JP3269659B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP3269659B2
JP3269659B2 JP16018792A JP16018792A JP3269659B2 JP 3269659 B2 JP3269659 B2 JP 3269659B2 JP 16018792 A JP16018792 A JP 16018792A JP 16018792 A JP16018792 A JP 16018792A JP 3269659 B2 JP3269659 B2 JP 3269659B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置に係わり、
特に神経回路網コンピュータ(ニューロンコンピュー
タ)を実現するための高機能半導体集積回路装置を提供
するものである。
【0002】
【関連技術】半導体の集積回路技術は実に驚くべき速度
で進んでおり、例えばダイナミック・メモリを例にとる
なら、4メガビットから16メガビットがすでに量産体
制にあり、64メガビット以上の容量をもった超々高密
度メモリも研究レベルでは実現されつつある。64メガ
ビットメモリは、せいぜい1cm四方のシリコンチップ
上に実に約1億2000万個ものMOSトランジスタが
集積されている。このような超高集積化技術はメモリ回
路ばかりでなく論理回路にも応用され、32ビットから
64ビットのCPUをはじめとする、様々な高機能論理
集積回路が開発されている。
【0003】しかし、これらの論理回路はデジタル信
号、すなわち「1」と「0」という2値の信号を用いて
演算を行なう方式を採用しており、例えばコンピュータ
を構成する場合は、ノイマン方式といって、あらかじめ
決められたプログラムに従って1つ1つ命令を実行して
いく方式である。このような方式では単純な数値計算に
対しては非常に高速な演算が可能であるが、パタン認識
や画像処理といった演算には膨大な時間を要する。さら
に、連想、学習といったいわば人間が最も得意とする情
報処理に対しては非常に不得手であり、現在様々なソフ
トウェア技術の研究が行なわれているが、はかばかしい
成果は得られていないのが現状である。ここで、これら
の困難を一挙に解決するため、生物の脳の機能を研究
し、その機能を模倣した演算処理の行なえるコンピュー
タ、すなわち神経回路コンピュータ(ニューロンコンピ
ュータ)を開発しようというまた別の流れの研究があ
る。
【0004】このような研究は、1940年代より始ま
っているが、ここ数年来非常に活発に研究が展開される
ようになった。それはLSI技術の進歩にともない、こ
のようなニューロンコンピュータのハードウェア化が可
能となったことによる。
【0005】しかしながら、現状の半導体LSI技術を
用いてニューロンコンピュータをLSIチップ化するに
はまだまだ様々な問題があり、実用化のメドはほとんど
たっていないのが実情である。
【0006】LSI化における技術的な問題がどこにあ
るのかを以下に説明する。
【0007】人間の脳は極めて複雑な構造を有し、非常
に高度な機能を有しているが、その基本的な構成は非常
に単純である。すなわち、ニューロンと呼ばれる演算機
能をもった神経細胞と、その演算結果を他のニューロン
に伝える、いわば配線の役割を担った神経繊維とから構
成されている。
【0008】この脳の基本単位の構成を簡略化してモデ
ルで描いたのが図9である。901a,901b,90
1cはニューロンであり、902a,902b,902
cは神経繊維である。903a,903b,903cは
シナプス結合とよばれ、例えば神経繊維902aを伝わ
って来た信号にwという重みをかけ、ニューロン90
1aに入力する。ニューロン901aは入力された信号
強度の線形和をとり、それらの合計値がある閾値をこえ
ると神経細胞が活性化し、神経繊維902bに信号を出
力する。合計値が閾値以下だとニューロンは信号を出力
しない。合計値が閾値以上になって、ニューロンが信号
を出すことを、そのニューロンが「発火した」と言う。
【0009】実際の脳では、これらの演算、信号の伝
搬、重みのかけ算等すべて電気化学現象によって行われ
ており、信号は電気信号として伝送・処理されている。
人間が学習する過程は、シナプス結合における重みが変
化していく過程としてとらえられている。すなわち、様
々な入力信号の組合せに対し、正しい出力が得られるよ
う重みが徐々に修正され、最終的に最適の値に落ち着く
のである。つまり人間の英知はシナプスの重みとして脳
に刻みつけられているのである。
【0010】数多くのニューロンがシナプスを介して相
互に接続され1つの層を形成している。これらが人間の
脳では、6層重ね合わされていることが分かっている。
このような構造、機能を半導体デバイスを用いてLSI
システムとして実現することが、ニューロンコンピュー
タ実現の最も重要な課題である。
【0011】図10(a)は、1つの神経細胞、すなわ
ち1個のニューロンの機能を説明する図面であり、19
43年にMcCullockとPitts(Bull:Math. Biophys. Vol.
5, p.115(1943))により数学的モデルとして提案された
ものである。現在もこのモデルを半導体回路で実現し、
ニューロンコンピュータを構成する研究が盛んに進めら
れている。V,V,V,…,Vは、例えば電圧
の大きさとして定義されるn個の入力信号であり、他の
ニューロンから伝達された信号に相当している。w
、w、…、wはニューロン同士の結合の強さを
表す係数で、生物学的にはシナプス結合と呼ばれるもの
である。ニューロンの機能は各入力Vに重みw(i
=1〜n)をかけて線形加算した値Zが、ある所定の閾
値VTH より大となったときに「1」を出力し、また閾
値より小のときに「0」を出力するという動作である。
これを数式で表せば、
【0012】
【数1】 として、 Vout=1(Z>VTH ) …(2) 0(Z<VTH ) …(3) となる。
【0013】図10(b)は、ZとVoutの関係を表し
たものであり、ZがVTH より十分大きいときは1、十
分小さいときは0を出力している。
【0014】さて、このようなニューロンをトランジス
タの組合せで実現しようと思えば、数多くのトランジス
タを必要とするばかりか、加算演算を各信号を電流値に
変換してこれを足し合わせることにより行うため、多く
の電流が流れ多大のパワーを消費することになる。これ
では高集積化は不可能である。この問題は、ニューロン
MOSFET(νMOSと略)の発明(発明者:柴田
直、大見忠弘、特願平1−141463号)により解決
された。
【0015】この発明はたった1つのトランジスタでニ
ューロンの働きの主要機能を果たすことができ、しかも
電圧信号をそのまま加算演算することができるため、ほ
とんど電力消費がないという画期的なものである。図1
1(a)はνMOS断面構造の一例を簡略化して示した
ものであり、1101は例えばP型のシリコン基板、1
102,1103はN拡散層で形成されたソース及び
ドレイン、1104はチャネル領域上に設けられたゲー
ト絶縁膜(例えばSiOなど)、1106は電気的に
絶縁され電位的にフローティングの状態にあるフローテ
ィングゲート、1107は例えばSiO等の絶縁膜、
1108(G,G,G,G)は入力ゲートであ
りニューロンの入力に相当する。
【0016】図11(b)はその動作を説明するために
さらに簡略化した図面である。各入力ゲートとフローテ
ィングゲート間の容量結合係数をC、フローティング
ゲートとシリコン基板間の容量結合係数をCとする
