JPH09102400A - マイクロ波プラズマを使用するプロセス装置 - Google Patents

マイクロ波プラズマを使用するプロセス装置

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JPH09102400A
JPH09102400A JP7326824A JP32682495A JPH09102400A JP H09102400 A JPH09102400 A JP H09102400A JP 7326824 A JP7326824 A JP 7326824A JP 32682495 A JP32682495 A JP 32682495A JP H09102400 A JPH09102400 A JP H09102400A
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JP
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strip line
sample
process apparatus
plasma
permanent magnet
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JP7326824A
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English (en)
Inventor
Katanobu Yokogawa
賢悦 横川
Tetsuo Ono
哲郎 小野
Kazunori Tsujimoto
和典 辻本
Naoshi Itabashi
直志 板橋
Masashi Mori
政士 森
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】消費電力が少なく高速度加工が可能で、高均一
な有磁場マイクロ波プラズマを発生させるプロセス装置
を提供する。 【解決手段】真空容器101外部に大口径永久磁石10
2を設け主磁場を形成し、ア−ス電位の平板105に近
接し並行に配置された放射状ストリップライン106に
よりマイクロ波を気相中に供給する構成とする。 【効果】イオン密度、ラジカル密度の高いプラズマが低
消費電力で形成できる。また、広い面積にわたり均一な
電磁波放射ができ、大口径高均一プラズマが実現でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマイクロ波プラズマ
を使用するプロセス装置、さらに詳しくいえば、半導体
装置や液晶表示装置等の製造で用いられるエッチングや
膜堆積処理を行うときマイクロ波を使用して原料ガスを
プラズマ化し加工処理を行うプロセス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体装置の製造行程で用いられ
るプラズマ利用の装置には、例えば、エッチングには日
立評論,76,No.7,(1994),55〜58頁で記されている
有磁場マイクロ波エッチング装置が用いられている。有
磁場マイクロ波エッチング装置は空心コイルで発生させ
た磁場と立体回路を介してい真空容器内に導入されるマ
イクロ波領域の電磁波で気体をプラズマ化している。こ
の従来装置は低ガス圧で高いプラズマ密度が得られるこ
とから高精度かつ高速で試料の加工を行うことができ
る。しかし、上記従来装置は被加工試料のの加工面積が
広くなりるに従い磁場を発生させる電磁コイルが大型に
なり、使用時に大電流を必要とし、装置コストや消費電
力が大きくなり実用上問題となる。
【0003】上記従来装置の問題を解決するため、例え
ば、アプライドフィジックスレター(Appl.Phys.Let
t.),62,No.13(1993),1469〜1471頁に永久磁石
による局所磁場を用いる有磁場マイクロ波エッチング装
置が報告されている。この装置では磁場を永久磁石によ
り形成するため装置コスト及び消費電力とも上記従来装
置に比べ格段に低くすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記永久磁石
による局所磁場を用いる有磁場マイクロ波エッチング装
置では小型永久磁石による複数個使用しているため、磁
場領域プラズマが主に生成されている領域でのプラズマ
の均一性が悪く、被加工試料をプラズマ生成領域から離
した位置に設置し、拡散によりプラズマを均一化して使
用する。このため被加工試料位置では十分なプラズマ密
度が得られず十分な加工速度が得られないという問題が
ある。
【0005】また、従来の有磁場マイクロ波プラズマ源
は試料に対面する位置から電磁波を導入するため、試料
