JP3267174B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JP3267174B2
JP3267174B2 JP30003996A JP30003996A JP3267174B2 JP 3267174 B2 JP3267174 B2 JP 3267174B2 JP 30003996 A JP30003996 A JP 30003996A JP 30003996 A JP30003996 A JP 30003996A JP 3267174 B2 JP3267174 B2 JP 3267174B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置の製造装
置、特に、気相中の原料ガスをプラズマ化し、活性化し
た粒子の物理または化学反応により半導体材料の表面を
処理するドライエッチング工程に用いられるプラズマ表
面処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体装置の製造行程で用いられ
るプラズマ利用の装置として、例えば、エッチングにつ
いては日立評論,76,No.7,(1994),55〜58頁で記さ
れている有磁場マイクロ波エッチング装置が用いられて
きた。有磁場マイクロ波エッチング装置は空心コイルで
発生させた磁場と立体回路を介して真空容器内に導入さ
れるマイクロ波領域の電磁波で気体をプラズマ化してい
る。この従来装置は低ガス圧で高いプラズマ密度が得ら
れることから高精度かつ高速で試料の加工を行うことが
できる。さらに、、例えば、アプライドフィジックスレ
ター(Appl.Phys.Lett.),62,No.13(1993),14
69〜1471頁に永久磁石による局所磁場を用いる有磁場マ
イクロ波エッチング装置が報告されている。この装置で
は磁場を永久磁石により形成するため装置コスト及び消
費電力とも上記従来装置に比べ格段に低くすることがで
きる。また、特開平3−122294号に、100MH
zから1GHzの高周波によりプラズマを生成し、ミラ
ー磁場を用いて効率よくエッチングすることが開示され
ている。さらに、特開平6−224155号には、櫛状
のアンテナから100から500MHzの高周波をかけ
てプラズマを生成し、大口径化チャンバ内で均一なプラ
ズマを形成することが記載されている。
【0003】また、特にシリコン酸化膜加工用として狭
電極平行平板型(以下「狭電極型」という)の装置が実
用化されている。狭電極型は1cmから2cm間隔の平
行平板に十数から数十メガヘルツの高周波を印加し、プ
ラズマを形成している。狭電極型装置は原料ガス圧力が
数十mTorr領域で用いられる。狭電極型は比較適安
定な酸化膜エッチング特性が長期にわたって得られる特
徴を持つ。
【0004】また、特開平7−307200号には、導
入波長の1/4長を有する放射状のアンテナから300
MHz程度の高周波をかけることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記永久磁石
による局所磁場を用いる有磁場マイクロ波エッチング装
置では小型永久磁石による複数個使用しているため、磁
場領域プラズマが主に生成されている領域でのプラズマ
の均一性が悪く、被加工試料をプラズマ生成領域から離
した位置に設置し、拡散によりプラズマを均一化して使
用する。このため被加工試料位置では十分なプラズマ密
度が得られず十分な加工速度が得られないという問題が
ある。
【0006】また、特開平3−122294号や特開平
6−224155号のようなECR型の装置では、有磁
場マイクロ波プラズマ源は試料に対面する位置から電磁
波を導入するため、試料対面位置は絶縁体しか敷設でき
ない。これにより、被加工試料に高周波バイアスを印加
する場合等に必要なアース電極を、理想的な位置である
被加工試料と対面する位置に設置できず、バイアスの不
均一が生じるという問題もあった。
【0007】さらに、狭電極型は比較的使用ガス圧力が
高いため、特に0.2ミクロンレベル以下ではプラズマ
中の活性種の指向性が不均一になり、微細加工性が悪
く、またプラズマ密度が低いためエッチング速度が低い
点に問題がある。一方で、ECR型や誘導結合型等いわ
ゆる高密度プラズマ源を用いた装置は原料ガスの解離が
進みすぎ、気相またはウエハ表面での化学反応が制御し
にくく、安定なエッチング特性が得られにくい問題を有
する。特に、シリコン酸化膜のエッチングでは、エッチ
ングとデポジションを競合させることで選択比を得るプ
ロセスなため、反応の制御性が悪いと選択比や深い孔の
加工(高アスペクト加工)性能に重大な影響を与える。
【0008】また、特開平6−224155号記載のよ
うな櫛状のアンテナや特開平7−307200号記載の
ような放射状のアンテナでは、アンテナを利用しない場
合に比べればプラズマの均一性は上がるが、それでも高
い均一性を得ることはできない。
【0009】本発明の目的は、消費電力が少なく、被加
工試料の加工面積が広い場合にも高均一な有磁場マイク
ロ波プラズマを発生させ、かつ微細加工性に優れ、高選
択比、高アスペクト加工が可能で、高速度の加工処理が
行えるプラズマ処理装置を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、ECR型の装置にお
いて、被加工試料に対面する位置にアース電極を設置す
ることができ、高周波バイアスの均一化が容易にできる
プラズマ処理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は、電磁
波を電源から平面状の導体板へ供給し、その導体板から
プラズマを形成するための電磁波を放射することにより
達成される。平面から電磁波を供給することにより、ウ