と、フローティングゲートの電位Zは、 Z=−w(V+V+V+V) …(4) W≡C/(C+4C) …(5) とあらわされる。但しここで、V,V,V、V
はそれぞれ入力ゲートG,G,G,Gに入力さ
れている電圧であり、シリコン基板の電位は0V、すな
わちアースされているとした。
【0017】このνMOSはフローティングゲートをゲ
ート電極とみれば通常のNチャネルMOSトランジスタ
であり、このフローティングゲートからみた閾電圧(基
板表面に反転層が形成される電圧)をVTH とすると、
Z>VTH で上記νMOSはオンし、Z<VTH ではオ
フする。つまりこのνMOS1109を1つ用いて例え
ば同図(c)のようなインバータ回路を組めば簡単に1
ヶのニューロンの機能が表現できるのである。111
0,1111はインバータを構成するための抵抗、11
12はNMOSトランジスタである。同図(d)は、V
out1,Vout2をZの関数として示したものであり、Z>
TH の入力に対しVout2はVDDのハイレベルの電圧を
出力している。つまりニューロンが発火した状態を実現
している。
【0018】(4)式で示したように、ニューロンへの
入力が電圧レベルで加算され、その線形和が閾値以上に
なるとニューロンが発火するという基本的な動作がたっ
た1つのνMOSによって実現されているのである。電
圧モードの加算を行なうので、入力部で流れる電流はコ
ンデンサの充放電電流のみであり、その大きさは非常に
小さい。一方、インバータでは、ニューロン発火時に直
流電流が流れるが、これは、負荷として、抵抗1110
を用いているためであり、前記発明(特願平1−141
463号)によるCMOS構成のνMOSゲートを用い
れば、この直流電流はなくすことができる。
【0019】図12は、CMOS構成の一例を示す図面
である。図12(a)はCMOSニューロンゲートの断
面構造を模式的に表したものであり、1201はP型シ
リコン基板、1202はn型のウェル、1203a,1
203bはそれぞれN型のソース及びドレイン、12
04a,1204bはそれぞれP型のソース及びドレ
イン、1205はフローティングゲート、1206a〜
dはそれぞれ入力ゲートの電極である。1207,12
08は例えばSiO等の絶縁膜、1209はフィール
ド酸化膜である。同図(b)は1個のニューロン回路を
構成した例であり、1210は同図(a)のCMOSニ
ューロンゲートを記号であらわしたものであり、符号を
付した部分は同図(a)の番号と対応している。121
1はCMOSのインバータであり、1212,1213
はそれぞれNMOS及びPMOSのトランジスタであ
る。また、1214はニューロンの出力である。
【0020】以上の様に、少数の素子で1ヶのニューロ
ンが構成でき、しかもパワー消費が非常に少ないためν
MOSはニューロンコンピュータを実現する上で、不可
欠な素子となっているのである。
【0021】しかしながら、ニューロンコンピュータを
実現するには、ニューロン以外のもう1つ重要な要素、
すなわちシナプスも構成する必要がある。図13は、従
来技術で構成したシナプス結合も含むニューロン回路の
基本構成の一例である。
【0022】1301は例えば図11(c)に示したよ
うなニューロン回路であり、1302は他のニューロン
の出力信号を伝える配線である。1303はシナプス結
合回路であり、入力信号に重みを付与するための回路で
ある。NMOSトランジスタ1304のソース1306
に負荷抵抗(R+R)を接続したソースフォロワー回
路となっている。従って、NMOSトランジスタのゲー
ト電極1305に発火したニューロンの出力電圧V
印加されると、ソース1306には、V−VTHなる電
圧が出てくる(ここでVTHは、NMOSトランジスタ1
304の閾電圧である。)。
【0023】例えば、VTH=0のMOSトランジスタを
用いたとすると、ソース1306の電位はVsと等しく
なり、この電圧が2つの抵抗R,Rで分割されてシナ
プス結合回路の出力電圧となり、結線1307によって
ニューロン1301に伝えられる。この出力電圧は、V
・R/(R+R)となり、R/(R+R)な
る重みが信号電圧Vに掛けられたことになる。R
値を可変にすることにより重みを変更することができ
る。
【0024】図14(a)は可変抵抗の実現方法の一例
を示したものである。例えば、1つのMOSトランジス
タ1401のゲートに一定の電圧VGGを印加してやれ
ば、このトランジスタは1つの抵抗の働きをする。VGG
の値を変化させることによりその抵抗値を変化させるこ
とができる。
【0025】また、同図(b)は、VGGの値を制御する
回路の一例を示したもので、4ビットのバイナリーカウ
ンタ1402とD/Aコンバータ1403とから構成さ
れている。シナプスの結合強さは、4ビットの2進数で
表現され、それが、D/Aコンバータ1403によって
アナログ電圧に変換されVGGの値として出力される。シ
ナプス結合強度を強めるには、制御信号によりカウンタ
の値をカウントダウンさせ、VGGの値を小さくすればよ
い。逆にシナプス結合強度を弱めるには、カウントアッ
プさせ、VGGの値を大きくしてやればよい。
【0026】さて、図13及び図14に示したようなシ
ナプス結合回路を用いた場合の問題点を次に説明する。
【0027】まず、第1の問題点は図13で重みを発生
させるのに抵抗による電圧分割を用いている点である。
この方式ではこの抵抗に常に電流を流し続けることによ
って、重みを掛けた出力電圧を保持しているため、常時
/(R+R)の電力を消費することになる。こ
れでは、たとえニューロン1301における消費電力を
νMOSの応用により減少させても回路全体としての消
費電力は決して小さくならない。一層がn個のニューロ
ンからなる2層の神経回路網を考えると、シナプス結合
の数はn2 個となりニューロンの数よりシナプスの数の
方が圧倒的に多いのである。従って、常時電流を流し続
けなければならないシナプス結合回路を用いる限り、実
用的な規模の神経回路網を構成することは消費電力が過
大となり、事実上設計不可能となっている。R+R
値を十分大きくすることにより消費電力を減少させるこ
とはできなるが、こうした場合Cout を充放電するため
の時定数が非常に大きくなり、シナプス回路の動作速度
が著しく劣化することになる。
【0028】第2の問題点は、結合の問題の重みを決め
る、図14(b)に示した回路が多数の素子を必要と
し、高集化できないという事実である。学習機能を有す
る神経回路網を構成するためには、各シナプス結合の強
さは適宜変更ができ、かつその変更した値を記憶してお
く必要がある。同図では、このために4ビットのバイナ
リーカウンターを用いているが、これだけでも最低30
個程度のMOSトランジスタを必要とする。さらにD/
Aコンバータを構成するためにも多くの素子を必要とす
る。さらにこれらの回路が、1つのシナプス結合当り、
さらに多くの電力を消費することになり、消費電力の面
からも不利となるのである。
【0029】シナプス構成に必要な素子数を低減させる
方法として、フローティングゲート型のEPROMやE
2 PROMの不揮発性メモリを用いる方法が提案されて
いる。これらのデバイスは、フローティングゲート内の
電荷の量によって、その閾値が変化するため、電荷の量
によってアナログ的に重みを記憶することができる。一
個のトランジスタで重みを記憶できるため1つ1つのシ
ナプス回路は、図14(b)の回路にくらべて小さくす
ることができる。しかしながら、これを重みとして読み
出し、前段のニューロンの出力に乗算するためには、や
はり相当複雑な回路を必要とする。例えば、2つのE2
PROMメモリセルを用いた差動増幅回路を構成し〔D.