対面位置は絶縁体しか敷設できない。これにより被加工
試料に高周波バイアスを印加する場合等に必要なアース
電極が理想的な位置(被加工試料と対面する位置)に設
置できず、バイアスの不均一が生じるという問題もあっ
た。
【0006】従って、本発明の主な目的は、消費電力が
少なく、被加工試料の加工面積が広い場合にも高均一な
有磁場マイクロ波プラズマを発生させ、かつ加工試料の
加工処理が高速度で行えるプロセス装置を提供すること
である。
【0007】本発明の他の目的は、上記目的を達成する
と同時に被加工試料に対面する位置にアース電極を設置
することができ、高周波バイアスの均一化が容易にでき
るプロセス装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、ガス導入部及び排気部をもつ真空チャン
バー内に被加工試料を設置し、真空チャンバー内にマイ
クロ波と磁場を形成して真空チャンバー内のガスをプラ
ズマ化することを利用して該被加工試料の加工処理を行
うプロセス装置において、マイクロ波照射手段を上記被
加工試料の加工面に対向する位置に設置されるアース電
位の平板と上記平板の近傍に上記平板に平行に配置され
たストリップラインとで構成し、磁場の形成を主として
永久磁石で行う。
【0009】発明の好ましい態様として、上記永久磁石
は単一又は複数の近接した磁石で構成され、被加工試料
の加工面に対し垂直方向に磁化されている。また上記永
久磁石の大きさは被加工試料径(被加工試料が非円形の
場合は被加工面の外接円)とほぼ同一(被加工試料径の
70から150%)の径を有する円柱形とする。上記マ
イクロ波照射手段へマイクロ波電力を給電するマイクロ
波導波手段は同軸線を介して行う。上記ストリップライ
ンは給電点から放射状に伸びた素子又はストリップライ
ンを並行に複数本配置して構成される。さらに補助的に
上記真空チャンバーの外周に空心コイルを配置してもよ
い。
【0010】主磁場を被加工試料の径より同等かあるい
は大きい永久磁石により形成することで消費電力の低減
がはかれ、さらに空心コイルを用いた場合と同様の磁場
配置が実現できるため拡散によりプラズマを均一化する
程度が少なくてすみ、高密度なプラズマを試料位置で形
成できる。またアース電位の平板に並行かつ放射状に配
置されるストリップラインでマイクロ波を気相中に供給
するため大面積でも均一な電磁波供給が可能となり、均
一プラズマの形成ができる。さらにマイクロ波供給用の
ストリップラインを配置するアース電位の平板はプラズ
マのアース電極としても作用するため、試料に対面する
位置にプラズマのアース電極が実現でき、試料への高周
波バイアスの供給が均一化できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
<実施例1>図1は本発明によるマイクロ波プラズマを
用いたプロセス装置の一実施例を示す側断面図である。
ガス導入部116及び排気部115をもつ円筒状の真空
チャンバー(容器)101の外側上部に直径30cm、
厚み10cmで中心部の表面磁束密度3500Guss
の永久磁石102が設置される。永久磁石102は上下
方向(円筒状の真空容器の軸方向)に移動可能であり、
永久磁石102の位置を変えることで真空容器101内
の磁場分布が制御できる構造となっている。永久磁石1
02の中央部には直径約4cmの孔があり、その孔を介
し同軸ケーブル103により2.45GHzのマイクロ
波電力が真空容器101内に導入される。真空容器10
1の外部側周辺には空心コイル104が設置されてお
り、空心コイル104による磁場により、永久磁石10
2で形成される磁場分布を制御できる構造になってい
る。真空容器101内に導入された同軸ケーブル103
は、同軸ケーブ103の外導体が平板状アース電極10
5に接続され、同軸ケーブル103の芯線が平板状アー
ス電極105に近くかつ並行に配置された放射状ストリ
ップライン106の中央部(給電点)112に接続され
ている。同軸ケーブル103の他端にはマイクロ波発振
器(図示せず)から導波管114及び同軸変換器113
を介してマイクロ波電力が供給される。ここで、ストリ
ップラインとはア−ス電位の導体板上に誘電体膜、その
上に導体線路が形成されたものであり、電力を輸送する
ものである。また、電磁波はこの導体線路に供給され
る。
【0012】図2は図1における放射状ストリップライ
ン部の拡大図を示し、(a)及び(b)はそれぞれ側断
面図及び紙面下部から見た平面図を示す。図2に示すよ
うに本実施例では4つのストリップラインが中心点(給
電点)112から等角度で放射状に配置されている。放
射状ストリップライン106は全体が石英ガラス107
で被覆されている。