エハー方向に電磁波を均一に供給できるため、プラズマ
の高均一性が得られることとなる。
【0012】さらに、周波数が300MHzから1GH
zのUHF帯の電磁波を供給する場合には、300MH
zから1GHzの電磁波は、波長が30cmから80c
mであるため、8インチから16インチ程度の大口径プ
ラズマ処理装置の真空容器径と同程度であり、大口径の
ウエハーを処理するのに適している。
【0013】また、エッチングガスのガス圧を0.11
から3Paの範囲にした場合には、エッチングに寄与す
る活性種の指向性が整うと共にエッチング速度が大きく
なり、微細加工性に特に優れる効果がある。ガス圧を小
さくし過ぎた場合は、プラズマ密度が小さくなり所望の
エッチング速度が得られない一方で、ガス圧を大きくし
過ぎた場合は、指向性が揃わなくなってしまう。
【0014】さらに、導体板とエッチングガスとを反応
させてエッチングに必要とされる活性種を形成するよう
に、導体板の材料とエッチングガスを選ぶことにより、
効率的に所望の活性種を得ることができ、反応を制御し
易くなる。特に、この導電板に、UHF帯の周波数の電
界とそのUHF帯の周波数とは異なる周波数の電界を重
畳して供給すると、導電板にかかるバイアスが大きくな
り、導電板と反応ガスとの反応性が高くなり、エッチン
グ反応に寄与する所望の活性種を、より多く生成するこ
とが可能となる。
【0015】また、上記第2の目的は、反応容器内の試
料と対面する位置に、電磁波放射アンテナと誘電体とア
ース電位導体からなる電極を設けることで達成される。
このように、アース電位を試料と対面する位置に設ける
ことができるので、ウエハーに均一にバイアスがかかる
ことになり、結果的にウエハーの中心部と端部でのエッ
チング速度を均一化することができる。なお、上記のよ
うな構造とすればアンテナ形状を必ずしも平面状とする
必要はなく、従来の放射状や櫛状のアンテナでも良い。
【0016】
【発明の実施の形態】
(実施例1)本実施例では、UHF帯の電磁波と磁場と
の相乗作用により気相中に導入した原料ガスをプラズマ
化し、さらに被加工試料と対面する位置に導体板を設置
し、導体板上でのプラズマとの反応により被加工試料表
面に作用する活性粒子が制御できる構造とした。この導
体板にさらに高周波電界を印加して前記の反応を効率よ
く行なわせる機能も付加可能である。この導体板はUH
F帯電磁波の放射機能と被加工試料に印加する高周波電
界の対向電極としての機能を合わせ持つ。
【0017】この装置を図1に示す。図1の実施例では
真空容器101の周囲に空心コイル102が配置されて
いる。真空容器101中には同軸線路103により50
0MHzの電磁波がUHF帯電源104により供給され
ている。図2にUHF帯電磁波の供給部詳細図を示す。
真空中に導入された電磁波はア−ス電位の導体板105
に石英からなる誘電体106を介し近接したグラファイ
ト製の円形導体板107に供給されている。円形導体板
107の直径は円形導体板上で電磁波の共振モードが得
られる径としている。本実施例ではTM11モードの励
振が可能な直径約15cmの円形導体板107を用い
た。なお、TM11モードとは、電磁波の伝搬形態で、
本実施例では円形導体板とアース電位導体間で形成され
る電磁波の最も低次の定在波分布で、基本モードとなる
ものである。円形導体板107上へのUHF帯電磁波の
給電は、図2に示すよううに中心をさけるように施され
ている。円形導体板107の中心位置でUHF帯電磁波
の給電を行うと円形導体板上での電磁波電圧の定在波の
節がその位置に相当するため効率よく電磁波を空間に放
射できない。よって、図2に示す本実施例の構成では偏
心した位置にUHF帯電磁波を給電し、高い電磁波放射
効率が得られるようになっている。図1に示すようにU
HF帯電源104の出力は100メガヘルツ以上通過さ
せる高域通過フィルタ108と20メガヘルツ以下を通
過させる低域通過フィルタ109が接続されている。低
域通過フィルタ109の一端はアースまたは300キロ
ヘルツの高周波電源116に接続されている。また被加
工試料110が設置される試料台111には800キロ
ヘルツの高周波電源112が接続されている。また試料
台111には温度制御手段113が設置され被加工試料
110が常に一定の温度になるよう設定されている。本
実施例では被加工試料110の温度が常に摂氏60度程
度になるよう設定されている。電磁波を放射する円形導
体板107の温度もアース電位の導体板105に設置さ
れた温度制御手段114により制御されている。円形導
体板107の円周部には酸化アルミニュウム(アルミ
ナ)で形成されたリング115で覆われている。円形導
体板107の円周部はUHF帯電磁波の電界が最も強く
分布する位置であり、このリング115により円形導体
板107の円周部での局所的なプラズマ形成を防止し均
一なプラズマ形成が可能となる。本実施例ではリング1
15の材質をアルミナとしたが、前記リング115は電
磁波を透過できる材質であり、かつ半導体素子の加工の
際に問題となる不純物を発生する度合が少なければよい
ので、他に石英、窒化シリコン、窒化ボロン、ステアタ
イト、ジルコニアを用いても同様の効果がある。真空容
器101中には原料ガス導入手段116により原料ガス
が導入されている。本実施例では原料ガスにC48とア
ルゴンを混合した原料ガスを用い、真空容器101中に
5から15mTorr導入した。以上の基本構成によ
り、本実施例ではシリコン酸化膜のエッチングを行う。
【0018】次に図1の実施例の動作を説明する。プラ
ズマを形成するための電磁波はUHF帯電源104より
同軸線路103を介しグラファイト製の円形導体板10
7に供給される。円形導体板107はアース電位の導体
