といった問題がある。
【0008】これらの問題を解決するために、イオン交
換処理と生物処理とを組み合せ、イオン交換処理で硝酸
イオンをその再生廃液中に濃縮し、この再生廃液を生物
処理する方法も検討されているが、この場合においても 再生のために食塩を使用することから、再生コスト
が高くつく。 環境への塩類の排出の問題がある。 再生廃液のような高塩類濃度条件では、生物処理効
率が悪く、十分な処理効果が得られない。 といった問題がある。
【0009】本発明は上記従来のイオン交換処理及び/
又は生物処理による硝酸イオンの除去方法における問題
点を解決し、高濃度の硝酸イオンや塩類を含む再生廃液
を排出させることなく、高価な再生剤を用いることな
く、また、大型の生物処理槽や沈殿池を必要とすること
なく、硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを含む原水か
ら、硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを連続処理にて
低コストに効率的に除去する脱硝装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の脱硝装置は、隔
膜で区画された処理室と脱窒室とを有し、該処理室には
原水の流入口と処理水の流出口とを備え、前記脱窒室に
は水素供与体の流入口と流出口を備えることを特徴とす
る。
【0011】なお、以下においては、硝酸イオンの除去
について説明するが、本発明の脱硝装置によれば、亜硝
酸イオンも同様に除去することができる。
【0012】
【作用】本発明の脱硝装置では、処理室に導入された原
水中の硝酸イオンは、隔膜を透過して脱窒室に移行す
る。脱窒室側に移行した硝酸イオンは、脱窒菌とメタノ
ール等の水素供与体と反応して窒素ガスとして系外へ放
出される。この場合、脱窒室と処理室とは隔膜によって
仕切られているため、脱窒室内のメタノールなどの水素
供与体は、処理室側へ移行することは殆どない。なお、
メタノールなどの水素供与体は脱窒菌により原水中から
の硝酸イオンなどと交換反応して重炭酸イオン(ないし
炭酸ガス)となり、処理室側へ移行する。
【0013】この反応は以下に示す機構によるものと推
定される(IMは隔膜としてのイオン交換膜、CH3
Hは水素供与体としてのメタノールを示す。)。
【0014】
【化1】
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。
【0016】図1は本発明の脱硝装置の一実施例を示す
断面図、図2は同分解斜視図である。
【0017】図示の如く、本実施例の脱硝装置は、アク
リル板1,導入管2Aと排出管2Bとを備えるシリコン
ゴムの枠状シート2と、アニオン交換膜3と、導入管4
A及び排出管4Bを備えるシリコンゴムの枠状シート4
と、アクリル板5とが積層一体化されて構成されたもの
である。アクリル板1とアニオン交換膜3及びシリコン
ゴムシート2で囲まれる空間に処理室6が形成され、ま
た、アクリル板5とアニオン交換膜3及びシリコンゴム
シート4で囲まれる空間に脱窒室7が形成されている。
両室6,7はアニオン交換膜3で区画された構成とされ
ている。
【0018】なお、脱窒室7側のアニオン交換膜3の表
面或いは脱窒室7の内壁には、脱窒菌を含む活性汚泥に
より生物膜を付着生成させておく。
【0019】本実施例の脱硝装置により原水の処理を行
なうには、原水槽11内の原水をポンプP1 を備える配
管12を経て、導入管2Aより処理室6内に導入すると
共に、貯槽13内の水素供与体水溶液をポンプP2 を有
する配管14より脱窒室7に導入する。
【0020】これにより、原水中の硝酸イオンは、他の
イオンと共にアニオン交換膜3に取り込まれ、更に脱窒
室7側へ移行する。脱窒室7側に移行した硝酸イオンは
脱窒菌とメタノールなどの水素供与体と反応し、窒素ガ
スとして系外へ放出される。
【0021】このようにして硝酸イオンが除去された処
理水は、排出管2B、配管15を経て系外へ排出され
る。また、脱窒反応に水素供与体が消費された排液は、
排出管4B、配管16を経て系外へ排出される。なお、
脱窒室7内の水素供与体は、アニオン交換膜3によって
仕切られているため、処理室6側へ移行することは殆ど
ない。
【0022】本発明において、隔膜としては、NO3
のNOx イオンを吸着するイオン交換膜が好ましいが、
単に硝酸イオン、亜硝酸イオンを拡散させる素焼セラミ