【0013】図1に戻り、真空容器101内には、試料
台109が設けられ、試料台109には試料温度制御機
構110及び高周波バイアス印加手段111が設置され
ている。また、被加工試料108(直径20cm)は試
料台109上に載置される。同軸ケーブル103で供給
されたマイクロ波は放射状ストリップライン106と平
板状アース電極105間を伝播しながら被加工試料10
8方向にマイクロ波を放射する。これにより真空容器1
01内の広い範囲にわたり均一な電磁波放射が可能とな
り高均一なプラズマ形成が実現できる。
【0014】次に図1の装置の動作を説明する。永久磁
石102と空心コイル104により真空容器101内の
被加工試料108の上部付近に電子サイクロトロン共鳴
磁場(用いる電磁波が2.45GHzなので約875G
auss)が形成される。上記磁場は主に永久磁石10
2で形成され空心コイル104による磁場は急激に発散
しようとする永久磁石102の磁束を集束させる補助的
な役割を持つ。従って、空心コイル104を流れる電流
は少なくてもよい。同軸ケーブル103を介し放射状ス
トリップライン106の中央部112に供給されたマイ
クロ波は各放射状ストリップラインの素子に沿ってマイ
クロ波を空間に放射しながら伝播する。このとき放射状
ストリップライン106の各素子の長さは、使用する電
磁波の半波長の整数倍程度(±20%)の長さとするこ
とで効率よく電磁波の伝播と放射が実現できる。放射状
ストリップライン106により放射されたマイクロ波と
前記磁場との相互作用により真空容器101内に導入さ
れた原料ガスをプラズマ化する。
【0015】マイクロ波の放射が放射状ストリップライ
ン106により行われるため、ストリップライン106
の長さにより大口径な真空容器に対しても均一なマイク
ロ波放射ができ、大口径高均一プラズマが実現できる。
本実施例によりプラズマを形成する場合、主磁場は永久
磁石で形成されるため、従来装置で問題となる電磁石に
よる消費電力が低減できる。また、プラズマの生成も大
口径永久磁石を用いているため、被加工試料位置に近い
所で電子サイクロトロン共鳴を起こさせることができ、
さらに電磁波導入部から電子サイクロトロン共鳴位置ま
での範囲でマイクロ波電力を吸収させるため十分なイオ
ン及びラジカル密度を実現することができる。被加工試
料108は高周波バイアス印加手段111により高周波
バイアスを印加することでプラズマ中からイオン加速し
て被加工試料108に入射させることができる。ここで
プラズマは被加工試料と対面する位置に設置される平板
状アース電極105に接するため、従来装置で問題とな
る高周波バイアスの被加工試料面内での不均一が解消で
き高均一なプラズマ処理が可能となる。
【0016】<実施例2>図3は本発明によるマイクロ
波プラズマを用いたプロセス装置の実施例2の構成を示
す図である。(a)及び(b)はそれぞれプロセス装置
の側断面図及び紙面下側部から見たマイクロ波放射部の
平面図を示す。同図において図1の構成部分と実質的に
同じ機能、構成部については図1と同じ番号を付し説明
を省く(以下の実施例についても同様)。また、冷却機
構110及び高周波電圧印加機構は省略している。本実
施例は実施例1に対し放射状ストリップライン106の
給電点112の近くで、被加工試料108側に円盤状導
体301を設置し、電磁波の中央集中を防止し、プラズ
マの均一性を向上させたものである。一般に、形成され
るプラズマは壁での消滅の為、真空容器101の径方向
に対して周辺部が低密度で中央部が高密度となる傾向に
ある。このため中央部からのマイクロ波放射を円盤状導
体302で抑制することによりプラズマの均一化を実現
している。
【0017】<実施例3>図4は本発明によるマイクロ
波プラズマを用いたプロセス装置の実施例3を示す側断
面図である。本実施例は実施例1に対し、放射状ストリ
ップライン106、平板105等の電磁波照射部を真空
容器外に設置し、石英窓401を介し真空容器101と
接続したものである。本実施例は実施例1に比べ、特に
真空隔壁部を電磁波供給部(同軸ケーブル)103が通
過しないため、真空容器101の製作が容易となる。し
かし、本実施例では試料108に対面する位置にアース
電極を設置できない不利な点を持つ。
【0018】<実施例4>図5は本発明によるマイクロ
波プラズマを用いたプロセス装置の実施例4を示す図で
ある。本実施例は上記実施例3の不利な欠点を克服する
ものである。実施例4は上記実施例3の図4の石英窓4
01より真空容器101側に放射状ストリップライン1
06にそって放射状ストリップライン106の幅の20
0%の幅で開口したアース電位導体502を設置した構
造である。マイクロ波は真空容器101側に設置したア