板105に誘電体106を介して形成することでマイク
ロストリップ線路共振器を構成する。円形導体板107
の共振器構造により円形導体板面に高周波の電流が高効
率に流れ、プラズマ側の空間に電磁波を放射する。この
ようにして円形導体板107から放射された電磁波と空
心コイル102による磁場との相互作用により原料ガス
がプラズマ化される。この時真空容器101内の磁場を
500メガヘルツの電磁波に対し、電子サイクロトロン
共鳴の条件をたす大きさ(100から250ガウス)に
設定することで、高効率にプラズマを形成することが可
能となる。
【0019】図3に示すようにUHF帯の電磁波により
電子サイクロトロン共鳴現象を用いてプラズマを形成す
ると、従来電子サイクロトロン共鳴型プラズマで用いら
れていた2.45ギガヘルツのマイクロ波帯に比べ電子
密度を高くでき、かつ電子温度が低い状態を実現でき
る。プラズマ中の原料ガスの解離は電子温度に依存する
ため、低解離なプラズマを形成することができる。ま
た、プラズマの形成機構は電子サイクロトロン共鳴を用
いているので、従来のマイクロ波帯を用いた電子サイク
ロトロン共鳴型と同様、低ガス圧で高密度なプラズマ形
成が可能となる。これにより従来高密度プラズマ源で問
題となっていた高解離によるエッチング反応の制御性劣
化という問題が解決できる。
【0020】次に、電磁波周波数に対するECRプラズ
マにおけるプラズマ生成効率について記す。プラズマの
生成効率は電子及びイオンの荷電粒子の生成速度と損失
速度のバランスにより決まる。まず、荷電粒子の生成速
度について記す。ガス圧力1〜数10mTorrにおけ
るECRプラズマのプラズマ加熱機構はECR現象によ
るものと電子の衝突加熱機構による2種類が主となる。
ECRによる加熱効率はECR領域の大きさで決まり、
大きい程高い加熱効率が得られる。ECR領域の大きさ
は磁場勾配の大きさと電磁波周波数にほぼ反比例する。
よってECR現象による加熱効率は電磁波周波数が低い
方が高い傾向となる。また、電子の衝突加熱機構による
加熱効率は、電磁波の振動電界に対する電子の追随性に
依存する。従来のECRで用いられうマイクロ波領域
(例えば2.45GHz)は電子の慣性により電磁波電
界の振動に電子が十分追従できず加熱効率としては低く
なる。よって衝突加熱による加熱効率も周波数が低い方
が高い効率が得られる。しかし、電磁波周波数が低すぎ
る場合には気相内粒子や真空容器壁等との電子の衝突に
よるエネルギー損失が大きくなり、加熱効率が低くなる
ので衝突加熱による効率は本発明でのUHF帯が最も効
率的である。次に、荷電粒子の損失速度について記す。
電磁波周波数が低い場合にはECRに必要な磁場が少な
くてすむ。しかし磁場はプラズマを空間に閉じ込め、損
失を低下させる働きを持つことから低い磁場では損失速
度が早まり、プラズマの生成効率を下げる要因となる。
よって、電磁波周波数が低い場合生成速度が早まり、プ
ラズマ生成効率に有効(但し、衝突加熱機構においては
低すぎると逆効果となる)と記したが、荷電粒子の損失
速度も早まるため総合的に考えるとプラズマ生成効率は
低くなってしまう。この現象をECRプラズマ生成効率
と電磁波周波数の関係としてまとめたものが図16であ
る。電磁波周波数が低い場合には、衝突加熱機構におけ
る電子のエネルギー損失の増大と磁場強度が小さいこと
によるプラズマの閉じ込め効果の減少でプラズマ生成効
率が低くなり、電磁波周波数が高い場合には、ECR領
域の減少と電子の電磁波電界振動に対する追従性の低下
からプラズマ生成効率が低下する。よって、低ガス圧力
でも良好なプラズマ形成が可能なECR方式においては
図16に示すように、300から1000MHzのUH
F帯が最も高いプラズマ生成効率有する。UHF帯では
高いプラズマ生成効率が得られるだけでなく、従来のマ
イクロ波帯より必要な磁場強度が低くてすむため、従来
大電力を必要としていた磁場形成を大幅に省力化が達成
出来る。またプラズマ生成効率が高いと言うことは、低
い電子温度で高いプラズマ密度が維持できることを示し
ており原料ガスの解離を抑制したプラズマ形成が可能と
なる。
【0021】次に反応制御法について説明する。先の説
明より、UHF帯の電磁波では電子サイクロトロン共鳴
プラズマを形成することで低解離なプラズマが実現でき
た。しかし低解離性だけではシリコン酸化膜エッチング
に理想的な反応種制御は困難である。例えばフロン系ガ
ス(本実施例ではC48)を用いてプラズマを形成する
場合、シリコン酸化膜エッチングに有用な反応種はC
F、CF2である。低解離なプラズマによりこれら反応
種を相対的に多く形成できたとしても、フッ素原子が多
量に生成されてしまう。フッ素原子はシリコン酸化膜エ
ッチング時の対シリコン、レジスト、窒化膜に対する選
択比低下の主要因であり、エッチング条件としてはあま
り好ましくない粒子である。そこで本発明では電磁波放
射を行う円形導体板107をグラファイトで形成し、グ
ラファイト表面とフッ素原子を反応させる構造とした。
グラファイト表面でフッ素を反応させることにより、有
害なフッ素原子量をへらし、有効なCF、CF2を生成
して被加工試料のエッチングに反映させることができ
る。特に被加工試料110に対面する円形導体板107
をグラファイトとしていることにより、最も効果的にグ
ラファイト表面の反応を被加工試料110上に反映する
ことができる。空心コイル102による磁場を調整する
ことにより、被加工試料110と円形導体板107間に
電子サイクロトロン共鳴磁場を形成することで被加工試
料110と円形導体板107が近接した状態(円形導体
板107表面の反応を高効率に被加工試料表面の反応に
反映できる状態)でも均一なプラズマ形成が可能であ
る。本実施例では被加工試料110と円形導体板107