Soo and R.Meyer,"A Four-Quadrant NMOS Analogue Mul
tiplier," IEEE J.Solid State Ciruits,Vol. sc-17,N
o.6,Dec. ,1982〕、重みを掛けた結果を電流信号として
読み出すことになる。回路の大幅な簡単化を達成できな
いばかりか、常時電流を流すことにより重みの掛け算を
行うため消費電力が非常に大きくなり、やはり大規模ニ
ューラルネットワーク構成には用いることができない。
【0030】さらに重大な問題点を図15に示す。
【0031】図15(a)はトンネル接合を有するE2
PROMセルの閾電圧(VTH) を、データ書き込み用の
パルスの数の関数として示したものである。プログラム
電圧は19.5Vであり、パルスの幅、5msecであ
る。プログラム用の制御電極に正のパルスを加えると電
子がフローティングゲート内に注入され閾値は正方向に
シフトする。逆に負のパルスを印加すると電子がフロー
ティングゲートから放出されて、閾値は負の方向にシフ
トする。図から明らかな様に、最初の一個のパルスによ
って閾値は大きくシフトし、その後のパルスによっては
非常にわずかしか変化していないことが分る。これで
は、閾値を細く変化させて、シナプスの重みを、数多く
のレベルに調整することは不可能である。
【0032】この原因は次の様に説明することができ
る。
【0033】図15(b)は、正のプログラム電圧をス
テップ関数的に印加したときの、フローティングゲート
に注入される電子の数(n)の時間変化の様子を示した
ものである。電圧印加の初期に数多くの電子が注入さ
れ、その後はほとんど増加しないことが分る。これは、
電荷注入の基本となっている。絶縁膜中を流れるFowler
-Nordheim Tunnelingという電流が、
【0034】
【数2】 という式に従って、絶縁膜両端の電位差Vに依存するた
めである。即ち、初期のトンネル電流によってフローテ
ィングゲート内の電子の数が増加すると、これによって
フローティングゲートの電位が下り、Vが小さくなり、
その結果としてトンネル電流が指数関数的に減少してし
まうからである。トンネル電流を一定値に制御し、シナ
プス加重を精度よく変更するには、フローティングゲー
ト内の電荷の数に応じてパルス電圧の大きさやパルス幅
を精度よくコントロールする必要があり、さらに多くの
回路を要する結果となる。
【0035】要するに、従来知られた技術では、低消費
電力化、高集積化、さらにシナプス加重の精度のいずれ
の面からも神経回路網の構成はほとんど不可能と言わざ
るを得ない。従って、従来の技術ではニューロンコンピ
ュータを実現することはできないのである。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、この
ような問題点を解決するためになされたものであり、消
費電力が非常に小さく、かつ少数の素子でシナプス結合
が実現でき、高集積度、シナプス加重の高精度、低消費
電力のニューロンコンピュータチップを実現することの
できる半導体装置を提供するものである。
【0037】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
基体上に一導電型の第1の半導体領域を有し、この領域
内に設けられた反対導電型の第1のソース及び第1のド
レイン領域を有し、前記第1のソース、及び第1のドレ
イン領域を隔てる領域に第1の絶縁膜を介して設けられ
た電位的にフローティング状態にある第1のフローティ
ングゲート電極を有し、前記第1のフローティングゲー
ト電極と第2の絶縁膜を介して容量結合する複数の第1
の入力ゲート電極を有し、前記第1の入力ゲート電極の
1つにソース電極が接続された第1のMOS型トランジ
スタを有し、前記第1のMOS型トランジスタには電位
的にフローティング状態にある第2のフローティングゲ
ート電極が設けられ、前記第2のフローティングゲート
電極の延在部に接続部を介して電気的に接続された、第
3のフローティングゲート電極を有し、前記第3のフロ
ーティングゲート電極部に電荷を出し入れするトンネル
接合部を有するMOS型半導体装置において、少なくと
も前記接続部の抵抗が前記トンネル接合の動作抵抗値よ
りも大きな値を有するよう構成されたことを特徴とす
る。
【0038】
【作用】本半導体装置は、少数の素子によってシナプス
結合が構成でき、しかも電力消費が非常に少ないため、
神経回路網の高集積化、低電力化が可能となる。さらに
高精度のシナプス加重値の変更が可能となり、これによ
って初めて実用的なレベルのニューロンコンピュータチ
ップを実現することができるのである。
【0039】
【実施例】(第1の実施例)本発明の第1の実施例を図
1を用いて説明する。
【0040】図1(a)は、第1の実施例を示す回路図
であり、図において101はニューロン回路であり、例
えば図11や図12に示した回路を用いればよい。より
低消費電力化を求めるならば、図12の回路を用いた方
が好ましい。102a〜102dは、ニューロン回路の
入力端子であり、例えば図12の回路であれば1206
a〜1206dに対応している。103はニューロンの
出力信号を伝える配線であり、例えば図12に示したよ
うなニューロン回路の出力端子1214に接続されてお
り、そのニューロンが発火しているか否かに従ってVDD
またはOVの電位を保持している。104は1つのニュ
ーロンの出力103と1つのニューロン101の入力1
02aを接続するシナプスの働きをする回路である。
【0041】次に104のシナプス回路について説明を
行う。
【0042】105はNチャネルのνMOS、106は
PチャネルのνMOSであり、それぞれのフローティン
グゲート107は電気的に接続されている。108は、
νMOSのフローティングゲート107とコンデンサー
aで容量結合している入力ゲートであり、前段のニュ
ーロンの出力線103に接続されている(その電位をV
aで表わす)。
【0043】109は、フローティングゲート112
と、コンデンサCb によって容量結合する入力ゲートで
あり、シナプスの重み変更用の信号線110に接続され
ている。
【0044】一方、νMOSのフローティングゲート1
07は111の抵抗Rc を介して、やはり電位的にフロ
ーティングのゲート112に接続されている。114
は、例えば膜厚100ÅのSiO2 膜等の絶縁膜113
を間に挟んで設けられた、電荷注入用の電極であり、そ
の端子には必要に応じてバイアスが印加されるよう構成
されている。
【0045】本回路の動作を説明するために、その主要
部分の1つであるN−νMOS105とP−νMOS1
06を直列接続した回路の動作についてまず説明する。
【0046】図1(b)は、フローティングゲート10
7を入力端子Vinとして独立させて、説明用に描いた図
面となっている。この回路の入出力特性、即ちVout
inの関係について述べる。
【0047】一般に、MOS型トランジスタでは、キャ
リアの流れだす方の電極をソース、キャリアの流れ込む
電極をドレインと呼んでいる。従ってNMOSでは電子
の流れ出す低電位側がソースであり、高電位側がドレイ
ンと呼ばれる。また、PMOSでは、ホールが流れだす
高電位側がソースであり、低電位側がドレインである。
また、NMOS,PMOSのVinからみたしきい値電圧
はそれぞれVTN' TPであり、本実施例では、例えば、 VTN < VTP (1) の条件に設定してある。
【0048】今、NMOS105,PMOS106に流
れる電流をそれぞれIN’とすると、いずれのトラ
ンジスタも飽和領域で動作しているので IN = (1/2)・ βN (VGS−VTN2 (2) IP = (1/2)・ βP (VGS−VTP2 (3) となる。ここで、 βN = (W/L)NμNOX βP = (W/L)PμPOX (W/L)N:NMOSのチャネル幅Wとチャネル長L
の比 (W/L)P:PMOSのチャネル幅Wとチャネル長L
の比 μN:電子のチャネル移動度 μP:ホールのチャネル移動度 図1(c)は,IN ,IPとVGSの関係を示したもので
あり、Vinに一定電圧が入力されているときは、IN
=IPとなる条件で回路が安定する。即ち、この時、 VGS = Vin − Vout = VT となる。但し、Vは図より
【0049】
【数3】 で与えられる。
【0050】(1)式の条件VTN < VTPは、図1
(c)でINとIPの曲線が交点を持つための必要十分条
件である。
【0051】従って、Voutは Vout = Vin − VT (5) となる。
【0052】即ち、電圧ゲインが1の増幅器が実現でき
る。
【0053】今、Vinが低い電位に変化したとする。即
ち、 Vout > Vin − VT となったとすると、 VGS = Vin−Vout<VT となる。この時、図1(c)より明らかなようにPMO
Sにはより多くの電流が流れ,NMOSに流れる電流は
減少する。特に、VGS<VTNとなるとNMOSはカット
オフし、電流が全く流れなくなる。
【0054】このようにして、Coutにたまった電荷
は急速にPMOSにより放電し、VoutはVinの変化に
追随し、再びVout = Vin − VTとなったところ
で落ちつくことになる。