ース電位導体502の開口部503より放射される。本
実施例では真空容器101側に設置されるアース電位導
体502の開口部503の幅を放射状ストリップライン
106の幅の300%としたが、100から500%の
範囲の開口部幅でも同様の効果があることは言うまでも
ない。
【0019】<実施例5>図6は本発明によるマイクロ
波プラズマを用いたプロセス装置の実施例5を示す図で
ある。図6(a)はマイクロ波プラズマ発生装置の側面
断面図であり、図6(b)はアンテナ部の平面図(アン
テナ部を下部から見た図)である。本実施例は前記実施
例2よりもさらに広い円盤状導体301を被加工試料に
対面する位置に設置し、さらに電磁波の放射効率および
均一性向上をはかるものである。本実施例では真空容器
101の周方向にストリップラインで構成された複数本
の円弧状アンテナ601が設置してある。ここでアンテ
ナとは電磁波を空間に放出するものであるが、本実施例
及び以下の実施例6、7では、アンテナは電磁波を輸送
するストリップラインと同等の働きをする。各アンテナ
の長さは用いる電磁波の媒質中での波長の1/4の整数
倍程度(±20%以内)となっている。本実施例では6
50メガヘルツの電磁波を用いていおり、さらに平板状
アース電極105とストリップラインで構成された円弧
状アンテナ601の間の絶縁体(媒質)として石英ガラ
ス107を用いているので円弧状アンテナの長さは約2
3cm(1波長)となっている。各円弧状アンテナへの
電磁波の供給は真空容器中央部から放射状に配置された
ストリップライン線路602により行われ、各円弧状ア
ンテナ上における電磁波の電流、電圧分布の節となる位
置からはずれた点に給電されている。この給電位置60
3により円弧状アンテナと該アンテナに供給する線路間
での電磁波の電送効率が高くでき効率の良い電磁波供給
が可能となる。また周方向にアンテナを配置することで
被加工試料の上部に位置する領域を全てアース電極とす
ることが可能となり被加工試料に印加する高周波バイア
スの均一性をさらに向上できる。また該円弧状のアンテ
ナ構成によりリング状に電磁波を放射できるため、該リ
ング径を適切な径に調整することで所望な電磁波強度分
布を実現することができ、実施例2と同様な効果で、均
一なプラズマ形成が可能となる。
【0020】<実施例6>図7は本発明によるマイクロ
波プラズマを用いたプロセス装置の実施例6を示す図で
ある。図7(a)はマイクロ波プラズマ発生装置の側面
断面図であり、図7(b)はアンテナ部の平面図(アン
テナ部を下部から見た図)である。本実施例は実施例1
の応用例であり、放射状に配置した各アンテナからの電
磁波放射効率を高めることを目的としている。実施例6
では3本以上の奇数本(本実施例の場合は3本)の直線
状アンテナ701をストリップラインにより構成し、各
アンテナ上における電磁波の電流、電圧分布の節となる
位置からはずれた点を交点とし、該交点を電磁波の給電
位置603としている。この給電位置により各アンテナ
とアンテナに供給する線路間での電磁波の電送効率が高
くでき、効率の良い電磁波供給が可能となる。本実施例
では実施例5の図6と同様に650メガヘルツの電磁波
を用いている。また平板状アース電極105とアンテナ
701の間の絶縁体(媒質)として石英ガラス107を
用いているでアンテナの長さも実施例5の図6と同様に
約23cm(1波長)となっている。
【0021】<実施例7>図8は本発明によるマイクロ
波プラズマを用いたプロセス装置の実施例7を示す図で
ある。図8(a)はマイクロ波プラズマ発生装置の側面
断面図であり、図8(b)はアンテナ部の平面図(アン
テナ部を下部から見た図)である。実施例1から実施例
6では複数個設置する各アンテナへ単一の電磁波を供給
していた。本実施例では各アンテナに電磁波を高周波電
源から分配器801と位相制御装置802を介して独立
に供給する構成となっている。図8の構成により各アン
テナに供給する電磁波の位相を変えることで各アンテナ
からの合成電界が回転電界となるように制御し、磁場と
電磁波の相互作用を高めプラズマの生成効率を高めるこ
とができる。本実施例では実施例5をベースとしたが実
施例1から実施例4、実施例6においても各アンテナに
位相の異なる電磁波を供給することで同様の効果が発揮
できることはいうまでもない。
【0022】上記実施例1から実施例4は、2.45G
Hzの電磁波を用いたが、本発明で用いる同軸ケーブル
及びストリップラインは周波数に対して広い帯域幅を有
しているので構造の大きな変更を必要とせず、広い周波
数範囲に対応できる。前記実施例で示した2.45GH
z付近ではストリップラインからの放射電磁波成分が多
いため高い効率でプラズマを形成できる。ただし、2.