ック、UF(限外濾過膜)、MF(精密濾過膜)でも良
い。イオン交換膜としては、強塩基性アニオン交換膜、
弱塩基性アニオン交換膜のいずれでも良く、硝酸選択性
の高いトリエチルアミン基、トリブチルアミン基などを
有するものが好ましい。また、隔膜は粒状、粉状、繊維
状の材料をシート状、中空系状、チューブ状に成形した
ものでも良い。
【0023】脱窒室には、通常の場合、脱窒菌を含む活
性汚泥を通して隔膜や室壁に生物膜を付着生成させてお
くが脱窒菌は固定されていなくても良い。
【0024】脱窒室に供給する水素供与体としてはメタ
ノールの他エタノール、グルコース、水素ガス、酢酸等
が挙げられるが、酢酸などのアニオンとなるものより
も、メタノール、エタノール等の非イオン性のものが好
ましい。メタノール等の水素供与体は、通常の場合、水
溶液として供給される。水素供与体が消費された排液1
6に、消費された分だけ水素供与体を添加し、水素供与
体水溶液として、循環使用することもでき、そうする
と、排水が出ないためより好ましい。なお、この場合、
脱窒菌は、増殖分を適宜引き抜いておくとよい。
【0025】本発明において、水素供与体及び脱窒菌の
供給量や原水の通水速度等の処理条件は、原水の水質、
必要とされる処理水の水質、処理効率等に応じて適宜決
定される。
【0026】以下に具体的な実施例を挙げて、本発明を
より詳細に説明する。
【0027】実施例1 図1,2に示す脱硝装置を用いて処理を行なった。な
お、イオン交換膜としては旭硝子(株)製イオン交換膜
「セレミオンAMV」(有効面積2cm×19cm=3
8cm2 )を用い、脱窒室側の膜面に脱窒菌を含む活性
汚泥(MLSS4000mg/l)を保持させた。
【0028】原水としては、脱塩素(Cl2 )処理した
水道水に硝酸ソーダを加え、硝酸イオン濃度を50mg
/l(NO3 として)となるように調整したものを用い
た。
【0029】また、脱塩素処理した水道水を純水で4倍
に希釈したものに、リン酸1mg/l、エタノール10
0mg/lを加えたものを水素供与体水溶液とした。
【0030】原水を処理室に0.3ml/minの流量
で通水すると共に、上記水素供与体水溶液を脱窒室に同
流量で通水した。このときの得られた処理水及び脱窒室
の排出液の硝酸イオン濃度の経時変化を調べ、結果を表
1に示した。なお、処理水のエタノール濃度は1mg/
l以下であった。
【0031】
【表1】
【0032】この結果から、本発明の脱硝装置によれ
ば、原水の脱硝を連続的かつ効率的に行なうことがで
き、高水質の処理水が得られることが明らかである。
【0033】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の脱硝装置に
よれば、硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを含む原水
から、硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを簡易な装置
にて容易かつ効率的に除去して、高水質の処理水を得る
ことができる。しかも、処理にあたって、 再生廃液が殆ど排出されない。特に、食塩水や硝酸
イオンを高濃度に含有する廃液の排出がない。 連続処理が可能である。 処理水への水素供与体、脱窒菌のリークの問題がな
い。 といった効果が奏され、処理効率は大幅に向上すると共
に、処理コストの低減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の脱硝装置の一実施例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の脱硝装置の一実施例を示す分解斜視図
である。
【符号の説明】
1,5 アクリル板 2,4 シリコンゴムシート 2A,4A 導入管 2B,4B 排出管 3 アニオン交換膜 6 処理室 7 脱窒室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 3/34 101

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隔膜で区画された処理室と脱窒室とを有
    し、該処理室には原水の流入口と処理水の流出口とを備
    え、前記脱窒室には水素供与体の流入口と流出口を備え
    ることを特徴とする脱硝装置。
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