間距離を2cmから30cmの間で可変可能な構造と
し、プラズマの均一性と円形導体板107表面での反応
の被加工試料表面への反映効率の両方を両立可能な位置
へ調整できる構造となっている。電磁波を放射する円形
導体板107の温度はアース電位の導体板105に設置
された温度制御手段114により制御され、常に一定な
温度に保たれている。これにより円形導体板107上で
の反応の安定化をはかっている。また、本実施例では円
形導体板107が低域通過フィルタ109を介しアース
に接続されている。これにより試料台111に印加する
800キロヘルツの高周波に対しては円形導体板107
がアース電極として作用し、被加工試料に印加するバイ
アスの均一化も可能となる。本実施例では円形導体板1
07をグラファイトとしたがシリコンを用いてもフッ素
の消費効果があるため同様な反応制御機能がある。本実
施例ではシリコン酸化膜をエッチングするためにC48
をベースに酸素を混合した原料ガスを用いたが、その他
として主ガスにCF4、C26、CHF3、CH22、C
3Fを用いても同様な効果があることは言うまでもな
い。また添加ガスとしても酸素の他に水素、CO、希ガ
スを用いても同様で有効な効果がある。
【0022】本実施例では、UHF帯の電磁波に500
MHzの電磁波を用いたが、300MHzから1GHz
の電磁波を用いても図3に示すのと同様の効果がある。
また300MHzから1GHzの電磁波は波長が約30
cmから80cmで、8インチ以上特に12インチウエ
ハ以上の大口径プラズマ処理装置の真空容器径と同程度
であり、真空容器内にプラズマの不安定性や不均一性を
伴う高次モードの定在波を発生しにくく、またプラズマ
形成に必要な磁場強度も従来のマイクロ波を用いる場合
に比べ小さくてすむ。よって、周波数範囲のUHF帯電
磁波でプラズマ形成を行うと、大口径ウエハの加工に適
したプラズマ処理装置が低コストで実現できる。よっ
て、本発明におけるプラズマ形成に用いるUHF帯電磁
波の周波数範囲を300MHzから1GHzとする。
【0023】本実施例では被加工試料に印加する高周波
電界を800kHzとしたが、100kHzから20M
Hzの高周波電界印加でも同様の効果がある。
【0024】本実施例では円形導体板107を設置する
誘電体106を石英としたが、他に酸化アルミニュウ
ム、窒化シリコン、窒化ボロン、シリコンカーバイト、
ジルコニア、パイレックスガラス、テフロンを用いても
同様の効果がある。
【0025】本実施例ではシリコン酸化膜のエッチング
を行う場合について述べたが、円形導体板107をシリ
コン、グラファイト、アルミ、ステンレスのいずれか1
種類とし、さらに原料ガスに塩素系ガスを用いることで
アルミ、シリコン、タングステンのエッチングに応用で
きる。
【0026】本実施例では、試料に対面する位置に配置
された円形導体板107上での反応により活性粒子種制
御を行ったが、プラズマが接する50パーセント以上の
真空容器壁を同様な材質で形成することでも同様な活性
粒子種制御が可能である。この時、壁に高周波電界印加
手段および温度制御手段を設置することで、高精度な活
性粒子種制御が可能となる。壁に印加する高周波電界は
被加工試料に印加する高周波電界と同様な100キロヘ
ルツから20メガヘルツの範囲が効率よくイオンを加速
し反応を促進できる。しかし、被加工試料に印加する高
周波電界とは周波数を2倍以上はなさないと、フィルタ
の設計が困難で互いの電源に影響を与えてしまう。よっ
て、例えば、被加工試料に印加する高周波電界を800
キロヘルツとし、壁に印加する高周波電界を300キロ
ヘルツとすると良い。これは前記円形導体板107にU
HF帯電磁波と同時に印加する高周波電源116におい
ても同様であり、高周波電源116の周波数も100キ
ロヘルツから20メガヘルツで、かつ被加工試料に印加
する高周波電界の周波数に対し2倍以上はなすことが必
要である。
【0027】本実施例において円形導体板107に図4
に示すようなスリット120を形成し、スリットから放
射される電磁波を用いてプラズマを形成する構成として
も同様の効果があり、さらにスリットの大きさあるいは
数を最適化することによりより均一なプラズマ形成を実
現することが可能となる。
【0028】(実施例2)実施例2のプラズマ処理装置
を図5に示す。図5では、図1の実施例での電磁波放射
アンテナとなる円形導体板への電磁波供給を工夫し、円
形導体板から放射する電磁波をプラズマの形成に効率的
な円偏波とすることを特徴とした実施例である。大まか
な構成は図1の実施例と同様なため、異なる電磁波供給
部についてのみ説明を記す。
【0029】真空容器201中には同軸線路202によ
り500MHzの電磁波がUHF帯電源205により供
給されている。真空中に導入された電磁波はア−ス電位
の導体板206に石英からなる誘電体207を介して形
成したグラファイト製の円形導体板208に供給されて
いる。円形導体板208への電磁波供給は図6に示すよ
うに同軸線路202からの電磁波を2系統に分割し、か
つ一方を4分の1波長長い線路とし、円形導体板208
の2点に供給している(詳細は図6)。2本に分割した
電磁波の電送路203の長さを4分の1波長ずらすこと
で円形導体板208に給電する電磁波の位相を90度づ
らすことができる。90度位相のずれた電磁波は円形導
体板状で合成され回転電場を形成し、円偏波となって円
形導体板208から空間に放射される。図1の実施例同
様に円形導体板208の直径は円形導体板上で電磁波の
共振モードが得られる径としている。本実施例では図1
の実施例と同じくTM11モードの励振が可能な直径約
15cmの円形導体板を用いた。
【0030】その他本実施例の動作および詳細に関して
は図1の実施例と同様である。
【0031】(実施例3)図7に本発明の実施例3を示