5GHzより高い周波数では同軸線路及びストリップラ
イン線路での伝送効率が低下し、プラズマ形成効率が低
下するため、2.5GHzが有効な周波数の上限であ
る。また、低い周波数(400MHz以上)では電子サ
イクロトロン共鳴に必要な磁場が小さくてすみ、低コス
トの永久磁石の採用や空心コイルの小型化あるいは低消
費電力化が可能である。400MHzから1GHz付近
では12インチ径以上の被加工試料に対応した真空チャ
ンバーの径と電磁波の波長が同程度となり、電磁波の基
本モードの伝達のみとなるため、高次モードの定在波に
よる電磁界の不均一性や不安定性が生じにくく、かつ効
率よく真空チャンバー内を電送できるので均一性のよい
プラズマ形成が可能である。また400MHzから1G
Hz付近の電磁波は石英ガラス等を媒質とするストリッ
プラインの構成において波長が被加工試料径と同程度と
なるため、放射状あるいは周方向に配置する円弧状アン
テナを試料径(12インチから16インチ)と同程度に
することが容易であり、装置を最適な大きさに設計する
ことができる。よって400MHzから2.5GHzの
周波数範囲の電磁波が本発明に有効である。ここで、上
記実施例1から実施例4では永久磁石と空心コイルの組
合わせにより磁場形成に必要な消費電力の低減を図った
が、低周波の電磁波を用いた場合には実施例5から実施
例7に示すように空心コイルのみを用いても磁場形成に
必要な消費電力は小さくてすむため(例えば実施例5か
ら実施例7でもちいた650メガヘルツの電磁波では
2.45GHzの場合に比べて必要な磁場強度は約4分
の1であり、消費電力は約16分の1となる)、空心コ
イルのみで磁場を形成する装置構成でも本発明の効果が
発揮できることは言うまでもない。また、同様に永久磁
石のみで磁場を形成する装置構成でも本発明の効果が発
揮できることは言うまでもない。
【0023】以上本発明の実施例について説明したが本
発明は上記実施例に限定されるものではない。例えば、
実施例では永久磁石中央部での表面磁束密度が3500
Gaussのものを用いたが、1500から10000
Gaussの範囲で用いる永久磁石を選び、前記の永久
磁石の径と合わせて必要な磁場分布を調節できることは
言うまでもない。
【0024】実施例1から実施例4では、永久磁石10
2は直径30cm、厚み10cmのものを用いたが、被
加工試料径と同等又はそれより大きい(被加工試料径の
70%から150%の径)と被加工試料径の10%から
100%の厚みを用いることで効果的な磁場分布を形成
できる。特に永久磁石102の口径が試料径より大き
く、さらに厚みも上記口径に近いほど理想的な磁場分布
が形成できる。また単一の永久磁石でなく小型磁石を複
数個密にならべ等価的に上下方向で磁化した大口径永久
磁石を形成しても同様であることは言うまでもない。小
型磁石を複数個近接して配置し等価的に上下方向で磁化
した大口径永久磁石を形成する場合は個々の小型磁石を
上下方向に移動可能な構造とすることで、磁場の面内分
布を調節可能となる。
【0025】実施例1から実施例4では放射状ストリッ
プライン106が4素子の場合を示したが、3から20
までの素子数で対象かつ放射状にストリップラインを形
成しても同様の効果があることは言うまでもない。また
同様に実施例6では放射状ストリップラインが3素子の
場合を示したが奇数本であれば同様な構成が可能である
ことは言うまでもない。
【0026】実施例1から実施例4では空心コイル10
4により磁場分布を制御しているが、空心コイル104
なしで永久磁石102のみでも同様なプラズマ形成がで
きることは言うまでもない。空心コイル104を全く用
いず、永久磁石102のみでプラズマを生成すれば消費
電力の大幅低減が実現できる。
【0027】実施例1から実施例4ではストリップライ
ンを放射状に配置したが、直線状ストリップラインを並
行に複数本配置し、各ストリップラインに給電しても同
様の効果があることは言うまでもない。
【0028】
【発明の効果】本発明により、従来の電子サイクロトロ
ン共鳴型プラズマ発生装置で問題となる電磁石での消費
電力が大幅に低減され、かつ大口径永久磁石による磁場