【0055】逆に,Vinが高電位側に変化しVout
in−VTとなったときにはVGS=Vin−Vout>VT
なり、今度はPMOSがOFF状態に近づき、NMOS
には大きな電流がながれてCoutが急速に充電されるた
め,Voutは上昇し再びVout=Vin−VTとなったとこ
ろで落ちつく。
【0056】以上のように、Coutの充・放電がそれぞ
れNMOSトランジスタとPMOSトランジスタのオン
によって行われるため、高速の充放電が可能であり、高
速で変化する入力信号に応答することができる。特にβ
N=βPと設定してやるとNMOSとPMOSの電流駆動
能力が等しくなり、充放電の速度が等しく、回路の高速
化には特に有利である。
【0057】これは従来例にない大きな特徴である。例
えば、図13の従来例では、Coutの充放電時間はそれ
ぞれR・Cout及びRx・Coutで決まっており、RやR
xを小さくしない限り充放電時間を小さくすることはで
きなかった。しかし、これらの抵抗値を小さくすると電
圧ゲインが小さくなると共に消費電力が抵抗値に反比例
して大きくなる等の問題があった。
【0058】本発明ではトランジスタのβN、βPを大き
くすることにより幾らでも充放電の時間を短くすること
が可能である。しかも、βN、βPの値を大きくとっても
電圧ゲインは常に1であり、小さくなることはない。し
かも消費電力は図1(c)より定常的に流れる電流が、
【0059】
【数4】 で与えられるのでVTNとVTPの値をほぼ等しくすること
で電流Iは幾らでも小さくすることができ、回路動作速
度とは無関係に消費電力を一定の小さな値、あるいはほ
ぼ0にすることが可能である。
【0060】以上述べたように、本発明の回路により、
従来のシナプス回路が持っていた消費電力が大きくなる
という問題を解決することができた。
【0061】以上の説明では、図1(b)に示すNMO
Sの閾値VTN、PMOSのしきい値VTPが、VTN<VTP
となる場合について説明したが、これを VTN = VTP と設定してもよい。
【0062】こうすれば、(6)式より消費電力をゼロ
とすることができる。
【0063】あるいは、NMOSの閾値VTN、PMOS
のしきい値VTPは、 VTP < VTN (7) と設定してもよい。この場合は、図1(d)に示したよ
うにIN,IPの特性は交点を持たないためVGSは VTP < VGS < VTN の範囲で任意の値をとることになる。即ち、Voutは Vin−VTN<Vout<Vin−VTP (8) の間のいずれかの値に落ちつくことになるが一定値とな
る保障はない。つまり、上記の範囲で値の不確定性を持
つことになる。回路動作上、この値の不確定性が許され
る範囲であれば(7)式の条件を採用してもよい。この
場合、定常的に流れる電流は完全にゼロになるため、ほ
とんど電力消費のない回路が実現できる。
【0064】またVTPとVTNを VTP<VTN の関係を
満たしつつ、VTP≒VTNとしてやれば、(8)式で表さ
れるVoutの値の不確定性は十分小さくすることがで
きる。
【0065】また、VTの値は(4)式で与えられるが
TN、VTP、βRの値を適宜設定して、VT=0とするこ
とも可能である。例えば、βR=1、VTN=−1V、V
TP=1Vとすれば、Vout=Vinとなり、入力電圧と等
しい値を出力側に取り出すことができる。また、この他
T=0とするために、VTN、VTP、βRに対しいかなる
値を組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0066】このように設定すれば、常にVin=Vout
となり、フローティングゲートの電位を直接Vout に読
み出すことができる。即ち、図1(a)のニューラルネ
ットワークでは、フローティングゲート107の値がニ
ューロン101の1つの入力端子102aへの入力信号
となるのである。
【0067】次にフローティングゲート107の電位φ
F の値を求める。図1(e)はその為に描いた回路図で
ある。ここでCO =Con+Copであり、Con , Cop
それぞれフローティングゲート107とNMOS10
5、PMOS106の反転層の間の容量であり、それぞ
れのゲート酸化膜容量に等しい。
【0068】本回路の通常の動作状態においては、NM
OS,PMOS共に反転層が形成されており、その電位
はソースの電位、即ちVout に等しい。特に(4)式の
Tを、VT =0とした場合には、定常状態ではVout
=φF であり、Coの両端にかかる電位差は0となる。
つまりCO の効果は無視することができる。CE はフロ
ーティングゲート112と電荷注入ゲート114(その
電位をVE とする)との間の容量である。
【0069】フローティングゲートに蓄えられている電
荷の量をQF とすると、φF は、
【0070】
【数5】 と表される。
【0071】通常のニュートラルネットワークの動作状
態、即ち、学習によって重みを変える操作を行っていな
いときは、例えばVb =VE =0とする。そうすれば
(9)式より,
【0072】
【数6】 となり、φF =Voutであることを考慮すると、
【0073】
【数7】 となる。つまり、CO の効果は無視できるのである。V
a とVoutの関係を図1(f)に示す。Va は前段のニ
ューロンの出力であり、ニューロンが発火しているか、
していないかに応じて、それぞれVa =VDD、もしくは
a =0となる。即ち、前段のニューロンが発火し、V
a =VDDとなったときには、次段のニューロンへの入力
電圧Voutは、
【0074】
【数8】 TOT ' =Ca +Cb +CE ……(1
2) となり、104のシナプス回路で発生する重みwは、
【0075】
【数9】 となる。
【0076】一例として、Ca :Cb :CE =8:1:
1と設計すると、Ca /CTO T ' =0.8となり、QF
=0で、w=0.8となる。wの値を変更するには、Q
F の値を変化させればよく、これには電荷注入用の電極
114 より、絶縁膜を介してフローティングゲート11
2に電子をFowler-Nordheim Tunnelingにより注入する
ことにより、あるいは、フローティングゲートから電極
114に電子を放出することにより行う。
【0077】例えば電子注入を行って、QF <0となれ
ば、図1(f)に示した様にVa =VDDのときの出力レ
ベルが下がり(13)式で表されるシナプスの加重値が
減少する。逆に、電子を放出してQF >0とするとwは
大きくなる。特に、QF =(Cb +CE )VDDとすれば
w=1となり、最大の加重値を得ることができる。
【0078】このときは、Va =0、即ち前段のニュー
ロンが発火していないときにも、シナプス104は、
【0079】
【数10】 (今の例では、0.2VDDに等しい)の出力を持つこと
になる。つまり、このシナプスを介して結合している相
手のニューロンに常に正のバイアスをかける結果となり
そのニューロンを発火しやすくする効果がある。しか
し、従って、もしこのような動作が許されない回路であ
ればQF は常に負として用いるべきであり、w≦0.8
の範囲の値とすべきことになる。
【0080】QF >(Cb +CE )VDDとした場合に
は、加重値はw=1のままであり、このVa =0での出
力値(オフセット)だけが電荷量に比例して大きくなっ
て行く。wの最大値として1をとり、しかもVa =0で
のオフセットをなくすシナプス回路の構成法は、本発明
の第4,第5の実施例に示す。
【0081】次に、電子を注入する方法について説明す
る。
【0082】まず、第1の方法は、Va =VE =0と
し、Vb 端子109に図1(g)に示した様なパルスを
印加する。112と114の間に、例えば100Åの厚
さの熱酸化膜(SiO2 )が設けられているとすると、
PPは約20V程度とすればよい。パルス巾τをRC
a より十分小となるように接続部111の抵抗値RC
設定しておくと、フローティングゲート107の電位φ
F はVb に印加されるパルスによって変化せず、フロー
ティングゲート112の電位(φF ’と表す)のみが変
化し、
【0083】
【数11】 となる。
【0084】100ÅのSiO2 薄膜にパルス印加とと
もに約10Vの電圧がかかり、トンネリングによって電
子が電極114よりフローティングゲート112に注入
される。注入による電子数の時間変化の様子を模式的に
示したのが図1(h)であるが、パルス印加の初期に大
きく変化するが、その後は、ほとんど変化していないこ
とが分る。これは、電子の注入によりフローティングゲ
ートの電位φF ’が下がり、SiO2 膜にかかっていた
電圧が減少するためである。
【0085】Fowler-Nordheim Tunnelingによる電流I
は、酸化膜両端にかかる電圧Vに対し、 ∝ V2 exp(−b/V) の依存性をもち、Vの減少とともに指数関数的に電流が
減少するからである。これは従来例に関し、図15
(b)で説明したのと同じ理由である。従って、パルス
巾τをΔnの立上りの時間より十分大きくとっておけ
ば、一回の注入操作による電荷注入量をほぼ一定の値
(ΔnO ) とすることができる。
【0086】一回の注入後、t=RCa 程度の時間を経
過すると112に注入された電荷は107の領域に流れ
込み、十分時間が経過した後にはφF ’=φF となる。