す。本実施例は主にプラズマを形成するためのUHF帯
電磁波の放射方法が先の図1の実施例と異なる。図7の
実施例では、図1の実施例と同様に真空容器301の周
囲に空心コイル302が配置されている。真空容器30
1中には同軸線路303により500MHzの電磁波が
UHF帯電源304により供給されている。真空中に導
入された電磁波はア−ス電位の導体板305に石英から
なる誘電体306を介し形成されたマイクロストリップ
線路307により円周状に配置された電磁波放射アンテ
ナ308に供給されている。またアース電位のグラファ
イト製円形導体板309が中央部に設置される。図8に
電磁波放射アンテナ308の詳細を示す。同軸線路30
3の外導体はアース電位の導体板305に接続され、芯
線は4分割され円周状に配置された各電磁波放射アンテ
ナ308に接続される。電磁波放射アンテナ長は1/2
波長(誘電体306内での波長)の整数倍で作られる。
本実施例では1/2波長の長さである約15cmのもの
を用いた。同軸線路303から各電磁波放射アンテナ3
08に接続する線路はそれぞれ1/4波長ずつ線路長を
かえて接続される。これにより各電磁波放射アンテナ3
08への電磁波供給が90度づつ位相をずらせて供給で
き、各電磁波放射アンテナ308からの反射電磁波が給
電点309で相殺される。また各電磁波放射アンテナ3
08から放射される電磁波の合成電界が回転電界場とな
り、磁場との相互作用によるプラズマ形成効率が高ま
る。
【0032】本実施例ではグラファイト製円形導体板3
09が図1の実施例での反応制御機能および被加工試料
310へ印加する高周波電界のアース電極として作用す
る。反応制御法およびアース電極としての機構は先の図
1の実施例と同様である。しかし、本実施例でのグラフ
ァイト製円形導体板309は電磁波放射を行う必要が無
いため、温度の制御機能およびガス供給機構等を前記円
形導体板に直接作り込むことが容易で、前記円形導体板
上での反応安定性が向上する利点をもつ。また、図1の
実施例同様、グラファイト製円形導体板309をシリコ
ンで形成しても同様な反応制御が可能である。さらに、
図1の実施例同様、グラファイト製円形導体板309に
100キロヘルツから20メガヘルツの高周波電界を印
加し、そのバイアスにより表面上での反応量および反応
機構を制御することも可能である。
【0033】本実施例では試料に対面する位置に配置さ
れたグラファイト製円形導体板309上での反応により
活性粒子種制御を行ったが、プラズマが接する50パー
セント以上の真空容器壁を同様な材質で形成することで
も同様な活性粒子種制御が可能である。この時前記壁に
バイアス印加手段および温度制御手段を設置することで
高精度な活性粒子種制御が可能となる。
【0034】なお、ストリップラインとはア−ス電位の
導体板上に誘電体膜、その上に導体線路が形成されたも
のであり、電力を輸送するものである。また、電磁波は
この導体線路に供給される。
【0035】(実施例4)図9に本発明の実施例4のプ
ラズマ処理装置を示す。本実施例は、磁場形成に永久磁
石を用いる等の点で実施例1と異なる。円筒状の真空容
器401の外側上部に直径30cm、厚み10cmで中
心部の表面磁束密度1000Gussの永久磁石402
が設置される。永久磁石402は、円筒状の真空容器の
軸方向である上下方向に移動可能であり、永久磁石40
2の位置を変えることで真空容器401内の磁場分布が
制御できる構造となっている。永久磁石402の中央部
には直径約4cmの孔があり、その孔を介し同軸線路4
03により500MHzの電磁波が真空容器401内に
導入される。真空容器401の外部側周辺には空心コイ
ル404が設置されており、空心コイル404による磁
場により、永久磁石402で形成される磁場分布を制御
できる構造になっている。真空容器401内に導入され
た同軸ケーブル403は、同軸線路403の外導体が平
板状アース電極405に接続され、同軸線路403の芯
線が平板状アース電極405に近くかつ並行に配置され
た放射状ストリップライン406の中央部(給電点)4
12に接続されている。同軸線路403の他端には図示
しない電磁波波発振器から導波管414及び同軸変換器
413を介して電磁波電力が供給される。
【0036】図10は図9における放射状ストリップラ
イン部の拡大図を示し、(a)及び(b)はそれぞれ側
断面図及び紙面下部から見た平面図を示す。図10に示
すように本実施例では4つのストリップラインが中心点
(給電点)412から等角度で放射状に配置されてい
る。放射状ストリップライン406は全体が石英ガラス
407で被覆されている。
【0037】図9に戻り、真空容器401内には、試料
台409が設けられ、試料台409には試料温度制御機
構410及び高周波バイアス印加手段411が設置され
ている。また、(直径20cm)の被加工試料408は
試料台409上に載置される。同軸ケーブル403で供
給されたマイクロ波は放射状ストリップライン406と
平板状アース電極405間を伝播しながら被加工試料4
08方向に電磁波を放射する。これにより真空容器40
1内の広い範囲にわたり均一な電磁波放射が可能となり
高均一なプラズマ形成が実現できる。
【0038】次に図9の装置の動作を説明する。永久磁
石402と空心コイル404により真空容器401内の
被加工試料408の上部付近に電子サイクロトロン共鳴
磁場(用いられる電磁波が500MHzなので約178
Gauss)が形成される。上記磁場は主に永久磁石4
02で形成され空心コイル404による磁場は急激に発
散しようとする永久磁石402の磁束を集束させる補助
的な役割を持つ。従って、空心コイル404を流れる電
流は少なくてもよい。同軸ケーブル403を介し放射状