を用いているため従来の局所磁場でプラズマを形成する
装置とも異なり、マイクロ波を吸収させる領域が大きく
高密度のイオンやラジカルを試料に供給することができ
る。またアース電位の平板に近接させた放射状ストリッ
プラインによりマイクロ波を気相中に放射させるため、
大面積でも均一にマイクロ波を照射でき、均一なプラズ
マが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のマイクロ波プラズマ発生装
置を示す側断面図。
【図2】実施例1における放射状ストリップライン部の
拡大図。
【図3】本発明の実施例2のマイクロ波プラズマ発生装
置の側断面図。
【図4】本発明の実施例3のマイクロ波プラズマ発生装
置の側断面図。
【図5】本発明の実施例4のマイクロ波プラズマ発生装
置の側断面図。
【図6】本発明の実施例5のマイクロ波プラズマ発生装
置の側断面図。
【図7】本発明の実施例6のマイクロ波プラズマ発生装
置の側断面図。
【図8】本発明の実施例7のマイクロ波プラズマ発生装
置の側断面図。
【符号の説明】
101…真空容器、102…永久磁石、103…同軸ケ
ーブル、104…空心コイル、105…平板状アース電
極、106…ストリップライン、107…石英ガラス、
108…被加工試料、109…試料台、110…冷却機
構、111…高周波電圧印加機構、112…給電点、1
13…同軸変換器、114…導波管、115…真空排気
部、116…ガス導入部、301…円盤状導体、401
…石英窓、501…石英窓、502…アース電位導体、
503…開口部、601…円弧状アンテナ、602…ス
トリップライン線路、603…給電位置、604…65
0メガヘルツ電磁波電源、701…直線状アンテナ、8
01…分配器、802…位相制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/205 H01L 21/205 21/3065 21/302 C (72)発明者 板橋 直志 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 森 政士 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス導入部及び排気部をもつ真空チャンバ
    ーと、該真空チャンバー内に被加工試料を設置する被加
    工試料設置手段と、該被加工試料の加工面と垂直方向に
    磁場を形成する磁場形成手段と、該加工面に対向する位
    置に設置されるアース電位の平板の近傍にストリップラ
    インからなるマイクロ波導入手段と、該アース電位の平
    板及びストリップラインにマイクロ波電力を給電するマ
    イクロ波導波手段とをもち、該真空チャンバー内の電磁
    波で気相中に導入されたガスをプラズマ化することを特
    徴とするプロセス装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のプロセス装置において、該
    磁場形成手段が永久磁石と該永久磁石の磁場分布を制御
    する空心コイルによる構成、空心コイルのみによる構
    成、永久磁石のみによる構成のいずれか一種類の構成で
    あることを特徴とするプロセス装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載のプロセス装置において、該
    永久磁石が、直径が被加工試料径の70%から150%
    の範囲であり、厚みが該直径の10%から100%の範
    囲である円筒形であることを特徴とするプロセス装置。
  4. 【請求項4】請求項2又は3記載のプロセス装置におい
    て、該永久磁石が、複数の小型磁石を近接して配列され
    て構成されたことを特徴とするプロセス装置。
  5. 【請求項5】請求項3又は4記載のプロセス装置におい
    て、該永久磁石の少なくとも一部が該被加工試料の加工
    平面に対し垂直方向で移動可能に構成されたことを特徴
    とするプロセス装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれか一つに記載の