このときwの変化は(13)式より、
【0087】
【数12】 となり重みが減少する。逆に重みを増加させる。すなわ
ち、電子を放出させるときはVb =Va =0とし、VE
に図1(h)に示したパルスを印加してやればよい。こ
のときwの変化は1回のパルスに対し
【0088】
【数13】 となり(但しCE =Cb の場合)、重みが増強される。
ΔnO ' は放出された電子の数であり、一般にΔnO
ΔnO ' は等しくない。しかし例えばフローティングゲ
ート112としてN+ ポリシリコン、VE 端子(11
4)としてシリコンのN+ 拡散層を用いればほぼ等しく
なる。あるいは、必要に応じて注入時・放出時のパルス
の高さをかえることにより、Δn=ΔnO としてもよ
い。
【0089】第1回目のパルス印加後、RCa 程度以上
の時間の経過後、再び同様のパルスを印加するとやはり
(15)(16)式に従ってwを連続的に変化させるこ
とができる。パルスの数をNP,書き換え前のフローティ
ングゲート電荷の量をQFOとすると、
【0090】
【数14】 ここで−+はそれぞれ電子の注入、放出に対応し、Δn
O =ΔnO ' とした。
【0091】図1(i)は上で述べた重み変化を実験的
に確かめるために試作したテストデバイスの構造を模式
的に示したものであり、単体のトランジスタ115のフ
ローティングゲート107に、図1(a)のシナプス回
路と同様の原理で電荷注入を行えるようにしたものであ
る。
【0092】実験結果を図1(j)に示す。パルスの数
とともにほぼ直線的にVTHが変化していることが分か
る。即ち、1パルス毎にほぼ一定量の電荷の注入もしく
は放出が制御よく行われているのである。ここでパルス
電圧の大きさは19.5V、パルス巾は10msec、
各パルスと各パルスの間隔は100msecである。
【0093】このように、制御性よく電荷注入を行える
のは、フローティングゲート107とフローティングゲ
ート112の間に高抵抗の接続部111を設けた結果で
あり、これが本発明の大きな特徴である。即ち、各パル
ス毎に一定量の電荷をフローティングゲート112に先
ず注入する。次に、この電荷を高抵抗接続部111を介
してシナプス回路104の主要ゲート電極であるフロー
ティングゲート107にゆっくりと流し込んでやるので
ある。一回のパルスで飽和するのは、112の部分のみ
であり、全体(112と107)が同時に飽和すること
は決してないのである。
【0094】その結果、各パルス毎にほぼ一定量の電荷
を注入することが可能となった。つまり本発明によりは
じめて、フローティングゲートへの電荷の注入あるいは
フローティングゲート103の電荷の放出をいづれもパ
ルスの個数によって正確に制御できるようになり、この
ことによりシナプスの加重値を精密に制御することが可
能となった。
【0095】また、104の2つのνMOSを組合せた
構造により、高速に応答し、且つ、パワー消費の極めて
少ないシナプス結合が実現できたのである。しかも全体
として、たった2つのMOS型トランジスタにより一個
のシナプスが形成でき、従来の方法にくらべ大幅な回路
の簡略化が達成できたのである。これにより大規模なニ
ューラルネットワークを容易に実現できるようになった
のである。
【0096】次に、104のシナプス回路のフローティ
ングゲートに電子を注入もしくは、放出する第2の方法
について説明する。
【0097】これは、Va , Vb に独立の電圧を加え、
特定のシナプスのみ選択的に加重値の変更を行う方法で
あり、ニューラルネットワークに学習を行わせる際に非
常に重要な方式である。
【0098】一例として、Ca :Cb :CE =8:1:
1の場合を説明する。まず加重値の変更を行うシナプス
ではVa =6.25Vとし、それ以外のシナプスではV
a =0とする。これには信号線103の所定のもののみ
6.25Vの電位を与えればよい。Vb =VE =0とす
るとフローティングゲートの電位は、(10)式よりQ
F =0として φF = (8V/10) となるので、Va =6.25Vでは、φF =5Vとな
る。酸化膜両端の電圧が5Vの条件では、100Åのト
ンネル酸化膜で、トンネリングは生じず、従ってキャリ
アの注入による重みの変化は生じない。
【0099】次に電子注入を行うシナプスにつながって
いる信号線110にのみ、10Vのパルス電圧を印加す
る。即ち、Vb に10Vのパルスを加えるのである。こ
のとき、トンネル注入部のフローティングゲート112
の電位φF ’の変化分ΔφF’は、(14)式より
【0100】
【数15】 となる。
【0101】ここではΔφF ’=5Vである。従ってV
a =6.25Vの加えられているシナプスではΔφF
=10Vとなり、Va =0VのシナプスではΔφF ’=
5Vとなる。つまりVa =6.25V、Vb =10V
(パルス)のシナプスでのみ加重の変更が行えるのであ
る。
【0102】以上は電子注入により加重を減少させる場
合について述べたが、電子放出により加重を増加させる
場合も同様に行える。まず加重値を増加させるシナプス
では、Va =3.75Vとし、それ以外のシナプスでは
a =10Vとする。これには、信号線103の所定の
もののみ3.75Vの電位を与え、それ以外には10V
の電位を与えればよい。Vb =10V,VE =10Vと
するとフローティングゲートの電位は φ= (8Va+20)/10 となるので、Va =3.75Vでは、φF =5V,Va
=10VではφF =10Vであり、トンネル酸化膜にか
かる電圧Vは、Va =3.75V,Va =10Vのそれ
ぞれの場合に対しV=5V,V=0Vとなるため、10
0Åのトンネル酸化膜ではトンネル電流は流れない。
【0103】次に、加重増加を行うシナプスにつながっ
ている信号線110についてのみ10Vのバイアス値を
パルス的に0Vに落とす。この負のパルスによるフロー
ティングゲート112の電位φF ’の変化分ΔφF
は、(14)式よりΔφF ’=−5Vとなる。
【0104】従って、V=3.75Vのシナプスでは
φF ’=0となり、トンネル酸化膜にかかる電圧は10
Vとなり、トンネリングによって電子がフローティング
ゲートから114の電極にぬける。従って、QF は正の
値で増加し、シナプスの加重値が増加する。一方、Va
=10VのシナプスではφF ’=5Vとなるためトンネ
リングは生じない。
【0105】即ち、Va=3.75V、Vb =0Vとし
たシナプスにおいてのみ選択的に加重値の変更が行われ
るのである。
【0106】以上の説明で用いた電圧の設定値や組合せ
はあくまで一例であり、方式の原理を説明するためのも
のである。従っていかなるバイアスのかけ方を用いても
よいことは言うまでもない。もちろん、VE端子114
にパルスを印加する方式をとってもよいことは言うまで
もない。
【0107】本発明のシナプスの回路を用いることによ
り、シナプスの加重変更に必要なパルス電圧の低減も実
現できた。
【0108】従来は選択的変更を行うためには、20V
という高電圧のパルスが必要であったが、電荷注入部の
フローティングゲートを接続の抵抗RC によって切りは
なしたため、制御ゲート(109)の制御性がよくな
り、最大10Vで選択的変更が可能となったのである。
大規模なニューラルネットワーク構成に極めて有利な特
徴である。
【0109】接続部RC の抵抗値に関しては次のように
決めればよい。トンネリングによって、電子がフローテ
ィングゲート112に注入される時間をτP と表す。τ
P としては、例えば、図1(h)でΔn(t)=0.9
ΔnO となる時間を目安としてもよい。あるいは、トン
ネル電流i(t)がパルス印加直後の最大値に対し例え
ば1/10となる時間と定義してもよい。
【0110】また一方、注入部のフローティングゲート
112に注入された電荷が、トランジス部のフローティ
ングゲート107に流れ込むのに要する時間は、時定数
Ca 程度であるから、RC C≫τP となるようにR
C を決めてやればよい。トンネル接合部の動作抵抗rt
は、 rt≡(di/dV)-1 (18) で定義される。
【0111】iとVは、Fowler Nordheimの式 i=AV2exp(−b/V) (19) と表されるから、 (γt )-1 = (2AV + Ab)exp(−b/V) (20) となる。ここでVはトンネル部の絶縁膜両端にかかる電
圧であり、例えばVE =0,Vb =VPPとして電子注入
を行う際には、V=φF となり、 φF(t)= b/ ln[exp{b/φ F(0)}+Abt/CTOT] (21) と表される。ここで、CTOT =CE +Cb ,A,bは
(20)式中の定数で、絶縁膜材料や注入電極材料等で
決まる定数である。またφF (0)は、VPPの大きさの
プログラム電圧をステップ関数状にVP 端子に印加した
直後のフローティングゲートの電位であり
【0112】
【数16】 で与えられる。tは、プログラム電圧印加後の時間であ
る。
【0113】(21)式に従ってφF (t)(=V)は
時間とともに減少するが、これとともにrT は(20)
式より極端に大きくなることが分かる。RC を決める条
件は、0<t<τP の時間において γT ( CE +Cb ) ≪ RC a (23) が成立つようにとればよい。