ストリップライン406の中央部412に供給された電
磁波は各放射状ストリップラインの素子に沿って電磁波
を空間に放射しながら伝播する。このとき放射状ストリ
ップライン406の各素子の長さは、使用する電磁波の
半波長の整数倍±20%の長さとすることで効率よく電
磁波の伝播と放射が実現できる。放射状ストリップライ
ン406により放射されたマイクロ波と前記磁場との相
互作用により真空容器401内に導入された原料ガスを
プラズマ化する。
【0039】電磁波の放射が放射状ストリップライン4
06により行われるため、ストリップライン406の長
さにより大口径な真空容器に対しても均一な電磁波放射
ができ、大口径高均一プラズマが実現できる。本実施例
によりプラズマを形成する場合、主磁場は永久磁石で形
成されるため、従来装置で問題となる電磁石による消費
電力が低減できる。また、プラズマの生成も大口径永久
磁石を用いているため、被加工試料位置に近い所で電子
サイクロトロン共鳴を起こさせることができ、さらに電
磁波導入部から電子サイクロトロン共鳴位置までの範囲
でマイクロ波電力を吸収させるため十分なイオン及びラ
ジカル密度を実現することができる。被加工試料408
は高周波バイアス印加手段411により高周波バイアス
を印加することでプラズマ中からイオン加速して被加工
試料408に入射させることができる。ここでプラズマ
は被加工試料と対面する位置に設置される平板状アース
電極405に接するため、従来装置で問題となる高周波
バイアスの被加工試料面内での不均一が解消でき、高均
一なプラズマ処理が可能となる。
【0040】(実施例5)図11に本発明の実施例5の
構成を示す。図11は、プラズマ処理装置の側断面図及
び紙面下側部から見たマイクロ波放射部の平面図を示
す。但し、図11では被加工試料への高周波電界印加機
構および冷却機構を簡単化のため省略している。本実施
例は、実施例4に対し放射状ストリップライン506の
給電点512の近くで、被加工試料508側に円盤状導
体515を設置し、電磁波の中央集中を防止し、プラズ
マの均一性を向上させたものである。一般に、形成され
るプラズマは壁での消滅の為、真空容器501の径方向
に対して周辺部が低密度で中央部が高密度となる傾向に
ある。このため中央部からの電磁波放射を円盤状導体5
15で抑制することによりプラズマの均一化を実現して
いる。さらに、この円盤上導体515をアース電極とす
ることにより図1から図10の実施例と同様に被加工試
料に印加する高周波電界のアース電極として作用し、さ
らに円盤状電極515を図1から図10記載の実施例同
様グラファイト等の材料で形成することで反応制御機能
をもたせることが可能となる。
【0041】(実施例6)図12に本発明による実施例
6を示す。本実施例は実施例4に対し、放射状ストリッ
プライン606、アース電極605等の電磁波照射部を
真空容器外に設置し、石英窓607を介し真空容器60
1と接続したものである。本実施例は図1の実施例に比
べ、特に真空隔壁部を電磁波供給部(同軸ケーブル)6
03が通過しないため、真空容器601の製作が容易と
なる。
【0042】しかし、本実施例では試料608に対面す
る位置にアース電極を設置できない不利な点を持つ。ま
た本実施例は図9の実施例4のみでなく図1の実施例
1、図5の実施例2、図7の実施例3の構成において電
磁波放射部を石英窓で仕切ることにより同様に実現でき
る。
【0043】(実施例7)図13に本発明の実施例7を
示す。本実施例は実施例6の不利な欠点を克服するもの
である。石英窓707より真空容器701側に放射状ス
トリップライン706にそって、放射状ストリップライ
ン706の幅の200%の幅で開口したアース電位導体
715を設置した構造である。電磁波は真空容器701
側に設置したアース電位導体715の開口部716より
放射される。これにより被加工試料に印加する高周波電
界のアース電極が被加工試料の対面位置に実現できる。
アース電位導体715をグラファイト等の材質で形成す
ることにより前記の実施例同様の反応制御が可能とな
る。本実施例では真空容器701側に設置されるアース
電位導体715の開口部716の幅を放射状ストリップ
ライン706の幅の200%としたが、100から50
0%の範囲の開口部幅でも同様の効果があることは言う
までもない。
【0044】(実施例8)図14に本発明の実施例8を
示す。図14は、装置の側面断面図及びアンテナ部の平
面図(アンテナ部を下部から見た図)である。本実施例
は実施例4の応用例であり、放射状に配置した各アンテ
ナからの電磁波放射効率を高めることを目的としてい
る。本実施例では、アース電位導電板805に3本の直
線状アンテナ806をストリップラインにより構成し
た。なお、本実施例ではアンテナを3本としたが、3本
以上の奇数本でもよい。複数本の直線状のアンテナを交
差させる場合、アンテナの中央部以外を交点とすると、
奇数本でなければ均等に電磁波を供給できない。この直
線状アンテナ806は、石英ガラス807で被覆されて
いる。各アンテナ上における電磁波の電流、電圧分布の
節となる位置からはずれた点を交点とし、前記交点を電
磁波の給電位置812としている。この給電位置により
各アンテナとアンテナに供給する線路間での電磁波の電
送効率が高くでき、効率の良い電磁波供給が可能とな
る。
【0045】(実施例9)図15に本発明におけるプラ
ズマ処理装置において集積回路の加工実施例を示す。図
15(a)は、シリコン酸化膜エッチングにおけるセル
フアラインコンタクト加工の工程図であり、シリコン基
板904上にポリシリコン電極905、窒化シリコン9
03を形成し、さらに絶縁膜であるシリコン酸化膜90
2を、レジストマスク901を用いて加工した例であ
る。また、図15(b)は、コンタクト加工の工程図で