    プロセス装置において、該ストリップラインが給電点を
    中心に放射状に配置されたことを特徴とするプロセス装
    置。
  7. 【請求項7】請求項1ないし5のいずれか一つに記載の
    プロセス装置において、該ストリップラインが直線状
    で、かつ並行に複数本配置されたことを特徴とするプロ
    セス装置。
  8. 【請求項8】請求項1ないし5記載のいずれか一つに記
    載のプロセス装置において、該ストリップラインで構成
    されるアンテナは該真空チャンバ−内の外周に複数本配
    置され、該ストリップラインへの該電磁波の給電点を、
    該アンテナ上の該電磁波の電圧および電流分布の節とな
    る位置以外の位置とし、さらに該給電点に該真空チャン
    バ−中央部から放射状かつ該被加工試料の加工面と平行
    で該アース電位の平板に近接して配置された電磁波を導
    入する導体線路を有することを特徴とするプロセス装
    置。
  9. 【請求項9】請求項8記載のプロセス装置において該ア
    ンテナそれぞれに、位相の異なる電磁波を供給すること
    を特徴とするプロセス装置。
  10. 【請求項10】請求項1ないし5記載のいずれか一つに
    記載のプロセス装置において、該ストリップラインで構
    成されるアンテナは、該アンテナへの該電磁波の給電点
    を交点として放射状に3本以上の奇数本配置され、該給
    電点を該アンテナ上の電磁波の電圧および電流分布の節
    となる位置以外の位置に配置することを特徴とするプロ
    セス装置。
  11. 【請求項11】請求項1ないし10のいずれか一つに記
    載のプロセス装置において、該ストリップラインが石英
    ガラスで被覆されたことを特徴とするプロセス装置。
  12. 【請求項12】請求項1ないし11のいずれか一つに記
    載のプロセス装置において、該ストリップラインの長さ
    が該ストリップラインが設置される媒質中での電磁波の
    1/4波長の整数倍の±20%の範囲であることを特徴
    とするプロセス装置。
  13. 【請求項13】請求項1ないし11のいずれか一つに記
    載のプロセス装置において、該ストリップラインへの給
    電点の近くで、該ストリップラインと該被加工試料設置
    手段との間に円盤状導体が設置されたことを特徴とする
    プロセス装置。
  14. 【請求項14】請求項1ないし11のいずれか一つに記
    載のプロセス装置において、該ストリップラインを石英
    窓を介し該真空チャンバーと接続することを特徴とする
    プロセス装置。
  15. 【請求項15】請求項14記載のプロセス装置におい
    て、該石英窓のプラズマ側に、ストリップラインで構成
    されるアンテナの幅に対し100%から500%の幅の
    開口部を有すアース電位導体を該開口部が該ストリップ
    ラインに沿うように設置し、該アース電位の平板と該開
    口部を有すアース電位導体の中間にストリップラインを
    配置してマイクロ波供給部を構成することを特徴とする
    プロセス装置。
  16. 【請求項16】請求項1記載のアース電位の平板又は請
    求項12記載の開口部を有すアース電位導体又は請求項
    13記載の円盤状導体をプラズマのアース電極とするこ
    とを特徴とするプロセス装置。
  17. 【請求項17】請求項1ないし16記載のいずれか一つ
    に記載のプロセス装置において、該加工試料設置手段が
    高周波電界印加手段と温度制御手段とを持つことを特徴
    とするプロセス装置。
  18. 【請求項18】請求項1ないし17記載のいずれか一つ
    に記載のプロセス装置において、プラズマ形成のため該
    ストリップラインに供給する電磁波の周波数が400M
    Hzから2.5GHzの間であることを特徴とするプロ
    セス装置。
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