【0114】即ち一般的に言って rT < RC (24) であることが必要条件であり、望ましくはγT ≦RC
あるが、必要に応じていかなる値をとってもよいことは
明らかである。
【0115】通常Ca >CE +Cb と設定することが多
いので、(24)式を満たしておれば、ほぼ(23)式
の関係を満たすことになる。RC を実現する方法として
は、例えば112,107として、N+ ポリシリコンを
用い、接続部111には、高抵抗ポリシリコンを用いて
もよい。あるいは112,107をすべて高抵抗ポリシ
リコンを用いてもよいことは言うまでもない。
【0116】(第2の実施例)図2は、本発明の第2の
実施例を示す図面であり、フローティングゲート部の構
造のみを模式的に示してある。
【0117】201,202は、例えばN+ ポリシリコ
ンで形成したフローティングゲートであり、図1(e)
の112,107にそれぞれ対応している。203はP
型のポリシリコンであり、その上部にはゲート絶縁膜2
04を介して電極205が設けられている。
【0118】即ち、接続部(図1(e)の111に相
当)がポリシリコンの薄膜トランジスタ(TFT)で形
成されているのである。トンネル注入時にはVc =0と
してこの接合部のTFTをOFFとするが、注入終了後
にはVc =VDDとしてTFTをONし、すみやかに電荷
を201より202へ移動させるのである。1回のパル
ス印加後、次のパルス印加までの間に十分長い時間をと
る必要ないため、シナプスの加重変更が迅速に行えると
いう特徴がある。
【0119】本実施例はN+ ポリシリコンとP型ポリシ
リコンの組合せで説明したが、これは例えばN+ ポリシ
リコンとN型ポリシリコン、あるいは201,202に
+ポリシリコン、203にN型あるいはP型のポリシ
リコンを用いてもよいことはいうまでもない。
【0120】またVa に前段のニューロンの出力が入力
され、シナプス回路として動作しているときもVc =0
として203のスイッチをOFFしてやればRC時定数
で電荷が変化し、動作中に重みが変化することもなくな
り動作精度を上げることができる。
【0121】(第3の実施例、第4の実施例)次に本発
明の第3、第4の実施例をそれぞれ図3(a)、図3
(b)に示す。
【0122】第1の実施例(図1(a))ではNチャン
ネル型とPチャンネル型の2つのνMOS105、10
6が互いにフローティングゲートを共用していたが、こ
れは片方のみをνMOSとし、他方を通常のMOSトラ
ンジスタとしてもよい。
【0123】図3(a)の第3の実施例は、NMOS3
01のみをνMOSとした場合であり、PMOS302
は通常のMOSトランジスタとなっている。そのゲート
電極303はたとえば制御信号φc でコントロールす
る。φc =0のときはPMOS302がONし、出力端
子304を0Vにリセットする。シナプス回路として働
かせるときはφc =VDDとする。従ってφc はVa と同
じ信号を用いてもよい。即ち、303は103に接続し
てもよい。
【0124】図3(b)の第4の実施例は、PMOS3
05のみをνMOSとした場合を示している。これらの
方式は、P−wellあるいはN−wellのバイアス
電圧の加え方が簡単になるというメリットをもってい
る。P−well方式では図3(a)の方式が、N−w
ell方式では図3(b)の方式が適している。つまり
トランジスタ301、305等の形成されているウェル
の電位をそれぞれVSS(0V)、VDDに固定するのでは
なく、Vout 端子と接続することにより、トランジスタ
のバックバイアス効果による閾電圧の増加を防ぐことが
できるのである。
【0125】(第5の実施例、第6の実施例)次に本発
明の第5、第6の実施例を図4(a)、図4(b)にそ
れぞれ示す。図4(a)の第5の実施例では、加重値の
データをたくわえているNチャネル型のνMOS401
がNMOS402とPMOS403にはさまれた形の回
路となっている。これらの2つの通常のMOSトランジ
スタのゲートは同一の制御信号φc でコントロールされ
ている。φc =0はリセットモードであり出力端子40
4は通にNMOS402で接地され、Vout =0となっ
ている。
【0126】ここで本発明の実施例で重要なことは、P
MOS403がOFFしていることであり、リセットモ
ードで直流電流が流れることがなく消費電力低減に非常
に有利となっている。
【0127】図3(a)、(b)の回路では、νMOS
301あるいは305がフローティングゲートにそれぞ
れ正もしくは負の電荷が注入され、テプレションモード
となっている場合にはリセットモードで貫通電流が流れ
消費電力が増大してしまう。従って、第3、第4の実施
例では、それぞれ正もしくは負の電荷を保持することは
好ましくなかった。さらに図1(a)の回路では、QF
>0のとき、図1(f)で述べたVa =0でのオフセッ
トが生じる問題があった。これらすべてがこの第5の実
施例では解決されているのである。
【0128】QF を正で大きな値とし、w=1としても
オフセットが生じないし、またリセットモードで貫通電
流が流れることは、いかなる場合にも発生しないという
大きな特徴をもっている。
【0129】φc はリセットモードではVDD、シナプス
として働かせるときは0Vとなる信号を用いればよい。
またφc は、独立の信号ではなく、前段のニューロンの
出力を反転させた信号線につないでおいてもよい。ニュ
ーロンがクロックと同期してクロックがHIGHのとき
のみ0又は1の出力を出し、それ以外のときには0を出
力しているのであればこの方式が簡単である。こうした
場合、Va は必ずしもニューロンの出力線103に接続
する必要はなく、一定の電位を与えておいてもよい。た
とえば常にVDDに固定しておいてもよい。
【0130】図4(b)に示した第6の実施例は、第5
の実施例のNチャネルνMOS401の代わりにPチャ
ネルνMOS405を用いたものである。いずれの構成
を用いてもよいことは言うまでもない。
【0131】上記第5、第6の実施例はそれぞれP−w
ell、N−wellに用いた場合には、νMOS40
1、405の形成されているウェルの電位をVout 端子
404、406と接続することができ、これらのトラン
ジスタのバックバイアス効果による閾値の変動をなくす
ことができるため、シナプスの重みをさらに正確に決定
できる。
【0132】(第7の実施例)図5は本発明の第7の実
施例を示す半導体装置の断面を表す図面であり、例えば
図4(a)の回路をN−wellプロセスで実現させた
ときに、NチャネルνMOS401のバックバイアス効
果を有効に防止する方法を示している。
【0133】P型のシリコン基板501は通常0Vにア
ースされているためNチャネルνMOS502(図4
(a)の401)の基板503は、Vout 端子504と
接続できないが、本実施例では、503と501の間に
N型のバッファー層505をはさむことにより解決して
いる。
【0134】505は503と同変位に接続されている
為、両者の間に電流は流れない。また505と501は
常に逆バイアス状態となっているため電流は流れないの
である。
【0135】本実施例は、NチャネルνMOSの場合に
ついて述べたが、例えば図4(b)のPチャネルνMO
S405にも同様の構成が用いられることは言うまでも
ない。この場合は、VDDにバイアスされたN型基板中の
N型のウェルをP型のバッファー層が囲む形となる。
【0136】本発明の第1の実施例、図1(a)の回路
では、例えばPウェル方式で実現するには、Nチャネル
νMOS105にこのような二重ウェル方式を採用し、
NチャネルνMOS105、PチャネルνMOS106
共にそのウェルの電位をVou t に接続することができ
る。
【0137】Nウェル方式の場合はPMOSに二重ウェ
ルを採用することになる。 NMOS、PMOSがそれ
ぞれ互いに分離された絶縁基板上のシリコンアイランド
内に形成されるSOIデバイスでは、このようなウェル
構造が不要であることは言うまでもない。
【0138】さらに基板を必ずしもVout と接続する必
要はない。基板バイアス効果が入った状態でも正確に動
作させることは可能であり、何ら問題の生じることはな
い。
【0139】(第8の実施例)図6(a)は本発明の第
8の実施例を示す回路の構成図面である。
【0140】νI 1 、νI 2 、…、νI n は第1層のn個
のニューロン群を表しており各々は図1( a) の101
と同様の回路を有している。νII 1 、νII 2 、…、νII
n 、及びνIII 1 、νIII 2 、…、νIII m はそれぞれ第
2層のn個のニューロン群、第3層のm個のニューロン
群をあらわしている。各ニューロンはすべて101と同
様の構造を有している。OI 1 、OI 2 、…、OI n は第
1層のニューロンからの出力線であり、図1(a)の1
03の信号線に対応している。
【0141】またIII 1 、III 2 、…、III n は第2層
のニューロン群への入力線であり、図1(a)の102
a〜102dのフローティングゲートに相当している。
II 1 、OII 2 、OII 3 、…、OII n は第2層のニュー
ロン群の出力線であり、601a、601b等の配線を
介して第3層のニューロン群の入力線と結合している。