あり、シリコン基板904上にメモリセル905を形成
し、さらに絶縁膜であるシリコン酸化膜902を、レジ
ストマスク901を用いて加工した例である。(a)
(b)とも0.3ミクロンメートル以下の寸法で高アス
ペクトの構造を高い加工速度と加工選択性が必要であ
る。選択性とは、加工対照であるシリコン酸化膜に対し
(a)では窒化シリコンまたはシリコン、(b)ではシ
リコンを加工しない度合を示す指標である。従来のプラ
ズマ処理装置では高い加工速度を得るためにプラズマ密
度を高くすると、原料ガスの解離が進みすぎ高い加工選
択性を得ることが困難であった。しかし、本発明では高
いプラズマ密度においても電子温度が低いため、解離が
抑制され、さらに壁または電磁波導入アンテナあるいは
被加工試料に対面する位置に配置されるアース電極に高
周波電界を印加し、各部表面での反応によりラジカル制
御機能を付加したことで高い加工速度と選択性が両立す
ることが可能となる。
【0046】以上本発明の実施例について説明したが本
発明は上記実施例に限定されるものではない。例えば、
実施例では永久磁石中央部での表面磁束密度が1000
Gaussのものを用いたが、200から5000Ga
ussの範囲で用いる永久磁石を選び、前記の永久磁石
の径と合わせて必要な磁場分布を調節できる。
【0047】実施例4から実施例8では、永久磁石は直
径30cm、厚み10cmのものを用いたが、被加工試
料径と同等又は被加工試料径の70%から150%の径
と、被加工試料径の10%から100%の厚みのある磁
石を用いることで効果的な磁場分布を形成できる。特に
永久磁石の口径が試料径より大きく、さらに厚みも上記
口径に近いほど理想的な磁場分布が形成できる。また単
一の永久磁石でなく小型磁石を複数個密にならべ等価的
に上下方向で磁化した大口径永久磁石を形成しても同様
である。小型磁石を複数個近接して配置し等価的に上下
方向で磁化した大口径永久磁石を形成する場合は個々の
小型磁石を上下方向に移動可能な構造とすることで、磁
場の面内分布を調節可能となる。
【0048】実施例3から実施例7では放射状ストリッ
プラインが4素子の場合を示したが、3から20までの
素子数で対象かつ放射状にストリップラインを形成して
も同様の効果があることは言うまでもない。また同様に
実施例8では放射状ストリップラインが3素子の場合を
示したが奇数本であれば同様な構成が可能である。
【0049】実施の形態1から実施形態8は磁場の形成
に空心コイル、空心コイルと永久磁石の組み合わせの場
合のみ記したが、いずれの実施例においても空心コイル
のみ、空心コイルと永久磁石の組み合わせ、永久磁石の
みのいずれかの構成で実現可能である。
【0050】実施例5から実施例8ではストリップライ
ンを放射状に配置したが、直線状ストリップラインを並
行に複数本配置し、各ストリップラインに給電しても同
様の効果がある。
【0051】
【発明の効果】電子サイクロトロン共鳴型プラズマ発生
装置における電磁石での消費電力が大幅に低減され、か
つ高密度のイオンやラジカルを試料に供給することがで
きる。また、被加工試料に対面する位置にアース電極を
設置することができ、高周波バイアスの均一化を達成で
きる。
【0052】さらに、UHF帯の電磁波による電子サイ
クロトロン共鳴でプラズマを形成することにより、低ガ
ス圧高密度なプラズマでも低解離な気相状態が実現で
き、電磁波放射用の平板状の電極表面での反応で被加工
試料に入射する活性粒子種が制御可能となる。これによ
り0.2マイクロメートルレベル以下の超精密加工を高
スル−プット、高選択比、高アスペクト加工といった要
求を同時に満足し、かつ長期にわったて安定なエッチン
グ特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す図。
【図2】実施例1における電磁波放射部の説明図。
【図3】UHF帯電磁波と従来マイクロ波による電子サ
イクロトロン共鳴プラズマの特性図。
【図4】実施例1における円形導体板にスリットを形成
した場合の説明図。
【図5】本発明の実施例2を示す図。
【図6】実施例2における電磁波放射部の説明図。
【図7】本発明の実施例3を示す図。
【図8】実施例3における電磁波放射部の説明図。
【図9】本発明の実施例4を示す図。
【図10】実施例4における電磁波放射部の説明図。
【図11】本発明の実施例5を示す図。
【図12】本発明の実施例6を示す図。
【図13】本発明の実施例7を示す図。
【図14】本発明の実施例8を示す図。
【図15】本発明の実施例9を示す図。
【図16】電磁波周波数とプラズマの生成効率との関係
を示す図。
【符号の説明】
101…真空容器、102…空心コイル、103…同軸
線路、104…UHF帯電源、105…アース電位の導
体板、106…誘電体、107…円形導体板、108…
高域通過フィルタ、109…低域通過フィルタ、110
…被加工試料、111…試料台、112…高周波電源、
113…温度制御手段、114…温度制御手段、115
…リング、116…ガス導入手段117…アース板、1
18…コンデンサ、119…給電点、120…スリッ
ト、201…真空容器、202…同軸線路、203…電
送路、204…給電点、205…UHF帯電源、206
…アース電位の導体板、207…誘電体、208…円形
導体板、301…真空容器、302…空心コイル、30
3…同軸線路、304…UHF帯電源、305…アース
電位の導体板、306…誘電体、307…マイクロスト
リップ線路、308…電磁波放射アンテナ、309…円
形導体板、401…真空容器、402…永久磁石、40
3…同軸線路、404…空心コイル、405…平板状ア
ース電極、406…放射状ストリップライン、407…
石英ガラス、408…被加工試料、409…試料台、4
10…試料温度制御機構、411…高周波バイアス印加
手段、412…中心部、413…同軸導波管変換器、4
14…導波管、501…真空容器、502…永久磁石、
503…同軸線路、504…空心コイル、505…平板
状アース電極、506…放射状ストリップライン、50
7…石英ガラス、508…被加工試料、509…試料
台、513…同軸導波管変換器、514…導波管、51
5…円盤状電極、601…真空容器、602…永久磁
石、603…同軸線路、604…空心コイル、605…
平板状アース電極、606…放射状ストリップライン、
607…石英窓、608…被加工試料、609…試料
台、613…同軸導波管変換器、614…導波管、70
1…真空容器、702…永久磁石、703…同軸線路、
704…空心コイル、705…平板状アース電極、70
6…放射状ストリップライン、707…石英窓、708
…被加工試料、709…試料台、713…同軸導波管変
換器、714…導波管、715…アース電位導体、71
6…開口部、806…直線状アンテナ、807…石英ガ
ラス、812…給電点、901…レジストマスク、90
2…シリコン酸化膜、903…窒化シリコン、904…
シリコン、905…ポリシリコン、906…メモリセ
ル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 政士 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 鈴木 敬三 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 小野 哲郎 山口県下松市大字東豊井794番地 株式 会社日立製作所笠戸工場内 (56)参考文献 特開 平6−224155(JP,A) 特開 平7−307200(JP,A) 特開 平7−201496(JP,A) 特開 平7−263187(JP,A) 特開 昭63−138737(JP,A) 特開 昭61−239627(JP,A) 特開 平6−333679(JP,A) 特開 昭63−258104(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 H05H 1/46

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器と、 前記容器内に反応ガスを導入する手段と、 前記容器内のガスを排気する手段と、 前記容器内に設けられる被加工物を設置するための台
    と、 前記台と対向する位置に配置された電磁波を放射する
    めの平面板と、 前記平面板に接続され、UHF帯の第1の高周波を供給
    する第1の電源と、 前記第1の高周波と重畳し得るように、前記平面板に接
    続され、第2の高周波を供給する第2の電源と、 前記容器の外部に設けられ、前記電磁波と相乗してプラ
    ズマを形成するための磁場形成手段とを有することを特
    徴とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】前記平面板は、前記容器内に設けられ、 前記平面板の表面は、シリコン、グラファイト、アルミ
    ニウム、ステンレスの何れか、からなることを特徴とす
    る請求項1記載のプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】前記第2の高周波は、20MHz以下の周
    波数であることを特徴とする請求項1または請求項2記
    載のプラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】容器と、 前記容器内に反応ガスを導入する手段と、 前記容器内のガスを排気する手段と、 前記容器内設けられ被加工物を設置するための台と、 前記被加工物と対向する位置にあり、平面板と誘電体と
    アース電位導体とからなる電磁波放射アンテナと、前記電磁波放射アンテナに接続されたUHF帯の第1の
    高周波を供給する第1の電源と、 前記第1の高周波と重畳し得るように、前記電磁波放射
    アンテナに接続された 第2の高周波を供給する第2の電
    源と、 前記容器の外部に設けられ、前記電磁波と相乗してプラ
    ズマを形成するための磁場を印加する手段とを有するこ
    とを特徴とするプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】前記電極にUHF帯の電源が接続されてい
    ることを特徴とする請求項4記載のプラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】前記UHF帯は、300MHz以上1GH
    z以下の高周波であることを特徴とする請求項4記載の
    プラズマ処理装置。
  7. 【請求項7】前記電磁波放射アンテナはシリコン、グラ
    ファイトの何れか、からなることを特徴とする請求項5
    または請求項6記載のプラズマ処理装置。
  8. 【請求項8】容器と、 前記容器内に反応ガスを導入する手段と、 前記容器内のガスを排気する手段と、 前記容器内に設けられ被加工物を設置するための台と、 前記容器内に設けられ、前記被加工物と対向する位置
    配置された電磁波を放射する平面板と、 前記平面板に、高域通過フィルタを介してUHF帯の電
    磁波を供給すると共に、低域通過フィルタを介して20
    MHz以下の周波数の電磁波を重畳して供給する手段
    と、 前記容器の外部に設けられ、前記電磁波と相乗してプラ
    ズマを形成するための磁場形成手段とを有することを特
    徴とするプラズマ処理装置。
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