また602a、602b、等の配線により、第1層ニュ
ーロン群の出力線と平行の配線603a、603b等に
接続されており、フィードバックループを形成してい
る。
【0142】604a、604b等はシナプス結合回路
であり、例えば図1(a)の104に対応している。
【0143】本実施例では、3層のニューロン群からな
る神経回路網のレイアウトを示したものであるが、本発
明によると、2次元的に規則正しく配列することにより
神経回路を構成することができ、LSI化にとって極め
て有利であることが分る。
【0144】図6(b)は、同図(a)を簡略化して示
したものである。605のνI(n)は第1層のニュー
ロン群を表しておりnはn個のニューロンからなること
を意味している。606のS(2n,n)は2n個の出
力(第1層のn個の出力と第2層のn個の出力がフィー
ドバックされたもの)とn個の第2層への入力とを結び
つけるマトリクス状に配置されたシナプス群を表してお
り、シナプスマトリクスと呼ぶ。607の矢印は信号の
流れを表している。608の矢印はn個の出力がフィー
ドバックされていることを表している。このような標記
法を用いれば、もっと複雑な神経回路網をも簡単に表現
することができる。
【0145】(第9の実施例)図7(a)は、図6
(b)の標記法を用いて表現した4層の神経回路網であ
り、本発明の第9の実施例である。ここでI(n)は入
力バッファー層であり、同図(b)に示したようにn個
の増幅器からなっており、「0」または「1」の2進信
号の入力I1 、I2 、…、In をそれぞれ0V及びVDD
のレベルとして出力する回路である。図7(a)より明
らかなように、フィードバックを有する4層の神経回路
網が規則正しい2次元的な配列によって実現されてい
る。人間の脳は6層のニューロン群から構成されている
といわれているが、同様の配列を平面的にくり返すこと
により、何層のニューロンを含む神経回路網でも容易に
構成できる。すなわち本発明の半導体装置は、ニューロ
ンコンピュータ実現に非常に有利な特徴を有している。
【0146】(第10の実施例)次に本発明の第10及
び第11の実施例をそれぞれ図8(a)、(b)に示
す。
【0147】図8(a)において801は図1(a)1
01で表されるニューロン回路である。802はそのフ
ローティングゲートであり、803a、803b、80
3cは、例えば図1(a)の104のようなシナプス回
路の出力線である。
【0148】本実施例では、フローティングゲート80
2がスイッチングトランジスタ803を介して接地され
ている。これは安定したニューロン動作を実現するため
であり、例えばホットエレクトロン注入等によりフロー
ティングゲート内に注入された電荷を、φm の信号でト
ランジスタ803を導通させ、イニシャライズする機能
を装備したものである。回路の信頼性を向上させる上で
有効な方法である。
【0149】(第11の実施例)さらに図8(b)の第
11の実施例は、トランジスタ803を介して信号電圧
m に接続されている。Vm の値を適宜設定することに
より、所定の電荷QF をフローティングゲート802に
与え、ニューロンの発火する閾値を任意の値に設定する
ことができる。ニューロンの機能変更を自在に行うこと
ができ、さらに高度なニューラルネットワークの構成が
可能である。
【0150】シナプス結合の大きさを決める要因とし
て、例えば図1(a)のコンデンサCa の大きさも重要
である。Ca は大きい程ノイズマージンが大きくなる
が、その為には電極108の面積を大きくしなければな
らない。面積を増やすことなく大きな容量を実現するた
めには、Ta25 、Al23 等の高誘電体材料を電
極108とフローティングゲート107の間の絶縁膜と
して用いればよい。
【0151】また、ニューロン回路101においても入
力ゲートとフローティングゲート間の絶縁膜はやはり高
誘電体材料を用いるのがよい。これによりシナプス出力
とニューロン入力との結合部の面積を小さくすることが
できる。フローティングゲートの電位変化は通常入力ゲ
ートの容量CIとフローティングゲートと基板間の結合
容量COの比CI/COで決まる。従ってCIは大きく、C
Oは小さくすることが望ましい。
【0152】即ちコントロールゲートとフローティング
ゲート間には高誘電体絶縁膜を用い、フローティングゲ
ートと基板間には例えば従来のSiO2 のように比較的
誘電率の小さな材料を用いるのがよい。
【0153】
【発明の効果】本発明によれば、、少数の素子によって
シナプス結合が構成でき、しかも電力消費が非常に少な
いため、神経回路網の高集積化、低電力化が可能とな
る。さらに高精度のシナプス加重値の変更が可能とな
り、これによって初めて実用的なレベルのニューロンコ
ンピュータチップを実現することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1(a)】第1の実施例を示す回路図。
【図1(b)】フローティングゲート107を入力端子
inとして独立させた回路図。
【図1(c)】IN ,IPとVGSの関係を示すグラフ。
【図1(d)】IN,IPの特性を示すグラフ。
【図1(e)】フローティングゲート107の電位φ
F の値を求めるための回路図。
【図1(f)】Va とVoutの関係を示すグラフ。
【図1(g)】Vb 端子に印加するパルス図。
【図1(h)】フローティングゲート112に注入され
る電子数の時間変化の様子を模式的に示したグラフ。
【図1(i)】重み変化を実験的に確かめるために試作
したテストデバイスの構造を模式的に示した図。
【図1(j)】図1(i)のデバイスを用いた実験の実
験結果を示すグラフ。
【図2】第2の実施例を示し、フローティングゲート部
の構造を模式的に示した図。
【図3】図3(a)は第3の実施例を示す回路図、図3
(b)は、 第4の実施例を示す回路図。
【図4】図4(a)は第5の実施例を示す回路図、図4
(b)は第6の実施例を示す回路図。
【図5】第7の実施例を示す半導体装置の断面概念図。
【図6(a)】第8の実施例を示す回路の構成図。
【図6(b)】図6(a)を簡略化して示した図。
【図7】第9の実施例に係り、図7(a)は図6(b)
の標記法を用いて表現した4層の神経回路網を示し、図
7(b)はn個の増幅器からなる入力バッファー層I
(n)を示す。
【図8】図8(a)は第10の実施例を示し、図8
(b)は第11の実施例を示す。
【図9】脳の基本単位の構成をモデル化した図。
【図10】図10(a)は1つの神経細胞、すなわち1
個のニューロンの機能を説明する概念図、図10(b)
は ZとVoutの関係を表したグラフ。
【図11(a)】νMOS構造の一例を示す簡略化した
概念図。
【図11(b)】図11(a)の構造をさらに簡略化し
た図。
【図11(c)】図11(a)のニューロン素子を用い
たインバ−タ−回路図。
【図11(d)】図11(c)の回路におけるVout
inをZの関数として示したグラフ。
【図12(a)】CMOSニューロンゲートの断面構造
を模式的に表した図。
【図12(b)】1個のニューロン回路を構成示す回路
図。
【図13】従来技術によるνMOSトランジスタを用い
たシナプス結合も含むニューロン回路の基本構成の一例
を示す回路図。
【図14】図14(a)は可変抵抗の実現方法の一例を
示し回路図、図14(b)は VGGの値を制御する一例
を示す回路図。
【図15】図15(a)はトンネル接合を有するE2
ROMセルの閾電圧(VTH) を、データ書き込み用の
パルスの数の関数として示したグラフデアリ、図15
(b)は正のプログラム電圧をステップ関数的に印加し
たときの、フローティングゲートに注入される電子の数
(n)の時間変化の様子を示したグラフ。
【符号の説明】
101 ニューロン回路、 102a〜102d 、ニューロン回路の入力端子、 103 出力線(ニューロンの出力信号を伝える配
線)、 104 シナプスの働きをする回路(シナプス回路)、 105 NチャネルのνMOS、 106 PチャネルのνMOS、 107 フローティングゲート、 108 入力ゲート、 109 入力ゲート(制御ゲート、端子)、 110 シナプスの重み変更用の信号線、 111 抵抗(接続部)、 112 フローティングゲート、 113 絶縁膜、 114 荷注入用の電極、 201,202 フローティングゲート、 203 P型のポリシリコン、 204 ゲート絶縁膜、 205 電極、 301 トランジスタ、 302 PMOS、 304 出力端子、 305 PMOS、 401 チャネル型のνMOS、 402 NMOS、 403 PMOS、 404 出力端子、 405 νMOS、 406 Vout 端子、 501 P型のシリコン基板、 502 NチャネルνMOS、 503 基板、 504 Vout 端子、 505 バッファー層、 601a,601b 配線、 602a,602b 配線、 603a,603b 配線、 604a,604b シナプス結合回路、 605 第1層のニューロン群、 801 ニューロン回路、 802 フローティングゲート、 803a,803b,803c シナプス回路の出力
線、 802 フローティングゲート、 803 トランジスタ、 901a,901b,901c ニューロン、 902a,902b,902c 神経繊維、 903a,903b,903c シナプス結合、 1101 シリコン基板、 1102,1103 ソース及びドレイン、 1104 ゲート絶縁膜、 1106 フローティングゲート、 1107 絶縁膜、 1108 入力ゲート、 1110,1111 インバータを構成するための抵
抗、 1112 NMOSトランジスタ、 1201 シリコン基板、 1202 ウェル、 1203a ソース、 1203b ドレイン、 1204a ソース、 1204b ドレイン、 1205 フローティングゲート、 1206a〜d 入力ゲートの電極、 1207,1208 絶縁膜、 1209 フィールド酸化膜、 1210 CMOSニューロンゲート、 1211 CMOSのインバータ、 1212 NMOSトランジスタ 1213 PMOSのトランジスタ、 1214 ニューロン回路の出力端子、 1301 ニューロン回路、 1302 他のニューロンの出力信号を伝える配線、 1303 シナプス結合回路、 1304 NMOSトランジスタ、 1305 ゲート電極、 1306 ソース、 1307 結線、 1401 MOSトランジスタ、 1402 バイナリーカウンタ、 1403 D/Aコンバータ。
フロントページの続き (72)発明者 大見 忠弘 宮城県仙台市青葉区米ケ袋2−1−17− 301 (72)発明者 藤田 修 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 森江 隆 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 雨宮 好仁 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号日 本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−6679(JP,A) Durfee D A,Shouca ir F S,Comparison of Floating Gate N eural Network Mome ry Cells in Standa rd VLSI CMOS Techn ology,IEEE Trans N eural Netw,米国,Vol. 3,No.3,347−353 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 49/00 H01L 27/10 451 JICSTファイル(JOIS)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に一導電型の第1の半導体領域を
    有し、この領域内に設けられた反対導電型の第1のソー
    ス及び第1のドレイン領域を有し、前記第1のソース、
    及び第1のドレイン領域を隔てる領域に第1の絶縁膜を
    介して設けられた電位的にフローティング状態にある第
    1のフローティングゲート電極を有し、前記第1のフロ
    ーティングゲート電極と第2の絶縁膜を介して容量結合
    する複数の第1の入力ゲート電極を有し、前記第1の入
    力ゲート電極の1つにソース電極が接続された第1のM
    OS型トランジスタを有し、前記第1のMOS型トラン
    ジスタには電位的にフローティング状態にある第2のフ
    ローティングゲート電極が設けられ、前記第2のフロー
    ティングゲート電極の延在部に接続部を介して電気的に
    接続された第3のフローティングゲート電極を有し、前
    記第3のフローティングゲート電極部に電荷を出し入れ
    するトンネル接合部を有するMOS型半導体装置におい
    て、少なくとも前記接続部の抵抗が前記トンネル接合の
    動作抵抗値よりも大きな値を有するよう構成されたこと
    を特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記接続部が、前記第2及び/もしくは
    前記第3のフローティングゲート電極とは異った抵抗率
    をもった材料で構成されていることを特徴とする請求項
    1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記接続部、前記第2及び第3のフロー
    ティングゲート電極が略々等しい抵抗率をもった材料で
    構成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導
    体装置。
  4. 【請求項4】 前記接続部に第3の絶縁膜を介して設け
    られたゲート電極を有し、前記ゲート電極に加えられる
    電圧により、前記接続部の抵抗値が変化するよう構成さ
    れたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか
    1項に記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記第1のMOS型トランジスタが、前
    記第2のフローティングゲート電極と第4の絶縁膜を介
    して容量結合する少なくとも一個の第2の入力ゲートを
    有し、前記第2の入力ゲートに高レベル又は低レベルの
    2つの電位レベルの信号を伝達する第1の配線が接続さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいず
    れか1項に記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記第1のMOS型トランジスタがNチ
    ャネル型であり、そのソース電極がPチャネル型の第2
    のMOS型トランジスタを介して、低レベルの電圧を供
    給する電源ラインに接続されていることを特徴とする請
    求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の半導体装
    置。
  7. 【請求項7】 前記第1のMOS型トランジスタがPチ
    ャネル型であり、そのソース電極がNチャネル型の第3
    のMOS型トランジスタを介して、高レベルの電圧を供
    給する電源ラインに接続されていることを特徴とする請
    求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の半導体装
    置。
  8. 【請求項8】 前記第2のMOS型トランジスタが第4
    のフローティングゲート電極を有し、前記第2及び第4
    のフローティングゲート電極が電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記第1のMOS型トランジスタのソー
    ス及びドレインのいずれか一方の電極がNチャネル型の
    第4のMOS型トランジスタを介して低レベルの電圧を
    供給する電源ラインに接続され、もう一方の電極がPチ
    ャネル型の第5のMOS型トランジスタを介して高レベ
    ルの電圧を供給する電源ラインに接続されていることを
    特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載
    の半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記第4及び第5のMOS型トランジ
    スタのゲート電極が互に電気的に接続されていることを
    特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記第1のMOS型トランジスタのソ
    ース及び基体が互に電気的に接続されていることを特徴
    とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の
    半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記第1及び第2のMOS型トランジ
    スタの半導体基体がそれぞれのソース電極と電気的に接
    続されていることを特徴とする請求項6乃至請求項8の
    いずれか1項に記載の半導体装置。
  13. 【請求項13】 前記第1の配線が互に平行に複数本配
    置され、それと直交する方向に前記第1のフローティン
    グゲート電極が互に平行に複数本配置されたことを特徴
    とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の
    半導体装置。
  14. 【請求項14】 前記第1のフローティングゲート電極
    が少なくとも1つのMOS型トランジスタのソースもし
    くはドレインに接続されていることを特徴とする請求項
    1乃至請求項13のいずれか1項に記載の半導体装置。
  15. 【請求項15】 前記第2及び第4の絶縁膜が、前記第
    1の絶縁膜の誘電率よりも大きな誘電率を有する絶縁材
    料で形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求
    項14のいずれか1項に記載の半導体装置。
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